JPH0512749A - 光記録媒体から情報を検出する方法 - Google Patents

光記録媒体から情報を検出する方法

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JPH0512749A
JPH0512749A JP16680891A JP16680891A JPH0512749A JP H0512749 A JPH0512749 A JP H0512749A JP 16680891 A JP16680891 A JP 16680891A JP 16680891 A JP16680891 A JP 16680891A JP H0512749 A JPH0512749 A JP H0512749A
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Kouji Tsuzukiyama
山 浩 二 続
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明に係る光記録媒体から情報を検出する
方法は、光記録媒体に直線偏光を入射し、この媒体で反
射された反射光をハーフミラーにより第1及び第2分離
光に分光し、第1分離光を、所定の第1検出光学系によ
り検知して、カー楕円率に基づく再生信号を検出する一
方、第2分離光を、所定の第2検出光学系により検知し
て、カー回転角に基づく再生信号を検出することを特徴
としている。 【効果】 光記録媒体がカー楕円率とカー回転角とを別
々に変化できる媒体であれば、1つの媒体の同じ位置か
ら同時に、カー楕円率に基づく再生信号と、カー回転角
に基づく再生信号との2つの信号を得ることができる。
即ち、1つの媒体の同じ位置に同時に2ビット(4値記
録)記録・再生することができ、ひいては、記録媒体の
高密度化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、直線偏光のレーザースポ
ットを光記録媒体に入射させ、媒体で反射した反射光の
カー楕円率(ηK)に基づく再生信号を得る一方、反射
光のカー回転角(θk )に基づく再生信号を得ることに
より、光記録媒体の高密度化を可能にした光記録媒体か
ら情報を検出する方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】光磁気記録媒体、及び相変化型光
記録媒体は、記録情報の書換えが可能な大容量メモリと
して近年盛んに研究開発がすすめられ、ほぼ実用化され
ている。このうち光磁気記録媒体においては、その再生
信号検出手段として、一般に、入射した光が媒体で反射
される時、媒体の酸化の向きに応じて反射光の偏光状態
が変化するというカー効果を利用し、この偏光状態の差
を光学素子を用いて光強度に変換し、これにより再生信
号を得る方法が主として採用されている。一方、相変化
型光記録媒体における再生信号検出手段は、一般に、入
射された光が媒体で反射するとき、媒体での光学定数が
結晶状態と非晶状態で異なることにより反射率が異なる
という性質を利用し、結晶状態と非晶状態の違いを反射
光強度に変換し、これにより再生信号を得る方法が主と
して採用されている。
【0003】しかしながら、従来光記録媒体における再
生信号を検出するに際しては、カー回転角に基づく検出
法かカー楕円率に基づく検出法か反射率に基づく検出法
かの、いずれか1つの検出法しか採用されておらず、光
記録媒体の1つの位置に1ビットの情報しか対応させて
いないのが普通である。そこで、光記録媒体における記
録層を多層化し、多値記録を行う試みがなされている(J
pn.J,Appl.Phys. ,Vol.28,p.343(1989) 。しかしなが
ら、信号の検出をカー回転角に基づく検出法のみで行う
ため、信号処理が複雑となる問題があった。
【0004】また、カー楕円率を用いて再生信号を得る
方法として、以下の2つの方法が提案されている。1つ
の方法として、円偏光を入射させた時に、磁化の向きに
よって光の強度と位相が異なる、いわゆる磁性体の円二
色性効果を利用した信号検出方法が理論的に考えられ、
ガーネット膜を用いてビット境界で差動信号を検出する
方法が提案されている(日本応用磁気学会誌、Vol.1
2,215−218,1988)。しかしながら、記録
媒体として希土類繊維金属合金薄膜を用いた場合、その
円二色性効果は非常に小さく、そのままでは実用上利用
することは困難であると共に、得られた信号のS/N比
はそれ程よくなかった。
【0005】さらに、他の方法として、円偏光を入射さ
せた時に反射される光の強度が磁化の向きにより異なる
ことを利用し、磁化情報を直接反射光強度差として検出
する方法が提案されている(日本応用磁気学会誌、Vol.
