JPH05121994A - 弾性表面波装置およびそれを用いた通信装置 - Google Patents

弾性表面波装置およびそれを用いた通信装置

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JPH05121994A
JPH05121994A JP28102691A JP28102691A JPH05121994A JP H05121994 A JPH05121994 A JP H05121994A JP 28102691 A JP28102691 A JP 28102691A JP 28102691 A JP28102691 A JP 28102691A JP H05121994 A JPH05121994 A JP H05121994A
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JP
Japan
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electrode
acoustic wave
surface acoustic
excitation source
electrode fingers
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JP28102691A
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Hiroaki Ikeda
宏明 池田
Takashi Shiba
芝  隆司
Osamu Hikino
治 比企野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電極指の抜取りにより生じるインパルス励振源
位置の移動に起因する周波数特性の劣化を改善する。 【構成】図示せざる電極指を抜き取り非励振部を設けた
すだれ状電極の、非励振部に最も近い位置にある励振源
を挾む電極指3a、3bを非励振部方向に、電極端部に
最も近い位置にある励振源を挾む電極指9a、9bをす
だれ状電極端部方向に、電極群の中央部にある励振源を
挾む電極指4a、4bを互いに近づく方向に他の電極指
の配置ピッチに比べて移動した位置に配置する。 【効果】電極指の抜き取りにより生じるインパルス励振
源位置の移動を見かけ上ゼロに近づけることができ、抜
き取り重み付け電極を用いた弾性表面波装置の周波数特
性におけるサイドローブの減衰量を改善することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性表面波装置に関
し、特に、抜き取り重み付け電極を用いた弾性表面波装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、弾性表面波フィルタ等の弾性表面
波装置のすだれ状電極としては、電極幅と間隙が等しい
櫛歯状の電極が、すべて等しい電極指交差幅で差し込ま
れている正規型電極が用いられていた。
【0003】また、このような正規型電極を用いた場
合、インパルス応答モデル(C.S.Hartmann
et.al.;IEEE Trans.Microw
aveTech.,vol.MTT−21,p162−
175,April1973)に示されるように、弾性
表面波装置は、次式で表される周波数特性H(f)を有
することが知られている。 H(f)=(sinX)/X*exp(−jωN/2f0) X=Nπ(f−f0)/f0 なお、ここで、N,π,f,f0,ωは、それぞれ電極
対数、円周率、中心周波数、角周波数を表す。
【0004】しかし、このような正規型電極を用いた弾
性表面波装置をフィルタとして使用する場合、サイドロ
ーブの減衰量が小さいために実用面で不具合があった。
【0005】一方、サイドローブの減衰量を改善するた
めの技術として、隣接する櫛歯状電極の交差長を変化さ
せる交差長重み付き電極(米国特許第3,663,89
9号)が知られている。
【0006】しかし、このような交差長重み付き電極
は、回折波の影響を受けやすい。また、一般に、弾性表
面波装置に設けられる二つのすだれ状電極のうち、一方
のみにしか交差長重み付き電極を使用することができ
ず、他方は、前記正規型電極である必要がある。すなわ
ち、マルチストリップカップラ(Multistrip
Coupler)を使用すれば、弾性表面波装置の二つ
のすだれ状電極の双方に前記交差長重み付き電極を用い
ることが可能であるが、その場合には、圧電性弾性表面
波基板のチップ寸法が大きくなってしまう(F.G.M
arshallet al. IEEE Trans.
