JPH05167640A - 通信プロトコル実装方式 - Google Patents

通信プロトコル実装方式

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JPH05167640A
JPH05167640A JP3327442A JP32744291A JPH05167640A JP H05167640 A JPH05167640 A JP H05167640A JP 3327442 A JP3327442 A JP 3327442A JP 32744291 A JP32744291 A JP 32744291A JP H05167640 A JPH05167640 A JP H05167640A
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JP
Japan
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address
event
management
communication
terminal
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Application number
JP3327442A
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Inventor
Makoto Soejima
真 副島
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 データ転送のスループット特性を向上させる
通信プロトコル実装方式を提供する。 【構成】 LANとのコネクション状態を管理するため
に、管理テーブルとして、例えば、コネクション設定中
状態管理キューターミナル21aや、データ変換フェー
ズ管理キューターミナル21bや、コネクション切断中
管理キューターミナル21cなどを備え、データ変換フ
ェーズ管理キューターミナル21bには、エレメント2
2a〜22cをチェイン接続する。データ転送のメッセ
ージが一番多いので、コネクション状態の検索では、ま
ず最初にデータ変換フェーズ管理キューターミナル21
bのいずれかのエレメントの検索を行う。該当エレメン
トを得ると、このエレメントを管理キューターミナル2
1bの先頭につなぎ替えて、次に来るメッセージに対す
る処理エレメントのアクセスを最短時間で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、LANに接
続される端末装置などにおける、通信プロトコルの最適
実装方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、LANに対するコネクション型プ
ロトコルを実装する端末装置(例えば、ワークステーシ
ョンなど)においては、上位又は下位のプログラムから
受信されたメッセージなどの事象の通知と、そのメッセ
ージに関するコネクションの状態によって、そのプロト
コルの有するマトリックス(状態遷移表)に基づき処理
を行う。
【0003】このコネクション型プロトコルとは、仮想
的に通信路を確立してから通信するという方式のプロト
コルをいう。
【0004】そして、従来、上記メッセージに関するコ
ネクション状態の検索のときには、次の様な方法で行わ
れていた。
【0005】図2は、コネクション状態管理テーブルの
構成を示している。この図2において、従来のコネクシ
ョン状態の検索方法は、まずコネクション状態管理キュ
ーターミナル111によって、先頭のエレメント112
aを読み出す。そして、各エレメントは、共通的な構成
にされている。次に読み出されたエレメント内のアドレ
ス部114と受信メッセージ内のアドレス部との比較照
合を行う。この比較結果が、一致すればこのエレメント
内のコネクション状態を読み出して、このコネクション
状態及び受信メッセージ内の事象に応じて分岐して各処
理を行う。また、不一致であれば、次のエレメント11
2bを読み出して、上述と同様にエレメント内のアドレ
スを比較照合する。
【0006】そして、以上の様にして最後のエレメント
112dまで検索して、該当するコネクション状態のエ
レメントがなければ、この受信メッセージに対応するエ
レメントを新規にエレメント112dの後に接続され
る。
【0007】その他の、各コネクション状態及び事象通
知毎のマトリックス内において、LAN側の装置へメッ
セージを発行する場合の送信相手の媒体(メディア)ア
クセス制御(MAC:Media Access Co
ntorol)アドレスの検索のときには、次の様な方
