JPH05142977A - ホログラム記録材料並びホログラム記録素子及びその製造方法並びにホログラム記録方法 - Google Patents

ホログラム記録材料並びホログラム記録素子及びその製造方法並びにホログラム記録方法

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JPH05142977A
JPH05142977A JP4124573A JP12457392A JPH05142977A JP H05142977 A JPH05142977 A JP H05142977A JP 4124573 A JP4124573 A JP 4124573A JP 12457392 A JP12457392 A JP 12457392A JP H05142977 A JPH05142977 A JP H05142977A
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Tetsuji Kawakami
哲司 川上
Katsuya Wakita
克也 脇田
Tatsuro Kawamura
達朗 河村
Yusuke Ozaki
裕介 尾崎
Takashi Minemoto
尚 峯本
Nobuo Sonoda
信雄 園田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の高分子組成物であって、カルバゾール
誘導体と分子内電荷移動型染料骨格を有する反応性単量
体等を含む記録層の両面側に、透明電極層を設けること
により、光空間変調やリアルタイムホログラム記録が可
能なホログラム記録素子及びその製造方法並びにホログ
ラム記録方法を提供する。 【構成】 N−カルバゾリルエチルアクリレート・4−
(β−シアノ−β−カルボキシエチルビニル−N−メチ
ルアニリノエチルメタクリレート共重合体にポーリング
処理を施したような光導電性を有し且つ反転対称中心を
有しない構造の高分子組成物で構成された記録層1の両
面側に透明電極2、2´を形成してホログラム記録素子
を得る。ホログラム記録は、透明電極2、2´間に直流
電圧を印加しながらコヒーレント光を照射することによ
り行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空間光変調やリアルタ
イムホログラム記録等を行うことができる光屈折性のホ
ログラム記録素子及びその製造方法、並びにこのホログ
ラム記録素子を用いたホログラム記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より光屈折性(フォトリフラクティ
ブ)効果は、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、ニ
オブ酸ストロンチウムバリウム、ビスマスシリコンオキ
サイド等の無機の2次非線形光学結晶について見いださ
れ、空間光変調素子、リアルタイムホログラム記録素子
あるいは位相共役素子として研究利用されてきた。
【0003】一方で、有機の2次非線形光学材料は、大
きな非線形光学定数が見込まれるため近年注目され、特
にレーザ光の波長変換やポッケルス効果による電気光学
変調素子として利用すべく活発に研究されている。
【0004】また、新たに2次非線形光学材料である2
−シクロオクチルアミノ−5−ニトロピリジンにテトラ
シアノキノジメタン(TCNQ)をドープした有機結晶
において、これまで無機結晶でのみ確認されていた光屈
折効果が発現することが確認された(ソリッドステイト
コミュニケーション第74巻第867〜870頁(K.
Shutter,J.Hulliger and P.Gunter Solid State Commun
ications,Vol.74,No.8,p867-870,1990))。
【0005】さらに、2,2−ビス(4’−ヒドロキシ
フェニル)プロパン・ジグリシジルエーテル(いわゆる
ビスフェノールAのジグリシジルエーテル)と4−ニト
ロ−1、2−フェニレンジアミンのエポキシ重合体に、
光導電剤であるジエチルアミノベンズアルデヒドジフェ
ニルヒドラゾンをドープしたガラス転移温度が低い高分
子組成物に、ニトロアニリン部分の配向を促すための電
界印加と同時に、13W/cm2 の光量でホログラフィ
ック露光して0.001%オーダーの回折光の発生が観
測された(フィジカル レビュー レターズ第66巻第
1846〜1849頁(Stephan ducharme,J.C.Scott,
R.J.Twieg,and W.E.Moerner Physical Review Letters
66(14),1846-1849,(1991)))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしビスマスシリコ
ンオキサイドなどの無機材料の場合は、大きな単結晶を
得ることが容易でないため、大面積のホログラム記録素
子を製造することが困難であり、製造効率の低さのため
に素子が高価になるという課題があった。
【0007】一方、有機材料の場合には、ホログラム記
録素子の大面積化や低価格化の可能性があると考えられ
ているが、前述のテトラシアノキノリンをドープした2
−シクロオクチルアミノ−5−ニトロピリジンでは、感
度、回折効率がともに低く実用的でない。更に結晶であ
るために無機材料の場合と同様に大面積のホログラム記
録素子を得ることは困難であるという課題があった。
【0008】またさらに高分子組成物でも、前述のよう
な低分子の光導電材料をドープしたエポキシ系高分子非
線形光学材料では、光導電剤の溶解性が低く、分極させ
た状態での加熱硬化ができず安定性にかけるという課題
と、電荷生成能力が劣るとともに電荷のトラップがほと
んどないため、大きな空間電荷分布の形成が期待できな
い、すなわち回折効率の増大を期待できないという課題
があった。
【0009】本発明は、前記課題を解決するために、有
機材料であって非晶質の高分子組成物であるホログラム
記録材料の提供と、このような材料を用いた大面積化が
容易で高感度高回折効率で特性が安定なホログラム記録
素子、及び製造効率が高く安価なホログラム記録素子の
製造方法を提供することを目的とする。また、本発明の
ホログラム記録素子を使用してホログラムを記録するホ
ログラム記録方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題点を解決するための手段】前記課題を解決するた
めに、本発明のホログラム記録材料は光導電性を有する
要素、2次の超分極を示す要素、および電子または正孔
捕捉要素を含み、且つ反転対称中心を有しない構造の高
分子組成物であることを特徴とする。
【0011】また、本発明のホログラム記録素子は、光
