JPH05149444A - 非接触シール - Google Patents

非接触シール

Info

Publication number
JPH05149444A
JPH05149444A JP3318071A JP31807191A JPH05149444A JP H05149444 A JPH05149444 A JP H05149444A JP 3318071 A JP3318071 A JP 3318071A JP 31807191 A JP31807191 A JP 31807191A JP H05149444 A JPH05149444 A JP H05149444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contact seal
wheel
rotary
fixed
seal according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3318071A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryusaburo Koreeda
隆三郎 是枝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP3318071A priority Critical patent/JPH05149444A/ja
Publication of JPH05149444A publication Critical patent/JPH05149444A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易な組立によりスリンガを形成するととも
に、容易な構造で、確実に標準化をはかること。 【構成】 固定部材1へ装着される固定輪9の装着部1
5aの寸法を、ころがり軸受12およびシール部材の標
準外径寸法とほぼ同一に形成するとともに、回転部材3
へ装着される回転輪10の装着部15bの寸法を、軸4
の直径標準数、ころがり軸受12およびシール部材の標
準内径寸法とほぼ同一に形成したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密封装置の一種として
知られる非接触シールに係り、特に、軸受と併用される
スリンガを適用した非接触シールに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、軸受と併用され流体の密封装置
として適用されるラビリンスシールと称される非接触シ
ールは、高速回転の場合の密封流体の漏洩を防止するの
に多用されており、この種の非接触シールは固定(静
止)部材と回転部材との間に種々の形状のラビリンス
(極狭い流路)を形成することにより、密封流体の漏洩
を最小にしている。
【0003】前記ラビリンスは、図7のaからfに示す
ような直通形ラビリンスおよび図8のaからdに示すよ
うなくい違い形ラビリンス等の各種の形状が適用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のラビリンスを形成した非接触シールでは、流体
の漏洩を完全にはシールできないという大きな問題点が
あった。しかも、固定部材と回転部材との少なくとも一
方を直接加工してラビリンス形状を形成するか、絞り片
と称される部品を固着してラビリンス形状を形成してい
るために、ケースが2つ割りでない場合には、組立上直
通形のラビリンス形状とせざるを得ず、また、食い違い
形ラビリンス形状では形状が複雑で、かつ、加工工数が
多くなり、著しく高価となるという問題点があった。そ
して、ラビリンス形状を加工する高度の加工技術と高度
の組立技術とが必要となるという問題点があった。
【0005】また、前述した従来のラビリンスを形成し
た非接触シールでは、製品ごとの仕様に合わせて、固定
部材と回転部材との少なくとも一方を直接加工してラビ
リンス形状を形成するか、絞り片と称される部品を固着
してラビリンス形状を形成しているために、損傷時の部
品交換に手間がかかり、さらに、交換部品を保管する広
い保存場所が必要となり、また、標準品がなく交換部品
が迅速に入手できないという問題点があった。
【0006】一方、従来からオイルシールのような接触
シールもあったが、このような接触シールの場合、リッ
プの周速が最高15m/secと低く、高周速に対応で
きないという問題点があった。
【0007】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであり、前述した従来のものにおける問題点を克服
し、容易な組立によりスリンガを形成するとともに、容