MTT−21,4,206(1973)参照)。
【0007】そこで、櫛歯状電極の電極指の一部を抜き
取ることにより、インパルスの励振源を一部取り除いた
弾性表面波装置、すなわち、抜取り重み付き電極を用い
た弾性表面波装置の技術が提案されている(C.S.H
artmann;Proc.1973 Ultraso
n.Symp.,pp423−426(1973)参
照)。
【0008】このような、抜き取り重み付き電極を用い
た弾性表面波装置によれば、マルチストリップカップラ
を必要とせずに、交差長重み付き電極と併用することが
できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の抜き取
り重み付き電極を用いた弾性表面波装置の技術では、電
極指を抜き取り非励振部を形成すると、電極指配置の周
期性が乱れるために、圧電性弾性表面波基板内の電界分
布が、電極指の抜き取りを行なわない場合に比べ、非励
振部から電極群への方向に偏る。
【0010】発明者らは、特に、電極指の抜き取りによ
り生じた非励振部の各々の端部に最も近いところにある
励振源が、電極指の抜き取りを行なわない場合に比べ、
非励振部から電極群の方向へ移動してしまい、また、電
極群の中央部にある励振源が互いに遠ざかる方向へ移動
してしまい、そのために、望ましい周波数特性が得られ
ず、実用面で不具合を生じることを見出した。
【0011】そこで、本発明は、電極指の抜き取りによ
り生じるインパルスの励振源の移動に起因する周波数特
性の劣化を軽減することのできる抜き取り重み付き電極
を用いた弾性表面波装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のために、
弾性表面波を伝搬する弾性表面波基板と、弾性表面波基
板状に設けられた複数のすだれ状電極とを有する弾性表
面波装置において、前記複数のすだれ状電極のうち、少
なくとも一つのすだれ状電極は、弾性表面波基板状に一
定のピッチで電極指が配置されたすだれ状電極の、一部
の電極指を抜き取り、かつ、一部の電極指を、前記一定
のピッチによる配置領域よりずれた領域に配置した構造
の、抜き取り重み付け電極であることを特徴とする弾性
表面波装置を提供する。
【0013】
【作用】本発明に係る弾性表面波装置によれば、前記抜
き取り重み付けを行なったすだれ状電極の前記電極指の
一部を、前記一定のピッチによる配置領域よりずれた領
域に配置することにより、圧電性弾性表面波基板内の電
界分布の偏りに起因するインパルスの励振源の移動を補
正する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0015】発明者らは、抜き取り電極等電極指の配列
に非周期的な箇所が有ると、そこでは、インパルスの励
振源の配列が電極指の配列に対して偏るために電極設計
が難しくなるということに対し、以下に述べる、解析と
設計の為の基礎検討として抜き取り電極の最も簡単な場
合を取り上げた、前記励振源の偏りをフーリエ逆変換に
より実験値から定量的に求める実験を行なった。この実
験では、試料は図8に示す、5対の2つの電極群28を
幅Wの1つの空隙29を挾んで配置した、中心周波数3
6.36MHz,メタライズドレシオ0.5のスプリッ
ト電極構造とし、基板に128°Y軸カットのLiNb
3単結晶からなる圧電性基板(弾性表面波の伝搬方向
をX軸としている。以下、「リチウムナイオベート基
板」と記す。)を用いた。
【0016】Wの異なる試料群で、測定した周波数特性
S(ω),Φ(ω)の実験値をフーリエ逆変換してイン
パルスレスポンスh(t)を計算した。図8に示すよう
に、空隙に最も近いインパルス励振源箇所A30、電極
群中央部の励振源箇所B31,電極群端部に最も近いイ
ンパルス励振源箇所C32の各々につき、隣接励振源箇
所とのピッチPを求め、電極ピッチとのずれΔPを求め
た。なお、ここでは、励振源強度は一定とした。
