JPH05143341A - 問題解決装置およびそれを用いた診断システム - Google Patents

問題解決装置およびそれを用いた診断システム

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JPH05143341A
JPH05143341A JP3328024A JP32802491A JPH05143341A JP H05143341 A JPH05143341 A JP H05143341A JP 3328024 A JP3328024 A JP 3328024A JP 32802491 A JP32802491 A JP 32802491A JP H05143341 A JPH05143341 A JP H05143341A
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JP
Japan
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solution
problem solving
case
cases
ratio
Prior art date
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Application number
JP3328024A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Imai
達也 今井
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の異なる問題解決器により同じ問題を解
かせ、それらの結果を基に最終的な結果を得る場合に、
解の最適性を一意に決定する基準がないときにも、最適
な基準を与え、問題を信頼性良く解決することが可能で
ある。 【構成】 複数の問題解決器R1乃至Rnは、与えられた
問題を独自の仕方で解くと、その解候補および該解候補
の可能性の大きさ並びに解を得るための考慮条件を問題
解決管理部4に与える。問題解決管理部4では、類似事
例収集部15において、与えられた考慮条件と類似する
過去の事例の集合を収集し、解比率決定部16では、収
集された事例集合において解候補ごとの事例数の比率を
決定し、解選択部12に送る。解選択部12では解比率
決定部16において決定された解候補ごとの比率と最も
近い可能性の大きさをもつ1つ問題解決器からの解を選
択して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の異なる問題解決
器を用いて所定の問題を解決する問題解決装置およびそ
れを用いた故障診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、1つの問題の解決に複数の異なる
問題解決器を用いて1つの問題を解こうとする試みが分
散AI,もしくは分散協調型問題解決として、人工知能
の分野における1つの研究対象となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、故障原因の可
能性の推定の問題のように解を正確に求める決まった手
法が与えられない問題の場合、それぞれ長所,短所を持
った複数の問題解決器を組み合わせて1つの問題を異な
る手法で解き、それらの結果を利用して最終結果を得る
ことにより問題解決の精度と性能を向上させることを本
願の発明者は当初提案した。このためには、各問題解決
器に独立して異なる方法で問題全体の解決を行なわせ、
その結果を一定の方法に基づき合成もしくは選択して最
終的な解を決定することが考えられる。具体的には、各
問題解決器からの解を多数決で選択したり、あるいは、
各問題解決器毎の能力により重みを付けて解を合成する
ことが考えられる。しかしながら、この場合であっても
故障診断システムにおける専門家の主観的知識による診
断と統計的な処理による診断とのように各診断方法の結
果の合成方法が決められないような問題では、解の正し
い誤りをシステム内部で正確に評価し、解の最適性を一
意に決定する基準がないので、同じ問題に対して複数の
問題解決器を適用した際、その出力が矛盾する際に、決
められた正当性に基づき解の選択ができないという問題
が生じる。
【0004】本発明は、複数の異なる問題解決器により
同じ問題を解かせ、それらの結果を基に最終的な結果を
得る場合に、解の最適性を一意に決定する基準がないと
きにも、最適な基準を与え、問題を信頼性良く解決する
ことの可能な問題解決装置およびそれを用いた診断シス
テムを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、各々独自の仕方で問題を解決
する複数の問題解決手段と、問題解決手段から出力され
た解のうちで最適な解を選択して出力する問題管理手段
