JPH05147689A - 強化土壌構造物及びその製造方法 - Google Patents

強化土壌構造物及びその製造方法

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JPH05147689A
JPH05147689A JP3310658A JP31065891A JPH05147689A JP H05147689 A JPH05147689 A JP H05147689A JP 3310658 A JP3310658 A JP 3310658A JP 31065891 A JP31065891 A JP 31065891A JP H05147689 A JPH05147689 A JP H05147689A
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】垂直荷重が強化土壌コンクリートスラブ外被に
より支持される垂直耐力強化土壌構造を提供することで
ある。 【構成】 壁部に支持された垂直荷重を有する垂直耐力
構造物であって、前記垂直荷重を支持する壁部が強化土
壌構造のコンクリートスラブ外被を有し、前記外被が少
なくとも2層のコンクリートスラブより成る構造物であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は強化土壌構造物、特に耐
力外被を有する強化土壌構造物に関する。
【0002】
【従来技術】及び
【発明が解決しようとする課題】強化土壌構築技術は、
建設分野において十分に開発され確立されている。この
技術は土壌粒子と補強材との共働により土壌を強化して
強度と安定度が高い粘着性の土壌とするものである。引
張応力は、摩擦を介して、土壌の機械的特性を改善して
いる補強材に搬送される。仕上げ面は、通常相互に連結
したパネルより成り、審美的に好ましい外観を付与する
と共に補強部材の固定具として機能している。そのよう
な強化土壌は、種々の耐力条件で設計可能な凝集重力質
量を有する。強化土壌は又、海壁、ダム、大規模貯蔵施
設等の他の土木技術分野と共に幹線道路事業において壁
や橋台を保持するために使用されてきた。イスラエル国
特許第21009号は、建設技術として強化土壌を設計
し提供する特徴ある方法を開示している。特に、強化土
壌構造は、普通は自然土から抽出される粒子の固まり
と、この固まりの中に埋め込まれる補強ストラップとか
ら成っている。補強ストラップが土壌粒子と摩擦接触を
行うことにより構造を安定させている。補強構造の自由
垂直平面は粒子を保持するための外被と対向している。
粒子は前記自由表面の近傍に位置しているので補強スト
ラップの摩擦保持効果を受けることはない。上述した特
許は、U断面の部材を重ね合わせて部材のフランジを互
いに隣接させた外被を開示している。
【0003】イスラエル国特許第35046号は、板即
ちスラブ状の外被部材を開示しているが、このスラブは
補強ストラップの端部をそれに固定するための手段を有
している。各スラブは、更に、隣接したスラブ間の相対
移動を許容する縁部と、土壌粒子が隣接したスラブ間を
通過するのを防ぐためのシール部とを備えている。イス
ラエル国特許第50515号は、特殊な型の補強ストラ
ップを開示している。このストラップは横方向にその全
長に亘ってリブを配設し、土壌との摩擦を高めると共に
強化土壌の構造用の強化材を改良している。今日では、
イスラエル国特許第35046号に開示された型のスラ
ブが、強化土壌構造用の外被として最も一般的である。
これらのスラブ外被は通常、凸縁及び溝配列により一方
のスラブの縁部を隣接するスラブの縁部と係合させて相
互に連結している。強化土壌はかくして20メートル以
上に亘って垂直端面を備えることができ、構造の最上部
に至るまでコンクリートスラブを互いに積層した外被即
ち仕上げ面を有している。各コンクリートスラブはそれ
に隣接した土壌の横方向の変位に対する障壁として機能
し、補強ストラップを介して土壌に固定されている。
【0004】欧州特許第0115912号は、植物用保
護覆いを収容するように構成した強化土壌用のプレカス
トコンクリート壁仕上げ面部材を開示している。欧州特
許第0113543号は、スラブの垂直仕上げ面を備え