【0017】前記励振源箇所A、B、Cの場合につき、
ピッチずれΔPの空隙幅Wによる変化を図9、図10、
図11に示す。図中33、35、37は空隙が異極の電
極指に挾まれる場合の値、34、36、38は空隙が同
極の電極指に挾まれる場合の値を示す。
【0018】空隙に最も近い励振源箇所Aが空隙幅Wの
影響を一番強く受け励振源ピッチが電極ピッチより狭く
なる傾向を示す。空隙に最も遠い励振源箇所Cでは、影
響は小さい。電極群中央部の励振源箇所Bでは励振源箇
所Aとは逆に励振源ピッチが電極ピッチより広くなる傾
向を示すが、その変化は励振源箇所Aの場合より小さ
い。以上の実験により、抜き取り電極の最も簡単な場合
につき、励振源の電極指配列からの偏りを、フーリエ逆
変換により周波数特性の実験値から定性的に求めること
ができた。空隙に最も近い励振源、電極群中央部の励振
源、空隙に最も遠い励振源ではそれぞれ偏りの量が異な
り、特に、空隙に最も近いところでは、励振源の偏りが
最大となることを確認した。
【0019】この結果を考慮し、電極指の抜取りにより
重み付けを行なった抜き取り重み付き電極の電極配置の
補正を行ない、その効果を周波数特性の変化を調べ確認
することにした。
【0020】まず、本発明の第一の実施例を説明する。
図1に本第1実施例に係る弾性表面波装置の構成を示
す。本第1実施例に係る弾性表面波装置は、弾性表面波
基板上に設けた抜き取り重み付き電極を設けた弾性表面
波装置であって、電気信号と弾性表面波信号との変換を
行なう。
【0021】図1に本第1実施例に係る弾性表面波装置
のすだれ状電極の構成を示す。本第一の実施例において
は、弾性表面波基板として、128°Y軸カットのリチ
ウムナイオベート基板を用いた。また、弾性表面波の伝
搬方向をX軸としている。なお、弾性表面波基板には、
例えば、LiTaO3基板(以下、「リチウムタンタレ
ート基板」と記す)、水晶基板、その他の材料を用いる
こともできる。
【0022】また、本第1実施例では、すだれ状電極
の、励振効率が最大となる中心周波数をf0=36.3
6MHz,電極幅を13.3μmのスプリット電極構造
とし、これを、厚さ6000Åのアルミニウム蒸着膜か
らフォトリソグラフィ技術で弾性表面波基板上に形成し
た。
【0023】図1に示したのは、本第1実施例に係るす
だれ状電極であり、電極指の抜き取りにより生じた非励
振部と電極群が交互に配置されている。電極群の一部は
図示を省略した。
【0024】図示するように、すだれ状電極は、それぞ
れ複数の電極指と電極指を接続するバスバーよりなる櫛
歯状の電極1aと1bを有している。そして、すだれ状
電極中に部分的に設けられた非励振部2を有している。
非励振部に最も近いインパルスの励振源を挾む、互いに
電気的極性が異なる電極指が3a、3bである。また、
電極群の中央部のインパルスの励振源を挾む、互いに電
気的極性が異なる電極指が4a、4bである。
【0025】いま、従来の抜き取り重み付き電極を用い
た弾性表面波装置の、非励振部に最も近いインパルスの
励振源を挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が配置
されていた位置と電極群の中央部のインパルスの励振源
を挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が配置されて
いた位置を図中に破線で示した。図示するように、従
来、全ての電極指は一定のメタライズド比、電極ピッチ
で配置されている。本第1実施例では、このメタライズ
ド比が0.5としている。
【0026】さて、発明者らは、非励振部に最も近いと
ころにあるインパルスの励振源を挾む電極指3a、3b
を、先に示した従来の位置より、弾性表面波主伝搬方向
に沿って、非励振部2側6xへ向かって平行移動させな
がら、このすだれ状電極の周波数特性におけるサイドロ
ーブレベルの減衰量を測定し,引き続き、電極群の中央
部にあるインパルスの励振源を挾む電極指4a、4b
