JPH0517424A - ベンゾキシム誘導体およびそれを含有する腫瘍抑制作用を有する医薬組成物 - Google Patents
ベンゾキシム誘導体およびそれを含有する腫瘍抑制作用を有する医薬組成物Info
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- JPH0517424A JPH0517424A JP18949591A JP18949591A JPH0517424A JP H0517424 A JPH0517424 A JP H0517424A JP 18949591 A JP18949591 A JP 18949591A JP 18949591 A JP18949591 A JP 18949591A JP H0517424 A JPH0517424 A JP H0517424A
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- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 エストロゲン依存性腫瘍に対し、タモキシフ
ェンよりもさらに優れた抗腫瘍効果を有し、医薬品とし
て有用なベンゾキシム誘導体を提供する。 【構成】 下記化1 【化1】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、フェニル基ま
たはアルコキシカルボニル基で置換された低級アルキル
基を表す。)で示されるベンゾキシム誘導体またはその
製薬学的に許容される酸付加塩。
ェンよりもさらに優れた抗腫瘍効果を有し、医薬品とし
て有用なベンゾキシム誘導体を提供する。 【構成】 下記化1 【化1】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、フェニル基ま
たはアルコキシカルボニル基で置換された低級アルキル
基を表す。)で示されるベンゾキシム誘導体またはその
製薬学的に許容される酸付加塩。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベンゾキシム誘導体お
よびそれを含有する腫瘍抑制作用を有する医薬組成物に
関する。
よびそれを含有する腫瘍抑制作用を有する医薬組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】1,1,2−トリフェニル−1−ブテン
を基本骨格とし1位のフェニル基に置換アミノアルコキ
シ基の置換した化合物は、非ステロイド系の抗エストロ
ゲン活性があることが知られている。(Z)−2−〔4
−(1,2−ジフェニル−1−ブテニル)フェノキシ〕
−N,N−ジメチルエチルアミン(タモキシフェン)は
その代表化合物で、その強い抗エストロゲン作用によ
り、ホルモン依存性の乳癌に対して有用な治療薬となっ
ている。
を基本骨格とし1位のフェニル基に置換アミノアルコキ
シ基の置換した化合物は、非ステロイド系の抗エストロ
ゲン活性があることが知られている。(Z)−2−〔4
−(1,2−ジフェニル−1−ブテニル)フェノキシ〕
−N,N−ジメチルエチルアミン(タモキシフェン)は
その代表化合物で、その強い抗エストロゲン作用によ
り、ホルモン依存性の乳癌に対して有用な治療薬となっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エストロゲ
ン依存性腫瘍に対し、タモキシフェンよりもさらに優れ
た抗腫瘍効果を有し、医薬品として有用なベンゾキシム
誘導体を提供することを目的とする。
ン依存性腫瘍に対し、タモキシフェンよりもさらに優れ
た抗腫瘍効果を有し、医薬品として有用なベンゾキシム
誘導体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、新規なベンゾ
キシム誘導体、すなわち、前記化1で示されるベンゾキ
シム誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩を
提供する。さらに、本発明は、前記化1で示されるベン
ゾキシム誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加
塩を、製薬学的に許容される希釈剤または担持物質と一
緒に含有することを特徴とする腫瘍抑制作用を有する医
薬組成物を提供する。
キシム誘導体、すなわち、前記化1で示されるベンゾキ
シム誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加塩を
提供する。さらに、本発明は、前記化1で示されるベン
ゾキシム誘導体またはその製薬学的に許容される酸付加
塩を、製薬学的に許容される希釈剤または担持物質と一
緒に含有することを特徴とする腫瘍抑制作用を有する医
薬組成物を提供する。
【0005】前記化1で示されるベンゾキシム誘導体
は、炭素−炭素二重結合に対し幾何異性体であるE体お
よびZ体の2種が存在する。両異性体は、エーテル結合
に隣接するメチレン基のプロトンの核磁気共鳴信号によ
り明確に区別することができる。本発明は、上記E・Z
異性体の混合物であるが、それぞれ単離したE体、Z体
各々も本発明に含まれる。
は、炭素−炭素二重結合に対し幾何異性体であるE体お
よびZ体の2種が存在する。両異性体は、エーテル結合
に隣接するメチレン基のプロトンの核磁気共鳴信号によ
り明確に区別することができる。本発明は、上記E・Z
