JPH05123580A - ハニカム構造体およびその成形用ダイス - Google Patents

ハニカム構造体およびその成形用ダイス

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JPH05123580A
JPH05123580A JP3286546A JP28654691A JPH05123580A JP H05123580 A JPH05123580 A JP H05123580A JP 3286546 A JP3286546 A JP 3286546A JP 28654691 A JP28654691 A JP 28654691A JP H05123580 A JPH05123580 A JP H05123580A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】成形用ダイス7の所定の坏土供給孔8に坏土供
給量調整リング6を備え、この成形用ダイス7を用いて
セラミック原料を押し出し成形した後、焼成することに
よって、外周部の壁が直線状で、中央部の壁のみを波状
としたハニカム構造体を得る。 【効果】排気ガスとの接触面積が大きく、浄化効率の高
いハニカム構造体を容易に安定して得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の排気ガス浄化
用および脱臭用触媒の担体、あるいは不純物除去用フィ
ルタ(ストレーナ)およびオゾン除去用フィルタ等に用
いられる、ハニカム構造体およびその成形用ダイスに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来一般に使用されている触媒コンバー
タ用の一体成形したセラミックハニカム構造体は、図6
(a)(b)にその貫通孔にそった断面図および貫通孔
に垂直な断面図を示すように、外壁2と格子状の壁3か
らなり、複数の貫通孔5を備えたものであった。そし
て、このハニカム構造体1は、図7(a)に示すよう
に、スクリーン10を後端に備え、坏土供給孔8と壁形
成溝9を有する成形用ダイス7を用いて、押し出し成形
で製造することから、その壁3は全ての部分で貫通孔5
方向に直線状となっていた。
【0003】そのため、触媒コンバータとして用いた場
合に、ハニカム構造体1中を排気ガスが簡単に通り抜
け、圧力損失が小さいという利点はあるものの、排気ガ
スと貫通孔5の壁面との相互作用が小さく、浄化効率の
点で問題があった。そこで、この問題を解決するため
に、特開昭58−43238号公報で開示されているよ
うに、セラミックハニカム構造体の壁全体を貫通孔方向
に波状に形成したものが知られている。また、その製造
方法として押し出し成形直後のまだ柔らかい状態のハニ
カム構造体に、ねじれ、振動を加える方法が開示されて
いる。
【0004】しかしながら、この技術ではハニカム構造
体のすべての壁が貫通孔方向に波となるため、ハニカム
構造体としての外圧強度が非常に低く、強固な保持がで
きなかった。その結果、このハニカム構造体をそのまま
自動車には搭載できないという問題があった。
【0005】この問題を解消するために、特開平3−1
51049号公報で開示されているように、触媒担体用
のセラミックハニカム構造体において、貫通孔に垂直な
断面における外周部の壁を貫通孔方向に直線状とし、中
央部の壁のみを貫通孔方向に波状に形成したセラミック
ハニカム構造体が提案されている。また、その製造方法
として、ハニカム構造体成形用のダイスに供給する坏土
を、外周部の直線状の壁の部分には少なく、中央部の波
状の壁の部分には多く供給することが示されている。ま
た、このように坏土の供給量に差をつけるための手段と
しては、 (1) 成形用ダイスの坏土供給孔において中央部の孔径を
外周部の孔径より大きくする (2) 成形用ダイスの上流側のスクリーンにおいて、中央
部のスクリーンの目開きを外周部の目開きより大きくす
る (3) 熱により流動性を発現するバインダを使用し、外部
から加熱する等の方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような特開平3−151049号公報で開示されている
ハニカム構造体は、中央部の波形状が貫通孔方向のみに
しか形成されず、その波高さも0.3mm以下の低いも
のであったため、触媒などとして用いた場合に浄化効率
の低いものであった。
【0007】また、上記のハニカム構造体の製造方法で
は、坏土の成形用ダイスへの供給方法において、以下の
ような問題点があった。
