JPH05161805A - 管路中の異物除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 配管１の途中に介装した胴部２の内部にスク
リーン３を設けた。スクリーン３の上流側近傍において
胴部２に開口するごみ収納管４を設けた。ごみ収納管４
とスクリーン３の上流側位置の配水流路とを連通する巡
回管８を設けた。胴部２における巡回管８の開口近傍上
流側に配水Ａの流れを遮る壁体１０を設けた。 【効果】 壁体１０の作用によってごみ収納管４および
巡回管８を通る巡回水が生じるので、捕捉された異物Ｂ
をスクリーン３から無動力で除去して収納管４に捕集す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水道や農水道等のパイ
プラインにおける管内流体中の異物を除去する管路中の
異物除去装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、管路を流れる流体中に含まれる異
物を除去するために、管路の入口にスクリーンを設けた
り、管路途中にストレーナを設ける構成があった。特
に、管路途中にストレーナを設ける場合には、ストレー
ナの上流側および下流側に第１および第２バルブを設
け、上流側の第１バルブよりさらに上流側の管路と下流
側の第２バルブよりさらに下流位置の管路とを連通する
バイパス路を設け、バイパス路の途中に第３バルブを設
けた構成があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の構成によれば、ストレーナおよびスクリーンともに、
目詰まりを防止するために定期的な清掃作業によってス
トレーナのフィルターかご、およびスクリーンに付着し
た異物を除去する必要があった。このため、スクリーン
を設ける構成においては、清掃に際して水源の管路入口
にまで出向く必要があり、ストレーナを設ける構成にお
いては、ストレーナの上流側および下流側に位置する第
１，第２バルブを閉塞し、断水状態においてストレーナ
の分解清掃を行う必要があった。特に、ストレーナの構
成においてはフィルターかごの取出に手間がいる問題が
あった。

【０００４】本発明は上記課題を解決するもので、目詰
まりを抑制するとともに、除去した異物を容易に排出す
ることができる管路中の異物除去装置を提供することを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の管路中の異物除去装置は、配管途中に配水
流路の一部をなして介装された胴部と、胴部内に配水流
路を横切るようにして配置され、上流側から下流側に向
けて下り勾配をなすスクリーンと、一端がスクリーンの
上流側近傍において胴部に連通し、途中に開閉弁が介装
されたごみ収納管と、ごみ収納管の他端側に設けられた
開閉手段と、ごみ収納管の開閉弁より上流側に一端が連
通し、他端がスクリーンより上流位置において胴部に連
通する巡回管と、胴部における巡回管の開口近傍上流側
に設けられて配水の流れを遮る壁体とを備えた構成とし
たものである。

【０００６】

【作用】上記構成により、上流の配管から流れ来る配水
は胴部のスクリーンを通って下流側の配管に流れる。こ
のとき、配水とともに移送される異物がスクリーンによ
って捕捉される。また、壁体が配水の流れを遮ることに
より壁体の下流側に負圧が生じ、この負圧を駆動圧とし
て巡回管に流れが発生するので、スクリーンの上流側近
傍に開口するごみ収納管に配水が導かれ、導かれた配水
が巡回管を通って胴部の配水流路に巡回する。

【０００７】このため、配水の巡回にともなってスクリ
ーンに捕捉された異物がごみ収納管に誘導され、ごみ収
納管の他端側に沈降する。さらに、沈降した異物の排出
は、開閉弁を閉じた状態で巡回管の開閉手段を開放する
ことによって行う。

【０００８】したがって、巡回水が生じることによって
スクリーンに捕捉された異物が無動力で除去されて収納
管に捕集され、捕集された異物が不断水で配管外に排出
される。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１において、配管１の途中には配水流路の一
部を形成する胴部２が介装されており、胴部２の内部に
はスクリーン３が設けられている。このスクリーン３は
配水Ａの流れを横切って配置されており、上流側から下
流側に向けて下り勾配に形成されている。

【００１０】そして、スクリーン３の下端縁の上流側近
傍に位置してごみ収納管４の一端が胴部２に開口してお
り、ごみ収納管４の途中には仕切弁もしくはボール弁か
らなる開閉弁５が介装されている。また、ごみ収納管４
の他端側に連通する排出管６には開閉手段をなす排出弁
７が介装されている。尚、開閉手段はごみ収納管４の他
端に開閉蓋を設ける構成とすることも可能である。

【００１１】そして、ごみ収納管４には開閉弁５より上
流側に位置して巡回管８の一端が開口しており、開口に
は小スクリーン９が設けられている。また、巡回管８の
他端はごみ収納管４の開口より上流側に位置して胴部２
に開口しており、胴部２には巡回管８の開口近傍上流側
に位置して配水Ａの流れを遮る壁体１０が上流側から下
流側に向けて上り勾配で形成されている。

【００１２】以下、上記構成における作用を説明する。
上流の配管１から流れ来る配水Ａは胴部２のスクリーン
３を通って下流側の配管１に流れる。このとき、配水Ａ
とともに移送される異物Ｂがスクリーン３によって捕捉
される。また、壁体１０が配水Ａの流れを遮ることによ
り壁体１０の下流側、つまり巡回管８の開口付近に負圧
が生じ、この負圧を駆動圧として巡回管８の内部に滞留
する配水Ａが胴部２に誘引されて巡回管８の内部に流れ
が発生する。さらに、スクリーン３の上流側近傍に開口
するごみ収納管４に胴部２から配水Ａが導かれ、導かれ
た配水Ａが小スクリーン９を通って巡回管４に流入し、
巡回管８を通って胴部２の配水流路に巡回する。

【００１３】このため、配水Ａの巡回にともなってスク
リーン３に捕捉された異物Ｂがごみ収納管４に誘導さ
れ、小スクリーン９に通過を阻止された異物Ｂは開放さ
れた開閉弁５を通ってごみ収納管４の他端側に沈降す
る。

【００１４】そして、沈降した異物Ｂを排出するときに
は、開閉弁５を閉塞した状態で排出弁７を開放し、残留
する配水Ａとともに異物Ｂを排出管６を通して配管１の
外部に排出する。

【００１５】したがって、巡回水が生じることによって
スクリーン３に捕捉された異物Ｂを無動力でスクリーン
３から除去して収納管４に捕集することができ、スクリ
ーン３の目詰まりを抑制することができる。さらに、開
閉弁５および排出弁７の開閉によって捕集された異物Ｂ
を不断水で配管１の外部に排出することができる。

【００１６】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、巡回
水が生じることによって捕捉された異物をスクリーンか
ら無動力で除去して収納管に捕集することができ、捕集
された異物を不断水で配管外に排出することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す異物除去装置の全体断
面図である。

【符号の説明】

１ 配管 ２ 胴部 ３ スクリーン ４ ごみ収納管 ８ 巡回管 １０ 壁体 Ａ 配水 Ｂ 異物

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 配管途中に配水流路の一部をなして介装
   された胴部と、胴部内に配水流路を横切るようにして配
   置され、上流側から下流側に向けて下り勾配をなすスク
   リーンと、一端がスクリーンの上流側近傍において胴部
   に連通し、途中に開閉弁が介装されたごみ収納管と、ご
   み収納管の他端側に設けられた開閉手段と、ごみ収納管
   の開閉弁より上流側に一端が連通し、他端がスクリーン
   より上流位置において胴部に連通する巡回管と、胴部に
   おける巡回管の開口近傍上流側に設けられて配水の流れ
   を遮る壁体とを備えたことを特徴とする管路中の異物除
   去装置。