JPH05180846A - 尿比重の測定方法および測定具 - Google Patents

尿比重の測定方法および測定具

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JPH05180846A
JPH05180846A JP35043191A JP35043191A JPH05180846A JP H05180846 A JPH05180846 A JP H05180846A JP 35043191 A JP35043191 A JP 35043191A JP 35043191 A JP35043191 A JP 35043191A JP H05180846 A JPH05180846 A JP H05180846A
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urine
specific gravity
measuring
urea
concentration
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Yasushi Tabata
安司 田畑
Hiroshi Suzuki
宏 鈴木
Katsuya Fujii
克也 藤井
Masayuki Omori
正幸 大森
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 尿中の尿素濃度を測定し、測定結果を予め作
成してある尿素濃度と尿比重との関係を示す標準と対照
することによって尿比重を求める尿比重の測定方法、並
びに尿素濃度測定用の呈色試験具、及び尿素濃度に応じ
た呈色状態と尿比重との関係を示した標準色調表を備え
ている尿比重測定具。 【効果】 高価な尿比重測定機器や繁雑な工程によらず
に尿比重を簡単に測定することができ、且つ尿中の電解
質濃度を測定して尿比重を求める従来技術に比べて誤差
が少なく、尿比重をより正確に測定することができる。
また本発明の尿比重測定具は、尿中のブドウ糖やタンパ
ク質測定用の汎用尿試験紙法による検査と並行して使用
することができ、屈折率測定装置や超音波測定装置等の
精密機械を使用して尿比重を検査する前のスクリーニン
グに使用するのに適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、尿比重の測定方法およ
び測定具に関する。詳細には、尿比重を簡単に且つ従来
よりも正確に測定することのできる尿比重の測定方法お
よび測定具に関する。
【0002】
【従来の技術】尿の比重値は、腎臓の濃縮能等を知る上
での良い指標であり、尿比重の測定は、現在主として屈
折率法、落下法、超音波法、直接比重を測定する方法等
により行われている。しかしながら、それらの方法は、
正確である反面、高価な測定機器を必要とする、機
器の調整や保守が必要である、測定に手間がかかり繁
雑である、尿中のブドウ糖やタンパク質を測定するた
めの汎用の尿試験紙法とは別にその測定操作を行わなけ
ればならない、等の点で問題があり、尿比重を簡単に測
定することができなかった。
【0003】こうした点から、近年、尿中の電解質濃度
を測定して尿比重を求める簡易試験具が提案されている
[特公昭59−160739号公報、「クリニカル・ケ
ミストリー」28巻、第2058〜2072頁(198
2)等]。しかしながら、日本人の食生活が近年大きく
変わり、従来の塩分(電解質)摂取量の多い食生活か
ら、塩分摂取量が少なく肉等のタンパク質の摂取量が多
い食生活へと変化しているため、尿中には電解質(イオ
ン)以外にも他の成分が多量に含まれるようになり、電
解質(イオン)濃度の測定では、実際の尿比重との誤差
が大きくなるという傾向を生じている。
【0004】
【発明の内容】上記の点から、本発明者らは、従来の屈
折率法、落下法、超音波法、比重を直接測定する方法等
と異なり、高価な測定機器や繁雑な工程を必要とせず
に、しかも従来の電解質測定法に比べて尿比重を正確に
測定することができる、簡単で且つ経済的な尿比重の測
定方法およびそのための測定具を開発することを目的と
して研究を続けてきた。その結果、尿中の尿素濃度が尿
比重と極めて高い相関関係を有すること、したがって尿
中の尿素濃度を調べることによって、従来の電解質測定
による尿比重の測定に比べて、尿比重を正確に且つ簡単
に求めることができることを見いだして本発明を完成し
た。
【0005】すなわち、本発明は、尿中の尿素濃度を測
定し、その測定結果を予め作成してある尿素濃度と尿比
重との関係を示す標準と対照することによって、尿比重
