JPH05133A - Nmr位相コントラスト流れ測定用符号化方式 - Google Patents
Nmr位相コントラスト流れ測定用符号化方式Info
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- JPH05133A JPH05133A JP3222468A JP22246891A JPH05133A JP H05133 A JPH05133 A JP H05133A JP 3222468 A JP3222468 A JP 3222468A JP 22246891 A JP22246891 A JP 22246891A JP H05133 A JPH05133 A JP H05133A
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Abstract
を効率的に測定し、更に信号対雑音比の改善を図る。 【構成】 NMRシステムで未知の方向に動くスピンの
運動を測定するための方法に四つの別々の測定サイクル
が含まれる。第一のサイクルは基準位相を確立し、後続
の三つの測定サイクルの各々には各デカルト座標対に沿
って運動を測定するための運動符号化磁界勾配が含まれ
る。四つの測定値全部を組み合わせることにより、x、
yおよびz座標沿った各運動成分が計算される。
Description
ジング方法および装置である。更に詳しくは、本発明は
流れを測定し、そして流れるかまたは動く対象のNMR
画像を作成するための方法に関するものである。
置された磁界の方向に自身を揃えようとする。しかし、
そうする際、核は磁界の強さおよび特定の核種の性質
(核の磁気回転比γ)の性質によって決まる特性角周波
数(ラーモア周波数)で上記の方向を中心にして歳差運
動を行う。この現象を示す核をここでは「スピン」と呼
ぶ。
磁界B0 )が加えられたとき、組織内のスピンの個々の
磁気モーメントはこの分極磁界と揃おうとするが、それ
を中心としてそれらの特性ラーモア周波数でランダムな
順序に歳差運動を行う。分極磁界の方向に正味磁気モー
メントMzが作成されるが、垂直平面すなわち横平面
(x−y平面)のランダムな方向を向いた磁気成分は相
互に相殺する。しかし、x−y平面内にラーモア周波数
に近い磁界(励起磁界B1 )が物質すなわち組織に加え
られると、正味の、揃えられたモーメントMzがx−y
平面まで回転または「傾き」、正味横磁気モーメントM
tが作成され、これはラーモア周波数でx−y平面内で
回転すなわちスピンする。正味磁気モーメントMzが傾
けられる程度、したがって正味横磁気モーメントMtの
大きさは主として、印加される励起磁界B1 の時間長と
大きさによって決まる。
終了後に、励起されたスピンが放出する信号に存在す
る。簡単なシステムでは、励起されたスピンが受信コイ
ル内に振動する正弦波信号を誘導する。この信号の周波
数はラーモア周波数であり、その初期振幅A0 は横磁気
モーメントMtの大きさによって決定される。放出信号
の振幅Aは時間tとともに次式のように指数関数的に減
衰する。
ピン緩和」定数または「横緩和」定数と呼ばれるT2 に
よって左右される。T2 定数は完全に均一な磁界内で励
起信号B1 が除去された後にスピンの揃った歳差運動が
位相外しされる指数速度に逆比例する。
重要な要素はスピン格子緩和プロセスと呼ばれ、これは
時定数T1 で特徴付けられる。これは正味磁気モーメン
トMの、磁気分極軸(z)に沿ったその平衡値への復帰
を記述する。T1 時定数はT2 より長く、医学的に関心
のある殆どの物質ではずっと長くなる。
スNMR測定」と呼ばれる。このようなNMR測定は励
起期間と信号放出期間に分けられる。このような測定は
サイクリックに行われ、NMR測定が多数回繰り返され
ることにより、各サイクルの間に異なるデータが累積さ
れる。すなわち、対象の中の異なる位置で同じ測定が行
われる。非常に様々な予備励起手法が知られており、こ
れらの手法では大きさ、継続時間、および方向が異なる
1個以上の励起パルス(B1 )が印加される。このよう
な励起パルスは狭い周波数スペクトル(選択的励起パル
ス)を有していてもよく、あるいはある範囲の共鳴周波
数にわたって横磁化Mtを生じる広い周波数スペクトル
(非選択的励起パルス)を有していてもよい。従来技術
は特定のNMR現象を利用するように設計されて、NM
R測定プロセスの特定の問題を克服する励起手法を充分
にそなえている。
内の特定の位置からNMR信号を得るための手法が用い
られる。通常、イメージングすべき領域(関心のある領
域)は使用している特定の局部化法に応じて変わる一連
のNMR測定サイクルによって走査される。結果として
得られる受信したNMR信号の組をディジタル化し、処
理することにより、多数の周知の再構成手法の中の一つ
を使って画像が再構成される。このような走査を行うた
め、勿論、対象内の特定の位置からのNMR信号を引き
出す必要がある。これは分極磁界B0 と同じ方向を持つ
がx、yおよびzの各軸に沿って勾配を持つ磁界(G
x、Gy、およびGz)を用いることによって行われ
る。各NMRサイクルの間にこれらの勾配の強さを制御
することによって、スピン励起の空間分布を制御するこ
とができ、結果として得られるNMR信号の位置を識別
することができる。
重角投影再構成およびフーリエ変換(FT)のような多
数の利用可能な手法の一つを使って収集することができ
る。通常、このような手法には、順次構成される複数の
ビュー(view)から成るパルスシーケンスが含まれ
る。各ビューは一つ以上のNMR実験を含むことがで
き、各実験に少なくともRF励起パルスおよび磁界勾配
パルスが含まれることにより、空間情報が符号化された
NMR信号を生じる。周知の通り、NMR信号は自由誘
