JPH05126784A - バイオセンサ - Google Patents

バイオセンサ

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JPH05126784A
JPH05126784A JP3319940A JP31994091A JPH05126784A JP H05126784 A JPH05126784 A JP H05126784A JP 3319940 A JP3319940 A JP 3319940A JP 31994091 A JP31994091 A JP 31994091A JP H05126784 A JPH05126784 A JP H05126784A
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JP
Japan
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measured
substance
biosensor
layer
water absorbing
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JP3319940A
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English (en)
Inventor
Kenji Ogura
健二 小椋
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被測定物質を短時間の内に正確に測定する。 【構成】 バイオセンサ1は、絶縁基板3上に形成され
た作用極5及び参照極7と、作用極5,参照極7の上面
に固定される吸水材15,17と、GODを担持してこ
の吸水材15の上面に固定化された識別層19と、吸水
材17の上面に形成されたコラーゲンからなる比較層2
1とを備える。この吸水材15,17は、石膏等の多孔
質体やCMC等の親水性樹脂であり、自身の溶液吸引力
によりグルコース試薬を識別層19に促進して浸透させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定物質に対する識
別機能を有する生体物質を用いて、被測定物質を測定す
るバイオセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のバイオセンサは、酵素や微生物
といった生体物質と被測定物質とで進行する生物化学反
応を利用して、尿中成分の被測定物質を測定するもので
あり、種々のものが知られている。例えば、特開昭61
−50262号には、電極型バイオセンサとして、平板
型のバイオセンサが提案されている。即ち、図6に示す
ように、平板型のバイオセンサ100は、セラミックや
プラスチック等の絶縁基板101と、この絶縁基板10
1上に形成された作用極103及び参照極105と、作
用極103上に積層して形成された識別層107と、作
用極103及び参照極105の間を絶縁する絶縁層10
8と、作用極103及び参照極105の端子部109,
111にそれぞれ接続され、その間の電流値を測定する
電気測定部(図示省略)とを備えている。この識別層1
07は、被測定物質に対する識別機能を有する生体物質
を担持して固定化させており、この生体物質を含有する
ゾル状物質を作用極103上に塗布しその後の乾燥を経
て固定化されている。そして、この識別層107側がバ
イオセンサ100の感応部113となっている。
【0003】このバイオセンサ100で被測定物質を測
定するには、感応部113を被測定物質を含有する被測
定溶液に接触させる。これにより、被測定溶液が識別層
107内に浸透して層内部で拡散する。そして、作用極
103上面に位置する識別層107内の生体物質と被測
定溶液に含まれている被測定物質とで生物化学反応が進
行して、例えば酸素が消費されて過酸化水素が生成す
る。こうして消費或いは生成する電極活性物質の電極反
応で得られる電流を電気測定部で測定することにより、
被測定物質が検出される。
【0004】上記バイオセンサ100は、識別層107
の生体物質を各種の酵素や微生物とすることにより、こ
れと反応する被測定物質を検出することができる。例え
ば、生体物質にグルコースオキシダーゼを用いると、グ
ルコースを検出するバイオセンサとなる。また、グルク
ロン酸オキシダーゼを用いると、グルクロン酸を検出す
るバイオセンサとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、このようなバ
イオセンサでは、被測定物質を正確に測定できることが
必要不可欠である。このために、識別層107を厚くし
て当該層における生体物質の担持量を多くし、必要な生
体物質量を確保することが行なわれている。ところが、