易な構造で、確実に標準化をはかることのできる非接触
シールを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
の非接触シールは、密封流体の排出流路を有する固定部
材に装着される環状の固定輪と回転部材に装着される環
状の回転輪とを1対とし、装着状態において前記固定輪
と回転輪との間に少なくとも軸方向の微小間隙と径方向
の微小間隙とを形成する非接触シールにおいて、前記固
定部材へ装着される固定輪の装着部の寸法を、ころがり
軸受およびシール部材の標準外径寸法とほぼ同一に形成
するとともに、前記回転部材へ装着される回転輪の装着
部の寸法を、軸の直径標準数、ころがり軸受およびシー
ル部材の標準内径寸法とほぼ同一に形成したことを特徴
としている。
【0009】また、請求項2に記載の本発明の非接触シ
ールは、請求項1において、前記固定輪あるいは回転輪
の少なくとも一方を表面エネルギの小さい素材にて形成
したことを特徴としている。
【0010】さらに、請求項3に記載の本発明の非接触
シールは、請求項1において、前記固定輪あるいは回転
輪の少なくとも一方を剛性の高い素材にて製造するとと
もに、前記素材表面にふっ素樹脂層を形成したことを特
徴としている。
【0011】さらにまた、請求項4に記載の本発明の非
接触シールは、請求項1において、前記固定輪あるいは
回転輪の少なくとも一方の装着部を弾性体層により形成
したことを特徴としている。
【0012】また、請求項5に記載の本発明の非接触シ
ールは、請求項1において、前記軸方向のスリンガを密
封側に向かって拡径させた傾斜面にて形成したことを特
徴としている。
【0013】さらに、請求項6に記載の本発明の非接触
シールは、請求項5において前記傾斜面を形成する固定
輪あるいは回転輪の少なくとも一方にねじ部を形成した
ことを特徴としている。
【0014】さらにまた、請求項7に記載の本発明の非
接触シールは、請求項1において、前記回転輪の密封流
体と直交方向に接触する面に、前記排出流路に向かう傾
斜面を形成したことを特徴としている。
【0015】また、請求項8に記載の本発明の非接触シ
ールは、請求項1において、前記固定輪および回転輪の
素材は、鉄鋼、銅合金、アルミ合金、合成樹脂、ゴムな
どが選択的に使用されることを特徴としている。
【0016】さらに、請求項9に記載の本発明の非接触
シールは、請求項8において、前記固定輪および回転輪
の素材を塑性加工により形成したことを特徴としてい
る。
【0017】さらにまた、請求項10に記載の本発明の
非接触シールは、請求項1において、前記固定輪および
回転輪を、竪形あるいは横形の軸に適用したことを特徴
としている。
【0018】
【作用】請求項1に記載の本発明の非接触シールによれ
ば、密封流体は回転輪により径方向外側に向かって流路
を形成して排出流路へ導かれる。大気側の流体はスリン
ガにより非接触シールの内部に向かう流路を形成し密封
流体とともに、排出流路へ導かれる。
【0019】また、非接触シールの装着部の寸法を軸受
の内外径の寸法とほぼ同一とさせることにより、非接触
シールの標準化を容易に行うことができる。
【0020】請求項2に示すように、固定輪あるいは回
転輪の少なくとも一方を表面エネルギの小さい素材にて
形成すると、前述した請求項1に記載の作用のほかに、
密封流体が非接触シールに付着するのを防止させること
ができとともに、装着性を向上させることができる。
【0021】請求項3に示すように、固定輪あるいは回
転輪の少なくとも一方を剛性の高い素材により製造する
とともに、前記素材表面にふっ素樹脂層を形成すると、
前述した請求項2に記載の作用のほかに、経済性を向上
させることができる。
【0022】請求項4に示すように、固定輪あるいは回
転輪の少なくとも一方の装着部をゴム様弾性体層にて形
成すると、前述した請求項1に記載の作用のほかに、装
着性を向上させることができるとともに、装着部のシー
ル性を向上させることができる。
【0023】請求項5に示すように、軸方向のスリンガ
を密封側に向かって拡径させた傾斜面にて形成すると、
前述した請求項1に記載の作用のほかに、大気側の流体
を非接触シールの内側に向かってさらに容易に流入させ
る作用を向上させることができる。
【0024】請求項6に示すように、傾斜面を形成する
固定輪あるいは回転輪の少なくとも一方にねじ部を形成
すると、前述した請求項5に記載の作用をより向上させ
ることができる。
【0025】請求項7に示すように、回転輪の密封流体
と直交方向に接触する面に、前記排出流路に向かう傾斜
面を形成すると、前述した請求項1に記載の作用のほか
に、密封流体をより確実に排出流路に向かう流路とする