とを有し、前記問題管理手段は、解決されるべき問題に
対する考慮条件に基づいて過去の事例の集合を参照し、
最適な解の選択を行なうようになっていることを特徴と
している。
【0006】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の問題解決装置において、前記各問題解決手段が、
解候補および該解候補の可能性の大きさ並びに解を得る
ための考慮条件を前記問題管理手段にそれぞれ与えるよ
うになっており、この場合に、前記問題管理手段は、各
問題解決手段から与えられた考慮条件と類似する過去の
事例の集合を収集する事例集合収集手段と、収集された
事例集合において解候補ごとの事例数の比率を決定する
比率決定手段と、比率決定手段において決定された解候
補ごとの比率と最も近い可能性の大きさをもつ問題解決
手段からの解を選択する解選択手段とを有していること
を特徴としている。
【0007】また、請求項3記載の発明では、請求項2
記載の問題解決装置において、前記問題管理手段は、各
問題解決手段からの各考慮条件の和集合を求め、前記事
例集合収集手段は、各考慮条件の和集合が成立している
過去の事例を収集するようになっていることを特徴とし
ている。
【0008】また、請求項4記載の発明では、請求項2
記載の問題解決装置において、前記各問題解決手段に優
先順位が予め設定されており、前記事例集合収集手段に
より収集された事例の個数が解の選択に充分なものでな
いときには、前記解選択手段は、各問題解決手段間に予
め設定されている優先順位に従がい、最も優先順位の高
い問題解決手段からの解を選択するようになっているこ
とを特徴としている。
【0009】また、請求項5記載の発明は、請求項1記
載の問題解決装置を用いる診断システムであって、診断
対象の状態に関する情報に基づいて前記各問題解決手段
から故障原因の候補を出力させ、診断すべき状況と類似
する過去の事例の集合を用いて、各問題解決手段からの
解のうちで最適な解を選択するようになっていることを
特徴としている。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明では、問題管理手段は、各
々独自の仕方で問題を解決する複数の問題解決手段から
出力された解のうちで最適な解を選択して出力するが、
その際に、解決されるべき問題に対する考慮条件に基づ
いて過去の事例の集合を参照し、最適な解の選択を行な
う。
【0011】また、請求項2記載の発明では、各問題解
決手段は、解候補および該解候補の可能性の大きさ並び
に解を得るための考慮条件を問題管理手段にそれぞれ与
えるようになっており、この場合に、問題管理手段は、
各問題解決手段から与えられた考慮条件と類似する過去
の事例の集合を収集し、収集された事例集合において解
候補ごとの事例数の比率を決定し、決定された解候補ご
との比率と最も近い可能性の大きさをもつ問題解決手段
からの解を選択する。
【0012】また、請求項3記載の発明では、問題管理
手段は、各問題解決手段からの各考慮条件の和集合を求
め、各考慮条件の和集合が成立している過去の事例を収
集する。
【0013】また、請求項4記載の発明では、各問題解
決手段に優先順位が予め設定されており、問題管理手段
において収集された事例の個数が解の選択に充分なもの
でないときには、問題管理手段は、各問題解決手段間に
予め設定されている優先順位に従がい、最も優先順位の
高い問題解決手段からの解を選択する。
【0014】また、請求項5記載の診断システムでは、
診断対象の状態に関する情報に基づいて前記各問題解決
手段から故障原因の候補を出力させ、診断すべき状況と
類似する過去の事例の集合を用いて、各問題解決手段か
らの解のうちで最適な解を選択する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明に係る問題解決装置の一実施例の
構成図である。図1を参照すると、本実施例の問題解決
装置は、入力部1と、出力部2と、ユーザインタフェー
ス3と、問題解決管理部4と、事例データベース5と、
事例登録機構6と、複数の問題解決器R1〜Rnとを有し
ている。
【0016】問題解決管理部4には、質問制御部11
と、解選択部12と、事例検索部13とが設けられてお
り、質問制御部11は、各問題解決器R1〜Rnからの情
報入力要求を管理し、入力要求を基に質問を生成してユ
ーザインタフェース3を介し出力部2に出力し、これら
の質問に対するユーザからの応答,すなわち入力部1か
らの入力情報を各問題解決器R1〜Rnへ報告するように
なっている。
【0017】また、各問題解決器R1〜Rnは、それぞれ
独自の問題解決方法と問題解決用知識K1〜Knとを有
し、問題解決管理部4の質問制御部11から問題解決に
際し考慮すべき必要な情報,すなわち考慮条件を得なが
