JPH05158548A - 複数の可動ドアによって覆うべき開口の非覆いサイズを求める方法及び装置 - Google Patents

複数の可動ドアによって覆うべき開口の非覆いサイズを求める方法及び装置

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JPH05158548A
JPH05158548A JP31811791A JP31811791A JPH05158548A JP H05158548 A JPH05158548 A JP H05158548A JP 31811791 A JP31811791 A JP 31811791A JP 31811791 A JP31811791 A JP 31811791A JP H05158548 A JPH05158548 A JP H05158548A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】煙霧フードがいくつかのサッシドアを有する場
合でも、煙霧フードの開口の非覆い面積を求めるのに適
した煙霧フードコントローラを提供する。 【構成】煙霧フードコントローラ装置は、付属のメモリ
と共に演算手段を含み、サッシドアの必要な各寸法と上
方リップ高さ、フレーム幅などその他の構造的特徴を入
力することによって、水平及び/又は垂直方向に移動可
能なサッシドアに対して適応可能となる。本装置は煙霧
フードの非覆い面積のサイズを、サッシドアの位置の関
数として迅速に計算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
(関連出願の相互参照) 1.名 称:トラックに沿った可動構造体の位置を求め
る装置 発明者:デビッド・エグバース及びスチーブ・ヤコブ 通し番号:52496 2.名 称:ラボラトリ用煙霧フードを有する室の差圧
制御システム及び装置 発明者:オスマン・アハメッド及びスチーブ・ブラッド
レー 通し番号:52497 3.名 称:ラボラトリ用煙霧フードの換気を制御する
装置 発明者:オスマン・アハメッド、スチーブ・ブラッドレ
ー、スチーブ・フリッチェ及びスチーブ・ヤコブ 通し番号:52370 4.名 称:改善された安全性配慮を有するラボラトリ
用煙霧フード制御装置 発明者:オスマン・アハメッド 通し番号:52499 本発明は一般にラボラトリ用煙霧フードの換気制御に関
し、特に1つまたはそれより多いサッシドアによって覆
われていない煙霧フードの開口面積を計算する方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】潜在的に危険な化学物質が使われる作業
場所を与える各種のラボラトリ環境では煙霧フードが利
用されており、これらのフードは、実験などを行うため
作業員がエンクロージャの内部へアクセス可能なよう
に、さまざまな量で開放できる可動ドアを前部に有する
エンクロージャを備えている。通例エンクロージャは有
害な煙霧を除去する排気系に接続され、フード内で作業
を行う間、作業員が有害な煙霧にさらされないようにな
っている。
【0003】エンクロージャを通過する空気の流量を制
御する煙霧フードコントローラは近年ますます高度化し
てきており、今では所望の流れ特性を正確に維持し、煙
霧フードの開口の所望な平均面速度の関数として、エン
クロージャから煙霧を効率的に排気できるようになって
いる。平均面速度とは一般に、煙霧フードの開放面面積
の平方フート当りにつき煙霧フード内へ流入する空気の
流量として定義され、開放面面積のサイズはエンクロー
ジャまたは煙霧フードの前面に設けられた1つまたはそ
れより多い可動ドアの位置と、さらにほとんどの型のエ
ンクロージャでは、1つまたは複数のドアが閉じられた
ときに設けられるバイパス開口の量とに依存する。
【0004】煙霧フードは、煙霧フードからの空気の流
量を増減して、開口または開放面の変化するサイズを補
償するように可変な速度で駆動可能なブロワーを含んだ
排気系によって排気される。あるいは、複数の煙霧フー
ドの各ダクトに接続された排気マニホールドに1つのブ
ロワーを接続し、各ダクト内にそれぞれダンパーを設け
て各ダクトからの流量を制御し、所望の平均面速度を維
持するように流量を変調してもよい。
【0005】かかる煙霧フードのドアは、サッシ位置と
多くの場合呼ばれる位置へ垂直に上昇させることによっ
て開くことができ、また一部の煙霧フードは、通例2組
の垂直トラックに沿ってスライド移動自在に装着された
複数のドアを有する。さらに、垂直方向に移動可能なフ
レームアセンブリ内に複数のトラックが装着され、水平
及び垂直両方向に移動可能なドアもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の煙霧フードコン
トローラは、垂直方向に移動可能なサッシドアの位置を
測定し、検知位置に比例した信号を発生して、ブロワー
の速度またはダンパーの位置を変化させる検知手段を含
んでいる。垂直方向に移動可能な1つのサッシドアの位
置を求める検知手段は知られており、実施するのに比較
的簡単であるが、煙霧フード内にいくつかのサッシドア
が存在する場合には状況がより困難となる。
【0007】従って本発明の主な目的は、煙霧フードが
いくつかのサッシドアを有する場合でも、煙霧フードの
開口の非覆い面積を求めるのに適した改良煙霧フードコ
ントローラを提供することにある。
【0008】本発明の別の目的は、ほとんどの市販煙霧
フードを制御するのに容易に適応可能であり、またサッ
シドアの数、サッシドアのサイズ、バイパス面積、さら
に上部リップ高さなどその他の構造特徴を考慮に入れ
て、煙霧フードの非覆い開口の実効面積を正確に計算で
きる改良煙霧フードコントローラを提供することにあ
る。
【0009】本発明の関連目的は、演算手段を含み、複
数のサッシドアを有する煙霧フードの開口の非覆い面積
を求めるのに適し、煙霧フードの各種構造次元を単に入
力するだけでほとんどの市販煙霧フードに対して容易に
構成可能な改良煙霧フードコントローラを提供すること
にある。
【0010】本発明のさらに別の目的は、煙霧フードの
開口の非覆い面積を数百ミリ秒毎に計算する能力によっ
て、1つまたはそれより多いサッシドアの位置変化に対
してきわめて迅速な応答を与えられる改良煙霧フードコ
ントローラを提供することにある。
【0011】上記及びその他の目的は、添付の図面を参
照した本発明の以下の詳細な説明から明かとなろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明による方法は、構造体内の所定サイズの開口
の面積を求める方法で、前記構造体が前記開口を少なく
とも部分的に覆うように選択的に位置される既知寸法の
少なくとも2つのドアを有し、該ドアが少なくとも2組
のトラック内で水平方向に移動可能であり、さらにそれ
ぞれのドアが移動可能な1組のトラックの長さに沿った
各ドアの位置を求める手段を前記構造体が有するものに
おいて、前記開口の各端の位置を求めるステップ;前記
開口の第1端に最も近いドアの位置を求めるステップ;
前記開口の他の各ドアの位置を求めるステップ;隣接ド
ア間の重なりまたはスペースの量を求めるステップ;開
口の各端とそれに最も近いドアとの間のスペースの量を
求めるステップ;及び隣接ドア間及びドアと開口の最も
近い端との間に存在する各スペースを加算するステップ
を含むことを特徴とする。
【0013】また本発明による装置は、煙霧フード内の
所定サイズの開口の非覆い部のサイズを求める装置で、
前記煙霧フードが前記開口を少なくとも部分的に覆うよ
うに選択的に位置される既知の高さ及び幅の複数のドア
を有し、該ドアが少なくとも2組のトラックに沿って少
なくとも水平方向に移動可能であり、さらにそれぞれの
ドアが移動可能な1組のトラックの少なくとも一端に対
する各ドアの所定標準箇所の位置を求めるスイッチング
手段を前記煙霧フードが有しており、該スイッチング手
段がスイッチング手段の少なくとも一端に対する各ドア
の位置を示す電気信号を与えると共に、前記開口の全幅
にわたる任意の位置を示す信号を与えられるものにおい
て、前記煙霧フードの開口の各端の水平位置及び各ドア
の幅を表す情報を記憶する手段;前記電気信号に応じ
て、前記開口の第1端に最も近いドアの所定標準箇所の
位置を求める手段;前記電気信号に応じて、前記第1端
に対して次に近いドアの所定標準箇所の位置を求める手
段;前記第1端から各ドアの所定箇所までの位置を前記
次に近いドアの所定箇所の位置から逐次差し引き、該差
から各ドアの幅を差し引いた値を得て、隣接ドア間の重