異性体の混合物であるが、それぞれ単離したE体、Z体
各々も本発明に含まれる。
【0006】本発明のベンゾキシム誘導体としては、例
えば、次のものが挙げられる。 化合物:2−〔4−〔1−(4−ヒドロキシイミノメ
チルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノ
キシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン 化合物:2−〔4−〔1−(3−ヒドロキシイミノメ
チルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノ
キシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン 化合物:2−〔4−〔1−(4−メトキシイミノメチ
ルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノキ
シ〕−N,N−ジメチルエチルアミン 化合物:2−〔4−〔1−(3−メトキシイミノメチ
ルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノキ
シ〕−N,N−ジメチルエチルアミン 化合物:2−〔4−〔1−(4−エトキシカルボニル
メトキシイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−
ブテニル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミ
ン 化合物:2−〔4−〔1−(3−エトキシカルボニル
メトキシイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−
ブテニル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミ
ン 化合物:2−〔4−〔1−(4−フェニルメトキシイ
ミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕
フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン 化合物:2−〔4−〔1−(3−フェニルメトキシイ
ミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕
フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン
えば、次のものが挙げられる。 化合物:2−〔4−〔1−(4−ヒドロキシイミノメ
チルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノ
キシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン 化合物:2−〔4−〔1−(3−ヒドロキシイミノメ
チルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノ
キシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン 化合物:2−〔4−〔1−(4−メトキシイミノメチ
ルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノキ
シ〕−N,N−ジメチルエチルアミン 化合物:2−〔4−〔1−(3−メトキシイミノメチ
ルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノキ
シ〕−N,N−ジメチルエチルアミン 化合物:2−〔4−〔1−(4−エトキシカルボニル
メトキシイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−
ブテニル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミ
ン 化合物:2−〔4−〔1−(3−エトキシカルボニル
メトキシイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−
ブテニル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミ
ン 化合物:2−〔4−〔1−(4−フェニルメトキシイ
ミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕
フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン 化合物:2−〔4−〔1−(3−フェニルメトキシイ
ミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕
フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン
【0007】本発明のベンゾキシム誘導体は、以下の方
法により得られる。例えば、1−〔4’−(2−ジメチ
ルアミノエトキシ)フェニル〕−2−フェニル−n−ブ
タン−1−オンに、下記化2
法により得られる。例えば、1−〔4’−(2−ジメチ
ルアミノエトキシ)フェニル〕−2−フェニル−n−ブ
タン−1−オンに、下記化2
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1 はMgXまたはリチウムを表
