JPH05144403A - 荷電粒子線顕微鏡 - Google Patents
荷電粒子線顕微鏡Info
- Publication number
- JPH05144403A JPH05144403A JP3331459A JP33145991A JPH05144403A JP H05144403 A JPH05144403 A JP H05144403A JP 3331459 A JP3331459 A JP 3331459A JP 33145991 A JP33145991 A JP 33145991A JP H05144403 A JPH05144403 A JP H05144403A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- charged particle
- particle beam
- hole
- beams
- test object
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 claims abstract description 24
- 230000008859 change Effects 0.000 claims abstract description 14
- 239000002245 particle Substances 0.000 claims description 56
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 claims description 4
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 abstract description 6
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 22
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 6
- 238000000034 method Methods 0.000 description 6
- 238000007689 inspection Methods 0.000 description 5
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Chemical compound O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 3
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 3
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 description 2
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000004907 flux Effects 0.000 description 1
- 230000002452 interceptive effect Effects 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アスペクト比の大きな穴の底であっても高品
位な画像情報を得ることができるようにする。 【構成】 被検物5に荷電粒子線を集束して照射する電
子光学系2,3,4と、その荷電粒子線を変調する変調
手段12と、被検物5上のその荷電粒子線の照射点の近
傍にレーザビームを集束して照射する光学系15,1
6,18,19と、被検物5から反射されるそのレーザ
ビームの位相変化を検出する位相変化検出手段20,2
1,22とを有する。
位な画像情報を得ることができるようにする。 【構成】 被検物5に荷電粒子線を集束して照射する電
子光学系2,3,4と、その荷電粒子線を変調する変調
手段12と、被検物5上のその荷電粒子線の照射点の近
傍にレーザビームを集束して照射する光学系15,1
6,18,19と、被検物5から反射されるそのレーザ
ビームの位相変化を検出する位相変化検出手段20,2
1,22とを有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばアスペクト比の
大きな穴の底でも良好に観察できる荷電粒子線顕微鏡に
関する。
大きな穴の底でも良好に観察できる荷電粒子線顕微鏡に
関する。
【0002】
【従来の技術】走査電子顕微鏡等の荷電粒子線顕微鏡
は、光学顕微鏡の倍率に比べて格段に高い倍率を有する
ため様々な用途で使用されているが、用途を更に拡大す
るべく観察系の種々の改善が行われている。図3(a)
は従来の第1の荷電粒子線顕微鏡を示し、この図3
(a)において、荷電粒子線源1を発した荷電粒子線は
コンデンサレンズ2、走査コイル3及び対物レンズ4を
経て被検物5に照射される。被検物5は保持機構6によ
って保持されている。7は走査信号を発生する走査手段
を示し、その走査信号及び走査位置を示す信号がそれぞ
れ走査コイル3及び表示手段8に供給される。
は、光学顕微鏡の倍率に比べて格段に高い倍率を有する
ため様々な用途で使用されているが、用途を更に拡大す
るべく観察系の種々の改善が行われている。図3(a)
は従来の第1の荷電粒子線顕微鏡を示し、この図3
(a)において、荷電粒子線源1を発した荷電粒子線は
コンデンサレンズ2、走査コイル3及び対物レンズ4を
経て被検物5に照射される。被検物5は保持機構6によ
って保持されている。7は走査信号を発生する走査手段
を示し、その走査信号及び走査位置を示す信号がそれぞ
れ走査コイル3及び表示手段8に供給される。
【0003】走査コイル3により荷電粒子線を被検物5
上で走査することにより、被検物5からその表面形状及
び材質に応じた2次電子が発生し、この2次電子が被検
物5に比べ正電位を与えられたコレクタ電極9で集めら
れる。コレクタ電極9により集められた2次電子がシン
チレータ10に衝突して光が発生し、この光がフォトマ
ルチプライア11により電気信号に変換され、この電気
信号が表示手段8に供給される。これにより、表示手段
8の表示画面には被検物5の表面の疑似画像が表示され
る。