13,195−198,1989)。このような場合に
は、円二色性効果を大きくすることができる反面、得ら
れた信号のS/N比はそれ程よくないという問題があっ
た。
【0006】したがって、従来、光磁気記録媒体のみな
らず、相変化型光記録媒体をも含めた光記録媒体におい
て、多値記録を行うことにより高密度化を図り、さらに
その時の信号処理を簡単に行いたいという要望があると
ともに、これに加え、カー楕円率に基づく再生信号をS
/N良く得たいという要望があった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上述したような事情に鑑みて
なされたものであって、カー楕円率に基づく再生信号を
S/N比よく得、その上で、光磁気記録媒体のみなら
ず、相変化型光記録媒体をも含めた光記録媒体の高密度
化を図ることができる、光記録媒体から情報を検出する
方法を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】この目的を達成するため、本発明に係る
光記録媒体から情報を検出する方法は、光記録媒体から
光記録媒体に記録された情報を検出する方法であって、
前記光記録媒体に直線偏光を入射し、この媒体で反射さ
れた反射光をハーフミラーにより第1及び第2分離光に
分光し、第1分離光を、方位ほぼ45°+90°×n1
(但しn1は整数)に配置された1/4波長板を通過さ
せ、その後、方位ほぼ90°×n2(但しn2は整数)に
配置された偏光ビームスプリッターに入射させて、P成
分とS成分とに分け、これらP成分及びS成分を各々光
電検出器で検出し、P成分の信号とS成分の信号とを差
動増幅して、カー楕円率に基づく再生信号を検出する一
方、第2分離光を、方位ほぼ45°+90°×n3(但
しn3は整数)に配置された偏光ビームスプリッターに
入射させて、P成分とS成分とに分け、これらP成分及
びS成分を各々光電検出器で検出し、P成分の信号とS
成分の信号とを差動増幅して、カー回転角に基づく再生
信号を検出することを特徴としている。
【0009】反射光の一部である第1分離光を、方位4
5°+90°×n1(但しn1は整数)の1/4波長板を
通過させ、その後、方位90°×n2(但しn2は整数)
の偏光ビームスプリッターによりP成分とS成分とに分
けて検出しているため、後の「発明の具体的説明」で説
明するように、カー楕円率ηKを利用して再生信号を得
ることができる。この際、P成分の信号とS成分の信号
とを差動増幅して再生信号を検出しているため、同相の
ノイズを除去することができ、この再生信号をS/N比
よく得ることができる。
【0010】一方、第2分離光では、カー回転角に基づ
き、且つ差動検出で再生信号を得ている。したがって、
光記録媒体がカー楕円率とカー回転角とを別々に変化で
きる媒体であれば、1つの媒体の同じ位置から同時に、
カー楕円率に基づく再生信号と、カー回転角に基づく再
生信号との2つの信号を得ることができる。即ち、1つ
の媒体の同じ位置に同時に2ビット(4値記録)記録・
再生することができ、ひいては、記録媒体の高密度化を
図ることができる。
【0011】
【発明の具体的説明】以下、図面を参照して、本発明に
係る実施態様について説明する。先ず、本実施態様に係
る光記録媒体は、カー楕円率とカー回転角とを別々に変
化できる媒体であるが、詳細については、後述する。
【0012】本実施態様に係る光記録媒体の信号検出方
法では、図1に示すように、例えば半導体レーザである
レーザ11から発射された直線偏光であるレーザ光が、
無偏光ビームスプリッター12に入射され、その一部が
反射された後この無偏光ビームスプリッター12を通過
して、図示しない絞り込みレンズにより光記録媒体1上
に集光される。この媒体1で反射された反射光をハーフ
ミラー13により第1及び第2分離光に分光する。
【0013】本実施態様では、この第1分離光を第1検
出光学系20に導き、カー楕円率に基づく再生信号を得
る一方、第2分離光を第2検出光学系30に導き、カー
回転角に基づく再生信号を得ている。
【0014】すなわち、第1検出光学系20において、
第1分離光は、ハーフミラー13から1/4波長板(λ
/4板)23に導かれる。この1/4波長板23は、そ
の方位θが40°+90°×n1≦θ≦50°+90°
×n1であり、ほぼ45°+90°×n1方位に配置され
ており、その位相遅延量δは、λ/4−0.05λ≦δ
≦λ/4+0.05λに設定されている。第1分離光
は、このような1/4波長板23を通過することによ
り、直線偏光から円偏光に変化させられる。
【0015】この円偏光に変化された光は、次いで、偏
光ビームスプリッター24に導かれる。この偏光ビーム
スプリッター24は、その方位θが−5°+90°×n
2≦θ≦5°+90°×n2であり、ほぼ90°×n2
位に配置されている。このように配置された偏光ビーム
スプリッター24により、円偏光に変化された光は、P
成分とS成分とに分けられる。
【0016】これらP成分及びS成分は、各々光電検出
器25a,25bにより検出され、P成分の信号とS成
分の信号とが差動増幅器26により差動増幅され、その
結果、カー楕円率に基づく再生信号が検出される。
【0017】一方、第2検出光学系30においては、第
2分離光は、ハーフミラー13から偏光ビームスプリッ
ター34に導かれる。この偏光ビームスプリッター34
は、方位ほぼ45°+90°×n3に配置されている。
このように配置された偏光ビームスプリッター34によ
り、第2分離光は、P成分とS成分とに分けられる。