導電性を有する要素、2次の超分極を示す要素、および
電子または正孔捕捉要素を含み、且つ反転対称中心を有
しない構造の高分子組成物からなる記録層の両面側に、
透明電極層を設けたことを特徴とする。
【0012】前記構成において、記録層と透明電極層と
の間に、絶縁層を設けることが好ましい。また、前記構
成において記録層が、カルバゾール骨格を有する単量体
を含む高分子組成物からなることを特徴とする。
【0013】また、本発明のホログラム素子の製造方法
は、先ず本発明のホログラム記録材料溶液を作製し、こ
の溶液を透明基板上に設けた透明電極側に塗布・乾燥し
記録層を作製し、こうして得られた2枚の透明基板の記
録層同士を重ね合わせた状態で溶融加圧成形し、ホログ
ラム記録材料のガラス転移温度近傍またはそれ以上に記
録層を加熱しながら透明電極間に電界を印加後冷却する
ことを特徴としている。
【0014】また、本発明に係るホログラム記録素子の
製造方法は、固体状態で光導電性を有する要素、2次の
超分極を示す要素を含む高分子組成物を準備し、前記高
分子組成物を加熱して板状に成形することにより記録層
を形成し、次に前記記録層の少なくとも両面側に絶縁層
を形成し、前記絶縁層の上に透明電極層を設けて、更に
前記透明電極層の間に電界を印加した状態で、前記記録
層を高分子組成物のガラス転移温度近傍またはそれ以上
へ加熱して、その後冷却することにより、ホログラム記
録素子を得ることを特徴とする。
【0015】また、本発明に係るホログラム記録素子の
製造方法は、固体状態で光導電性を有する要素、2次の
超分極を示す要素、および電子または正孔捕捉要素を含
む高分子組成物の溶液を作製し、この溶液を塗布・乾燥
して前記高分子組成物のフィルムを成形した後、このフ
ィルム複数枚と片面側に透明電極層が形成された透明基
板を2枚用意し、フィルムと透明電極層が接触するよう
に透明基板で複数枚のフィルム挟むように重ね合わせた
状態で溶融加圧成形して溶着し、さらに前記高分子組成
物のガラス転移温度近傍又はそれ以上へ前記記録層を加
熱しながら前記透明電極層の間に電界を印加し、その後
冷却することを特徴とする。
【0016】また、本発明に係るホログラム記録方法
は、光導電性を有する要素、2次の超分極を示す要素を
含み、且つ反転対称中心を有しない構造である高分子組
成物からなる記録層の両面側に設けられた透明電極層の
間に、直流電圧を印加した状態で、前記記録層の両面側
からコヒーレント光を照射することによりホログラムを
記録することを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明のホログラム記録材料は、光導電性を有
する低分子、モノマまたはポリマと、2次の超分極を示
す低分子、モノマまたはポリマと、電子または正孔捕捉
物質の少なくとも3つの要素を含む。これらを含有する
高分子組成物を反転対象中心を有しない構造にすること
で、3要素の内、2次の超分極を示す要素が寄与して、
ポッケルス効果が発現する。反転対称中心を有しない構
造にするには、これら3要素を合成又は分散させて薄膜
状又は板状に成形した後、これら3要素を含む高分子組
成物のガラス転移温度近傍又はそれ以上へ加熱しながら
電界を印加してポーリング処理(分極化処理)すること
で達成できる。また、基底状態における双極子モーメン
トが大きく且つ2次の超分極率βが大きい2次の超分極
を示す要素は、より大きなポッケルス効果を誘起するた
め、ホログラム記録感度や回折効率を向上させることが
できる。また、3つの要素のうち、電子又は正孔捕捉物
質を含有するため、光照射で光導電性を有する要素で生
成するキャリアがトラップされ易く、高分子組成物内部
に空間電荷分布を生じ、空間電荷分布による内部電界が
大きくなるため、ホログラム記録感度や回折効率が向上
する。
【0018】上記のような高分子組成物からなる記録層
の両面側に、透明電極層を有する構成のホログラム記録
素子では、記録層の厚み方向に電界を印加することがで
きるため、記録面に対して垂直な方向に自発分極した構
造になり、従って記録面に平行な光学的位相格子の記
録、即ち反射型ホログラムの記録が可能になる。さらに
記録時に電界を印加しながら記録することが可能であ
る。またさらに、分極処理により生成した配向が緩和し
性能低下した場合にも再度分極処理をすることも容易で
ある。
【0019】また、記録層が、カルバゾール骨格を有す
る単量体を含む高分子組成物からなることにより、光照
射によりラジカルイオン対が生成し、ラジカルカチオン
がキャリアとして移動する光導電性を持たせることがで
きる。更に、これにより光導電材料の凝集は起こらない
ので、配向を固定化させる加熱又は冷却を伴ったポーリ
ング処理が可能になる。更に、カルバゾール骨格を有す
る光導電性高分子の場合には、複数のカルバゾール環が
平行に向き合ったようなダイマー(2量体)サイトでの
ラジカルイオンのトラップが起こり易く、残留する空間
電荷を形成し易いため、より大きな屈折率変化を誘起す
ることが出来る。
【0020】また、高分子組成物からなる記録層の両面
側に透明電極層を設けるというホログラム記録素子の基
本的構成を、透明基板等の支持体の上に形成することに
より、ホログラム記録素子全体の機械的強度を向上させ
ることができる。
【0021】また、高分子組成物からなる記録層と透明
電極層との間に、絶縁層を設けることにより、絶縁耐圧
を向上させることが可能になり、記録層内に印加する電
界を上げることができる。
【0022】また、本発明のホログラム記録素子の製造
方法は、ホログラム記録材料の溶液を透明電極を有する
透明基板上に塗布・乾燥し、この透明基板を2枚記録層
を重ねて溶融加圧成形し、その後記録層のガラス転移温
度近傍又はそれ以上に加熱しながら透明電極間に電界を
印加してポーリング処理を行うため、次の2点の作用が
ある。 (1)加熱時のポーリング処理において静電吸引力に起
因する透明電極層の変形が、透明電極層が透明基板で支
持されているために起こらない。 (2)記録層の形状の概略を溶液状態からの成形で行
い、後に溶融加圧成形で溶着させるので、比較的低い温
度、短い時間の加熱で記録層の成形を完了でき、記録層
の性能の熱劣化が少ない。
【0023】また、本発明のホログラム記録素子の製造
方法は、カルバゾール骨格を有する単量体と分子内電荷
移動型染料骨格を有する反応性単量体を含む高分子組成
物を加熱して板状に成形することにより記録層を形成
し、続いて記録層の少なくとも両面側に絶縁層を形成
し、さらに絶縁層上に透明電極層を設けて、その後記録
層のガラス転移温度近傍又はそれ以上に加熱しながら透
明電極間に電界を印加してポーリング処理を行うため、
記録層の厚みを比較的に大きく設定することができ高い
回折効率を得ることができる。
【0024】また、本発明のホログラム記録素子の製造