し、Xは塩素原子または臭素原子を表す。)で示される
フェニルジオキソラン誘導体を反応させ、下記化3
し、Xは塩素原子または臭素原子を表す。)で示される
フェニルジオキソラン誘導体を反応させ、下記化3
【0010】
【化3】
【0011】で示されるアルコール誘導体を得た後、鉱
酸存在下で脱水反応を行うことにより、同時にアセター
ルが分解し、下記化4
酸存在下で脱水反応を行うことにより、同時にアセター
ルが分解し、下記化4
【0012】
【化4】
【0013】で示されるアルデヒド誘導体を得ることが
できる。この化合物にO−置換ヒドロキシルアミンを反
応させることにより、本発明のベンゾキシム誘導体を得
ることができる。前記化2で示されるケトン誘導体は公
知化合物であり、例えば、特開昭60−39347号に
記載されている。前記化3の脱水反応は、濃塩酸等の鉱
酸の存在下、加熱することにより行われる。
できる。この化合物にO−置換ヒドロキシルアミンを反
応させることにより、本発明のベンゾキシム誘導体を得
ることができる。前記化2で示されるケトン誘導体は公
知化合物であり、例えば、特開昭60−39347号に
記載されている。前記化3の脱水反応は、濃塩酸等の鉱
酸の存在下、加熱することにより行われる。
【0014】ここで得られた化1で示されるベンゾキシ
ム誘導体は、炭素−炭素二重結合に対してE・Z異性体
の混合物であるが、高速液体クロマトグラフ上では2つ
のピークに分離し、分取操作を加えることにより、各々
単独に分離することができる。他に分離方法としては、
鉱酸の塩にして再結晶法により分離することも可能であ
る。
ム誘導体は、炭素−炭素二重結合に対してE・Z異性体
の混合物であるが、高速液体クロマトグラフ上では2つ
のピークに分離し、分取操作を加えることにより、各々
単独に分離することができる。他に分離方法としては、
鉱酸の塩にして再結晶法により分離することも可能であ
る。
【0015】また、本発明化合物は、無機酸または有機
酸と処理して薬理学的に許容される酸付加塩に誘導でき
る。無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸
等が有機酸としては、クエン酸、マレイン酸、リンゴ
酸、フマル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸、シュウ酸等が挙げられる。化1で示さ
れる本発明化合物および薬理学的に許容される酸付加塩
は、優れた抗エストロゲン作用を有しており、特に乳房
腫瘍の治療に有効である。
酸と処理して薬理学的に許容される酸付加塩に誘導でき
る。無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸
等が有機酸としては、クエン酸、マレイン酸、リンゴ
酸、フマル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸、シュウ酸等が挙げられる。化1で示さ
れる本発明化合物および薬理学的に許容される酸付加塩
は、優れた抗エストロゲン作用を有しており、特に乳房
腫瘍の治療に有効である。
【0016】本発明化合物あるいは医薬組成物を投与す
る際の形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、散剤、液剤などの経口剤、注射剤、座薬などをとり
得るが、経口剤が一般的に好ましい。錠剤、カプセル
剤、顆粒剤、散剤を製造する際に用いられる形態として
は、例えば、乳糖、ショ糖、デンプン、タルク、ステア
リン酸マグネシウム、結晶セルロース、メチルセルロー
ス、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム
等を、結合剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルエーテル、エチルセルロース、アラビアゴム、シエ
ラック、白糖等を、潤滑剤としてはステアリン酸マグネ
シウム、タルク等を、その他通常公知の着色剤、崩壊剤
等の添加剤を任意に用いることができる。なお、錠剤は
周知の方法でコーティングしてもよい。また、液体製剤
は水性または油性の懸濁液、溶液、シロップ、エリキシ
ル剤であってもよく、通常の添加剤を用いて、常法にし
たがい調製される。
る際の形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、散剤、液剤などの経口剤、注射剤、座薬などをとり
得るが、経口剤が一般的に好ましい。錠剤、カプセル
剤、顆粒剤、散剤を製造する際に用いられる形態として
は、例えば、乳糖、ショ糖、デンプン、タルク、ステア
リン酸マグネシウム、結晶セルロース、メチルセルロー
ス、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム
等を、結合剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルエーテル、エチルセルロース、アラビアゴム、シエ
ラック、白糖等を、潤滑剤としてはステアリン酸マグネ
シウム、タルク等を、その他通常公知の着色剤、崩壊剤
等の添加剤を任意に用いることができる。なお、錠剤は
周知の方法でコーティングしてもよい。また、液体製剤
は水性または油性の懸濁液、溶液、シロップ、エリキシ
ル剤であってもよく、通常の添加剤を用いて、常法にし
たがい調製される。
【0017】本発明化合物あるいは医薬組成物を患者に