ら問題を解決し、その結果を問題解決管理部4の解選択
部12に出力するようになっている。
【0018】一方、事例登録機構6には、この問題解決
装置からの最終的な問題解決結果の出力の後に、ユーザ
からその実際の解が入力部1,ユーザインタフェース3
を介して報告されるようになっており、実際の解がユー
ザから報告されると、事例登録機構6は、これを事例と
して事例データベース5に追加登録するようになってい
る。すなわち、問題解決装置において問題解決処理が開
始してから問題解決結果がユーザに出力され、しかる
後、ユーザから実際の解が通知されるまでを1回の問題
解決サイクルとするときに、1つの事例は、1回の問題
解決サイクルにおける1つの問題に対する1つの実際の
解であり、従って、問題解決装置が現在与えられた問題
を解いている段階では、事例データベース5には、過去
になされた種々の問題に対する実際の解が事例として記
憶されている。
【0019】問題解決管理部4の解選択部12および事
例検索部13は、複数の問題解決器R1〜Rnからそれぞ
れ独自の問題解決結果が出力されると、事例データベー
ス5の事例を参照してこれらの問題解決結果のうちの1
つを選択し、これを最終的な解としてユーザインタフェ
ース3に出力するようになっている。すなわち、解選択
部12は、複数の問題解決器R1〜Rnからそれぞれ独自
の問題解決結果が出力されたときに、この段階ですぐに
選択を行なうのではなく、それに先立って、各問題解決
器R1〜Rnが問題解決のためにそれぞれ考慮した情報,
すなわち考慮条件の和集合をとり、これを事例検索部1
3に渡すようになっている。
【0020】事例検索部13は、類似事例収集部15
と、解比率決定部16とを有しており、類似事例収集部
15は、解選択部12から考慮条件の和集合が検索情報
として渡されたときに、事例データベース5から上記検
索情報をキーにそれらが全て成り立っている事例を取り
出し収集し、この事例集合を解比率決定部16に与える
ようになっている。解比率決定部16は、類似事例収集
部15から事例集合が送られたときに、その事例集合か
ら解候補と集合全体に対する各解候補の比率とを求め、
これを解選択部12に与えるようになっている。
【0021】解選択部12は、この段階で、複数の問題
解決器R1〜Rnからのそれぞれ独自の解と解比率決定部
16からの結果とを比較照合し、各問題解決器R1〜Rn
からの解のうちで、解比率決定部16からの結果に最も
類似している解を選択し、ユーザインタフェース3に出
力するようになっている。
【0022】なお、解選択部12は、各問題解決器R1
〜Rnに優先順位が割り当てられている場合において、
事例の不足により事例検索部13で比較に充分な精度の
ある結果が得られないようなときには、各問題解決器R
1〜Rnに割り当てられている優先順位に基づき、各問題
解決器R1〜Rnからの解を選択するようになっている。
【0023】次にこのような構成の問題解決装置の動作
を図2のフローチャートを用いて説明する。なお、以下
では、問題解決装置を故障診断システムに適用するもの
として説明する。従って、この場合、問題解決装置は、
故障の診断を行ない、故障原因を診断結果として,すな
わち解として出力するものとする。すなわち、問題解決
器R1〜Rnは、異なる手法により診断対象の状態に関す
る情報から故障の原因を独立に予測する診断モジュール
として機能する。また、ユーザは、実際の故障原因を実
際の解として入力するものとする。この際に、診断処理
の開始から問題解決装置が診断結果を出力し、しかる
後、実際に起こった故障原因がユーザから通知されるま
で1回の診断サイクルとする。
【0024】問題解決装置を起動すると、各問題解決
器,すなわち各診断モジュールR1〜Rnが起動され、各
診断モジュールR1〜Rnは診断に必要な情報の入力を質
問制御部11に順次要求する。質問制御部11では、こ
れらの要求を整理し、また、例えば類似の質問やすでに
得られている情報などを考慮して質問を生成し、これら
をユーザインタフェース3を介し、出力部2に順次出力
する。
【0025】ユーザは、入力部1によって、この質問に
対する応答を情報として入力することもできるし、ある
いはこれとは別に問題解決装置からの診断結果(故障原
因)の出力後、実際の故障原因をも情報として入力する
ことができる。入力部1から情報の入力があると(ステ
ップS1)、ユーザインタフェース3では、この入力情
報が質問に対する応答であるのか、それとも実際の故障
原因であるのかを判断する(ステップS2)。この結
果、質問に対する応答であるときには、その情報を入力
要求を発した診断モジュールに返す。このようにして、
各診断モジュールR1〜Rnが診断に必要な情報の入力を
順次要求し、その結果、診断に必要な入力情報が順次返
されると、各診断モジュールR1〜Rnでは、得られた入