方法は、固体状態で光導電性を有する要素、2次の超分
極を示す要素を含む高分子組成物の溶液を塗布・乾燥し
てフィルムを成形し、そのフィルム複数枚を片面側に透
明電極層が形成された透明基板2枚でフィルムを透明電
極層が接触するように挟むように重ね合わせた状態で溶
融加圧成形し、その後前記高分子組成物のガラス転移温
度近傍又はそれ以上へ前記記録層を加熱しながら前記透
明電極層の間に電界を印加し、その後冷却することによ
り素子を作製するので、次の3点の作用がある。 (1)加熱時のポーリング処理において静電吸引力に起
因する透明電極層の変形が、透明電極層が透明基板で支
持されているために起こらない。 (2)溶液状態から高分子組成物のフィルムを成形した
後、溶融加圧成形で溶着させるので、比較的低い温度、
短い時間の加熱で記録層の成形を完了でき、記録層の性
能の熱劣化が少ない。 (3)フィルムを複数枚積層して溶融加圧成形し記録層
を形成させるので、記録層の厚みを容易に大きくするこ
とができ、回折効率が高い素子を作製できる。
【0025】また、本発明のホログラム記録方法は、光
導電性を有する要素、2次の超分極を示す要素を含み、
且つ反転対称中心を有しない構造である高分子組成物か
らなる記録層の両面側に設けられた透明電極層の間に、
直流電圧を印加した状態で、前記記録層の両面側からコ
ヒーレント光を照射するので、光照射によるラジカルイ
オン解離効率が大きくすることができるとともにこれに
より生成する空間電荷分布を記録層の厚み方向に形成で
き、記録層が有する電気光学定数を有効に利用できるの
で、ホログラム記録感度並びに回折効率を向上すること
ができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明のホログラム記録材料並びにホ
ログラム記録素子及びその製造方法の実施例について説
明する。
【0027】まず、本発明のホログラム記録材料につい
て説明する。光導電性を有する要素、2次の超分極を示
す要素および電子または正孔捕捉要素を含む高分子組成
物は、光導電性を有するようなポリマまたは(反応性)
モノマ(以下本明細書で言う「(反応性)モノマ」と
は、反応して重合体を生成する低分子化合物または反応
性のない低分子化合物を総称し、「反応性モノマ」と
は、通常の反応して重合体を生成する低分子化合物を言
う)と、2次の超分極を示すポリマまたは(反応性)モ
ノマと、電子または正孔捕捉物質とを、ブレンド、分子
分散、または共重合することによって得られる。こうし
て得られた高分子組成物を、ガラス転移温度近傍または
それ以上に加熱した状態で電界を印加するポーリング処
理を行うことにより、反転対称中心を有しない構造を得
ることができる。
【0028】光導電性を有するポリマまたは(反応性)
モノマとしては、ビニルカルバゾールやカルバゾリルア
ルキルメタクリレートなどのカルバゾール骨格を有する
単量体もしくは重合体、N,N’−ジフェニル−N,
N’−ビス(3−トルイル)−4,4’−ジアミノビフ
ェニル(TPD)等のトリフェニルアミン誘導体やピラ
ゾリン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、ヒドラゾン
誘導体、オキサジアゾール誘導体、インドリン誘導体等
がある。好ましくは正孔捕捉物質を兼ねることができ、
凝集を起こさないカルバゾール骨格を有する重合体であ
る。
【0029】2次の超分極は多かれ少なかれほとんどの
有機分子が示す性質であるので、2次の超分極を示すポ
リマまたは(反応性)モノマは特に限定されないが、大
きな屈折率変化を得るためには(即ち大きなポッケルス
効果を得るためには)、基底状態における双極子モーメ
ントが大きく、かつ2次の超分極βが大きい(反応性)
モノマまたはポリマが好ましく、このような化合物の例
としては、ニトロアニリン誘導体、ベンジリデンマロノ
ニトリル誘導体、β−フェニル−α−シアノアクリル酸
誘導体、β−アミノスチレン誘導体、トリシアノスチレ
ン誘導体、アミノニトロアゾベンゼン誘導体、アミノニ
トロスチルベン誘導体などの分子内電荷移動型染料を挙
げることができる。これら誘導体が、ビニル基、アクリ
ロイル基、メタクリロイル基等反応性官能基を有してい
る場合には反応性モノマとして用いることができ、また
重合してあれば、ポリマとして使用することができる。
【0030】電子または正孔捕捉物質としては、ニトロ
基、シアノ基等を複数有する芳香族化合物などの強力な
電子受容性化合物、またはアミノ基、アルキルもしくは
アリールアミノ基等を有する芳香族化合物などの強力な
電子供与性化合物を挙げることができる。ビニル基、ア
クリロイル基、メタクリロイル基などの反応性官能基を
有していてもよい。また、2量体アニオンラジカルや2
量体カチオンラジカルなど複量体イオンラジカルを形成
し得る化合物は、エネルギー的に安定でより深いトラッ
プを形成し、電荷が蓄積され易く、ホログラム記録感度
及び回折効率の向上を計ることができるので好ましい。
なかでもカルバゾールの2量体カチオンラジカルを形成
し得るような化合物は、比較的溶解性に富むので好まし
い。カルバゾールの2量体カチオンラジカルを形成し得
るような化合物とは、具体的にカルバゾール誘導体であ
り、これらのオリゴマやポリマは2量体部分を形成する
カルバゾール骨格が隣接しているので、強力なトラップ
となる。光導電性を有する(反応性)モノマまたはポリ
マが、ポリビニルカルバゾールやカルバゾリルアルキル
アクリレートのようにカルバゾール骨格を有する(反応
性)モノマまたはポリマである場合には、これらが正孔
捕捉物質を兼ねていてもよい。
【0031】次に、光導電性を有するポリマまたは(反
応性)モノマと、ポーリング処理により大きなポッケル
ス効果を発現できるポリマまたは(反応性)モノマと、
電子または正孔捕捉物質との、ブレンド、分子分散また
は共重合について説明する。 (1)3者が反応性モノマである場合には、共重合によ
り全性質を有する高分子組成物とすることができる。共
重合は通常操作のラジカル重合で容易に実施できる。モ
ノマの組合せによってはイオン重合も可能である。 (2)3者がポリマである場合には、溶液または溶融状
態でブレンドすることで全性質を有する高分子組成物と
することができる。 (3)一成分がモノマで他成分がポリマの場合には、モ
ノマをポリマに分子分散させることで全性質を有する高
分子組成物とすることができる。 (4)3者ともに反応性でないモノマの場合には、バイ
ンダーとしてのポリマに3者を分子分散させることで全
性質を有する高分子組成物を得ることができる。なお、
この場合に用いるバインダ−としては、3者と相溶性の
ある材料を適宜選択すればよい。
【0032】一方、大きな2次の超分極を示す(反応
性)モノマまたはポリマは凝集し易い傾向があり、また
