JPH0517239B2 - - Google Patents

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JPH0517239B2
JPH0517239B2 JP59002739A JP273984A JPH0517239B2 JP H0517239 B2 JPH0517239 B2 JP H0517239B2 JP 59002739 A JP59002739 A JP 59002739A JP 273984 A JP273984 A JP 273984A JP H0517239 B2 JPH0517239 B2 JP H0517239B2
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JP
Japan
Prior art keywords
fructooligosaccharide
nystose
powder
crystal
crystals
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP59002739A
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English (en)
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JPS60149596A (ja
Inventor
Toshiaki Kono
Mitsukazu Iwasaki
Yasuhiro Saito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
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  • Formation And Processing Of Food Products (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はフラクトオリゴ糖結晶粉末の製造方法
に関し、詳しくは特定のフラクトオリゴ糖液を用
いて、結晶固化熟成し、粉末化することよりなる
フラクトオリゴ糖結晶粉末の製造方法に関する。 フラクトオリゴ糖は蔗糖のフラクトース残基に
1〜3分子のフラクトースがC2とC1との位置で
β結合したもので、その化学構造式は次のとおり
である。 これらのフラクトオリゴ糖は天然界では広く高
等植物に分布しており、例えばアスパラガス、タ
マネギ、キクイモ、蜂蜜などに含まれていること
が知られている。ところが最近になつて、これら
のフラクトオリゴ糖が難消化性の糖であり、腸内
でのビフイズス菌増殖促進作用、コレステロール
低下作用、難う蝕性などの優れた特性を有するこ
とが見出され、食品分野における新しい素材とし
ての有用性が明らかなになつてきた。 次に、フラクトオリゴ糖の製造法について概略
を述べる。フラクトオリゴ糖はアスペルギルス属
やオーレオバシデイウム属に分類される糸状菌な
どの菌体内部に生産される特殊な果糖転移酵素を
蔗糖に作用させることによつて製造することがで
きる。この場合、60%濃度の蔗糖液に果糖転移酵
素を直接添加して50〜60℃で反応させるか、また
は果糖転移酵素を含む糸状菌の菌体をアルギン酸
カルシウムゲル中に固定化し、この固定化酵素を
カラムに充填してから60%蔗糖液を温度50〜60℃
で通液することにより行なわれる。このような操
作によつて蔗糖の50%以上がフラクトオリゴ糖に
変換される。次に反応液を脱色、脱塩、濃縮して
フラクトオリゴ糖を50〜60%含有する糖液を得
る。さらに、この糖液を活性炭、イオン交換樹脂
等のカラムを用いて分画処理することにより単糖
類(グルコース、フラクトース)、二糖類(蔗糖)
を除去してフラクトオリゴ糖含量の高いものを得
ることができる。 しかしながら、この様にして得られる液状のフ
ラクトオリゴ糖は取扱いに不便な面もあり、また
非結晶粉末では吸湿性が高いため、取扱いが困難
である。このため、フラクトオリゴ糖の結晶粉末
化が望まれている。 フラクトオリゴ糖、特にニストース(GF3)の
結晶化については、過去に若干の方法が提案され
ている。例を示すと下記の通りである。 Agricultural Biological Chemistry 30
429〜433(1966) H.Tsuchida、S.Fujii and M.Komoto Carbohydrate Research 25、293〜297
(1972) J.P.Kamerling、J.F.G.Vliegenthat、 W.Kahl、A.Roszkowski and A.Zurowska これらの方法はいずれも高純度のものを少量で
実験室規模で実施しているのにすぎず、しかもそ
の結晶化にメタノールなどの有機溶媒を多量に用
いるので、食品用途を目的として工業的に適用す
るには多大な困難を伴なう。さらに、水溶液から
直接結晶化する方法は未だ知られていない。 本発明者らは、フラクトオリゴ糖の結晶粉末化
方法について鋭意検討を進めた結果、ニストース
(GF3)の固型分当り60%以上含有するフラクト
オリゴ糖水溶液からニストースの結晶を含む粉末
が得られることを見出し、かかる知見に基いて本
発明を完成させたものである。 本発明は、ニストース含有量が60%以上である
フラクトオリゴ糖液を固型分濃度75〜90%に濃縮
し、結晶ニストースを含む種晶を添加・分散さ
せ、結晶固化、熟成を行なつた後、これを粉末化
することを特徴とするフラクトオリゴ糖結晶粉末
の製造方法である。 本発明の方法は、現在市販されている精製ブド
ウ糖、精製マルトースの製法と同様なトータルシ
ユガー方式である。すなわち、ニストースを60%
以上含有するフラクトオリゴ糖水溶液を濃縮し、
これに種晶(シード)を添加混合し、さらに結晶
を生成させてフラクトオリゴ糖液全体を結晶固化
させた後、切削、粉砕などの方法によりニストー
ス結晶を含むフラクトオリゴ糖結晶粉末を得る方
法である。 次に、本発明の方法を実施するために好適な条
件につき種々検討した結果をさらに詳細に説明す
る。 まず、減少フラクトオリゴ糖中のニストース
(GF3)含有量と結晶固化のしやすさについての
関係の調べた。 試験例 1 ニストース(GF3)を40%以上含有するフラク
