JPH05181464A - 楽音認識装置 - Google Patents

楽音認識装置

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JPH05181464A
JPH05181464A JP3360638A JP36063891A JPH05181464A JP H05181464 A JPH05181464 A JP H05181464A JP 3360638 A JP3360638 A JP 3360638A JP 36063891 A JP36063891 A JP 36063891A JP H05181464 A JPH05181464 A JP H05181464A
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musical
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sound
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JP3360638A
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Inventor
Fumio Kubono
文夫 久保野
和彦 ▲たか▼林
Kazuhiko Takabayashi
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、楽音認識装置において、複数の楽器
の楽曲で構成される音楽信号中から特定の楽器の音階だ
けを抽出する。 【構成】周波数分析部で音楽信号を変換して得られる周
波数領域から、イベント検出部で音の開始点を検出する
ことにより、特徴量抽出部において楽器の持つ特徴量を
抽出すると共に、認識部及び判定部でこの特徴量と予め
特定の楽器から抽出した特徴量との関係を認識すると共
に判定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1) 作用(図1) 実施例 (1)楽音認識装置の全体構成(図1) (2)周波数分析部の詳細構成(図1及び図2) (3)イベント検出部の詳細構成(図1) (4)特徴量抽出部の詳細構成(図1及び図3〜図5) (5)認識部の詳細構成(図1及び図6) (6)判定部の詳細構成(図1) (7)実施例の効果(図1〜図6) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は楽音認識装置に関し、特
に複数の楽器の楽曲で構成される音楽信号中から特定の
楽器の音階だけを抽出するものに適用し得る。
【0003】
【従来の技術】人間の聴覚機構の優れた特徴として選択
的注意機構がある。人間は多くの音の中から自分が聞き
たい音だけに注目する能力を持つているが、従来はこの
ような機能を工学的に実現することは困難であつた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来から楽曲
の楽音の種々の情報を検出する手法として、例えばピツ
チ(音階)を検出するものが存在するが、この場合音源
が1つに限定され複数の音源のピツチを識別することは
できなかつた。
【0005】またフイルタの通過周波数域を適当に制御
することによつて、その周波数域に対応した楽音の抽出
は可能であるが、複数の楽器の周波数域が重複している
場合にはその分離が困難であるという問題があつた。
【0006】本発明は以上の点を考慮してなされてもの
で、従来の問題を一挙に解決して複数の楽器の楽曲で構
成される音楽信号中から特定の楽器の音階だけを抽出し
得る楽音認識装置を提案しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め第1の発明においては、複数の楽器の楽曲で構成され
る音楽信号s(t)を周波数領域に変換する周波数分析
手段2と、その周波数分析手段2の分析結果でなる周波
数領域S(ωK,n)から音の開始点E(ωK,n)を検出
するイベント検出手段4と、周波数領域S(ωK,n)か
ら楽器の持つ特徴量Gph(ωK,n)を抽出する特徴量抽
出手段5と、その特徴量抽出手段5から得られる特徴量
ph(ωK,n)と、予め特定の楽器から抽出した特徴量
ph(u)との関係を認識すると共に判定する認識判定
手段7、8とを設けるようにした。