なりまたはスペースの大きさを示す正または負の値を
得、正の値が隣接ドア間のスペースを示す手段;前記電
気信号に応じて、開口の各端とそれに最も近いドアとの
間のスペースの値を求める手段;隣接ドア間及び開口の
各端とそれに最も近いドアとの間に存在する各スペース
を加算する手段;及び前記加算合計スペースの値に開口
の高さを乗じ、開口の非覆い面積のサイズを求める手段
を備えることを特徴とする。
【0014】
【作用】まず概略として、煙霧フードコントローラは煙
霧フードを通る空気の流れを制御し、1つまたはそれよ
り多いサッシドアによって覆われていない開口部分を含
む煙霧フードへの全開口の実効サイズが、煙霧フード内
へと移動する空気の比較的一定した平均面速度を与える
ようにするものであることが理解されるべきである。こ
れは、覆われていない開口の面積に関わりなく、覆われ
ていない部分の単位表面積当りにつき平均量の空気が、
煙霧フード内へと移動することを意味する。この結果、
空気が常に煙霧フード内へ流入すると共に排気ダクトか
ら流出するため、ラボラトリ内の作業員は有害な煙霧な
どにさらされることから保護され、また空気の流れは、
覆われていない開口の実効表面積平方フィート当り毎分
ほぼ75−150立方フィートの所定速度に制御される
のが好ましい。言い換えれば、1つまたは複数のサッシ
ドアが最大開位置に移動され、実験などを行うため作業
員が煙霧フードの内部に対する最大アクセスを得る場
合、平均面速度を所定の所望レベルに維持するため、空
気の流れが増大されねばならない。
【0015】概略的に言えば、煙霧フードを使って実験
やその他の作業を行う作業員、さらに煙霧フードが配置
された施設のオペレータに対して、多くの望ましい動作
上の利点を与える改良煙霧フードコントローラ装置が本
発明によって得られる。本発明を実施した装置は、煙霧
フードの平均面速度のきわめて迅速で効果的な制御を与
え、煙霧フードの前面開口を覆う1つまたはそれより多
いドアの移動後数秒以内に所望の平均面速度を達成して
維持する。これは少なくとも一部において、煙霧フード
の開口の非覆い面積、すなわちサッシドア、フレーム、
リップなどによって覆われていない面積の迅速な計算に
よって達成され、この計算は毎秒数回繰り返される。本
発明の煙霧フードコントローラ装置は、付属のメモリと
共に演算手段を含み、後述するようにサッシドアの必要
な各寸法と上方リップ高さ、フレーム幅などその他の構
造的特徴を入力することによって、水平及び/又は垂直
方向に移動可能なサッシドアに対して適応可能となる。
【0016】
【実施例】図面、特に図1を参照すれば、ルームコント
ローラ22、排気コントローラ24及び主制御コンソー
ル26と相互接続され、本発明を実施した数個の煙霧フ
ードコントローラ20のブロック図が示してある。煙霧
フードコントローラ20はルームコントローラ22、排
気コントローラ24及び主制御コンソール26と、マル
チ導体ケーブルなどで形成し得るライン28で示したロ
ーカルエリアネットワーク(LAN)で相互接続されて
いる。ルームコントローラ22、排気コントローラ24
及び主制御コンソール26は通例、煙霧フードを含むラ
ボラトリ室が内部に配置された建屋の主HVAC系の一
部である。煙霧フードコントローラ20には、変圧器3
2などを介して適切な電圧下のライン30を通じて電力
が与えられる。
【0017】ルームコントローラ22は、室に可変の空
気量を少なくとも与えられるようなものが好ましく、La
ndis & Gyr Powers のシステム600SCUコントロー
ラとし得る。ルームコントローラ22はLANライン2
8を介して通信可能である。ルームコントローラはシス
テム600SCUコントローラであるのが好ましく、こ
れは広範囲のドキュメンテーションが存在する市販のコ
ントローラである。特に、システム600SCUコント
ローラのユーザ参考マニュアル、パート No.125-1753が
参照によってここに含まれるものとする。
【0018】ルームコントローラ22は、各々の煙霧フ
ードによって排気されている空気の量を指示するアナロ
グ入力信号を与える各煙霧フードコントローラ20から
の信号をライン81を介して受信すると共に、煙霧フー
ドの排気と別の主排気系を通って排気されている空気量
の指示を与える排気流量センサからの比較信号を受信す
る。これらの信号が標準スペースと比べた室内の圧力を
指示する差圧センサ29から供給される信号と組み合わ
されることによって、ルームコントローラは室内の差圧
を標準スペースよりわずかに低い、好ましくは約0.0
5−約0.1インチの水柱の範囲で低い圧力に維持する
のに必要な空気の供給を制御可能となり、標準スペース
と比べて所望の低い室の圧力をもたらす。しかしながら
室内の圧力は、特にドアが室の外側へ開く場合、非常時
にラボラトリ室内の作業員がドアを開けて脱出するのを
妨げるほど低くはない。また内開きのドアの場合、上記
の差圧は、その差圧によって加わる過剰な力でドアが強
制的に引かれ開いてしまうほど大きくはない。
【0019】差圧センサ29は、ラボラトリ室と標準ス
ペースとの間の壁の適切な穴または開口内に位置される
のが好ましく、片側の圧力を他側の圧力に対して測定す
る。あるいは、2つのスペース間の差圧に直接比例する
値である、開口を通過する空気の速度を測定する速度セ
ンサを設けてもよい。もちろん、標準スペースと比べて
低い室内の差圧とは、室内へ流入する空気が検出可能で
あることを意味する。図2を参照すれば、煙霧フードコ
ントローラ20がその入力及び出力コネクタポートの各
機能を明示して図示してあり、煙霧フードコントローラ
20はオペレータパネル34に接続されている。尚、各
煙霧フードが煙霧フードコントローラ20を有し、オペ
レータパネルは煙霧フードコントローラ20毎に設けら
れていることが理解されるべきである。つまり、オペレ
ータパネル34は各々の煙霧フード毎に設けられ、8本
の導線を有するマルチ導体ケーブルからなるのが好まし
いライン36によって煙霧フードコントローラ20と相
互接続されている。オペレータパネル34は、例えば6
線のRJ11型電話ジャックなどのコネクタ38を有
し、初期設定時に煙霧フードの構成や動作に関する情報
を入力したり、あるいは必要なら一部の動作パラメータ
を変更するため、ラップトップパーソナルコンピュータ
などをコネクタ38に接続可能である。またオペレータ
パネル34は、煙霧フード内で作業している作業員によ
って観測しやすい好都合な位置で煙霧フードに取り付け
られるのが好ましい。
【0020】煙霧フードコントローラのオペレータパネ
ル34は液晶ディスプレイ40を含み、これが選択的に
付勢されて、平均面速度を与える3桁42を含め、煙霧
フードの各種態様の目視指示を与える。ディスプレイ4
0は、低い面速度、高い面速度、非常状態、及びコント
ローラ不良の指示などその他の状態も示す。オペレータ
パネル34はアラーム44、及び事故の発生時にオペレ
ータが押して煙霧フードをパージ可能な非常パージスイ
ッチ46も有し得る。またオペレータパネルは、動作の
昼/夜モードなどを含め、各種のカストマニーズ用に使
える2つの補助スイッチ48も有する。夜時間モードの
動作では、昼時間モードと異なる、好ましくはより低い
平均面速度となるようにすることが考えられる。夜遅く
には室内で作業する者がいず、そのような低い平均面速
度はエネルギーを節約すると想定されるからである。ア
ラームを消すため、アラームサイレンススイッチ50も
設けるのが好ましい。
【0021】煙霧フードは、1つまたは多数のサッシド
アを有するもの、サッシドアが垂直、水平あるいは両方
向に移動可能なものを含め、多くの異なるスタイル、サ
イズ及び形状とし得る。また各種の煙霧フードは異なる
バイパス流量、すなわち全てのサッシドアを設計上可能
な限り完全に閉じたときにも存在する開口を流れる異な
る流量を有する。他の設計上の因子として、動作中煙霧
をフード内に閉じ込める何等かの種類のフィルタ濾過手
段が煙霧フード内に存在するかどうかも含まれる。煙霧
フードの効率的且つ有効な制御を与えるのにそうした多
くの設計因子を考慮に入れなければならないが、本発明
の装置は上記したほぼ全ての設計変数を考慮して構成で
き、煙霧フードの換気の有効できわめて迅速な制御が得
られる。
【0022】図3を参照すると、全体を60で示した煙
霧フードが示してあり、煙霧フード60は、煙霧フード
へのアクセスを与えるように移動可能であると共に、図
示のようにほぼ閉じた位置へ移動可能な垂直作動のサッ
シドア62を有する。煙霧フードは一般に、ドアサッシ