【0018】これらP成分及びS成分は、各々光電検出
器35a,35bにより検出され、P成分の信号とS成
分の信号とが差動増幅器36により差動増幅され、その
結果、カー回転角に基づく再生信号が検出される。
【0019】以上のように、光記録媒体がカー楕円率と
カー回転角とを別々に変化できる媒体であり、1つの光
記録媒体の同じ位置から、カー楕円率に基づく再生信号
と、カー回転角に基づく再生信号との2つの信号を、同
時に得ることができる。即ち、1つの媒体の同じ位置に
同時に2ビット(4値記録)記録・再生することがで
き、ひいては、記録媒体の高密度化を図ることができ
る。また、カー楕円率に基づく信号も、カー回転角に基
づく信号も差動検出しているため、S/N比よく再生信
号を得ることができる。
【0020】このように、カー楕円率・カー回転角に基
づく2つの信号を得るには、媒体は、光記録媒体がカー
楕円率とカー回転角とを別々に変化できるものであれば
よいが、例えば、以下のものを例示できる。
【0021】一例としては、光記録媒体の記録膜を、光
磁気記録膜(MO膜)と、相変化膜との2層構造とし、
相変化膜の光学定数の変化と干渉構造を利用する。光磁
気記録膜は、磁化の向きが上下に変化し、一方、相変化
記録膜は結晶か非晶かにより光学定数がN1 、N2 と変
化する。磁化の向きと光学定数との組み合わせにより、
光記録媒体の磁気カー効果は以下のように分類できる。
【0022】干渉構造を利用して、ηk2≠ηk1、θk1
θk2となるように媒体を設計すれば、磁化の上下に対応
してθk の向きが異なり、さらに光学定数に対応して、
ηk の大きさが異なる。よって、磁化の上下と光学定数
の違いとを別々に検出することが可能となる。
【0023】
【表1】
【0024】他の例としては、光記録媒体の記録膜を、
2つの光磁気記録膜(MO膜)の2層構造とし、一方の
光磁気記録膜では、カー回転角を大きくし、カー楕円率
を小さくし、他方の光磁気記録膜では、その逆に設計す
る。この場合にも、カー回転角に基づく信号と、カー楕
円率に基づく信号とを同時に記録・再生することができ
る。
【0025】なお、本発明に係る信号検出方法が適用さ
れる光記録媒体は、上記例に限定されず、カー楕円率と
カー回転角とを別々に変化できる媒体でありさえすれば
よいことは勿論である。
【0026】次に、第1検出光学系20の構成により、
カー楕円率ηを用いて再生信号を得ることができる原理
を説明する。光記録媒体に直線偏光を入射させ、この時
の偏光方向の方位を0°とする。光記録媒体1で反射さ
れた再生情報を含む反射光は、近似的に、
【0027】
【数1】
【0028】と表される。ほぼ45°(η1 =0)を方
位で配置された1/4波長板23は、
【0029】
【数2】
【0030】と表される。0°(η3 =0)方位で配置
された偏光ビームスプリッター24は、P成分、S成分
各々に対して、
【0031】
【数3】
【0032】と表される。したがって、光記録媒体1で
反射された反射光が上記1/4波長板23を通過し、上
記偏光ビームスプリッター24により分けられるP成
分、S成分の電場ベクトルE1 ,E2 は、各々、
【0033】
【数4】
【0034】と表される。したがって、P成分の強度I
1 、S成分の強度I2 は、各々、
【0035】
【数5】
【0036】と表される。本実施態様では、差動検出し
ているため、差動信号Sは、 S=I2−I1=2θK と表される。このS式は、カー楕円率であるηのみによ
り表されているため、図1に示すように構成した光学検
出系により、カー楕円率を利用して再生信号を得ること
が証明されている。
【0037】このように、光記録媒体1で反射された反
射光を、方位45°+90°×n1の1/4波長板23
を通過させ、その後、方位90°×n2の偏光ビームス
プリッター24によりP成分とS成分とに分けて検出し
ているため、上述したように、カー楕円率ηKを利用し
て再生信号を得ることができる。
【0038】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れないのは勿論である。特に、本発明に係る信号検出方
法を適用できる光記録媒体は、上述したように、 光磁気記録膜と、相変化膜とからなる光記録媒体 2つの光磁気記録膜からなる光磁気記録媒体 のいずれであてもよい。さらに、この光磁気記録膜、相
変化膜は、以下に例示するが、これに限定されず、種々
のものであってもよいことは勿論である。
【0039】光磁気記録膜 光磁気記録膜は、(i)3d遷移属から選ばれる少なく
とも1種と、(iii)希土類から選ばれる少なくとも1
種の元素とからなるか、あるいは(i)3d遷移金属か
ら選ばれる少なくとも1種と、(ii)耐腐食性金属と、
(iii)希土類から選ばれる少なくとも1種の元素とか
らなっていることが好ましい。
【0040】(i)3d遷移金属としては、Fe、C
o、Ti、V、Cr、Mn、Ni、Cu、Znなどが用
いられるが、このうちFeまたはCoあるいはこの両者
であることが好ましい。
【0041】この3d遷移金属は、光磁気記録膜中に2
0〜90原子%、好ましくは30〜85原子%、より好
ましくは35〜80原子%の量で存在している。 (ii)耐腐食性金属は、光磁気記録膜に含ませることに
よって、この光磁気記録膜の耐酸化性を高めることがで
きる。このような耐腐食性金属としては、Pt、Pd、
Ti、Zr、Ta、Nbなどが用いられるが、このうち
Pt、Pd、Tiが好ましく、とくにPtまたはPdあ