上で走査することにより、被検物5からその表面形状及
び材質に応じた2次電子が発生し、この2次電子が被検
物5に比べ正電位を与えられたコレクタ電極9で集めら
れる。コレクタ電極9により集められた2次電子がシン
チレータ10に衝突して光が発生し、この光がフォトマ
ルチプライア11により電気信号に変換され、この電気
信号が表示手段8に供給される。これにより、表示手段
8の表示画面には被検物5の表面の疑似画像が表示され
る。
【0004】また、図4は従来の第2の荷電粒子線顕微
鏡を示すが、この図4において図3(a)に対応する部
分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。この
図4において、12は変調手段を示し、この変調手段1
2から変調信号が出力され、この変調信号が荷電粒子線
源1及びロックインアンプ13の一方の入力端子に供給
される。荷電粒子線源1から放出される荷電粒子線には
その変調信号により振幅変調がかけられている。14は
歪ゲージ等よりなる超音波検出器を示し、超音波検出器
14は保持機構6と一体に又は保持機構6とは別体で独
立に構成されている。超音波検出器14は、保持機構6
に保持された被検物5に密着して配置され、超音波検出
器14の出力信号がロックインアンプ13の他方の入力
端子に供給されている。超音波検出器14からの出力信
号の内で変調手段12の変調信号に同期した成分がロッ
クインアンプ13により増幅され、この増幅された信号
が表示手段8に供給されている。
鏡を示すが、この図4において図3(a)に対応する部
分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。この
図4において、12は変調手段を示し、この変調手段1
2から変調信号が出力され、この変調信号が荷電粒子線
源1及びロックインアンプ13の一方の入力端子に供給
される。荷電粒子線源1から放出される荷電粒子線には
その変調信号により振幅変調がかけられている。14は
歪ゲージ等よりなる超音波検出器を示し、超音波検出器
14は保持機構6と一体に又は保持機構6とは別体で独
立に構成されている。超音波検出器14は、保持機構6
に保持された被検物5に密着して配置され、超音波検出
器14の出力信号がロックインアンプ13の他方の入力
端子に供給されている。超音波検出器14からの出力信
号の内で変調手段12の変調信号に同期した成分がロッ
クインアンプ13により増幅され、この増幅された信号
が表示手段8に供給されている。
【0005】図4において、荷電粒子線源1を発した振
幅変調された荷電粒子線は、コンデンサレンズ2、走査
コイル3及び対物レンズ4を経て被検物5に照射され
る。被検物5には、その表面の特性に応じた強度で、変
調手段12により荷電粒子線に与えられた変調と等しい
周期の振動(超音波)が発生する。この振動が超音波検
出器14により電気信号に変換され、この電気信号がロ
ックインアンプ14に供給されている。従って、表示手
段8ではその超音波検出器14により検出された被検物
5の振動の分布が疑似画像として表示される。
幅変調された荷電粒子線は、コンデンサレンズ2、走査
コイル3及び対物レンズ4を経て被検物5に照射され
る。被検物5には、その表面の特性に応じた強度で、変
調手段12により荷電粒子線に与えられた変調と等しい
周期の振動(超音波)が発生する。この振動が超音波検
出器14により電気信号に変換され、この電気信号がロ
ックインアンプ14に供給されている。従って、表示手
段8ではその超音波検出器14により検出された被検物
5の振動の分布が疑似画像として表示される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示す第1の従来例においては、被検物5の表面のアスペ
クト比の大きな穴の底が良好に観察できない不都合があ
った。即ち、図3(b)に示すように、被検物5の表面
に内径aで深さbの穴5aが形成されているものとし
て、そのアスペクト比b/aが大きい場合には、穴5a
の底で発生した2次電子が穴の壁に衝突してしまい、十
分な電気信号を得ることができない。
示す第1の従来例においては、被検物5の表面のアスペ
クト比の大きな穴の底が良好に観察できない不都合があ
った。即ち、図3(b)に示すように、被検物5の表面
に内径aで深さbの穴5aが形成されているものとし
て、そのアスペクト比b/aが大きい場合には、穴5a
の底で発生した2次電子が穴の壁に衝突してしまい、十
分な電気信号を得ることができない。
【0007】また、図4に示す第2の従来例は、被検物
5上の荷電粒子線の照射点で発生した振動、即ち超音波
のうち、被検物内を通過した超音波を超音波検出器14
で検出することによって、被検物5を観察する。従っ
て、超音波は伝搬経路(被検物5)で種々の影響を大き
く受けてしまうため、SN比が悪いという不都合があっ
た。本発明は斯かる点に鑑み、アスペクト比の大きな穴
の底であっても高品位な画像情報を得ることができる荷
電粒子線顕微鏡を提供することを目的とする。
5上の荷電粒子線の照射点で発生した振動、即ち超音波
のうち、被検物内を通過した超音波を超音波検出器14
で検出することによって、被検物5を観察する。従っ
て、超音波は伝搬経路(被検物5)で種々の影響を大き
く受けてしまうため、SN比が悪いという不都合があっ
た。本発明は斯かる点に鑑み、アスペクト比の大きな穴
の底であっても高品位な画像情報を得ることができる荷
電粒子線顕微鏡を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による荷電粒子線
顕微鏡は、例えば図1に示す如く、被検物(5)に荷電
粒子線を集束して照射する電子光学系(2,3,4)
と、その荷電粒子線を変調する変調手段(12)と、そ
の被検物(5)上のその荷電粒子線の照射点(5b)の
近傍にレーザビームを集束して照射する光学系(15,
16,18,19)と、その被検物(5)から反射され
るそのレーザビームの位相変化を検出する位相変化検出
手段(20,21,22)とを設けたものである。
顕微鏡は、例えば図1に示す如く、被検物(5)に荷電
粒子線を集束して照射する電子光学系(2,3,4)
と、その荷電粒子線を変調する変調手段(12)と、そ