た強化土壌の橋台に関し、デッキ上の垂直荷重は独立し
た支持手段により支持されている。上述した特許のいず
れにおいても、プレカストコンクリート壁を、垂直耐力
支持構造として用いていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】コンクリートスラブ外被
は、これまで強化構造用の仕上げ面として専ら使用され
てきた。外被は分離した部材を可撓性の接合部により結
合しているので、垂直荷重を支持することができないと
考えられていた。強化土壌構造に係る垂直荷重は全て外
被の背部で土壌にかかるか、杭又は支柱等の他の手段に
より下方の層に搬送されていた。
【0006】出願人は、強化土壌構造の適当な外被が垂
直荷重を受容し得る耐力壁部として機能することができ
ることを発見した。外被部材に固定されたストラップ内
の水平力は垂直反作用に変換され、これにより別個の部
材は許容範囲内の極めて小さな偏向はあるものの実質的
には垂直な力を受けることになる。更に、垂直支持荷重
を受ける外被部材は、内部及び外部の爆発力を受けると
き崩壊しにくいことが分かった。部材にかかる垂直力は
摩擦により水平な反作用に変換され、これにより外被部
材における水平方向の変位に対する抵抗力が増加する。
【0007】本発明の目的は、垂直荷重が強化土壌コン
クリートスラブ外被により支持される垂直耐力強化土壌
構造を提供することである。本発明の別の目的は、実質
的に荷重を有する屋根部を支持するために耐力コンクリ
ートスラブ外被を用いた防護構造を提供することであ
る。本発明の更に別の目的は、強化土壌構造のコンクリ
ートスラブ外被を耐力壁部として機能させる構築方法を
提供することである。
【0008】本発明に従えば垂直耐力強化土壌構造物が
提供され、垂直荷重は前記強化土壌構造物のコンクリー
トスラブ外被により支持され、前記外被は少なくとも2
層のコンクリートスラブより成る。本発明の好ましい実
施例において、外被のコンクリートスラブは相互に連結
されている。出願人は、強化土壌構造の適切な外被がス
トラップを固定する仕上げ面として隣接した土壌の横方
向の変位を防ぐだけでなく、垂直な耐力壁として機能す
ることを見出した。この場合、前記壁は垂直方向に変形
するが、互いの上に配設された多数の層より成る。
【0009】更に、強化土壌コンクリートスラブにより
支持されたコンクリート屋根構造が内部及び外部の両方
の爆風を受ける時、崩壊しにくいことを見出した。
【0010】
【実施例】以下、図1乃至図3を参照すると、本発明に
従った矩形の耐力強化土壌構造のそれぞれ平面図及び断
面図が示されている。この構造は3つの垂直壁部20、
21、22を有し、各壁部は土壌28で覆われた補強ス
トラップ27により適所に固定したプレカストコンクリ
ートスラブ外被の3つの列24、25、26より成る。
各スラブは水平及び垂直の両方向で互いに組み合ってい
る(図4)。コンクリート屋根29を適所に形成して壁
部20、21、22のみで支持している。構造全体が空
気に触れないようにするために土壌30で覆っている。
耐力壁を形成するために用いるプレカストコンクリート
スラブは交差して互いに組み合う形状を有する従来型の
ものであり(図4)、本実施例では壁部20は公知の数
種の基本形状より成る12個のスラブ1乃至12で構成
している。従って、例えば、スラブ4は4辺で隣接した
スラブと組み合うような基本形状を有している。スラブ
3、5はそれぞれ上端及び下端スラブであり、それぞれ
滑らかに仕上げた上縁部及び下縁部を備えている。
【0011】スラブ4の詳細な構造を図5に示す。横断
面接合部31、32、33、34は凸縁及び溝配列にお
ける対応する溝36で隣接したスラブと係合する凸縁部
35を有している。図6から明らかなように、留め金3
7をコンクリートスラブ4に埋め込んでおり、留め金3
7にはボルト39を介して可撓性の補強ストラップ38
が固定されている。外被素子とストラップとの間の接続
部に水平な鋼製の板フランジ40を設けて、ストラップ
により加えられる水平力と外被素子に加わる垂直力に対
する抵抗力との間の相互作用を更に改善している。かく
して、水平フランジを有する外被を用いることにより、
爆風に晒される構造の水平方向の変形のみならず垂直方
向の静荷重下の垂直方向歪みが更に減少でき、基礎を設