るいはこの両者であることが好ましい。
【0042】この耐腐食性金属は、光磁気記録膜中に3
0原子%以下、好ましくは5〜25原子%、より好まし
くは10〜25原子%、さらに好ましくは10〜20原
子%の量で存在している。
【0043】(iii)希土類元素としては、下記のような
元素が挙げられる。 Gd、Tb、Dy、Ho、Er、
Tm、Yb、Lu、La、Ce、Pr、Nd、Pm、S
m、Eu このうちGd、Tb、Dy、Ho、Nd、Sm、Prが
好ましく用いられる。
【0044】上記のような群から選ばれる少なくとも1
種の希土類元素は、光磁気記録膜中5〜50原子%、好
ましくは8〜45原子%、より好ましくは10〜40原
子%の量で存在している。
【0045】本発明においては、光磁気記録膜に種々の
元素を少量添加して、キュリー温度や補償温度あるいは
保磁力Hcやカー回転角θkの改善あるいは低コスト化
を計ることもできる。これらの元素は、記録膜を構成す
る全原子数に対してたとえば10原子%未満の割合で用
いることができる。
【0046】併用できる他の元素の例としては、以下の
ような元素が挙げられる。 (I)Fe、Co以外の3d遷移元素 具体的には、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Ni、C
u、Znが用いられる。
【0047】これらのうち、Ti、Ni、Cu、Znな
どが好ましく用いられる。 (II)Pd以外の4d遷移元素 具体的には、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、R
h、Ag、Cdが用いられる。
【0048】このうちZr、Nbが好ましく用いられ
る。 (III)Pt以外の5d遷移元素 具体的には、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、A
u、Hgが用いられる。
【0049】このうちTaが好ましく用いられる。 (IV)IIIB族元素 具体的には、B、Al、Ga、In、Tlが用いられ
る。
【0050】このうちB、Al、Gaが好ましく用いら
れる。 (V)IVB族元素 具体的には、C、Si、Ge、Sn、Pbが用いられ
る。
【0051】このうち、Si、Ge、Sn、Pbが好ま
しく用いられる。 (VI)VB族元素 具体的には、N、P、As、Sb、Biが用いられる。
【0052】このうちSbが好ましく用いられる。 (VII)VIB族元素 具体的には、S、Se、Te、Poが用いられる。
【0053】このうちTeが好ましく用いられる。上記
のような組成を有する光磁気記録膜は、膜面に垂直な磁
化容易軸を有し、多くはカー・ヒステリシスが良好な角
形ループを示す垂直磁気および光磁気記録可能な非晶質
薄膜となることが、広角X線回析などにより確かめられ
る。
【0054】なお本明細書において、カー・ヒステリシ
スが良好な角形ループを示すとは、最大外部磁場におけ
るカー回転角である飽和カー回転角(θk1)と外部磁
場ゼロにおけるカー回転角である残留カー回転角(θk
2)との比θk2/θk1が0.8以上であることを意味し
ている。
【0055】この光磁気記録膜の膜厚は100〜600
Å、好ましくは100〜400Å、より好ましくは20
0〜350Å程度である。特に、カー楕円率の場合に適
する光磁気記録膜としては、TbFe、TbCo、Tb
FeCo、GdFe、GdCo、GdFeCo、GdT
bFe、GdTbCo、GdTbFeCo、NdFe、
NdCo、NdTbFe、NdTbCo、NdTbFe
Co、DyFe、DyCo、DyTbFe、DyTbC
o、DyTbFeCo、CoPt、CoPdからなる光
磁気記録膜が好ましい。
【0056】相変化膜 相変化膜としては、状態の変化に応じて光学定数が変化
するものであれば良く、TeO、TeFeO、TeFe
Su、TeGeOSu、TeGe、TeGeSe、Te
GeSb、TeGeSeSb、InSe、InSeTl
Co、SbTe、SnTeSe、GaSeTe、GaS
eTe、GaSeTeGe、BiTeSbSe等の記録
膜を用いることができる。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、反射光
の一部である第1分離光を、方位45°+90°×n1
の1/4波長板を通過させ、その後、方位90°×n2
の偏光ビームスプリッターによりP成分とS成分とに分
けて検出しているため、カー楕円率ηKを利用して再生
信号を得ることができる。この際、P成分の信号とS成
分の信号とを差動増幅して再生信号を検出しているた
め、この再生信号をS/N比よく得ることができる。
【0058】一方、第2分離光では、カー回転角に基づ
き、且つ差動検出で再生信号を得ている。したがって、
光記録媒体がカー楕円率とカー回転角とを別々に変化で
きる媒体であれば、1つの媒体の同じ位置から同時に、
カー楕円率に基づく再生信号と、カー回転角に基づく再
生信号との2つの信号を得ることができる。即ち、1つ
の媒体の同じ位置に同時に2ビット(4値記録)記録・
再生することができ、ひいては、記録媒体の高密度化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る光記録媒体の信号検
出方法に用いる光学系の模式図である。
【符号の説明】
1 光記録媒体 13 ハーフミラー 24 1/4波長板 25 偏光ビームスプリッター 25a,25b 光電検出器 34 偏光ビームスプリッター 35a,35b 光電検出器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 光記録媒体から情報を検出する