の被検物(5)上のその荷電粒子線の照射点(5b)の
近傍にレーザビームを集束して照射する光学系(15,
16,18,19)と、その被検物(5)から反射され
るそのレーザビームの位相変化を検出する位相変化検出
手段(20,21,22)とを設けたものである。
【0009】この場合、例えば図2に示すように、その
被検物(5)上に2次電子増倍を行う蒸気(24)を封
入し、この蒸気中に所定の電圧を印加した電極(23)
を設け、この電極(23)より得られる電流とそのレー
ザビームの位相変化とよりその被検物(5)の表面状態
を観察するようにしてもよい。
被検物(5)上に2次電子増倍を行う蒸気(24)を封
入し、この蒸気中に所定の電圧を印加した電極(23)
を設け、この電極(23)より得られる電流とそのレー
ザビームの位相変化とよりその被検物(5)の表面状態
を観察するようにしてもよい。
【0010】
【作用】斯かる本発明によれば、被検物(5)の表面に
照射される荷電粒子線は変調されているため、被検物
(5)上の荷電粒子線の照射点から超音波振動が生じ
る。そして、被検物(5)上のその照射点の近傍から反
射されるレーザビームの位相もその超音波振動に同期し
て変化するので、その位相変化を検出することにより被
検物(5)の表面の情報を得ることができる。この場
合、2次電子を検出する方式ではないので、アスペクト
比の小さい穴であっても正確に観察することができる。
更に、レーザビームは被検物(5)の荷電粒子線の照射
点の近傍に集束されており、超音波の発生源から超音波
の検出点であるレーザビームの反射面までの伝搬路は非
常に短い。従って、伝播路での影響は少なく、アスペク
ト比の大きな穴の底の高品位な画像情報を得ることがで
きる。
照射される荷電粒子線は変調されているため、被検物
(5)上の荷電粒子線の照射点から超音波振動が生じ
る。そして、被検物(5)上のその照射点の近傍から反
射されるレーザビームの位相もその超音波振動に同期し
て変化するので、その位相変化を検出することにより被
検物(5)の表面の情報を得ることができる。この場
合、2次電子を検出する方式ではないので、アスペクト
比の小さい穴であっても正確に観察することができる。
更に、レーザビームは被検物(5)の荷電粒子線の照射
点の近傍に集束されており、超音波の発生源から超音波
の検出点であるレーザビームの反射面までの伝搬路は非
常に短い。従って、伝播路での影響は少なく、アスペク
ト比の大きな穴の底の高品位な画像情報を得ることがで
きる。
【0011】また、例えば図2に示すように、被検物
(5)上に2次電子増倍を行う蒸気(24)を封入し、
この蒸気(24)中に所定の電圧を印加した電極(2
3)を設けた場合には、被検物(5)から放出される2
次電子は蒸気(24)中で増倍されて電極(23)に達
する。従って、その電極(23)を介して得られる電流
からも被検物(5)の表面状態を観察することができ、
被検物(5)を2次電子と超音波とから多面的に観察す
ることができる。この場合、電極(23)は被検物
(5)より出た2次電子が蒸気により2次電子増倍を繰
り返し、増幅された電子を直接検出しているので、レー
ザビームが照射されても検出される電流は変化しない。
これに対して、通常のシンチレータを用いる方式とレー
ザビームを用いる方式とを併用すると、シンチレータか
ら発生する光とレーザビームとの区別がつかないので、
シンチレータ側での観測結果のSN比が悪化する虞があ
る。
(5)上に2次電子増倍を行う蒸気(24)を封入し、
この蒸気(24)中に所定の電圧を印加した電極(2
3)を設けた場合には、被検物(5)から放出される2
次電子は蒸気(24)中で増倍されて電極(23)に達
する。従って、その電極(23)を介して得られる電流
からも被検物(5)の表面状態を観察することができ、
被検物(5)を2次電子と超音波とから多面的に観察す
ることができる。この場合、電極(23)は被検物
(5)より出た2次電子が蒸気により2次電子増倍を繰
り返し、増幅された電子を直接検出しているので、レー
ザビームが照射されても検出される電流は変化しない。
これに対して、通常のシンチレータを用いる方式とレー
ザビームを用いる方式とを併用すると、シンチレータか
ら発生する光とレーザビームとの区別がつかないので、
シンチレータ側での観測結果のSN比が悪化する虞があ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明による荷電粒子線顕微鏡の一実
施例につき図1を参照して説明する。この図1において
図3及び図4に対応する部分には同一符号を付してその
詳細説明を省略する。図1は本実施例の全体の構成を示
し、この図1において、荷電粒子線源1から順にコンデ
ンサレンズ2、走査コイル3、対物レンズ4及び被検物
5を配置し、被検物5を保持機構6に保持する。そし
て、変調手段12の変調信号を荷電粒子線源1及びロッ
クインアンプ13の一方の入力端子に供給し、走査手段
7から出力される走査信号S1及び走査位置を示す信号
をそれぞれ走査コイル3及び表示手段8に供給する。
施例につき図1を参照して説明する。この図1において
図3及び図4に対応する部分には同一符号を付してその
詳細説明を省略する。図1は本実施例の全体の構成を示
し、この図1において、荷電粒子線源1から順にコンデ
ンサレンズ2、走査コイル3、対物レンズ4及び被検物
5を配置し、被検物5を保持機構6に保持する。そし
て、変調手段12の変調信号を荷電粒子線源1及びロッ
クインアンプ13の一方の入力端子に供給し、走査手段
7から出力される走査信号S1及び走査位置を示す信号
をそれぞれ走査コイル3及び表示手段8に供給する。
【0013】15は中央部に貫通孔を有する穴あきガル
バノミラー、16は中央部に貫通孔を有する穴あき光学
対物レンズを示し、走査コイル3と対物レンズ4との間
に電子光学鏡筒の光軸に対して約45°傾斜させてその
穴あきガルバノミラー15を配置する。そして、穴あき
ガルバノミラー15と被検物5との間に穴あき光学対物
レンズ16を配置する。また、走査手段7から出力され
る走査信号S1をミラー用の駆動手段17に供給し、こ
の駆動手段17で走査コイル3に同期して穴あきガルバ
ノミラー15を振動させる。
バノミラー、16は中央部に貫通孔を有する穴あき光学