対し経口投与する際の投与量は、患者の症状、体重、年
齢などによって異なり、一概に規定できないが、通常、
成人一人一日当たり約1〜100mgとすればよく、これ
を好ましくは1〜4回に分けて投与する。また、一単位
製剤当たりの有効成分化合物含量は、約0.5〜50mg
とするのが好ましい。
対し経口投与する際の投与量は、患者の症状、体重、年
齢などによって異なり、一概に規定できないが、通常、
成人一人一日当たり約1〜100mgとすればよく、これ
を好ましくは1〜4回に分けて投与する。また、一単位
製剤当たりの有効成分化合物含量は、約0.5〜50mg
とするのが好ましい。
【0018】
【実施例】以下に実施例、試験例、製剤例を示し、本発
明をさらに詳しく説明する。 実施例12−〔4−〔1−(4−ヒドロキシイミノメチルフェニ
ル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノキシ〕−
N,N−ジメチルエチルアミン(化合物)の合成 アルゴン気流化で、350ml無水テトラヒドロフラン
中、4−ブロモフェニル−1,3−ジオキソラン25g
と金属マグネシウム2.6gにより調製したグリニャー
ル試薬に、150mlの無水テトラヒドロフラン中の1−
〔4’−(2−ジメチルアミノエトキシ)フェニル〕−
2−フェニル−n−ブタン−1−オン15.5gを添加
し、この混合物を2時間還流させた。この反応液を冷却
し、100mlの飽和塩化アンモニウム溶液に添加し、次
いで、エーテル抽出を行った。この有機層を水洗し、硫
酸ナトリウム上で乾燥した後、溶媒を真空下で除去し
た。油状残留物を100ml濃塩酸に懸濁し、2時間還流
した。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性に
してクロロホルム抽出を行った。有機層を水洗し、硫酸
ナトリウムで乾燥した後、溶媒を真空下で除去した。得
られた褐色の油状物質をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ(展開溶媒:クロロホルム/メタノール)により精
製し、2−〔4−〔1−(4−ホルミルフェニル)−2
−フェニル−1−ブテニル〕フェノキシ〕−N,N−ジ
メチルエチルアミン13gの淡黄色油状物を得た。これ
より1gを20mlエタノールに溶解し、ヒドロキシルア
ミン塩酸塩300mgと炭酸カリウム600mgを加え5時
間加熱還流させた。反応後、溶媒を留去してエーテルに
溶解し、水洗を行い硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒
を留去した。得られた油状物質をシリカゲルクロマトグ
ラフィ(展開溶媒:クロロホルム/メタノール)により
精製し、目的物である2−〔4−〔1−(4−ヒドロキ
シイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニ
ル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン0.
5gの淡黄色油状物を得た。
明をさらに詳しく説明する。 実施例12−〔4−〔1−(4−ヒドロキシイミノメチルフェニ
ル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノキシ〕−
N,N−ジメチルエチルアミン(化合物)の合成 アルゴン気流化で、350ml無水テトラヒドロフラン
中、4−ブロモフェニル−1,3−ジオキソラン25g
と金属マグネシウム2.6gにより調製したグリニャー
ル試薬に、150mlの無水テトラヒドロフラン中の1−
〔4’−(2−ジメチルアミノエトキシ)フェニル〕−
2−フェニル−n−ブタン−1−オン15.5gを添加
し、この混合物を2時間還流させた。この反応液を冷却
し、100mlの飽和塩化アンモニウム溶液に添加し、次
いで、エーテル抽出を行った。この有機層を水洗し、硫
酸ナトリウム上で乾燥した後、溶媒を真空下で除去し
た。油状残留物を100ml濃塩酸に懸濁し、2時間還流
した。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性に
してクロロホルム抽出を行った。有機層を水洗し、硫酸
ナトリウムで乾燥した後、溶媒を真空下で除去した。得
られた褐色の油状物質をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ(展開溶媒:クロロホルム/メタノール)により精
製し、2−〔4−〔1−(4−ホルミルフェニル)−2
−フェニル−1−ブテニル〕フェノキシ〕−N,N−ジ
メチルエチルアミン13gの淡黄色油状物を得た。これ
より1gを20mlエタノールに溶解し、ヒドロキシルア
ミン塩酸塩300mgと炭酸カリウム600mgを加え5時
間加熱還流させた。反応後、溶媒を留去してエーテルに
溶解し、水洗を行い硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒
を留去した。得られた油状物質をシリカゲルクロマトグ
ラフィ(展開溶媒:クロロホルム/メタノール)により
精製し、目的物である2−〔4−〔1−(4−ヒドロキ
シイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニ
ル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン0.
