JPH05169661A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JPH05169661A
JPH05169661A JP3336944A JP33694491A JPH05169661A JP H05169661 A JPH05169661 A JP H05169661A JP 3336944 A JP3336944 A JP 3336944A JP 33694491 A JP33694491 A JP 33694491A JP H05169661 A JPH05169661 A JP H05169661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
recording head
ink
head
heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3336944A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Iwasaki
督 岩崎
Naoji Otsuka
尚次 大塚
Kentaro Yano
健太郎 矢野
Kiichiro Takahashi
喜一郎 高橋
Atsushi Arai
篤 新井
Shigeyasu Nagoshi
重泰 名越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP3336944A priority Critical patent/JPH05169661A/ja
Priority to CA002085551A priority patent/CA2085551C/en
Priority to EP92311624A priority patent/EP0547921B1/en
Priority to DE69221445T priority patent/DE69221445D1/de
Priority to KR1019920024829A priority patent/KR0137928B1/ko
Publication of JPH05169661A publication Critical patent/JPH05169661A/ja
Priority to US08/895,552 priority patent/US6022093A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録ヘッドを小型化して、記録ヘッドに備え
られたヒータの抵抗値に最適な駆動電圧を決定すること
を可能とする。 【構成】 インクジェット記録装置において、記録ヘッ
ドに備えられたヒータと、前記記録ヘッドの外部に設け
られた抵抗とを用いて、前記記録ヘッドに備えられたヒ
ータの抵抗値を判別して前記記録ヘッドの駆動条件を選
択できるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを記録紙に吐出
して記録を行うインクジェット記録装置に関し、さらに
詳しくは、記録ヘッドに備えられた吐出用ヒータに最適
な駆動電圧を選択する方法を改善したインクジェット記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、プリンタやファクシミリ、ワープ
ロ等の多くの情報記録機器が広く開発されている。そし
て、これらの記録機器の記録方法としてインクジェット
方式は、高解像度、高速記録、低価格、小型化などの長
所から多く用いられている。また、これらの中でも装置
の小型化とランニングコストの低減は特に重要な要素で
ある。
【0003】
【背景技術】ここで、従来のインクジェット記録装置に
おいては、図16に示すインク吐出口702と、信号コ
ンタクト部704及びヒータ電圧ID回路705とを有
する基板703とからインクジェットヘッドユニット7
01を構成している。
【0004】そして、インクの吐出速度を決定するヒー
タ電圧は、インクジェットヘッドユニット701のヒー
タ抵抗値の生産上のばらつきを補正するために、4段階
あるヒータ電圧の中から1つを選択している。このヒー
タ電圧の選択は、ヒータ電圧ID回路705の4本ある
配線パターン706の切断の組み合わせにより行われて
いる。インクジェット記録装置は、交換した記録ヘッド
の有する配線パターン706の切断の組み合わせにより
その記録ヘッドに対して、4段階あるヒータ電圧の中か
ら最適のヒータ電圧を選択して記録ヘッドに供給してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
なインクジェット記録装置においては、信号コンタクト
部704及びヒータ電圧ID回路705とを有する基板
703が必要となることから、ヘッドを小型化できると
いう長所を有するインクジェットヘッドにおいて、更な
る小型化のためには、基板703の占める容積を極力抑
えることが必要である。
【0006】また、生産時に記録ヘッド毎にヒータ抵抗
値のばらつきを測定し、その測定結果に基づき最適のヒ
ータ電圧を選択できるように配線パターン706を切断
しなければならなかった。
【0007】
【発明の概要】前述した問題点を解決するために本発明
にかかるインクジェット記録装置においては、記録ヘッ
ドに備えられたヒータと、前記記録ヘッドの外部に設け
られた抵抗とを用いて、前記記録ヘッドに備えられたヒ
ータの抵抗値を判別して前記記録ヘッドの駆動条件を選
択できるように構成した。
【0008】記録ヘッドの駆動電圧VOPは、記録を行う
際に基準とする駆動パルス幅PTHに対して吐出が可能と
なる閾電圧VTHにマージン分をとることで決定してい
る。すなわち、次式の関係になる。
【0009】 VOP=K×VTH (1) この式におけるKは、閾電圧VTHにマージンをとるため
の値で通常1.3程度である。このマージンが必要な理
由は、記録を行う際に吐出させるノズル数により吐出用
ヒータにかかる電圧が変動し、吐出させるノズル数が増
えればこの電圧が降下する為である。
【0010】また、閾電圧VTHと吐出用ヒータの抵抗値
H とは、 VTH/RH =一定 (2) の関係がある。関係式(1)及び(2)より、駆動電圧
OPは吐出用ヒータの抵抗値を読みとることで決定でき
る。
【0011】ただし、記録ヘッド間の吐出用ヒータの抵
抗値RH のばらつきに対して駆動電圧VOPを無段階に設
定することは、記録装置本体にかかる機能面での負担が
大きい。その為、駆動電圧VOPに段階的に異なる複数の
ランクの駆動電圧値を設定することが望ましい。本発明
は記録ヘッドの吐出用ヒータの抵抗値を記録装置本体が
読みとり、駆動電圧を決めるものである。
【0012】次に吐出用ヒータの抵抗値の測定手段につ
いてその概要を図11を用いて説明する。ひとつの吐出
用ヒータと検出用抵抗RINITを直列につなぎ、最も電圧
の高いランクの検出用電圧VOBを印加する。これは検出
用電圧VOBのランクを下げるために使用する内部抵抗の
影響を最小限にする為である。ただし、吐出用ヒータの
温度上昇を避ける為に、検出用電圧VOBの印加パルス幅
はできるだけ小さく、検出用抵抗RINITは、吐出用ヒー
タの抵抗値RH と比較して、ある程度、大きい値にする
ことが望ましい。