このように識別層107を厚くすると、被測定溶液が識
別層に浸透して拡散するまでに時間がかかるため、作用
極103表面で上記電極活性物質の電極反応が起きてこ
れが飽和状態に到るまでの時間も長くなる。この結果、
短時間の内に、生体物質と被測定物質との生物化学反応
を電気変化量に変換して被測定物質濃度を測定すること
ができない。一方で、測定を短時間の内に行なえるよう
識別層107を薄くすれば、生体物質の担持量が少なく
なるので、測定精度の低下を招き好ましくない。特に高
い濃度側での測定精度の低下が著しい。
【0006】なお、識別層を形成するためのゾル状物質
中の生体物質含有量を多くして識別層を薄くし、識別層
における生体物質の担持量を多くすることも可能である
が、次のような欠点があり現実的ではない。つまり、生
体物質含有量が多くなる分だけゾル状物質が少なくなる
ので、固定化が不十分となり識別層からの生体物質の溶
出が避けられない。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、被測定物質を短時間の内に正確に測定できるバイ
オセンサを提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の採用した手段は、被測定溶液中の被測定物
質と生体物質との生物化学的反応に伴う電気変化量を測
定することにより、前記被測定物質を検出するバイオセ
ンサにおいて、絶縁基板上に形成された一対の電極と、
前記被測定物質に対する識別機能を有する生体物質を担
持して、該一対の電極の一方の表面に形成された識別層
と、該識別層への前記被測定溶液の浸透を促進する浸透
促進手段とを備えることをその要旨とする。
【0009】そして、この浸透促進手段を、吸水機能を
有する吸水材を、被測定溶液に直接接することなく識別
層と一方の電極に接する位置に配設して構成した。
【0010】
【作用】上記構成のバイオセンサは、絶縁基板上に形成
された一対の電極のうちの一方に生物物質を担持した識
別層を形成しており、生物物質と被測定溶液中の被測定
物質との間で進行する生物化学反応に伴って電極間に発
生する電気変化量に基づいて被測定物質を測定する。こ
の場合、本発明のバイオセンサでは、吸水機能を有する
吸水材を被測定溶液に直接接することなく識別層と一方
の電極に接する位置に配設して構成したりした浸透促進
手段により、識別層への被測定溶液の浸透を促進する。
この結果、識別層への被測定溶液の浸透・拡散が短時間
の内に起こるので、識別層における生体物質と被測定物
質との生物化学反応が速やかに進行して被測定物質濃度
の測定が短時間で完了する。また、識別層への被測定溶
液の浸透・拡散を短時間の内に起こさせるに当たって、
識別層を薄くする必要がないので、生体物質の担持量を
確保して被測定物質の正確な測定を可能とする。
【0011】浸透促進手段を構成するに当たって、吸水
材を被測定溶液に直接接することのない位置に配設した
ので、被測定溶液が識別層より優先して吸水材に浸透し
てしまうことがない。よって、識別層への被測定溶液の
浸透を阻害しない。
【0012】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は、実施例のバイオセンサ1の分解斜視図
である。
【0013】図1に示すように、バイオセンサ1は、既
述したバイオセンサ100とほぼ同一の構成を備え、作
用極や参照極が形成される側の感応部周辺の構成におい
て相違する。即ち、バイオセンサは、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)から作製した板厚1.5mmの絶
縁基板3と、この絶縁基板3上に形成された作用極5及
び参照極7と、作用極5,参照極7の上面に固定される
吸水材15,17と、この吸水材15の上面に固定化さ
れた識別層19と、吸水材17の上面に固定化された比
較層21とを備える。このほか、作用極5及び参照極7
の間を絶縁する絶縁層23と、作用極5及び参照極7の
端子部25,27にそれぞれ接続され、その間の電流値
を測定する電気測定部(図示省略)とを備える。この識
別層19と比較層21については後述する。
【0014】以下、このバイオセンサ1について詳細に
説明するが、バイオセンサ100と共通する製造工程等
については簡略して行なうこととする。実施例のバイオ
センサ1における作用極5及び参照極7並びに端子部2
5,27は、絶縁基板3上面への黒鉛ペーストのスクリ
ーン印刷と、50℃×1時間の乾燥処理を経て形成し
た。この際、黒鉛ペーストとしては、粒径が0.5μm
の黒鉛微粉末60wt%と流動パラフィン40wt%と
をロールミルにて混練して得られたものを使用した。
【0015】その後、適宜な絶縁剤、例えばエポキシ樹
脂を印刷・乾燥させる周知な工程による絶縁層23の形