方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、直線偏光のレーザースポ
ットを光記録媒体に入射させ、媒体で反射した反射光の
カー楕円率(ηK)に基づく再生信号を得る一方、反射
光のカー回転角(θk )に基づく再生信号を得ることに
より、光記録媒体の高密度化を可能にした光記録媒体か
ら情報を検出する方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】光磁気記録媒体、及び相変化型光
記録媒体は、記録情報の書換えが可能な大容量メモリと
して近年盛んに研究開発がすすめられ、ほぼ実用化され
ている。このうち光磁気記録媒体においては、その再生
信号検出手段として、一般に、入射した光が媒体で反射
される時、媒体の酸化の向きに応じて反射光の偏光状態
が変化するというカー効果を利用し、この偏光状態の差
を光学素子を用いて光強度に変換し、これにより再生信
号を得る方法が主として採用されている。一方、相変化
型光記録媒体における再生信号検出手段は、一般に、入
射された光が媒体で反射するとき、媒体での光学定数が
結晶状態と非晶状態で異なることにより反射率が異なる
という性質を利用し、結晶状態と非晶状態の違いを反射
光強度に変換し、これにより再生信号を得る方法が主と
して採用されている。
【0003】しかしながら、従来光記録媒体における再
生信号を検出するに際しては、カー回転角に基づく検出
法かカー楕円率に基づく検出法か反射率に基づく検出法
かの、いずれか1つの検出法しか採用されておらず、光
記録媒体の1つの位置に1ビットの情報しか対応させて
いないのが普通である。そこで、光記録媒体における記
録層を多層化し、多値記録を行う試みがなされている(J
pn.J,Appl.Phys. ,Vol.28,p.343(1989) 。しかしなが
ら、信号の検出をカー回転角に基づく検出法のみで行う
ため、信号処理が複雑となる問題があった。
【0004】また、カー楕円率を用いて再生信号を得る
方法として、以下の2つの方法が提案されている。1つ
の方法として、円偏光を入射させた時に、磁化の向きに
よって光の強度と位相が異なる、いわゆる磁性体の円二
色性効果を利用した信号検出方法が理論的に考えられ、
ガーネット膜を用いてビット境界で差動信号を検出する
方法が提案されている(日本応用磁気学会誌、Vol.1
2,215−218,1988)。しかしながら、記録
媒体として希土類遷移金属合金薄膜を用いた場合、その
円二色性効果は非常に小さく、そのままでは実用上利用
することは困難であると共に、得られた信号のS/N比
はそれ程よくなかった。
【0005】さらに、他の方法として、円偏光を入射さ
せた時に反射される光の強度が磁化の向きにより異なる
ことを利用し、磁化情報を直接反射光強度差として検出
する方法が提案されている(日本応用磁気学会誌、Vol.
13,195−198,1989)。このような場合に
は、円二色性効果を大きくすることができる反面、得ら
れた信号のS/N比はそれ程よくないという問題があっ
た。
【0006】したがって、従来、光磁気記録媒体のみな
らず、相変化型光記録媒体をも含めた光記録媒体におい
て、多値記録を行うことにより高密度化を図り、さらに
その時の信号処理を簡単に行いたいという要望があると
ともに、これに加え、カー楕円率に基づく再生信号をS
/N良く得たいという要望があった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上述したような事情に鑑みて
なされたものであって、カー楕円率に基づく再生信号を
S/N比よく得、その上で、光磁気記録媒体のみなら
ず、相変化型光記録媒体をも含めた光記録媒体の高密度
化を図ることができる、光記録媒体から情報を検出する
方法を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】この目的を達成するため、本発明に係る
光記録媒体から情報を検出する方法は、光記録媒体から
光記録媒体に記録された情報を検出する方法であって、
前記光記録媒体に直線偏光を入射し、この媒体で反射さ
れた反射光をハーフミラーにより第1及び第2分離光に
分光し、第1分離光を、方位ほぼ45°+90°×n1
(但しn1は整数)に配置された1/4波長板を通過さ
せ、その後、方位ほぼ90°×n2(但しn2は整数)に
配置された偏光ビームスプリッターに入射させて、P成
分とS成分とに分け、これらP成分及びS成分を各々光
電検出器で検出し、P成分の信号とS成分の信号とを差
動増幅して、カー楕円率に基づく再生信号を検出する一
方、第2分離光を、方位ほぼ45°+90°×n3(但
しn3は整数)に配置された偏光ビームスプリッターに
入射させて、P成分とS成分とに分け、これらP成分及
びS成分を各々光電検出器で検出し、P成分の信号とS
成分の信号とを差動増幅して、カー回転角に基づく再生
信号を検出することを特徴としている。
【0009】反射光の一部である第1分離光を、方位4
5°+90°×n1(但しn1は整数)の1/4波長板を
通過させ、その後、方位90°×n2(但しn2は整数)
の偏光ビームスプリッターによりP成分とS成分とに分
けて検出しているため、後の「発明の具体的説明」で説
明するように、カー楕円率ηKを利用して再生信号を得
ることができる。この際、P成分の信号とS成分の信号