ことができる。
【0026】請求項8に示すように、固定輪および回転
輪の素材としては、鉄鋼、銅合金、アルミ合金、合成樹
脂、ゴムなどを必要に応じて選択的に使用することがで
きる。
【0027】請求項9に示すように、固定輪および回転
輪の素材は塑性加工により形成することができる。
【0028】請求項10に示すように、固定輪および回
転輪は、必要に応じて竪形あるいは横形の軸に適用する
ことができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により説明
する。
【0030】図1および図2は本発明に係る非接触シー
ルの第1実施例を示すものであり、図1は装着状態を示
す要部の縦断面図、図2は要部の縦断面図である。
【0031】図1に詳示するように、本実施例において
は、固定部材1をハウジング2とし、回転部材3を回転
軸4としており、ハウジング2の内周面7の適宜な位置
には所望の密封流体5の排出流路6が形成されている。
そして、この排出流路6が形成されたハウジング2の位
置には、非接触シール8を構成する固定輪9が装着さ
れ、同位置の回転軸4には前記固定輪9とほぼ同一の巾
を有する非接触シール8を構成する回転輪10が装着さ
れ、これらの両者が互いに対向状態に装着されて適宜な
隙間のスリンガ11が形成されている。
【0032】なお、前記固定輪9と回転輪10の軸方向
長さは、位置決めのために同一とされており、これによ
り、固定輪9および回転輪10の一方の端面を一致させ
るのみで、固定輪9および回転輪10間の間隙の値が自
動的に調整されることになる。
【0033】さらに、この非接触シール8の密封流体5
側にはころがり軸受12が隣接して装着され、反対側の
適宜な位置には、図1に破線で示すように、固定スリン
ガ13および回転スリンガ14が止めねじ等の図示しな
い適宜な方法によりハウジング2および回転軸4に固着
されている。
【0034】前記各スリンガ13,14は遠心力によっ
て流体およびダスト等をはね飛ばし、かつ、流体の流れ
を生じさせ、ポンプ作用による流体の流出および大気側
から前記固定輪9ならびに回転輪10側へのダストの進
入を防止するものであり、設計コンセプトにより使用の
可否を決定すればよく、特に、本実施例に限定されるも
のではない。
【0035】さらに、前記非接触シール8について説明
すると、対をなす固定輪9と回転輪10とは、必要に応
じて鉄鋼、銅合金、アルミ合金、合成樹脂、ゴムなどを
材料としてこれらを機械加工あるいはプレスによる絞り
成形等を行うことにより製造され、前記ハウジング2と
回転軸4とにそれぞれ嵌入等の適宜な手段により装着さ
れる。
【0036】図1および図2に示すように、前記固定輪
9は、ハウジング2に嵌入される適宜な巾の装着部15
aと、装着部15aの大気側Aの一端から回転軸4の中
心方向に延伸させたフランジ部16aと、このフランジ
部16aの内方端から軸方向の密封側Oに延伸させたシ
ール部17とから形成され、全体として断面ほぼL字状
をした環状に形成されている。
【0037】また、前記シール部17の回転輪10と対
向する内周面18には、フランジ部16aから密封側O
に向けて拡径され、所望の傾斜角を有する第1シール面
19aが形成されている。そして、このシール部17の
先端は半径方向外側に曲折させたほぼ鍵形の先端部20
を有しており、この先端部20には前記第1シール面1
9aから径方向外側に延伸された第2シール面21a
と、前記第2シール面21aから大気側Aの外側に向け
て傾斜させた傾斜シール面22aとが形成されている。
【0038】さらに、前記固定輪9の装着部15aに
は、前記密封流体5の排出流路6と連通する適宜な孔お
よび切り欠き等の連通路23が所望の位置に設けられて
いる。そして、この装着部15aの密封側Oの端面は、
ころがり軸受12の外輪24の端面と当接されている。
【0039】前記固定輪9のハウジング2へ装着される
装着部15aの寸法は、ころがり軸受12の外径寸法と
ほぼ同一とされている。
【0040】また、前記回転輪10は、回転軸4に嵌入
される適宜な巾の装着部15bと、この装着部15bの
外周面25の軸方向ほぼ中央位置から固定輪9と対向す
る径方向外側に向かって立設させた立設部26とによっ
て形成されており、全体として断面ほぼT字状をした環
状に形成されている。そして、この装着部15bの密封
側Oの端面は、ころがり軸受12の内輪27の端面と当
接されている。さらに、前記回転輪10のハウジング2
へ装着される装着部15bの寸法は、ころがり軸受12
の外径寸法と同一とされている。
【0041】前記ころがり軸受12の外径寸法は、JI
S B 1511により定められているので、前記回転
