JPH05164632A - 磁歪式トルクセンサの製造方法 - Google Patents

磁歪式トルクセンサの製造方法

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JPH05164632A
JPH05164632A JP35185991A JP35185991A JPH05164632A JP H05164632 A JPH05164632 A JP H05164632A JP 35185991 A JP35185991 A JP 35185991A JP 35185991 A JP35185991 A JP 35185991A JP H05164632 A JPH05164632 A JP H05164632A
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JP
Japan
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magnetostrictive
transmission shaft
power transmission
torque sensor
torque
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Application number
JP35185991A
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English (en)
Inventor
Sekihin You
楊  積彬
Retsu Suzuki
烈 鈴木
Tadashi Sugihara
忠 杉原
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温、高トルクなどの使用環境においても、
トルクの検出感度の向上を図ることができる磁歪式トル
クセンサを提供する。 【構成】 超音波接合機100を用いて動力伝達軸1の
表面に非晶質磁性金属製の磁歪層2,3を固着する。こ
のとき、磁歪層2,3は動力伝達軸1の軸方向に±45
゜になるようにする。この結果、超音波接合機100の
超音波の振動による摩擦エネルギが極めて短時間に、磁
歪層2,3へ有効に作用し、磁歪層2,3と動力伝達軸
1との接合性が増大し、磁歪層2,3は結晶化すること
なく、すなわち、磁歪層2,3の高い飽和磁歪係数を低
下させることなく動力伝達軸1の表面に所定形状に固着
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶質磁性金属薄帯
(リボン)の逆磁歪効果を利用して、動力伝達軸に伝わ
るトルクを非接触で測定する磁歪式トルクセンサの製造
方法、詳しくは超音波接合法を用いた磁歪式トルクセン
サの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】強磁性体は、磁化するとその寸法が変化
し、逆に外力を加え弾性変形を与えるとその透磁率が変
化する性質を有する。前者を磁歪効果、後者を逆磁歪効
果という。これらの効果の大きさの目安としては、飽和
磁歪係数λSが用いられる。上記逆磁歪効果を利用し
て、回転軸に加えられたトルクを磁気的に検出するセン
サを磁歪式トルクセンサという。
【0003】一般に、原動機、工作機械等に用いられる
動力伝達軸(回転軸)においては、出力制御または動力
変動制御のため、動力伝達軸に加わるトルクが計測され
ている。このトルクの計測には磁歪式トルクセンサが用
いられている。従来、特開昭63−158432号公報
に示される「トルクセンサ」は、動力伝達軸の表面に磁
性金属薄帯を合成樹脂系接着剤等によって固定して磁歪
層を形成することにより製造されている。そして、この
トルクセンサでは、動力伝達軸にトルクを作用させ、こ
のトルクによる動力伝達軸の応力を磁歪層に導入し、こ
のときの磁歪層の逆磁歪効果による透磁率の変化を外部
から非接触で検出するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の磁歪式トルクセンサは、動力伝達軸へ加えら
れるトルクの大きさ、または、200℃以上の使用環境
の温度によっては、加えられるトルクと検出される透磁
率の変化との相関関係が崩れてしまい、トルクの検出感
度が低下してしまうという課題があった。この課題は、
動力伝達軸に加えられるトルクと合成樹脂系接着剤の接
合強度との比が、トルクが大きくなるにしたがって小さ