法で行われていた。
【0008】図3は、相手媒体アクセス制御アドレス管
理テーブルの構成を示している。この図3において、従
来の相手媒体アクセス制御アドレスの検索方法は、まず
相手媒体アクセス制御アドレス管理キューターミナル1
41によって、先頭のエレメント142aを読み出す。
そして、このエレメント内の相手ネットワーク層(レイ
ヤ3相当:TCP/IPのIPアドレスや、OSIのN
SAPアドレスなど)アドレスと、送信メッセージ内の
相手ネットワーク層アドレスとの比較照合を行う。この
比較照合の結果が一致していればこのエレメント内の相
手媒体アクセス制御アドレスを送信メッセージ内に設定
して、LAN側の装置に送信する。
【0009】尚、TCP/IPは、Transmisi
on ContorolProtocol/Inter
net Protocolである。OSIは、Open
System Interconectionである。
NSAPは、Network Service Acc
ess Pointである。
【0010】また上記比較照合によって、不一致であれ
ば再び次のエレメント142bを読み出して、上記と同
様に相手ネットワーク層アドレスとの比較照合を行う。
以上の様にして、一致するエレメントが最後のエレメン
ト142cまで検索して一致するエレメントがない場合
は、TCP/IPであればARP(AddressRe
solution Protocol)を用い、またO
SIであればES(End Syetem)−IS(I
ntermediate System)間プロトコル
などを用いて、新規なエレメントをエレメント142c
の後にチェイン接続関係で接続し、この媒体アクセス制
御アドレスを送信メッセージに設定して送信する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上の様な従来の図2
の様なコネクション状態管理テーブルの方式において
は、通常のメッセージ通信において、最も頻繁に用いら
れるメッセージの種別は、例えば、データ転送の送受信
であり、一方、コネクションの設定や解放に用いるメッ
セージの頻度は極めて低い。この様な傾向にあって、各
コネクション状態(例えば、コネクション設定中状態
や、コネクション解放中状態や、データ変換フェーズな
ど)を表すエレメントが直列にチェイン接続関係に形成
されているために、コネクション状態管理キューターミ
ナルから該当エレメントを検索して探し出すときに、一
つ一つエレメントを直列的に検索しなければならず時間
がかかるという問題があった。
【0012】また、新規なエレメントの登録において
は、コネクション状態管理キューターミナルに接続され
ているエレメントの最後尾に接続されるので、この最後
尾に接続されたエレメントを用いた通信においては、デ
ータ転送用のメッセージ通信毎に毎回毎回コネクション
状態管理キューターミナルの最後尾のエレメントまで、
1エレメントづつ検索しなければならず、非常に効率的
でなかった。
【0013】また、アドレスの比較照合において、例え
ば、TCP/IPにおけるコネクション状態管理の対象
となるアドレス部は、例えば、自IPアドレスが32ビ
ットで、自ポート番号が16ビットで、相手IPアドレ
スが32ビットで、相手ポート番号が16ビットで、合
計96ビットで構成される。これらのアドレスを順次比
較していくと、比較しているアドレス部同士が不一致で
あるという判断ができるまでに、CPUが16ビット処
理においては最悪の状態においては、6回の比較照合を
行い、また、32ビット処理においても3回の比較照合
を行わなければならず、比較照合に時間がかかってい
た。
【0014】また、メッセージ送信のときに使用する、
相手媒体アクセス制御アドレスの検索において、上述の
コネクション状態管理テーブルと同様に、新たなエレメ
ントの登録のときに、相手媒体アクセス制御アドレス管
理キューターミナルに接続されているエレメントの最後
尾に接続されるので、新たに最後尾に接続されているエ
レメントを使用するために、メッセージ送信毎に一つ一
つエレメントを検索して最後尾のエレメントを探し出さ
なければならないので、非常に時間がかかっていた。
【0015】この発明は、以上の課題に鑑み為されたも
のであり、その目的とするところは、例えば、LANに
おけるトータル的なデータ処理やデータ転送などのスル
ープット特性を向上させる通信プロトコル実装方式を提
供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、以上の目的
を達成するために、第1の発明においては、事象の内容
に応じて伝送路側のいずれかの装置との通信を処理する