輪10の装着部15bの寸法を、ころがり軸受12の外
径寸法と同一とすれば、回転輪10の装着部15bの寸
法を標準化することができる。また、この回転輪10の
装着部15bの寸法は、メカニカルシール、オイルシー
ルなどのシール部材の一例としての前記オイルシールの
JISによる寸法(JIS B 2402)、軸の直径
のJISによる寸法(JIS B 0901)、あるい
は、はめあい(嵌合)のJISによる寸法(JIS B
1566)などと同一寸法として標準化してもよい。
【0042】前記装着部15bの外周面25の立設部2
6より大気側Aには、前記固定輪9の第1シール面19
aと対向する第1シール面19bが密封側Oに向けて徐
々に拡径され、所望の傾斜角を有するように形成されて
いる。そして、外周面25の立設部26より密封側Oに
は、回転軸4と平行に延在する平行面28が形成されて
おり、また、この第1シール面19bには、螺旋溝29
が形成されている。
【0043】さらに、前記立設部26の密封側Oの側面
には、半径方向外側に向かって立設させた適宜な長さの
弯曲面30が形成されており、この弯曲面30の密封側
Oに向かって拡径されて延伸させた先端部は流体飛散部
31に形成されている。この流体飛散部31には、図示
しない所望の複数の放射状の溝が形成されている。さら
にまた、この流体飛散部31の先端部33は前記排出流
路6と軸方向同一平面上に配設されている。
【0044】そして、前記立設部26の大気側Aの側面
の基部には、半径方向外側に向かって立設させた適宜な
長さの第2シール面21bと、前記第2シール面21b
から大気側Aの外側に向けて傾斜させた傾斜シール面2
2bとが形成されている。さらに、立設部26の外周面
34は前記流体飛散部31の先端部33に向かい適宜な
形状で徐々に拡径されている。
【0045】また、前記固定輪9と回転輪10とは、装
着状態において、それぞれの第1シール面19a,19
b、第2シール面21a,21bおよび傾斜シール面2
2a,22bが互いに適宜な間隙を持って対向してお
り、それぞれの間隙によって、前述したスリンガ13,
14とは別のスリンガたる第1スリンガS01,第2スリ
ンガS02,第3スリンガS03を構成しており、各スリン
ガS01,S02,S03の大きさはS01>S02>S03とされ
ている。
【0046】これらのスリンガS01,S02,S03は、図
1に矢印Bで示すように、大気側Aの流体の流れ方向を
前記流体飛散部31の先端部33に向かうように構成す
ればよく、特に、本実施例に限定されるものではない。
【0047】つぎに、前述した構成からなる本実施例の
作用について説明する。
【0048】前述した構成からなる本発明の非接触シー
ル8によれば、ころがり軸受12を通過して密封側Oの
流体が大気側Aに漏洩し、非接触シール8と当接する。
そして、非接触シール8において、回転軸4に装着され
図1に矢印Cで示す方向に回転する回転輪10の立設部
26に設けられた弯曲面30により、密封流体5はその
流体飛散部31の先端部33から固定輪9の装着部15
aに設けられた連通路6に向かって流路を図1に矢印D
で示す方向に形成し、ハウジング2に設けられた排出流
路6から排出される。
【0049】これは、回転輪10の立設部26が回転し
て、立設部26に設けられた弯曲面30の流体飛散部3
1と外周面34の拡径部とに接触する密封流体5を遠心
力により高周速の半径方向にはね飛ばすためであり、こ
れにより大気側Aに漏洩しようとする密封流体5の流路
は図1に矢印Dで示す方向に形成され、ころがり軸受1
2から漏洩してくる密封流体5をこの面で大気側Aと遮
断することが可能となる。
【0050】また、前記弯曲面30の少なくとも一部
に、密封流体5を回転軸4の回転とともに半径方向外側
にはね飛ばすスクリュの役割をする複数の放射状の溝が
形成されていると効果がさらに増加する。この溝の形状
および方向等は仕様(密封流体5の種類、回転軸4の回
転方向、密封流体5の量等)により決定すればよく、特
に、限定されるものではない。
【0051】また、回転軸4とともに回転する回転輪1
0とハウジング2に固定された固定輪9とにより形成さ
れる各スリンガS01,S02,S03により、図1に矢印B
で示すような流路が形成されるので、大気側Aにある流
体35の非接触シール8内への流入を防止するため、回
転スリンガ14により軸受箱の外側に飛散されるような
方向の流れ(矢印E)が形成されるように回転スリンガ
14の位置を調整する。 なお、図1に破線で示すよう
なスリンガ13を設けると、スリンガ13と回転輪10
の端面の遠心力によって、密封流体5の漏洩を防止する
ことができる。また、スリンガ14を設けると、遠心力