とを差動増幅して再生信号を検出しているため、同相の
ノイズを除去することができ、この再生信号をS/N比
よく得ることができる。
【0010】一方、第2分離光では、カー回転角に基づ
き、且つ差動検出で再生信号を得ている。したがって、
光記録媒体がカー楕円率とカー回転角とを別々に変化で
きる媒体であれば、1つの媒体の同じ位置から同時に、
カー楕円率に基づく再生信号と、カー回転角に基づく再
生信号との2つの信号を得ることができる。即ち、1つ
の媒体の同じ位置に同時に2ビット(4値記録)記録・
再生することができ、ひいては、記録媒体の高密度化を
図ることができる。
【0011】
【発明の具体的説明】以下、図面を参照して、本発明に
係る実施態様について説明する。先ず、本実施態様に係
る光記録媒体は、カー楕円率とカー回転角とを別々に変
化できる媒体であるが、詳細については、後述する。
【0012】本実施態様に係る光記録媒体の信号検出方
法では、図1に示すように、例えば半導体レーザである
レーザ11から発射された直線偏光であるレーザ光が、
ビームスプリッター12に入射され、その一部が反射さ
れた後このビームスプリッター12を通過して、図示し
ない絞り込みレンズにより光記録媒体1上に集光され
る。この媒体1で反射された反射光をハーフミラー13
により第1及び第2分離光に分光する。
【0013】本実施態様では、この第1分離光を第1検
出光学系20に導き、カー楕円率に基づく再生信号を得
る一方、第2分離光を第2検出光学系30に導き、カー
回転角に基づく再生信号を得ている。
【0014】すなわち、第1検出光学系20において、
第1分離光は、ハーフミラー13から1/4波長板(λ
/4板)23に導かれる。この1/4波長板23は、そ
の方位θが40°+90°×n1≦θ≦50°+90°
×n1であり、ほぼ45°+90°×n1方位に配置され
ており、その位相遅延量δは、λ/4−0.05λ≦δ
≦λ/4+0.05λに設定されている。第1分離光
は、このような1/4波長板23を通過することによ
り、直線偏光から円偏光に変化させられる。
【0015】この円偏光に変化された光は、次いで、偏
光ビームスプリッター24に導かれる。この偏光ビーム
スプリッター24は、その方位θが−5°+90°×n
2≦θ≦5°+90°×n2であり、ほぼ90°×n2
位に配置されている。このように配置された偏光ビーム
スプリッター24により、円偏光に変化された光は、P
成分とS成分とに分けられる。
【0016】これらP成分及びS成分は、各々光電検出
器25a,25bにより検出され、P成分の信号とS成
分の信号とが差動増幅器26により差動増幅され、その
結果、カー楕円率に基づく再生信号が検出される。さら
にλ/4板23と偏光ビームスプリッター24との間
に、λ/2板を挿入し、方位角を適当に決めることによ
り、光学素子や光磁気記録媒体で発生するP成分とS成
分との間の位相差を相殺でき、再生信号のS/N比をさ
らに改善することも可能である。
【0017】一方、第2検出光学系30においては、第
2分離光は、ハーフミラー13から偏光ビームスプリッ
ター34に導かれる。この偏光ビームスプリッター34
は、方位ほぼ45°+90°×n3に配置されている。
このように配置された偏光ビームスプリッター34によ
り、第2分離光は、P成分とS成分とに分けられる。
【0018】これらP成分及びS成分は、各々光電検出
器35a,35bにより検出され、P成分の信号とS成
分の信号とが差動増幅器36により差動増幅され、その
結果、カー回転角に基づく再生信号が検出される。また
ハーフミラー13と方位角ほぼ45°の偏光ビームスプ
リッター34との間に方位角約π/8のλ/2板を挿入
することも可能である。
【0019】以上のように、光記録媒体がカー楕円率と
カー回転角とを別々に変化できる媒体であり、1つの光
記録媒体の同じ位置から、カー楕円率に基づく再生信号
と、カー回転角に基づく再生信号との2つの信号を、同
時に得ることができる。即ち、1つの媒体の同じ位置に
同時に2ビット(4値記録)記録・再生することがで
き、ひいては、記録媒体の高密度化を図ることができ
る。また、カー楕円率に基づく信号も、カー回転角に基
づく信号も差動検出しているため、S/N比よく再生信
号を得ることができる。
【0020】このように、カー楕円率・カー回転角に基
づく2つの信号を得るには、媒体は、光記録媒体がカー
楕円率とカー回転角とを別々に変化できるものであれば
よいが、例えば、以下のものを例示できる。
【0021】一例としては、光記録媒体の記録膜を、光
磁気記録膜(MO膜)と、相変化膜との2層構造とし、
相変化膜の光学定数の変化と干渉構造を利用する。光磁
気記録膜は、磁化の向きが上下に変化し、一方、相変化
記録膜は結晶か非晶かにより光学定数がN1 、N2 と変
化する。磁化の向きと光学定数との組み合わせにより、
光記録媒体の磁気カー効果は以下のように分類できる。
【0022】干渉構造を利用して、ηk2≠ηk1、θk1
θk2となるように媒体を設計すれば、磁化の上下に対応
してθk の向きが異なり、さらに光学定数に対応して、
ηk の大きさが異なる。よって、磁化の上下と光学定数
の違いとを別々に検出することが可能となる。
【0023】
【表1】
【0024】カー楕円率(ηk)およびカー回転角
(θk)は、用いる基板、光磁気記録膜、相変化膜およ
びエンハンス膜等の光学定数(屈折率nと消衰係数k)
と媒体構成等から計算により求められる。したがって、
これらのパラメータを適宜に選択・設定することによ