けることなく垂直耐力壁の構成が可能となる。
【0012】上述したように、強化土壌を用いて負荷を
支持する強化土壌構造の技術は公知であり、そうした構
造の壁部の保持に用いるコンクリートスラブ外被がイス
ラエル国特許第35046号に開示されている。従来、
垂直耐力構造素子としてコンクリートスラブ外被壁その
ものを使用することを実現可能と考えたものはなかっ
た。本発明の利点を示すために、以下の寸法を有する図
1乃至図4に示すような強化土壌で覆った構造の外側の
土壌中で爆発装置を爆発させる実験を行った。即ち、長
さ7.35m、幅5.34m、高さ3mであって、図5
に示した代表的なスラブ4の寸法はx=1.335m、
及びy=1.505mである。上記構造の符合Eの位置
(図1及び図4)において標準貯蔵含有量30トンのT
NTを模擬実験するために一定量のTNTを爆発させ
て、図4の壁20に対する爆風の影響を図7乃至図12
に示す。図7乃至図12は、図4のそれぞれ線a−a、
b−b、c−c、d−d、e−e、f−fに沿った壁部
の断面図である。個々の外被部材は移動しているもの
の、全体として構造はその一体性を保持すると共に屋根
部は外被壁に支持されたままであると言える。爆風源に
最も近い壁部材11、8、9(図7及び図8)は、それ
ぞれの元の垂直位置から65.5cm及び71.1cm
と最大の変位(mとn)を受けたことがわかる。それに
もかかわらず、これらの部材は全体的に壊れることはな
く、隣接した部材と連結したままであり、屋根部29に
十分な支持を与えてその崩壊を防いでいる。爆風源Eか
らの距離が増加するにつれて外被壁の変位は減少し(図
9乃至図12)、距離o、p、q、r、s、tはそれぞ
れ57.3、38、47.6、28、17.1、6.2
cmであった。爆風によりスラブはたわむが崩壊はせ
ず、外被の組み合わせ構造により十分な可撓性が付与さ
れて衝撃を吸収しスラブを単に変位させるだけにしてい
る。スラブは強化土壌に固定されたままである。
【0013】コンクリート屋根部を支持する従来のコン
クリート壁を備えた同寸法の構造において上記爆発が生
じれば、壁部が陥没して屋根部は崩壊し、その構造物を
安全確保の手段として用いることはできない。従って本
発明によれば、弾薬貯蔵庫及び爆弾シェルタ等の他の安
全構造物用として重量のある屋根付き構造物を低コスト
で迅速に構築することが可能となる。更に、これらの構
造物は従来の構造物より内部及び外部の爆風に耐えるこ
とができるため、上記構造の弾薬庫を互いにより短い間
隔で配設することができる。これは、内部爆発の破片や
衝撃力が遙かに短い距離しか拡散しないためである。
【0014】同様にこれらの構造物の内部は外部爆発の
衝撃をより良く吸収することができるので、内部におけ
る破片の跳飛を著しく減少させることができる。かくし
て、上記構造で形成した爆弾シェルタは、石タイルフロ
アリングを安全に敷設することができる。これは従来の
爆弾シェルタでは実現し得なかったことである。本発明
の他の応用例としては、より短い径間で橋台を配設でき
ることが挙げられる。これにより、強化土壌上で負荷を
支持するために現在必要とされる支持プラットホームの
面倒な敷設作業を省略することができる。
【0015】本発明が上述した実施例の細部に限定され
ないこと、及び本発明がその精神又は本質的な特徴から
逸脱することなく別の特定の形態で実施可能であること
は当業者にとって明らかであろう。従って、本実施例は
あらゆる点で例示的であって限定的ではなく、本発明の
範囲は上記説明よりむしろ特許請求の範囲により指示さ
れるものであって、各請求項の等価物の意味及び範囲内
にある全ての変更をここに包むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従った好ましい強化土壌構造の平面
図。
【図2】図1の構造の線1−1に沿った断面図。
【図3】図1の構造の線2−2に沿った断面図。
【図4】強化土壌外被の耐力壁の詳細図。
【図5】図4の強化土壌を覆うために用いられる標準形
のコンクリートスラブ部材を示した図。
【図6】図5の部分Aの拡大図であって、補強ストラッ
プをコンクリートスラブに固定するための手段を示した
図。
【図7】構造物の外側の土壌内での爆発後、図4の壁の
