JPH05134360A

JPH05134360A - フイルムシート供給用マガジン

Info

Publication number: JPH05134360A
Application number: JP4125900A
Authority: JP
Inventors: Matthew Dipietro; マシユー・デイピエトロ
Original assignee: Eastman Kodak Co
Current assignee: Eastman Kodak Co
Priority date: 1991-05-22
Filing date: 1992-05-19
Publication date: 1993-05-28
Also published as: US5220374A; EP0524383A2; DE69220859T2; EP0524383A3; EP0524383B1; DE69220859D1

Abstract

(57)【要約】【目的】シートフィルムが粘着しあう傾向を最小限に
抑制した改良型のマガジンを提供する。【構成】マガジン３０はバッグ１４内に封入されたフィ
ルムシート１２の積重体を含むパッケージ１０を収容す
る空間を有する。マガジン３０内にパッケージ１０があ
るときに、バッグ１４に対して力を作用させることによ
りバッグ１４はシート１２の積重体から取り除くことが
できる。積重体からバッグ１４を引っ張るのに応答して
フィルムシート１２の積重体を曲げるための手段がマガ
ジン３０内に設けられており、これにより互いに粘着し
やすいフィルム積重体内の隣接シートの結束を弱め、シ
ートが簡単に一枚ずつ取り出せるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、バッグ内にフィルムシ
ートの積重体を含むパッケージを収容する改良型のフィ
ルムシート供給用マガジンに関する。

【０００２】

【従来の技術】米国特許第５，０１９，８４８号に開示
されたフィルムマガジンは、遮光性材料からなるバッグ
内にフィルムシートの積重体を詰めたパッケージを収容
するためのマガジンの内部に、空間が形成してある。バ
ッグをマガジン内に置いてマガジンを閉じると、バッグ
は一端を裁断されたのち該バッグはシートの積重体から
取り除かれる。バッグは取り除かれるさいに、マガジン
内でシートの積重体の片側エッジに隣接する一対の剥離
バーによって引っ張られる。剥離バーは、湾曲スロット
が該バーの中間に形成された形状を有する。この湾曲ス
ロットは、フィルムバッグがスロットを介して引っ張ら
れるようにするためのものであり、その間は剥離バーに
よりフィルムシートがバッグとともにスロットに沿って
移動するのを阻止する。

【０００３】こうした出願に開示されたこの種のマガジ
ンは、例えば１５０枚程度のフィルムシートを包むこと
ができる。写真用のフィルムシートは、積重ねると互い
に粘着しやすく、特に真空下でパッケージ化したり、一
定の温度・湿度条件下ではそうである。シートが互いに
粘着すると、吸引カップや他の給送機器を使っても一枚
一枚剥がすのは困難である。その結果、シートを１枚ず
つ給送したり又は同時に２枚以上のシートを給送したり
できなくなることがある。積み重ねたフィルムシートが
粘着する傾向は、シートの積重体を曲げることで克服で
きる。しかし、積重体フィルムが詰まったマガジンを扱
う設備のユーザが、パッケージをマガジン内に装填する
前に常にフィルムパッケージを曲げてシートの粘着を解
除することは不可能である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シー
トフィルムが粘着しあう傾向を最小限に抑制した改良型
のマガジンを提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、パッケージに隣接してマガジン内に複数
のストッパを設け、このストッパを通過させてバッグを
引き抜くさいに、シートを曲げながらバッグを取り除
き、これにより粘着しやすい隣接シートの結束を弱める
のである。

【０００６】

【実施例】本発明によれば、再利用可能で互換性をもっ
たフィルムマガジンに、遮光性と可撓性をもったバッグ
内に封入されたフィルムシートの積重体を含むパッケー
ジを収納して保持させることができ、そしてパッケージ
材料を除去することでシートをマガジンから一枚ずつ抜
き出して露出し、処理等することができる。本発明のマ
ガジンの記述に入る前に、マガジンとともに使用するに
適したパッケージについて簡単に述べる。

【０００７】図１を参照するに、符号１０に概略示すパ
ッケージは、遮光性と可撓性をもったバッグ１４内に封
入されたフィルムシート１２の積重体である。フィルム
シート１２は、例えばＸ線フィルム（x-ray film）や或
いはレーザプリントフィルム（laser print film）から
なる。特定パッケージ１０内に収めるシート１２は、望
ましくはすべて同じサイズであるが、同種のフィルムパ
ッケージ１０には、様々なサイズのフィルムシート１２
を収容することができる。バッグ１４は、可撓性の外皮
材から形成され、フィルムシート１２の積重体を囲み、
シールされて遮光性をもったパッケージとなる。パッケ
ージのシールは、符号１６と１８で示される加熱シール
線により行われ、バッグ１４の形成方法によっては加熱
シール線の追加が必要になる。加熱シール線１６がバッ
グの前縁部２０に形成されるのに対し、加熱シール線１
８はバッグの後縁部２２に形成される。バッグは真空下
で形成するため、バッグ材料がシート１２に密着し、シ
ートは互いに粘着する傾向となる。