トオリゴ糖液を調製し、減厚濃縮により固型分80
%まで濃縮した。これにニストース結晶粉末を種
晶(シード)として5%添加して結晶固化試験を
行なつた。その結果を表−1に示す。
【表】 試験例1に明らかなように、ニストース含量は
60%以上あれば、結晶固化して粉末化できること
がわかつた。従来の精製ブドウ糖、精製マルトー
スではブドウ糖、マルトースの含量が80%以上で
あることを必要とするのに対し、今回の結果は意
外であつた。 次に、結晶固化の際のフラクトオリゴ糖の濃度
と結晶固化のしやすさについて検討した。 試験例 2 フラクトオリゴ糖試料として、ニストース含量
70%の糖液を用い、これを減圧濃縮により固型分
濃度65〜92%に濃縮した。これに種晶としてニス
トース結晶粉末を5%添加して結晶固化試験を行
なつた。その結果を表−2に示す。
【表】 試験例2に明らかなように、結晶固化時の固型
分濃度も重要な因子であり、固型分濃度75%未満
では、結晶は生成するが固化せず、逆に90%を超
えると、キヤンデー状に固まつてしまい、新たな
結晶は全く生成しない。したがつて、この場合に
は固型分濃度75〜90%で結晶固化し、粉末化が可
能であり、さらに好ましくは固型分濃度75〜85%
とすべきである。 種晶(シード)は、ニストース結晶またはニス
トース結晶を含む粉末を用いる。なお、粉末の粘
度が細かい方が使用量は少量ですむ。種晶の添加
量としては0.1〜10%程度で十分であり、これを
糖液に均一に分散させる。 種晶(シード)を分散させたフラクトオリゴ糖
は、ニストースの結晶を生成させて糖液全体を固
型状態に(固化)させるため、適当な容器に充填
する。容器としては、たとえば精製ブトウ糖の製
造などに用いられているポリエチレン製の容器を
用いることができる。さらに、結晶固化、熟成を
促進するために、害フラクトオリゴ糖を薄いシー
ト状、ロープ状、ペレツト状などに整型しておく
ことも可能である。 容器に充填し整型すると、数時間〜約2日で結
晶が大いに生成して全体が固化する。固化したら
容器から取外し、さらに結晶を生成させ、余分の
水分を蒸散させるために熟成を行なう。熟成は特
に温度を制御する必要はなく、普通に得られる室
温程度で良いが、湿度は極端に高くない方が良
い。熟成に要する時間は1日〜2週間位である。 熟成が終了したら、粉末化を行なう。粉末化に
は通常用いられている切削機、粉砕機、凍結粉砕
機などが使用できる。粉末化を容易ならしめるた
めに事前に乾燥しておくことも有効である。 得られる粉末は通常3〜15%の水分を含むが、
必要によりさらに乾燥を行ない水分を調製して用
途に供する。この粉末は非常にさわやかで、蔗糖
に類似した甘味を有しており、非晶質粉末のアメ
臭やくせもなく、非常に優れた甘味料である。ま
た、この粉末は溶解性が非常に良好であり、非晶
質粉末に比べ溶解速度が大である。さらに、吸湿
性が少なく、非常に取扱いやすいものとなつてい
る。 また、本発明により得られた粉末は次回以降の
種晶としても使用可能である。 次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説
明する。 実施例 1 蔗糖に果糖転移酵素を作用させた糖液をイオン
交換樹脂を用いて分画することによりニストース
含量62%の糖液を得た。次いで、これを減圧濃縮
して固型分濃度88%とした糖液1Kgを得た。 この糖液に種晶として結晶ニストースを10g添
加し、十分に撹拌して均一に分散させた。これを
厚さ約20mmのシート状に容器に充填し、室温で約
2日放置して結晶固化させた。その後、容器から
取外して同じく室温で約2週間熟成させた。熟成
終了後、シート状物を粗砕し、約60℃で1日乾燥
した。次いで、粉砕機で粉砕して白色結晶粉末を
約900g得た。 実施例 2 実施例1と同様な方法でニストース含量83%の
糖液を得た。次いで、これを減圧濃縮し固型分濃
度75%とした糖液を500g得た。この糖液に種晶
として実施例1で得た粉末を500mg添加し、均一
に撹拌分散させた。これを容器に充填し、室温で
1晩放置し結晶固化させた。容器から取外した
後、同じく室温で4日間熟成させた。熟成終了
後、粗砕し、凍結粉砕を実施した。引き続き乾燥
して白色結晶粉末を約400g得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ニストース含有量が60%以上であるフラクト
    オリゴ糖液を固型分濃度75〜90%に濃縮し、結晶
    ニストースを含む種晶を添加・分散させ、結晶固
    化、熟成を行なつた後、これを粉末化することを
    特徴とするフラクトオリゴ糖結晶粉末の製造方
    法。
JP59002739A 1984-01-12 1984-01-12 フラクトオリゴ糖結晶粉末の製造方法 Granted JPS60149596A (ja)

Priority Applications (1)

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JP59002739A JPS60149596A (ja) 1984-01-12 1984-01-12 フラクトオリゴ糖結晶粉末の製造方法

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Publication Number Publication Date
JPS60149596A JPS60149596A (ja) 1985-08-07
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0670075B2 (ja) * 1990-08-28 1994-09-07 ホクレン農業協同組合連合会 1―ケストース結晶およびその製造方法
JP2640577B2 (ja) * 1991-02-15 1997-08-13 ホクレン農業協同組合連合会 ニストース結晶およびその製造方法
IN2015DN04026A (ja) * 2012-11-12 2015-10-02 Meiji Co Ltd
CN105753912B (zh) * 2016-03-24 2018-08-10 梁贵秋 一种制备固体低聚果糖的方法

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