62などのドアサッシが完全に閉じているときでも、煙
霧フードに通じて空気が通過可能なある程度の量の開口
が存在するように設計されている。この開口は一般にバ
イパス領域と称され、煙霧フード内への空気の流れを制
御する際その効果を考慮可能なように決めることができ
る。一部の煙霧フードはドアサッシの上方に配置された
バイパス開口を有する一方、他の一部では下方に配置さ
れている。また一部の煙霧フードにおいては、サッシド
アの最初の移動量が、例えば図3に示したドア底部の開
口を増大させるが、上昇につれてドアはバイパス開口を
遮断していき、煙霧フードの総開口の実効サイズがサッ
シドア62の移動路に沿った最初のほぼ1/4の移動量
の間、比較的一定に保たれるようになっている。
【0023】他の種類の煙霧フードとして、図4及び図
5に示したように水平方向に移動可能ないくつかのサッ
シドア66を含み、上下複数対の隣接するトラック68
に沿って各ドアを移動可能としてもよい。ドアが図4及
び図5に示すように位置する場合、煙霧フードの開口は
完全に閉じられ、作業員はドアを水平方向に移動して煙
霧フード内へアクセスできるようになる。煙霧フード6
0と64は共に、前述したHVAC装置用のものでもよ
い排気系へと通例延びた排気ダクト70を有する。煙霧
フード64は72で概略的に示したフィルタ濾過構造を
含み、このフィルタ濾過構造が有害な煙霧及びその他の
汚染物が煙霧フードから排気系内へ流出するのを防ぐ。
図6を参照すると、ドア66と同様な水平方向に移動可
能なドア76を有する組合せ煙霧フード74が示してあ
り、この煙霧フード74は適切なトラックに沿ってドア
76を支持したフレーム構造体78を有し、またフレー
ム構造体78は煙霧フードの開口内で垂直方向に移動可
能である。
【0024】図6には破線73で示した省略部分があ
り、これは、フレーム構造体78を充分に上昇させて作
業員による煙霧フードの内部への適切なアクセスを可能
とするように、煙霧フードの高さを図示の場合よりも大
きくできることを示すことを意図したものである。一般
に、垂直領域75として示したバイパス領域が存在し、
約2インチ幅とし得る頂部リップ部77も通例存在す
る。この寸法は、開放面面積の計算に対するその影響を
考慮可能なように決められるのが好ましい。
【0025】特に図示してないが、住居用の開き窓とほ
ぼ同じく、隣接したトラックに沿って垂直方向に移動可
能な2つまたはそれより多いサッシドアなど、煙霧フー
ド開口の幅に沿って相互に隣接して位置した複数組の垂
直方向に移動可能なサッシドアを含め上記以外の組合せ
も可能である。
【0026】本発明の重要な特徴によれば煙霧フードコ
ントローラ20は、前述したような各種のサイズ及び構
成の煙霧フードを作動させると共に、いくつかの煙霧フ
ードが配置されることもあり、また建屋HVAC系の一
部とし得る共通の排気マニホールドに合流する排気ダク
トを備えることもあるラボラトリ室内に装着される。煙
霧フードは1つの独立したものでも、また独自の別個な
排気ダクトを有するものでもよい。1つの煙霧フードが
設置される場合、このような設備は、可変速モータで駆
動され且つ排気ダクトに付設されたブロワーを有し、煙
霧フードを通る空気の流れを調整するようにモータ及び
ブロワーの速度が可変制御可能であるのが一般的であ
る。あるいは、1つの領域内に複数の煙霧フードが存在
する最も一般的な場合、各煙霧フードの排気ダクトは1
つ以上のより大きい排気マニホールドに合流され、マニ
ホールド系内に1つの大型ブロワーが設けられることも
ある。かかる装備では、各煙霧フードの制御がそれぞれ
の煙霧フード内に配置された別々のダンパーによって行
われるので、各煙霧フードに付設されたダンパーを適切
に位置させることによって流れの変化を制御可能であ
る。
【0027】煙霧フードコントローラは、市販されてい
るさまざまな種類及びスタイルの煙霧フードのうち実質
上どれでも制御できるもので、このため、コントローラ
で使われる各種センサと接続可能な多数の入出力ポート
(ライン、コネクタまたは接続で、これらは本発明を説
明する目的上全て等価と見なされる)。図2に示したご
とく煙霧フードコントローラは、前述したような排気ダ
ンパーに備えられたデジタル信号/アナログ圧力変換素
子とインタフェースするデジタル出力つまりDOポート
を有するほか、可変速ファンドライブがアナログ方式で
設けられている場合には、そのドライブを制御するため
のアナログ電圧出力ポートも有する。水平及び垂直両方
向に移動可能なサッシの位置を検知するのに使われる5
つのサッシ位置センサポート、及び排気空気流量センサ
と接続されるアナログ入力ポートも設けられている。さ
らに、非常スイッチ用のデジタル入力ポートが設けら
れ、アラームホーン信号及び補助信号を出力する各デジ
タル出力ポートも設けられている。また、ルームコント
ローラ22へ流量信号を与えるアナログ電圧出力ポート
も設けられている。排気空気流量センサが設けられない
一部の用途では、面速度を示す壁速度センサを用いるこ
とがあり、この場合にはその信号用の入力ポートが設け
られるが、そうしたセンサは精度が落ちると一般に見な
されており、その使用は好ましい実施例と言えない。上
記の各種ポートを備えているので、ほぼどんな種類の煙
霧フードでも有効且つ効率的な方法で制御できる。
【0028】上記の説明から、サッシ位置を変えながら
所望の平均面速度を維持しようとすると、開口のサイズ
が大幅に変化するため、その平均面速度を維持するのに
空気量の大幅な変化を必要とすることが理解されるべき
である。空気量可変のブロワーをサッシ位置の関数とし
て制御することは知られているが、本発明の煙霧フード
コントローラは、制御系の能力をその系内の変動に対す
る反応がすばやくなされるように比較的一定の平均面速
度を維持する点で大幅に改善する追加の制御方式を組み
入れることによって、周知の方法を改良している。
【0029】サッシドアの位置を求めるため、サッシ位
置センサが移動可能な各サッシドアに隣接して設けら
れ、この点は図7、図8及び図9に概略的に示してあ
る。図8を参照すると、ドアサッシ位置インジケータは
比較的薄いポリエステルベース層82からなるのが好ま
しい比較的簡単な機械設計の細長いスイッチング機構8
0で構成され、ベース層82の上に単位長さ当り既知の
一定抵抗を有する電気抵抗インク84がストリップ状に
印刷されている。別のポリエステルベース層86が設け
られ、同じくその上に導電性インク88がストリップ状
に印刷されている。2つのベース層82と86は、スト
リップの両側に位置した接着剤90の2つのビードによ
って相互に接着接合されている。両ベース層はほぼ千分
の5インチの厚さが好ましく、両ビードはほぼ千分の2
インチの厚さで、これらのビードが導電層88と抵抗層
84の間に空間領域を与えている。スイッチング機構8
0は、接着剤の層92によって煙霧フードに付着される
のが好ましい。
【0030】ポリエステル素材は、一方の層が他方の層
に向かって移動し接触可能なほど充分フレキシブルで、
前記ストリップが隣合わせて配置された対応するサッシ
ドアに支持され且つ好ましくはバネ付勢のアクチュエー
タ94に応じて接点が形成されるため、サッシドアが移
動すると、アクチュエータ94がスイッチング機構80
に沿って移動し抵抗層と導電層との間に接点を生じ、こ
れが後述する電気回路によって検知され、スイッチング
機構80の長さに沿ったアクチュエータ94の位置を示
す電圧出力を与える。すなわち、アクチュエータ94が
サッシドアに支持されることによって、サッシドアの位
置を示す電圧を与える。
【0031】アクチュエータ94は、サッシドアの移動
につれ充分な圧力がスイッチング機構80に加わり、2
つのベース層を当接させて、抵抗層と導電層が相互に電
気接触を生じ、この電気接触に応じて電圧レベルが与え
られるように、スイッチング機構80に向かってバネ付
勢されるのが好ましい。スイッチング機構80を充分な
長さとし、図3に示すようにサッシドアの移動の全範囲
をカバーすることによって、サッシ位置を正確に求める
ことができる。
【0032】尚、図3及び図5に示したスイッチング機
構80は概略を示すだけであって、実際上スイッチング
機構80はサッシフレーム自体内に配置されるのが好ま
しく、図示のように外からは見えない。スイッチング機
構80の幅及び厚さの寸法は小さいので、サッシドアの
動作との干渉は事実上問題とならない。アクチュエータ
94は、サッシドアに穿孔した小さい穴の中に配置した
り、あるいはサッシドアの一端の外側へ取り付けたり
し、スイッチング機構80を作動する位置にくるように