導減衰(FID)またはスピンエコー信号とすることが
できる。
arp)と呼ばれる周知のFT手法の一変形を参照し
て、本発明の実施例を詳細に説明する。このスピンワー
プ手法についてはフィジックス・イン・メディシン・ア
ンド・バイオロジー誌(Physics in Med
icine and Biology, Vol. 2
5, pp. 751−756 (1980))所載の
ダブリュー・エー・エデルシユタイン他の論文「Spi
n Warp NMR Imaging andApp
lications to Human Whole−
Body Imaging」に述べられている。
号の取得に先立って可変振幅位相符号化磁界勾配パルス
を用いることにより、空間情報をこの勾配の方向に位相
符号化する。例えば二次元構成(2DFT)では、一つ
の方向に沿って位相符号化勾配(Gy)を印加すること
によりその方向で空間情報が符号化された後、位相符号
化方向に直角な方向に読み出し磁界勾配(Gx)が存在
する状態で信号が取得される。スピンエコー取得の間、
存在する読み出し勾配は空間情報を直角方向に符号化す
る。通常の2DFTパルスシーケンスでは、走査の間に
取得される一連のビューで位相符号化勾配パルスGyの
大きさを増大する(△Gy)ことにより一組のNMRデ
ータが作成され、これから全体の画像を再構成すること
ができる。
流れを測定するための多数の周知のNMR手法がある。
これらの中に「飛行時間(time-of-flight)」法が含ま
れている。この飛行時間法では、スピンのボーラス
(塊)が特定の上流の位置を通過するときボーラスが励
起され、結果として生じる横磁化の状態を下流の位置で
調べることによりボーラスの速度が判定される。この方
法は多年パイプ内の流れを測定するために使用され、近
年は人間の手足の血流を測定するために使用されてき
た。この方法の例は米国特許第3,559,044号、
第3,191,119号、第3,419,793号、お
よび第4,777,957号に開示されている。
w /out flow)法である。この方法では、単一の局所化
されたボリューム(volume)またはスライスの中
のスピンが励起され、短時間後に結果の横磁化を調べる
ことにより、ボリュームまたはスライスから流出した励
起スピンの影響およびボリュームまたはスライスに流入
した別に励起されたスピンの影響が測定される。この方
法の例が米国特許第4,574,239号、第4,53
2,473号、および第4,516,582号に述べら
れている。
法は磁界勾配を通って流れるスピンの生じるNMR信号
は速度に比例した位相シフトを示すという事実に基づい
ている。測定サイクルの間の速度がほぼ一定である流れ
の場合、NMR信号の位相の変化は次式で与えられる。
比、vはスピンの速度である。他の発生源の生じる位相
シフトによるこの測定の誤差を消去するため、異なる磁
界勾配モーメントで少なくとも2回測定を行うのが普通
のやりかたである。このとき任意の位置に於ける二つの
測定の間の位相差は次式のようになる。
い、データ配列の各位置で再構成画像の測定位相を減算
することにより、勾配磁界の方向に絶えず動くスピンの
速度を正確に測定する位相マップが作成される。したが
って、流れの方向がわかっている場合、または一つの方
向だけの流れ成分を希望する場合には、二つの測定サイ
クルが必要となる。
たいときは、三つ以上の測定サイクルが必要とされる。
例えば、通常の6点法では各軸に沿った速度成分Vx、
VyおよびVzを測定するために、各デカルト座標x、
y、zに沿って二つの位相測定が行われる。次に、総速
度が次式のように計算される。
った、各測定値対の間の運動符号化勾配一次モーメント
の変化 φx1,φx2,φy1,φy2,φz1,φz2=位相測定値 既知の流れ方向の2点測定と比較した場合、6点測定で
は実行に3倍の時間がかかり、測定された速度の信号対
雑音比は良くも悪くもならない。
流れを測定することもできる。6点法は3対の測定で構
成され、各対は基準測定およびデカルト座標の一つに沿
った流れ符号化測定と考えることができる。三つの流れ
符号化測定のすべてで同じ基準測定(流れ符号化無し)
を使用した場合には、四つの測定だけが必要とされる。
四つの測定値がφref 、φx 、φy 、φz である場合に
は、測定される速度成分は次のようになる。
間を33%だけ短縮することができるが、測定誤差は大
きくなる。これは共通の基準測定値が使用され、かつ各
成分測定値vx 、vy およびvz の誤差が相関している
という事実による。流れ方向が各測定軸に沿って等しい
成分を有しているとき、簡単な4点法の分散(σ2 )が
6点法のそれの2倍であるということを示すことができ
る。ある方向では分散が6点法のそれより低くなり、す
べての方向について平均すると二つの方法の分散は等し
くなる。
の方向のスピンの運動を測定するための改良された方法
に関するものである。更に詳しく述べると、本発明は運
動を測定するための平衡形4点NMR法であり、基準測
定サイクルを符号化することにより基準位相が測定さ
れ、後続の三つの測定サイクルの各々を符号化すること
により三つの運動軸のそれぞれの対のベクトル和に沿っ
た運動が測定され、四つの測定サイクル全部の結果を組
み合わせることにより各運動軸に沿った運動成分が計算
される。更に、すべての運動成分を組み合わせることに
より総運動を計算することができる。
を効率的に測定することである。本発明の平衡形4点法
では6点法に比べて測定時間が33%短縮される。更
に、本発明は既知の方向の運動を測定するための2サイ
クル法と比べて2倍の時間を必要とするが、平衡形4点
法による速度測定の信号対雑音比は2点法に比べて
(2)1/2 に大きくなる。
部を等しい絶対重みで組み合わせることにより各運動成