【0008】また第2の発明においては、認識判定手段
7、8をニユーラルネツトワークで構成するようにし
た。
【0009】
【作用】音楽信号s(t)を変換して得られる周波数領
域S(ωK,n)から音の開始点E(ωK,n)を検出する
ことにより楽器の持つ特徴量Gph(ωK,n)を抽出する
と共に、この特徴量Gph(ωK,n)と予め特定の楽器か
ら抽出した特徴量Mph(u)との関係を認識すると共に
判定するようにしたことにより、複数の楽器の楽曲で構
成される音楽信号中から特定の楽器の音階R(ωK,n)
をだけを抽出し得る。
【0010】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0011】(1)楽音認識装置の全体構成 図1において、1は全体として選択的注意機構を取り入
れた楽音認識装置を示し、前処理部2、周波数分析部
3、イベント検出部4、特徴量抽出部5、特徴量記憶部
6、認識部7及び判定部8より構成され、入力される音
楽信号s(t)は、前処理部2のアナログデイジタルコ
ンバータによつて標本化されると共に量子化され離散時
間信号S(n)となる(nは離散時間)。
【0012】離散時間信号S(n)は周波数分析部3に
よつてスペクトルに分解される。この実現には、例えば
バンドパスフイルタ群を用いるようになされ、各フイル
タの中心周波数をωK (kはフイルタ番号、k=1,2
……K)とし、各フイルタkの離散時間nにおける出力
をS(ωK,n)とする。またここでは各フイルタkの中
心周波数を1音階毎に設け、必要な音階範囲を満足する
個数を用意するものとしωK を音階に相当するものとす
る。
【0013】各フイルタの出力S(ωK,n)は、イベン
ト検出部4と特徴量抽出部5に入力される。イベント検
出部4は楽音の出始めの時間とその時の音階情報を検出
するもので、離散時間nにおける音階ωK での出力をE
(ωK,n)とし、検出された場合には1に、検出されな
い場合には0とする。
【0014】特徴量抽出部5はイベント検出部4で得ら
れたE(ωK,n)=1となる点を基点として、周波数分
析部3から楽音の特徴となるパラメータを抽出する。パ
ラメータは数種類あり、その次元数をP、その番号を
p、各種類毎の次元数をH、その番号をhとし、特徴量
抽出部4の出力をGph(ωK,n)とする。
【0015】認識部7は、特徴量抽出部5の出力G
ph(ωK,n)が、抽出したい楽器の特徴量であるかどう
かを分別するもので、その入力は2つあり、1つは特徴
量抽出部5の出力Gph(ωK,n)であり(以下この特徴
量を入力特徴量とよぶ)、1つは抽出の対象となつてい
る楽器の特徴量を、特徴量抽出部5によつてあらかじめ
得たもので、これが特徴量記憶部6に記憶されている。
【0016】ここで記憶されている特徴量の個数をU、
その番号をu(u=0,1……U−1)とし、特徴量記
憶部6の出力をMph(u)とする(以下この特徴量を標
準特徴量とよぶ)。認識部7の出力は、特徴量抽出部5
の出力Gph(ωK,n)と、特徴量記憶部5のU個の出力
ph(u)が同じ楽器であるかどうかを分別した結果で
あり、同じ場合には1とし異なる場合には0とする。こ
の認識部7の出力をO(ωK,n)とする。
【0017】認識部7の出力O(ωK,n)は判定部8に
入力される。判定部8は、認識部7の出力O(ωK,n)
を整理統合化するもので、倍音関係にあつて出力が重複
するものの影響を取り除く等のためのものである。判定
部8の出力抽出対象となつている楽器の音が、離散時間
n、音階ωK に存在するかどうかを示しており、存在す
る場合には1とし、しない場合には0とする。この判定
部7の出力をR(ωK,n)とする。
【0018】(2)周波数分析部の詳細構成 周波数分析部3は、標準的な音階に対応する中心周波数
をもつバンドパスフイルタ群によつて構成することがで
きる。ここで標準的な音階とはA4 = 440〔Hz〕を規準
とし任意の半音間の周波数比を21/12とする平均律の音
階である。
【0019】本発明においては、C2 = 65.41〔Hz〕〜
9 =15804.27〔Hz〕の範囲の半音ごと、96のバンドパ
スフイルタ(以下、単にフイルタと呼ぶ)を用いる。す
なわち各フイルタの中心周波数ωK は、次式
【数1】 となる。
【0020】次に各フイルタの特性を説明する。本発明
においては、隣合う半音同志を識別する必要があるた
め、隣合う2つのフィルタの通過域には重なりがないこ