を、先に示した従来の位置より、弾性表面波主伝搬方向
に沿って、互いに近づける方向へ平行移動させながら、
このすだれ状電極の周波数特性におけるサイドローブレ
ベルの減衰量を測定した。その結果を図6に符号5a、
5bで示す。
【0027】図示するように、移動距離rを、 0<r<6.6μm の範囲内で適当に値を取ることにより、従来に比べサイ
ドローブレベルの劣化を軽減することができる。
【0028】符号5aは、非励振部に最も近いところに
あるインパルスの励振源を挾む電極指の中間点6aを弾
性表面波の主伝搬方向に沿って非励振部2側6xへ移動
させた時、移動距離rと、すだれ状電極の周波数特性の
サイドローブレベルの減衰量の関係を示したものであ
る。本第一実施例では、非励振部に最も近いところにあ
るインパルスの励振源については、測定結果より最も良
好な効果を得られた距離r3.3μmを電極指の位置と
した。また、符号5bは、非励振部に最も近いところに
あるインパルスの励振源について距離r3.3μmを電
極指の位置とした場合、電極指群の中央部にあるインパ
ルスの励振源を挾む電極指の中間点7aを弾性表面波の
主伝搬方向に沿って互いに近づける方向7xへ移動させ
たとき、移動距離rと、すだれ状電極の周波数特性のサ
イドローブレベルの減衰量の関係を示したものである。
本第一実施例では、電極群の中央部にあるインパルスの
励振源については、測定結果より最も良好な効果を得ら
れた距離2.5μmを電極指の位置とした。
【0029】ここで、非励振部に最も近いところにある
インパルスの励振源について距離rがおよそ3.3μm
のときのすだれ状電極の周波数特性を図2に符号8bで
示す。そして、非励振部に最も近いところにあるインパ
ルスの励振源について距離rがおよそ3.3μmのと
き、電極群の中央部にあるインパルスの励振源について
距離rがおよそ2.5μmのときのすだれ状電極の周波
数特性を符号8cで示す。また、符号8aで、従来の周
波数特性を示す。図示するように、符号8aに比べ符号
8cは、中心周波数付近の応答は、ほぼ同一で、サイド
ローブレベルが最大17dB低下されている。
【0030】なお、一般的には、スプリット電極構造の
場合、非励振部に最も近いところにあるインパルスの励
振源を挾む電極指の中間点6a、非励振部に2番目に近
いところにあるインパルス励振源を挾む電極指の中間
点、非励振部に3番目に近いところにあるインパルス励
振源を挾む電極指の中間点が隣合う距離をpとおくと、
移動距離rは、 0<r<(p/8) の範囲内で考慮し、電極指の最適な位置を求めるように
すれば良い。pは、すだれ状電極の中心周波数f0、弾
性表面波の伝搬速度vを用い、p=v/2f0で表わさ
れる。
【0031】なお、本実施例では、電極群の中央部につ
いては、中央部に2つのインパルス励振源が配置された
場合について述べたが、中央部に1つのインパルス励振
源が配置された場合について、このインパルス励振源に
隣接する2つのインパルス励振源を挾む電極指を弾性表
面波の主伝搬方向に沿って互いに近づける方向へ移動さ
せたとき、移動距離2*rと、すだれ状電極の周波数特
性のサイドローブレベルの減衰量の関係を同様の実験で
調べたが、両者の間に大きな差は生じなかった。
【0032】以下、本発明の第2の実施例を説明する。
図3に本第2実施例に係る弾性表面波装置の構成を示
す。本第2実施例に係る弾性表面波装置は、弾性表面波
基板上に設けた抜き取り重み付き電極を設けた弾性表面
波装置であって、電気信号と弾性表面波信号との変換を
行なう。
【0033】図2に本第2実施例に係る弾性表面波装置
のすだれ状電極の構成を示す。本第2の実施例において
は、弾性表面波基板として、128°Y軸カットのLi
NbO3単結晶からなる圧電性基板(以下、「リチウム
ナイオベート基板」と記す)を用いた。また、弾性表面
波の伝搬方向をX軸としている。なお、弾性表面波基板
には、例えば、LiTaO3基板(以下、「リチウムタ