対物レンズを示し、走査コイル3と対物レンズ4との間
に電子光学鏡筒の光軸に対して約45°傾斜させてその
穴あきガルバノミラー15を配置する。そして、穴あき
ガルバノミラー15と被検物5との間に穴あき光学対物
レンズ16を配置する。また、走査手段7から出力され
る走査信号S1をミラー用の駆動手段17に供給し、こ
の駆動手段17で走査コイル3に同期して穴あきガルバ
ノミラー15を振動させる。
【0014】18はレーザダイオードを示し、このレー
ザダイオード18から放射状に射出されるレーザ光LB
をハーフミラー19で反射レーザ光と透過レーザ光とに
分け、反射レーザ光を穴あきガルバノミラー15に向け
て、透過レーザ光を全反射鏡20に向ける。この全反射
鏡20より反射されたレーザ光がハーフミラー19で更
に反射される方向に順に、結像レンズ21及びアバラン
シェフォトダイオード(以下「APD」と略称する)2
2を配置し、このAPD22の出力信号をロックインア
ンプ13の他方の入力端子に供給し、ロックインアンプ
13の出力信号を表示手段8に供給する。
ザダイオード18から放射状に射出されるレーザ光LB
をハーフミラー19で反射レーザ光と透過レーザ光とに
分け、反射レーザ光を穴あきガルバノミラー15に向け
て、透過レーザ光を全反射鏡20に向ける。この全反射
鏡20より反射されたレーザ光がハーフミラー19で更
に反射される方向に順に、結像レンズ21及びアバラン
シェフォトダイオード(以下「APD」と略称する)2
2を配置し、このAPD22の出力信号をロックインア
ンプ13の他方の入力端子に供給し、ロックインアンプ
13の出力信号を表示手段8に供給する。
【0015】この場合、レーザダイオード18を出てハ
ーフミラー19で反射されたレーザ光が、穴あきガルバ
ノミラー15及び穴あき光学対物レンズ16を介して被
検物5上の荷電粒子線の照射点の近傍にスポット状に集
束するように光学系を構成する。また、走査コイル3に
より荷電粒子線が被検物5上で走査されるのに追従し
て、穴あきガルバノミラー15の振動によりそのレーザ
光のスポットも移動させる。穴あき光学対物レンズ16
の開口数NAを0.4程度にすると、被検物5上での例
えば波長0.78μmのレーザ光のスポットの直径を1
μm程度に絞ることができる。また、荷電粒子線顕微鏡
の倍率が高く荷電粒子線の被検物5上での走査範囲がレ
ーザ光のスポットの中に収まる場合には、穴あきガルバ
ノミラー15によるレーザ光の走査は省くことができ
る。
ーフミラー19で反射されたレーザ光が、穴あきガルバ
ノミラー15及び穴あき光学対物レンズ16を介して被
検物5上の荷電粒子線の照射点の近傍にスポット状に集
束するように光学系を構成する。また、走査コイル3に
より荷電粒子線が被検物5上で走査されるのに追従し
て、穴あきガルバノミラー15の振動によりそのレーザ
光のスポットも移動させる。穴あき光学対物レンズ16
の開口数NAを0.4程度にすると、被検物5上での例
えば波長0.78μmのレーザ光のスポットの直径を1
μm程度に絞ることができる。また、荷電粒子線顕微鏡
の倍率が高く荷電粒子線の被検物5上での走査範囲がレ
ーザ光のスポットの中に収まる場合には、穴あきガルバ
ノミラー15によるレーザ光の走査は省くことができ
る。
【0016】また、被検物5により反射されたレーザ光
は穴あき光学対物レンズ16及び穴あきガルバノミラー
15を介してハーフミラー19に向う。このハーフミラ
ー19を透過した被検物5からのレーザ光は、ハーフミ
ラー19で反射された全反射鏡20からのレーザ光と干
渉し、これら干渉する2つのレーザ光は結像レンズ21
でAPD22の受光面に集束される。APD22からは
その2つのレーザ光の干渉信号が出力される。
は穴あき光学対物レンズ16及び穴あきガルバノミラー
15を介してハーフミラー19に向う。このハーフミラ
ー19を透過した被検物5からのレーザ光は、ハーフミ
ラー19で反射された全反射鏡20からのレーザ光と干
渉し、これら干渉する2つのレーザ光は結像レンズ21
でAPD22の受光面に集束される。APD22からは
その2つのレーザ光の干渉信号が出力される。
【0017】上述の如く構成された本例の動作について
以下説明する。先ず、変調手段12により変調された荷
電粒子線源1を出た荷電粒子線は、コンデンサレンズ2
で集束されて走査コイル3で走査された後、穴あきガル
バノミラー15の貫通孔及び穴あき光学対物レンズ16
の貫通孔を通過する。その後、荷電粒子線は対物レンズ
4により更に絞られて被検物5の照射点5bに照射され
る。被検物5の照射点5bからは荷電粒子線の変調周波
数と同一の周波数の超音波が、その照射点5bの表面状
態及び熱特性に応じた強度で発生する。
以下説明する。先ず、変調手段12により変調された荷
電粒子線源1を出た荷電粒子線は、コンデンサレンズ2
で集束されて走査コイル3で走査された後、穴あきガル
バノミラー15の貫通孔及び穴あき光学対物レンズ16
の貫通孔を通過する。その後、荷電粒子線は対物レンズ
4により更に絞られて被検物5の照射点5bに照射され
る。被検物5の照射点5bからは荷電粒子線の変調周波
数と同一の周波数の超音波が、その照射点5bの表面状
態及び熱特性に応じた強度で発生する。
【0018】一方、レーザダイオード18を出た光はハ
ーフミラー19、穴あきガルバノミラー15及び穴あき
光学対物レンズ16により、被検物5の荷電粒子線の照
射点5bの近傍に照射される。被検物5の表面は超音波
により振動しており、被検物5からの反射レーザ光はこ
の振動による位相の変調を受けている。この反射光は再
び穴あき光学対物レンズ16及び穴あきガルバノミラー
15を経てハーフミラー9に戻る。そして、レーザダイ
オード18からハーフミラー19を透過して全反射鏡2
0に入射し、この全反射鏡20で反射され更にハーフミ
ラー19で反射された参照光と、その被検物5で反射さ
れてハーフミラー19を透過したレーザ光とは干渉し、
この干渉光が結像レンズ21によってAPD22に入射
する。APD22により電気信号となった被検物5の振
動を表す信号の内で、変調手段12の変調信号と同期し
た成分のみがロックインアップ13により増幅され、こ
の増幅された信号と走査手段7からの走査位置を示す信