力情報を基に、独自の診断方法で診断を行ない、故障原
因の候補並びにその可能性の大きさを決定し、これを診
断結果として出力する(ステップS3)、また、この診
断結果には、これを得るのに診断モジュールにより考慮
された入力情報,すなわち考慮条件のリスト(具体的に
は診断状況)も付されている。なお、診断モジュールが
デフォルトにより暫定的な結果を出力するタイプのもの
である場合には、この診断モジュールは、診断結果の出
力後も入力情報を常にモニターし、新たな情報により結
果が変更されるときは変更された結果を再出力する。
【0026】このようにして、各診断モジュールR1
nにおいて、新しい診断結果並びにそれに付された考
慮条件のリストが出力されると(ステップS4)、解選
択部12は、診断モジュールR1〜Rnからの出力をリア
ルタイムでモニターし、その時点までの出力を基に事例
検索部13を起動する。より具体的には、解選択部12
は、各診断モジュールR1〜Rnからの診断結果からこれ
に付されている考慮条件を取り出し、それらの和集合Δ
を求め、これを事例検索部13に与える(ステップS
5)。なお、この時点において、全ての診断モジュール
1〜Rnが診断結果を全て出力している必要はない。
【0027】考慮条件の和集合Δが事例検索部13に送
られると、事例検索部13の類似事例収集部15では、
考慮条件の和集合Δをキーとして事例データベース5を
検索し、事例データベース5に以前の診断サイクルで登
録されている種々の事例のうち、考慮条件の和集合Δが
成立する事例を抽出し、これを事例集合Γとして収集し
て解比率決定部16に送る(ステップS6)。
【0028】解比率決定部16では、事例集合Γに含ま
れる事例数が解比率を決定するに際して充分であるか否
かを判断し(ステップS7)、充分である場合には、事
例集合Γに含まれている各事例から解候補(すなわち実
際の故障原因の種類)を求め、集合Γにおける事例数全
体に対する各解候補の比率Ωを決定する(ステップS
8)。
【0029】このようにして、各解候補,すなわち実際
の故障原因の候補,並びにそれの比率Ωが決定される
と、これらは解選択部12に送られる。これにより、解
選択部12では、複数の診断モジュールR1〜Rnからの
診断結果である故障原因の候補の可能性の大きさと、事
例検索部13から送られた実際の故障原因の比率Ωとを
比較照合し、各診断モジュールからの診断結果のうち
で、実際の故障原因の比率Ωに最も近い可能性をもつ解
を選択し、ユーザインタフェース3を介し、出力部2に
出力することができる(ステップS9)。
【0030】一方、ステップS7において、事例数が充
分でなく、事例の不足により事例検索部13において比
較に充分な精度のある結果が得られないと判断したとき
には、事例検索部13は、その旨を解選択部12に通知
する。このときには、解選択部12は、例えば各診断モ
ジュールR1〜Rnに優先順位が割り当てられている場合
には、その優先順位に基づき、最も優先順位の高い診断
モジュールからの診断結果を選択し、これをユーザイン
タフェース3を介し、出力部2に出力する(ステップS
10)。
【0031】ステップS9またはステップS10で解の
選択,すなわち診断結果の選択がなされると再びステッ
プS1に戻り、ステップS1で情報の入力があり、ステ
ップS4において、各診断モジュールR1〜Rnから新た
な診断結果が出力されると、これについて、再度、ステ
ップS5乃至S10の診断処理を繰り返す。このような
診断処理を繰り返し行ない、ステップS1において実際
の故障原因がユーザにより入力されたことがステップS
2で判断されたときに、この1回の診断処理が終了す
る。
【0032】そして、実際の故障原因が入力されたとき
には、事例登録機構6は、この実際の故障原因並びにそ
のときの入力情報を1つの事例として事例データベース
5に追加登録する(ステップS11)。これにより、1
回の診断サイクルが終了する。
【0033】次に、上記処理の具体例を説明する。い
ま、例えば、2つの診断モジュールR1,R2が設けられ
ているとし、これら2つの診断モジュールR1,R2から
図3(a),(b)に示すような診断結果がそれぞれ出
力された場合を考える。なお、図3(a),(b)から
わかるように、診断結果には、故障原因の候補a,b,
d等およびその可能性(%)とともに、この結果を得る
のに入力された情報,すなわち考慮条件が付されてお
り、診断モジュールR1では、この考慮条件は「電源電
圧低い,水圧高い,蒸気発生あり」であり、診断モジュ
ールR2では、「タンク容量大,水圧高い,蒸気発生あ
り」となっている。
【0034】図3(a),(b)の各診断結果が解選択
部12に送られると、解選択部12では、先づ、図3
(a)の考慮条件と図3(b)の考慮条件との和集合Δ
を求める。いまの場合、和集合Δは、「電源電圧低い,