ンタレート基板」と記す)、水晶基板、その他の材料を
用いることもできる。
【0034】また、本第2実施例では、すだれ状電極
の、励振効率が最大となる中心周波数をf0=36.3
6MHz,電極幅を13.3μmのスプリット電極構造
とし、これを、厚さ6000Åのアルミニウム蒸着膜か
らフォトリソグラフィ技術で弾性表面波基板上に形成し
た。
【0035】図3に示したのは、本第2実施例に係るす
だれ状電極であり、電極指の抜き取りにより生じた非励
振部と電極群が交互に配置されている、すだれ状電極の
端部のみを示し、その他の部分は図示を省略した。
【0036】図示するように、すだれ状電極は、それぞ
れ複数の電極指と電極指を接続するバスバーよりなる櫛
歯状の電極1aと1bを有している。そして、すだれ状
電極中に部分的に設けられた非励振部2を有している。
非励振部2に最も近いインパルスの励振源を挾む、互い
に電気的極性が異なる電極指が3a、3bである。ま
た、すだれ状電極の端部に最も近いインパルスの励振源
を挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が9a、9b
である。また、電極群の中央部のインパルスの励振源を
挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が4a、4bで
ある。
【0037】いま、従来の抜き取り重み付き電極を用い
た弾性表面波装置の、非励振部2に最も近いインパルス
の励振源を挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が配
置されていた位置と、すだれ状電極の端部に最も近いイ
ンパルスの励振源を挾む、互いに電気的極性が異なる電
極指が配置されていた位置と電極群の中央部のインパル
スの励振源を挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が
配置されていた位置を図中に破線で示した。図示するよ
うに、従来、全ての電極指は一定のメタライズド比、電
極ピッチで配置されている。本第2実施例では、このメ
タライズド比が0.5としている。
【0038】さて、発明者らは、非励振部に最も近いと
ころにあるインパルスの励振源を挾む電極指3a、3b
を、先に示した従来の位置より、弾性表面波主伝搬方向
に沿って、非励振部側2へ向かって平行移動させなが
ら、このすだれ状電極の周波数特性におけるサイドロー
ブレベルの減衰量を測定し、引き続き、電極群の中央部
にあるインパルスの励振源を挾む電極指4a、4bを、
先に示した従来の位置より、弾性表面波主伝搬方向に沿
って、互いに近づける方向へ平行移動させながら、この
すだれ状電極の周波数特性におけるサイドローブレベル
の減衰量を測定し、引き続き、すだれ状電極の端部に最
も近いインパルスの励振源を挾む、互いに電気的極性が
異なる電極指9a、9bを、先に示した従来の位置よ
り、弾性表面波主伝搬方向に沿って、すだれ状電極外側
へ向かって平行移動させながら、このすだれ状電極の周
波数特性におけるサイドローブレベルの減衰量を測定し
た。その結果を図6に符号5cで示す。
【0039】図示するように、移動距離rを、 0<r<6.65μm の範囲内で適当に値を取ることにより、従来に比べサイ
ドローブレベルの劣化を軽減することができる。
【0040】符号5cは、すだれ状電極端部にあるイン
パルスの励振源を挾む電極指の中間点10aを弾性表面
波の主伝搬方向に沿ってすだれ状電極の外側10xへ移
動させたとき、移動距離rと、すだれ状電極の周波数特
性のサイドローブレベルの減衰量の関係を示したもので
ある。
【0041】本第2実施例では、先に述べた第1実施例
の結果に加え、符号5cで示したすだれ状電極端部にあ
るインパルスの励振源については、測定結果より最も良
好な効果を得られた距離r1μmを電極指の位置とし
た。
【0042】ここで、励振部に最も近いところにあるイ