すればよい。図3及び図6に示した垂直方向に移動可能
なサッシドアでは、サッシフレームの片側または他側に
スイッチング機構80を設けるのが好ましい一方、水平
方向に移動可能なドアを有する煙霧フードでは、可動ド
アの重量がスイッチング機構80へ作用しないようにも
しくはそれを損傷しないように、トラック68の頂部に
スイッチング機構80を配置するのが好ましい。
【0033】図9を参照すると、位置指示電圧を発生す
る好ましい電気回路が示してあり、この電気回路は1つ
のトラック内における2つのサッシドアの位置を示す2
つ別々の電圧を与えるのに適する。図5に示した断面図
について見れば、各々が2つのサッシドアを支持した2
つの水平トラックが存在し、各トラック毎に図9に示し
た回路と同じものがスイッチング機構80を含めて設け
られ、図示した4つのサッシドアの各々について別個の
電圧を与える。
【0034】スイッチング機構80は接着剤の層92で
煙霧フードに取り付けられるのが好ましく、アクチュエ
ータ94がスイッチング機構80の長さに沿った各位置
でそれに当接する。図7を参照すれば、図5に示した2
つのトラックで使われるような、一対のスイッチング機
構80の概略図が示してある。スイッチング機構80は
各トラックに設けられ、図中4つの矢印がアクチュエー
タ94によって形成される接触点を表しており、この結
果それぞれのスイッチング機構の各端に信号が与えら
れ、この信号の大きさが各端とそれに最も近い矢印との
間の距離に比例した電圧を表している。こうして1つの
スイッチング機構80が、各トラックに配置された2つ
のドアについての位置指示信号を与える。上記の電圧発
生を実施するのに使われる回路が図9に示してあり、各
トラック毎に1つの回路が備えられる。抵抗要素(層)
は84で、また導電要素(層)88は各一端がアースに
接続して示してあり、他端の2つの矢印が、2つの別々
のドアに付設されたそれぞれのアクチュエータ94によ
って形成される抵抗要素と導電要素間の接触点を表して
いる。図示の回路は演算増幅器100を含み、該演算増
幅器100がPNPトランジスタ102のベースに接続
された出力を有し、PNPトランジスタ102のエミッ
タが抵抗104を介して正の電圧源へ及び直接演算増幅
器100の負入力へ接続され、演算増幅器100の正入
力も好ましくは約5ボルトの正の電圧源に接続されてい
る。トランジスタ102のコレクタは抵抗要素84の一
端に接続され、出力ライン106を有し、ドアの位置を
示す電圧がそこに発生する。
【0035】上記回路は抵抗要素84へ向かう一定の電
流を与えるように作動し、この電流が、抵抗に沿った最
も近い接触点が変化するにつれて変るコレクタとアース
間の抵抗値に比例した電圧を出力ライン106上に生じ
る。演算増幅器100は負入力を駆動して正入力の電圧
レベルと等しくするように動作し、この結果演算増幅器
の出力に、抵抗要素84の実効長さに正比例して変化す
る電流が与えられる。回路の下方部分は前述したのと同
じ方法で動作し、抵抗要素84の接続端とトラック内の
他方のサッシドアに付設されたアクチュエータ94によ
る接触点との間の距離に比例した電圧を出力ライン10
8上に同様に生じる。
【0036】煙霧フードコントローラの回路の合成電気
概略図を参照すると、図10a、10b、10c、10
d及び10eの各図面を図10に示したように隣合わせ
て並べれば、煙霧フードコントローラ20全体の電気概
略図となる。図10aから図10eの回路の動作は、い
ちいち詳述しない。回路はマイクロプロセッサによって
駆動され、煙霧フードコントローラの制御機能を実施す
る重要なアルゴリズムについては後で説明する。図10
cを参照すれば、同図の回路は水晶発振器122から8
MHzのクロック入力が印加されるモトローラMC68
HC11マイクロプロセッサ120を含む。マイクロプ
ロセッサ120は3状態バッファ126(図10d)に
接続されたデータバス124を有し、バッファ126は
同じくデータバス124へ接続された電気的にプログラ
ム可能なリードオンリメモリ(EPROM)128に接
続されている。EPROM128は3状態バッファ12
6に接続されたアドレスラインA0−A7を有し、さら
にマイクロプロセッサ120に接続されたアドレスライ
ンA8−A14も有する。
【0037】また本回路は、3から8−ビットのマルチ
プレクサ130、データラッチ132(図10d参
照)、及び煙霧フードによって排気されている空気量を
示すアナログ出力を与えるデジタル−アナログ変換器1
34を含み、その情報が図2を参照して前述したルーム
コントローラ22に与えられる。図10bを参照すれ
ば、手持ち式の端末を介して情報を送信及び受信するR
S232ドライバ136が設けられている。図9に示し
た回路も、図10a及び図10bに包括概略図として示
してある。その他の各部品はよく知られているので、特
に説明する必要はないであろう。
【0038】前述したように本発明の装置は、煙霧フー
ドを通って引かれている空気量を測定するため排気ダク
ト70内に配置されるのが好ましい空気流量センサを用
いる。空気流量は、マルチ点ピトー管などの両側間での
差圧を測定することによって計算し得る。好ましい実施
例においては排気ダクトを通る流れを測定する差圧セン
サを用い、本発明の装置が煙霧フードを通る流れを所定
の平均面速度に維持するか、もしくは煙霧フードが閉じ
られていたり、非常に小さいバイパス領域を有する場合
に最小速度に維持する制御方式を用いる。
【0039】本発明の煙霧フードコントローラは、水平
方向に移動可能なサッシドア、垂直方向に移動可能なサ
ッシドア、または両者の組合せを含め、ほとんどあらゆ
る種類の周知煙霧フードに対して適用構成可能である。
図2及び図10から明らかなように、煙霧フードコント
ローラは排気ダンパーあるいは可変速のファンドライブ
を制御するものであり、いずれの種類の制御とも両立す
る信号を出力する。また煙霧フードコントローラは、煙
霧フードの物理特性及び動作特性を決める情報、及びそ
の他の初期設定情報も受信する。この種の情報は、オペ
レータパネル34に接続可能なラップトップコンピュー
タであるのが好ましい手持ち式の端末によって、煙霧フ
ードコントローラへ入力できる。コントローラに与えら
れるべき情報は下記のものを含み、情報の次元も一緒に
示す。尚、昼/夜動作モードを設けてもよいが、これは
本システムの好ましい実施例ではなく、これを設ける場
合は、昼/夜動作に関する情報が含まれるべきである。
【0040】動作情報: 1.時刻; 2.平均面速度(SVEL)の昼夜値設定、分当りフィ
ートまたは秒当りメートル; 3.最小流量(MINFLO)の昼夜値設定、分当り立
方フィート; 4.高速度限(HVEL)の昼夜値設定、F/mまたは
M/sec; 5.低速度限(LVEL)の昼夜値設定、F/mまたは
M/sec; 6.中高速度限(MVEL)の昼夜値設定、F/mまた
はM/sec; 7.中低速度限(IVEL)の昼夜値設定、F/mまた
はM/sec; 8.比例ゲイン係数(KP)の設定、誤差当りのアナロ
グ出力、パーセント; 9.積分ゲイン係数(KI)の設定、誤差当りのアナロ
グ出力と分時間の積、パーセント; 10.微分ゲイン係数(KD)の設定、誤差当りのアナ
ログ出力と分時間の積、パーセント; 11.制御機器としてダンパーの代わりに可変速ドライ
ブを用いた場合のフィードフォワードゲイン係数(K
F)の設定、CFM当りアナログ出力。
【0041】12.非常スイッチが操作されたとき、ユ
ーザが全排気流量を継続したい時間(DELTIME)
を秒で設定。
【0042】13.非常スイッチが操作され、DELT
IMEが満了したとき、使用者が保持したい最終排気流
量のプリセットパーセント(SAFLOQ)を設定。
【0043】上記の情報が動作のモードを制御し、また
動作の昼または夜モード時における流量限を制御するの
に使われる。コントローラ20は、該当の情報がユーザ
によって与えられない場合に、前記3−7項の各ステッ
プを計算するためのプログラムされた命令を含む。この
ため、平均面速度の昼夜値が設定されると、コントロー
ラ20は平均面速度の120%である高速度限、80%
である低速度限、及び90%である中速度限をそれぞれ
計算する。尚、これらのパーセント値は所望に応じ調整
し得ることが理解されるべきである。入力すべきその他
の情報には、煙霧フードの物理的構造に関連した以下の
情報が含まれる。以下の情報のうち一部は、垂直または
水平方向にだけ移動可能なサッシドアの場合不必要なこ
ともあるが、両方の組合せでは全ての情報が必要とな