を求めることを特徴とする尿比重の測定方法である。
【0006】本発明では、尿素濃度の測定は、尿中の尿
素濃度を測定できる方法であればいずれの方法で行って
もよい。本発明で採用し得る尿素濃度の測定方法の例を
挙げると、(i)尿試験紙のような尿中の尿素濃度を呈
色変化で示すようにした尿素濃度測定用呈色試験具を使
用する方法、(ii)自動分析機等の分析装置を使用し
て尿素濃度を測定する方法、(iii)市販の測定キッ
トを用いる方法、等を挙げることができる。
【0007】上記した方法のうちで、簡単に且つ経済的
に尿素濃度を測定できるという点では(i)の方法が優
れている。(i)の方法で使用する尿素濃度測定用呈色
試験具の代表例としては、ウレアーゼ、pH指示薬お
よび緩衝剤を担体に担持させた試験具、ウレアーゼと
インドフェノール又はネスラー試薬等のアンモニア検出
試薬とを組み合わせた試験具、ジアセチルモノオキシ
ム法等の尿素検出試薬とを組み合わせた試験具を挙げる
ことができる。の試験具は、尿中の尿素をウレアーゼ
によって分解させ、その結果生成するアンモニアの量を
pH指示薬によってその色変化として捕えるものであ
り、尿素濃度を簡単に且つ鮮明な色の変化で示すことが
できるという点で優れている。しかしながら、尿素濃度
測定用呈色試験具は、勿論、の試験具に限定されるも
のではない。
【0008】次いで、本発明では、上記で測定した尿中
の尿素濃度の結果を、予め作成されている尿素濃度と尿
比重との関係を示す「標準」と対照することによって、
尿比重を求める。その際の「標準」としては、尿中の尿
素濃度と尿比重とを高い相関率で適確に関連させ、両者
を対照することによって、より適正な尿比重を求め得る
ものであればいずれでもよい。
【0009】上記「標準」の作成方法および該「標準」
を用いた尿比重の測定方法の例を挙げると以下のとおり
である。 (1) 種々の比重の尿検体を用いて、それらの尿検体
の比重を上記した屈折率法、落下法、超音波法、尿比重
を直接測定する方法等によって正確に測定すると共に、
同じそれらの尿検体中の尿素濃度を上記(i)の尿素濃
度測定用呈色試験具を使用して測定することによって、
尿検体における尿比重/尿素濃度/呈色試験具での呈色
状態の相関関係を予め調べ、それらの相関関係から、呈
色試験具の色調と尿比重の値とを対応させた標準色調表
を作成し、この標準色調表を尿比重を測定するための
「標準」として使用する。
【0010】そのような標準色調表の例としては、図1
に示すように、左側に尿素濃度の違いによる各々の色調
を記載し、右側に各色調に対応する尿比重の値を記載し
たものを挙げることができる。これによって尿比重を実
際に測定するに当たっては、尿素濃度測定用呈色試験具
を使用して実際の尿の尿素濃度を測定して呈色試験具に
現れた呈色状態を調べ、該呈色試験具に現れた色と同じ
かまたは近似した色を標準色調表上で探し、該同じかま
たは近似した色の右側に記載されている尿比重の値を読
み取ることによって、尿検体の比重を測定する。
【0011】このように、尿素濃度測定用呈色試験具お
よび尿素濃度に応じた呈色状態と尿比重値とを対応させ
た標準色調表を組み合わせて使用することによって、複
雑で高価な機器を使用することなく、尿比重を極めて簡
単に測定することができる。したがって、本発明は、尿
素濃度測定用の呈色試験具および尿素濃度に応じた呈色
状態と尿比重との関係を示した標準色調表を備えた尿比
重測定具を上記尿比重の測定方法と共に包含する。
【0012】尿素濃度測定用呈色試験具と標準色調表と
からなる本発明の尿比重測定具による場合は、複雑で高
価な機器を使用せずに、尿比重を極めて簡単に測定する
ことができ、しかもこの尿比重測定具による尿比重の測
定を尿中のブドウ糖やタンパク質を測定するための汎用
の尿試験紙法と同時に行うことができ、屈折率測定装置
や超音波測定装置等の精密機械を使用して尿比重を検査
する前のスクリーニング用として採用することができ
る。
【0013】その場合に、尿素濃度測定用呈色試験具と
して、前記したのウレアーゼ、pH指示薬および緩衝
剤を含む尿素濃度測定用の呈色試験具を使用すると、尿
中の尿素濃度を簡単に且つ明瞭に調べることができ、し
たがって本発明は、ウレアーゼ、pH指示薬および緩衝
剤を含む尿素濃度測定用呈色試験具並びに尿素濃度に応
じた呈色変化と尿比重との関係を示す標準色調表を備え
ている尿比重測定具を好ましい態様として包含する。
【0014】呈色試験具におけるウレアーゼ、pH指示
薬および緩衝剤の使用割合は、この種の呈色試験具で一
般に使用されている割合で使用することができる。通