とが望まれる。また通過域の利得は周波数によらず一定
であることが望ましい。そこで図2に示すように各フイ
ルタの通過域をωK ・ 2-1/48 〜ωK ・ 21/48(ωK
(1)式で示される各フイルタの中心周波数)の1/24
〔oct.〕幅とし、中心周波数から1/24〔oct.〕離れた周
波数では少なくとも25〔dB〕の減衰量が得られるように
する。
【0021】これは例えば4次のIIR型デイジタルフ
イルタ(バタワース特性)によつて実現することができ
る。その場合入力された離散時間信号S(n)に対する
各フイルタの出力F(ωK,n)は、次式
【数2】 となる。ここで各フイルタの応答には中心周波数が低い
程大きな時間遅れが生じるため、実際には各フイルタ毎
にこの時間遅れに対する補正を行なつている。
【0022】さらに次式に従つて各フイルタ出力をN
ave 個づつ自乗平均することによりエンベロープを求め
て周波数分析部3の出力S(ωK,n)とする。
【数3】 ただし出力S(ωK,n)は、入力離散時間信号S(n)
の全てのnについて求める必要はなくNSHIFT 倍の時間
間隔毎に求めることとする。実際にはNave =1024と
し、NSHIFT = 512とした。
【0023】従つてこの周波数分析部3においては、こ
のようなバンドパスフィルタ群を周波数分析に用いるこ
とにより、各音階の楽音について得られる結果に対称性
を持たせることができる。
【0024】(3)イベント検出部の詳細構成 イベント検出部4では、周波数分析部3の出力の時間変
化に着目することにより楽音の出始めの時刻とその音階
を検出する。
【0025】一般に入力信号において新たな楽音が発せ
られた場合には周波数分析部3の出力S(ωK,n)に時
間変化が観測される。そこで、ある時刻nevにおける出
力S(ωK,ev)のkについての総和がある規準値を越
えた場合、その時刻を音の出始めであるとみなす。すな
わち、nについて順に、次式
【数4】 を計算してPD >Pth(Pthは規準値)となる時刻nev
を求める。
【0026】ここでいくつかの連続する時刻nev(実際
にはS(ωK,n)はnのNSHIFT 毎に求められている事
に注意)が得られた場合、それらのうち最小のnevを採
用する。
【0027】続いて各kについて、この時刻nevの近傍
で次式
【数5】 であるnの範囲を調べ、その範囲内で次式
【数6】 かつ次式
【数7】 となるかまたは次式
【数8】 かつ
【数9】 となる場合に、時刻nevにおいてωK に相当する音階が
発せらたものとみなし、次式
【数10】 とする。
【0028】(4)特徴量抽出部の詳細構成 楽音は、図3に示すように、基本周波数f0 とその整数
倍の倍音と呼ばれる基本周波数に伴う高い周波数の波
(2f0 ,3f0 ,……)とが混合されて構成されてい
る。楽器らしさを決定しうる最も大きな要素は音色であ
るといわれているが、これは前述の倍音に関係し、その
スペクトル構造の時間的変化は、音色を特徴づける上で
きわめて重要であるとされる。
【0029】本発明では基本周波数f0 とその整数倍の
倍音n・ f0 (n=2、3……)に注目し、それぞれの
周波数成分の立ち上がり及び立ち下がり時の過渡的な時
間変化を特徴量として抽出する。
【0030】図4は周波数分析部3の出力S(ωK,n)
のある1つの周波数成分ωK に注目したもので、横軸が
離散時間nを、縦軸は強度S(ωK,n)を表している。
なおS(ωK,n)は0〜1の実数で、リニアスケールと
する。本発明では3種類の特徴量を抽出する。1つ目は
ピーク点における強度pa であり、2つ目は立ち上がり
時の勾配θa であり、次式
【数11】 によつて求める。3つ目は立ち下がり時の勾配θd であ
り、ピーク点を基準として、時刻nd 後における勾配θ
d を次式
【数12】 によつて求める。
【0031】現実には図5に示すように、対象としてい
る波形が、その波形よりも時間的に早く出ている音に重
々している場合もありうる。このような場合を考慮し
て、pa 、pd を補正する必要がある。このために立ち
上がり点以前における強度ps と、立ち上がり点以前の
波形の傾きΔn S(ωK,n)(Δn は微分オペレータ)
を求め、時刻na 後及び時刻na +nd 後におけるその
音の強度を予測し、その分をpa 及びpd から差し引
く。
【0032】以上から補正後のpa 及びpd は次式
