JPH0514851U - 充填物の計量装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動包装機械に於て袋等に充填する食品等の
充填物を計量する際，検出値の中に静的成分（充填物正
味重量）の外に動的成分（慣性力に基ずく付加重量）が
含まれて計量精度が悪くなるという問題を防止すること
を目的とする。 【構成】 供給ホッパーから供給される充填物を受ける
計量受皿の重量を検出して充填物を計量する計量装置に
於て，支点で支持されたビームの片方の側で計量受皿を
支持すると共に，他方の側に空の時の計量受皿重量とバ
ランスさせるようにカウンタウエイトを設置した構成を
特徴とする充填物計量装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，自動包装機械に於て袋等に充填する食品等の充填物を計量する充填 物計量装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３は従来の充填物計量装置の例を示したもので，別途供給され供給ホッパー １内に収容されている充填物を，先ず所定計量重量より少ない量を大出し用シャ ッタ４を開いて計量受皿３内へ供給した後，同じシャッタ４を閉じて供給を止め ，続いて通路２より小出し供給ホッパー３を経由して少量ずつ連続して小出し用 電磁フィーダ５上へ供給する。

【０００３】 同フィーダ５上の充填物はバイブレータ６の作動により微小振動を受けて少し ずつ前進し，出口側から少量ずつ計量受皿７内へ供給される。 しかして，計量受皿７内へ供給された充填物重量は連結金具１３を介し計量検 出器８に伝達されて逐一検出されており，所定重量に達したら直ちにバイブレー タ６の駆動を止めることにより供給を停上させて計量は完了し，計量済み充填物 はこの後扉９を解放して袋等に充填させる。尚，計量検出器８には一般にストレ ンゲージを利用したロードセルが使用される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の計量検出器による計量受皿の支持構造は，これを模式化して示すと 図４に示す如く計量検出器８より突出する梁ｇ（連結金具１３に対応）の先端に 重量Ｗ_１（計量受皿７に対応）が載置された片持梁構造であり，しかも計量受皿 ７の下方には底蓋開閉機構（扉）９が付設されて風袋重量が重くなっており，又 バイブレータ６又は設置基礎から伝達される振動影響を受け易い構造のため，検 出値の中に静的成分（充填物正味重量）の外に動的成分（慣性力に基ずく付加重 量）が含まれて計量精度が悪くなるという問題があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記問題点を解決せんとするものであって，その特徴とすることろは 支点で支持されたビームの片方の側で計量受皿を支持すると共に，他方側に空の 時の計量受皿重量とバランスさせるようにカウンタウエイトを設置した構成とす る。

【０００６】

【作用】

設置基礎から伝達される振動が加わった時，計量受皿側とカウンタウエイト側 に夫々れ同等の慣性力が生じてバランスし，これら慣性力は全て支点で支持され るので計量検出器では静的成分（充填物正味重量）のみ検出されるものとなる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案装置を示すものであって，図中１が供給ホッパー，４が大出し用 シャッタ，５が小出し用電磁フィーダ，７が計量受皿，８が計量検出器，１３が 連結金具であることは前述の従来装置のものと変わりがない。 ところで本考案装置では連結金具１３を介して計量受皿７を支持する計量検出 器の８の前記連結金具１３取付部付近と，支点１５で水平に支持されたビーム１ １の一方の側とを繋板１４（曲げに弱く引張りにのみ有効なもの）で連結し，又 ビーム１１の他方の側にはカウンタウエイト１０を設置する構成となす。

【０００８】 この際，空の時の計量受皿７の重量（風袋重量）とカウンタウエイト１０とが 支点１５に於てバランスするべくカウンタウエイト１０の重量，取付位置又は支 点１５位置を調整して設置する。 図２は上記構成を模式化して示したもので，ビーム１１の両端に載荷した荷重 Ｗ_１（計量受皿７に対応）と荷重Ｗ_２（カウンタウエイト１０に対応）とが支点 １５を中心にバランスされた状態にある。

【０００９】 この状態で振動が作用すると，振動に基ずく慣性力は計量受皿側Ｗ_１とカウン タウエイト側Ｗ_２に同等に生じてバランスし，これら慣性力は全て支点１５で支 持されるものとなる。 一方，計量受皿側Ｗ_１に充填物を供給すると静的バランスが崩れてビーム１１ は充填物重量に見合った分だけ傾斜するから，計量装置は静的成分（即ち充填物 正味重量）のみ検出することになる。

【００１０】 斯くして，計量に当り先ず空の時の計量受皿７とカウンタウエイト１０とが支 点１５に関してバランスするように調整する。続いて先ず大出し用シャッタ４を 開き，所定計量重量より少ない量を計量受皿７内に供給した後，同シャッタ４を 閉じて供給を止め，続いて小出し用フィーダ５を経由して少量ずつ供給する。

【００１１】 計量受皿７に供給される充填物重量は連結金具１３を介し逐一計量装置８で計 量されるが，この際該装置８に作用するバイブレータ６による振動，充填物の落 下に伴う衝撃，基礎から伝達される外部振動などは全て支点１５に支持されて動 的成分は除去され，計量装置８では静的成分即ち充填物正味重量だけが検出され るものとなる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案装置は以上の如き構成であって，支点１５で支持されたビーム１１の片 方の側で計量受皿を支持し，他方の側に空の時の計量受皿重量とバランスさせる ようにカウンタウエイトを設置したので，計量中に振動が加わったとしても計量 受皿側とカウンタウエイト側に夫々れ同等の慣性力が生じてバランスし，これら 慣性力を全て支点で支持し，動的成分を除去することが出来るので計量検出器で は静的成分，即ち充填物正味重量のみ検出されるようになり，振動下でも精度の 高い計量が出来るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の略式説明図である。

【図２】本考案の理論構成図である。

【図３】従来装置の略式説明図である。

【図４】従来装置の理論構成図である。

【符号の説明】

１ 供給ホッパー ３ 計量受皿 ８ 計量検出器 １０ カウンタウエイト １１ ビーム １３ 連結金具 １５ 支点

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 供給ホッパーから供給される充填物を受
   ける計量受皿の重量を検出して充填物を計量する計量装
   置に於て，支点で支持されたビームの片方の側で計量受
   皿を支持すると共に，他方の側に空の時の計量受皿重量
   とバランスさせるようにカウンタウエイトを設置した構
   成を特徴とする充填物計量装置。