事象処理エレメントが、少なくとも1以上チェイン状の
関係で接続されて、しかも先頭の事象処理エレメントが
チェイン状に事象管理ターミナルに接続されており、こ
の事象管理ターミナルを管理して伝送路側の装置とのコ
ネクション状態を制御するコネクション状態管理テーブ
ルを備えて、通信処理に伴って上記コネクション状態管
理テーブルの最適事象処理エレメントを検索して通信制
御を行う通信プロトコル実装方式において、以下の特徴
的な構成で改良した。
【0017】つまり、上記コネクション状態管理テーブ
ルは、予め検索順序が定められた事象(例えば、コネク
ション切断や、データ変換や、コネクション切断など)
の内容に応じて定まっている複数の事象管理ターミナル
を備え、上記各事象管理ターミナルは、自己が管理する
先頭の事象処理エレメントを管理し、しかも最も最近の
通信に使用した事象処理エレメントを当該事象管理ター
ミナルが管理する先頭の事象処理エレメントに接続しな
おして管理することを特徴とする。
【0018】また、上記コネクション状態管理テーブル
の検索において、まず最初にデータ転送に関係する事象
管理ターミナルを検索することが好ましい。
【0019】更に、事象処理のための上記事象管理ター
ミナル内における、最適事象処理エレメントの検索は、
対象メッセージ(例えば、受信メッセージ)のアドレス
に対するハッシュ値と、自事象処理エレメントのアドレ
スに対するハッシュ値との比較によって行うことが好ま
しい。
【0020】第2の発明は、伝送路側の装置のアドレス
を1装置毎に管理するアドレス管理エレメントを、少な
くとも1以上チェイン状の関係で接続し、しかも先頭の
アドレス管理エレメントがチェイン状にアドレス管理タ
ーミナルに接続されており、このアドレス管理ターミナ
ルを管理して伝送路側の装置との通信制御を行う媒体
(メディア)アクセス制御アドレス管理テーブルを備え
て、通信処理に伴って上記媒体アクセス制御管理テーブ
ルの最適アドレス管理エレメントを検索して通信制御を
行う通信プロトコル実装方式において、以下の特徴的な
方式で改良した。つまり、上記アドレス管理ターミナル
は、自己の管理する先頭のアドレス管理エレメントを管
理し、しかも最も最近の通信に使用した上記アドレス管
理エレメントをアドレス管理ターミナルが管理する先頭
のアドレス管理エレメントに接続しなおして管理するこ
とを特徴とする。
【0021】また、通信のための上記アドレス管理ター
ミナル内における、最適アドレス管理エレメントの検索
は、対象メッセージ(例えば、送信メッセージなど)の
アドレスに対するハッシュ値と、自アドレス管理エレメ
ントのアドレスに対するハッシュ値との比較によって行
うことが好ましい。
【0022】
【作用】この第1の発明によれば、最も最近の通信に使
用した事象処理エレメントを事象管理ターミナルが管理
する先頭に接続しなおしているので、検索処理を迅速に
行うことができる。
【0023】また、上記コネクション状態管理テーブル
の検索において、まず最初にデータ転送に関係する事象
管理ターミナルを検索する様にしているので、通信頻度
の高いデータ転送に関する事象管理ターミナルから最適
事象処理エレメントへの検索に効率的に入れる。
【0024】また、事象処理のための上記事象管理ター
ミナル内における、最適事象処理エレメントの検索を、
対象メッセージのアドレスに対するハッシュ値と、自事
象処理エレメントのアドレスに対するハッシュ値との比
較によって、一致又は不一致を判定しているので、比較
照合の回数を減少させることができる。従って、以上の
様な作用によって通信処理の効率化を図り、データ転送
の高速化と、トータル的なデータ処理のスループット特
性を向上させることができる。
【0025】また、第2の発明によれば、メッセージ送
信などのときに、最も最近にデータ送信の使用した相手
に対するアドレス管理エレメントを、アドレス管理ター
ミナルが管理する先頭に接続しなおすことによって、次
に同じ相手にデータ送信するときに、最短時間で先頭の
該当するアドレス管理エレメントを検索することができ
る。
【0026】また通信のための上記アドレス管理ターミ
ナル内における、最適アドレス管理エレメントの検索
は、対象メッセージ(例えば、送信メッセージ)のアド
レスに対するハッシュ値と、自アドレス管理エレメント
のアドレスに対するハッシュ値との比較によって、アド
レスの一致又は不一致を判定しているので、比較照合の
回数を減少させることができる。従って、以上の様な作
用によって通信処理の効率化を図り、データ転送の高速
化と、トータル的なデータ処理のスループット特性を向
上させることができる。
【0027】
