JPH0514841U

JPH0514841U - 流量測定用浮子

Info

Publication number: JPH0514841U
Application number: JP6121491U
Authority: JP
Inventors: 光男向嶋; 五郎高橋; 利行佐藤
Original assignee: 建設省北陸地方建設局長
Priority date: 1991-08-02
Filing date: 1991-08-02
Publication date: 1993-02-26

Abstract

(57)【要約】【目的】短時間に組み立てを行うことができ作業性が
高い流量測定用浮子を提供する。【構成】中空分割浮子11に裁頭円錐形の凹部19を設
け、錘り分割浮子15に裁頭円錐形の凸部29を設けて、こ
れらを差し込んで凹凸嵌合することによって、接続す
る。【効果】中空分割浮子11及び錘り分割浮子15を差し込ん
で凹凸嵌合することによって流量測定現場でワンタッチ
で接続して短時間に流量測定用浮子を組み立てることが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、河川等の流量を測定するために用いられる流量測定用浮子に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、河川の流量測定は治水計画を立案する上で重要な調査の一つであり、とりわけ洪水時の流量測定は特に重要な調査である。従来この種の流量測定としては流量測定用浮子が用いられている。この浮子による流量測定は、観測地点の水深に対応させた長さになるように、浮子を複数接続し、そして調査地点の川幅を複数に区分してそれぞれの区分箇所に前記浮子を投入して流下させ、予め定めた一定区間の流下時間を観測し河川断面積から洪水時などの流下流量を算出するものである。前記浮子は図５に示すように吃水長Ｌ₁、Ｌ₂が１ｍ、２ｍの場合には長さが１．２ｍ、２．４ｍの浮子１、２を単独で使用し一方、吃水長Ｌ₃、Ｌ₄が３ｍ、４ｍの場合には継手３により浮子４（全長１．２ｍ）、５（全長２．４ｍ）、６（全長２．４ｍ）、７（全長２．４ｍ）を接続して長さが３．６ｍ、４．８ｍのものを使用していた。そして前記浮子４、５の継手３は図６に示すように浮子４、５の端部に設けられた木製の雄螺子８と雌螺子９により接続していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来においては浮子４、５の各端部に設けられた雄螺子８と雌螺子９とを介して接続するものであったために、接続時には浮子４を数度回して接続しなければならなかった。したがって、洪水時などにおいて風雨の中で多数の浮子を組み立てるような場合には、短時間に組み立てを行うことができず作業性が低いという問題があった。

【０００４】本考案は、前記問題を解決して短時間に組み立てを行うことができ作業性が高い流量測定用浮子を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の流量測定用浮子は、短尺な分割浮子を複数接続する流量測定用浮子において、前記分割浮子を凹凸嵌合により接続したものである。

【０００６】

【作用】

前記構成により、凹凸嵌合により分割浮子を接続するものであるために、ワンタッチで浮子の接続作業を行うことができる。

【０００７】

【実施例】

次に本考案の実施例を添付図を参照して説明する。図１ないし図３は本考案の第１実施例を示しており、図１に示すように実施例においては、全長が１．２ｍに統一された中空分割浮子11と、砂等の錘12を概ね半分充填した錘分割浮子13と、砂等の錘14を概ね全体に充填した錘分割浮子15を単独使用あるいは組み合わせて使用するものである。尚、前記中空分割浮子11、錘分割浮子13の外周には朱色などのマーク（図示せず）が設けられている。そして図２に示すように吃水長Ｌ ₅ が１ｍの浮子の場合には前記錘分割浮子13を単独で使用し、吃水長Ｌ₆が２ｍの浮子場合には前記中空分割浮子11と錘分割浮子15を接続し、吃水長Ｌ₇が３ｍの場合には前記中空分割浮子11と錘分割浮子13、15を接続している。さらに吃水長Ｌ₈が４ｍの場合には２本の中空分割浮子11と２本の錘分割浮子15を接続している。