水圧高い,蒸気発生あり,タンク容量大」となる。
【0035】一方、事例データベース5には、過去の種
々の診断サイクルにおいてユーザが入力した実際の故障
原因並びにそのときの入力情報が種々の事例として記憶
されている。図4は過去のある1つの診断サイクルにお
いてユーザにより入力された1つの事例の例を示してい
る。
【0036】解選択部12において、上記のような考慮
条件の和集合Δが事例検索部13に与えられると、事例
検索部13では、この考慮条件「電源電圧低い,水圧高
い,蒸気発生あり,タンク容量大」が成り立っている事
例,すなわちこの考慮条件と同じ入力情報をもつ事例を
事例データベース5の中から抽出する。この結果、例え
ば図5(a)乃至(d)に示すような4種類の事例が検
索され、図5(a)に示す事例が50件,図5(b)に
示す事例が25件,図5(c)に示す事例が20件,図
5(d)に示す事例が5件であり、事例数の合計が10
0件であったとする。この場合、事例検索部13の解比
率決定部16では、図5(a)に示す事例,すなわち原
因aが50%,図5(b)に示す事例,すなわち原因b
が25%,図5(c)に示す事例,すなわち原因dが2
0%,図5(d)に示す事例,すなわち原因fが5%と
して、解比率を決定し、図6に示すようなものに編集し
てこれを解選択部12に与える。
【0037】これにより、解選択部12では、図3
(a),(b)の診断結果と事例検索部13からの図6
に示した比率決定結果とを比較し、図6の比率決定結果
に最も近い診断結果を選択する。いまの場合、比率決定
結果は、図3(b)よりも図3(a)の方に類似してい
るので、図3(a)の診断結果が選択されてユーザイン
タフェース3を介し出力部2に出力される。
【0038】このように本実施例においては、解選択部
12は、複数の問題解決器R1〜Rnからの診断結果を多
数決等によりすぐに選択するのではなく、各問題解決器
1〜Rnからの診断結果の考慮条件の和集合を先づ求
め、この和集合が成り立つ過去の事例を収集し、この事
例集合に基づき過去における実際の故障原因の比率を決
定し、これを参照し、各問題解決器R1〜Rnの診断結果
のうちからこれに最も近いものを最終的な診断結果とし
て出力するようにしているので、各問題解決器R1〜Rn
からの診断結果を多数決等によりすぐに選択する場合に
比べて、最終的により信頼性ある診断結果を得ることが
でき、特に、解の最適性を一意に決定する基準がない場
合に、擬似的な最適性の基準を与えることができる。
【0039】なお、解選択部12において、図3
(a),(b)の診断結果を図6の比率決定結果と比較
するまでもなく、図6の比較決定結果を最終的な診断結
果として出力することも考えられる。しかしながら、こ
の場合には、単に過去の事例の統計的処理にだけ基づく
ものであり、各診断モジュールR1〜Rnにおける診断結
果が反映されないものとなる。従って、より信頼性のあ
る最終的な診断結果を得るためには、本実施例のよう
に、解選択部12において図3(a),(b)の診断結
果を図6の比率決定結果と比較照合する処理が必要であ
る。
【0040】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1,2記載
の発明によれば、問題管理手段は、各々独自の仕方で問
題を解決する複数の問題解決手段から出力された解のう
ちで最適な解を選択して出力するが、その際に、解決さ
れるべき問題に対する考慮条件に基づいて過去の事例の
集合を参照し、最適な解の選択を行なうようになってい
るので、情報,知識等の不足や誤りに強く、柔軟性およ
び信頼性の高い問題解決を行なうことができ、特に、解
の最適性を一意に決定する基準がない場合に、擬似的な
最適性の基準を与えることができて、信頼性の高い解を
最終的に得ることができる。
【0041】また、請求項3記載の発明によれば、問題
管理手段は、各問題解決手段からの各考慮条件の和集合
を求め、各考慮条件の和集合が成立している過去の事例
を収集するようになっているので、解の選択のために用
いられる事例の集合の大きさが不必要に減少するのを抑
えることができる。
【0042】また、請求項4記載の発明によれば、各問
題解決手段に優先順位が予め設定されており、問題管理
手段において収集された事例の個数が解の選択に充分な
ものでないときには、問題管理手段は、各問題解決手段
間に予め設定されている優先順位に従がい、最も優先順
位の高い問題解決手段からの解を選択するようになって
いるので、事例の数が少なく事例に基づく解の選択がで
きない場合にも、解の選択を行なうことができる。
【0043】また、請求項5記載の発明によれば、診断
対象の状態に関する情報に基づいて前記各問題解決手段
から故障原因の候補を出力させ、診断すべき状況と類似
する過去の事例の集合を用いて、各問題解決手段からの