【0008】まず、(1) 坏土の成形用ダイスへの供給孔
において、中央部の孔径を外周部の孔径より大きくする
方法が開示されているが、ハニカム構造体の貫通孔方向
の波形状と押し出しダイスの坏土供給孔の孔径の間には
密接な関係があり、坏土の組成、硬さ、粘度が変わると
希望するハニカム構造体の貫通孔方向の波は得られない
という問題があった。すなわち、坏土が硬い場合または
流動性がよい場合には、ハニカム構造体の貫通孔方向の
波形状は得られにくく、ハニカム構造体の壁のほとんど
が貫通孔方向に直線状になりやすかった。逆に、坏土が
柔らかく粘度が高い場合には、ハニカム構造体の貫通孔
方向の波形状がきわめて形成されやすく、貫通孔を塞い
でしまったり、また坏土が柔らかく粘度が高い場合に得
られるハニカム構造体は極めて保形性が弱く、製造工程
において取扱が大変困難である上、ハニカム構造体の形
状を維持できない問題があった。
【0009】このように、坏土の組成、硬さ、粘度が変
わる場合には、実験データに基づき、成形用ダイスの坏
土供給孔における中央部と外周部の孔径を決定し、坏土
に適した成形用ダイスをその都度作製しなければならな
いという問題点があった。
【0010】次に、他の供給方法として、(2) 成形用ダ
イスの上流側のスクリーンにおいて、中央部の目開きを
外周部の目開きより大きくする方法が開示されている
が、図7(b)に示すように、スクリーン10の厚みが
薄い場合には、成形圧力が加わることによりスクリーン
10が変形し、成形用ダイス7とスクリーン10の間に
坏土Cが入り込み、乱流が発生する。そのため、供給孔
8への安定した坏土Cの供給ができなくなって、安定し
たセラミックハニカム構造体が得られないという問題が
あった。特に、スクリーン10の坏土供給孔11の孔径
が成形用ダイス7の坏土供給孔8の孔径より小さい場合
には、上記現象が更に顕著になる。この問題を解消する
には、スクリーン10に変形を防止するに充分な厚みが
必要である。しかしながらスクリーン10の厚みを厚く
すると、スクリーン10の坏土供給孔11内での圧力伝
達効率が低下して押し出し抵抗が増大するため、セラミ
ックハニカム構造体が安定して押し出されない。また、
押し出し抵抗が増大するため、坏土の部分的な発熱が生
じて坏土の乱流を引き起こし、セラミックハニカム構造
体が安定して押し出されない。この現象は、坏土が硬い
場合または粘度が高い場合は更に顕著である。
【0011】さらに、他の供給方法として、(3) 熱によ
り流動性を発現するバインダを使用し外部から加熱する
方法が開示されているが、実際問題として外部から加熱
をするとハニカム構造体の中央部より外周部の方が温度
が高くなって、外周部の坏土の流動性が高くなり、希望
する温度分布と逆になるため、外周部の壁を貫通孔方向
に直線状とし、中央部の壁のみを貫通孔方向に波状とす
るハニカム構造体は得られない。この問題点を解消する
には、押し出し成形機の坏土を押し出す部品であるとこ
ろのオーガースクリューまたはピストンの内部中央付近
に空間を設け、熱媒体を介してハニカム構造体の中央部
の温度を調整する方法があるが、ハニカム構造体の温度
を均一に調整することは難しく、特にハニカム構造体の
外径がφ50以上になると調整は極めて困難になり、希
望するハニカム構造体は得られなくなる。
【0012】このように、従来の製造方法では、外周部
の壁が貫通孔方向に直線状で、中央部の壁が波状である
ようなハニカム構造体を、容易にかつ安定して得ること
ができなかった。また、得られたハニカム構造体は、中
央部の壁の波高さが小さいものであった。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記に鑑みて、本発明の
ハニカム構造体は、複数の貫通孔を有する筒状のハニカ
ム構造体において、貫通孔に垂直な断面における外周部
の壁を貫通孔方向及び貫通孔と垂直方向共に直線状とす
るとともに、中央部の壁のみを各壁が貫通孔方向に互い
に同期した波状とし、この波形状を貫通孔方向及び貫通
孔と垂直方向の両方に形成したものである。なお、ここ
で互いに同期した波状とは、各波状壁の凹凸の向きが同
じであることを言う。
【0014】また、本発明は成形用ダイスの所定の坏土
供給孔に坏土供給量調整リングを備え、この成形用ダイ
スを用いてセラミック原料を押し出し成形することによ
って、上記のハニカム構造体を得るようにしたものであ
る。
【0015】
【作用】本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、