により大気側Aの流体35およびダスト等をはね飛ば
し、かつ、流体35に流れを生じさせ、ダストの進入を
防止させることができる。
【0052】また、前述した構成の非接触シール8とす
ることにより、非常にコンパクトな非接触シール8とす
ることができ、組立に熟練を必要とせず、損傷時の部品
交換が容易にでき、交換部品を保管する保存場所が少な
くて済み、さらに、非接触シール8の装着部15のサイ
ズを軸受の内外径のサイズおよびオイルシールの内外径
のサイズとほぼ同一とすることにより、非接触シール8
の標準化をはかることができ、計画生産が可能となると
ともに、交換部品の在庫管理を的確に行うことができ
る。
【0053】さらに、前述した構成の非接触シール8に
適用する素材は密封流体5の種類により、金属、銅合金
等の非鉄金属、樹脂等の適宜な素材から温度や密封流体
の種類により選択すればよく、特に、本実施例に限定さ
れるものではない。
【0054】さらにまた、前述した構成の非接触シール
8を表面エネルギおよび摩擦係数の小さい素材、例え
ば、ふっ素樹脂および適宜な充填材を含有したふっ素樹
脂並びに樹脂等で機械加工および成形加工により製造す
ることで、ハウジング2および回転軸4への装着性が向
上するとともに、密封流体5が非接触シール8に付着す
ることを確実に防止できる。
【0055】なお、ふっ素樹脂の他にふっ素樹脂の共重
合体を適用することもできる。
【0056】また、前述した構成の非接触シール8を鋼
材で製造し、その表面をふっ素樹脂層で覆うことによ
り、剛性を維持するとともに、高価な素材の使用量を低
減し経済性を向上させることができ、ハウジング2およ
び回転軸4への装着性も向上するとともに、密封流体5
が非接触シール8に付着することを確実に防止できる。
なお、ふっ素樹脂層はコーティングによる塗膜およびシ
ートの貼着等の公知の手段で形成すればよい。
【0057】図3は、本発明の第2実施例を示すもので
あり、本実施例においては、前述した第1実施例の回転
輪10と固定輪9とのハウジング2ならびに回転軸4へ
の装着部15a,15bに、それぞれゴムのような弾性
材料からなる弾性体層37a,37bを設けて形成され
ている。そして、この装着部15a,15bの弾性体層
37a,37bには、適宜な締め代を付与して形成され
ている。その他の構成は前述した第1実施例と同様であ
る。さらに、前記弾性体層37a,37bは、非接触シ
ール8を鋼材等で製造し、この鋼材等で製造された装着
部15に加硫成型により一体成型するとよい。
【0058】このような構成の本実施例によれば、前述
した第1実施例と同様の効果を奏するとともに、それぞ
れの装着部15a,15bのシール性が向上する。さら
に、非接触シール8の装着時の圧入荷重が低減し、ハウ
ジング2および回転軸4への装着性が格段に向上する。
さらに、装着部15の寸法精度は高精度でなくてよい。
【0059】図4は、本発明の第3実施例を示すもので
あり、本実施例においては、前述した第1実施例と同様
の非接触シール8を2組用いて、それぞれのフランジ部
16を背面合わせに装着したものである。
【0060】このような構成の本実施例によれば、前述
した第1実施例と同様の効果を奏するとともに、2種類
の密封流体5a,5bを分離することができる。
【0061】なお、それぞれのフランジ部16の当接部
に大気の流入通路を形成すると、フランジ部16の当接
部近傍が負圧になることを防止できる。
【0062】図5は、本発明の第4実施例を示すもので
あり、本実施例においては、前述した第1実施例の固定
部材1を軸38とし、回転部材3をハウジング2とした
ものであり、固定輪9を軸38に装着するとともに、排
出流路6を軸38に設け、回転輪10をハウジング2へ
装着するようにしたものである。そして、構成各部の形
状を内外逆転させて形成したものである。その他の構成
は前述した第1実施例と同様である。
【0063】このような構成の本実施例によっても、前
述した第1実施例と同様の作用効果を奏することができ
る。この場合には、密封流体5は遠心力でなく向心力に
より排出流路6に向かって流れることになる。
【0064】図6は本発明の第5実施例を示すものであ
り、本実施例は、前述した第1実施例ないし第4実施例
の横型の構成と異なり、竪型のものを示している。
【0065】すなわち、本実施例においては、ハウジン
グ2に設けた流体の排出流路6と、先端部33を有し流
体誘導壁を構成する弯曲面30の流体飛散部31と、非
接触シール8内の貯留部36の底面39とを密封流体5
の落下方向に傾斜させたものである。
【0066】このような構成の本実施例によれば、前述
した第1実施例と同様の作用効果を奏するとともに、密
封流体5は重力により排出流路6に向かってより流れや