【実施例】次にこの発明をLAN用通信プロトコル実装
方式に適用した場合の好適な一実施例を図面を用いて説
明する。
【0028】この実施例の目的は、LANにおけるデー
タ転送の高速化を行う。具体的には、コネクション状態
の検索を高速に行うことと、メッセージ送受信時の相手
媒体アクセス制御アドレスの検索を高速化させることで
ある。
【0029】この目的を実現するために、コネクション
状態ごとの管理キューターミナルを備えて、このターミ
ナルの後に必要に応じて複数のエレメントをチェインす
る。そして、コネクション(データの流れていく通路)
の設定や、コネクションの解除には多少時間を要して
も、データ変換フェーズ状態(例えば、TCP/IPで
は、”Established”状態)にあるメッセー
ジ処理を優先的に行う様に構成する。
【0030】また、上記各コネクション状態管理キュー
ターミナルの直後に、最も最近データ転送に使用したエ
レメントをチェイン接続する様につなぎ替える。
【0031】また、各コネクション状態における該当エ
レメントの検索において、比較元のアドレス部のハッシ
ュ値と自エレメントのアドレス部のハッシュ値を比較照
合する様にする。
【0032】また、メッセージ送受信のための相手媒体
アクセス制御アドレスの検索において、比較元のアドレ
ス部のハッシュ値と自エレメントのアドレス部のハッシ
ュ値との比較照合を行う。また、最も最近データ転送を
行うために使用したエレメントを相手媒体アクセス制御
アドレス管理キューターミナルの直後にチェイン接続を
つなぎ替える様にした。
【0033】以下に図を用いて詳細な説明を行う。まず
初めにこの実施例のLAN用通信プロトコル実装方式を
実現するためのLAN端末装置の一例の機能ブロックを
図7を用いて説明する。
【0034】図7は、上記LAN用通信プロトコル実装
方式を実現するための、一例の機能ブロックを示してい
る。この実施例の方式を実現するハードウエアとして
は、LANに接続されLAN端末装置、例えば、ワーク
ステーションやパーソナルコンピュータが備えるハード
ウエアで実現することができる。
【0035】図7において、このLAN端末装置は、例
えばCPU71と、主メモリ73と、磁気ディスク装置
75と、通信制御部76と、ディスプレイ74と、キー
ボード72で構成されている。
【0036】磁気ディスク装置75は、TCP/IPの
プログラムや、コネクション状態検索プログラムや、コ
ネクション管理テーブルや、相手媒体アクセス制御アド
レス検索プログラムや、相手媒体アクセス制御アドレス
管理テーブルなどを格納する。主メモリ73は、CPU
71から命令に基づき磁気ディスク装置75からロード
された上記各種のプログラムなテーブルなどを格納し
て、これらの上記各種のプログラムなテーブルなどはC
PU71からの命令に基づき実行され、LANの通信制
御に使用される。キーボード72は、上記磁気ディスク
装置75の制御データの入力や、上記プログラムや、テ
ーブルの選択を行うための制御データなどの入力を行
う。ディスプレイ74は、上記磁気ディスク装置75に
格納されているプログラムやテーブルや、送信メッセー
ジや、受信メッセージなどを表示する。通信制御部76
は、LAN伝送路を通じて通信を行うための伝送路への
送信メッセージの出力や、伝送路からの受信メッセージ
の取り込みなどを行うための伝送路へのアクセス制御を
CPU71からの命令に基づき行う。
【0037】次にこの実施例のLAN用通信プロトコル
実装方式におけるコネクション状態管理テーブルの構成
方法について、図1を用いて説明する。
【0038】図1は、この実施例のコネクション状態管
理テーブルの構成方法を表している。この図1におい
て、各管理キュー(Queue:列)ターミナル21
a、21b、21c、・・・などは、コネクション状態
毎の管理キューターミナルである。そして、例えば、管
理キューターミナル21aは、コネクション設定中状態
の管理キューターミナルである。そして、管理キュータ
ーミナル21bは、データ変換フェーズ状態(例えば、
TCP/IPでは、”Established”状態)
の管理キューターミナルである。そして、管理キュータ
ーミナル21cは、コネクション切断中状態の管理キュ
ーターミナルである。
【0039】そして、各管理キューターミナルには、各
コネクションの状態毎に、必要に応じてエレメントが接
続される。例えば、データ変換フェーズ管理キューター
ミナル21bには、エレメント22a〜エレメント22
cが接続されている。また、コネクション切断中状態管
理キューターミナル21cには、エレメント22zが接
続されている。
【0040】そして、上記これらの各管理キューターミ