5gの淡黄色油状物を得た。
【0019】 1H−NMRスペクトラム,δ(CDCl
3 ): 0.92(3H,t,CH2 CH 3 ) 2.28−2.57(8H,m,N(CH 3 )2 ,CH
2 CH3 ) 2.71,2.82(2H,t,OCH2 CH 2 N) 4.01,4.17(2H,t,OCH 2 CH2 N) 6.50−7.62(13H,m,芳香族プロトン) 7.93,8.12(1H,s,CH=N)
3 ): 0.92(3H,t,CH2 CH 3 ) 2.28−2.57(8H,m,N(CH 3 )2 ,CH
2 CH3 ) 2.71,2.82(2H,t,OCH2 CH 2 N) 4.01,4.17(2H,t,OCH 2 CH2 N) 6.50−7.62(13H,m,芳香族プロトン) 7.93,8.12(1H,s,CH=N)
【0020】実施例22−〔4−〔1−(4−メトキシイミノメチルフェニ
ル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノキシ〕−
N,N−ジメチルエチルアミン(化合物)の合成) 実施例1における2−〔4−〔1−(4−ホルミルフェ
ニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノキシ〕−
N,N−ジメチルエチルアミンにO−メチルヒドロキシ
ルアミンを実施例1と同様の方法で反応させ、同様の操
作で淡黄色油状の目的物0.6gを得た。
ル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノキシ〕−
N,N−ジメチルエチルアミン(化合物)の合成) 実施例1における2−〔4−〔1−(4−ホルミルフェ
ニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノキシ〕−
N,N−ジメチルエチルアミンにO−メチルヒドロキシ
ルアミンを実施例1と同様の方法で反応させ、同様の操
作で淡黄色油状の目的物0.6gを得た。
【0021】 1H−NMRスペクトラム,δ(CDCl
3 ): 0.90(3H,t,CH2 CH 3 ) 2.22−2.77(10H,m,N(CH 3 )2 ,C
H 2 CH3 ,CH2 CH 2 N) 3.84−4.10(5H,m,OCH 2 CH2 N,N
OCH 3 ) 6.48−7.59(13H,m,芳香族プロトン) 7.88,8.06(1H,s,CH=N) 以下、同様の方法で合成した化合物のNMRスペクトル
を例示する。
3 ): 0.90(3H,t,CH2 CH 3 ) 2.22−2.77(10H,m,N(CH 3 )2 ,C
H 2 CH3 ,CH2 CH 2 N) 3.84−4.10(5H,m,OCH 2 CH2 N,N
OCH 3 ) 6.48−7.59(13H,m,芳香族プロトン) 7.88,8.06(1H,s,CH=N) 以下、同様の方法で合成した化合物のNMRスペクトル
を例示する。
【0022】2−〔4−〔1−(3−ヒドロキシイミノ
メチルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェ
ノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン(化合物) 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.90(3H,t,CH2 CH 3 ) 2.27−2.50(8H,m,CH 2 CH3 ,N(C
H 3 )2 ) 2.71,2.80(2H,t,OCH2 CH 2 N) 3.97,4.12(2H,t,OCH 2 ) 6.50−7.52(13H,m,芳香族プロトン) 7.84,8.12(1H,s,CH=N)
メチルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェ
ノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン(化合物) 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.90(3H,t,CH2 CH 3 ) 2.27−2.50(8H,m,CH 2 CH3 ,N(C
H 3 )2 ) 2.71,2.80(2H,t,OCH2 CH 2 N) 3.97,4.12(2H,t,OCH 2 ) 6.50−7.52(13H,m,芳香族プロトン) 7.84,8.12(1H,s,CH=N)
【0023】2−〔4−〔1−(3−メトキシイミノメ
チルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノ
キシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン(化合物) 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.91,0.94(3H,t,CH2 CH 3 ) 2.17−2.82(10H,m,N(CH 3 )2 ,C
H 2 CH3 ,CH2 CH 2 N) 3.85−4.13(5H,m,OCH 2 CH2 N,N
OCH 3 ) 6.52,8.08(14H,m,芳香族プロトン,C
H=N)
チルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニル〕フェノ
キシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン(化合物) 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.91,0.94(3H,t,CH2 CH 3 ) 2.17−2.82(10H,m,N(CH 3 )2 ,C
H 2 CH3 ,CH2 CH 2 N) 3.85−4.13(5H,m,OCH 2 CH2 N,N
OCH 3 ) 6.52,8.08(14H,m,芳香族プロトン,C
H=N)
【0024】2−〔4−〔1−(4−エトキシカルボニ
ルメトキシイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1
−ブテニル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルア
ミン(化合物) 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.90(3H,t,=CCH2 CH 3 ) 1.25,1.28(3H,t,COOCH2 CH 3 ) 2.25−2.55(8H,m,N(CH 3 )2 ,CH
2 CH3 ) 2.63,2.72(2H,t,CH2 CH 2 N) 3.91,4.08(2H,t,OCH 2 CH2 N) 4.21,4.25(2H,q,COOCH 2 ) 4.63,4.70(2H,s,NOCH 2 COO) 6.52−7.60(13H,m,芳香族プロトン) 8.04,8.22(1H,s,CH=N)
ルメトキシイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1
−ブテニル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルア
ミン(化合物) 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.90(3H,t,=CCH2 CH 3 ) 1.25,1.28(3H,t,COOCH2 CH 3 ) 2.25−2.55(8H,m,N(CH 3 )2 ,CH
2 CH3 ) 2.63,2.72(2H,t,CH2 CH 2 N) 3.91,4.08(2H,t,OCH 2 CH2 N) 4.21,4.25(2H,q,COOCH 2 ) 4.63,4.70(2H,s,NOCH 2 COO) 6.52−7.60(13H,m,芳香族プロトン) 8.04,8.22(1H,s,CH=N)
【0025】2−〔4−〔1−(3−エトキシカルボニ
ルメトキシイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1
−ブテニル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルア
ミン(化合物) 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.89,0.93(3H,t,=CCH2 CH 3 ) 1.25(3H,t,COOCH2 CH 3 ) 2.24−2.60(8H,m,N(CH 3 )2 ,CH
2 CH3 ) 2.62,2.71(2H,t,CH2 CH 2 N) 3.90,4.07(2H,t,OCH 2 CH2 N) 4.21(2H,q,COOCH 2 ) 4.60,4.68(2H,s,NOCH 2 COO) 6.50−7.62(13H,m,芳香族プロトン) 7.92,8.20(1H,s,CH=N)
ルメトキシイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1
−ブテニル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルア
ミン(化合物) 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.89,0.93(3H,t,=CCH2 CH 3 ) 1.25(3H,t,COOCH2 CH 3 ) 2.24−2.60(8H,m,N(CH 3 )2 ,CH
2 CH3 ) 2.62,2.71(2H,t,CH2 CH 2 N) 3.90,4.07(2H,t,OCH 2 CH2 N) 4.21(2H,q,COOCH 2 ) 4.60,4.68(2H,s,NOCH 2 COO) 6.50−7.62(13H,m,芳香族プロトン) 7.92,8.20(1H,s,CH=N)
【0026】2−〔4−〔1−(3−フェニルメトキシ
イミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニ
ル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン(化
合物) 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.90,0.94(3H,t,CH2 CH 3 ) 2.20−2.60(8H,m,N(CH 3 )2 ,CH
2 CH3 ) 2.63,2.71(2H,t,CH2 CH 2 N) 3.90,4.05(2H,t,OCH 2 CH2 N) 5.13,5.19(2H,s,NOCH 2 −φ) 6.50−7.60(13H,m,芳香族プロトン) 7.85,8.12(1H,s,CH=N)
イミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−ブテニ
ル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン(化
合物) 1 H−NMRスペクトラム,δ(CDCl3 ): 0.90,0.94(3H,t,CH2 CH 3 ) 2.20−2.60(8H,m,N(CH 3 )2 ,CH
2 CH3 ) 2.63,2.71(2H,t,CH2 CH 2 N) 3.90,4.05(2H,t,OCH 2 CH2 N) 5.13,5.19(2H,s,NOCH 2 −φ) 6.50−7.60(13H,m,芳香族プロトン) 7.85,8.12(1H,s,CH=N)
【0027】試験例
本発明のベンゾキシム誘導体の乳癌に対する効果を、ヒ
ト乳癌細胞MCF−7を用いて測定した。ファルコン社
製96穴プレートに各濃度のチオフェン誘導体を加え、
1ウエル当たり3×103 個の細胞を植えた。RPMI
1640培地にDCC法によりエストロジェンを除去
した血清〔 J.Steroid Biochem 19, 1563 (1983)〕を1
0%添加し、さらに10-9モルに成るようにエストロジ