すくなることになる。
【0067】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、例えば、必要に応じて前述した実施例を
組み合わせて適用することができる等の種々の変更をす
ることが可能である。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明の非接触シー
ルによれば、これまでの接触シールと異なり高周速のも
のへの適用が可能であり、また、非接触シールの装着部
のサイズを軸受の内外径のサイズおよびオイルシールの
内外サイズと同一とすることにより、非接触シールの標
準化をはかることができ、計画生産が可能となるととも
に、交換部品の在庫管理を的確に行うことができる。そ
して、非常にコンパクトな非接触シールとすることがで
き、組立に熟練を必要とせず、損傷時の部品交換が容易
にでき、交換部品を保管する保存場所が少なくて済む等
の優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非接触シールの第1実施例を示す装着
状態におけるす要部の縦断面図
【図2】図1の要部の縦断面図
【図3】本発明の第2実施例を示す図2と同様の図
【図4】本発明の第3実施例を示す図1と同様の図
【図5】本発明の第4実施例を示す図1と同様の図
【図6】本発明の第5実施例を示す図1と同様の図
【図7】aからfは従来の非接触シールに適用される直
通形ラビリンスを示す図
【図8】aからdは従来の非接触シールに適用されるく
い違い形ラビリンスを示す図
【符号の説明】
1 固定部材 2 ハウジング 3 回転部材 4 回転軸 6 排出流路 8 非接触シール 9 固定輪 10 回転輪 12 ころがり軸受 13,14 スリンガ 15a,15b 装着部 16a,16b フランジ部 17 シール部 19a,19b 第1シール面 21a,21b 第2シール面 22a,22b 傾斜シール面 23 連通路 26 立設部 30 弯曲面 31 流体飛散部 33 先端部 34 外周面 A 大気側 O 密封側 S01 第1スリンガ S02 第2スリンガ S03 第3スリンガ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密封流体の排出流路を有する固定部材に
    装着される環状の固定輪と回転部材に装着される環状の
    回転輪とを1対とし、装着状態において前記固定輪と回
    転輪との間に少なくとも軸方向の微小間隙と径方向の微
    小間隙とを形成する非接触シールにおいて、前記固定部
    材へ装着される固定輪の装着部の寸法を、ころがり軸受
    およびシール部材の標準外径寸法とほぼ同一に形成する
    とともに、前記回転部材へ装着される回転輪の装着部の
    寸法を、軸の直径標準数、ころがり軸受およびシール部
    材の標準内径寸法とほぼ同一に形成したことを特徴とす
    る非接触シール。
  2. 【請求項2】 前記固定輪および回転輪の少なくとも一
    方を表面エネルギの小さい素材により形成したことを特
    徴とする請求項1に記載の非接触シール。
  3. 【請求項3】 前記固定輪および回転輪の少なくとも一
    方を剛性の高い素材により製造するとともに、前記素材
    表面にふっ素樹脂層を形成したことを特徴とする請求項
    1に記載の非接触シール。
  4. 【請求項4】 前記固定輪および回転輪の穴および軸の
    嵌合部を弾性体層により形成したことを特徴とする請求
    項1に記載の非接触シール。
  5. 【請求項5】 前記軸方向の微小間隙を密封側に向かっ
    て拡径させた傾斜面により形成したことを特徴とする請
    求項1に記載の非接触シール。
  6. 【請求項6】 前記傾斜面を形成する固定輪および回転
    輪の少なくとも一方にねじ部を形成したことを特徴とす
    る請求項5に記載の非接触シール。
  7. 【請求項7】 前記回転輪の密封流体と直交方向に接触
    する面に、前記排出流路に向かう傾斜面を形成したこと
    を特徴とする請求項1に記載の非接触シール。
  8. 【請求項8】 前記固定輪および回転輪の素材は、鉄
    鋼、銅合金、アルミ合金、合成樹脂、ゴムなどが選択的
    に使用されることを特徴とする請求項1に記載の非接触
    シール。
  9. 【請求項9】 前記固定輪および回転輪の素材を塑性加
    工により形成したことを特徴とする請求項8に記載の非
    接触シール。
  10. 【請求項10】 前記固定輪および回転輪を、竪形ある
    いは横形の軸に適用したことを特徴とする請求項1に記