ンパルスの励振源について距離rがおよそ3.3μmの
とき、電極群中央部にあるインパルスの励振源について
距離rがおよそ2.5μmのとき,すだれ状電極端部に
あるインパルスの励振源について距離rがおよそ1μm
のときのすだれ状電極の周波数特性を符号8dで示す。
符号8aは、従来の周波数特性を示す。図示するよう
に、符号8aに比べ符号8dは、中心周波数付近の応答
は、ほぼ同一で、サイドローブレベルが最大18dB低
下されている。
【0043】なお、一般的には、スプリット電極構造の
場合、すだれ状電極端部にあるインパルスの励振源を挾
む電極指の中間点10a、すだれ状電極端部に2番目に
近いところにあるインパルス励振源を挾む電極指の中間
点、すだれ状電極端部に3番目に近いところにあるイン
パルス励振源を挾む電極指の中間点が隣合う距離をpと
おくと、移動距離rは、 0<r<(p/8) の範囲内で考慮し、電極指の最適な位置を求めるように
すれば良い。pは、すだれ状電極の中心周波数f0、弾
性表面波の伝搬速度vを用い、p=v/2f0で表わさ
れる。
【0044】なお、本実施例では、電極群の中央部につ
いては、中央部に2つのインパルス励振源が配置された
場合について述べたが、中央部に1つのインパルス励振
源が配置された場合について、このインパルス励振源に
隣接する2つのインパルス励振源を挾む電極指を弾性表
面波の主伝搬方向に沿って互いに近づく方向へ移動させ
たとき、移動距離2*rと、すだれ状電極の周波数特性
のサイドローブレベルの減衰量の関係を同様の実験で調
べたが、両者の間に大きな差は生じなかった。以下、本
発明の第3の実施例について説明する。図4、図5に本
第3実施例に係る弾性表面波装置の構成を示す。本第3
実施例に係る弾性表面波装置は、弾性表面波基板上に設
けた抜き取り重み付き電極を設けた弾性表面波装置であ
って、電気信号と弾性表面波信号との変換を行なう。
【0045】本第3の実施例においては、弾性表面波基
板として、128°Y軸カットのLiNbO3単結晶か
らなる圧電性基板(以下、「リチウムナイオベート基
板」と記す)を用いた。また、弾性表面波の伝搬方向を
X軸としている。なお、弾性表面波基板には、例えば、
LiTaO3基板(以下、「リチウムタンタレート基
板」と記す)、水晶基板、その他の材料を用いることも
できる。
【0046】また、本第3実施例では、すだれ状電極
の、励振効率が最大となる中心周波数をf0=36.3
6MHz,電極幅を26.6μmのソリッド電極構造と
し、これを、厚さ6000Åのアルミニウム蒸着膜から
フォトリソグラフィ技術で弾性表面波基板上に形成し
た。
【0047】図4に示したのは、本第3実施例に係るす
だれ状電極であり、電極指の抜き取りにより生じた非励
振部と電極群が交互に配置されている。電極群の一部は
図示を省略した。図5に示したのは、本第3実施例に係
るすだれ状電極であり、電極指の抜き取りにより生じた
非励振部と電極群が交互に配置されているすだれ状電極
の端部のみを示し、その他の部分は図示を省略した。
【0048】図4、図5に示すように、すだれ状電極
は、それぞれ複数の電極指と電極指を接続するバスバー
よりなる櫛歯状の電極1aと1bを有している。そし
て、すだれ状電極中に部分的に設けられた非励振部2を
有している。非励振部に最も近いインパルスの励振源を
挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が3a、3bで
ある。また、電極群の中央部のインパルスの励振源を挾
む、互いに電気的極性が異なる電極指が4a、4bであ
る。また、すだれ状電極の端部に最も近いインパルスの
励振源を挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が9
a、9bである。また、電極群の中央部のインパルスの
励振源を挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が4
a、4bである。