【0013】このとき吐出用ヒータの抵抗値RH と検出
用抵抗の端子間電圧VINITとは、 RH =(VOB/VINIT−1)×RINIT (3) の関係があるため、端子間電圧VINITを検出することで
吐出用ヒータの抵抗値RH を知ることができる。
【0014】次に、検出した端子間電圧VINITに基づい
て、駆動電圧VOPの決定方法についてその概要を説明す
る。
【0015】図11の回路により検出した端子間電圧V
INITのアナログ信号をDA変換器でデジタル信号にし
て、これを予め決めてある複数のランクの駆動電圧値の
どれに対応するかを判断して記録ヘッドの駆動電圧VOP
を設定する。
【0016】また、この駆動電圧設定は記録ヘッドをイ
ンクジェット記録装置に装着した際に行う必要が生じ
る。その為、記録装置本体に電源が供給されている場合
には、記録ヘッドとヘッド駆動電極の接触非接触に伴う
記録ヘッドの離脱着の信号が入った場合に、この駆動電
圧設定を行うように構成するとよい。この場合、インク
タンクと記録ヘッドが分離可能なカートリッジ型では、
記録ヘッドをヘッド駆動電極と接触したままでインクタ
ンクのみを交換するので、記録ヘッドの離脱着確認は行
わなくてもよい。
【0017】また、未使用の記録ヘッドを装着した場合
には吐出用ヒータ上にインクが無いので、インクがある
場合に比べて急激に温度が上昇して、ヒータを傷めてし
まう恐れがある。この場合も考慮して、前述の吐出用ヒ
ータの抵抗値測定における検出用電圧値VOBの印加パル
ス幅と検出用抵抗RINITを設定するとよい。
【0018】また、抵抗値を測定する吐出用ヒータはあ
る特定の吐出用ヒータでもよいが、同一ヘッド内の吐出
用ヒータであっても抵抗値にばらつきがあることを考慮
すると、複数の吐出用ヒータを直列或は並列に接続し
て、該複数の吐出用ヒータの合成抵抗値を測定して駆動
電圧VOPを決定するとさらに好適である。
【0019】また、複数の吐出用ヒータの個々の抵抗値
を測定して、それぞれに最適な駆動電圧VOPを決定する
とさらに好適である。
【0020】また、記録装置本体に電源が供給されてい
ない場合には記録ヘッドの離脱着の確認ができない為、
記録装置本体に電源が供給された際にこの設定を行うよ
うに構成するとさらに好適である。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0022】(第1実施例)図1は、本発明の実施例に
関する記録装置の記録ヘッド部およびキャリア部を示す
模式的斜視図である。
【0023】図1において、1は電気信号によりインク
を吐出させる記録ヘッド、2はインクを収納しておき記
録ヘッド1に供給するインクタンク、102は記録ヘッ
ド1およびインクタンク2を保持する記録装置本体に設
けられたキャリア、106は記録ヘッド1の保持・解除
を行うヘッドレバー、107はインクタンク2の着脱を
行うインクタンクレバー、108はキャリア102に記
録ヘッド1を固定しておくためのヘッド固定バネ、であ
りこれらの各部によって記録装置の記録ヘッド部および
キャリア部が構成される。
【0024】図2は、本発明の実施例に関する記録装置
の記録ヘッド1およびインクタンク2を示した模式的斜
視図である。
【0025】図2において、10はインクタンク2から
記録ヘッドにインクを供給する通路となるインク被供給
孔、11はインクタンク2から記録ヘッド1にインクを
供給するインク供給孔、12は記録ヘッド1とインクタ
ンク2を一体化する場合に両者をガイドして保持するた
めの結合爪、13は結合爪12と係合する結合爪ガイド
溝、14はインクタンク2と記録ヘッド1を着脱する場
合にインクタンク2を保持するためのインクタンクガイ
ド溝、でありこれらの各部によってヘッドカートリッジ
101が構成される。
【0026】記録ヘッド1は、インク吐出に利用される
熱エネルギーを発生する複数の電気熱変換素子およびこ
れを駆動するための駆動回路が形成された基板と、この
基板上に上記複数の電気熱変換素子の各々に対応した吐
出口および液路、さらには各液路に連通する共通液室を
構成するための天板が積層されることによって構成され
る。そして、このようにして構成された記録ヘッドの吐
出口を配列した吐出口面が記録媒体に対向するように装
置に搭載される。
【0027】インクタンク2は、インクを保持しながら
記録により消費されたインクを補うために適宜記録ヘッ
ド1にインクを供給するためのタンクであり、インクタ
ンク2単体で存在するときにはインク供給孔11からイ
ンクがもれないように図示せざる封止手段によって封止
されており、この封止手段は記録ヘッド1と一体化され
た時点で自動的あるいは手動で開放され、インクを供給
することができる。また、インクの消費により減少する
インク体積に応じて外部から大気を導入するような機構
を備えていてもよい。さらには、記録ヘッドに供給する
インクの圧力をわずかに負圧に保つことで、記録品位を
向上させインク漏れを防止する機構を内部に持つことも
できる。
【0028】記録ヘッド1とインクタンク2は一体化し
たヘッドカートリッジ101の状態で記録動作中の記録
装置上で使用されるが、次に両者を一体化する方法を説
明する。
【0029】基本的に記録ヘッド1とインクタンク2は
インク被供給孔10とインク供給孔11を結合すること
によって一体化されるため、この部分はインクの漏れ、
あるいはインク流路への気体の侵入を防止する形になっ
ている。本実施例においてはモールド部材の弾性を利用
する方式を取っている。しかしながら、インク被供給孔
10とインク供給孔11とはモールド部材には限定され
ず、シール機能を持ったものであればよい。
【0030】記録ヘッド1とインクタンク2の一体化に
おいては、前述のインク被供給孔10とインク供給孔1
1の結合だけでもよいのであるが、ヘッドカートリッジ
101の取扱時において予期せざる外力が加わった場合
に簡単に外れないようにするため、あるいは一体化する
場合に容易に一体化できるガイドとなるように、本実施
例においては結合爪12と結合爪ガイド溝13によって
結合をより強固なものとしている。すなわち、インク被
供給孔10と一体にモールドで成形され、弾性的に変形
することができる結合爪12は、先端に突起が設けられ
ており、この突起の高さの分だけ弾性的に変形しながら
結合爪ガイド溝13に係合していき、結合爪ガイド溝1
3の奥に設けられた溝が深くなった部分に結合爪13の
突起が到達した時点で係合が完了するものである。
【0031】さらに、結合爪12は記録ヘッド1とイン
クタンク2の結合時にインク被供給孔10とインク供給
孔11が容易に結合されるように、ガイドとしての役割
も持っている。すなわち、結合爪12はインク被供給孔
10よりも長くなっており、インク被供給孔10がイン
ク供給孔11に接する前に結合爪12がインクタンク2
に接触するようになっている。ここで結合爪12の先端
は斜めに切り取られており、斜めの部分が結合爪ガイド
溝に図2矢印a方向のガイドとなって容易に係合されう
る。また、結合爪12の先端に設けられた突起も斜めに
切り取られており、図2矢印b方向のガイドとなって容
易な係合を助けている。
【0032】なお、本実施例においては結合爪を記録ヘ
ッド側に設けたが、これには拘束されず、インクタンク