る。必要な情報には、1つまたはそれより多いサッシド
アによって覆われる高さ及び幅の寸法が定義された垂直
方向の区分が含まれる。各区分に1つより多いサッシド
アが設けられる場合、二重サッシの住居用窓と同様、そ
れらのドアは垂直方向に移動可能なサッシドアとなる。
与えられるべき情報は次のものを含む: 14.垂直方向の区分数を入力; 15.各区分の高さを入力、インチ; 16.各区分の幅を入力、インチ; 17.区分毎のトラック数を入力; 18.トラック当りの水平サッシの数を入力; 19.最大サッシ高さを入力、インチ; 20.サッシ幅を入力、インチ; 21.サッシ左縁からのサッシセンサの位置を入力、イ
ンチ; 22.区分当りのバイパス面積を入力、平方インチ; 23.区分当りの最小面面積を入力、平方インチ; 24.水平サッシ上方の頂部リップ高さを入力、イン
チ; 煙霧フードコントローラ20は、一連の命令を実施する
ことによって煙霧フードを通る空気の流れを制御するよ
うにプログラムされており、その概略が図11のフロー
チャートに含まれている。始動後、情報をディスプレイ
に出力し、時刻を求めてから、コントローラ20は全て
のドアの初期サッシ位置を読み取り(ブロック15
0)、次いでこの情報が開放面面積を演算するのに使わ
れる(ブロック152)。前になされていなければ、こ
こでオペレータは平均面速度の設定点を設定でき(ブロ
ック154)、この情報が後で開放面面積と共に、前に
測定及び計算された煙霧フードの開放面積を前提とし
て、所定の平均面速度を与えるのに必要な排気流量設定
点(SFLOW)を演算するのに使われる(ブロック1
56)。次いで、演算された煙霧フードの排気流量設定
点が予め設定されたまたは必要な最小流量と比較され
(ブロック158)、演算設定点が最小流量よりも小さ
いと、コントローラは設定点流量を予め設定された最小
流量に設定する(ブロック160)。演算設定点が最小
流量より大きければ、そのまま保持され(ブロック16
2)、両方の制御ループに与えられる。
【0044】煙霧フードコントローラに可変速のファン
ドライブが存在する場合、すなわちいくつかの煙霧フー
ドが共通の排気ダクトに接続されていずダンパーによっ
て制御されない場合、コントローラはフィードフォワー
ド制御ループを実行し(ブロック164)、オープンル
ープ型の制御動作を表し加算ジャンクション166に送
られる制御信号を与える。この制御動作では、ブロワー
の速度の予測値が煙霧フードの計算された開口と平均面
速度設定点とに基づいて発生される。こうして発生され
たブロワーの速度の予測値によって、ブロワーモータが
平均面速度を維持するように迅速に速度を変化させる。
尚、フィードフォワード態様の制御はサッシ位置が変化
されたとき及びそれが変化された後でだけ呼び出され、
煙霧フードを通る空気量を制御するのに可変速のブロワ
ーが使われる場合には、平均面速度を一定に維持するの
に別の制御ループが支配的な制御動作を行うことが理解
されるべきである。
【0045】サッシ位置が変化して、フィードフォワー
ドループが新たな空気量を確立した後、制御ループは比
例−積分−微分制御ループに切り換わり、このループは
設定流量信号がブロック168に与えられることによっ
て実施され、ブロック168ではコントローラが、設定
流量信号と排気ダクト内の排気空気流量センサによって
測定された流量信号との差の絶対値を求めることで誤差
を演算する。演算された誤差は比例−積分−微分制御ル
ープ(PID)と称される制御ループに与えられて誤差
信号を求め(ブロック170)、この誤差信号が前のサ
ンプルからの前回誤差信号と比較され、誤差が不感帯
(デッドバンド)より小さいかどうかを判定する(ブロ
ック172)。小さければ、前回誤差信号がブロック1
74に示すように維持されるが、小さくないと、新たな
誤差信号が出力ノード176に与えられ、さらに加算ジ
ャンクション166に与えられる。加算後の誤差も前回
の出力信号と比較され、それが不感帯内にあるかどうか
を判定し(ブロック180)、不感帯内にあれば前回つ
まり前の出力が保持される(ブロック182)。不感帯
外であれば、新たな出力信号がダンパー制御器またはブ
ロワーに与えられる(ブロック184)。ブロック18
2に示したように前回出力が出力となる場合、コントロ
ーラは測定流量(MFLOW)を読み取り(ブロック1
86)、その後サッシ位置が読み取られ(ブロック18
8)、正味の開放面面積が再演算され(ブロック19
0)、新たな演算面積から旧演算面積を引いたものが不
感帯より小さいかどうかが判定され(ブロック19
2)、小さければ旧面積が維持され(ブロック19
4)、再び誤差が演算される(ブロック168)。新面
積から旧面積を引いたものが不感帯以内にないと、コン
トローラはブロック156に示したように新たな排気流
量設定点を演算する。
【0046】本発明の重要な利点の1つは、煙霧フード
コントローラが反復する方法できわめて迅速に制御方式
を実行するのに適していることである。排気空気流量セ
ンサが流量信号情報を与え、これが100ミリ秒毎に約
1サンプルの速さでマイクロプロセッサに入力され、図
11に関連して説明した制御動作が約100ミリ秒毎に
完了される。サッシドアの位置信号は、200ミリ秒毎
にマイクロプロセッサによってサンプリングされる。こ
のように迅速な制御動作の反復サンプリング及び実行の
結果、コントローラのきわめて迅速な動作が得られる。
こうしてサッシドアの移動が空気流量の調整をもたら
し、サッシドアの位置変え停止後わずか約3−4秒の時
間内で平均面速度が達成されることが判明している。こ
れは、既存の煙霧フードコントローラと比べて大幅な改
良を意味する。
【0047】フィードフォワード制御ループが用いられ
る場合に、このループを実行するのに使われる一連の命
令が図12のフローチャートに示してあり、コントロー
ラは排気流量設定点(SFLOW)を用いてファンドラ
イブへの制御出力を演算する(ブロック200)。この
制御出力は信号AOとして示してあり、設定流量と勾配
値の積にインタセプト点を加えたものとして演算され
る。インタセプト点とはファンドライブへの固定出力電
圧の値で、式中の勾配が排気流量とファンドライブへの
出力電圧とを相関させている。次いでコントローラはダ
クト速度(DV)を読み取り(ブロック202)、前回
のダクト速度サンプルを取り出して(ブロック204)
それをダクト速度値と設定し、最大及び最小遅延時間の
タイミング機能をスタートさせ(ブロック206)、コ
ントローラはこれを使ってダクト速度が安定状態に達し
たかどうかを確かめる。すなわちコントローラは、最大
遅延時間が経過したかどうかを判定し(ブロック20
8)、経過していれば、出力210に出力信号を与え
る。最大遅延時間が経過していないと、前回のダクト速
度サンプルと今回のダクト速度サンプルとの差の絶対値
が不感帯値以下であるかどうかをコントローラが判定す
る(ブロック212)。不感帯値以下でないと、コント
ローラは前回のダクト値を今回のダクト値サンプルと等
しく設定し(ブロック214)、その後最小遅延のタイ
ミング機能を再スタートさせる(ブロック216)。こ
の処理が終わると、コントローラは再び最大遅延が経過
したかどうかを判定する(ブロック208)。前回のダ
クト速度サンプルと今回のダクト速度サンプルとの差の
絶対値が不感帯値より小さいと、最小遅延時間が経過し
たかどうかをコントローラは判定し、ブロック218に
示したように経過していれば、出力が210に与えられ
る。経過していなければ、最大遅延時間が経過したかど
うかを再び判定する。
【0048】比例−積分−微分つまりPID制御ループ
について見ると、コントローラは図13のフローチャー
トに示した各命令を実施することによってPIDループ
を実行する。コントローラはブロック168(図11参
照)で演算された誤差を、3つの別々の経路で用いる。
上方の経路において、コントローラは予め選択された比
例ゲイン係数を用い(ブロック220)、この比例ゲイ
ン係数が誤差と共に使われて比例(P)ゲインを計算し
(ブロック222)、計算された比例ゲインが加算ジャ
ンクション224に出力される。
【0049】またコントローラは誤差信号を使って積分
項を計算し(ブロック226)、この積分項はループ時
間と誤差の積に前回の積分和(ISUM)を加えたもの
に等しく、得られた計算値が限界と比較されて積分項に
限界を与える。次いでこの積分項が前に定義された積分
ゲイン定数と一緒に使われ(ブロック230)、コント
ローラはそれらから積分(I)ゲインを計算する(ブロ
ック232)。得られる積分ゲインは、積分ゲインの定