【０００８】前記中空分割浮子11及び錘り分割浮子15の接続は図３に示すように、中空分割浮子11の筒体16の下端に凹状部材17が設けられており、この凸状部材17はやや軟質な高分子樹脂をソケット状に形成したものであって、筒体16の下端に嵌着すると共に接着した短筒部18には裁頭円錐形の凹部19が形成されていると共に、この凹部19にはリング状の凸条部20と凹条部21が形成されている。尚、前記筒体16は例えば、外側から撥水性の表面化粧紙22、ライナー紙23、紙管原紙24及びライナー紙25からなる。一方、錘り分割浮子15の筒体26の上端には凸状部材27が設けられており、この凸状部材27はやや軟質な高分子樹脂をソケット状に形成したものであって、筒体26の上端に嵌着すると共に接着した短筒部28には裁頭円錐形の凸部29が形成されていると共に、この凸部29にはリング状の凸条部30と凹条部31が形成されている。

【０００９】次に前記構成に付いてその作用を説明する。中空分割浮子11と錘分割浮子15を接続する場合には、中空分割浮子11の凹部19に錘り分割浮子15の凸部29を半回転程回しながら凹部19の最深部まで差し込むと、前記凸部29が凹部19に圧入されて接続できると共に、凸条部20と凹条部31が係合し、凹条部21と凸条部30が係合して例えば２５kg程度の引き抜き耐力が得られる。尚、前記接続した中空分割浮子 11、錘分割浮子15を外す場合にはいずれか一方側を引き抜きながら半回転ほど回すことによって簡単に引き抜くことができる。尚、他の継手箇所も同様な構成となっている。

【００１０】以上のように、前記実施例においては中空分割浮子11の下端に凹部19を設け一方、錘分割浮子15の上端に凸部29を設けて、これらを差し込んで凹凸嵌合することによって、各中空分割浮子11、錘分割浮子15を接続できる。したがって各中空分割浮子11、錘分割浮子15を差し込んで凹凸嵌合することによって流量測定現場でワンタッチで接続でき、短時間に組み立てを行うことができる。このために接続作業が簡単になるために接続に伴うミスなどがなくなり流量測定を効率的に行うことができる。さらに前記凹部19及び凸部29は裁頭円錐形に形成されているために、それぞれの軸心を簡単に一致させながら接続することができる。しかも前記凹部19には凸条部20と凹条部21が形成され、凸部29には凸条部30と凹条部31が形成されているために、前記凹凸嵌合が確実なものとなり、一層接続強度を向上できる。

【００１１】さらに前記実施例においては各中空分割浮子11、錘り分割浮子13及び錘り分割浮子15の長さを全て１．２ｍに統一し、これらを適宜組み合わせて所定の吃水長を得るようにしたことによって小型化を図ることができ、したがって自動車に搭載して運搬する場合にはライトバンなどですみ、また倉庫などに保管する場合にも保管整理が容易になる。

【００１２】尚、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、例えば図４に示すように凹部19と凸部29との圧入嵌合のみで中空分割浮子11と錘り分割浮子15を接続したり、また前記凸状部材17、凹状部材27を木製としてもよく、さらに第２実施例における凹部19と凸部29の面にしぼ加工等を施すなど各種の変形が可能である。また前記マークを蛍光塗料により形成してもよい。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、短尺な分割浮子を複数続する流量測定用浮子において、前記分割浮子を凹凸嵌合により接続したことにより、ワンタッチで分割浮子を接続でき、分割浮子の接続に伴う作業を簡単に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例の各分割浮子を示す正面図
である。

【図２】本考案の第１実施例の使用状態を示す説明図で
ある。

【図３】本考案の第１実施例を示す要部の断面図であ
る。

【図４】本考案の第２実施例を示す断面図である。

【図５】従来技術の使用状態を示す説明図である。

【図６】従来技術を示す要部の断面図である。

【符号の説明】

１１中空分割浮子１３１５錘分割浮子１９凹部２９凸部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】短尺な分割浮子を複数接続する流量測定
用浮子において、前記分割浮子の端部を凹凸嵌合により
接続したことを特徴とする流量測定用浮子。