【数13】 及び次式
【数14】 によつて求められる。
【0033】なおpp はピーク時の補正前の強度を、p
e は立ち上がり点からna +nd 後の補正前の強度であ
る。また、(13)式のps −Δn S(ωK,n)na 及び
(14)式のps −Δn S(ωK,n)na +nd の最小値
は0とする。
【0034】(5)認識部の詳細構成 認識部7は例えばニユーラルネツトワークを用いた方法
があり、構造は図6に示すような、3層構造を持つネツ
トワークが考えられる。入力としては特徴抽出部5の出
力Gph(ωK,n)と、特徴記憶部6の出力Mph(u)を
与える。
【0035】従つて入力層のニユーロンの数は2phとな
る。出力層のニユーロンの個数は1個で0〜1の間の値
を出力する。入力層と中間層の間と、中間層と出力層の
間は、層間の信号の伝達度を決定する結合係数と呼ばれ
るものが、それぞれの層間の全てのニユーロン同士につ
いて接続されている。
【0036】入力層の個々のニユーロンの値をxi ( i
=0,1……2ph−1)、入力層iと中間層jの間の結
合係数をwij、中間層jと出力層zの間の結合係数をw
jz、中間層jの個々のニユーロンのしきい値をhj 、出
力層zの個々のニユーロンのしきい値をhz とすると、
認識時における出力層のニユーロンの値zは、次式
【数15】 によつて求められる。なおf(u)は例えば次式
【数16】 のようなシグモイド関数を使用するとよい。
【0037】次にこのネツトワークの学習方法を説明す
る。上記のzは、入力xi と、各層間の結合係数wij
jzから算出されるものであり、xi をまとめてX、w
ij、wjzをまとめてWとすると、次式
【数17】 で表される計算を行なつたことになる。
【0038】学習の方法としては、さまざまな入力をニ
ユーラルネツトワークに与え、教師信号と呼ばれる該入
力に対する希望出力と、実際の出力との差を損失として
算出し、結合係数Wの修正に反映させる。
【0039】学習の初期の状態において、結合係数Wは
例えば乱数等によつて適当に与えたものであり、はじめ
から希望する出力を得られるものではない。さて損失を
l(X,W)とすると、学習時はこの損失l(X,W)
を減少するようにWを変化させれば良い。
【0040】例えば次式のように結合係数Wを調整して
いく。
【数18】 W′が修正後の結合係数である。この操作を係数αを適
当な小さな値にし、各Xについて繰り返すことによつ
て、全てのXに対する損失を平均的に減少させることが
できる。
【0041】さて次に以上のニユーラルネツトワークを
用いた場合における、学習時の入力層への特徴量の提示
方法及びその入力値に対する教師信号の決定方法と、認
識時における入力層への特徴量の提示方法と出力値の処
理方法について述べる。
【0042】まず学習時においては、認識対象としてい
る楽器の特徴量を抽出して標準特徴量Mph(u)とする
が、楽器によつては音階によつて倍音構造の異なるもの
があつたり、奏法によつても異なるものがあるので特徴
量をいくつか用意する。
【0043】この特徴量がMph(u)(uは特徴量の個
数、i =0,1……U−1)であり、入力特徴量G
ph(ωK,n)との距離Lを次式
【数19】 によつて算出する。このLが次式
【数20】 を満足した場合には、同じ楽器であるものとする。
【0044】入力特徴量Gph(ωK,n)に対して全ての
ph(u)について距離Lを算出し、1つでも(20)式
を満足するものがあれば、全てのMph(u)に対して教
師信号を1とし、これ以外の場合には0とする。
【0045】次に認識時については、ある入力特徴量G
ph(ωK,n)に対して、全ての標準特徴量Lを与え(1
5)式によつて出力値zを算出する。この出力値zが1
つでも次式
【数21】 を満足している場合には、その入力特徴量Gph(ω
K,n)に対する認識部7の最終出力O(ωK,n)を1に
し、これ以外の場合には0とする。
【0046】この認識部においては、このような方法に
よつて、複数の楽器によつて構成された楽曲の中から、
特定の楽音に選択的に反応する機能を実現できる。
【0047】(6)判定部の詳細構成 判定部8では認識部7の出力と、イベント検出部4の出
力とから楽音認識装置1の最終的な出力R(ωK,n)を
算出する。この出力は、認識の対象としている楽器の音
が離散時間n、音階ωK において存在するかどうかを示