成形用ダイスに形成した複数の坏土供給孔のうち、所定
位置に調整リングを備え、また調整リングの大きさも自
由に変化させられることから、各坏土供給孔への坏土の
供給量に差を付けることができ、壁を任意の波形状とす
ることができる。また、組成、硬さ、粘度等の異なる坏
土に対しても、同様にして壁の波高さを自由に調整する
ことができる。
【0016】さらに、このような製造方法で得られた本
発明のハニカム構造体は、中央部の波形状が貫通孔方向
だけでなく、貫通孔に垂直な方向にも形成でき、その波
高さを0.5mm以上とできることから、触媒などとし
て用いた場合に、排気ガスとの接触面積が大きくなり、
効率を高められる。
【0017】
【実施例】以下、本発明実施例を図によって説明する。
【0018】図1(a)(b)は本発明のハニカム構造
体の一例の構造を示す、貫通孔方向および貫通孔に垂直
方向の断面図である。この実施例では、ハニカム構造体
1の外壁2および外周部の壁3が貫通孔5方向および貫
通孔5と垂直方向共に直線状であり、中央部の壁4は貫
通孔5方向および貫通孔5と垂直方向共に波状となって
いる。また、各壁4の波形状は貫通孔5方向に互いに同
期しており、その凹凸形状が同一方向となっている。
【0019】このハニカム構造体1は、中央部の壁4が
貫通孔5方向に互いに同期した波状となっていることか
ら、触媒として用いた場合の排気ガスの流通抵抗を低下
させずに接触面積が大きくなって、浄化効率を高めるこ
とができる。また、外壁2および外周部の壁3は直線状
であるから、ハニカム構造体1自体の外圧強度は高くな
り、取付等も容易である。さらに、このハニカム構造体
1は、耐熱衝撃性の点でも、各貫通孔5内で生じた応力
を壁4の波形状が吸収できることから、全体が直線状の
ものよりも優れている。
【0020】しかも、本発明のハニカム構造体1は、壁
4の波形状が貫通孔5方向および貫通孔5と垂直方向の
両方に形成されており、その波高さが0.5mm以上で
あるから、触媒として用いた場合の浄化効率をより高め
ることができる。
【0021】ただし、中央部の壁4の波高さが大きすぎ
る場合には、ハニカム構造体1の真円度が悪くなった
り、外圧強度が弱くなってしまう。この現象を解消する
には、ハニカム構造体1において直線状の壁3をもつ外
周部の割合を大きくするか、外周部の壁3を中央部の壁
4よりも厚くすればよい。なお、通常は、波形状とする
中央部の径を、ハニカム構造体1の直径の80〜95%
とすればよい。
【0022】また、他の実施例を図2(A)(B)に示
すように、中央部にも直線状の壁3を数カ所形成し、必
要に応じて波状の壁4の厚みよりも直線状の壁3の厚み
を大きくすれば、外圧強度を高くできる。さらに、本発
明の他の実施例を図3(A)(B)(C)に示すよう
に、このハニカム構造体1は、中央部の壁3が、Y−Y
線方向の壁3aは貫通孔5方向および貫通孔5と垂直方
向共に波形状となり、X−X線方向の壁3bは直線状と
なったものである。また、これらの本発明のハニカム構
造体1において、貫通孔5の形状は正方形に限らず、長
方形、三角形、六角形等でも良いことは言うまでもな
い。
【0023】次に、本発明のハニカム構造体成形用ダイ
スを説明する。
【0024】本発明のハニカム構造体成形用ダイスは、
図4に断面図を、図5に概略平面図を示すように、複数
の坏土供給孔8と、これに連続した壁形成溝9を有して
おり、この坏土供給溝8からセラミック原料を供給し、
壁形成溝9を通過させて押し出すことによってハニカム
構造体1を得ることができる。
【0025】そして、図4(b)に示すような円柱状の
調整リング6を用意しておき、この調整リングを所定の
坏土供給孔8に挿入することによって、その孔径を小さ
くし、坏土供給量に差をつけることができるため、ハニ
カム構造体1の所定部分の壁を波状とできる。また、こ
の調整リング6の高さT、内径Aは自由に変化させるこ
とができるため、坏土の粘度や組成が変わった場合で
も、容易に変更することができる。さらに、調整リング
6を用いることによって、成形用ダイス7の各坏土供給
孔8は、すべて同一径としておけばよく、汎用性の高い
ものとできる。
【0026】次に、ハニカム構造体1の壁4を波形状と
するメカニズムについて詳細に説明する。
【0027】図5に示すように、本発明の成形用ダイス
7には、壁形成溝9の交差部に形成した坏土供給孔8a
(内径x)と、壁形成溝9の中間部に形成した坏土供給
孔8b(内径y)がある。そして、x≦yの場合、図5
に坏土の流れを示すように壁形成用溝9の交差部よりも