分が計算されることによっている。φ0 が(例えば、流
れ補償された)基準測定の結果であれば、第一の測定サ
イクルφ1 は第一の座標対xおよびyに沿った運動に対
して符号化を行い、第二の測定サイクルφ2 は第二の座
標対xおよびzに沿った運動に対して符号化を行い、第
三の測定サイクルφ3 は第三の座標対yおよびzに沿っ
た運動に対して符号化を行う。次に、これらの測定値を
次のように組み合わせることにより、それぞれの運動成
分を計算することができる。
み合わせることにより、総速度(v)を計算することが
できる。四つの測定値全部が各運動成分の計算に等しく
寄与していることに注意しなければならない。
速度は2サイクルで測定することができ、次のように計
算することができる。
分、虚数成分の一方または両方)の分散がσ2 であると
すれば、v1 の測定値の分散は次式のようになる。
しくて相関が無く、かつ三つの一次モーメントの変化△
Mx1、△My1、および△Mz1がすべて△M1 に等しいと
すれば、本発明に従って測定された速度(v)の分散は
次のように表すことができる。
の結果が得られる。
値の分散は〔式(6)および(8)を比較することによ
り〕2点法を使用する既知の方向の速度の測定値の分散
の半分となる。
以下の説明から明らかとなろう。説明では付図を参照す
るが、付図は本明細書の一部を構成し、本発明の一実施
例を図示している。しかし、このような実施例は必ずし
も本発明の全範囲を表すものではないので、本発明の範
囲の解釈に当たっては請求の範囲を参照しなければなら
ない。
トリック社(General Electric Co
mpany)から「シグナ」(S1GNA)という商標
名で販売されている好ましいNMRシステムの主要構成
要素をブロック図形式で示したものである。システム全
体の動作はデータゼネラル社(Data Genera
l)のMV4000のような主コンピュータ101を含
むホストコンピュータシステム100によって制御され
る。コンピュータ100にはインタフェース102が含
まれており、これを介して複数のコンピュータ周辺装置
および他のNMRシステム構成要素が主コンピュータ1
01に結合されている。コンピュータ周辺装置の中には
磁気テープ駆動装置104があり、主コンピュータ10
1の指示のもとにこれを使って患者のデータおよび画像
データをテープに保管することができる。処理した患者
データは画像ディスク記憶装置110に格納してもよ
い。取得したNMRデータの予備処理と画像再構成のた
め配列プロセッサ106が使用される。画像プロセッサ
108の機能は拡大、画像比較、グレースケール調整、
実時間データディスプレーのような対話型画像ディスプ
レー操作を可能にすることである。コンピュータシステ
ム100にはディスク記憶装置112を使用するなまの
(すなわち画像構成前の)NMRデータを記憶するため
の手段が含まれている。操作卓116もインタフェース
102を介して主コンピュータ101に結合されてお
り、これにより操作者は患者の検査に関連するデータ、
ならびに較正、走査の開始および終了のようなNMRシ
ステムの正しい動作に必要な付加的なデータを入力する
手段が得られる。操作卓はディスクまたは磁気テープに
記憶された画像をディスプレーするためにも使用され
る。
御器118および勾配増幅システム128によってNM
Rシステムを制御する。コンピュータ100は熟練した
当業者には周知の方法でイーサネット(Etherne
t)回線網のような直列通信回線網103によつてシス
テム制御器118と通信する。システム制御器118に
は、パルス制御モジュール(PCM)120、無線周波
数トランシーバ122、ステータス制御モジュール(S
CM)124、および全体を126で表した電源のよう
な数個のサブシステムが含まれている。PCM120は
プログラム制御のもとに主コンピュータ101が発生す
る制御信号を使って、勾配コイル励起を制御するディジ
タル波形ならびにRF励起パルスを変調するためトラン
シーバ122で使用されるRFエンベロープ波形を発生
する。勾配波形はGx増幅器130、Gy増幅器13
2、およびGz増幅器134で構成される勾配増幅シス
テム128に印加される。各増幅器130、132、1
34は磁石アセンブリ146の一部であるアセンブリ1
36の中の対応する勾配コイルを励起するために使用さ
れる。付勢されると、勾配コイルは磁界勾配Gx、Gy
およびGzを発生する。
よびRFコイル138の発生する無線周波数パルスと組
み合わせて勾配磁界を使用することにより、空間情報が
符号化されて、検査している患者の領域から出てくるN
MR信号となる。パルス制御モジュール120から与え
られる波形制御信号はトランシーバ122がRF搬送波
の変調およびモード制御のために使用する。送信モード
では、送信器はRF電力増幅器123に無線周波数信号
を供給する。次に、RF電力増幅器123は主磁石アセ
ンブリ146の中にあるRFコイル138を励磁する。
患者の中の励起されたスピンが放射するNMR信号が送
信に使用されるのと同じRFコイルまたは異なるRFコ
イルによって検知される。信号はトランシーバ122の
受信部で検出、増幅、復調、フィルタリング、およびデ
ィジタル化される。処理された信号はインタフェース1
02とトランシーバ122を結合する専用の片方向、高
速ディジタルリンク105によって主コンピュータ10
1に送られる。
サブシステムであり、両者とも直列通信リンク103に
より主コンピュータ101、患者位置ぎめシステム15
2等の周辺システムと通信し、また相互に通信する。P
CM120およびSCM124はそれぞれ、主コンピュ
ータ101からの命令を処理するためにインテル(In
tel)8086のような16ビットのマイクロプロセ
ッサを含む。SCM124には、患者のクレードル(c
radle)の位置および可動患者位置合わせ光扇状ビ
ーム(図示しない)の位置に関する情報を取得するため
の手段が含まれている。主コンピュータ101はこの情
報を使って画像ディスプレーおよび再構成パラメータを
修正する。SCM124は患者輸送システム150およ
び位置合わせシステム148の作動のような機能の開始
も行う。
受信コイル138は分極磁界を作成するために使用され
る磁石の穴の中に取り付けられる。磁石は患者位置合わ
せシステム148、シム(shim)コイル電源14
0、および主磁石電源142を含む主磁石アセンブリの
一部を構成する。主電源142を用いて、磁石の生じる
分極磁界を適切な動作強度である1.5テスラとした
後、主電源142を切り離す。
め、磁石、勾配コイルアセンブリ、RF送受信コイル、
および患者取り扱い装置を含むNMRシステム構成要素
は全体を144で表したRFシールド室に入れられてい
る。シールドは一般に部屋全体を囲む銅またはアルミニ
ウムの遮蔽網によって行われる。遮蔽網はシステムの発
生するRF信号を封じ込める役目を果たすとともに、室
外で発生したRF信号からシステムを遮蔽する。
バ122には、電力増幅器123を介してコイル138
AでRF励起磁界を発生する構成要素およびコイル13
8Bに結果として誘導されるNMR信号を受信する構成
要素が含まれている。RF励起磁界のベースすなわち搬
送波の周波数は周波数シンセサイザ200が作成する。
周波数シンセサイザ200は主コンピュータ101から
通信リンク103を介して一組みのデイジタル信号を受
ける。これらのディジタル信号は出力201に生じなけ
ればならない周波数を1ヘルツの分解能で示す。この命
令されたRF搬送波が変調器202に印加される。変調
器202では線203を介して受けた信号に応じてRF
搬送波が周波数変調および振幅変調を受ける。結果のR
F励起信号はPCM120から線204を介して受けた
制御信号に応じてターンオンおよびターンオフされる。
線205を介して出力されるRF励起パルスの大きさは
送信減衰回路206によって減衰される。送信減衰回路
206は主コンピュータ101から通信リンク103を
介してディジタル信号を受ける。減衰されたRF励起パ
ルスはRF送信コイル138Aを駆動する電力増幅器1
23に印加される。
体の中の励起されたスピンが生じるNMR信号は受信コ
イル138Bによってピックアップされ、受信器207
の入力に印加される。受信器207はNMR信号を増幅
する。次に、これは主コンピュータ101からリンク1
03を介して受けたディジタル減衰信号によって定まる
量だけ減衰される。受信器207もPCM120から線
208を介して与えられる信号によってターンオンおよ
びターンオフする。これにより、遂行している特定の取
得が必要とする期間だけNMR信号が取得される。
によって復調されることにより、二つの信号IおよびQ
が作成される。この二つの信号はエイリアシング防止
(anti−aliasing)フィルタ(図示せず)
を介して、まとめて215と表されている一対のアナロ
グーディジタル変換器に結合されている。直角検出器2
09はまた第二の周波数シンセサイザ210からRF基
準信号を受ける。これを用いて、直角検出器209はR
F基準と同相であるNMR信号(I信号)成分の振幅お
よびRF基準と直角であるNMR信号(Q信号)成分の
振幅を検知する。
は取得周期全体にわたって64kHzのサンプリング速
度でA/D変換器215によって継続的にサンプリング
され、ディジタル化される。NMR信号のI成分とQ成
分の各々に対して256個のディジタル数の組が同時に
取得され、これらのディジタル数は直列リンク105を
介して主コンピュータ101に伝えられる。各ディジタ
ル数対は複素値I+iQであると考えられる。
ケンスを遂行することにより、所望の速度画像を再構成
するのに充分なNMRデータを収集する。特に図3Aに
示すように、第一のパルスシーケンスは通常の一次モー
メント無効化勾配エコーシーケンスであり、その中でG
zスライス選択勾配パルス301が存在する状態で選択
的RF励起パルス300が被検体に印加される。励起パ
ルス300はフリップ(flip)角αをそなえてお
り、αの代表的な値は30°である。スライス選択勾配
パルス301の生じる位相シフトに対して励起パルス3
00から時間TE後に作成されるNMR信号303を補
償するため、そしてNMR信号303をz軸に沿った速
度に対して鋭敏でないようにするため、米国特許第4,
731,583号に開示されているように、Gz勾配コ
イルが負のGz勾配パルス304の後に正のGz勾配パ
ルス305を発生する。例えば、一つの方法はパルス3
01と同じ幅であるが符号が逆のパルス304を使うこ
とであり、パルス305はパルス301に対して幅は半
分であるが、高さは同じである。パルス304および3
05がz軸に沿った速度を補償するが、加速度およびよ
り高次の運動を補償するためのより複雑な勾配波形も熟
練した当業者には知られている。
RF励起パルス300の印加後間もなく位相符号化Gy
勾配パルス306が被検体に印加される。当業者には周
知の通り、完全な走査は一連のこれらのパルスシーケン
スで構成され、一連の、たとえば256個の離散的な位
相符号化値をGy位相符号化パルスの値として順次用い
ることにより、y軸に沿ってNMR信号を生じるスピン
の位置が突き止められる。NMR勾配エコー信号303
を取得するときに作成され、NMR信号303を周波数
符号化するGx勾配パルス307により、x軸に沿った
位置が突き止められる。Gy位相符号化勾配パルス30
6と異なり、Gx読み出し勾配パルス307は走査全体
の間、一定の値に留まる。勾配エコー303を作成し、
これをx軸に沿った速度に感応しないようにするため、
米国特許第4,731,583号に開示されているよう
にパルス307に先立って勾配パルス308および30
9が作成される。
よって取得され、1行の256個の複素数にディジタル
化され、この256個の複素数は主コンピュータ101
のメモリに記憶される。Gy位相符号化勾配の各々の値
に対して、NMR信号303が作成、取得、ディジタル
化され、256個の複素数の別々の行に記憶される。し
たがって、走査完了時に二次元(256×256)マト
リックスの複素数がコンピュータ101に記憶される。
流れ感応化勾配が印加されないときに作成されるこれら
のNMR信号をフーリエ変換して通常のNMR画像とす
ることができる。これらの流れ補償された信号から作成
される画像データをここでは基準画像データS0 と呼ぶ
ことにする。これは後で述べるように基準位相画像φ0
を計算するために使用される。
とにより、本発明を実施するために必要なデータが取得
される。これらの測定サイクルは図3Aのパルスシーケ
ンスを用いるが、一つの重要な相違点がある。すなわ
ち、これらの測定サイクルには、一対のデカルト座標に
沿った速度にNMR信号303を感応させる運動符号化
磁界勾配が含まれる。図3Aのパルスシーケンスの位置
符号化勾配Gx、GyおよびGzを作成するのと同じコ
イルがこれらの運動符号化磁界勾配を作成する。
ケンスを使って基準測定を行った後、図3Bに示す付加
的な勾配パルス310−313を用いて第一の運動符号
化測定が行われる。これらの付加的な勾配パルス310
−313が図3Aの運動補償された勾配パルスに追加さ
れ、それぞれのx軸およびy軸に沿って双極性の勾配を
作成する。これらの双極性の勾配パルス310/311
および312/313は後続のNMR信号303をx軸
およびy軸に沿って動くスピンの速度に感応させる。各
パルス310、311の面積Axは等しく、時間tx だ
け離れている。したがって、一次モーメントの変化はΔ
Mx1=Ax tx で表される。同様に、パルス312、3
13はそれぞれ面積がAyであり、時間ty だけ離れて
おり、一次モーメントの変化ΔMy1=Ay ty を生ず
る。前に述べたように、これらの一次モーメントの変化
△Mx1および△My1が速度感度を決定し、速度感度は通
常、面積AxおよびAyをそれぞれ調整することによっ
て制御される。
動符号化勾配パルス310−313を用いることによ
り、複素数の256×256の配列が作成される。この
データ組をフーリエ変換することにより、画像(S1 )
が作成される。画像(S1 )を後述するように処理する
ことにより、第一の増分された位相測定値φ1 が作成さ
れる。
と、第二の測定サイクルが実行されて運動符号化勾配パ
ルス314−317が印加されることにより、NMR信
号303がx軸およびz軸に沿った速度に感応する。パ
ルス314および315はパルス310および311と
ほぼ同じである。パルス316および317は面積がA
zで等しく、時間tz だけ離れている。パルス316お
よび317は一次モーメントに変化ΔMz1=Az tz を
生ずる。これらの運動符号化勾配パルスが図3Aの運動
補償された勾配パルスに追加される。結果のNMR信号
が取得されて、複素数の256×256の配列が作成さ
れる。この配列を変換することにより、画像データ組S
2 が作成され、これを使って第二の増分された位相測定
値φ2 が計算される。
と、y軸およびz軸に沿った速度に感応するように運動
符号化勾配パルス318−321で最後の測定サイクル
が実行される。パルス318および319は312およ
び313とほぼ同じであり、パルス320および321
はパルス316および317とほぼ同じである。勾配パ
ルス318−321が図3Aの運動補償された勾配パル
スに追加されることにより、一次モーメントの変化△M
y1および△Mz1が作成される。結果の信号が取得される
ことにより、複素数の256×256の画像配列S3 が
作成され、これを使って第三の増分された位相測定値φ
3 が計算される。
が完了し、四つのデータ組S0 、S1 、S2 およびS3
を使ってデータ処理ステップが開始される。
ルスシーケンスを使用し得ることは当業者には明らかで
ある。更に、位相符号化値を増分させる前に各位相符号
化値で四つの測定が行われるように、すなわち「ビュ
ー」を行うように、四つのデータ組S0 、S1 、S2 お
よびS3 の取得のはさみこみ(インタリーブ)を行うこ
とができる。また、米国特許第4,443,760号に
述べられているように信号対雑音比を改善するため、ま
たはシステム誤差を相殺するため各データ組に対する各
位相符号化値で多重測定を行うことができる。そして最
後に、各位相測定に対して勾配モーメントM1 を作成す
るため多数の異なる手法がある。例えば、勾配パルスは
図3B−3Dに示すのと異なる形状とすることができ
る、あるいは勾配パルスを時間的に離して一次モーメン
トを大きくしてもよいし、あるいはそれらの継続時間を
詰めてもよい。また、180°RFパルスを使用するス
ピンエコーシーケンスを使ってもよい。速度符号化パル
スが180°RF励起パルスの両側に作成される場合に
は、双極性勾配パルスを使わないで、両方の速度符号化
パルスが同じ極性であってもよい。基準位相測定に非零
の勾配一次モーメントを含めることも可能であり、実
際、基準位相測定に使用されるパルスが三つの座標の各
々に沿って一次モーメント−△Mx1、−△My1、および
−△Mz1を有している場合には、各シーケンスに対する
勾配一次モーメントの大きさを半減することができる。
重要な要素は、時間TEに於ける勾配パルスの正味総面
積(零次モーメント)を変えないで一次モーメントを△
M1 だけ変えるように各軸に対して勾配波形が変えられ
るということである。
S0 、S1 、S2 およびS3 の処理が図4に示されてい
る。すべての処理は蓄積プログラムの命令の指示のもと
にコンピュータシステム100で実行される。取得され
たNMRデータをフーリエ変換することによって作成さ
れる複素画像S0 、S1 、S2 およびS3 に対する四つ
のデータ組はブロック334−337で表される複素数
配列S0 (x,y)、S1 (x,y)、S2 (x,y)
およびS3 (x,y)として格納される。
の各々に於ける空間内の位置すなわち画素でスピンによ
り発生されるNMR信号の大きさおよび位相についての
情報を含む複素数である。配列334−337の各要素
に対してNMR信号の位相が次式のように計算される。
トラン(FORTRAN)コンピュータ言語の「ATA
N2」のような四象限逆正接であることが好ましい。
6の位相配列338−341が作成されることにより、
位相測定値φ0 (x,y)、φ1(x,y)、φ
2 (x,y)およびφ3 (x,y)が得られる。
えば、流れ補償された)実験(図3A)の各画素に於け
るNMR位相である。これらの値は通常、B0 の不均一
性、RF浸透効果、パルスシーケンス同調のような影響
により、また図3Aのパルスシーケンスで使用される勾
配パルスによってどのような運動符号化が行われても、
零ではない。後続のφ1 、φ2 およびφ3 の測定もこれ
らの影響を受ける。しかし、これらには図3B、3Cお
よび3Dの増分して印加される運動符号化勾配パルスお
よびx軸、y軸、およびz軸に沿ったスピンの速度によ
る位相成分も含まれている。位相値φ0 、φ1 、φ2 お
よびφ3 を次のように組み合わせることにより、画像の
各画素でのスピンの三つの速度成分を計算することがで
きる。
速度成分Vx、VyおよびVzが次式を使って計算され
る。
各軸に於ける基準位相と他の位相測定値との間の運動符
号化勾配の一次モーメントの変化である。
x、yおよびz成分を示す三つの256×256要素の
配列342−344が得られる。これらの成分を組み合
わせることにより、単一の配列345を作成することが
できる。配列345は空間内の各点でのスピンの速度V
(x,y)を示す。
グすることができ、ディスプレイでは値V(x,y)は
画像画素の強度、すなわち明るさを制御する。
のスピン速度を測定するために必要な時間の2倍の時間
で、任意の方向に動くスピンの速度を測定する。しか
し、走査時間のこの増加は付随する信号対雑音比の改善
として充分に反映される。
ができる。例えば、別々の速度成分Vx、VyまたはV
zの画像を作成することができる。また、標準三角手法
を使って流れの方向の画像を計算し、ディスプレイする
ことができる。
ントの変化△Mx1、△My1および△Mz1は同じである。
これは運動の方向が未知である場合には理想的である
が、そうである必要はない。各軸に沿って異なる流れ符
号化の強さを使うことも可能である。例えば、φ1 およ
びφ2 を測定するとき図3Bおよび3Cでより大きい△
Mx1(例えば、より大きいAx)を使うことによってx
方向に、より強い符号化を使うことができる。このよう
な場合、Vxは式(10)に従って計算される。より大
きな△Mx1を使用することにより速度のより精密な測定
値が得られるが、エイリアシングが生じる前のダイナミ
ックレンジが小さくなる。次式の条件のいずれかが存在
すれば、エイリアシングが生じる。
動軸に沿って最も精密な測定値を生じるように一次モー
メントを選択することができる。
ことも可能である。すなわち、図3Aのパルスシーケン
ス中のイメージング勾配を消去することができ、上記の
ように四つの測定を行うことができる。このように行わ
れた速度測定値はNMRシステムの感度領域内のすべて
のスピンの運動を表す。
ることができる。例えば、二次モーメントを持つが一次
または零次のモーメントを持たない四つのローブのある
波形に図3B−3Dの波形を置き換えることにより、加
速度を測定することができる。四つの測定が行われ、位
相を次式のように組合わせることにより加速度が示され
る。
は本発明を使用して測定することができる。また、本発
明を3次元手法とともに使用することにより3次元の運
動マップを作成することもできる。
ある。
シーバの電気ブロック図である。
れるNMRパルスシーケンスを示すグラフである。
MRデータからどのように速度画像が再構成されるかを
簡略に表した流れ図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 NMRシステムでスピンの運動を測定す
るための方法に於いて、 a)基準NMR測定サイクルを遂行することにより基準
NMR信号S0 を作成するステップ、 b)NMRシステムで作成する磁界勾配が上記基準NM
R測定サイクルとは異なる第一および第二のデカルト座
標に沿ったモーメントを有するパルスを含むことによ
り、結果として得られるNMR信号S1 を上記第一およ
び第二のデカルト座標に沿った運動スピンの運動に感応
させる第一のNMR測定サイクルを遂行するステップ、 c)NMRシステムで作成する磁界勾配が上記基準NM
R測定サイクルとは異なる第一のデカルト座標および第
三のデカルト座標に沿ったモーメントを有するパルスを
含むことにより、結果として得られるNMR信号S2 を
上記第一および第三のデカルト座標に沿った運動スピン
の運動に感応させる第二のNMR測定サイクルを遂行す
るステップ、 d)NMRシステムで作成する磁界勾配が上記基準NM
R測定サイクルとは異なる第二および第三のデカルト座
標に沿ったモーメントを有するパルスを含むことによ
り、結果として得られるNMR信号S3 を上記第二およ
び第三のデカルト座標に沿った運動スピンの運動に感応
させる第三のNMR測定サイクルを遂行するステップ、
および e)NMR信号S0 、S1 、S2 およびS3 を組み合わ
せることによりスピンの運動を示す値を計算するステッ
プ を含むことを特徴とするスピン運動測定方法。 - 【請求項2】 更に、 f)NMR信号S0 、S1 、S2 およびS3 を組み合わ
せることにより、上記第一のデカルト座標に沿ったスピ
ンの運動を示す第二の値を計算するステップ、 g)NMR信号S0 、S1 、S2 およびS3 を組み合わ
せることにより、上記第二のデカルト座標に沿ったスピ
ンの運動を示す第三の値を計算するステップ、 h)NMR信号S0 、S1 、S2 およびS3 を組み合わ
せることにより、上記第三のデカルト座標に沿ったスピ
ンの運動を示す第四の値を計算するステップ、および i)ステップf)、g)およびh)で計算された三つの
値を組み合わせることにより、三次元空間内でのでスピ
ンの運動を示す値を作成するステップ を含む請求項1記載のスピン運動測定方法。 - 【請求項3】 第一、第二および第三の各デカルト座標
に沿って作成されるモーメントが一次モーメントであ
り、上記値で表わされる運動が上記の一つのデカルト座
標に沿った運動スピンの速度である請求項1記載のスピ
ン運動測定方法。 - 【請求項4】 NMR信号が対応する位相値φ0 、
φ1 、φ2 およびφ3 に変換され、位相値φ1 とφ2 を
算術的に加算し、それから位相値φ0 とφ3 を減算する
ことによりNMR信号がステップe)で組合わされる請
求項1記載のスピン運動測定方法。 - 【請求項5】 第二、第三および第四のそれぞれの値の
自乗の和の平方根を計算することにより、値がステップ
i)で組合わされる請求項2記載のスピン運動測定方
法。 - 【請求項6】 NMRシステムでスピンの運動を表す画
像を作成するための方法に於いて、 a)基準NMR測定サイクルを遂行することにより基準
データ組S0 ′を取得するステップ、 b)NMRシステムで作成する磁界勾配が基準NMR測
定サイクルとは異なる第一および第二のデカルト座標に
沿ったモーメントMを有するパルスを含むことにより、
結果として得られるデータ組S1 ′を上記第一および第
二のデカルト座標に沿ったスピンの運動に感応させるよ
うなNMR測定サイクルを遂行することにより第一のデ
ータ組S1 ′を取得するステップ、 c)NMRシステムで作成する磁界勾配が基準NMR測
定サイクルとは異なる第一のデカルト座標および第三の
デカルト座標に沿ったモーメントMを有するパルスを含
むことにより、第二のデータ組S2 ′を上記第一および
第三のデカルト座標に沿ったスピンの運動に感応させる
ような第二のNMR測定サイクルを遂行することにより
第二のデータ組S2 ′を取得するステップ、 d)NMRシステムで作成する磁界勾配が基準NMR測
定サイクルとは異なる第二および第三のデカルト座標に
沿ったモーメントMを有するパルスを含むことにより、
第三のデータ組S3 ′を上記第二および第三のデカルト
座標に沿ったスピンの運動に感応させるような第三のN
MR測定サイクルを遂行することにより第三のデータ組
S3 ′を取得するステップ、 e)上記データ組S0 ′、S1 ′、S2 ′およびS3 ′
の各々にフーリエ変換を施すことにより対応する変換さ
れたデータ組S0 (x,y)、S1 (x,y)、S
2(x,y)およびS3 (x,y)を作成するステッ
プ、 f)それぞれの変換されたデータ組S0 (x,y)、S
1 (x,y)、S2 (x,y)およびS3 (x,y)か
ら位相値組φ0 (x,y)、φ1 (x,y)、φ
2 (x,y)およびφ3 (x,y)を計算するステッ
プ、 g)kを定数値として次式 mx (x,y)=k(−φ0 (x,y)+φ1 (x,y) +φ2 (x,y)−φ3 (x,y)) に従って1組の運動成分mx (x,y)を計算するステ
ップを含むことを特徴とするスピンの運動を表す画像を
作成するための方法。 - 【請求項7】 更に、 h)次式 my (x,y)=k(−φ0 (x,y)+φ1 (x,y) −φ2 (x,y)+φ3 (x,y)) に従って1組の運動成分my (x,y)を計算するステ
ップ、 i)次式 mz (x,y)=k(−φ0 (x,y)−φ1 (x,y) +φ2 (x,y)+φ3 (x,y)) に従って1組の運動成分mz (x,y)を計算するステ
ップ、 j)次式 【数1】 に従って1組のスピン運動値m(x,y)を計算するス
テップ、およびk)各画素の明るさが対応するスピン運
動値m(x,y)によつて決定される画像を作成するス
テップを含むことを特徴とする請求項6記載のスピンの
運動を表す画像を作成するための方法。 - 【請求項8】 上記第一、第二および第三のデカルト座
標に沿ってモーメント−M/2を有する磁界勾配パルス
をそなえたNMR測定サイクルで基準データ組S0 ′が
取得される請求項6記載のスピンの運動を表す画像を作
成するための方法。 - 【請求項9】 イメージングされる運動が速度であり、
モーメントMが一次モーメントである請求項6記載のス
ピンの運動を表す画像を作成するための方法。 - 【請求項10】 NMRシステムでスピンの運動を測定
するための装置に於いて、 a)基準NMR測定サイクルを遂行することにより基準
NMR信号S0 を作成する手段、 b)NMRシステムで作成する磁界勾配が上記基準NM
R測定サイクルとは異なる第一および第二のデカルト座
標に沿ったモーメントを有するパルスを含むことによ
り、結果として得られるNMR信号S1 を上記第一およ
び第二のデカルト座標に沿った運動スピンの運動に感応
させる第一のNMR測定サイクルを遂行する手段、 c)NMRシステムで作成する磁界勾配が上記基準NM