常、重量割合で、ウレアーゼ:pH指示薬の合計:緩衝
剤=約1:0.1〜0.2:1〜10になるようにする
のがよい。
【0015】pH指示薬としては、この種の呈色試験具
で使用されているpH指示薬のいずれも使用でき、好ま
しいpH指示薬の例として、ブロムチモールブルー、フ
ェノールレッド、フェノールフタレイン、チモールブル
ー、m−クレゾールパープル、キノリンブルー、クレゾ
ールレッド、p−キシレノールブルー、クレゾールベン
ゼイン等を挙げることができる。
【0016】特に、pH指示薬として、互いに異なるp
H領域で呈色状態の変化を示す2種以上のpH指示薬を
組み合わせて使用すると、従来よりも広い尿素濃度範囲
にわたって尿中の尿素濃度を目視等によっても正確に測
定することが可能になり望ましい。2種以上のpH指示
薬の好ましい組み合わせの例としては、ブロムチモール
ブルー/フェノールレッド、ブロムチモールブルー/フ
ェノールフタレイン、フェノールレッド/チモールブル
ー等を挙げることができる。
【0017】また、緩衝剤としては、ウレアーゼが尿素
を分解するのに適したpHに維持することができ、且つ
尿素の分解により生成したアンモニアがガスになって試
験具から飛散するのを防止できるものを使用するのがよ
い。この点から、緩衝剤としては、呈色試験具のpHを
約5.5〜6.5の範囲、特にpH6に保ち得るものが
好ましい。好ましい緩衝剤の例としては、リン酸塩系、
ホウ酸塩系、クエン酸塩系、炭酸塩系等の一般的な緩衝
剤を挙げることができる。
【0018】更に、該呈色試験具は、上記した成分の他
に必要に応じて、安定化剤、界面活性剤等を更に使用し
てもよい。そして、上記の呈色試験具は、濾紙、編織布
や不織布等の布帛、繊維フリース、有機または無機の多
孔質粒状体、発泡体、スポンジ等のこの種の試験具にお
いて使用されている担体に、ウレアーゼ、pH指示薬、
緩衝剤および必要に応じて他の成分を担持させて製造す
ることができる。また、呈色試験具の形状、構造、寸
法、担体の保持方法等は特に限定されず、適宜選択する
ことができる。
【0019】例えば、濾紙、布帛、スポンジシート等の
担体にウレアーゼ、pH指示薬、緩衝剤および必要に応
じて他の成分を担持させたものを、ポリスチレンやその
他の水不透過性の支持体に取り付けて呈色試験具を作成
することができる。また、例えば、多孔質の粒状担体に
ウレアーゼ、pH指示薬、緩衝剤および必要に応じて他
の成分を担持させた後、それを透明なプラスチックやガ
ラス等からなるチューブや容器中に入れて呈色試験具を
作成してもよい。
【0020】そして、尿素濃度測定用呈色試験具と尿素
濃度に応じた呈色変化と尿比重との対応関係を示す標準
色調表とからなる本発明の尿比重測定具においては、呈
色試験具と標準色調表を一緒にしてまたは別々にして流
通、販売することができる。
【0021】更に、「標準」の他の作成方法およびその
「標準」を用いた尿比重の測定方法の別の例として、下
記の(2)の方法を挙げることができる。 (2) 種々の比重の尿検体を用いて、それらの尿検体
の比重を上記した屈折率法、落下法、超音波法、尿比重
直接測定法等によって正確に測定し、それと共にそれら
の尿検体中の尿素濃度を上記(i)〜( )に記載した
いずれかの方法によって測定して、尿検体における測定
された尿比重と尿素濃度の関係をグラフ等に記載して、
該グラフ等から尿比重と尿濃度の所定の相関関係を見い
だして、そのグラフを「標準」として使用するか、また
はそのグラフから更に所定の関係式を求め、その関係式
を「標準」とする。
【0022】そして、上記のようにして作成したグラフ
または関係式を「標準」として用いる場合は、実際の尿
中の尿素濃度を「標準」を作成するのに使用する上記方
法のいずれかにより測定し、その尿素濃度の測定値を該
グラフまたは関係式にあてはめることによって、尿の比
重を知ることができる。この方法による場合には尿の比
重をより正確に求めることができ、特に尿素濃度を自動
分析機器等の正確な尿素濃度測定手段を使用して測定し
た場合には、尿比重を一層正確に測定することができ
る。
【0023】更に、他の方法としては、次の(3)の方
法を挙げることができる。 (3) 該関係式に基づき、測定した尿素濃度から、比
重値を求める計算式をコンピュータープログラムしてお
き、尿素測定値をキーボードから、又はon−line
でコンピューターに入力することにより自動的に尿比重
値を測定する方法。 以下に本発明を実施例等により具体的に説明するが、本
発明はそれにより限定されない。
【0024】≪実施例 1≫ [尿素濃度測定用の呈色試験具の作成]濾紙(アドバン