中間部への坏土の供給量がはるかに多くなるため、押し
出し後の成形体において、余分に供給された坏土が横方
向へ広がり波状の壁を形成することができる。
【0028】一方、坏土供給孔8bに調整リング6をセ
ットして内径yを小さくし、x>yとすれば、波のない
直線状の壁3を形成することができる。
【0029】したがって、成形用ダイス7の外周部は、
壁形成溝9の中間部の坏土供給孔8bに調整リング6を
セットしてx>yとなるようにする。そして、成形用ダ
イス7の中央部は、調整リング6をセットしないか、ま
たは壁形成溝9の交差部の坏土供給孔8aに調整リング
6をセットしてx≦yとなるようにする。このような成
形用ダイス7を用いてセラミック原料を押し出し成形す
れば、外周部が直線状の壁3で、中央部が波状の壁4を
もったハニカム構造体1を得ることができる。
【0030】このとき、中央部において、壁4の波高さ
が希望よりも低ければ、坏土供給孔8aにセットした調
整リング6の内径Aを小さくし、壁形成溝9の交差部へ
の坏土供給量を少なくすればよい。また逆に波高さが希
望よりも高ければ、坏土供給孔8aにセットした調整リ
ング6の内径Aを大きくし、壁形成溝9の交差部への坏
土供給量を多くすればよい。さらに組成、硬さ、粘度等
の異なる坏土に対しても、調整リング6の内径Aまたは
高さTを変化させることにより、壁形成溝9の交差部お
よび中間部への坏土供給量を自由にコントロールできる
ため希望する形状のハニカム構造体が得られる。
【0031】このように、本発明の製造方法によれば、
ハニカム構造体1の壁4の波高さを自由に調整できる
が、波高さは壁4のピッチよりも小さくしたものがよ
い。これは、壁4の波高さを壁4のピッチよりも高くす
ると、壁4同士が接触する部分が発生し、さらには壁4
同士が完全に付着した場合には貫通孔5が密閉状態とな
り、坏土が成形用ダイス7から押し出されるに連れて、
密閉状態の貫通孔5は減圧状態が促進され、ついには貫
通孔5が存在しなくなり、隣接する貫通孔5へ悪影響を
及ぼすためである。
【0032】なお、本発明のハニカム構造体1を形成す
る材質は、セラミックスに限らず、活性炭や金属などさ
まざまなものを用いることができる。
【0033】実験例 以下に本発明の実験例について説明する。
【0034】図4、5に示す成形用ダイス7を用い、壁
形成用溝9のピッチP=4mm、幅t=0.32mm、
坏土供給孔8aの内径x=坏土供給孔8bの内径y=φ
1.4mm、坏土供給孔8a、8bの深さ25mmとし
た。また、押し出し成形するハニカム構造体の大きさは
φ80×100mmとした。
【0035】まず、最初に成形用ダイス7の壁形成溝9
の交差部の坏土供給孔8aには調整リング6をセットせ
ず、中間部に形成した坏土供給孔8bの全てに調整リン
グ6をセットした。そして、コーディエライト原料10
0重量部に対して水15重量部およびバインダ20重量
部を混練し、粘土状の坏土にしたものを使用し、壁3が
全ての方向に直線状であるハニカム構造体1を得るため
に、この調整リング6の内径Aと高さTの寸法を変更し
てテストした。その結果、調整リング6の寸法を内径A
=φ0.7mm、高さT=20mm、調整リングの外径
1 =坏土供給孔の内径B2 −0.2mmとすれば、壁
3が直線状であるハニカム構造体1が得られた。
【0036】これを比較例とする。そして、本発明の実
施例1〜10として、成形用ダイス7の外周部は上記比
較例のままにし、中央部の調整リング6の寸法を変化さ
せて中央部のみ波形状の壁4を有するハニカム構造体1
を得た。各実施例で坏土として用いたセラミック原料は
表1に示す通りであり、得られたハニカム構造体1の壁
4の波高さ、外圧強度を測定したところ、表2に示す通
りであった。
【0037】なお、外圧強度試験は、ハニカム構造体1
の上下端面にハニカム構造体1と同一の断面形状の厚さ
0.5mmのウレタン・シートを介して約20mmのア
ルミニウム板をあて、側面を厚さ約0.5mmウレタン
チューブで包み密封し、水を満たした圧力容器に入れ、
圧力を徐々に上げて破壊したときの圧力を測定した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表1、2中、実施例1〜3は、壁形成溝9
の中間部への坏土供給孔8bにセットした調整リング6
をなくし、中間部への坏土供給量を多くすることで壁4
を波形状としたものであり、坏土として用いる原料の硬
さ、粘度の違いにより壁4の波高さ、外圧強度が異なっ
ている。また、実施例4〜6は、壁形成溝9の交差部へ
の坏土供給孔8aに調整リング6をセットすることによ