ェンを加えた培地で、37℃、5%CO2 存在下4日間
培養した。生細胞をグルタルアルデヒドで固定し、メチ
レンブルーで染色した後、665nmの吸光度を測定す
る。ベンゾキシム誘導体を加えないウエルの吸光度を1
とした時の0.5を与える濃度をIC50と定義し、各誘
導体の値を下記の表1にまとめた。
ト乳癌細胞MCF−7を用いて測定した。ファルコン社
製96穴プレートに各濃度のチオフェン誘導体を加え、
1ウエル当たり3×103 個の細胞を植えた。RPMI
1640培地にDCC法によりエストロジェンを除去
した血清〔 J.Steroid Biochem 19, 1563 (1983)〕を1
0%添加し、さらに10-9モルに成るようにエストロジ
ェンを加えた培地で、37℃、5%CO2 存在下4日間
培養した。生細胞をグルタルアルデヒドで固定し、メチ
レンブルーで染色した後、665nmの吸光度を測定す
る。ベンゾキシム誘導体を加えないウエルの吸光度を1
とした時の0.5を与える濃度をIC50と定義し、各誘
導体の値を下記の表1にまとめた。
【0028】
【表1】
以上の結果は、化合物ないしは、タモキシフェン
より優れた腫瘍抑制効果を有していることを示してい
る。
より優れた腫瘍抑制効果を有していることを示してい
る。
【0029】製剤例
実施例1で得た0.2gの2−〔4−〔1−(4−ヒド
ロキシイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−ブ
テニル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン
(化合物)を1.11gのマンニット、0.15gの
澱粉および6gのアルギン酸と混合し顆粒化した。この
顆粒を乾燥し、次いで、7.5mgのメチルセルロースお
よび15mgのステアリン酸マグネシウムと充分に混合
し、圧縮して10個の錠剤を得た。各錠剤は20mgの有
効成分を含有する。
ロキシイミノメチルフェニル)−2−フェニル−1−ブ
テニル〕フェノキシ〕−N,N−ジメチルエチルアミン
(化合物)を1.11gのマンニット、0.15gの
澱粉および6gのアルギン酸と混合し顆粒化した。この
顆粒を乾燥し、次いで、7.5mgのメチルセルロースお
よび15mgのステアリン酸マグネシウムと充分に混合
し、圧縮して10個の錠剤を得た。各錠剤は20mgの有
効成分を含有する。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記化1 【化1】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、フェニル基ま
たはアルコキシカルボニル基で置換された低級アルキル
基を表す。)で示されるベンゾキシム誘導体またはその
製薬学的に許容される酸付加塩。 - 【請求項2】 前記化1で示されるベンゾキシム誘導体
またはその製薬学的に許容される酸付加塩を、製薬学的
に許容される希釈剤または担持物質と一緒に含有するこ
とを特徴とする腫瘍抑制作用を有する医薬組成物。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18949591A JPH0517424A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | ベンゾキシム誘導体およびそれを含有する腫瘍抑制作用を有する医薬組成物 |
AU17402/92A AU659157B2 (en) | 1991-04-30 | 1992-04-30 | Triphenylethylene derivative and pharmaceutical preparation containing the same |
PCT/JP1992/000570 WO1992019585A1 (fr) | 1991-04-30 | 1992-04-30 | Derive de triphenylethylene et preparation pharmaceutique contenant celui-ci |
EP92908856A EP0589039A1 (en) | 1991-04-30 | 1992-04-30 | Triphenylethylene derivative and pharmaceutical preparation containing the same |
CA002109426A CA2109426A1 (en) | 1991-04-30 | 1992-04-30 | Triphenylethylene derivative and pharmaceutical drug containing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18949591A JPH0517424A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | ベンゾキシム誘導体およびそれを含有する腫瘍抑制作用を有する医薬組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0517424A true JPH0517424A (ja) | 1993-01-26 |
Family
ID=16242228
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18949591A Withdrawn JPH0517424A (ja) | 1991-04-30 | 1991-07-04 | ベンゾキシム誘導体およびそれを含有する腫瘍抑制作用を有する医薬組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0517424A (ja) |
-
1991
- 1991-07-04 JP JP18949591A patent/JPH0517424A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981008 |