ポリマ相互のブレンドにおいても相溶性が低い場合に
は、光散乱により透明性が得られない場合もあるので、
上記(1)の反応性モノマ同士を共重合させて高分子組
成物を得ることが最も好ましい方法である。
【0033】また、光導電性の感度波長を長波長化させ
るために、または量子収率を増大させるために、電子供
与性物質または電子受容性物質などを添加し、光導電性
を有するポリマまたはモノマと電荷移動型錯体を形成さ
せることも好ましい構成である。たとえば、ポリビニル
カルバゾールを光導電性高分子組成物とした場合、トリ
ニトロフルオレノン、テトラニトロフルオレノン等を添
加することにより、赤色光にも感度を生じるようにな
る。なお、これらの添加物質が反応性官能基を有する場
合には、コモノマとして共重合させることも好ましい構
成である。
【0034】また、2次の超分極を示す(反応性)モノ
マまたはポリマについては、ホログラムの記録や再生を
行なう波長に吸収が少ないものが好ましいが、白色光で
再生を行う場合などはこの限りでない。
【0035】一般に大きな2次の超分極βを有するもの
ほど吸収波長は長波長シフトするが、アルコキシベンジ
リデンマロノニトリル、β−(4−アルコキシフェニ
ル)−α−シアノアクリル酸誘導体などは可視域にほと
んど吸収を持たないにもかかわらず、500nm程度ま
で吸収を有するニトロアニリン類並みのβを有するの
で、これらを側鎖に有するモノマ、ポリマを利用するこ
とで例えば488nmのアルゴンレーザーを記録光源と
することさえ可能になる。
【0036】図1は、本発明のホログラム記録素子の一
実施例の斜視図であり、図2はそのA−A´断面図であ
る。この記録素子は、光導電性を有する要素、2次の超
分極を示す要素を含み、且つ反転対称中心を有しない構
造である高分子組成物からなる記録層1の両面側に透明
電極2および2’の透明電極側を構成してある。本発明
のホログラム記録素子の形態としては、例えば図3〜図
6のような形態であってもよい。すなわち、図3のよう
に記録層1と透明電極2,2’との間に絶縁層4,4’
が設けてあってもよい。また、図4のように透明電極
2,2’の表面上に透明電極を保護する絶縁性の保護層
3,3’が設けてあってもよい。さらに図5のように透
明基板5の上に第1透明電極2’を設け、第1透明電極
2’の上に本発明のホログラム記録材料からなる記録層
1を設け、記録層1の上に第2透明電極2を設けてもよ
い。また、図6のように、第1透明基板5’の上に第1
透明電極2’を設け、第1透明電極2’の上に本発明の
ホログラム記録材料からなる記録層1を設け、記録層1
の上に第2透明電極2を設け、第2透明電極2の上に第
2透明基板5を設けてもよい。
【0037】上記のような構成とするためには、記録層
1となる高分子組成物を基板状または薄膜状に加工する
必要があるが、そのためには大別して二つの方法があ
る。第一の方法は溶融して成形する方法で、混練押出機
や熱プレス装置、さらには射出成形機、延伸機を用いて
色々な形状の基板あるいは薄膜状に加工することができ
る。射出成形や延伸では大きな異方性、位置による密度
差(屈折率差)が現れ易いので、条件の選定や成形後の
アニーリングの実施が肝要である。
【0038】第二の方法は溶液状態にして成形する方法
で、ディップ法、キャスト法、スピンコーティング法な
どで薄膜状に形成することができる。これらの方法は、
一般的に厚みが大きいものを形成し難い傾向にあるが、
その中でも高濃度の溶液をドクターブレードを用いて成
形するキャスト法や高濃度の溶液をスリットを通して落
下させながら両面から乾燥するキャスト法が好ましい。
【0039】キャスト法により成形されたものを積層し
てから溶融成形するといった第一の方法と第二の方法の
組み合せも有用である。すなわち、本発明のホログラム
記録材料の溶液を透明電極2および2’に塗布・乾燥し
記録層1を形成し、記録層1同士を重ね合わせ溶融加圧
して溶着し、しかる後後述するようなポーリング処理を
行う本発明のホログラム記録素子の製造方法によれば、
混練押し出し操作がつきまとう溶融成形のみによって成
形する方法に比べ、記録層1(すなわち本発明のホログ
ラム記録材料)に加わる熱履歴は小さく、性能の劣化が
少ないので好ましい。さらには、記録層1の膜厚を厚く
するため、キャスト法等により成形された複数枚の高分
子組成物のフィルムを、透明電極層付透明基板(例えば
図5に示した透明電極2,2’と透明基板5,5’)の
透明電極2,2’側にはさんで溶融加圧成形する方法で
も同様の作用効果が得られるため、本発明の製造方法が
好ましい。
【0040】記録層1の両面に形成される透明電極は、
ホログラム記録並びに再生に用いる光の波長に対して透
明であればよく、例えばITOやSnO2 といった通常
の透明電極を用いることができる。あるいは、例えば1
00nm以下の膜厚の非常に薄い例えばアルミニウム、
金、銀などの金属を、半透明な電極として利用すること
もできる。しかし、十分透明でない半透明の電極の場合
には、記録または再生に利用される光量が低下するので
好ましくない。なお、透明電極の厚みは、記録または再
生に用いる光の波長並びに入射角度等で決定される干渉
条件から外すことが好ましい。
【0041】図3の記録素子は、光導電性を有し且つポ
ッケルス効果を生ずる高分子組成物からなる記録層1の
両面側に、絶縁層4、4´を設け、その上に透明電極層
2、2´を設けている。このような絶縁層4、4´を設
けることにより、絶縁耐圧が向上して、記録層内に印加
する電界を上げることができる。なお、絶縁層は一方の
面のみに設けても構わない。
【0042】図4に示した透明電極付透明基板2,2’
を保護するために透明基板の上に設ける絶縁保護層3,
3’は、記録・再生波長で透明な素材であればよく、有
機または無機材料が供される。
【0043】図5または6に示した透明基板5,5’
は、ホログラム記録または再生に用いる光の波長に対し
て光透過性の良好なものであれば良く、透明基板材料と
して専ら供される石英板や各種ガラス基板等を使用でき
る。透明基板5,5’の厚みは、基板内での光干渉発生
を防止するため、約50μm以上とするのが好ましい。
ホログラム記録または再生に使用できる光量を有効に利
用するために、透明基板5,5’の透明電極2,2’を
設けない側に、表面反射を防止するための反射防止コー
ティングを施すことも好ましい。
【0044】記録層1の形態は板状または薄膜状の何れ
でもよく、記録層1上に設ける透明電極2および2’の
製造法としては、真空蒸着やスパッタなどの真空製膜方
法を実施すれば良い。また、図5もしくは図6に示した
ように、透明基板5上に透明電極2もしくは2’を形成
する手法としては、真空蒸着やスパッタなどの真空製膜
方法の他に、例えばスプレーパイロリシス法などの湿式