成と、吸水材15,17の固定とを行なう。吸水材1
5,17は、作用極5,参照極7の周囲に予め塗布され
た接着剤を介して、各電極上面に密着するよう絶縁基板
3上面に固定される。この吸水材15,17は、良好に
溶液を吸水する機能を有すればよく、石膏,多孔質アル
ミナ,多孔質プラスチック等の多孔質体や、ウレタンフ
ォーム,ポリエチレンフォーム等の吸水性樹脂(ポリマ
ー)、CMC(カルボキシル・メチル・セルロース)等
の親水性樹脂等から適宜選択される。また、50〜20
0μmの範囲の厚みが有れば十分であり、100μm前
後がその成形・取扱いの点から好ましい。
【0016】吸水材15上面の識別層19は、被測定物
質に対する識別機能を有する生体物質を、これを担持す
るゾル状物質にたいして通常の重量比で担持して固定化
させたものである。一方、吸水材17上面の比較層21
は、生体物質を含まないゾル状物質を固化して形成させ
たもの或いは担持した生体物質を失活させたものであ
る。この識別層19における生体物質の上記重量比は、
使用する生体物質に応じて定まり、従来と同程度の値で
ある。例えばこの生体物質がグルコースに対する識別機
能を有するグルコースオキシターゼ(GOD)であれ
ば、ゾル状物質であるコラーゲンに担持させるGOD
は、重量百分率にして1〜10%の範囲である。なお、
以下の説明に当たっては、本実施例のバイオセンサ1を
グルコース測定センサとして説明する。
【0017】これら識別層19と比較層21を、次のよ
うに吸水材15,17のおのおのの上面に形成する。ま
ず、識別層19について説明する。90wt%のコラー
ゲンと、10wt%のGODとを混合したGOD水溶液
を調製し、このGOD水溶液を、マイクロシリンジに
て、吸水材15の上面へ約100μmの厚さで塗布し、
その後24時間自然乾燥させて固定化させる。こうし
て、識別層19が形成される。比較層21は、コラーゲ
ン単独を吸水材17の上面へ約100μmの厚さで塗布
し、その後の自然乾燥を経て形成される。このように、
識別層19と比較層21の形成を経て完成したグルコー
ス測定用のバイオセンサ1は、センサ完成後の感応部8
をA−A面で断面視した図2に示すように、絶縁基板3
の上面に、作用極5,吸水材15及び識別層19を積層
して備え、参照極7,吸水材17及び比較層21を備え
る。
【0018】次に、このバイオセンサ1の評価試験につ
いて説明する。この評価試験は、予め所定濃度(100
mg/dl)に調製されたグルコース試薬中にセンサを
浸漬してグルコース濃度を測定し、測定を開始してから
の経過時間と得られる電流値との関係を調べた。試験に
供するバイオセンサとして、以下に記す実施例バイオセ
ンサ1a,1bと、比較例バイオセンサ100aとを用
いた。なお、識別層,比較層の厚さや、識別層における
GOD担持量等は、上記した通りである。実施例バイオ
センサ1aは、吸水材15,17を100μmの厚さの
石膏製吸水材として、上記したように作製されたセンサ
である。実施例バイオセンサ1bは、吸水材15,17
を100μmの厚さのCMC製吸水材として、上記した
ように作製されたセンサである。比較例バイオセンサ1
00aは、吸水材15,17を用いず、図6に示すセン
サの参照極105の上面に比較層を形成して作製された
センサである。その結果を図3に示す。
【0019】図3から明らかなように、各バイオセンサ
とも、得られる電流値が飽和したときの飽和電流値は、
一致しており、正確にグルコース濃度を測定できる。し
かし、実施例品のバイオセンサ1aによれば、測定を開
始してから約10秒後には出力電流値が飽和状態に到る
ので、僅か10数秒という短時間の内に測定が完了す
る。また、実施例品のバイオセンサ1bによれば、約2
0秒という短時間の内に測定が完了する。これに対し
て、比較例バイオセンサ100aでは、経過時間が30
秒程度にならないと測定が完了しない。つまり、本実施
例のバイオセンサ1a,1bでは、吸水材15を識別層
19と作用極5との間に積層しているので、この吸水材
15の溶液吸引力によりグルコース試薬を識別層19に
促進して浸透させている。この結果、識別層19へのグ
ルコース試薬の浸透・拡散が、比較例バイオセンサ10
0aより短時間の内に起きるので、上記したような測定
時間の短縮を図ることができる。また、実施例のバイオ
センサの識別層19を薄くする必要がないので、比較例
バイオセンサ100aと同様に、グルコース濃度を正確
に測定することができる。
【0020】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、次のような変
形も可能である。例えば、グルコースオキシターゼに替
えて、ピラノースオキシターゼやムタロターゼ等の酵
素、或いは、Pseudomonas fluorescens といった微生物
を用いた、グルコース測定用のセンサであってもよい。