【0049】いま、従来の抜き取り重み付き電極を用い
た弾性表面波装置の、非励振部に最も近いインパルスの
励振源を挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が配置
されていた位置と電極群の中央部のインパルスの励振源
を挾む、互いに電気的極性が異なる電極指が配置されて
いた位置を図4中に破線で示した。また、従来の抜き取
り重み付き電極を用いた弾性表面波装置の、非励振部2
に最も近いインパルスの励振源を挾む、互いに電気的極
性が異なる電極指が配置されていた位置と、すだれ状電
極の端部に最も近いインパルスの励振源を挾む、互いに
電気的極性が異なる電極指が配置されていた位置と電極
群の中央部のインパルスの励振源を挾む、互いに電気的
極性が異なる電極指が配置されていた位置を図5中に破
線で示した。図示するように、従来、全ての電極指は一
定のメタライズド比、電極ピッチで配置されている。本
第3実施例では、このメタライズド比が0.5としてい
る。
【0050】さて、発明者らは、非励振部に最も近いと
ころにあるインパルスの励振源を挾む電極指3a、3b
を、先に示した従来の位置より、弾性表面波主伝搬方向
に沿って、非励振部側2へ向かって平行移動させなが
ら、このすだれ状電極の周波数特性におけるサイドロー
ブレベルの減衰量を測定し、引き続き、電極群の中央部
にあるインパルスの励振源を挾む電極指4a、4bを、
先に示した従来の位置より、弾性表面波主伝搬方向に沿
って、互いに近づける方向へ平行移動させながら、この
すだれ状電極の周波数特性におけるサイドローブレベル
の減衰量を測定し、引き続き、すだれ状電極の端部に最
も近いインパルスの励振源を挾む、互いに電気的極性が
異なる電極指9a、9bを、先に示した従来の位置よ
り、弾性表面波主伝搬方向に沿って、すだれ状電極外側
へ向かって平行移動させながら、このすだれ状電極の周
波数特性におけるサイドローブレベルの減衰量を測定し
た。その結果を図6に符号11a、11b、11cで示
す。
【0051】図示するように、移動距離rを、 0<r<13μm の範囲内で適当に値を取ることにより、従来に比べサイ
ドローブレベルの劣化を軽減することができる。本第3
実施例では、符号11aで示す、非励振部に最も近いと
ころにあるインパルスの励振源については、測定結果よ
り最も良好な効果を得られた距離r6.6μmを電極指
の位置とした。符号11bは、非励振部に最も近いとこ
ろにあるインパルスの励振源について距離r6.6μm
を電極指の位置とした場合、電極群の中央部にあるイン
パルスの励振源を挾む電極指の中間点7aを弾性表面波
の主伝搬方向に沿って互いに近づける方向7xへ移動さ
せたとき、移動距離rと、すだれ状電極の周波数特性の
サイドローブレベルの減衰量の関係を示したものであ
る。本第3実施例では、符号11bで示す、電極群の中
央部にあるインパルスの励振源については、測定結果よ
り最も良好な効果を得られた距離r5μmを電極指の位
置とした。
【0052】符号5cは、非励振部に最も近いところに
あるインパルスの励振源については、距離r6.6μm
を電極指の位置とし、電極群の中央部にあるインパルス
の励振源については、距離r5μmを電極指の位置とし
た場合、すだれ状電極端部にあるインパルスの励振源を
挾む電極指の中間点10aを弾性表面波の主伝搬方向に
沿ってすだれ状電極の外側10xへ移動させたとき、移
動距離rと、すだれ状電極の周波数特性のサイドローブ
レベルの減衰量の関係を示したものである。
【0053】本第3実施例では、先に符号11a、11
bで述べた結果に加え、符号11cで示したすだれ状電
極端部にあるインパルスの励振源については、測定結果
より最も良好な効果を得られた距離r1μmを電極指の
位置とした。
【0054】ここで、励振部に最も近いところにあるイ
ンパルスの励振源について距離rがおよそ6.6μmの
とき、電極群中央部にあるインパルスの励振源について