ナルの内部構成は、例えば、第1アドレス部分と、第2
アドレス部分とから構成されている。第1アドレス部分
は、例えば、接続先アドレスを示し、第2アドレス部分
は、自己アドレスを示している。また、各エレメント2
2a〜22cや、22zなどの構成も、共通化されてお
り、例えば、チェイン部23と、ハッシュ値部24と、
アドレス部25と、その他の情報部26とで構成されて
いる。そして、上記チェイン部23も、上記管理キュー
ターミナル21a、21b、21cなどの構成と同様に
第1アドレス部分(例えば、接続先アドレスを示す)
と、第2アドレス部分(例えば、自己アドレスを示す)
とからなる。
【0041】そして、上記各管理キューターミナル21
a、21b、21cのアドレス部分と、上記各エレメン
ト22a〜22c、22zのチェイン部23のアドレス
部分の関係は、チェイン接続関係を形成するために次の
様に設定されている。例えば、データ変換フェーズ管理
キューターミナル21bの第1アドレス部分のアドレス
は、エレメント22aのチェイン部23の第2アドレス
部分のアドレスを示す。次にこのエレメント22aのチ
ェイン部23の第1アドレス部分のアドレスは、エレメ
ント22bのチェイン部23の第2アドレス部分のアド
レスを示す。次にこのエレメント22bのチェイン部2
3の第1アドレス部分のアドレスは、エレメント22c
のチェイン部23の第2アドレス部分のアドレスを示
す。次にこのエレメント22cのチェイン部23の第1
アドレス部分のアドレスは、データ変換フェーズ管理キ
ューターミナル21bの第2アドレス部分のアドレスを
示す様にそれぞれ設定されている。
【0042】そして、コネクション切断中状態管理キュ
ーターミナル21cのアドレス部分と、エレメント22
zのチェイン部23のアドレス部分とのチェイン接続関
係を形成するために上記のようなアドレス関係に設定さ
れている。
【0043】また、上記各エレメント内のハッシュ値部
24には、当該エレメントのアドレス部25のアドレス
のハッシュ値を算出して、得られたハッシュ値をハッシ
ュ値部24に格納する。例えば、このハッシュ値として
は、CPUが16ビット処理を行うならば16ビットの
値が得られ、32ビット処理を行うならば32ビットの
ハッシュ値が得られる。尚、上記ハッシュ値の算出方式
については、方式を限定するものではない。
【0044】図4は、上記各種のコネクション状態検索
処理フローチャートを示している。この図4の処理にお
いて前提としたことは、まずデータ転送の高速化を行う
ために、データ変換フェーズ状態にある送受信メッセー
ジの処理を優先的に行い、その他のコネクションの設定
や、解放処理には多少時間がかかってもよいことにす
る。これは、メッセージの種別からいって、データ転送
のメッセージが一番多く、コネクションの設定メッセー
ジや、解放のためのメッセージは少ないと判断したため
である。
【0045】従って、図4におけるコネクション状態検
索処理においては、まず初めにメッセージなどを取り込
んだ後に、データ変換フェーズ管理キューターミナル2
1bのエレメントの検索を行う様に構成した。また、デ
ータ変換フェーズ管理キューターミナル21bに該当す
るエレメントが存在しない場合は、他のコネクション状
態の管理キューターミナルの検索を行う様に構成した。
【0046】具体的には図4において、自己のLAN端
末装置の取り込まれた受信メッセージなどから比較元ア
ドレス部のハッシュ値を算出する(S11)。次にデー
タ変換フェーズ管理キューターミナル21bによって、
エレメントを一つ読み出す(S12)。例えば、図2に
おけるエレメント22aを読み出す。そして、読み出さ
れたエレメントがあるか否かを判断して(S13)、図
1における様にエレメント22aがあれば、このエレメ
ント内のハッシュ値と、比較元のアドレス部のハッシュ
値とを比較する(S14)。次に上記S12で読み出さ
れたエレメントのハッシュ値と、比較元のアドレス部の
ハッシュ値の一致するか否かを確認する(S15)。こ
こで、もし不一致であると判断されると、次に再び上記
S12に戻って、データ変換フェーズ管理キューターミ
ナル21bの他のエレメントを読み出す。例えば、図2
の例であれば、エレメント22bを読み出す。
【0047】一方、上記S15において、両方のハッシ
ュ値が一致すると確認されると、次に比較元のアドレス
部のアドレスと、上記S12で読み出されたエレメント
のアドレス部のアドレスの比較を行う(S16)。この
比較は、例えば、CPUが32ビット処理であれば、3
2ビットづつ行い、16ビット処理であれば、16ビッ
トづつ比較を行う。このときにこの比較は、例えば、ア