2側、あるいは記録ヘッド1とインクタンク2の両方に
設けることもできる。
【0033】次に、記録ヘッド1をキャリア102に機
械的、電気的に接続する方法を説明する。
【0034】図3にキャリア102への記録ヘッド1の
接続部分を示す図1a方向から見た断面図を示す。図3
において、109はキャリア102に固定され記録ヘッ
ド1に設けられた穴に係合して図の上下方向および紙面
と垂直方向の位置決めをする位置決めピン、110はキ
ャリア102に固定され、図3a方向に押し付けられる
記録ヘッド1を受け止めるストッパ、401は記録装置
本体と記録ヘッド1とを電気的に接続するためのフレキ
シブルケーブル、111はフレキシブルケーブル401
とキャリア102の間に挟まれフレキシブルケーブル4
01を弾性的に支持するパッド、15は記録ヘッド1に
設けられ記録ヘッド1内のヒーター部と電気的に接続さ
れたコンタクト部である。
【0035】記録ヘッド1はヘッド固定バネ108から
図示せざるレバーを介してa方向に押し付けられてお
り、その位置は記録ヘッド1に設けられた穴と位置決め
ピン109との係合およびストッパ110との干渉によ
り一意に決まる。このようにして記録ヘッド1とキャリ
ア102は機械的に接続される。
【0036】また、記録ヘッド1に設けられたコンタク
ト部15とフレキシブルケーブル401の端面には相対
する位置に複数の電気的な接点が設けられており、これ
らを所定の圧力を持って押圧することにより記録装置本
体と記録ヘッド1が電気的に接続される。この際に複数
の電気的接点を一度に圧接する必要があるので、これら
を均一に圧接するために弾性材料で出来たパッド111
を押圧部に入れている。パッド111の材質は例えばシ
リコンゴムなどを用いており、押圧された時に発生する
反力は記録ヘッド1を押さえつけているヘッド固定バネ
108の力よりはるかに小さくなるように構成されてい
る。
【0037】特に、フレキシブルケーブル401に設け
られた電気的接点は、押圧された際の応力を集中させて
接続を確実なものにするために突起状に構成してもよ
い。
【0038】なお、本実施例においては電気的あるいは
機械的な結合部を記録ヘッド側に設けたが、これには拘
束されず、インクタンク2側、あるいは記録ヘッド1側
とインクタンク2側の両方に設けるようにするか、ま
た、どちらかに電気的結合部と機械的結合部を分けて設
けるようにしてもよい。
【0039】次に、記録ヘッド1およびインクタンク2
の取扱方法、すなわちインクが無くなったインクタンク
2を新しいインクタンク2に交換する場合や、何等かの
原因によって使用不能となった記録ヘッド1を交換する
場合の方法について説明する。
【0040】第1の形態として、記録ヘッド1とキャリ
ア102の固定を解除して、キャリア102から記録ヘ
ッド1とインクタンク2を一体化したままの状態で取り
出し、キャリア102から外れた状態(以下、オフキャ
リア状態と呼ぶ)で記録ヘッド1とインクタンク2を分
離したり一体化したりする方法がある。
【0041】図4にキャリア102から記録ヘッド1と
インクタンク2を一体としたままで取り出す場合の模式
的斜視図を示す。この場合、ヘッドレバー106を図1
の状態から図4a方向に回転させこのような位置まで引
き起こすことにより、ヘッド固定バネ108による記録
ヘッド1への押圧力を解除している。この際にキャリア
102内の図示せざるレバーにより記録ヘッド1とイン
クタンク2は一体化したままで図4b方向に移動してい
る。これにより、位置決めピン109と記録ヘッド1の
穴との係合も外れるので、記録ヘッド1とインクタンク
2は一体のまま図4c方向に移動させることができ、オ
フキャリア状態とすることができる。オフキャリア状態
にした後は、記録ヘッド1とインクタンク2を一体化し
た際の結合方向とは反対方向に力を加えることにより両
者を分離することができる。そして、交換したい方を新
しいものとし、前述の一体化の方法により両者を一体化
して逆の手順でキャリア102に収納することにより交
換作業が終了する。
【0042】なお、本実施例においてはヘッドレバー1
06を用いて記録ヘッド1の押圧力を解除しているが、
これには拘束されず、記録ヘッド1を押圧するレバーを
直接移動するように構成してもよい。また、記録ヘッド
の固定方法にヘッド固定バネ108を用いて押圧してい
るがこれには拘束されず、バネ性を持ったラッチフック
などを用いて固定するように構成してもよい。
【0043】さらに、記録ヘッド1を直接持って、押圧
力に抗して、記録ヘッド1とインクタンク2を一体で着
脱してもよい。
【0044】第1の形態を採った場合、以下のような効
果がある。
【0045】すなわち、記録ヘッドあるいはインクタン
クのどちらか一方に交換が必要となった場合、交換が必
要なほうだけ交換すればよいので、経済性が向上する。
【0046】また、記録ヘッド1とインクタンク2を一
体で交換することができるので、インク色を変えた、記
録ヘッドとインクタンクを一体で保存し、これを交換す
ることで、簡単な色換えができる。
【0047】第2の形態として、記録ヘッド1とキャリ
ア102の固定をしたままで、記録ヘッド1とインクタ
ンク2の分離をキャリア上で行う(以下、オンキャリア
状態)方法がある。
【0048】図5にキャリア102上で記録ヘッド1か
らインクタンク2を分離した状態の模式的斜視図を示
す。この場合、タンクレバー107を図1の状態から図
5a方向に回転させこのような位置まで引き起こすこと
により、図示せざるキャリア102内のレバーがインク
タンク2の側面に設けられたインクタンクガイド溝14
に係合して図5b方向に移動する。この時、記録ヘッド
1の固定は図1の状態と同様であり、インクタンク2と
共に移動することはないので、記録ヘッド1とインクタ
ンク2の係合部がはずれ、分離することができる。さら
にインクタンク2を図5c方向に移動させることにより
キャリア102から外すことができる。
【0049】なお、このとき本実施例のように記録ヘッ
ド1をヘッド固定バネ108によって弾性的に押圧して
いる場合には分離の際の力のかかりかたによってヘッド
の固定が外れてしまう可能性があるので以下のように構
成するとよい。図6に力のかかりかたを示す模式的平面
図を示す。図6において記録ヘッド1はヘッド固定バネ
108によってf1の力でキャリア102に押圧されて
いる。また、記録ヘッド1とインクタンク2を分離する
ため結合爪12とインク被供給孔10を外すのにf2の
力が必要であるとする。この時、力の大きさをf1>f
2としておくことで、分離作業中に記録ヘッド1の固定
が外れてしまうことを防止することができる。
【0050】なお、本実施例においてはタンクレバー1
07を用いてf2に相当する力を出して分離している
が、これには拘束されず、直接インクタンク2を持って
図5中のb方向に引っ張り記録ヘッド1とインクタンク
2を分離するように構成してもよい。
【0051】第2の形態を採った場合には第1の形態の
場合に加えて、以下のような効果がある。
【0052】すなわち、タンクレバー107のカム形状
を適切な形状に設計することによって分離する際の引き
抜き速度をコントロールすることができ、インク被供給
孔10やインク供給孔11からのインクの飛散を防止す