号によって表示手段8上に被検物5の疑似画像が表示さ
れる。
ーフミラー19、穴あきガルバノミラー15及び穴あき
光学対物レンズ16により、被検物5の荷電粒子線の照
射点5bの近傍に照射される。被検物5の表面は超音波
により振動しており、被検物5からの反射レーザ光はこ
の振動による位相の変調を受けている。この反射光は再
び穴あき光学対物レンズ16及び穴あきガルバノミラー
15を経てハーフミラー9に戻る。そして、レーザダイ
オード18からハーフミラー19を透過して全反射鏡2
0に入射し、この全反射鏡20で反射され更にハーフミ
ラー19で反射された参照光と、その被検物5で反射さ
れてハーフミラー19を透過したレーザ光とは干渉し、
この干渉光が結像レンズ21によってAPD22に入射
する。APD22により電気信号となった被検物5の振
動を表す信号の内で、変調手段12の変調信号と同期し
た成分のみがロックインアップ13により増幅され、こ
の増幅された信号と走査手段7からの走査位置を示す信
号によって表示手段8上に被検物5の疑似画像が表示さ
れる。
【0019】この場合、荷電粒子線の変調周波数、即ち
被検物5の振動の周波数は例えば数MHz〜数10MH
zであり、被検物5の振動の振幅はレーザ光の波長に比
べ極端に小さくない程度である。また、荷電粒子線の変
調周波数が小さい程に被検物5の振動の振幅は大きくな
り検出感度が向上するが、変調周波数が小さいほどに1
回の走査時間を長くする必要がある。
被検物5の振動の周波数は例えば数MHz〜数10MH
zであり、被検物5の振動の振幅はレーザ光の波長に比
べ極端に小さくない程度である。また、荷電粒子線の変
調周波数が小さい程に被検物5の振動の振幅は大きくな
り検出感度が向上するが、変調周波数が小さいほどに1
回の走査時間を長くする必要がある。
【0020】上述のように本例によれば、被検物5上の
変調された荷電粒子線に起因する振動がレーザ光の位相
変化に変換され、この位相変化が電気的な干渉信号とし
て検出される。そして、レーザ光は被検物5上の荷電粒
子線の照射点5bの近傍に集束されているので、その照
射点5bで発生した振動(超音波)はほぼ直接的にレー
ザ光の位相変化に変換され、超音波の伝搬による影響は
ほぼ無視できる程度になる。従って、観測対象が被検物
5上のアスペクト比の大きな穴の底であっても、高品位
な観測画像を得ることができる。なお、上述実施例にお
いては、レーザダイオード18とハーフミラー19との
間にレーザ光を平行光束に変換するコリメータレンズを
配置してもよい。これにより、レーザ光の干渉の幅が例
えば倍程度になり、それに応じて検出感度も例えば倍程
度になる。
変調された荷電粒子線に起因する振動がレーザ光の位相
変化に変換され、この位相変化が電気的な干渉信号とし
て検出される。そして、レーザ光は被検物5上の荷電粒
子線の照射点5bの近傍に集束されているので、その照
射点5bで発生した振動(超音波)はほぼ直接的にレー
ザ光の位相変化に変換され、超音波の伝搬による影響は
ほぼ無視できる程度になる。従って、観測対象が被検物
5上のアスペクト比の大きな穴の底であっても、高品位
な観測画像を得ることができる。なお、上述実施例にお
いては、レーザダイオード18とハーフミラー19との
間にレーザ光を平行光束に変換するコリメータレンズを
配置してもよい。これにより、レーザ光の干渉の幅が例
えば倍程度になり、それに応じて検出感度も例えば倍程
度になる。
【0021】また、上述実施例では、全反射鏡20から
の参照光との干渉により被検物5から反射されたレーザ
光の位相を検出するようにしているが、その全反射鏡2
0は省略することもできる。この場合には、例えば被検
面5から反射されたレーザ光をハーフミラー19で反射
させて積極的にレーザダイオード18に戻す。レーザダ
イオード18は出力光と戻り光との位相関係又は戻り光
の強度等により端子間電圧又は供給電流等が変化するの
で、その特性の変化より被検面5からの反射光の位相変
化又は強度変化等を検出することができる。
の参照光との干渉により被検物5から反射されたレーザ
光の位相を検出するようにしているが、その全反射鏡2
0は省略することもできる。この場合には、例えば被検
面5から反射されたレーザ光をハーフミラー19で反射
させて積極的にレーザダイオード18に戻す。レーザダ
イオード18は出力光と戻り光との位相関係又は戻り光
の強度等により端子間電圧又は供給電流等が変化するの
で、その特性の変化より被検面5からの反射光の位相変
化又は強度変化等を検出することができる。
【0022】次に図2を参照して本発明の他の実施例に
つき説明する。この実施例は図1の実施例に更に別の観
測系を付加したものであり、図2において図1に対応す
る部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図2は本例の全体の構成を示し、この図2において、対
物レンズ4の荷電粒子線源1側の側面の近傍と被検物5
との間に、輪帯状の検出電極23を設け、被検物5と検
出電極23との間の空間には減圧された水蒸気24を満
たす。その検出電極23には被検物5に対して所定の正
の電圧を印加しておき、その検出電極23で検出された
電流又はこの電流を電圧に変換した信号をスイッチ回路
25の一方の入力端子に供給する。なお、水蒸気24の
代わりに2次電子増倍作用のある他の気体を封入しても
よい。
つき説明する。この実施例は図1の実施例に更に別の観
測系を付加したものであり、図2において図1に対応す
る部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図2は本例の全体の構成を示し、この図2において、対
物レンズ4の荷電粒子線源1側の側面の近傍と被検物5
との間に、輪帯状の検出電極23を設け、被検物5と検
出電極23との間の空間には減圧された水蒸気24を満
たす。その検出電極23には被検物5に対して所定の正
の電圧を印加しておき、その検出電極23で検出された
電流又はこの電流を電圧に変換した信号をスイッチ回路
25の一方の入力端子に供給する。なお、水蒸気24の
代わりに2次電子増倍作用のある他の気体を封入しても
よい。
【0023】本例においても、レーザダイオード18を
出たレーザ光がハーフミラー19、穴あきガルバノミラ