って、より壁4の波高さを高めたものである。さらに、
実施例7〜10は、坏土として柔らかい原料を用いたた
め、壁形成溝9の中間部への坏土供給孔8bに調整リン
グ6をセットしたものである。
【0041】実験例1〜10の結果から、ハニカム構造
体1の成形用ダイス7の坏土供給孔8の所定位置に調整
リング6を装着することにより、ハニカム構造体1の壁
4に、貫通孔5方向および貫通孔5と垂直方向の波形状
を形成することができる。また、その波高さは0〜壁ピ
ッチPの間で自由に調整でき、その値を0.5mm以上
とすることが可能である。さらに、組成、硬さ、粘度等
の異なる坏土に対しても、同様に調整可能であることが
確認できた。
【0042】また、ハニカム構造体1の希望する部分の
み壁4の波形状を形成することも可能であり、前記した
図2、3のような形状のハニカム構造体1も容易に製造
することができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明のハニカム構造体
は、外周部の壁が直線状であり、中央部の壁が貫通孔方
向に互いに同期した波状であって、この波形状が貫通孔
方向と貫通孔と垂直方向の両方に形成してあることによ
って、貫通孔を通過するガスとの接触面積を高めること
ができるだけでなく、ハニカム構造体自体の外圧強度や
耐熱性を高められる。
【0044】したがって、本発明のハニカム構造体をコ
ンバータとして組み込むと、圧力損失が大きいため浄化
効率が優れ、そのためハニカム構造体の体積及びコンバ
ータの体積を削減できる効果もある。また、活性炭ハニ
カム構造体をオゾン除去用フィルタとして用いる場合
も、除去効果が得られると共に高濃度オゾンの除去にも
有効である。
【0045】また、本発明のハニカム構造体成形用ダイ
スは、所定の坏土供給孔に調整リングを備えることによ
って、この成形用ダイスを用いてセラミック原料を押し
出し成形することによって、容易にハニカム構造体の希
望する壁のみに波形状を形成することができ、しかもこ
の波形状は貫通孔方向と貫通孔に垂直な方向の両方に形
成でき、その波高さを0.5mm以上とできる。また、
上記調整リングの寸法を変化させることによって、壁の
波高さを0〜壁ピッチの範囲で自由に調整でき、かつ組
成、硬さ、粘度等の異なる坏土に対しても同様に調整可
能であり、汎用性を高くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハニカム構造体を示し、(a)は貫通
孔方向の断面図、(b)は貫通孔と垂直方向の断面図で
ある。
【図2】本発明のハニカム構造体の他の実施例を示し、
(a)は貫通孔方向の断面図、(b)は貫通孔と垂直方
向の断面図である。
【図3】本発明のハニカム構造体の他の実施例を示し、
(a)は貫通孔と垂直方向の断面図、(b)は(a)中
のX−X線断面図、(c)は(a)中のY−Y線断面図
である。
【図4】(a)は本発明のハニカム構造体成形用ダイス
の縦断面図、(b)は調整リングのみの斜視図である。
【図5】本発明のハニカム構造体成形用ダイスの概略平
面図である。
【図6】従来のハニカム構造体を示し、(a)は貫通孔
方向の断面図、(b)は貫通孔と垂直方向の断面図であ
る。
【図7】(a)(b)は従来のハニカム構造体成形用ダ
イスを示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・ハニカム構造体 2・・・外壁 3・・・壁 4・・・壁 5・・・貫通孔 6・・・調整リング 7・・・成形用ダイス 8・・・坏土供給孔 9・・・壁形成溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の貫通孔を有する筒状のハニカム構造
    体において、貫通孔に垂直な断面における外周部の壁を
    貫通孔方向および貫通孔と垂直方向共に直線状とすると
    ともに、中央部の壁を貫通孔方向及び貫通孔と垂直方向
    に波状とし、各波状の壁が貫通孔方向に互いに同期して
    いることを特徴とするハニカム構造体。
  2. 【請求項2】複数の坏土供給孔と、これに連続する壁形
    成用溝を有し、所定の坏土供給孔中に坏土供給量調整リ
    ングを備えてなるハニカム構造体成形用ダイス。
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Cited By (4)

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