テックNo.5A)を以下に示した組成からなるウレア
ーゼ溶液に室温で1分間浸漬した後、取り出して40℃
で60分間乾燥した。ウレアーゼ溶液 ウレアーゼ(50,000U/g) 1 g ジチオエリスリトール 1 g エチレンジアミン四酢酸カリウム 0.1g TRITON X−100 0.5g 200nM リン酸カリウム緩衝液(pH6) 100 ml
【0025】次に、以下の組成からなるpH指示薬溶液
に室温で0.5分間浸漬した後、取り出して40℃で3
0分間乾燥した。pH指示薬溶液 ブロムチモールブルー 0.075g フェノールレッド 0.05 g TRITON X−100 0.5 g エタノール 30 ml アセトン 70 ml
【0026】上記により得られたウレアーゼ、緩衝剤お
よびpH指示薬を担持した濾紙を、5mm×5mmに切
断した後、ポリスチレン支持体の一端に接着して、尿素
濃度測定用呈色試験具を作成した。
【0027】[標準の作成]約450検体のヒト尿を用
意し、各検体中の尿素濃度を自動分析装置(日本電子社
製「クリナライザーRS−1100PVA−αII
型」)を使用して測定すると共に、尿比重を日本光学社
製「ユリペットIID」を使用して屈折率法によって測
定して、それらをグラフにスポットしたところ、図2に
示す相関図が得られた。図2の相関図から、尿素濃度と
尿比重との関係を求めたところ、以下に示す式のように
なった。
【0028】尿比重=尿素濃度(mg/ml)×1.4
3×10−5+1.008
【0029】更に、上記の関係に基づき、通常測定され
る尿比重の範囲1.000〜1.030の間を0.00
5刻みに7等分し、各範囲の中心値に対応する尿素濃度
を示す上記で作成した尿素濃度測定用呈色試験紙の色調
を決定して、図1に示すような、尿素濃度に基づく発色
と尿比重との関係を示した標準色調表を作成した。
【0030】[実際尿の尿比重の測定]別の470の実
際尿を用意し、各尿における尿素濃度を上記で作成した
尿素濃度測定用呈色試験具で測定した後、そこに現れた
色を上記標準色調表に当てはめて尿比重値を読み取っ
た。それと同時に、該実際尿の真比重を尿比重計(日本
光学社製;ユリペットIID型)により測定した。各実
際尿につき、標準色調表から読み取った尿比重値を縦軸
にとり、同じ尿につき尿比重計により測定した尿比重値
を横軸にとってグラフ上にプロットして両者の相関関係
を調べたところ、図3に示す結果を得た。更に、同じ結
果を、尿比重値を縦軸(y軸)にとり、同じ尿につき尿
比重計により測定した尿比重値を横軸(x軸)にとり、
そして検体数を高さ方向(z軸)にとって立体的に表し
たところ、図4に示すようになった。
【0031】図3および図4のグラフから、下記の相関
式によって、本発明の方法と真の尿比重との相関係数を
求めたところ、その相関係数は0.79という高い値で
あった。そしてこのことは、検体の個数がほぼ直線状に
集中していることを示す図4の立体図からも充分明らか
である。
【0032】≪相関式≫ AD=0.776×(尿比重計による測定値)+0.2
28 式中、 AD=本発明の方法により判定した尿比重値
【0033】このことから、本発明による場合は、呈色
試験具で尿素濃度を調べ、呈色試験具に現れた色を予め
作成してある標準色調表やグラフ等の「標準」と対比す
るという極めて簡単な操作によりほぼ正確に尿比重を測
定できることがわかる。
【0034】≪比較例 1≫本発明の試験具の尿比重に
対する性能を測定するために、特開昭59−16073
9号公報に記載されている方法に準じて、以下の方法に
より電解質測定に基づく尿比重試験紙を作成した。
【0035】[電解質濃度測定用試験紙の作成]特開昭
59−160739号公報に記載されている方法に準じ
て、濾紙(Eaton&Dikeman第204号濾
紙)に下記の液を含浸させた後、50℃のエアーオーブ
ン中で乾燥した。含浸液 メチリビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体 2.34g ブロモチモール・ブルー 0.1 g 蒸留水 100 ml (水酸化テトラメチルアンモニウムでpH9.5±0.02となるように滴定) 上記で得られた含浸紙を5mm×5mmの寸法に裁断し
た後、両面接着テープを用いてポリスチレン製支持体の
一端に固定して、電解質濃度測定用試験紙と作成した。
【0036】上記で作成した電解質濃度測定用試験紙に
対する標準色調表を、上記特開昭59−160739号
公報の第II表の比重とNaCl水溶液濃度との関係に
基づいて調製した、標準液に対する試験紙の色調から作
成した。その際のNaCl水溶液の濃度と比重との関係