    載の非接触シール。
JP3318071A 1991-12-02 1991-12-02 非接触シール Pending JPH05149444A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3318071A JPH05149444A (ja) 1991-12-02 1991-12-02 非接触シール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3318071A JPH05149444A (ja) 1991-12-02 1991-12-02 非接触シール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05149444A true JPH05149444A (ja) 1993-06-15

Family

ID=18095156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3318071A Pending JPH05149444A (ja) 1991-12-02 1991-12-02 非接触シール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05149444A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013019537A (ja) * 2011-07-04 2013-01-31 Alstom Technology Ltd ラビリンスシール
JP2014098450A (ja) * 2012-11-15 2014-05-29 Saginomiya Seisakusho Inc パイロット式電磁弁

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013019537A (ja) * 2011-07-04 2013-01-31 Alstom Technology Ltd ラビリンスシール
US9057279B2 (en) 2011-07-04 2015-06-16 Alstom Technology Ltd Labyrinth seals
JP2014098450A (ja) * 2012-11-15 2014-05-29 Saginomiya Seisakusho Inc パイロット式電磁弁

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0570095A2 (en) Tool spindles
US20020130470A1 (en) Sealing structure of a ball bearing
CN101910692A (zh) 非接触迷宫式密封组件及其构造方法
US20200141448A1 (en) Wheel bearing sealing device
JPS6165915A (ja) 転がり軸受のシール装置
US20070284829A1 (en) Sealing Device
JPH0211655Y2 (ja)
JP2007064459A (ja) 密封装置
US10907689B2 (en) Heavy duty wheel seal with dry running resistance
JP2003526305A (ja) 改良されたベアリング絶縁体
US4426088A (en) Centrifugal fluid seal with drain holes and fluid diverting means
US3519277A (en) Fan seal
JP2002516967A (ja) 固定ハウジングと回転軸との間のシール
US6739757B2 (en) Bearing unit
JPH05149444A (ja) 非接触シール
WO2019163557A1 (ja) 密封装置
JP2018159392A (ja) 転がり軸受
US4494761A (en) Lubricating oil seal device for rotating shaft bearings
JP2005054909A (ja) 密封形転がり軸受
JPWO2019116971A1 (ja) 密封装置
JP7297394B2 (ja) 摺動部品
JPWO2020045071A1 (ja) 密封装置
US20070080503A1 (en) Sealing device
JPWO2020045073A1 (ja) 密封装置
US20190368612A1 (en) Radial shaft seal with dynamic exclusion of contamination