ドレス部の下位ビットから行う。これは、上記における
ハッシュ値が同じであっても、アドレスが一致するとは
限らず、アドレス部の上位ビットよりも下位ビット側の
方が、異なる可能性が高いためこの様に、アドレス部の
下位ビットから比較を行う。
【0048】例えば、TCP/IPにおけるIPアドレ
スにおいて、上位ビットはネットワークアドレスに割り
当てられているため、閉じられたネットワークにおいて
は、全て同じアドレスになることから上述の様な比較を
行う。
【0049】次に上記S16における両方のアドレスの
比較結果を確認し(S17)、もしも不一致ならば上記
S12に戻り、別のエレメントを読み出して、上述と同
様に処理する。しかしながら、上記S17において両方
のアドレスが一致すると確認されると、次に該当エレメ
ントをデータ変換フェーズ管理キューターミナル21b
の先頭に移動させる様にチェイン接続関係をつなぎ替え
て変更する(S18)。
【0050】次にデータ変換フェーズでの受信メッセー
ジ内の事象に応じたマトリックス(状態遷移表に基づ
く)処理を行う(S19)。尚、上記S13において、
データ変換フェーズ管理キューターミナル21bに接続
されているエレメントで該当するエレメントがないと判
断されると、次に他のコネクション状態管理キューター
ミナルの処理を行う(S20)。
【0051】図5は、相手媒体アクセス制御アドレス管
理テーブルの構成方法を表している。
【0052】この図5において、相手媒体アクセス制御
アドレス管理テーブルは、相手媒体アクセス制御アドレ
ス管理キューターミナル41と、これにチェイン接続さ
れるエレメント42a〜42cから構成されている。そ
して、各エレメントは、チェイン部43と、ハッシュ値
部44と、ネットワーク層アドレス部45と、媒体アク
セス制御アドレス部45と、アライブ時間(例えば、命
令などがネットで存在できる時間など)部47と、その
他の情報部48とで構成されている。
【0053】そして、上記相手媒体アクセス制御アドレ
ス管理キューターミナル41は、第1アドレス部分(例
えば、接続先アドレス)と第2アドレス部分(例えば、
自己アドレス)から構成されている。また、各エレメン
ト42a〜42cのチェイン部43も、第1アドレス部
分(例えば、接続先アドレス)と第2アドレス部分(例
えば、自己アドレス)から構成されている。そして、上
記相手媒体アクセス制御アドレス管理キューターミナル
41の第1アドレス部分のアドレスは、エレメント42
aの第2アドレス部分のアドレスを示しており、このエ
レメント42aの第1アドレス部分のアドレスは、エレ
メント42bの第2アドレス部分のアドレスを示してい
る。そして、このエレメント42bの第1アドレス部分
は、エレメント42cの第2アドレス部分のアドレスを
示している。このエレメント42cの第1アドレス部分
のアドレスは、相手媒体アクセス制御アドレス管理キュ
ーターミナル41の第2アドレス部分のアドレスを表し
ている。従って、相手媒体アクセス制御アドレス管理キ
ューターミナル41と、エレメント42a〜42cは上
述の様なチェイン接続関係にされている。
【0054】一方、上記各エレメントのハッシュ値部4
4には、ネットワーク層アドレス部45のアドレスに対
するハッシュ値が格納設定されている。また、媒体アク
セス制御アドレス部46にも、このネットワーク層アド
レスに対応する媒体アクセス制御アドレスが格納設定さ
れている。そして、これらの値は、このエレメント登録
時にそれそれ設定される。エレメント登録時とは、例え
ば、TCP/IPであれば、ARPによる登録時などで
あり、また、OSIであればES−ISプロトコルによ
る登録時などである。
【0055】図6は、相手媒体アクセス制御(MAC)
アドレスの検索の処理フローチャートを示している。こ
の媒体アクセス制御アドレスの検索は、上述したコネク
ション状態管理キューターミナルのつなぎかえと、アド
レス比較照合方法を複合して行うことによって高速化を
実現する。
【0056】図6において、まず送信相手の比較元ネッ
トワーク層アドレス部のアドレスのハッシュ値を算出す
る(S31)。図5に示した相手媒体アクセス制御アド
レス管理キューターミナル41から先頭のエレメント4
2aを読み出す(S32)。そして、エレメントが読み
出されたか否かを確認し(S34)、図5に示した様に
エレメントがあれば、次に読み出されたエレメントのハ
ッシュ値と、送信相手のネットワーク層のアドレスのハ
ッシュ値を比較する(S35)。そして、ハッシュ値が
一致するか否かを判断する(S36)。不一致の場合は
再び前記S32に戻って、次のエレメントの読み出しを
行う。しかしながら、一致する場合は、送信相手ネット