ー15及び穴あき光学対物レンズ16を介して被検物5
上の荷電粒子線の照射点にスポットを結ぶように光学系
が構成されている。そして、被検物5で反射したレーザ
光が、穴あき光学対物レンズ16及び穴あきガルバノミ
ラー15を経てハーフミラー19に戻り、この戻り光が
全反射鏡12から反射され更にハーフミラー19で反射
された参照光と干渉し、この干渉光がAPD22で電気
信号に変換されるように構成されている。そして、AP
D22の出力信号をロックインアップ13の他方の入力
端子に供給し、ロックインアンプ13の出力信号をスイ
ッチ回路25の他方の入力端子に供給し、スイッチ回路
25の出力信号を表示手段8に供給する。その外の構成
は図1と同様である。
出たレーザ光がハーフミラー19、穴あきガルバノミラ
ー15及び穴あき光学対物レンズ16を介して被検物5
上の荷電粒子線の照射点にスポットを結ぶように光学系
が構成されている。そして、被検物5で反射したレーザ
光が、穴あき光学対物レンズ16及び穴あきガルバノミ
ラー15を経てハーフミラー19に戻り、この戻り光が
全反射鏡12から反射され更にハーフミラー19で反射
された参照光と干渉し、この干渉光がAPD22で電気
信号に変換されるように構成されている。そして、AP
D22の出力信号をロックインアップ13の他方の入力
端子に供給し、ロックインアンプ13の出力信号をスイ
ッチ回路25の他方の入力端子に供給し、スイッチ回路
25の出力信号を表示手段8に供給する。その外の構成
は図1と同様である。
【0024】上述の如く構成された本実施例の動作につ
いて以下説明する。図2において、変調手段12により
変調された荷電粒子線源1を出た荷電粒子線は、コンデ
ンサレンズ2で集束された後に走査コイル3で走査され
る。その後、荷電粒子線は穴あきガルバノミラー15の
貫通孔、穴あき光学対物レンズ16の貫通孔及び検出電
極23の貫通孔を通過し、対物レンズ4により更に絞ら
れて被検物5に照射される。被検物5では荷電粒子線の
変調周波数と同一の周波数の超音波が、被検物5上の荷
電粒子線の照射点の表面状態及び熱特性に応じた強度で
発生する。これと同時に、その照射点から表面状態に応
じた通常の2次電子も発生する。
いて以下説明する。図2において、変調手段12により
変調された荷電粒子線源1を出た荷電粒子線は、コンデ
ンサレンズ2で集束された後に走査コイル3で走査され
る。その後、荷電粒子線は穴あきガルバノミラー15の
貫通孔、穴あき光学対物レンズ16の貫通孔及び検出電
極23の貫通孔を通過し、対物レンズ4により更に絞ら
れて被検物5に照射される。被検物5では荷電粒子線の
変調周波数と同一の周波数の超音波が、被検物5上の荷
電粒子線の照射点の表面状態及び熱特性に応じた強度で
発生する。これと同時に、その照射点から表面状態に応
じた通常の2次電子も発生する。
【0025】発生した2次電子は、検出電極23に印加
された電圧によって水蒸気24の分子と衝突し、2次電
子増倍を繰り返しながらドリフトして検出電極23に到
達し、検出電極23では発生した2次電子に対応する電
流が検出される。この電流又はこの電流を電圧に変換し
た信号がスイッチ回路25の他方の入力端子に供給され
る。
された電圧によって水蒸気24の分子と衝突し、2次電
子増倍を繰り返しながらドリフトして検出電極23に到
達し、検出電極23では発生した2次電子に対応する電
流が検出される。この電流又はこの電流を電圧に変換し
た信号がスイッチ回路25の他方の入力端子に供給され
る。
【0026】一方、レーザダイオード18を出たレーザ
光はハーフミラー19、穴あきガルバノミラー15、穴
あき光学対物レンズ16及び検出電極23の外側を経て
被検物5上の荷電粒子線の照射点の近傍にスポットとし
て集束される。被検物5の表面は超音波により振動して
おり、被検物5からの反射レーザ光はこの振動による位
相変調を受けている。この反射レーザ光は再び検出電極
23の外側、穴あき光学対物レンズ16及び穴あきガル
バノミラー15を経てハーフミラー9に戻る。そして、
レーザダイオード18からハーフミラー19を透過して
全反射鏡鏡20に入射し、この全反射鏡20で反射され
て更にハーフミラー19で反射された参照光とその被検
物5から反射されてハーフミラー19を透過したレーザ
光とが干渉し、この干渉光が結像レンズ21によってA
PD22に入射する。被検物5の振動に対応するレーザ
光の位相変化はAPD22により電気信号に変換され、
この電気信号の内で変調手段12の変調信号と同期した
成分のみがロックインアップ13により増幅されてスイ
ッチ回路25の一方の入力端子に供給される。
光はハーフミラー19、穴あきガルバノミラー15、穴
あき光学対物レンズ16及び検出電極23の外側を経て
被検物5上の荷電粒子線の照射点の近傍にスポットとし
て集束される。被検物5の表面は超音波により振動して
おり、被検物5からの反射レーザ光はこの振動による位
相変調を受けている。この反射レーザ光は再び検出電極
23の外側、穴あき光学対物レンズ16及び穴あきガル
バノミラー15を経てハーフミラー9に戻る。そして、
レーザダイオード18からハーフミラー19を透過して
全反射鏡鏡20に入射し、この全反射鏡20で反射され
て更にハーフミラー19で反射された参照光とその被検
物5から反射されてハーフミラー19を透過したレーザ
光とが干渉し、この干渉光が結像レンズ21によってA
PD22に入射する。被検物5の振動に対応するレーザ
光の位相変化はAPD22により電気信号に変換され、
この電気信号の内で変調手段12の変調信号と同期した
成分のみがロックインアップ13により増幅されてスイ
ッチ回路25の一方の入力端子に供給される。
【0027】そして、このロックインアンプ13からの
信号と検出電極23からの信号とが、スイッチ回路25
で切り替えられて表示手段8に供給される。そのスイッ
チ回路25の切り替えは図示省略した制御手段等からの
信号又はオペレータからのマニュアル的な切り替え信号
により制御される。表示手段8には、被検物5上の観測
領域を発生する2次電子の量により捉えた疑似画像又は
発生する超音波の振幅により捉えた疑似画像が表示され
る。例えば、アスペクト比の大きな穴の近傍ではロック