ることができる。
【0053】また、記録ヘッド1を直接手で持つ必要が
ないので記録ヘッド1のインク吐出ノズル付近を手で触
ることがなく、記録に悪影響を及ぼす無用な汚染を防ぐ
ことができる。
【0054】また、インクタンク2の力のかかる部分が
特定されるため、その部分だけ力に耐える構造にすれば
良いので、他の部分は薄肉にでき軽量化、内容積の増
加、などの効果がある。
【0055】次に前述の記録ヘッド1、インクタンク2
およびキャリア102を搭載した記録装置についてその
構成と動作を説明する。
【0056】図7は本実施例に関する記録装置の概略を
示した模式的斜視図である。
【0057】ヘッドカートリッジ101を搭載するキャ
リア102は、キャリアモータ402aの正逆回転に連
動して不図示の伝動機構を介して回転するリードスクリ
ュー103の螺旋状溝105に対して係合するピン(不
図示)を有し、リードスクリュー103の回転に伴って
矢印a,b方向に往復移動される。104はキャリアの
回転を規制する摺動軸である。また、キャリアセンサ5
10によって、キャリア102は矢印a,b方向におけ
る位置(ホームポジション)を確定する。301は回復
ユニットであり、ヘッドカートリッジ101の記録領域
外の所定位置(例えばホームポジション)においてヘッ
ドカートリッジ101の吐出口面に対向するキャップ3
02と、これを吐出口面に当接させて非記録時等におい
てその保護を行わせるためのキャップ進退駆動部(不図
示)とを有している。また、当該当接時において吐出口
よりインクを吸引し、増粘インク、塵埃、気泡等を吐出
することによりインク吐出状態を良好にするためのポン
プや、吸引された廃インクを貯留する部材が設けられて
もよい。
【0058】さらには、ヘッドカートリッジ101の吐
出口近傍の清掃を行うためのワイパ(不図示)を有して
いる。
【0059】201は記録媒体6を図中c方向に搬送す
るための搬送ローラ、202は記録媒体6を搬送ローラ
201に対して押圧するピンチローラであり、これら一
対のローラ間に挾持されて記録時には記録媒体6が図中
c方向に間欠送りされる。搬送ローラ201は、搬送ロ
ーラギア205、搬送ローラアイドラギア206の伝動
機構を介して搬送モータ402bに係合し、駆動力の伝
達を受ける。また、ピンチローラ202はリリースレバ
ー210の操作によって搬送ローラ201に対し当接・
離隔が可能である。
【0060】207は記録媒体6の被記録面を平坦に規
制するためのプラテンである。また、このプラテン20
7に対して記録媒体6を密着させ、記録媒体6の浮上り
を防止するための部材が配設されていてもよい。
【0061】213は記録の終了した記録媒体6を図中
c方向に排出するために搬送ローラ201に同期して回
転する排紙ローラであり、排紙ローラ213と記録媒体
6を介して対向する位置には従動する拍車ローラ214
が設けられている。これらのローラにより記録終了後に
は記録媒体6がプリンタ外に排出される。
【0062】次に、本実施例に関する記録装置を組み込
んだ情報処理装置に関して、その構成と電気回路につい
て説明する。
【0063】図8は、本実施例に関する記録装置を組み
込んだ情報処理装置604の外観を表わす模式的斜視図
である。
【0064】図8において、601は上述のプリンタ
部、602は文字や数字およびその他のキャラクタを入
力するためキーや、各種指令を与えるためのキーなどを
備えたキーボード部、603表示器を備える表示部であ
る。
【0065】図9は、本実施例に関する情報処理装置の
電気回路構成を表わすブロック図である。
【0066】図9において、501は主制御をなすコン
トローラであり、502はある手順を実行する例えばマ
イクロコンピュータ形態のCPU、503はテキストデ
ータや画像データを展開したりする領域や作業用の領域
などを設けたRAM、504は前記手順に対応したプロ
グラムやその他フォントデータなどの固定データを格納
したROM、505はCPU502の実行サイクルを作
り出したりプリンタ部601による記録動作の際必要な
タイミングを作り出したりするタイマ、506はCPU
502からの信号と周辺装置を結ぶインターフェイス部
である。
【0067】また、507はプリンタ部601のコント
ローラであり、508はヘッドカートリッジ101に記
録信号や電力などを送出するヘッドドライバ、509
a、509bはそれぞれキャリアモータ402a、搬送
モータ402bを駆動するために必要な信号や電力など
を送出するモータドライバ、510はキャリア102の
位置を検出し例えばホームポジションにキャリア102
があるかどうか判断するためのキャリアセンサ、511
は記録媒体6が未挿入であったりページ終端まで記録が
終了してしまったときに記録媒体6以外のところに記録
を行なわせないために記録媒体6の有無を検出するペー
パーセンサである。
【0068】さらに、605は例えばFDD、HDD、
RAMカードなどの外部記憶装置、512は例えば他の
情報処理装置と通信を行なったり、内部のバスに直接接
続して周辺機器を制御したりするための外部インターフ
ェイスである。
【0069】なお、図9のブロック図には含まれていな
いが、他に上記の電気回路に電力を供給するための電源
部があり、これには例えば充電式のバッテリーや、使い
捨ての乾電池、あるいは情報処理装置本体を固定して使
用する場合のAC電源用変換器などがある。
【0070】前述の電気回路構成により記録装置部で記
録媒体6に記録を行うのであるが、以下に記録動作制御
シーケンスの概略を図10のフローチャートを用いて説
明する。
【0071】プリンタ本体の表示操作部による記録指令
キーによる記録開始指示や、あるいは外部インターフェ
イスによる外部からの記録開始指示により以下の一連の
手順がスタートする。
【0072】初めにステップS1で表示操作部がオンラ
イン状態になっているかどうかを判断する。これは主に
通信などによって外部から記録動作開始指示が送られて
きたときに、プリンタ側の準備が出来ていないまま記録
動作を開始しないための処置であり、ここで表示操作部
がオンライン状態と判断されると次にステップS2に進
む。
【0073】ステップS2では記録媒体6がプリンタ部
にセットされているかどうかをペーパセンサ511など
の信号により判断する。これは、特にインクジェットプ
リンタ等の記録装置においては記録媒体なしで記録開始
した場合にプリンタ部内にインクが飛散し装置自身を汚
染してしまったり、あるいは記録媒体であるインクなど
を無駄に消費してしまったりすることを防ぐためであ
る。
【0074】さらに、このステップS2において記録媒
体の有無だけで無くピンチローラ202と搬送ローラ2
01のリリースがされているか否かの判断をしてもよ
い。これは記録媒体210がセットされていてもピンチ
ローラ202がリリースされている場合には正常な記録
媒体の搬送が行なわれないので、これを防止するためで
ある。ピンチローラ202のリリースの判断には例えば
リリースレバーにメカニカルなスイッチを設けるなどの
手段によることができる。ここで記録媒体が正常にセッ
トされていないと判断されると次にステップS3に進
む。
【0075】ステップS3では操作者の注意を喚起し記
録媒体をセットさせるようにするためにメッセージを発