ワーク層アドレスと、自エレメント内のネットワーク層
アドレスとの比較を行う(S37)。この比較は、上述
図4と同様に下位ビットから、CPUが32ビット処理
であれば、32ビットづつ比較し、16ビット処理であ
れば16ビットづつ比較する。
【0057】上記比較結果が一致するか否かを判断し
(S38)、不一致であるならば再び前記S32に戻っ
て次のエレメントの読み出しを行う。一致するならば、
該当エレメントを相手媒体アクセス制御アドレス管理キ
ューターミナル41の先頭につなぎ替える(S40)。
これは、次に来るメッセージが、現在通信中のこのエレ
メントに関するメッセージである確率が非常に高いの
で、次のエレメントの検索において、最短時間でこのエ
レメントを読み出すことができるようにするためであ
る。次に媒体アクセス制御アドレスを送信メッセージに
設定する(S41)。以上の様にして送信相手先に対す
る媒体アクセス制御アドレスの検索を終了する。
【0058】以上の様な実施例によれば、コネクション
状態の検索においては、データ変換フェーズのメッセー
ジを優先して処理でき、データ転送の高速化を実現でき
る。また、コネクション状態管理テーブル内の各コネク
ション状態管理キューターミナルにチェイン接続される
エレメントの内、最も最近データ転送を行うために使用
されたエレメントを上記コネクション状態管理キュータ
ーミナルの直後にチェイン接続をつなぎ替えることによ
って、次に来るメッセージの処理において、このエレメ
ントを最短時間で検索でき、データ転送の効率を向上さ
せることができる。
【0059】また、各エレメント内のハッシュ値部に
は、アドレス部のアドレスのハッシュ値を格納設定して
いるので、ハッシュ値の比較照合を行ってからアドレス
の比較照合する様にしているので、比較命令の回数を減
少させることができ、処理効率を向上させることができ
る。
【0060】また、メッセージの送信のときに、最も最
近にデータ転送したときに使用した相手に対するエレメ
ントを、相手媒体アクセス制御アドレス管理キューター
ミナルの直後にチェイン接続する様につなぎ替えること
によって、次のメッセージ送信又は受信のときに、相手
媒体アクセス制御アドレスの検索を最短時間で行うこと
ができ、データ転送を高速化させることができる。
【0061】以上の実施例において、コネクション状態
管理テーブルの構成は、図1に限るものではない。例え
ば、コネクション状態の分類の仕方も図1に限るもので
はない。また、エレメントの数や内部構成も図1に限る
ものではない。また、以上の実施例において、相手媒体
アクセス制御アドレス管理テーブルの構成は、図5の構
成に限るものではない。例えば、エレメントの数や内部
構成も図5の構成に限るものではない。また、以上の実
施例において、一例のLAN端末装置の機能ブロックを
図7に示したが、この機能ブロックに限るものではな
い。他の専用装置としての固有の機能構成を備えて実現
してもよい。また、以上の実施例においては、LANに
おける通信プロトコル実装方式について説明したが、こ
れに限るものではない。例えば、単にネットワーク上の
通信においても適用することができる。
【0062】
【発明の効果】以上述べたようにこの第1の発明によれ
ば、コネクション状態の検索処理を効率化させて、デー
タ転送の高速化と、トータル的なデータ処理のスループ
ット特性を向上させる通信プロトコル実装方式を提供す
ることができる。
【0063】また、第2の発明によれば、相手媒体アク
セス制御アドレスの検索処理を効率化させて、データ転
送の高速化と、トータル的なデータ処理のスループット
特性を向上させる通信プロトコル実装方式を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施例に係るLAN用通信プロトコル実装
方式のコネクション状態管理テーブルの構成図である。
【図2】従来例に係るコネクション状態管理テーブルの
構成図である。
【図3】従来例に係る相手媒体アクセス制御アドレス管
理テーブルの構成図である。
【図4】この実施例に係るLAN用通信プロトコル実装
方式のコネクション状態検索フローチャートを示してい
る。
【図5】この実施例に係るLAN用通信プロトコル実装
方式の相手媒体アクセス制御アドレス管理テーブルの構
成図である。
【図6】この実施例に係るLAN用通信プロトコル実装
方式の相手媒体アクセス制御アドレス検索フローチャー
トを示している。
【図7】この実施例に係るLAN用通信プロトコル実装
方式を実現する一例のLAN端末装置の機能ブロック図
である。
【符号の説明】
21a…コネクション設定中状態管理キューターミナ