コンクリートスラブ部材の変動を示した図。
【図8】構造物の外側の土壌内での爆発後、図4の壁の
コンクリートスラブ部材の変動を示した図。
【図9】構造物の外側の土壌内での爆発後、図4の壁の
コンクリートスラブ部材の変動を示した図。
【図10】構造物の外側の土壌内での爆発後、図4の壁
のコンクリートスラブ部材の変動を示した図。
【図11】構造物の外側の土壌内での爆発後、図4の壁
のコンクリートスラブ部材の変動を示した図。
【図12】構造物の外側の土壌内での爆発後、図4の壁
のコンクリートスラブ部材の変動を示した図。
【符号の説明】
4……スラブ 20、21、22……垂直壁部 24、25、26……スラブ層 27……補強ストラップ 28、30……土壌 29……屋根部 37……留め金 39……ボルト 40……フランジ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁部に支持された垂直荷重を有する垂直
    耐力構造物であって、前記垂直荷重を支持する壁部が強
    化土壌構造のコンクリートスラブ外被を有し、前記外被
    が少なくとも2層のコンクリートスラブより成ることを
    特徴とする構造物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の構造物であって、垂直荷
    重と、この荷重を受容し支持するとともに互いの頂部を
    接して垂直方向に配設された少なくとも2層のコンクリ
    ートスラブより成る可撓性の壁部と、この壁部の側方の
    強化土壌構造と、この強化土壌構造に対して横方向に前
    記スラブのそれぞれを固定する固定手段とを備え、前記
    スラブに隣接するスラブとの間の相対的な変位を許容す
    る縁部を設けたことを特徴とする構造物。
  3. 【請求項3】 請求項1及び2に記載の構造物であっ
    て、前記垂直荷重がコンクリート製屋根部とこの屋根部
    の頂部に任意に付加される盛土より成ることを特徴とす
    る構造物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3に記載の構造物であっ
    て、前記垂直荷重を強化土壌構造のコンクリートスラブ
    外被より成る少なくとも2つの壁部により支持させたこ
    とを特徴とする構造物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4記載の構造物であって、
    爆薬庫を備えたことを特徴とする構造物。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5記載の構造物であって、
    前記コンクリートスラブがこのスラブの垂直面に対して
    横方向に延びるフランジを備えたことを特徴とする構造
    物。
  7. 【請求項7】 垂直耐力建築構造物を構築する方法であ
    って、前記垂直荷重を強化土壌構造のコンクリートスラ
    ブ外被上で支持し、前記外被が少なくとも2層の前記ス
    ラブより成ることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 横方向の爆風荷重を収容できる垂直耐力
    構造物を構築する方法であって、コンクリートスラブを
    少なくとも2層に重ねることにより壁部を形成し、隣接
    するスラブ間の相対的な移動を許容するように隣接する
    スラブの縁部を位置決めし、前記壁部の一方の側に強化
    土壌構造を形成し、この強化土壌構造に対して横方向に
    前記スラブのそれぞれを固定し、前記壁部上に垂直荷重
    がかかるようにしたことを特徴とする方法。
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Cited By (3)

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JP2009096622A (ja) * 2007-10-19 2009-05-07 Ono Makiko 貯蔵倉庫
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