製膜方法で形成することもできる。
【0045】次に、記録層1を構成する高分子組成物
に、ポッケルス効果が生ずる性質を付与するためのポー
リング処理について説明する。上述のように両面側に透
明電極層2、2´が形成された高分子組成物は、ガラス
転移温度近傍又はそれ以上に加熱した状態で電界を印加
するポーリング処理を施すことにより、モノマ又はポリ
マの一部としての双極子が配向して分極する。このよう
に分極した状態のままガラス転移温度以下に冷却される
と分子配向は固定化され、反転対称中心を有しない構造
となる。このような構造の物質は、ポッケルス効果が生
じる。
【0046】電界の印加方法は、両面側に形成された透
明電極層間に電圧を印加することにより行う。加熱して
いる状態で電界の印加を中止すると、分子の配向緩和が
起きてポッケルス効果が小さくなるため、少なくともガ
ラス転移温度に加熱している状態から室温近傍に冷える
まで、電界の印加を継続して行なうことが好ましい。
【0047】なお、ポーリング処理を施す高分子組成物
(すなわち記録層1)は光導電性を有するため、ポーリ
ング処理は、光導電性の感度を有する波長の光が当たら
ない環境で実施することが好ましい。
【0048】なお、電界の印加は必ずしも両面側に形成
された透明電極間に電圧を印加する方法でなくとも良
い。すなわち、記録層1の両面側に透明電極が形成され
る以前の板状または薄膜状の記録材料に、コロトロン等
を用いたコロナ帯電により電界を印加してもよい。この
ような手段で行うポーリングでは、電極等を形成して素
子形状にする前にポーリング処理を行えるので、シート
状のホログラム記録材料を大量に形成する場合に特に有
用な方法である。
【0049】さらに、例えば図6に示したような形態の
ホログラム記録素子の場合で、本発明のホログラム記録
素子の製造方法を用いれば、前述したように加熱時のポ
ーリング処理における静電吸引に起因する透明電極2,
2’の変形が、透明電極2,2’が透明基板5,5’で
支持されているため発生しなく、良好なホログラム記録
素子を形成でき好ましい。
【0050】次に、本発明のホログラム記録素子を用い
たホログラム記録方法について説明する。上記のような
本発明のホログラム記録素子の記録層1を構成する高分
子組成物は、いわゆるポールドポリマーであり、記録層
1の表面に対して垂直方向に高分子組成物の中の各双極
子が配向した構造である。よって、記録層1の表面に垂
直な方向の電界が存在するとき、記録層1の表面に垂直
又は平行である方向の屈折率が変化する。
【0051】一般に、ポールドポリマの電気光学定数に
ついて、r33が最も大きく、下記の数式のようになる。
【0052】
【数1】 従って、最も大きなr33をホログラム記録に利用する光
照射系は、図7のようにポーリング方向に垂直な干渉縞
が形成されるような光照射系が考えられる。
【0053】この場合、干渉縞自体はホログラム記録面
に対し垂直であるので、透過型のホログラム記録方法と
なる。しかしながら、記録面積を大きくすると電極間の
距離が長くなるため、ポーリング処理に要する電界が同
じならば、電極間距離に比例して大きい電圧を印加する
必要があり、実質的に不可能である。
【0054】従って、図8に示すように、記録層1の両
面側に透明電極層2、2´を設けることによって、ホロ
グラム記録面に対し垂直な方向6にポーリングでき、且
つ、ホログラム記録面の両側から物体光7と参照光7´
を照射することが好ましいホログラム記録方法となる。
この場合、記録層1内では、記録層1の表面に対して平
行に近い干渉縞が形成される。干渉縞明部でキャリアが
生成し拡散或は移動をする。キャリアの分布は光の干渉
縞に対して位相ずれがあってもピッチはほぼ同じ状態で
残留し、結果的に高分子組成物(すなわち記録層1)中
に電荷の分布を形成する。従って、この残留電荷による
内部電場は露光時の干渉縞ピッチとほぼ同じになる。こ
の内部電場の分布に応じて記録層1においてポッケルス
効果が生じて、露光時の干渉縞ピッチとほぼ同じ屈折率
分布が生じる。結果としてホログラム記録が行われる。
なお、符号9は電界を印加するための電源であり、10
はスイッチである。
【0055】上記の高分子組成物からなる記録層には、
露光時に電場が印加されているため、干渉縞明部でラジ
カルイオン対が効率よく生成するので空間電荷分布によ
る大きな電界が形成される。
【0056】記録に用いる光は、光導電性を有する高分
子組成物の光導電感度域にある波長であって、コヒーレ
ントな(可干渉性の)光を用いる。特に、容易にコヒー
レント光が得られるレーザ光を用いることが好ましい。
なお、ホログラム記録をする際には、同一の光源のコヒ
ーレント光をビームスプリッタ等で2つの光束に分割し
てからホログラム記録素子までの光路長が、どちらもほ
ぼ同じ光路長になるようにして照射することが好まし
い。
【0057】なお、後述するように、再生時の参照光の
記録層への入射角が大きい方が屈折率変化が大きいnz
の影響を受けるので、効果的である。図9に、本発明の
ホログラム記録方法を使用することができる干渉計の一
例を全体概略図を用いて示す。
【0058】レーザ光源21から出射された光束は、ミ
ラー22を介してシャッタ23に入り、その後ビームス
プリッタ24により2つの光束に分割され、一方の光束
はレンズ25により発散光となり被写体20を照射し、
他方の光束はミラー26を介してレンズ27により発散
光となり記録層1を照射する。被写体20に照射された
光は、被写体の情報により変調されて、その一部が記録
層1を照射する。記録層1の中では、2つの光が干渉し
て干渉縞に応じたキャリア分布が形成される。なお、タ
イマー装置28は露光時間や記録層の印加電界を制御す
るものである。
【0059】次に、本発明のホログラム記録素子を用い
たホログラム再生方法について説明する。図10に示す
ように、露光時に用いた一方の光ビームを参照光11と
して照射することにより、回折により再生光12が生成
してホログラム再生が行なわれる。
【0060】参照光11は、その入射角や偏光に応じて
影響を受ける屈折率が異なる。すなわち、s偏光の場合
には記録層の面に垂直な方向の成分nz と記録層の面に
平行な方向の成分nx の影響を受け、p偏光の場合には
記録層の面に平行な方向の成分nx とny の影響を受け
る。電気光学定数r33はr13またはr23より大きいので
z の屈折率変化はny 、nx の変化より大きいのでs
偏光の利用が有利である。
【0061】しかし本発明のホログラム記録方法は、波
長選択性のある反射型ホログラムを形成するため、再生
の際には敢えてレーザ光等のコヒーレント光や偏光を用
いる必要はなく、太陽光線や電球等の非単色光源を利用
することができる。非単色光源の場合、記録層の光導電