【０００８】図２を参照するに、本発明のマガジン３０
は、合体することでフィルムシートを収納するための空
間をマガジン内に画成する２部分からなる。すなわち具
体的には、マガジンは下半分３２と上半分３４を有して
おり、これらはともに四角形で実質的には同じサイズで
ある。上下の半分３２，３４は、これまでと同じくヒン
ジ３６により一側縁に沿って互いに締結されている。こ
れにより、図２に想像線で示したように上半分３４を起
き上がらせることにより、フィルムシートのパッケージ
１０をマガジン内に装填したり、マガジン内からパッケ
ージ用材料（packaging material）を取り除いたりする
ことができる。

【０００９】マガジン３０は、パッケージがマガジン内
に装填され、マガジンが遮光状態にシールされた後で、
シートからパッケージ用材料を取り除くのに用いるのに
適した種類のものである。このため、マガジンにはクラ
ンクすなわちハンドル３８が備わっており、これがマガ
ジン内部のスピンドル４０に連結されている。スピンド
ルは、パッケージの後縁部２２を収納してパッケージを
スピンドルに取り付けるための溝４２を有する。パッケ
ージは、パッケージがマガジン内に装填されてカバーが
開いている間にスピンドルに取り付けられる。そして、
カバーは閉じられて閉蓋位置に係止される。このとき、
パッケージの前縁部２０とシール線１６はマガジンの外
にある。次に、パッケージの前縁部２０が加熱シール線
１６とシート１２の積重体との間で裁断され、ハンドル
３８を回転してスピンドル上にパッケージ用材料を巻き
付ける。これにより、マガジン内のフィルムシートから
パッケージ用材料を取り除くことができる。ここまで
は、日光の射す環境下で行うことができる。

【００１０】上下の半分３２，３４は側壁４４，４６を
有しており、これらはマガジンの全周に延びていて、フ
ィルムシートを収納するマガジン内に空間の一部を画成
する。遮光のためのロック（図示せず）が側壁４４，４
６間に設けられている。下半分３２は、側壁４４の下端
にパッケージが載る底部４８（図３〜５）を有してい
る。上半分３４は、側壁４６の頂部にカバー５０を有す
る。

【００１１】図３〜５にもっとも良く示されるように、
フィルムパッケージ１０がマガジン３０内に装填される
ときに、フィルムパッケージ１０の頂部はマガジンのカ
バー３０から離間しており、これにより後で詳しく述べ
るようにパッケージ１０を上方に移動させてパッケージ
内部のシートを屈曲させる空間が形成される。マガジン
の底部４８には、ストッパ５２がマガジンのカバー５０
に向けて上方に突出している。ストッパ５２の上端５４
は丸まっており、後述するバッグ除去にさいしストッパ
の上端とカバーとの隙間からバッグ１４を引っ張り出す
のに十分な距離だけカバーから離間させてある。図４に
示したように、ストッパ５２はスピンドル４０とスピン
ドルに最も近いフィルムパッケージの側端との間に位置
している。なおまた、ストッパはフィルムシート１２の
積重体の高さに若干満たない高さだけ上方へ突出してい
る。ストッパは、バッグを除去するさいにシート１２が
スピンドル方向に移動するのを防止する効果がある。

【００１２】第２のストッパ５６と第３のストッパ５８
（図３，５）は、カバー５０の内側からマガジンの底部
４８の方へ下方に突出している。ストッパ５６と５８
は、それぞれ符号６０と６２で示される丸まった下端を
有する。ストッパ５６，５８の下端は、バッグ除去にさ
いしてストッパと底部４８の隙間からバッグを引っ張り
出すのに十分な距離だけ、底部４８から離間させてあ
る。また、ストッパ５６，５８の下端６０，６２は、ス
トッパ５２の上端５４よりもマガジンの底部４８に近い
位置にある。

【００１３】ストッパ５６，５８はマガジンの幅を横切
る横方向に互いに離間しているが、各スロット５６，５
８はその下部がスピンドル４０とフィルムパッケージ１
０の隣接する側縁部との間に位置するよう、相互に整列
して配置してある。ストッパ５２，５６そして５８は、
スピンドルとフィルムパッケージとの間をマガジンを縦
断して延びる共通平面Ｐ₁（図４，５）を占有してお
り、ストッパ５２はストッパ５６，５８のほぼ中央に位
置している。また、ストッパ５２はマガジンの横方向中
央部分にあるのに対し、ストッパ５６，５８は側壁４６
の近くにそこから僅かに離れた位置にある。ストッパ５
６，５８の下端６０，６２は、ストッパ５２の上端５４
よりも下側にある。結果として、バッグをスピンドル４
０上に巻き付けるさいに、バッグはストッパ５６，５８
の下側でかつストッパ５２の上側で引っ張られて全体的
に湾曲することになる。

【００１４】第４のストッパ６４がカバーに設けられて
おり、これがマガジンの底部４８に向けて下方に突出し
ている。ストッパ６４はマガジン内のパッケージのため
の空間に位置しており、第４のストッパが空間内でパッ
ケージ１０の上方にあることにより、後述するシートか
らバッグを除去するさいにシートの上方への移動を制限
することができる。かくして、第４のストッパ６４は、
図４に示したように、ストッパ５２，５６及び５８によ
り占有された平面Ｐ₁に平行でかつその左側にオフセッ
トされた第２の平面Ｐ₂内に位置させてある。ストッパ
６４は、スピンドル４０にもっとも近いシートの端部の
すぐ真上にある。また、ストッパ６４はストッパ５６，
５８の中間に離れて位置しており、図４に示したよう
に、それらから左側にオフセットされている。

【００１５】ストッパ６４の下端６６は丸まっていて、
ストッパ５２の上端５４からは離間されているため、バ
ッグ１４を引っ張り出すときにストッパ５２の上端５４
を越えかつストッパ６４の下端６６をくぐらせるに十分
な空間を生ずる。ただし、上端５４と下端６６の間隔
は、シート１２の積重体がそこを通過してしまわないよ
うな間隔としてある。

【００１６】フィルムシートの積重体をマガジン３０内
に装填するときは、図２に想像線をもって示したように
マガジンの上半分３４を上方に揺動し、マガジンを開け
る。そして、フィルムパッケージ１０をマガジンの底部
４８に載せる。後縁部２２はスピンドルの溝４２に差し
込まれる。前縁部２０は、図２に示したように、スピン
ドルとは反対側のマガジン端部の壁４４と４６の間に置
かれる。こうして上半分３４は閉蓋位置（実線で示す）
に復帰し、バッグ１４はシール線とマガジンとの間で裁
断或いは裂断される。ハンドル３８を回してスピンドル
４０を回転させると、バッグ１４がスピンドルに巻き付
き、これによりシートからバッグが取り除かれる。

【００１７】スピンドルの回転により、バッグに対して
シート１２の積重体の平面にほぼ平行な方向に引っ張り
力が作用する。シートの積重体からバッグを引っ張る
と、バッグはマガジン中央部分のストッパ５２の上端５
４を越え、マガジン側縁のストッパ５６，５８の端部６
０，６２をくぐり抜ける。図４と５に示したこの二つの
異なる高さレベルにおけるバッグの引っ張り移動によ
り、図３，４に矢印７０をもって示したように、フィル
ムシートの積重体の中央部分に上向きの分力が生ずる。
この力は、図３と４に点線で示したように、フィルムシ
ートを中央上方に撓ませるが、ストッパ６４の下端６６
がシート積重体の上方への移動を制限する。同様に、マ
ガジンの側縁に近いストッパ５６，５８の下方でバッグ
を引っ張ることにより、図３と５に符号７２で示した下
向きの力が発生し、フィルムシートの側縁をマガジンの
底部４８に押し付ける。これらの力によりフィルムシー
トは曲げられ、フィルムシートは中央部分で屈曲する。
フィルムシートが曲がると、互いの結積重体が弱まり相
互に分離する。これによりバッグを取り除いた後で積重
体になったシートから一枚ずつ給送するさいの信頼性が
増し、誤って２又はそれ以上のシートを同時に給送して
しまう可能性は低減する。

【００１８】本発明の改良型マガジンによれば数々の利
点が得られる。

【００１９】まず第１に、フィルムシールからバッグを
取り除くさいにフィルムの積重体を曲げることができ、
これによりシートを一枚ずつ給送するさいの信頼性が増
し、シートの二重送りの可能性が低減する。前述したよ
うに、フィルムシートは互いに粘着する傾向となり、そ
れも一定の条件を満たす温度と湿度のもとで、しかもパ
ッケージを真空密封したときに特にそうである。