ル、21b…データ変換フェーズ管理キューターミナ
ル、21c…コネクション切断中管理キューターミナ
ル、22a〜22z、42a〜42c…エレメント、4
1…相手媒体アクセス制御アドレス管理キューターミナ
ル。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 事象の内容に応じて伝送路側のいずれか
    の装置との通信を処理する事象処理エレメントが、少な
    くとも1以上チェイン状の関係で接続されて、しかも先
    頭の事象処理エレメントがチェイン状に事象管理ターミ
    ナルに接続されており、この事象管理ターミナルを管理
    して伝送路側の装置とのコネクション状態を制御するコ
    ネクション状態管理テーブルを備えて、通信処理に伴っ
    て上記コネクション状態管理テーブルの最適事象処理エ
    レメントを検索して通信制御を行う通信プロトコル実装
    方式において、 上記コネクション状態管理テーブルは、予め検索順序が
    定められた事象の内容に応じて定まっている複数の事象
    管理ターミナルを備え、 上記各事象管理ターミナルは、自己が管理する先頭の事
    象処理エレメントを管理し、しかも最も最近の通信に使
    用した事象処理エレメントを当該事象管理ターミナルが
    管理する先頭の事象処理エレメントに接続しなおして管
    理することを特徴とする通信プロトコル実装方式。
  2. 【請求項2】 上記コネクション状態管理テーブル内の
    検索において、まず最初にデータ転送に関係する事象管
    理ターミナルを検索することを特徴とする請求項1に記
    載の通信プロトコル実装方式。
  3. 【請求項3】 事象処理のための上記事象管理ターミナ
    ル内における、最適事象処理エレメントの検索は、対象
    メッセージのアドレスに対するハッシュ値と、自事象処
    理エレメントのアドレスに対するハッシュ値との比較に
    よって行うことを特徴とする請求項1に記載の通信プロ
    トコル実装方式。
  4. 【請求項4】 伝送路側の装置のアドレスを1装置毎に
    管理するアドレス管理エレメントを、少なくとも1以上
    チェイン状の関係で接続し、しかも先頭のアドレス管理
    エレメントがチェイン状にアドレス管理ターミナルに接
    続されており、このアドレス管理ターミナルを管理して
    伝送路側の装置との通信制御を行う媒体アクセス制御ア
    ドレス管理テーブルを備えて、通信処理に伴って上記媒
    体アクセス制御管理テーブルの最適アドレス管理エレメ
    ントを検索して通信制御を行う通信プロトコル実装方式
    において、 上記アドレス管理ターミナルは、自己の管理する先頭の
    アドレス管理エレメントを管理し、しかも最も最近の通
    信に使用した上記アドレス管理エレメントをアドレス管
    理ターミナルが管理する先頭のアドレス管理エレメント
    に接続しなおして管理することを特徴とする通信プロト
    コル実装方式。
  5. 【請求項5】 通信のための上記アドレス管理ターミナ
    ル内における、最適アドレス管理エレメントの検索は、
    対象メッセージのアドレスに対するハッシュ値と、自ア
    ドレス管理エレメントのアドレスに対するハッシュ値と
    の比較によって行うことを特徴とする請求項4に記載の
    通信プロトコル実装方式。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7107265B1 (en) 2000-04-06 2006-09-12 International Business Machines Corporation Software management tree implementation for a network processor
US7120630B2 (en) 2000-04-06 2006-10-10 International Business Machines Corporation Full match (FM) search algorithm implementation for a network processor
JP2007507030A (ja) * 2003-09-25 2007-03-22 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション データを同期させるための方法、システム及びプログラム

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