インアンプ13からの信号を表示手段8に供給し、その
他の領域では検出電極23からの信号を表示手段8に供
給することにより、アスペクト比の大きな穴の底でもそ
の他の領域でも高品位な観測画像を得ることができる。
信号と検出電極23からの信号とが、スイッチ回路25
で切り替えられて表示手段8に供給される。そのスイッ
チ回路25の切り替えは図示省略した制御手段等からの
信号又はオペレータからのマニュアル的な切り替え信号
により制御される。表示手段8には、被検物5上の観測
領域を発生する2次電子の量により捉えた疑似画像又は
発生する超音波の振幅により捉えた疑似画像が表示され
る。例えば、アスペクト比の大きな穴の近傍ではロック
インアンプ13からの信号を表示手段8に供給し、その
他の領域では検出電極23からの信号を表示手段8に供
給することにより、アスペクト比の大きな穴の底でもそ
の他の領域でも高品位な観測画像を得ることができる。
【0028】この場合、検出電極23は直接2次電子を
検出しているので、レーザ光の影響を受けない利点があ
る。これに対して、通常のシンチレータを用いて2次電
子を光に変換して検出する方式では、レーザ光と2次電
子による光とが混じってしまうので、2次電子の検出に
誤差が生じる虞がある。ただし、この誤差の発生は例え
ば、シンチレータ方式で2次電子を検出しているときに
レーザダイオード18の発光を停止するか、シャッター
でレーザ光を遮蔽する等により防止することは可能であ
るが、機構又は回路構成が複雑化する不都合がある。
検出しているので、レーザ光の影響を受けない利点があ
る。これに対して、通常のシンチレータを用いて2次電
子を光に変換して検出する方式では、レーザ光と2次電
子による光とが混じってしまうので、2次電子の検出に
誤差が生じる虞がある。ただし、この誤差の発生は例え
ば、シンチレータ方式で2次電子を検出しているときに
レーザダイオード18の発光を停止するか、シャッター
でレーザ光を遮蔽する等により防止することは可能であ
るが、機構又は回路構成が複雑化する不都合がある。
【0029】また、図2では表示手段8は1個だけ設け
られているが、ロックインアンプ13の出力信号用の表
示手段と検出電極23用の表示手段とを別個に用意し
て、被検面5の観測面の状態を2次電子と超音波との2
面から同時に観測するようにしてもよい。このように同
時に観測を行う場合には、レーザ光の影響を受けない検
出電極23を用いる方式は特に有益である。なお、本発
明は上述実施例に限定されず本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
られているが、ロックインアンプ13の出力信号用の表
示手段と検出電極23用の表示手段とを別個に用意し
て、被検面5の観測面の状態を2次電子と超音波との2
面から同時に観測するようにしてもよい。このように同
時に観測を行う場合には、レーザ光の影響を受けない検
出電極23を用いる方式は特に有益である。なお、本発
明は上述実施例に限定されず本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、被検物からの情報は発
生する2次電子ではなく変調された荷電粒子線による振
動から得ると共に、その振動の発生箇所の近傍で直接そ
の振動をレーザビームの位相変化に変換して検出してい
る。従って、観測対象がアスペクトの高い穴の底であっ
ても、高品位な画像情報を得ることができる利点があ
る。
生する2次電子ではなく変調された荷電粒子線による振
動から得ると共に、その振動の発生箇所の近傍で直接そ
の振動をレーザビームの位相変化に変換して検出してい
る。従って、観測対象がアスペクトの高い穴の底であっ
ても、高品位な画像情報を得ることができる利点があ
る。
【0031】また、被検物上に2次電子増倍を行う蒸気
を封入して2次電子検出用の電極を設けた場合には、被
検物からの情報を発生する2次電子及び発生する振動の
両方から得ることにより、被検物のより多面的な画像情
報を得ることができる。しかも、その電極は直接2次電
子を検出しているため、レーザビームの影響を受けない
利点がある。更に、2次電子検出の障害がない部分につ
いては通常の2次電子による画像のみを得るようにし
て、表面形状のみの情報を得ることもできる。
を封入して2次電子検出用の電極を設けた場合には、被
検物からの情報を発生する2次電子及び発生する振動の
両方から得ることにより、被検物のより多面的な画像情
報を得ることができる。しかも、その電極は直接2次電
子を検出しているため、レーザビームの影響を受けない
利点がある。更に、2次電子検出の障害がない部分につ
いては通常の2次電子による画像のみを得るようにし
て、表面形状のみの情報を得ることもできる。
【図1】本発明による荷電粒子線顕微鏡の一実施例の全
体の構成を示すブロック図である。
体の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施例の全体の構成を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図3】(a)は従来の第1の荷電粒子線顕微鏡を示す
ブロック図、(b)はアスペクト比の高い穴を示す断面
図である。
ブロック図、(b)はアスペクト比の高い穴を示す断面
図である。
【図4】従来の第2の荷電粒子線顕微鏡を示すブロック
図である。
図である。
1 荷電粒子線源 2 コンデンサレンズ 3 走査コイル 4 対物レンズ 5 被検物 6 保持手段 7 走査手段 8 表示手段 12 変調手段 13 ロックインアンプ 15 穴あきガルバノミラー 16 穴あき光学対物レンズ 18 レーザダイオード 19 ハーフミラー 20 全反射鏡 21 結像レンズ 22 アバランシェフォトダイオード(APD) 23 検出電極 24 水蒸気 25 スイッチ回路
Claims (2)
- 【請求項1】 被検物に荷電粒子線を集束して照射する
電子光学系と、 前記荷電粒子線を変調する変調手段と、 前記被検物上の前記荷電粒子線の照射点の近傍にレーザ
ビームを集束して照射する光学系と、 前記被検物から反射される前記レーザビームの位相変化
を検出する位相変化検出手段とを設けた事を特徴とする
荷電粒子線顕微鏡。 - 【請求項2】 前記被検物上に2次電子増倍を行う蒸気