する。メッセージの発生方法は例えば表示操作部にライ
トをつけてメッセージを表示したり、あるいはブザーを
鳴らすような方法で表示するようにしてもよい。
【0076】また、ステップS3で記録媒体6がセット
されていると判断されたならば次にステップS4に進
む。
【0077】ステップS4では記録動作を開始する。C
PU502からの指示によりヘッドドライバ508がヘ
ッドカートリッジ101を駆動し、またこれに同期して
モータドライバ509a、509bがそれぞれキャリア
モータ402a、搬送モータ402bを駆動して、キャ
リア102の主走査方向移動、記録媒体の副走査方向移
動およびヘッド記録ヘッド1のクリーニングなどを行な
いながら記録を行なう。
【0078】最後に、ステップS5では例えばCPU5
02からの信号により記録動作終了が指示されたり、あ
るいは1ページ内の所定の副走査方向の記録ライン数に
達しこれ以上記録媒体上に記録ができないと判断された
場合や、ペーパーセンサ511により記録媒体6の記録
化の領域が終了したことが検知された場合などに、記録
動作終了と判定し記録動作手順を終了と判断する。
【0079】ステップS6の記録動作終了の手順として
まずキャリア102をホームポジションに復帰させる。
これは、記録動作終了後に電源を切る場合に備え、記録
ヘッド1のインク吐出面を保護するためにキャップをし
ておくためである。次に、例えば搬送モータ402bを
所定量駆動するか、あるいはペーパーセンサ510によ
り記録媒体6が排出されたことが確認されるようになる
まで搬送モータ402bを駆動することにより記録媒体
を排出する。そして、記録終了をCPU502が表示操
作部に表示したり、外部インターフェイスを通して周辺
装置に通知したりして記録動作完了となる。
【0080】以上、本実施例のように記録ヘッドとイン
クタンクが分離可能であり、その分離あるいは一体化作
業をキャリアに乗せたままの状態か、あるいは、キャリ
アから取り外した状態で行えるようにインクジェット記
録装置を構成することにより、以下のような効果が得ら
れる。
【0081】すなわち、キャリア上にインクタンクを搭
載するのでインク供給のためのチューブなどが不要にな
り装置を小型化できる。
【0082】また、インクがなくなった場合には、ヘッ
ドと一体になったカートリッジではなく、インクタンク
のみを交換すれば良いので、ランニングコストを低減で
きる。
【0083】また、記録ヘッドあるいはインクタンクの
どちらか一方に交換が必要となった場合、交換が必要な
ほうだけ交換すればよいので経済性が向上する。
【0084】また、キャリア上でレバー等によって記録
ヘッドとインクタンクを分離する際には、引き抜き速度
をコントロールすることができ、インク被供給孔10や
インク供給孔11からのインクの飛散を防止することが
できる。
【0085】また、キャリア上で記録ヘッドとインクタ
ンクを分離する際には、記録ヘッドを直接手で持つ必要
がないので記録ヘッド1のインク吐出ノズル付近を手で
触ることがなく、記録に悪影響を及ぼす無用な汚染を防
ぐことができる。
【0086】また、キャリア上で記録ヘッドとインクタ
ンクを分離する際には、インクタンク2の力のかかる部
分が特定されるため、その部分だけ力に耐える構造にす
ればよいので、他の部分は薄肉にでき軽量化、内容積の
増加をすることができる。
【0087】また、インク色の交換が必要な場合には、
記録ヘッドとインクタンクを一体としたままで交換でき
るので、インク色が混色することがなく、容易に交換が
できるなどの効果がある。
【0088】次に、記録ヘッドに備えられた吐出用ヒー
タの抵抗値を測定して該ヒータに最適な駆動電圧を供給
する実施例を説明するために、図15の概要図を用いて
本発明にかかるインクジェット記録装置を使用した情報
処理装置の概要を説明する。
【0089】インクタンクIJTが記録ヘッドIJHに
装着されているか否かのタンク情報TMは、記録ヘッド
IJHの信号ターミナルT1とキャリッジIJCのター
ミナルT3とを経て、制御手段CCに至る。そして、制
御手段CCはタンク判別テーブルTTに収納されている
判別テーブルに基づいて、インクタンクIJTが記録ヘ
ッドIJHに装着されているか否かを判別する。
【0090】記録ヘッドIJHに備えられた吐出用ヒー
タHの抵抗値等に関するヘッド情報HMは、キャリッジ
IJCのターミナルT2を経て、制御手段CCに至る。
そして、制御手段CCはヘッド判別テーブルHTに収納
されている判別テーブルに基づいて、記録ヘッドIJH
に備えられた吐出用ヒータHの抵抗値等を判別する。制
御手段CCは、その判別情報に基づいて、駆動条件テー
ブルの中から吐出用ヒータHの抵抗値に最適な駆動条件
を選択する。そして、制御手段CCは、選択した最適な
駆動条件で記録ヘッドIJTを駆動するように、ヘッド
駆動手段HDを制御する。
【0091】次に、吐出用ヒータの抵抗値を測定して記
録ヘッドの駆動電圧を設定する実施例について図12を
用いて説明する。
【0092】ひとつの吐出用ヒータについて抵抗値を測
定する方法であってもよいが、同一ヘッド内の吐出用ヒ
ータであっても抵抗値にばらつきがあることを考慮する
必要がある。そこで本実施例では図12の回路によりN
ノズルの吐出用ヒータの抵抗と検出用抵抗RINITを直列
につなぎ電圧VOBを印加する。このとき、吐出用ヒータ
の抵抗値RN と検出用抵抗の端子間電圧VINITとの関係
は、 R1 +R2 +.....+RN =(VOB/VINIT−1)×RINIT (4) となる。吐出用ヒータの抵抗値の平均値Rは、 R=(R1 +R2 +.....+RN )/N =(VOB/VINIT−1)×RINIT/N (5) であるため、VINITを検出することでRを知ることがで
きる。
【0093】VINITの検出以外の構成及び決定方法は、
前述の概要の欄において記載した通りであり、吐出用ヒ
ータの抵抗と検出用抵抗RINITを直列につないだ回路に
最も高いランクの電圧の検出用電圧値VOBを印加した
後、検出した端子間電圧VINITのアナログ信号をDA変
換器でデジタル信号にして、これを予め決めてある複数
のランクの駆動電圧値のどれに対応するかを判断して記
録ヘッドの駆動電圧Vopを決定する。
【0094】(第2実施例)次に、駆動電圧Vopを設定
する他の実施例について、図13及び図14を用いて説
明する。
【0095】本実施例における記録装置本体は、複数の
駆動電圧VR (VR =VR1、VR2、・・・)を持つもの
である。また、記録ヘッドに吐出用ヒータと同型のヒー
タ(以後、ダミーヒータと称する)を、ノズル外に同じ
成膜行程で製造し、図13に示すような回路を作成す
る。駆動電圧を設定する際にこのダミーヒータの抵抗値
を測定することにより、吐出用ヒータに電圧VOBを印加
した場合に吐出用ヒータを損傷するという事態を避ける
ことができる。
【0096】本実施例では、吐出用ヒータに印加する駆
動電圧をダミーヒータを用いて設定する際に測定誤差を
少なくする為に、実際に吐出用ヒータに印加される駆動
電圧VR を使用した駆動電圧VOP決定方法を用いる。す
なわち、本実施例では、ホイートストン・ブリッジに印
加する電圧VOBは駆動電圧VR として、記録装置本体の
制御により段階的に可変である。
【0097】本実施例では、図14の回路図が示すホイ
ートストン・ブリッジ構造の回路により駆動電圧VOP
決定する。このホイートストン・ブリッジは、同じ抵抗
値rを持つ抵抗2つとダミーヒータ(抵抗値RH )、そ
して基準抵抗RR で構成する。この基準抵抗RR は、駆
動電圧VOPに最も適した吐出用ヒータとしての抵抗値R
R を持つものである。
【0098】次に、複数の駆動電圧VR の中から、実際
に記録ヘッドに印加する駆動電圧VOPの決定方法につい
て説明する。複数の駆動電圧VR をこの回路に印加した
ときの端子A、B間の電圧VABを測定し、最も測定値が
小さい時の電圧ランクが記録ヘッドに印加する駆動電圧
OPと設定する。
【0099】その他の構成及び手法は前述実施例と同様
な為、前述実施例のものを援用する。
【0100】(その他)本発明は、特にインクジェット
記録装置の中でも、インクの吐出を行なわせるために利
用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段
を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生
起させる方式の記録ヘッド、記録装置において、優れた
効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の
高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0101】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや流路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、
結果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内
の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、
収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出さ
せて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号を
パルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行な
われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出
が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号
としては、米国特許第4463359号明細書、同第4
345262号明細書に記載されているようなものが適
している。なお、前述熱作用面の温度上昇率に関する発
明の米国特許第4313244号明細書に記載されてい
る条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことがで
きる。
【0102】記録ヘッドの構成としては、前述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
ほかに熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に有効
である。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通す
るスリットを電気熱変換対の吐出部とする構成を開示す
る特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基づいた構成とし
ても本発明は有効である。
【0103】更に、実施例ではシリアルタイプのインク
ジェット記録装置を示したが、記録可能な最大幅に対応
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対し
ても本発明は有効に適用できる。フルラインタイプの記
録ヘッドとしては、前述した明細書に開示されているよ
うな複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを
満たす構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとし
ての構成のいずれでもよいが、本発明は、前述した効果
を一層有効に発揮することができる。
【0104】また、本発明のインクジェット記録装置の
構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手
段、予備的な補助手段を付加することは本発明の効果を
一層安定できるので好ましいものである。これらを具体
的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手
段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱
変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの
組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行
なう予備吐出モードを行なうことも安定した記録を行な
うために有効である。
【0105】また、搭載される記録ヘッド、インクの種
類ないし個数についても、例えば単色のインクおよび1
個の記録ヘッドが設けられたもののほか、記録色や濃度
を異にする複数のインクに対応して複数のヘッドが設け
られるものであってもよく、任意の組み合わせにおいて
も有効である。記録装置の記録モードとしては黒色等の
記録モードだででなく、異なる色の複色カラー、または
混色によるフルカラーの各記録モードにおいても本発明
は有効である。
【0106】以上、説明した本発明の実施例において
は、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以
下で凝固するインクであって、室温で軟化もしくは融解
するものや、あるいは、前述のインクジェットではイン
ク自体を30℃以上70℃以下の範囲で温度調整を行な
ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御
するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にイ
ンクが液状をなすものであればよい。加えて、熱エネル
ギーによる昇温を防止するため、積極的にインクの固体
状態から液体状態への相変化のエネルギーとして使用せ
しめるか、または、インクの蒸発防止を目的として放置
状態で固化するインクを用いるかして、いずれにしても
熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが
液化してインク液状として吐出するものや記録媒体に到
達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱
エネルギーによって初めて液化する性質のインク使用も
本発明には適用可能である。本発明においては、前述し
た各インクに対して最も有効なものは、前述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0107】また、本発明は電気を力に変換させてイン
クを吐出させるピエゾジェット方式等、記録媒体と非接
触に記録ヘッドを配設させ、インクを噴射させて記録す
る記録方式等のインクジェット方式において有効であ
る。
【0108】更に加えて、本発明の記録装置の形態とし
ては、前述のようなワードプロセッサやコンピュータ等
の情報処理機器の出力端末として一体あるいは別体に設
けられるもののほかスキャナー等と組み合わせた複写装
置、さらには送信受信機能を有するファクシミリ装置の
形態をとるものであってもよい。
【0109】
【発明の効果】本発明によると、記録ヘッドの小型化を
図りつつ、記録ヘッドに備えられた吐出用ヒータに最適
な駆動電圧を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインクジェット記録装置の第1
実施例を示す模式的斜視図である。
【図2】第1実施例の部分適拡大図を示す模式的斜視図
である。
【図3】第1実施例の部分適拡大図を示す横断面図であ
る。
【図4】第1実施例の第1形態の交換方式を示す模式的
斜視図である。
【図5】第1実施例の第2形態の交換方式を示す模式的
斜視図である。
【図6】第1実施例の力のかかり方を表わす模式的平面
図である。
【図7】本発明にかかるインクジェット記録装置の第1
実施例を示す記録装置全体の模式的斜視図である。
【図8】本発明にかかるインクジェット記録装置を使用
した情報処理装置を示す模式的斜視図である。
【図9】本発明にかかるインクジェット記録装置を使用
した情報処理装置の電気回路ブロック図である。
【図10】第1実施例の記録動作を表わすフローチャー
トである。
【図11】吐出用ヒータの抵抗値を測定して記録ヘッド
の駆動電圧を設定する本発明の概要を説明する図であ
る。
【図12】吐出用ヒータの抵抗値を測定して記録ヘッド
の駆動電圧を設定する実施例の説明図である。
【図13】吐出用ヒータの抵抗値を測定して記録ヘッド
の駆動電圧を設定する他の実施例の説明図である。
【図14】吐出用ヒータの抵抗値を測定して記録ヘッド
の駆動電圧を設定する他の実施例の説明図である。
【図15】本発明にかかるインクジェット記録装置を使
用した情報処理装置の概要図である。
【図16】本発明に関する背景技術としてのインクジェ
ットヘッドユニットの模式的斜視図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 インクタンク 6 記録媒体 10 インク被供給孔 11 インク供給孔 12 結合爪 13 結合爪ガイド溝 14 インクタンクガイド溝 15 コンタクト部 101 ヘッドカートリッジ 102 キャリア 103 リードスクリュー 104 摺動軸 105 螺旋溝 106 ヘッドレバー 107 インクタンクレバー 108 ヘッド固定バネ 109 位置決めピン 110 ストッパ 111 パッド 112 ヘッドクランプレバー 113 ヘッドコンタクト部 114 インクタンク押えレバー 115 ヘッド押えレバー 116 ヘッドストッパ 201 搬送ローラ 202 ピンチローラ 204 ピンチローラ軸 205 搬送ローラギア 206 搬送ローラアイドラギア 207 プラテン 209 給紙口 210 リリースレバー 213 排紙ローラ 214 拍車ローラ 301 回復ユニット 302 キャップ 401 フレキシブルケーブル 402a キャリアモータ 402b 搬送モータ 501 主制御コントローラ 502 CPU 503 RAM 504 ROM 505 タイマ 506 インターフェイス部 507 プリンタコントローラ 508 ヘッドドライバ 509 モータドライバ 510 キャリアセンサ 511 ペーパーセンサ 512 外部インターフェイス 513 インクタンクセンサ 514 インク残量センサ 601 プリンタ部 602 キーボード部 603 表示部 604 情報処理装置 605 外部記憶装置 701 インクジェットヘッドユニット 702 吐出口 703 基板 704 信号コンタクト部 705 ヒータ電圧ID回路 706 配線パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9012−2C B41J 3/04 104 F (72)発明者 高橋 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 新井 篤 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 名越 重泰 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体にインクを吐出する記録ヘッ
    ドを用いて記録を行うインクジェット記録装置におい
    て、 前記記録ヘッドに備えられたヒータと、前記記録ヘッド
    の外部に設けられた抵抗とを用いて、前記記録ヘッドに
    備えられたヒータの抵抗値を判別して前記記録ヘッドの
    駆動条件を選択できるように構成したことを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 インク吐出部を有する記録チップとイン
    クを収容するインクタンクを一体化した状態で記録を行
    う記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装
    置において、 前記記録ヘッドに備えられたヒータと、前記記録ヘッド
    の外部に設けられた抵抗とを用いて、前記記録ヘッドに
    備えられたヒータの抵抗値を判別して前記記録ヘッドの
    駆動条件を選択できるように構成したことを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドはインクを吐出するため
    の複数の吐出口と各吐出口に対応して熱エネルギーを発
    生してインクに気泡を形成する電気熱変換体とを具備し
    ており、前記インクジェット記録装置は記録信号に応じ
    て電気熱変換体を駆動する駆動信号を供給する手段を備
    えている請求項1又は請求項2に記載のインクジェット
    記録装置。
JP3336944A 1991-12-19 1991-12-19 インクジェット記録装置 Pending JPH05169661A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3336944A JPH05169661A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 インクジェット記録装置
CA002085551A CA2085551C (en) 1991-12-19 1992-12-16 Ink jet recording apparatus and method
EP92311624A EP0547921B1 (en) 1991-12-19 1992-12-18 Ink jet recording apparatus and method