くなり、動力伝達軸に生じる応力を磁性金属薄帯の磁歪
層へ十分に導入できなくなるからと想定される。また
は、合成樹脂系接着剤自体の経時変化、または、200
℃以上の温度の熱による劣化等に起因しているものと想
定される。
【0005】そこで、本発明は、非晶質磁性金属薄帯の
動力伝達軸への固着強度を高めることにより、高温、高
トルクなどの使用環境においても、トルクの検出感度の
向上を図ることができる磁歪式トルクセンサの製造方法
を提供することを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の逆磁歪効果を利用して動力伝達軸に伝わるトルクを磁
気的に検出する磁歪式トルクセンサの製造方法におい
て、超音波接合法により上記動力伝達軸の表面に非晶質
磁性金属薄帯を固着したものである。
【0007】また、本発明の請求項2に記載の磁歪式ト
ルクセンサの製造方法においては、上記動力伝達軸の表
面と非晶質磁性金属薄帯との間に接合層を設けたもので
ある。
【0008】
【作用】請求項1に記載の発明に係る磁歪式トルクセン
サの製造方法にあっては、超音波の振動による摩擦エネ
ルギが極めて短時間に、非晶質磁性金属薄帯へ有効に作
用し、非晶質磁性金属薄帯と動力伝達軸との接合性が増
大するものである。このとき、非晶質磁性金属薄帯は結
晶化することなく、すなわち、非晶質磁性金属薄帯の磁
歪定数を低下させることなく動力伝達軸の表面に固着さ
れる。
【0009】また、請求項2に記載の発明に係る磁歪式
トルクセンサの製造方法にあっては、接合層として、例
えばNi−Cr等の合金を動力伝達軸に溶射し、その接
合層の上に非晶質磁性金属を固着させれば、さらに密着
性が向上する。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係る磁歪式トルクセンサの製
造方法の実施例について、図面を参照して説明する。図
1は本発明の一実施例に係る磁歪式トルクセンサを製造
するための装置の概略を示す図である。図1に示すよう
に、この装置の超音波接合機100は、20kHzの発
振器101、この発振器1の振動を振動棒103の縦振
動に変換する変換器102、縦に振動する振動棒10
3、台座104等で構成され、動力伝達軸1に磁歪層
2,3を接合するものである。
【0011】まず、動力伝達軸1として、その材質がS
NCM439鋼、その直径が20mm、その長さが10
0mmの円柱体を準備する。さらに磁歪層2,3とし
て、厚さ10μmの短冊状のFe−Si−B系非晶質薄
帯(λS>0)を準備する。次に、動力伝達軸1を振動
棒103と台座104の間に入れる。次いで、磁歪層2
の長手方向が動力伝達軸1の軸方向に対し45゜に位置
するように動力伝達軸1に設ける。そして、常温におい
て、動力伝達軸1を所定速度で回転させながら、超音波
接合機100を加圧力15MPa、印加時間2〜3秒に
設定し、発振器101を発振させる。この発振は変換器
102により振動棒103を縦振動させる。この縦振動
の振動エネルギは磁歪層2と動力伝達軸1との間に力学
的な摩擦を起こさせる。この摩擦による熱と、磁歪層2
自体の変生応力の繰り返しヒステリシス熱とにより、磁
歪層2はその溶融点以上へ瞬時に昇温されて動力伝達軸
1に密着性良く強固に固着される。同様に、磁歪層3が
磁歪層2と対に位置するように、磁歪層3の長手方向が
動力伝達軸1の軸方向に対して−45゜に固着する。こ
れらの磁歪層2,3を動力伝達軸1の軸方向に対して±
45゜に配設するのは、動力伝達軸1の捩れによって発
生する最大引張歪および最大圧縮歪がともに動力伝達軸
1の軸方向に対して±45゜の方向に発生するからであ
る。
【0012】次に、動力伝達軸1を超音波発振器100
より取り外す。そして、磁歪式トルクセンサは、このよ
うに作成した動力伝達軸1を機械に実装した後、以下の
ように構成される。図2に示すように、この動力伝達軸
1を取り囲むように、円管形状のボビン4を設ける。な
お、ボビン4と動力伝達軸1との隙間は2mm以上あけ
るものである。励磁コイル5をボビン4の外周に巻く。
この励磁コイル5は数kHzから数百kHzの交流電源
(図示していない)に接続されている。このため、磁歪
層2,3は十分飽和する交流磁界が与えられる。次い
で、検出コイル6を磁歪層2の上方に位置するように、
検出コイル7を磁歪層3の上方に位置するように、それ
ぞれ励磁コイル5の外周に巻く。検出コイル6,7の一
端同士は接続され、他端はそれぞれ検波、増幅器(図示
していない)に接続され、検出コイル6,7は電圧を出