しており、1の場合に存在し、0の場合には存在しない
ものとする。
【0048】イベント検出部4の出力E(ωK,n)は、
音の発生ポイントと思われるところを全てピツクアツプ
するため、倍音のいたるところが発生ポイントとなる。
一方、その全てのポイントが認識部7の出力の対象とな
るため、本来はf0 の位置でのみO(ωK,n)=1とな
ることを望むが、2f0 や3f0 等の倍音の位置におい
てもO(ωK,n)=1となる可能性がある。
【0049】判定部8はこのような余分な出力を破棄す
るものであり、O(ωK,n)=1となつた発生ポイント
をf0 の位置として、基音と各倍音におけるパワースペ
クトルのピーク点でのパワーPnf0'(n=1,2……
N)の和を次式
【数22】 によつて算出する。
【0050】倍音関係にあるPを観察したときに本来の
発生ポイントのときにPが最大になる。この最大値をも
つ発生ポイントの離散時間nと音階ωK を最終結果R
(ωK,n)とする。
【0051】(7)実施例の効果 以上の構成によれば、音楽信号を変換して得られる周波
数領域から音の開始点を検出することにより楽器の持つ
特徴量を抽出すると共に、この特徴量と予め特定の楽器
から抽出した特徴量との関係を認識すると共に判定する
ようにしたことにより、複数の楽器の楽曲で構成される
音楽信号中から特定の楽器の音階だけを抽出し得る楽音
認識装置を実現できる。
【0052】かくするにつき、複数楽器で構成された楽
曲がどのような楽器のどのような音階で構成されている
かが結果として得られ、従つて、ある楽曲から聴取者が
とくに聴きたい楽器に注目してその情報を得ることがで
きる。
【0053】また得られた音階の情報から別に用意した
音源を用い楽器の構成を変えて演奏させることができ
る。例えばレコードやCDの楽曲から楽器とその音階を
抽出した後、ピアノのパートをトランペツトに変えるな
ど楽器の構成を変えることができる。従つて得られた情
報をもとに、もとの曲調とは異なる曲調で演奏させるこ
とができる。
【0054】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、音楽信号
を変換して得られる周波数領域から音の開始点を検出す
ることにより楽器の持つ特徴量を抽出すると共に、この
特徴量と予め特定の楽器から抽出した特徴量との関係を
認識すると共に判定するようにしたことにより、複数の
楽器の楽曲で構成される音楽信号中から特定の楽器の音
階だけを抽出し得る楽音認識装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による楽音認識装置の一実施例を示すブ
ロツク図である。
【図2】図1の楽音認識装置における周波数分析部のフ
イルタ特性の説明に供する特性曲線図である。
【図3】楽音のスペクトル構造の時間変化の説明に供す
る特性曲線図である。
【図4】図3における1つの周波数成分に注目したとき
のスペクトルの時間変化の説明に供する特性曲線図であ
る。
【図5】認識対象としている楽音の発生以前に別の音が
存在する場合の説明に供する特性曲線図である。
【図6】図1の楽音認識装置における認識部を実現する
ニユーラルネツトワークの構成を示した略線図である。
【符号の説明】 1……楽音認識装置、2……前処理部、3……周波数分
析部、4……イベント検出部、5……特徴量抽出部、6
……特徴量記憶部、7……認識部、8……判定部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の楽器の楽曲で構成される音楽信号を
    周波数領域に変換する周波数分析手段と、 当該周波数分析手段の分析結果でなる上記周波数領域か
    ら音の開始点を検出するイベント検出手段と、 上記周波数領域から上記楽器の持つ特徴量を抽出する特
    徴量抽出手段と、 当該特徴量抽出手段から得られる上記特徴量と、予め特
    定の上記楽器から抽出した特徴量との関係を認識すると
    共に判定する認識判定手段とを具え、上記音楽信号から
    特定の上記楽器の音階を抽出するようにしたことを特徴
    とする楽音認識装置。
  2. 【請求項2】上記認識判定手段をニユーラルネツトワー
    クで構成するようにしたことを特徴とする請求項1に記
    載の楽音認識装置。
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