数に積分和の項を乗じたものである。その後、出力が加
算ジャンクション224に与えられる。
【0050】さらに入力誤差は、微分ゲイン係数を計算
するのにもコントローラによって使われる。このためコ
ントローラは、前に定義された微分ゲイン係数をブロッ
ク234で入力し、これを誤差と共に用いて微分(D)
ゲインを計算する(ブロック236)。この微分ゲイン
は、PIDループを実行するのに必要な時間の逆数に微
分ゲイン係数を乗じ、これに今回のサンプル誤差から前
回のサンプル誤差を引いた差を乗じたもので、その結果
が加算ジャンクション224に与えられる。
【0051】図13に示したようにコントローラ20に
よって行われる制御動作は3つ別々のゲイン係数を与
え、これらが煙霧フードを通る空気量の安定状態の修正
を非常にすばやく作用する方法を与える。かかるPID
制御ループに基づく出力信号の形成は、誤差の大きさだ
けでなく、制御の微分ゲイン部分の結果も考慮にしてい
るため、誤差の変化速度も考慮に入っており、ゲインの
値の変化が変化速度に比例している。つまり、微分ゲイ
ンは実際の状態がどれくらい速く変化しているのかを把
握可能とし、実際の状態と所望の状態との誤差を最小と
するための「予測因子」として働く。積分ゲインはある
期間にわたって積分された誤差の関数である修正信号を
生成するので、実際の状態を所望の状態へ近づけるのに
必要な修正を連続ベースで与える。比例、積分及び微分
の各ゲインの適当な組合せで、ループの処理速度が速ま
り、オーバシュートすることなく所望の状態へ到達可能
となる。
【0052】PID制御動作の重要な利点は、煙霧フー
ドが配置されるラボラトリ内で生じる可能性のある変動
を、他のコントローラでは得られない方法で補償する点
にある。共通の排気マニホールドに接続された多数の煙
霧フードを有するラボラトリ室においては、共通の排気
マニホールドに接続された別の煙霧フードでサッシドア
を動かすことにより、煙霧フード排気ダクトの圧力変化
が一般的に発生する。こうした圧力変化が、サッシドア
を動かさなかった煙霧フードの平均面速度に影響を及ぼ
す。しかしPID制御動作では、排気ダクトセンサによ
って圧力の変化を求めれば、空気流量を調整できる。も
っと低い程度ではあるが、特にラボラトリ室内の差圧が
例えば室外の廊下などの標準スペースより低い圧力に維
持されている場合、ラボラトリ自体のドアの開閉によっ
て、ラボラトリ内に圧力変化が生じることもある。
【0053】フィードフォワード制御ループを較正する
必要もあり、この目的のため、図14のフローチャート
に示した各命令が実施される。初期較正を行う際には、
例えばコネクタ38を介してオペレータパネルに接続可
能な手持ち式端末を介して行うのが好ましい。次いでコ
ントローラは、フィードフォワード較正がオンかどうか
を判定し(ブロック242)、オンであれば、ファンド
ライブのアナログ出力を最大値の20%の値に設定し、
これを値AO1とする(ブロック244)。その後コン
トローラは、前回のサンプルダクト速度(LSDV)を
今回のダクト速度(CDV)として設定し(ブロック2
46)、最大及び最小両タイマーをスタートさせる(ブ
ロック248)。コントローラは次のようにして、安定
状態のダクト速度を確かめる。まず、最大タイマーが満
了したかどうかをチェックし、満了していなければコン
トローラは、前回のサンプルダクト速度から今回のダク
ト速度を引いた差の絶対値が不感帯以下であるかどうか
を判定し(ブロック20)、以下であれば、最小タイマ
ーが満了しているかどうかをコントローラが判定する
(ブロック272)。満了していなければ、コントロー
ラは今回のダクト速度を読み取る(ブロック274)。
前回のサンプルダクト速度から今回のダクト速度を引い
た差の絶対値が不感帯より大きければ、前回のサンプル
ダクト速度が今回のダクト速度として設定され(ブロッ
ク276)、最小タイマーが再スタートされて(ブロッ
ク278)、今回のダクト速度が再び読み取られる(ブ
ロック274)。最大タイマーまたは最小タイマーのど
ちらかが満了していた場合、コントローラはファンドラ
イブへの前回のアナログ出力値をチェックし(ブロック
252)、前回のアナログ出力値が最大出力値の70%
であったかどうかを問い合わせる(ブロック254)。
70%でないと、ファンドライブへのアナログ出力値を
最大値AO2の70%に設定し(ブロック256)、A
O1に対応した安定状態のダクト速度を設定する。次い
でコントローラは、アナログ出力がAO2の場合におけ
る安定状態のダクト速度を確かめる手順を繰り返す(ブ
ロック258)。最大値の70%であれば、ダクト速度
をAO2の安定状態速度と対応したものにする(ブロッ
ク258)。最後にコントローラは、勾配及びインタセ
プト両値を計算する(ブロック262)。
【0054】較正処理の結果、アナログ出力値の20%
と70%におけるダクト流量が求められ、サッシドアの
位置が変えられたときに必要なファン速度をフィードフ
ォワード制御動作で正確に予測できるように、測定流量
から勾配及びインタセプト両値を求めることができる。
【0055】本発明の装置は、前述したように1つまた
はそれより多いサッシドアによって覆うことができる煙
霧フードアクセス開口の覆われていない面積つまり開放
面積を、毎秒数回の周期ベースで迅速に計算するのに適
している。アクチュエータ94は、図6に示したように
合計4つの水平方向に移動可能な各ドアの右端に配置さ
れるのが好ましい。スイッチング機構80の位置指示能
力が、4つのドアの各々毎に、付設トラックに沿った対
応するサッシドアの位置を示す電圧レベルを与える。各
アクチュエータ94はサッシドアの右端に示したが、そ
の代わりに左端に配置してもよく、あるいはドアの幅と
アクチュエータとの関係が求められ、煙霧フードコント
ローラへ入力されるなら、各ドアの実質上どの位置にも
配置可能である。但し、アクチュエータ94の配置を右
端など共通の位置とすれば、覆われていない開口の計算
を簡素化できることが理解されるべきである。
【0056】図6に示した煙霧フードは、それ自体が垂
直方向に移動可能なフレーム構造体78内に収納された
4つの水平方向に移動可能なドア76を有しており、本
発明の煙霧フードコントローラは、一方向すなわち水平
方向に移動可能な4つまでのサッシドアと、垂直方向に
移動可能なサッシドアフレームに対して用いるのに適し
ている。しかし、水平または垂直どちらであるかに関わ
りなく、位置情報を入力する5つのアナログ入力ポート
がコントローラに存在するので、コントローラは合計5
つまでの水平及び垂直方向に可動なドアの任意の組合せ
と適合するように構成可能である。このため、図面には
特に示してないが、一部の市販煙霧フードに見られるよ
うな垂直方向に移動可能なダブルサッシドアで、このダ
ブルサッシ構成がそれ自体水平方向に移動可能な1つの
フレーム構造体内に収納されているものにも適用でき
る。本発明の煙霧フードコントローラは、図6に示した
ような2つのトラックに沿って水平方向に移動可能なサ
ッシドアに対する動作とほぼ同様に、垂直方向のダブル
サッシドア構成も扱える。
【0057】次に図15を参照すると、煙霧フードコン
トローラにおいて図6の実施例に示したような4つの水
平方向に移動可能なドアを備えた煙霧フードの開口の非
覆い部を計算する動作のフローチャートが示してある。
このフローチャートの動作は、図4の実施例で非覆い面
積を求めるのにも適用できる。最初のステップでは、各
サッシドアの位置を読み取る(ブロック300)。次の
ステップでは、サッシドアを分類し、開口の左縁に対す
るサッシドア位置を求める(ブロック302)。尚、右
縁からの位置測定も同じく容易にできるが、ここでは便
宜上左縁を選んだ。次いで、コントローラは開放面積を
ゼロに等しく初期設定し(ブロック304)、その後開
口の左縁に最も近いサッシドアの右縁とそのサッシドア
に隣接した次のサッシドアの右縁との間の距離を演算す
る(ブロック306)。
【0058】アクチュエータの位置によって求められた
両縁間の差がサッシドアの幅より大きいと(ブロック3
08)、正味の開放面積が正味の開放面積+差−サッシ
ドア幅に等しく設定され(ブロック310)、この値が
メモリ内に記憶される。前記差がサッシドアの幅より小
さいと、プログラムは図示のように、次の2つの対を成
すサッシドアについて上記処理を繰り返す(ブロック3
12)。尚いずれにせよ、プログラムは次の2つの対を
成すサッシドアについての処理を同様に繰り返す。コン
トローラは全てのサッシドア間の開放面積を計算する反