力するものである。なお、磁歪層2,3と動力伝達軸1
との密着生をさらに向上させるため、磁歪層2,3と動
力伝達軸1との間の熱膨張係数を有し、高融点の性質を
有する接合層、例えばNi−Cr等の合金を、動力伝達
軸1の表面に溶射しておいてから、磁歪層2,3を超音
波接合機100で固着してもよい。
【0013】そして、トルクがこの動力伝達軸1に加え
られると、その長手方向に張力を受ける短冊状の磁歪層
2ではその透磁率が増加する。逆に、その幅方向に張力
を受ける磁歪層3ではその透磁率が減少する。これらの
結果、励磁コイル5と各検出コイル6,7間で相互イン
ダクタンスに差が生じる。これらの変化を検出すること
により、動力伝達軸1に加えられたトルクは計測できる
ものである。さらに、磁歪層2,3と各コイル5,6,
7間の電磁結合は回転対称となるため、動力伝達軸1の
回転に無関係に透磁率の変化を検出することができる。
【0014】このようにして形成された磁歪層2,3を
有する本実施例の磁歪式トルクセンサについて、動力伝
達軸1に加えられるトルクに対する磁歪層2,3のイン
ダクタンスの変化を、常温状態において調べた結果を図
3に示す。この図において、曲線Aが本実施例に係る磁
歪式トルクセンサの特性を示すものである。そして曲線
Bが従来の合成樹脂系接着剤(エポキシ系接着剤)を用
いて磁歪層を形成し、磁歪層の表面を非磁性体層で覆っ
た磁歪式トルクセンサの特性を示すものである。この結
果から明らかなように、本実施例の磁歪式トルクセンサ
においては、トルクの幅広い領域内で、大きな磁気特性
を得ることができる。
【0015】また、使用環境温度に対する特性を調べて
みたところ、図4に示す結果が得られた。この図におい
ても、曲線Aが本実施例の磁歪式トルクセンサの特性を
示し、曲線Bが従来の磁歪式トルクセンサの特性を示
す。この結果から明らかなように、本実施例の磁歪式ト
ルクセンサにおいては、低温域から200℃以上の高温
域に至るまで広い範囲において安定した検出感度が得ら
れる。そして、原動機、例えば内燃機関(自動車のエン
ジン)に適用した場合における環境温度は約170℃で
あるが、この環境下においても安定した検出感度が確保
されるものである。
【0016】したがって、非晶質磁性金属薄帯が動力伝
達軸に強固に固着されているので、特に自動車のエンジ
ンのような高トルク・高温などの過酷な使用環境におい
ても、応力−磁気特性変換の感度および直線性が優れて
いる。
【0017】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明に係る磁
歪式トルクセンサの製造方法によれば、非晶質磁性金属
薄帯を動力伝達軸に密着性高く強固に接合できるので、
高温、高トルクなどの使用環境においても、トルクの検
出感度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る磁歪式トルクセンサを
製造するための超音波接合装置を示した概略図である。
【図2】本発明の一実施例に係る磁歪式トルクセンサを
示した概略図である。
【図3】本発明の一実施例および従来例に係る磁歪式ト
ルクセンサのトルクに対する磁気特性の変化を示したグ
ラフである。
【図4】本発明の一実施例および従来例に係る磁歪式ト
ルクセンサの使用温度に対するトルク検出感度の変化を
示したグラフである。
【符号の説明】
1 動力伝達軸 2 磁歪層(非晶質磁性金属薄帯) 3 磁歪層(非晶質磁性金属薄帯) 100 超音波接合機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆磁歪効果を利用して動力伝達軸に伝わ
    るトルクを磁気的に検出する磁歪式トルクセンサの製造
    方法において、 超音波接合法により上記動力伝達軸の表面に非晶質磁性
    金属薄帯を固着したことを特徴とする磁歪式トルクセン
    サの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記動力伝達軸の表面と非晶質磁性金属
    薄帯との間に接合層を設けたことを特徴とする請求項1
    に記載の磁歪式トルクセンサの製造方法。
JP35185991A 1991-12-12 1991-12-12 磁歪式トルクセンサの製造方法 Pending JPH05164632A (ja)

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Effective date: 19990921