感度は短波長ほど大きくなるので、新たなキャリアを生
成させないためには、参照光の短波長成分は少ないこと
が好ましい。また、ホログラムの像歪みを抑制するため
には、記録時の参照光が発散光の場合には、再生時の参
照光も発散光を用い、記録時の参照光が平行光の場合に
は、再生時の参照光も平行光を用いることが好ましい。
更に、再生時の参照光を照射する際には、大きな電界を
印加すると、光照射時のキャリア生成を促進して、記録
したキャリア分布を消去させるため、記録時のような電
界の印加は行ないことが好ましい。
【0062】次に、本発明のホログラム記録素子を用い
たホログラム消去方法について説明する。記録されたホ
ログラムを消去するには、記録層の光導電感度のある波
長成分の光を強い光量で記録層に照射して、新たなキャ
リアを生成することにより、記録層に記録されているキ
ャリア分布が消滅する。なお、消去光の照射と共に記録
層に電界を印加するのことも好ましい。また、記録層を
均一に消去を行なうためは、ホログラム記録素子に均一
な光量で照射することが好ましい。なお、消去光として
はコヒーレント光でなくても構わない。
【0063】続いて、本発明のホログラム記録材料並び
にホログラム記録素子及びその製造方法並びにホログラ
ム記録方法について、具体的な実施例を詳説する。 実施例1 <ホログラム記録材料用原料の製造>窒素導入管、還流
冷却管及び攪拌機を備えた三口フラスコに、Nーカルバ
ゾリルエチルアクリレート10重量部、p−(β−ジシ
アノビニルフェノキシ)エチルメタクリレート10重量
部及びアゾビスイソブチロニトリル0.2重量部を入れ
て、テトラヒドロフラン80重量部に溶解し、攪拌下窒
素を導入しながら80℃で5時間重合した。
【0064】次に、放冷した後、メタノール1000部
に投入して再沈澱させた。吸引濾過で濾別した後、真空
乾燥してポリマを得た。 <ホログラム記録素子の製造>このポリマ100重量部
に、ジブチルフタレート10重量部及びトリニトロフル
オレノン1重量部を混合して2回混練した後、押し出し
混練機のノズルを矩形のものに替えて押し出し、4cm
幅5mm厚の板状試料を得た。次に、3cm×3cmの
形状に加工した後、水系アクリル樹脂にディップし乾燥
して絶縁層を形成した。続いて、2.5cm×2.5c
mのマスクをかけて、ITO膜を片面ずつスパッタリン
グで製膜し、両面に透明電極層を形成した。
【0065】次に、ポーリング処理について説明する。
暗室中で、この試料を恒温器にいれて120℃に加熱し
てから、両電極間に10kVを印加した。10分経過
後、恒温器のヒータをきり、電界を印加した状態で放冷
した。3時間後に室温まで下がったので、印加電界を除
去し、試料を取り出した。以上の工程により、本発明の
ホログラム記録素子を得ることができた。
【0066】<ホログラムの記録方法、再生方法及び消
去方法>暗室中で、アルゴンレーザを光源とする干渉計
を組み立て、上述したホログラム記録素子に表面に対し
て、一方の面からは入射角30度、他方の面からは5度
で入射できるように設置した。
【0067】次に、透明電極層間に1kVを印加した状
態で、両面側から各々およそ500μW/cm2 の光量
の照射を開始した。10秒経過後、印加電界を除去する
と共に光照射を停止した。
【0068】続いて、一方の面から入射角30度の再生
光のみを照射したところ、出射角約−5度の反射回折光
が観測され、ホログラムが再生された。次に、ホログラ
ムを消去するために、キセノンランプからの消去光を3
0秒間照射した。上述の再生光学系を用いてホログラム
再生を試みたが、反射回折光は観測されなかった。
【0069】実施例2 <ホログラム記録材料用原料の製造>窒素導入管、還流
冷却管及び攪拌機を備えた三口フラスコに、3−(N−
エチルカルバゾリル)メチルアクリレート10重量部、
2−{N−[4−(β−シアノ−エトキシカルボニルビ
ニル)]−N−メチルアニリノ}エチルメタクリレート
10重量部及びアゾビスイソブチロニトリル0.2重量
部を入れて、テトラヒドロフラン80重量部に溶解し、
攪拌下窒素を導入しながら80℃で5時間重合した。
【0070】次に、放冷した後、メタノール1000部
に投入して再沈澱させた。吸引濾過で濾別した後、真空
乾燥してポリマを得た。 <ホログラム記録素子の製造>このポリマ100重量部
に、ジブチルフタレート5重量部及びトリニトロフルオ
レノン10重量部をテトラヒドロフラン200重量部に
溶解した。
【0071】一方で、ITO層が製膜されたスライドガ
ラスを用意し、ITO層がついた面にポリビニルアルコ
ール溶液をスピンコーティングして乾燥し、絶縁層とし
た。この上に、上述のポリマ溶液をドクターナイフを用
いて塗布し乾燥して、約100μmの高分子組成物薄膜
を形成した。更に、ポリビニルアルコール溶液をスピン
コーティングして絶縁層を形成した。
【0072】続いて2.5cm×2.5cmのマスクを
かけてITO膜をスパッタリング製膜し透明電極層を形
成した。次に、ポーリング処理について説明する。
【0073】暗室中で、この試料を加熱プレート上で1
30℃に加熱してから、両電極間に500Vを印加し
た。30分経過後、加熱プレートのヒータ通電を止め
て、電界を印加しながら放冷した。2時間後に室温まで
下がったので、印加電界を除去し、試料を取り出した。
以上の工程により、本発明のホログラム記録素子を得る
ことができた。
【0074】<ホログラムの記録方法、再生方法及び消
去方法>暗室中に、ヘリウムネオンレーザを光源とする
干渉計を組み立て、上述したホログラム記録素子の表面
に対して、一方の面からは入射角30度、他方の面から
は5度で入射できるように設置した。
【0075】次に、透明電極層間に200Vを印加した
状態で、両面側から各々およそ300μW/cm2 の光
量の照射を開始した。40秒経過後、印加電界を除去す
ると共に光照射を停止した。
【0076】続いて、一方の面から入射角30度の再生
光のみを照射したところ、出射角約−5度の反射回折光
が観測され、ホログラムが再生された。次に、ホログラ
ムを消去するために、キセノンランプからの消去光を3
0秒照射した。上述の再生光学系を用いてホログラム再
生を試みたが、反射回折光は観測されなかった。
【0077】実施例3 <ホログラム記録材料用原料の製造>窒素導入管、還流
冷却管及び攪拌機を備えた三口フラスコに、2−(N−
カルバゾリル)エチルメタアクリレート10重量部、メ
チルアクリレート5重量部、2−{N−[4−(β−シ
アノ−エトキシカルボニルビニル)]−N−メチルアニ
リノ}エチルメタクリレート10重量部、及びアゾビス
イソブチロニトリル0.2重量部を入れて、テトラヒド
ロフラン80重量部に溶解し、攪拌下窒素を導入しなが
ら80℃で5時間重合した。
【0078】次に、放冷した後、メタノール1000部