復を行った後、左側開口に相当する最も近いサッシドア
の右縁とトラックの左縁との間の距離をチェックし(ブ
ロック314)、この左側差がサッシドアの幅より小さ
いと(ブロック316)、次にコントローラは最も遠い
サッシドアの左縁とトラックの右縁との間の距離、すな
わち右側差をチェックする(ブロック318)。前記左
側差がサッシドアの幅より小さくないと、正味の開放面
積が正味の開放面積+左側差に等しく定められる(ブロ
ック320)。次いでコントローラは、右側差がサッシ
ドアの幅より小さいかどうかを判定し(ブロック32
2)、小さければ固定面積の存在する場合、正味の開放
面積が正味の開放面積+固定面積に等しく設定される
(ブロック324)。ここで、固定面積とは予めプロブ
ラム設定されたバイパス面積のことである。前記右側差
がサッシドアの幅より小さくないと、コントローラは、
正味の開放面積が正味の開放面積+右側差に等しいと定
める(ブロック326)。こうして正味の開放面積は、
各サッシドア間、最も右側のサッシドアの右縁と開口の
右縁との間、及び最も左側のサッシドアの左縁と開口の
左縁との間の各開放面積の和として定められる。
【0059】次に図16を参照すれば、複数の垂直方向
に移動可能なサッシドアを有する煙霧フードの開口の非
覆い面積を本装置で求める動作のフローチャートが示し
てある。コントローラを最初に構成するとき、各区分の
幅、区分の数、最小面面積、すなわちバイパス面積とサ
ッシドアを閉めた状態におけるその他の残留開放面積と
の和、及び区分当りのサッシドア数を入力する必要があ
る(ブロック330)。次いでコントローラは、面積を
ゼロに等しく設定し(ブロック332)、第1区分につ
いての計算を開始し(ブロック334)、旧高さをゼロ
に等しく設定する(ブロック336)。その後第1サッ
シドアについての計算を開始し(ブロック338)、サ
ッシ位置(AI)を読み取り(ブロック340)、前述
の較正ルーチンから勾配とインタセプトを入力し(ブロ
ック342)、該当サッシドア及び区分の高さを計算す
る(ブロック344)。次にコントローラは、それが第
1サッシドアであるかどうかを判定し、そうであれば区
分の高さとした(ブロック348)後、区分の幅を得
(ブロック350)、高さと幅を乗ずることによって面
積を計算する(ブロック358)。サッシドアが第1サ
ッシドアでないと、コントローラは区分及びサッシの高
さが旧高さより小さいかどうかを判定し、小さければ区
分の高さが高さとして設定され(ブロック352)、次
のサッシドアが照会の対象とされる(ブロック35
4)。そして旧高さが検索され(ブロック356)、コ
ントローラはブロック338に戻って別の区分及びサッ
シドアについての計算を繰り返す。ある1区分の各サッ
シドアについて考慮し終わり、区分の面積を求めた後
(ブロック358)、コントローラは区分面積が最小流
れ面積より小さいかどうかを判定し、小さければその面
積が最小流れ面積に設定される(ブロック362)。区
分面積が最小流れ面積より大きいと、区分面積がパイパ
ス積+計算された区分面積と等しく定められる(ブロッ
ク364)。次いで、面積を前の計算面積+考慮対象の
区分面積として計算し(ブロック366)、コントロー
ラは次の区分の考慮へと進む(ブロック368)。全て
の区分について考慮し終わった後、総面積が得られる
(ブロック370)。
【0060】本発明の重要な特徴によれば、本装置は図
6に示した煙霧フードのように、2組のトラックに沿っ
て水平方向に移動可能な4つのサッシドアを有し、各組
のトラックがそれ自体垂直方向に移動可能なフレーム構
造体内に収納されている垂直及び水平両方向に移動可能
なサッシドアの組合せの非覆い面積を求めるのにも適用
できる。前述したように、約2インチの前方厚さを有
し、正確な寸法はメーカーの設計に応じて変わる上方リ
ップ77、フレーム78の下方リップ79、及びバイパ
ス面積75も存在する。前述の説明から理解されるよう
に、フレーム78がその最下位置にあるとき、バイパス
面積全体が「開」で、空気がそこを通って移動する。フ
レームが上昇するにつれ、図示のごとく開口を覆ってい
るサッシドア76の部分がバイパス面積を次第に覆って
いく。図6の特定の図示状態では、水平方向に移動可能
な各ドアが相互に重複して完全に閉じられているが、フ
レームはわずかに上昇して示してある。
【0061】組合せサッシドア式煙霧フードの非覆い面
積を求めるには、以下の所定ステップが実施される。正
味の開放面積すなわち非覆い面積は、垂直(以後式中に
おいては「V」で表す)面積と水平(以後式中において
は「H」で表す)面積との和である: 正味の開放面積=V面積+H面積 ここで、水平面積は次のように定められる: H面積=H幅*{パネル高さ;パネル高さ+頂部リップ
高さ+最小面高さ−サッシ高さ;0)の最小値}の最小
値 ここで、H幅は水平方向に移動可能なサッシドアについ
て行われる前述の処理動作から得られる。垂直面積(V
面積)は次式から求められる: V面積=(サッシ高さ*V幅;最小面面積)の最大値 最後に、正味の面面積は正味の開放面積と固定またはバ
イパス面積の和に等しい: 正味の面面積=正味の開放面積+固定面積
【0062】
【発明の効果】以上の詳しい説明から理解されるよう
に、図面に示し上述した煙霧フードコントローラは、市
販のほとんどの煙霧フードヘとそこを通って空気が流入
する実効非覆い面積を求められる点で優れた能力を有す
る。さらにこの能力は、複数のサッシドアが存在する場
合、また水平及び垂直両方向に移動する組合せ式サッシ
ドアの構成の場合でも発揮される。この能力に加えて、
煙霧フードコントローラが毎秒数回の周期ベースで開放
面積を計算するので、煙霧フードを通って吸引されてい
る空気の量がきわめて迅速に調整され、サッシドアの位
置が変えられたときでも、平均面速度を所望の値に維持
できる。
【0063】本発明の各種実施例を図示し説明したが、
各種の代替、代用及び等価物を使用可能であり、本発明
は特許請求の範囲の記載及びそれと等価の内容によって
のみ制限されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0064】本発明の各種の特徴は、特許請求の範囲の
各項に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は建屋の暖房、換気及び空調のモニター及
び制御系のルームコントローラと併せて示した本発明の
装置の概略ブロック図である。
【図2】煙霧フードコントローラのブロック図で、正面
図を示したオペレータパネルと接続して示してある。
【図3】垂直方向に作動可能なサッシドアを有する代表
的な煙霧フードの正面概略図。
【図4】水平方向に作動可能なサッシドアを有する代表
的な煙霧フードの正面概略図。
【図5】図4の5−5線にほぼ沿った断面図。
【図6】水平及び垂直両方向に作動可能なサッシドアを
有する代表的な組合せサッシ煙霧フードの正面概略図。
【図7】スイッチング手段を示す複数のドアサッシ位置
の電気概略図。
【図8】ドアサッシ位置スイッチング手段の断面図。
【図9】煙霧フードのサッシドアの位置を求める電気回
路の概略図。
【図10】図11、12、13、14及び15の相対的
な位置関係を示すブロック図で、合わせて本発明を実施
した煙霧フードコントローラ用電気回路の概略図を構成
する。
【図11】図12、13、14及び15につながれて、
本発明を実施した煙霧フードコントローラ用電気回路の
概略図を構成する。
【図12】図11、13、14及び15につながれて、
本発明を実施した煙霧フードコントローラ用電気回路の
概略図を構成する。
【図13】図11、12、14及び15につながれて、
本発明を実施した煙霧フードコントローラ用電気回路の
概略図を構成する。
【図14】図11、12、13及び15につながれて、
本発明を実施した煙霧フードコントローラ用電気回路の
概略図を構成する。
【図15】図11、12、13及び14につながれて、
本発明を実施した煙霧フードコントローラ用電気回路の
概略図を構成する。
【図16】煙霧フードコントローラの全体的動作のフロ
ーチャート。
【図17】煙霧フードコントローラの動作の一部のフロ
ーチャートで、場合によって実施されるフィードフォワ
ード制御方式の動作を特に示す。
【図18】煙霧フードコントローラの動作の一部のフロ
ーチャートで、比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲイン
制御方式の動作を特に示す。
【図19】煙霧フードコントローラの動作の一部のフロ