また、生体物質としてグルクロン酸オキシターゼを用い
たグルクロン酸測定用のセンサであってもよい。
【0021】また、このような生体物質の変更ばかりで
なく、吸水材を図4に示すように設けた変形例とするこ
ともできる。図4は、図2の相当図であり、本発明のバ
イオセンサの変形例における感応部の断面図である。こ
の図4に示すように、作用極50,参照極70を絶縁基
板30の溝31,32の底面に形成し、作用極50の上
面に上記識別層19に相当する識別層190を固定化す
る。また、参照極70の上面に上記比較層21に相当す
る比較層210を形成する。そして、識別層190に接
して作用極50を取り囲むよう吸水材150を設置し、
同様にして参照極70側に吸水材170を配置する。こ
のように吸水材を配置した場合であっても、上記したバ
イオセンサと同様に識別層190への被測定溶液の浸透
・拡散を促進して短時間の内に正確な被測定物質の測定
を行なうことができる。
【0022】更に、被測定溶液中の被測定物質以外の影
響を排除して測定精度を向上させるために対極を設けた
バイオセンサにも適用できる。このような場合でも、図
5に示すように、絶縁基板3上に形成された作用極5,
参照極7及び対極9の各電極上に、吸水材15,17,
18と、識別層19,比較層21,22とをそれぞれ積
層して形成すればよい。このバイオセンサ1Aは、作用
極5と参照極7間の電気変化量(電流値)をその端子部
25,27から取り出し、対極9と参照極7間の電気変
化量との電気変化量をその端子部27,29から取り出
し、取り出した電気変化量の差をもって、被測定溶液濃
度を測定する。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のバイオセ
ンサによれば、識別層への被測定溶液の浸透を促進させ
ることができる。この結果、識別層内における被測定溶
液の浸透・拡散並びに生体物質と被測定物質との生物化
学反応を速やかに進行させて、短時間の内に被測定物質
濃度を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のバイオセンサ1の構成を説明するため
用いた分解斜視図。
【図2】図1におけるバイオセンサ1の感応部8をA−
A面で断面視した断面図。
【図3】実施例のバイオセンサの効果を説明するための
ものであり、出力電流値と測定を開始してからの経過時
間との関係を表わすグラフ。
【図4】図2の相当図であり、変形例におけるバイオセ
ンサの感応部の断面図。
【図5】変形例におけるバイオセンサの概略斜視図。
【図6】従来のバイオセンサ100の構成を説明するた
め用いた概略斜視図。
【符号の説明】
1 バイオセンサ 3 絶縁基板 5 作用極 7 参照極 8 感応部 15 吸水材 17 吸水材 19 識別層 21 比較層 23 絶縁層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定溶液中の被測定物質と生体物質と
    の生物化学的反応に伴う電気変化量を測定することによ
    り、前記被測定物質を検出するバイオセンサにおいて、 絶縁基板上に形成された一対の電極と、 前記被測定物質に対する識別機能を有する生体物質を担
    持して、該一対の電極の一方の表面に形成された識別層
    と、 該識別層への前記被測定溶液の浸透を促進する浸透促進
    手段とを備えることを特徴とするバイオセンサ。
  2. 【請求項2】 前記浸透促進手段は、 吸水機能を有する吸水材を、前記被測定溶液に直接接す
    ることなく前記識別層と前記一方の電極に接する位置に
    配設してなることを特徴とする請求項1記載のバイオセ
    ンサ。
JP3319940A 1991-11-06 1991-11-06 バイオセンサ Pending JPH05126784A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100427599B1 (ko) * 2001-05-30 2004-04-27 주식회사 아이센스 대면형 다공성 전극을 포함하는 자가 시료채취 흐름계형바이오 센서
KR100475634B1 (ko) * 2001-12-24 2005-03-15 주식회사 아이센스 일정 소량의 시료를 빠르게 도입할 수 있는 시료도입부를구비한 바이오 센서

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KR100427599B1 (ko) * 2001-05-30 2004-04-27 주식회사 아이센스 대면형 다공성 전극을 포함하는 자가 시료채취 흐름계형바이오 센서
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