り、ηk2≠ηk1、θk1≒θk2となるような媒体の設計は
可能である。
【0025】たとえば、以下のような光記録媒体を考え
る。
【0026】
【表2】
【0027】ディスク構成を、基板/SiN膜(100
0Å)/光磁気記録膜(65Å)/SiN膜(280
Å)/相変化膜(1000Å)とし、用いるレーザー光
の波長を830nmとすると、次表のようにθkとηk
求められる。
【0028】
【表3】
【0029】他の例としては、光記録媒体の記録膜を、
2つの光磁気記録膜(MO膜)の2層構造とし、一方の
光磁気記録膜では、カー回転角を大きくし、カー楕円率
を小さくし、他方の光磁気記録膜では、その逆に設計す
る。この場合にも、カー回転角に基づく信号と、カー楕
円率に基づく信号とを同時に記録・再生することができ
る。
【0030】なお、本発明に係る信号検出方法が適用さ
れる光記録媒体は、上記例に限定されず、カー楕円率と
カー回転角とを別々に変化できる媒体でありさえすれば
よいことは勿論である。
【0031】次に、第1検出光学系20の構成により、
カー楕円率ηを用いて再生信号を得ることができる原理
を説明する。光記録媒体に入射させる直線偏光の偏光方
向を方位0°として定義する。
【0032】入射光の電場ベクトルのジョーンズベクト
ルを
【0033】
【数1】
【0034】とすると、光記録媒体で反射された再生情
報を含む反射光のジョーンズベクトルは近似的に
【0035】
【数
【0036】と表される。ほぼ45°(n1=0)を方
位で配置された1/4波長板23のジョーンズマトリッ
クスは、
【0037】
【数
【0038】により表される。0°(n3=0)方位で
配置された偏光ビームスプリッター24のジョーンズマ
トリックスは、P成分、S成分各々に対して、
【0039】
【数4】
【0040】と表される。したがって、光記録媒体1で
反射された反射光が上記1/4波長板23を通過し、上
記偏光ビームスプリッター24により分けられるP成
分、S成分の電場ベクトルE1 ,E2 は、各々、
【0041】
【数5】
【0042】と表される。したがって、P成分の強度I
1 、S成分の強度I2 は、各々、
【0043】
【数6】
【0044】と表される。本実施態様では、差動検出し
ているため、差動信号Sは、 S=I2−I1=2ηk と表される。この差動信号Sは、カー楕円率であるηk
のみにより表されているため、図1に示すように構成し
た光学検出系により、カー楕円率を利用して再生信号を
得ることが証明されている。
【0045】このように、光記録媒体1で反射された反
射光を、方位45°+90°×n1の1/4波長板23
を通過させ、その後、方位90°×n2の偏光ビームス
プリッター24によりP成分とS成分とに分けて検出し
ているため、上述したように、カー楕円率ηKを利用し
て再生信号を得ることができる。
【0046】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れないのは勿論である。特に、本発明に係る信号検出方
法を適用できる光記録媒体は、上述したように、 光磁気記録膜と、相変化膜とからなる光記録媒体 2つの光磁気記録膜からなる光磁気記録媒体 のいずれであてもよい。さらに、この光磁気記録膜、相
変化膜は、以下に例示するが、これに限定されず、種々
のものであってもよいことは勿論である。
【0047】光磁気記録膜 本発明において用いられる光磁気記録膜としては、特に
制限はないが、例えば (A)(i)3d遷移金属から選ばれる少なくとも1種
の元素と、(iii)希土類から選ばれる少なくとも1種
の元素とからなる合金、 (B)(i)3d遷移金属から選ばれる少なくとも1種
の元素と、(ii)耐腐食性金属と、(iii)希土類から
選ばれる少なくとも1種の元素とからなる合金、 (C)(i)3d遷移金属から選ばれる少なくとも一種
の元素と、(ii)耐腐食性金属とからなる合金、 (D)Pt/Co組成変調膜、あるいは、 (E)Pd/Co組成変調膜等が例示できる。
【0048】3d遷移金属としては、たとえばFe、C
o、Ti、V、Cr、Mn、Ni、Zn等が用いられ
る。上記(A)および(B)の合金膜中において、3d
遷移金属の含有量は、20〜90原子%、好ましくは3
0〜85原子%であることが望ましく、また(C)の合
金膜中において、3d遷移金属の含有量は10〜60原
子%であることが望ましい。
【0049】また希土類元素としては、たとえばGd、
Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Nd、Sm、Pr等が
用いられる。上記(A)および(B)の合金膜中におい
て、希土類元素の含有量は、5〜50原子%、好ましく
は8〜45原子%であることが望ましい。
【0050】耐腐食性金属としては、たとえばPt、P
d、Ti、Zr、Ta、Nd等が用いられる。上記
(B)の合金膜中において、耐腐食性金属の含有量は3
0原子%以下、好ましくは5〜25原子%であることが
望ましい。また上記(C)の合金膜中において、耐腐食
性金属の含有量は90〜40原子%であることが好まし
い。
【0051】特に、カー楕円率の場合に適する光磁気記
録膜としては、TbFe、TbFeCo、GdFe、G
dFeCo、GdTbFe、GdTbFeCo、NdT
bFe、NbTbFeCo、CoPt、CoPt、Co
Pd、DyTbFe、DyTbFeCo、TbCo、G
dCo、GdTbCo、DyTbCo、NdFeからな
る光磁気記録膜が好ましい。
【0052】この光磁気記録膜の膜厚は好ましくは50