に投入して再沈澱させた。吸引濾過で濾別した後、真空
乾燥してポリマを得た。 <ホログラム記録素子の製造>このポリマ100重量部
に、テトラニトロフルオレノン5重量部を混合して、実
施例1と同様に混練して、本発明のホログラム記録素子
を得ることができた。
【0079】また、実施例2と同様にして、ホログラム
の記録、再生及び消去を行うことができた。 実施例4 <ホログラム記録材料並びにホログラム記録素子の作成
>窒素導入管、還流冷却管並びに攪拌機を備えた三口フ
ラスコに、2−[4−(β,β−ジシアノビニル)フェ
ノキシ]エチルメタクリレート20重量部、メチルメタ
クリレート10重量部、アゾビスイソブチロニトリル
0.2重量部を入れてテトラヒドロフラン70重量部に
溶解し、攪拌下窒素を導入しながら80℃で5時間重合
した。
【0080】放冷した後メタノール1000部に投入し
て再沈澱させた。吸引濾過で濾別した後、真空乾燥して
白色のポリマ粉末を得た。また、窒素導入管、還流冷却
管並びに攪拌機を備えた三口フラスコに、ビニルカルバ
ゾール20重量部、アゾビスイソブチロニトリル5重量
部、連鎖移動剤として四塩化炭素15重量部を入れてテ
トラヒドロフラン60重量部に溶解し、攪拌下窒素を導
入しながら80℃で3時間重合した。放冷した後メタノ
ール1000部に投入して再沈澱させた。吸引濾過で濾
別した後、真空乾燥して白色のビニルカルバゾールオリ
ゴマを得た。
【0081】続いて前述のポリマ60重量部と、ポリカ
ーボネート10重量部、ビニルカルバゾールオリゴマ1
0重量部、TPD20重量部をテトラヒドロフラン16
0重量部に溶解した。片面にITOを製膜したスライド
ガラスをITOがついた面を上にして置き、この上に前
述の溶液をドクターブレードを用いて塗布し乾燥して、
約100μmのホログラム記録材料の薄膜を形成した。
同様の操作を繰り返して2枚のホログラム記録材料とI
TOが積層されたスライドガラスを得た。充分に真空加
熱乾燥を施した後、両試料のホログラム記録材料同士が
密着するように重ね合わせ、加熱プレス装置を用いて接
着した。このとき記録層が薄くならないように200μ
mのポリイミドフィルムをスペーサとしてスライドガラ
ス間に挟んでおいた。
【0082】暗室中で、この試料をホットプレート上で
85℃に加熱してから両電極間に10kVを印加した。
10分経過後ホットプレートのヒータを切り、電界を印
加したまま放冷した。1時間後室温まで下がったので印
加電界を除去し、試料を取り出した。以上の工程により
形成された試料をホログラム記録素子とした。
【0083】<ホログラム記録、再生並びに消去>暗室
中にヘリウム−カドミウムレーザを光源とする干渉計を
組み立て、前記ホログラム記録素子に一方からは入射角
30度、他方からは5度で入射できるように設置した。
【0084】透明電極間に2kVを印加しながら、両側
から各々およそ300μW/cm2 の光量の照射を開始
した。40秒経過後、印加電界を除去するとともに光照
射を停止した。
【0085】続いて入射角30度の光のみを照射したと
ころ、出射角約−5度の反射回折光が観測された。さら
にキセノンランプを30秒照射した後同様に再生を試み
たが、回折光は観測されなかった。
【0086】実施例5 <ホログラム記録材料並びに記録素子の作成>ポルビニ
ルカルバゾール5重量部、N,N−ジエチル−4−ニト
ロアニリン1.2重量部、テトラニトロフルオレノン
0.07重量部、ジブチルフタレート0.65重量部を
テトラヒドロフラン20重量部に溶解した。クロロトリ
メチルシランのジクロロメタン溶液で表面を疎水化処理
を行ったガラス板の上に前述の溶液をドクターブレード
を用いて塗布し乾燥して、約50μmの薄膜を得た。こ
れを2cm×2cmの大きさに切断したものを7枚重ね
た。片面の一部にITOを製膜したスライドガラス2枚
でこの重ねたフィルムを厚み300μmのポリエチレン
ナフタレート製スペーサとともに挟んだ状態にして、加
熱プレス装置を用いて接着した。
【0087】暗室中で、この試料をホットプレート上で
75℃に加熱してから両電極間に15kVを印加した。
10分経過後ホットプレートのヒータを切り、電界を印
加したまま放冷した。1時間後室温まで下がったので印
加電界を除去し、試料を取り出した。以上の工程により
形成された試料をホログラム記録素子とした。
【0088】<ホログラム記録、再生並びに消去>暗室
中に632.8nmのヘリウム−ネオンレーザーを光源
とする干渉計を組み立て、前記ホログラム記録素子に一
方からは入射角30度、他方からは5度で入射できるよ
うに設置した。
【0089】透明電極間に15kVを印加しながら、両
側から各々約500μW/cm2 の光量の照射を開始し
た。20秒経過後、印加電界を除去するとともに光照射
を停止した。
【0090】続いて入射角30度の光のみを照射したと
ころ、出射角約−5度の反射回折光が観測された。さら
に15kVを電極間に印加しながらキセノンランプを3
0秒照射した後同様に再生を試みたが、回折光は観測さ
れなかった。
【0091】
【発明の効果】以上、詳説したように、本発明のホログ
ラム記録材料は、光導電性を有する要素、2次の超分極
を示す要素および電子または正孔捕捉要素を含み、かつ
反転対称中心を有しない構造である高分子組成物であ
り、本発明のホログラム記録素子は、光導電性を有する
要素、2次の超分極を示す要素を含み、かつ反転対称中
心を有しない構造である高分子組成物を記録層として用
い、記録層の両面側に透明電極を設けた形態を有するた
め、ホログラムを何回でも記録、再生及び消去ができる
ものであり、光空間変調、リアルタイムホログラム記録
や位相共役素子等に好適なホログラム記録素子を提供で
きる効果がある。
【0092】特に、ホログラム記録材料並びに記録素子
の記録層で、光導電性を有する要素、2次の超分極を示
す要素および電子または正孔捕捉要素を含み、かつ反転
対称中心を有しない構造である高分子組成物からなる場
合、光照射により生成するキャリアがより多く残存し易
く、より大きなポッケルス効果を発現するので、ホログ
ラム記録感度又は回折効率が向上する効果がある。
【0093】また、記録層が高分子組成物等の有機材料
で形成されるため、ホログラム記録素子の大面積化が可
能になる。また、本発明のホログラム記録素子の製造方
法は、前記ホログラム記録素子を容易に得ることができ
るため、低価格化を図ることができる。また、記録素子
の大面積化も容易である。
【0094】また、本発明のホログラム記録方法は、光
照射と同時に記録層に電界を印加しているため、キャリ
ア生成が促進され、また、形成される空間電荷分布を有
効に屈折率変化へ結合する構成であるので、ホログラム