を封入し、該蒸気中に所定の電圧を印加した電極を設
け、 該電極より得られる電流と前記レーザビームの位相変化
とより前記被検物の表面状態を観察するようにした事を
特徴とする請求項1記載の荷電粒子線顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3331459A JP2956330B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 荷電粒子線顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3331459A JP2956330B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 荷電粒子線顕微鏡 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05144403A true JPH05144403A (ja) | 1993-06-11 |
JP2956330B2 JP2956330B2 (ja) | 1999-10-04 |
Family
ID=18243885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3331459A Expired - Fee Related JP2956330B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 荷電粒子線顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2956330B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113588520A (zh) * | 2021-04-27 | 2021-11-02 | 深圳迈瑞动物医疗科技有限公司 | 光学检测装置及细胞分析仪 |
-
1991
- 1991-11-20 JP JP3331459A patent/JP2956330B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113588520A (zh) * | 2021-04-27 | 2021-11-02 | 深圳迈瑞动物医疗科技有限公司 | 光学检测装置及细胞分析仪 |
CN113588520B (zh) * | 2021-04-27 | 2024-04-09 | 深圳迈瑞动物医疗科技股份有限公司 | 光学检测装置及细胞分析仪 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2956330B2 (ja) | 1999-10-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3996783B2 (ja) | 走査型顕微鏡及び走査型顕微鏡用モジュール | |
GB2128734A (en) | Irradiative probe system | |
JP2012008261A (ja) | 画像生成装置 | |
JP2007171193A (ja) | 距離を測定するための方法および装置 | |
US4097740A (en) | Method and apparatus for focusing the objective lens of a scanning transmission-type corpuscular-beam microscope | |
JP2001194305A (ja) | 蛍光相関分光解析装置 | |
JP2524574B2 (ja) | 走査型光学顕微鏡 | |
JP3101114B2 (ja) | 走査電子顕微鏡 | |
KR20230043199A (ko) | 하전 입자빔 장치 및 시료 관찰 방법 | |
JP2001510889A (ja) | 超音波顕微鏡 | |
JP2956330B2 (ja) | 荷電粒子線顕微鏡 | |
Wilke | Laser scanning in microscopy | |
JP2002048740A (ja) | 電子線分析装置 | |
JPH0236376A (ja) | Cmos回路のラツチアップ検査方法および装置 | |
US2348030A (en) | Scanning type of electron microscope | |
KR100849139B1 (ko) | 주사광원 엑스선 현미경 시스템 | |
US20240120168A1 (en) | Electron gun and electron beam application apparatus | |
US7446296B2 (en) | Streak device | |
JPH10239589A (ja) | 干渉顕微鏡装置 | |
GB1588234A (en) | Transmission type beam nicroscopes utilising a scanning technique | |
US3723958A (en) | Acoustic imaging system | |
US2348031A (en) | Method of focusing electron microscopes | |
JP2000123774A (ja) | 走査透過電子顕微鏡 | |
US20240161997A1 (en) | Electron beam application device | |
JP2005127967A (ja) | 高分解能・化学結合電子・2次イオン顕微鏡装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990622 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080723 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110723 Year of fee payment: 12 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |