JPH051316U - 髪用ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗髪、水洗い、乾燥及び整髪を一個のブラシ
で一気に行うことができ、また洗髪について言えば、髪
の毛根部にシャンプー等の液体を直接供給し得、髪の毛
根部分から泡立ってゴミ等を排出し得る髪用ブラシを提
供することにある。 【構成】 把持用の柄２と、柄２の一方の端部３に連結
された植毛台４と、植毛台４に植設された毛５とを具備
しており、この植設された毛５が可撓性のチューブから
なり、柄２と植毛台４とには、相互に連通してチューブ
に流体を供給し得る流体通路７及び８が形成されている
髪用ブラシ１。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は髪用ブラシに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、洗髪に際しては手などでシャンプー、リンス液を直接頭髪に付け、必要 に応じて洗髪用ブラシを用いている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところでこのように従来のブラシでは、シャンプー、リンス液等を直接それか ら頭髪に供給することができず、一気に洗髪、すすぎ、乾燥、整髪等を一つのブ ラシで行うことはできない。また従来での洗髪においては、シャンプー、リンス 液を直接上から頭髪に付けて手等で髪を揉んで行うため、髪の毛根部分へのこれ らシャンプー、リンス液の供給が比較的困難であり、泡立ちもさほどでない。

【０００４】 本考案は前記諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、洗 髪、水洗い、乾燥及び整髪を一個のブラシで一気に行うことができ、また洗髪に ついて言えば、髪の毛根部にシャンプー等の液体を直接供給し得、髪の毛根部分 から泡立ってゴミ等を排出し得る髪用ブラシを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば前記目的は、把持用の柄と、柄の一方の端部に連結された植毛 台と、植毛台に植設された毛とを具備しており、この植設された毛が可撓性のチ ューブからなり、柄と植毛台とには、相互に連通してチューブに流体を供給し得 る流体通路が形成されている髪用ブラシによって達成される。

【０００６】 本考案における流体通路は、柄と植毛台とに相互に連通して形成されるが、流 体通路としては、柄と植毛台とを中空体で形成してその内部の空洞部で具体化し ても良く、また柄と植毛台とに、相互に連通する通路を形成して具体化しても良 い。本流体通路の一端側は毛を構成するチューブに連通され、その他端は、一つ の例では柄に設けられる流体源との接続部材に連通される。尚、このような接続 部材を用いることなく、流体源又は流体源との接続ホースを流体通路に直接接続 してもよいことはもちろんである。

【０００７】 流体源としては、水道の蛇口や外部に設ける圧縮機、送風機、ポンプ等を提示 し得るが、ゴム球、好ましくは逆止弁付ゴム球、ふいご等を流体源としてブラシ と一体に構成することもできる。

【０００８】 流体通路には、本考案の髪用ブラシの使用目的、例えば洗髪、水洗い、乾燥、 整髪との関連で、温水を含む水、熱風を含む空気、シャンプー、リンス、オイル 、クリーム、ヘアトニック等の流体が供給される。シャンプー、リンス、オイル 、クリーム、ヘアトニック等の流体は、空気に同伴される形で流体通路に供給さ れるのが好ましいが、これらシャンプー、リンス、オイル、クリーム、ヘアトニ ック等の流体の供給源としては、上述の流体源と共に外部に設けて、夫々を切替 自在に構成してもよいが、他の例として、柄に、シャンプー、リンス、オイル、 クリーム、ヘアトニック等の流体を収容する密閉空間を流体注入部材としての蓋 で一部を画成して形成し、この密閉空間を逆止弁又は単に弁機構を介して流体通 路に連通可能にして具体化しても良く、特に可撓性の蓋で画成された密閉空間で これら液体の供給源を形成すると、本考案のブラシを使用しながら可撓性の蓋を 押圧することで、必要な量だけそれを順次供給し得るので好ましい。本密封空間 は、一つに限らず、複数個柄に設けても良いのはもちろんである。更に、これら 液体の供給源としては、所謂カセット式に収容容器を柄に取付けるようにしても 良いのである。

【０００９】 本考案の髪用ブラシの一つの好ましい例においては、流体通路を介して流通す る流体の流量を調節する流量調節手段が柄に配設される。流量調節手段の一つの 例では、手で押圧すると流体通路の流路断面が変化するように、流体通路を規定 する柄の一部分を可撓性に形成して具体化する。このような流量調節手段によれ ば、使用しながら柄を握り締めた手の親指等の腹でもって流量調節手段をたやす く操作できるので好ましい。

【００１０】 本考案における植毛台に植設された毛は可撓性のチューブで構成されるが、こ れの材料としては、ポリビニリデンクロライド（ＰＶＤＣ）、ポリカーボネイト （ＰＣ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリエチレンテレ フタレート（ＰＥＴ）、ポリフッ化ビニリデン（ＰＶＤＦ）、レーヨン、ポリエ ステル、ナイロン、ウレタン等の合成樹脂材料を例示し得る。毛の全体形状とし ては、真直ぐに伸びていても良いが、これに限定されず例えば波型に曲って伸び た形状等種々の形状であっても良いのである。

【００１１】

【作用】

本考案の髪用ブラシでは、植毛台に植設された毛が可撓性のチューブからなり 、柄と植毛台とには、相互に連通してチューブに流体を供給し得る流体通路が形 成されているため、この流体通路に水或いはリンス液等を供給すると、チューブ からなる毛先からそれらが流出されることとなる。これにより水洗い、洗髪等が ブラシを用いるだけで行い得る。

【００１２】 次に本考案を、図面に示す具体例に基づいて更に説明する。これにより前記考 案及び更に他の考案がより明瞭となるであろう。尚、本考案はこれら具体例に何 等限定されないのである。

【００１３】

【具体例】

図１および図２において、髪用ブラシ１は、把持用の柄２と、柄２の一方の端 部３に連結された植毛台４と、植毛台４に植設された多数の毛５とを具備してお り、毛５は中空部６を有する可撓性のチューブからなっている。

【００１４】 髪用ブラシ１において、柄２と植毛台４とには、相互に連通してチューブから なる毛５の中空部６に流体を供給し得る流体通路７及び８が形成されている。本 例における植毛台４に形成された流体通路８は、植毛台４が空洞にされて具体化 されている。孔からなる流体通路７の一端には、めねじ等からなるジョイント９ が形成されており、ジョイント９には、おねじ等からなるジョイント１０が螺合 されるようになっており、接続部材であるジョイント１０はホース１１を介して 流体供給源の一つである空気ポンプ１２に連通されている。尚、ジョイント１０ のジョイント９への接続を、螺合に代えて嵌合でなさしめるようにしてもよい。 空気ポンプ１２は本例では熱風を送出するようになっている。

【００１５】 また本例の髪用ブラシ１には、流体通路７及び８を介して流通する流体の流量 を調節する流量調節手段１３が柄２に設けられており、本例の流量調節手段１３ は、流体通路７を規定する柄２の部分１４が可撓性をもって形成されて具体化さ れている。

【００１６】 このように形成された髪用ブラシ１では、使用に際してジョイント９とジョイ ント１０とを連結し、空気ポンプ１２からの熱風をホース１１、流体通路７、８ 及び中空部６を介して毛５の先端２１から吐出させるようにする。これによりブ ラシ１の使用と共に頭髪に熱風が供給されて例えば髪の整髪と共に乾燥をなし得 る。そして柄２の部分１４を指の腹等によりＡ方向に押圧して流体通路７の流路 断面を変えれば、先端２１からの熱風の吐出風量を変えることができる。

【００１７】 尚、上記の例で、空気ポンプ１２からの空気とこの空気に同伴させてシャンプ ー又はリンス液を流体通路７に供給することにより洗髪を、またオイル、クリー ム又はヘアトニック等の流体を空気に同伴させて流体通路７に供給することによ り整髪を、更に空気ポンプ１２に代えて水道の蛇口から水を流体通路７に供給す ることにより髪の水洗いを夫々行い得る。

【００１８】 即ち本考案の髪用ブラシ１では、洗髪、水洗い、乾燥及び整髪を一個のブラシ で一気に行うことができる。また洗髪について言えば、毛５の先端２１からシャ ンプー等の流体が頭皮近傍に直接供給されるため、髪の毛根部分から泡立ってゴ ミ等を排出し得るので、髪をかきむしって洗髪するのと比較して、髪への負担が なくなり脱毛等を少なくし得る。

【００１９】 ところで上記例では、植毛台４を中空体で形成しその空洞部でもって流体通路 を具体化したが、本考案はこれに限定されず、例えば図３に示すように植毛台４ に、流体通路７、通路７に連通して枝分かれした通路８及び毛５の中空部６に連 通せしめた多数の孔３１を形成してこれを流体通路としても良い。

【００２０】 また上記例では、空気ポンプ１２側から空気と同伴させてシャンプー、リンス 、オイル、クリーム又はヘアトニック等の流体を流体通路７に供給するようにし たが、例えば、図４に示すように柄２に、着脱自在な可撓性の蓋４１により閉鎖 されたシャンプー、リンス、オイル、クリーム又はヘアトニック等の流体の収容 空間４２を設けると共に、収容空間４２と流体通路７とを連通する通路４３に、 ボール４４及びばね４５とからなる逆止弁機構４６を配置し、必要に応じて蓋４ １をＢ方向に押圧して逆止弁機構４６を開弁し、収容空間４２に収容されたシャ ンプー、リンス、オイル、クリーム又はヘアトニック等の流体を通路４３を介し て流体通路７に押出し、これにより空気ポンプ１２から供給されている空気と同 伴させてこれら流体を毛５側に送出すようにしても良い。このようにするとブラ シ１を手に持った状態で必要な流体を順次供給し得るので極めて便利である。更 に、シャンプー、リンス、オイル、クリーム又はヘアトニック等の流体を収容し たカセット式容器を準備して柄２に嵌込むようにしてブラシ１を手に持った状態 で必要な流体を順次供給し得るようにしても良いのである。

【００２１】 上述の髪用ブラシ１では、真直ぐに伸びた毛５を植毛台４に植設したが、これ に代えて図５に示すように、波型に曲った毛５１等その他の形態の毛でもって本 考案の髪用ブラシを具体化しても良いのである。

【００２２】

【考案の効果】 本考案によれば上述のように、植毛台に植設された毛が可撓性のチューブから なり、柄と植毛台とには、相互に連通してチューブに流体を供給し得る流体通路 が形成されているため、洗髪、水洗い、乾燥及び整髪を一個のブラシで一気に行 うことができ、また洗髪について言えば、毛の先端からシャンプー液等が頭皮近 傍に直接供給されるため、髪の毛根部分から泡立ってゴミ等を排出し得るので、 髪をかきむしって洗髪するのと比較して髪にやさしく、髪への負担がなくなり脱 毛等を少なくし得、従って本考案の髪用ブラシは実用的に極めて優れたものであ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の髪用ブラシの好ましい一具体例の平面
図である。

【図２】図１に示すＩＩ−ＩＩ線断面図である。

【図３】本考案の髪用ブラシの好ましい他の具体例の図
２に相当する部分の断面図である。

【図４】本考案の髪用ブラシに適用される逆止弁機構等
の一具体例の断面図である。

【図５】本考案の髪用ブラシに好適な毛の他の例の説明
図である。

【符号の説明】

１ 髪用ブラシ ２ 柄 ４ 植毛台 ５ 毛 ７ 流体通路 ８ 流体通路

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 把持用の柄と、柄の一方の端部に連結さ
   れた植毛台と、植毛台に植設された毛とを具備してお
   り、この植設された毛が可撓性のチューブからなり、柄
   と植毛台とには、相互に連通してチューブに流体を供給
   し得る流体通路が形成されている髪用ブラシ。
2. 【請求項２】 流体通路を介して流通する流体の流量を
   調節する流量調節手段が柄に設けられている請求項１に
   記載の髪用ブラシ。