記録感度がより向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホログラム記録素子の一実施例の斜視
模式図である。
【図2】図1に示す本発明のホログラム記録素子の一実
施例のA−A´断面模式図である。
【図3】本発明のホログラム記録素子の他の実施例の断
面模式図である。
【図4】本発明のホログラム記録素子の他の実施例の断
面模式図である。
【図5】本発明のホログラム記録素子の他の実施例の断
面模式図である。
【図6】本発明のホログラム記録素子の他の実施例の断
面模式図である。
【図7】ポールドポリマの電気光学定数r33を有効に利
用できるホログラム記録方法の概略図である。
【図8】本発明のホログラム記録方法を示す概略図であ
る。
【図9】本発明のホログラム記録方法を使用することが
できる干渉計の一例の全体概略図である。
【図10】本発明のホログラム記録素子に記録されたホ
ログラムを再生する方法の概略図である。
【符号の説明】
1 記録層 2、2´ 透明電極層 3、3´ 絶縁保護層 4 絶縁層 5 透明基板 6 ポーリング方向を示す矢印 7 記録のための物体光 7´ 記録のための参照光 8 干渉縞 9 電源 10 スイッチ 11 再生のための参照光 12 回折された再生光 20 被写体 21 レーザ光源 22、26 ミラー 23 シャッタ 24 ビームスプリッタ 25、27 レンズ 28 タイマー装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 裕介 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 峯本 尚 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 園田 信雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導電性を有する要素、2次の超分極を
    示す要素、および電子または正孔捕捉要素を含み、且つ
    反転対称中心を有しない構造の高分子組成物であること
    を特徴とするホログラム記録材料。
  2. 【請求項2】 電子または正孔捕捉要素が、複量体アニ
    オンラジカルまたは複量体カチオンラジカルを形成し得
    る化合物である請求項1記載のホログラム記録材料。
  3. 【請求項3】 正孔捕捉要素が、カルバゾールの2量体
    カチオンラジカルを形成し得る化合物である請求項1記
    載のホログラム記録材料。
  4. 【請求項4】 光導電性を有する要素、2次の超分極を
    示す要素、および電子または正孔捕捉要素を含み、且つ
    反転対称中心を有しない構造である高分子組成物からな
    る記録層の両面側に、透明電極層を設けたことを特徴と
    するホログラム記録素子。
  5. 【請求項5】 電子または正孔捕捉要素が、複量体アニ
    オンラジカルまたは複量体カチオンラジカルを形成し得
    る化合物である請求項4記載のホログラム記録素子。
  6. 【請求項6】正孔捕捉要素が、カルバゾールの2量体カ
    チオンラジカルを形成し得る化合物である請求項4記載
    のホログラム記録素子。
  7. 【請求項7】 記録層が、カルバゾール骨格を有する単
    量体を含む高分子組成物からなる請求項4記載のホログ
    ラム記録素子。
  8. 【請求項8】 記録層と透明電極層との間に、絶縁層を
    設けた請求項4記載のホログラム記録素子。
  9. 【請求項9】 下記A〜Dの工程を少なくとも含むホロ
    グラム記録素子の製造方法。 (A)固体状態で光導電性を有する要素、2次の超分極
    を示す要素、および電子または正孔捕捉要素を含む高分
    子組成物の溶液を作製する溶液作製工程、(B)前記高
    分子組成物の溶液を透明基板に設けた透明電極層の上に
    塗布・乾燥して記録層を成形する記録層形成工程、
    (C)前記記録層形成工程を経た透明基板を2枚用意
    し、前記記録層同士を重ね合わせた状態で溶融加圧成形
    して溶着する溶着工程、(D)前記高分子組成物のガラ
    ス転移温度近傍またはそれ以上へ前記記録層を加熱しな
    がら前記透明電極層の間に電界を印加し、その後冷却す
    る分極工程。
  10. 【請求項10】 下記a〜eの工程を少なくとも含むホ
    ログラム記録素子を得るホログラム記録素子の製造方
    法。 (a)固体状態で光導電性を有する要素、2次の超分極
    を示す要素を含む高分子組成物を準備し、(b)前記高
    分子組成物を加熱して板状に成形することにより記録層
    を形成し、次に、(c)前記記録層の少なくとも両面側
    に絶縁層を形成し、(d)前記絶縁層の上に透明電極層
    を設けて、次に、(e)前記透明電極層の間に電界を印
    加した状態で、前記記録層を高分子組成物のガラス転移
    温度近傍またはそれ以上へ加熱して、その後冷却して分
    極させる。
  11. 【請求項11】 下記 i〜ivの工程を少なくとも含むホ
    ログラム記録素子の製造方法。 ( i)固体状態で光導電性を有する要素、2次の超分極
    を示す要素、および電子または正孔捕捉要素を含む高分
    子組成物の溶液を作製する溶液作製工程、(ii)前記高
    分子組成物の溶液を塗布・乾燥して前記高分子組成物の
    フィルムを成形するフィルム形成工程、(iii )前記フ
    ィルム形成工程で作製されたフィルム複数枚と片面側に
    透明電極層が形成された透明基板を2枚用意し、フィル
    ムと透明電極層が接触するように透明基板で複数枚のフ
    ィルム挟むように重ね合わせた状態で溶融加圧成形して
    溶着する溶着工程、(iv)前記高分子組成物のガラス転
    移温度近傍又はそれ以上へ前記記録層を加熱しながら前
    記透明電極層の間に電界を印加し、その後冷却して分極
    させる。
  12. 【請求項12】 光導電性を有する要素、2次の超分極
    を示す要素を含み、且つ反転対称中心を有しない構造で
    ある高分子組成物からなる記録層の両面側に設けられた
    透明電極層の間に、直流電圧を印加した状態で、前記記
    録層の両面側からコヒーレント光を照射することにより
    ホログラムを記録するホログラム記録方法。
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JP2011514914A (ja) * 2008-02-05 2011-05-12 日東電工株式会社 青色レーザーに反応する光学素子および光を変調する方法

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