解のうちで最適な解を選択するようになっているので、
信頼性の高い故障等の診断結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る問題解決装置の一実施例の構成図
である。
【図2】図1の問題解決装置を故障診断システムに適用
した場合の処理流れを示すフローチャートである。
【図3】(a),(b)は2つの問題解決器からそれぞ
れ出力される診断結果の一例を示す図である。
【図4】過去のある1つの診断サイクルにおいてユーザ
により入力された1つの事例の例を示す図である。
【図5】(a)乃至(d)は類似事例収集部において収
集された4種類の事例の一例を示す図である。
【図6】解比率決定部から出力される比率決定結果の一
例を示す図である。
【符号の説明】
1 入力部 2 出力部 3 ユーザインタフェース 4 問題解決管理部 5 事例データベース 6 事例登録機構 11 質問制御部 12 解選択部 13 事例検索部 15 類似事例収集部 16 解比率決定部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々独自の仕方で問題を解決する複数の
    問題解決手段と、問題解決手段から出力された解のうち
    で最適な解を選択して出力する問題管理手段とを有し、
    前記問題管理手段は、解決されるべき問題に対する考慮
    条件に基づいて過去の事例の集合を参照し、最適な解の
    選択を行なうようになっていることを特徴とする問題解
    決装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の問題解決装置において、
    前記各問題解決手段は、解候補および該解候補の可能性
    の大きさ並びに解を得るための考慮条件を前記問題管理
    手段にそれぞれ与えるようになっており、この場合に、
    前記問題管理手段は、各問題解決手段から与えられた考
    慮条件と類似する過去の事例の集合を収集する事例集合
    収集手段と、収集された事例集合において解候補ごとの
    事例数の比率を決定する比率決定手段と、比率決定手段
    において決定された解候補ごとの比率と最も近い可能性
    の大きさをもつ問題解決手段からの解を選択する解選択
    手段とを有していることを特徴とする問題解決装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の問題解決装置において、
    前記問題管理手段は、各問題解決手段からの各考慮条件
    の和集合を求め、前記事例集合収集手段は、各考慮条件
    の和集合が成立している過去の事例を収集するようにな
    っていることを特徴とする問題解決装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の問題解決装置において、
    前記各問題解決手段に優先順位が予め設定されており、
    前記事例集合収集手段により収集された事例の個数が解
    の選択に充分なものでないときには、前記解選択手段
    は、各問題解決手段間に予め設定されている優先順位に
    従がい、最も優先順位の高い問題解決手段からの解を選
    択するようになっていることを特徴とする問題解決装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の問題解決装置を用いる診
    断システムであって、診断対象の状態に関する情報に基
    づいて前記各問題解決手段から故障原因の候補を出力さ
    せ、診断すべき状況と類似する過去の事例の集合を用い
    て、各問題解決手段からの解のうちで最適な解を選択す
    るようになっていることを特徴とする診断システム。
JP3328024A 1991-11-15 1991-11-15 問題解決装置およびそれを用いた診断システム Pending JPH05143341A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0855031A (ja) * 1994-08-15 1996-02-27 Nec Corp 協調型の知識ベースシステム
JP2009076039A (ja) * 2007-09-18 2009-04-09 Palo Alto Research Center Inc レジャー活動を推奨するコンピュータシステム
JP2011134094A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Fujitsu Ltd トラブル対処プログラム及びトラブル対処方法

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