は、該公開公報の第II表によると、下記の表1に示す
ようになっている。
【0037】
【表1】
【0038】[実際尿の尿比重の測定]別の470の実
際尿を用意し、各尿における電解質濃度を上記で作成し
た電解質濃度測定用試験紙で測定した後、そこに現れた
色を上記で作成した標準表に当てはめて尿比重値を読み
取った。それと同時に、該実際尿の真比重を実施例1で
使用したのと同じ尿比重計により測定した。各実際尿に
つき、標準表から読み取った尿比重値を縦軸にとり、同
じ尿の尿比重計により測定した尿比重値を横軸にとって
グラフ上にプロットして両者の相関関係を調べたとこ
ろ、図5に示す結果を得た。更に、同じ結果を、尿比重
値を縦軸(y軸)にとり、同じ尿につき尿比重計により
測定した尿比重値を横軸(x軸)にとり、そして検体数
を高さ方向(z軸)にとって立体的に表したところ、図
6に示すようになった。
【0039】図5および図6のグラフから、上記の式に
より、電解質測定法と真の尿比重との相関係数を求めた
ところ、その相関係数は0.64であり、本発明に比べ
てかなり低い値を示した。そしてこのことは、検体の個
数が直線状に集中しておらずばらついていることを示す
図6の立体図からも明らかである。
【0040】
【発明の効果】本発明の方法および尿比重測定具による
場合は、高価な尿比重測定機器や繁雑な工程によらず
に、尿比重を極めて簡単に測定することができる。しか
も、尿素濃度を測定して尿比重を求める本発明の方法お
よび尿比重測定具による場合は、尿中の電解質濃度を測
定して尿比重を求める従来技術に比べて、誤差が少なく
尿比重をより正確に測定することができる。
【0041】特に、尿素濃度測定用の呈色試験具および
尿素濃度に応じた呈色状態と尿比重との関係を示した標
準色調表を備えている本発明の尿比重測定具は、尿中の
ブドウ糖やタンパク質を測定するための汎用の尿試験紙
法による検査と並行して行うことができ、屈折率測定装
置や超音波測定装置等の精密機械を使用して尿比重を検
査する前のスクリーニングに使用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の尿比重測定具で使用する尿素濃度によ
る呈色状態と尿比重値との関係を記載した標準色調表の
一例を示す図である。
【図2】実施例1において、自動分析装置により測定し
たヒト尿検体中の尿素濃度と、屈折率法により測定した
尿比重との相関関係を調べた図である。
【図3】実施例1において、標準色調表から読み取った
各実際尿の尿比重値を縦軸にとり、同じ尿の尿比重計に
より測定した尿比重値を横軸にとってグラフ上にプロッ
トして両者の相関関係を調べた図である。
【図4】実施例1において、標準色調表から読み取った
各実際尿の尿比重値を縦軸(y軸)にとり、同じ尿につ
き尿比重計により測定した尿比重値を横軸(x軸)にと
り、そして検体数を高さ方向(z軸)にとってそれらの
相互関係を立体的に表した図である。
【図5】比較例1において、標準表から読み取った尿比
重値を縦軸にとり、同じ尿の尿比重計により測定した尿
比重値を横軸にとってグラフ上にプロットして両者の相
関関係を調べた図である。
【図6】比較例1において、標準色調表から読み取った
各実際尿の尿比重値を縦軸(y軸)にとり、同じ尿につ
き尿比重計により測定した尿比重値を横軸(x軸)にと
り、そして検体数を高さ方向(z軸)にとってそれらの
相互関係を立体的に表した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 正幸 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 尿中の尿素濃度を測定し、その測定結果
    を予め作成してある尿素濃度と尿比重との関係を示す標
    準と対照することによって、尿比重を求めることを特徴
    とする尿比重の測定方法。
  2. 【請求項2】 尿素濃度測定用の呈色試験具、および尿
    素濃度に応じた呈色状態と尿比重との関係を示した標準
    色調表を備えていることを特徴とする尿比重測定具。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005517495A (ja) * 2002-02-19 2005-06-16 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 脱水指示手段を有する吸収性物品

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