DE69221445T DE69221445D1 (de) 1991-12-19 1992-12-18 Tintenstrahlaufzeichnungsgerät und Verfahren
KR1019920024829A KR0137928B1 (ko) 1991-12-19 1992-12-19 잉크제트기록장치 및 그 방법
US08/895,552 US6022093A (en) 1991-12-19 1997-07-16 Ink jet recording apparatus and method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3336944A JPH05169661A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05169661A true JPH05169661A (ja) 1993-07-09

Family

ID=18304068

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3336944A Pending JPH05169661A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05169661A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10109428A (ja) * 1996-08-14 1998-04-28 Seiko Epson Corp インクカートリッジ
US6250750B1 (en) 1996-07-05 2001-06-26 Seiko Epson Corporation Ink cartridge and loading mechanism for ink cartridge
US6257695B1 (en) 1993-09-08 2001-07-10 Canon Kabushiki Kaisha Substrate for thermal recording head, ink jet recording head using the substrate, recording apparatus with the recording head, and method of driving record head
US6409298B1 (en) * 2000-05-31 2002-06-25 Lexmark International, Inc. System and method for controlling current density in thermal printheads

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6257695B1 (en) 1993-09-08 2001-07-10 Canon Kabushiki Kaisha Substrate for thermal recording head, ink jet recording head using the substrate, recording apparatus with the recording head, and method of driving record head
US6471339B1 (en) 1993-09-08 2002-10-29 Canon Kabushiki Kaisha Substrate for thermal recording head, ink jet recording head using the substrate, recording apparatus with the recording head, and method of driving recording head
US6250750B1 (en) 1996-07-05 2001-06-26 Seiko Epson Corporation Ink cartridge and loading mechanism for ink cartridge
JPH10109428A (ja) * 1996-08-14 1998-04-28 Seiko Epson Corp インクカートリッジ
US6409298B1 (en) * 2000-05-31 2002-06-25 Lexmark International, Inc. System and method for controlling current density in thermal printheads

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100653795B1 (ko) 기록 헤드용 소자 보드, 기록 헤드 및 기록 헤드 제어 방법
US5512925A (en) Ink jet head cartridge and ink tank therefor
EP0577390B1 (en) An ink jet recording apparatus
KR0137928B1 (ko) 잉크제트기록장치 및 그 방법
USRE36279E (en) Ink jet apparatus and ink jet cartridge therefor
US6328422B1 (en) Ink jet head cartridge having a folded wiring member
JPH02165954A (ja) インクジェット記録装置および該装置に装着される記録ヘッド
JPH05169661A (ja) インクジェット記録装置
JP3101381B2 (ja) インクジェット記録装置及びその回復方法
JPH0880619A (ja) インクジェット記録装置およびインクの残量低下の判別方法ならびに情報処理装置
JP2795568B2 (ja) インクジェット記録装置
EP0526155A2 (en) Ink jet recording apparatus
JPH0631937A (ja) インクジェット記録装置
JPH03246038A (ja) 記録ヘッド及び前記記録ヘッドを装着可能な記録装置
JPH05162330A (ja) インクジェット記録装置
JP3176159B2 (ja) インクジェット記録ヘッド、該記録ヘッドを用いたインクジェットカートリッジ及びこれを搭載した記録装置
JP3195626B2 (ja) インクジェット記録ヘッド、インクジェットカートリッジ及びインクジェット記録装置
JP2693257B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH05162324A (ja) インクジェット記録装置
JPH0490360A (ja) インクジェット記録装置
JP2862427B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH0647915A (ja) インクジェット記録ヘッド、その製造方法およびこれを搭載した記録装置
JP2960604B2 (ja) 不吐出検知方法およびこれによるインクジェット記録装置
JPH0671900A (ja) インクジェットカートリッジおよび記録装置
JPH05270010A (ja) インクジェット記録方法及び装置とそれに用いられる駆動装置