ーチャートで、フィードフォワード制御方式の較正の動
作を特に示す。
【図20】本発明を実施した煙霧フードコントローラの
動作の一部のフローチャートで、多数の水平方向に移動
可能なサッシドアの非覆い開口を計算する動作を特に示
す。
【図21】本発明を実施した煙霧フードコントローラの
動作の一部のフローチャートで、多数の水平及び垂直方
向に移動可能なサッシドアの非覆い開口を計算する動作
を特に示す。
【符号の説明】
20 煙霧フードコントローラ 22 ルームコントローラ 24 排気コントローラ 60、64、74 構造体(煙霧フード) 62、66、76 サッシドア 68 トラック 80 ドア位置測定手段(スイッチング手段、機構)
フロントページの続き (72)発明者 スティーブン、アーサー、ブラッドレイ アメリカ合衆国、カンザス州 66208、プ レイリービレッジ、ウエスト74ストリート 3811 (72)発明者 スティーブン、エル、フリッチェ アメリカ合衆国、イリノイ州 60060、マ ンデライン、カーディナルコート 425

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造体内の所定サイズの開口の面積を求め
    る方法で、前記構造体が前記開口を少なくとも部分的に
    覆うように選択的に位置される既知寸法の少なくとも2
    つのドアを有し、該ドアが少なくとも2組のトラック内
    で水平方向に移動可能であり、さらにそれぞれのドアが
    移動可能な1組のトラックの長さに沿った各ドアの位置
    を求める手段を前記構造体が有するものにおいて:前記
    開口の各端の位置を求めるステップ;前記開口の第1端
    に最も近いドアの位置を求めるステップ;前記開口の他
    の各ドアの位置を求めるステップ;隣接ドア間の重なり
    またはスペースの量を求めるステップ;開口の各端とそ
    れに最も近いドアとの間のスペースの量を求めるステッ
    プ;及び隣接ドア間及びドアと開口の最も近い端との間
    に存在する各スペースを加算するステップ;を含む方
    法。
  2. 【請求項2】全ドアの位置を求める前記ステップが各ド
    アの所定箇所の求め、該所定箇所とドアの幅との関係か
    らドアの位置を計算することをさらに含む請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】各ドアの前記所定箇所がドア一端の所定箇
    所であり、隣接ドア間の重なりまたはスペースの量を求
    める前記ステップが、トラックの一端に対するそれぞれ
    のトラックの長さに沿った前記所定箇所の各位置を求
    め、一つの位置から他の位置を差し引き、該差からドア
    の幅を差し引き、このとき正の値がスペースの大きさを
    与え、負の値が重なりの大きさを与える請求項2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】構造体内の所定サイズの開口の非覆い面積
    のサイズを求める方法で、前記構造体が前記開口を少な
    くとも部分的に覆うように選択的に位置される既知の高
    さ及び幅の複数のドアを有し、該ドアが少なくとも2組
    のトラックに沿って水平方向に移動可能であり、さらに
    それぞれのドアが移動可能な1組のトラックの少なくと
    も一端に対する各ドアの所定箇所の水平位置を求める手
    段を前記構造体が有するものにおいて:前記構造物の開
    口の各端の位置を求めるステップ;前記開口の第1端に
    最も近いドアの所定箇所の位置を求めるステップ;前記
    第1端に対する次に近いドアの所定箇所の位置を求める
    ステップ;前記第1端から各ドアの所定箇所までの位置
    を前記次に近いドアの所定箇所の位置から差し引き、該
    差からドアの幅を差し引いた値を得て隣接ドア間の重な
    りまたはスペースを求めるステップ;開口の各端とそれ
    に最も近いドアとの間のスペースの量を求めるステッ
    プ;隣接ドア間及びドアと開口の各端との間に存在する
    各スペースを加算するステップ;及び前記加算合計スペ
    ースのサイズに開口の高さを乗じ、開口の非覆い面積の
    サイズを求めるステップ;を含む方法。
  5. 【請求項5】前記第1端に最も近いドアに対する次に近
    いドアの所定箇所の位置を求める前記ステップが、残り
    全てのドアの所定箇所の位置を調べ、残りのドアの内ど
    れが相互に隣接しているかを求めることをさらに含む請
    求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】煙霧フード内の所定サイズの開口の非覆い
    部のサイズを求める装置で、前記煙霧フードが前記開口
    を少なくとも部分的に覆うように選択的に位置される既
    知の高さ及び幅の複数のドアを有し、該ドアが少なくと
    も2組のトラックに沿って少なくとも水平方向に移動可
    能であり、さらにそれぞれのドアが移動可能な1組のト
    ラックの少なくとも一端に対する各ドアの所定標準箇所
    の位置を求めるスイッチング手段を前記煙霧フードが有
    しており、該スイッチング手段がスイッチング手段の少
    なくとも一端に対する各ドアの位置を示す電気信号を与
    えると共に、前記開口の全幅にわたる任意の位置を示す
    信号を与えられるものにおいて:前記煙霧フードの開口
    の各端の水平位置及び各ドアの幅を表す情報を記憶する
    手段;前記電気信号に応じて、前記開口の第1端に最も
    近いドアの所定標準箇所の位置を求める手段;前記電気
    信号に応じて、前記第1端に対して次に近いドアの所定
    標準箇所の位置を求める手段;前記第1端から各ドアの
    所定箇所までの位置を前記次に近いドアの所定箇所の位
    置から逐次差し引き、該差から各ドアの幅を差し引いた
    値を得て、隣接ドア間の重なりまたはスペースの大きさ
    を示す正または負の値を得、正の値が隣接ドア間のスペ
    ースを示す手段;前記電気信号に応じて、開口の各端と
    それに最も近いドアとの間のスペースの値を求める手
    段;隣接ドア間及び開口の各端とそれに最も近いドアと
    の間に存在する各スペースを加算する手段;及び前記加
    算合計スペースの値に開口の高さを乗じ、開口の非覆い
    面積のサイズを求める手段;を備えた装置。
  7. 【請求項7】既知の高さ及び幅の複数のドアを少なくと
    も2組のトラックに沿って選択的に位置させることによ
    って少なくとも部分的に覆われる煙霧フードの開口の非
    覆い面積を求める装置で、それぞれのドアが移動可能な
    1組のトラックの少なくとも一端に対する各ドアの所定
    標準箇所の位置を求める位置測定手段を前記煙霧フード
    が有しており、該位置測定手段が位置測定手段の少なく
    とも一端に対する各ドアの位置を示す電気信号を与える
    と共に、前記開口の全幅にわたる任意の位置を示す信号
    を与えられるものにおいて:前記煙霧フードのドアの移
    動方向における前記開口の各端の位置及び各ドアのサイ
    ズと数を表す情報を記憶する手段;前記電気信号に応じ
    て、前記開口の第1端に最も近いドアの所定標準箇所の
    位置を求める手段;前記電気信号に応じて、前記第1端
    に対して次に近いドアの所定標準箇所の位置を求める手
    段;前記第1端から各ドアの所定箇所までの位置を前記
    次に近いドアの所定箇所の位置から逐次差し引き、該差
    から各ドアの幅を差し引いた値を得て、隣接ドア間の重
    なりまたはスペースの大きさを示す正または負の値を
    得、正の値が隣接ドア間のスペースを示す手段;及び各
    ドアのサイズを加算し、隣接ドア間の合計重なりの値を
    差し引いて、開口の覆い面積の値を得る手段;を備えた
    装置。
  8. 【請求項8】前記ドアが開口に対して水平方向に移動可
    能である請求項7記載の装置。
  9. 【請求項9】前記ドアが開口に対して垂直方向に移動可
    能である請求項7記載の装置。
  10. 【請求項10】前記装置が、開口の合計サイズから開口
    の覆い面積の値を差し引くことによって開口の非覆い面
    積の値を求める請求項7記載の装置。
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