〜600オングストローム、より好ましくは50〜40
0オングストローム、より好ましくは50〜350オン
グストローム程度である。
【0053】相変化膜 相変化膜としては、状態の変化に応じて光学定数が変化
するものであれば良く、TeO、TeFeO、TeFe
、TeGeOS、TeGe、TeGeSe、Te
GeSb、TeGeSeSb、InSe、InSeTl
Co、SbTe、SnTeSe、GaSeTe、GaS
eTe、GaSeTeGe、BiTeSbSe等の記録
膜を用いることができる。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、反射光
の一部である第1分離光を、方位45°+90°×n1
の1/4波長板を通過させ、その後、方位90°×n2
の偏光ビームスプリッターによりP成分とS成分とに分
けて検出しているため、カー楕円率ηKを利用して再生
信号を得ることができる。この際、P成分の信号とS成
分の信号とを差動増幅して再生信号を検出しているた
め、この再生信号をS/N比よく得ることができる。
【0055】一方、第2分離光では、カー回転角に基づ
き、且つ差動検出で再生信号を得ている。したがって、
光記録媒体がカー楕円率とカー回転角とを別々に変化で
きる媒体であれば、1つの媒体の同じ位置から同時に、
カー楕円率に基づく再生信号と、カー回転角に基づく再
生信号との2つの信号を得ることができる。即ち、1つ
の媒体の同じ位置に同時に2ビット(4値記録)記録・
再生することができ、ひいては、記録媒体の高密度化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る光記録媒体の信号検
出方法に用いる光学系の模式図である。
【符号の説明】 1 光記録媒体 13 ハーフミラー 24 1/4波長板 25 偏光ビームスプリッター 25a,25b 光電検出器 34 偏光ビームスプリッター 35a,35b 光電検出器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】相変化膜 相変化膜としては、状態の変化に応じて光学定数が変化
するものであれば良く、TeO、TeFeO、TeFe
Sn、TeGeOSn、TeGe、TeGeSe、Te
GeSb、TeGeSeSb、InSe、InSeTl
Co、SbTe、SnTeSe、GaSeTe、GaS
eTe、GaSeTeGe、BiTeSbSe等の記録
膜を用いることができる。この相変化膜の膜厚は、好ま
しくは50〜2000オングストローム、より好ましく
は50〜1000オングストロームである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 光記録媒体から光記録媒体に記録された
    情報を検出する方法であって、 前記光記録媒体に直線偏光を入射し、この媒体で反射さ
    れた反射光をハーフミラーにより第1及び第2分離光に
    分光し、 第1分離光を、方位ほぼ45°+90°×n1(n1は整
    数)に配置された1/4波長板を通過させ、その後、方
    位ほぼ90°×n2(n2は整数)に配置された偏光ビー
    ムスプリッターに入射させて、P成分とS成分とに分
    け、これらP成分及びS成分を各々光電検出器で検出
    し、P成分の信号とS成分の信号とを差動増幅して、カ
    ー楕円率に基づく再生信号を検出する一方、 第2分離光を、方位ほぼ45°+90°×n3(n3は整
    数)に配置された偏光ビームスプリッターに入射させ
    て、P成分とS成分とに分け、これらP成分及びS成分
    を各々光電検出器で検出し、P成分の信号とS成分の信
    号とを差動増幅して、カー回転角に基づく再生信号を検
    出することを特徴とする光記録媒体から情報を検出する
    方法。
JP16680891A 1991-07-08 1991-07-08 光記録媒体から情報を検出する方法 Pending JPH0512749A (ja)

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CA 2073310 CA2073310A1 (en) 1991-07-08 1992-07-07 Method of detecting information from magnetooptical recording medium, method of detecting information from optical recording medium, and optical recording medium
EP19920306248 EP0523900A3 (en) 1991-07-08 1992-07-08 Method of detecting information from an optical or magnetooptical recording medium, and an optical recording medium

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007026630A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Agency For Science Technology & Research データ蓄積媒体及びその形成方法

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