R測定サイクルとは異なる第一のデカルト座標および第
三のデカルト座標に沿ったモーメントを有するパルスを
含むことにより、結果として得られるNMR信号S2 を
上記第一および第三のデカルト座標に沿った運動スピン
の運動に感応させる第二のNMR測定サイクルを遂行す
る手段、 d)NMRシステムで作成する磁界勾配が上記基準NM
R測定サイクルとは異なる第二および第三のデカルト座
標に沿ったモーメントを有するパルスを含むことによ
り、結果として得られるNMR信号S3 を上記第二およ
び第三のデカルト座標に沿った運動スピンの運動に感応
させる第三のNMR測定サイクルを遂行する手段、およ
び e)NMR信号S0 、S1 、S2 およびS3 を組み合わ
せることによりスピンの運動を示す値を計算する手段 を含むことを特徴とするスピン運動測定装置。 - 【請求項11】 更に、 f)NMR信号S0 、S1 、S2 およびS3 を組み合わ
せることにより、上記第一のデカルト座標に沿ったスピ
ンの運動を示す第二の値を計算する手段、 g)NMR信号S0 、S1 、S2 およびS3 を組み合わ
せることにより、上記第二のデカルト座標に沿ったスピ
ンの運動を示す第三の値を計算する手段、 h)NMR信号S0 、S1 、S2 およびS3 を組み合わ
せることにより、上記第三のデカルト座標に沿ったスピ
ンの運動を示す第四の値を計算する手段、および i)手段f)、g)およびh)で計算された三つの値を
組み合わせることにより、三次元空間内でのスピンの運
動を示す値を作成する手段 を含む請求項10記載のスピン運動測定装置。 - 【請求項12】 第一、第二および第三の各デカルト座
標に沿って作成されるモーメントが一次モーメントであ
り、上記値で表わされる運動が上記の一つのデカルト座
標に沿った運動スピンの速度である請求項10記載のス
ピン運動測定装置。 - 【請求項13】 NMR信号が対応する位相値φ0 、φ
1 、φ2 およびφ3 に変換され、位相値φ1 とφ2 を算
術的に加算し、それから位相値φ0 とφ3 を減算するこ
とによりNMR信号が手段e)で組合わされる請求項1
0記載のスピン運動測定装置。 - 【請求項14】 第二、第三および第四のそれぞれの値
の自乗の和の平方根を計算することにより、値が手段
i)で組合わされる請求項11記載のスピン運動測定装
置。 - 【請求項15】 NMRシステムでスピンの運動を表す
画像を作成するための装置に於いて、 a)基準NMR測定サイクルを遂行することにより基準
データ組S0 ′を取得する手段、 b)NMRシステムで作成する磁界勾配が基準NMR測
定サイクルとは異なる第一および第二のデカルト座標に
沿ったモーメントMを有するパルスを含むことにより、
結果として得られるデータ組S1 ′を上記第一および第
二のデカルト座標に沿ったスピンの運動に感応させるよ
うなNMR測定サイクルを遂行することにより第一のデ
ータ組S1 ′を取得する手段、 c)NMRシステムで作成する磁界勾配が基準NMR測
定サイクルとは異なる第一のデカルト座標および第三の
デカルト座標に沿ったモーメントMを有するパルスを含
むことにより、第二のデータ組S2 ′を上記第一および
第三のデカルト座標に沿ったスピンの運動に感応させる
ような第二のNMR測定サイクルを遂行することにより
第二のデータ組S2 ′を取得する手段、 d)NMRシステムで作成する磁界勾配が基準NMR測
定サイクルとは異なる第二および第三のデカルト座標に
沿ったモーメントMを有するパルスを含むことにより、
第三のデータ組S3 ′を上記第二および第三のデカルト
座標に沿ったスピンの運動に感応させるような第三のN
MR測定サイクルを遂行することにより第三のデータ組
S3 ′を取得する手段、 e)上記データ組S0 ′、S1 ′、S2 ′およびS3 ′
の各々にフーリエ変換を施すことにより対応する変換さ
れたデータ組S0 (x,y)、S1 (x,y)、S
2(x,y)およびS3 (x,y)を作成する手段、 f)それぞれの変換されたデータ組S0 (x,y)、S
1 (x,y)、S2 (x,y)およびS3 (x,y)か
ら位相値組φ0 (x,y)、φ1 (x,y)、φ
2 (x,y)およびφ3 (x,y)を計算する手段、 g)kを定数値として次式 mx (x,y)=k(−φ0 (x,y)+φ1 (x,y) +φ2 (x,y)−φ3 (x,y)) に従って1組の運動成分mx (x,y)を計算する手段
を含むことを特徴とするスピンの運動を表す画像を作成
するための装置。 - 【請求項16】 更に、 h)次式 my (x,y)=k(−φ0 (x,y)+φ1 (x,y) −φ2 (x,y)+φ3 (x,y)) に従って1組の運動成分my (x,y)を計算する手
段、 i)次式 mz (x,y)=k(−φ0 (x,y)−φ1 (x,y) +φ2 (x,y)+φ3 (x,y)) に従って1組の運動成分mz (x,y)を計算する手
段、 j)次式 【数2】 に従って1組のスピン運動値m(x,y)を計算する手
段、および k)各画素の明るさが対応するスピン運動値m(x,
y)によつて決定される画像を作成する手段 を含むことを特徴とする請求項15記載のスピンの運動
を表す画像を作成するための装置。 - 【請求項17】 上記第一、第二および第三のデカルト
座標に沿ってモーメント−M/2を有する磁界勾配パル
スをそなえたNMR測定サイクルで基準データ組S0 ′
が取得される請求項15記載のスピンの運動を表す画像
を作成するための装置。 - 【請求項18】 イメージングされる運動が速度であ
り、モーメントMが一次モーメントである請求項15記
載のスピンの運動を表す画像を作成するための装置。
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