JPH0514245U - 産業車両のバケツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のバケットは、オペレータがスピルガー
ドにより視野が防がれ、バケットの視認性がわるくな
り、細かい作業が困難であった。またこの欠点を解決す
るため、スピルガードを設置しないという技術が開発さ
れていたが、この技術では、バケットの積載物の荷こぼ
れを防止できず、少量しか積載物をつむことができず、
作業効率が低下していた。これら従来の技術の欠点に鑑
み、スピルガードを直立状態および傾倒状態の少なくと
も２位置に変位可能な産業車両のバケットを提供するも
のである。 【構成】 リフトアームにより昇降するバケットと、該
バケットの後部にバケット内の土砂の落下を防止するス
ピルガードを備えたショベルローダ等の産業車両におい
て、前記スピルガードの基部を前記バケットに対して直
立状態および傾倒状態の少なくとも２位置に変位可能と
したことを特徴とする産業車両のバケット。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ショベルローダやフォークリフトのアタッチメントの一種で、主と して土砂や畜糞のようなバラ物の荷役作業に使用されるバケットに関するもので ある。

【０００２】

【従来技術】

従来一般のバケットは、たとえば図５に示すようなショベルローダにおいて、 １は車体であり、この車体のサイドフレーム２には左右一対のリフトアーム３が リフトシリンダ４によって上下回動し得るように取り付けられ、該リフトアーム ３の先端には、バケット５がダンプシリンダ６によって、ダンプ動作し得るよう 取り付けられている。更にバケット５のダンプシリンダ６側には、スピルガード ７がバケット５の積載物の荷こぼれを防止するよう設置されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、前記従来技術においては、図６に示されるようにオペレータが、ス ピルガード７によって視野が妨げられ、バケット５先端の視認性が悪くなり細か い作業が困難であった。また、前記欠点を解決するためにスピルガード７を設置 しないという技術が開発されていたが、この技術にあっては、バケットの積載物 の荷こぼれを防止できず、この技術で荷こぼれを防止するためには、積載物を少 量にする他はなく、作業効率が低下し、視認性が悪くても作業効率を上げたい場 合でも、少量の積載物しか積めないという欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案では、リフトアームにより昇降するバケット と該バケットの後部にバケット内の土砂の落下を防止するスピルガードを備えた ショベルローダ等の産業車両において、前記スピルガードの基部を前記バケット に対して直立状態および傾倒状態の少なくとも２位置に変位可能としたことを特 徴とする産業車両のバケットを提供するものである。

【０００５】

【作用】

スピルガードを可倒式にして、直立状態でも、傾倒状態でも固定できるように することにより、作業場が狭く、バケット先端の視認性が必要な時はスピルガー ドを傾倒状態にすれば、積載量は少なくなるが、正確な作業が可能となり、作業 場が広く、大まかな作業でもよい場合は、スピルガードを起立状態にし、バケッ ト後面からの荷こぼれを防止し、積載量を多くし、作業効率を上げることが可能 である。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基いて具体的に説明する。図１において、８は 車体であり、この車体のサイドフレーム９には、左右一対のリフトアーム１０が リフトシリンダ１１によって上下回動し得るように取り付けられ、該リフトアー ム１０の先端にはバケット１２がダンプシリンダ１３によってダンプ動作しうる ように取り付けられている。更に、バケット１２のダンプシリンダ１３側には、 スピルガード１４が設置されている。

【０００７】 次に図２から図５を用いて、本考案の要部を説明する。バケット１２のダンプ シリンダ１３側の左右上端には、スピルガード支持ブラケット１５が左右一対、 設置されており、両スピルガード支持部材には、バケット１２の開口部方向にス ピルガード１４が、スピルガード１４の左右両端から突設しているスピルガード 支持バー１６によって、回動可能に取り付けられている。該スピルガード１４の 中央には、スピルガード１４に対して垂直状に、１つの孔２０を有するスピルガ ード側結合部材１７が突設されている。該スピルガード結合部材１７の左右両側 には、バケット１２より２つの孔２１、２２を有するバケット側結合部材１８が 突設されている。更に、１９は、スピルガード側結合部材１７とバケット側結合 部材１８の孔２０、２１、２２を貫通してスピルガード１４の回動を固定しうる ピンである。

【０００８】 次に上記第１実施例の作用について説明する。図２によく示されるように、ス ピルガード側結合部材１７の孔２０を、バケット側結合部材１８の孔２２に合わ せて、ピン１９を、孔２０、２２に貫通させ固定すると、スピルガード１４は傾 倒状態となる。次に図３によく示されるように、スピルガード結合部材の孔２０ をバケット側結合部材の孔２１に合わせて、ピン１９を孔２０、２１に貫通させ 、固定すると、スピルガード１４は直立状態となる。

【０００９】 尚、本実施例では、スピルガード１４の変位固定部材としてピンを使用してい るが、ボルトとナットを使用しても、同様の効果が得られる。 また、本実施例ではバケット側結合部材に複数の孔を設けているが、スピルガ ード側結合部材に複数の孔を設けても、実施可能である。

【００１０】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案では、スピルガードを可倒式にして、直立状態で も、傾倒状態でも固定できるようにすることにより、作業場が狭く、バケット先 端の視認性が必要な時はスピルガードを傾倒状態にすれば、積載量は少なくなる が、正確な作業が可能となり、作業場が広く大まかな作業でもよい場合は、スピ ルガードを起立状態にし、バケット後面からの荷こぼれを防止し、積載量を多く し、作業効率を上げることが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を採用したショベルローダ
の側面図である。

【図２】第１実施例を採用したバケットのスピルガード
を傾倒状態にした時の断面図である。

【図３】第１実施例を採用したバケットのスピルガード
を直立した時の断面図である。

【図４】第１実施例を採用したバケットの後面図であ
る。

【図５】従来の技術を示すショベルローダの側面図であ
る。

【図６】従来の技術を示すスピルローダを有するバケッ
トをオペレータが見ている図である。

【符号の説明】

１０はリフトアーム、１２はバケット、１４はスピルガ
ードである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リフトアームにより昇降するバケット
   と、該バケットの後部にバケット内の土砂の落下を防止
   するスピルガードを備えたショベルローダ等の産業車両
   において、前記スピルガードの基部を前記バケットに対
   して直立状態および傾倒状態の少なくとも２位置に変位
   可能としたことを特徴とする産業車両のバケット。