【００２０】第２に、このシートの曲げが、バッグをシ
ートから取り除くさいに発生する力に応答して自動的に
行われることである。従って、マガジン内にバッグを装
填するときに機械オペレータが手でシートパッケージを
曲げ忘れないようにしたり、マガジン内のシートを曲げ
るだけの目的の他の機器を特別に作動させたりする必要
はなくなる。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、シートが互いに粘着す
る傾向を最小限に抑制し、これによりシートを一枚ずつ
給送するさいの信頼性を改善することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のマガジンに使用されるフィルムシート
のパッケージの一例の透視図である。

【図２】本発明のマガジンの一実施例の透視図である。

【図３】図２の大略３−３線に沿う縦断面図である。

【図４】図３の４−４線に沿う一部切截縦断面図であ
る。

【図５】図３の５−５線に沿う一部切截縦断面図であ
る。

【符号の説明】１０パッケージ１２シート１４バッグ３０マガジン４８底部５０カバー５２，５６，５８，６４ストッパ６６下端

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】バッグ１４内のフィルムシート１２の積
重体からなるパッケージ１０のための空間を画成する手
段を有するフィルム供給用マガジン３０であって、パッケージ１０のための空間に隣接してマガジン３０内
に設けられた複数の突出部材５２，５６，５８，６４で
あって、該突出部材は、シート１２からバッグ１４を除
去するときの該バッグ１４のための通路を画成し、かつ
該突出部材はシート１２からバッグ１４が除去される間
に該バッグ１４が該突出部材を通過して引っ張られると
きに、積重体内のシート１２が曲げられるよう相互に所
定の位置関係に置かれる、前記複数の部材５２，５６，
５８と６４と、シート１２の曲がりを制限する手段６６と、を具備する
ことを特徴とするフィルムシート供給用マガジン。
【請求項２】バッグ１４内に封入されたフィルムシー
ト１２の積重体からなるパッケージ１０を収容する空間
を画成する複数の側壁と底部とカバー５０とを有するマ
ガジンであって、パッケージ１０が該マガジン３０内に
あるときにシート１２の積重体の平面にほぼ平行な第１
の方向に沿ってバッグ１４に対して引っ張り力を作用さ
せることにより、シート１２の積重体からバッグ１４を
取り除くことのできる前記フィルム供給用マガジンにお
いて、カバー５０に向けて底部から突出している第１のストッ
パ５２であって、バッグ１４を除去するさいに該ストッ
パ５２及びカバー５０間でバッグ１４を引っ張るのに十
分な距離だけカバー５０から離間する上端５４を有する
前記第１のストッパ５２と、カバー５０内からマガジンの底部４８に向けて突出して
いる第２及び第３のストッパ５６，５８であって、それ
ぞれがバッグ１４を除去するさいに該ストッパ５２，５
６，５８及び底部４８間でバッグを引っ張るのに十分な
距離だけ底部４８から離間する下端６０，６２を有し、
該第２及び第３のストッパ５６，５８の下端６０，６２
が第１のストッパ５２の上端５４よりも底部４８に接近
しており、該第２及び第３のストッパ５６，５８が互い
に離間しており、第１のストッパ５２が第２及び第３の
ストッパ５６，５８の中間にそれらから離間して位置す
る前記第２のストッパ５６及び第３のストッパ５８と、前記第１，第２と第３のストッパ５２，５６，５８は、
パッケージのための空間に対して、シート１２からバッ
グ１４を除去するさいに前記各ストッパが空間の一側縁
にあって、第１の方向に沿うシート１２の動きを共同し
て阻止するようマガジン３０内に配置されており、カバー５０に取り付けられた第４のストッパ６４であっ
て、該第４のストッパ６４はパッケージ１０のための空
間に対して、シートからバッグを除去するさいにシート
１２の上方への移動を制限すべく、該空間内でパッケー
ジ１０の上方にあるよう配置され、該第４のストッパ６
４は第２及び第３のストッパ５６，５８間でそれらから
オフセットして配置され、該第４のストッパ６４は第１
のストッパ５２の上端５４の上方に位置する下端６６を
有し、これによりバッグ１４に第１の方向に沿う引っ張
り力を作用させたときに、ストッパ相互の関係に従って
バッグ１４が第１のストッパ５２を乗り越えかつ第２，
第３及び第４のストッパ５６，５８，６４の下方をくぐ
り抜けてシート１２の積重体から引っ張られ、パッケー
ジが第１及び第４のストッパ５２，６４の箇所でシート
を上方に曲げ、かつ第２，第３のストッパ５６，５８が
シートを下方に保持することを特徴とするフィルムシー
ト供給用マガジン。