距離rがおよそ5μmのとき,すだれ状電極端部にある
インパルスの励振源について距離rがおよそ1μmのと
きのすだれ状電極の周波数特性は最も良く、従来の周波
数特性と比べると、中心周波数付近の応答は、ほぼ同一
で、サイドローブレベルが約18dB低下している。
【0055】なお、一般的には、ソリッド電極構造の場
合、すだれ状電極端部にあるインパルスの励振源を挾む
電極指の中間点10a、すだれ状電極端部に2番目に近
いところにあるインパルス励振源を挾む電極指の中間
点、すだれ状電極端部に3番目に近いところにあるイン
パルス励振源を挾む電極指の中間点が隣合う距離をpと
おくと、移動距離rは、 0<r<(p/4) の範囲内で考慮し、電極指の最適な位置を求めるように
すれば良い。pは、すだれ状電極の中心周波数f0、弾
性表面波の伝搬速度vを用い、p=v/2f0で表わさ
れる。
【0056】なお、本実施例では、電極群の中央部につ
いては、中央部に2つのインパルス励振源が配置された
場合について述べたが、中央部に1つのインパルス励振
源が配置された場合について、このインパルス励振源に
隣接する2つのインパルス励振源を挾む電極指を弾性表
面波の主伝搬方向に沿って互いに近づく方向へ移動させ
たとき、移動距離2*rとすだれ状電極の周波数特性の
サイドローブレベルの減衰量の関係を同様の実験で調べ
たが、両者の間に大きな差は生じなかった。
【0057】ところで、励振源を抜き取った非励振部
は、圧電性基板が露出した状態になっている。そして、
非励振部の基板表面上を伝搬する弾性表面波の伝搬速度
は、非励振部に電極指が形成されている場合に比べて速
い。たとえば、リチウムナイオベート基板では、表面上
をアルミニウムで覆われている場合と、覆われていない
場合と、およそ3%の伝搬速度差が生じる。
【0058】そこで、以上の各第一実施例から第三実施
例におけるすだれ状電極において、比例深部の露出幅を
拡げて、見かけ上の速度差がゼロになるような補正を施
すようにしても良い。
【0059】この場合は、前記補正を施したすだれ状電
極において、前述したように電極指を移動させて最適な
配置位置を求めるようにすれば良い。
【0060】このような場合も、すだれ状電極の周波数
特性は、電極指を移動させない場合の周波数特性に比べ
て、中心周波数付近の応答は、ほぼ同一で、サイドロー
ブレベルが約15dB改善することができる。
【0061】なお、以上の各実施例で示した弾性表面波
装置は、すだれ状電極の電極指の抜き取りに起因する前
記非励振部の電界分布の変化は無いものと仮定した場合
に、前記非励振部に対応する期間と、前記非励振部に対
応する期間に隣合うインパルス励振の時点と最先および
最終のインパルス励振の時点とのうちの少なくとも一方
の時点とを除き、インパルス励振の時間応答が一定の時
間間隔で生じ、かつ、前記非励振部に対応する期間に隣
合うインパルス励振の時点と最先および最終のインパル
ス励振の時点とのうちの少なくとも一方の時点と、該時
点と隣合うインパルス励振の時点との時間間隔が、前記
一定の時間間隔より大きくなるように電極指を配置する
ようにして設計することができる。
【0062】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。図12に本第4実施例に係る弾性表面波フィルタ
の構成を示す。この弾性表面波フィルタは、ドイツのT
V受信機の規格に対応した中心周波数をf0=36.3
6MHzの中間周波フィルタであって、すだれ状の入力
電極12および出力電極13を有している。また、弾性
表面波基板は、128°Y軸カットのリチウムナイオベ
ート基板を用い、弾性表面波の伝搬方向をX軸としてい
る。なお、弾性表面波基板14は、たとえば、リチウム
タンタレート基板、水晶基板、その他の材料を用いるよ
うにしても良い。
【0063】また、本第4実施例においては、すだれ状
の入力電極12には、前記第一実施例から第3実施例で
示したすだれ状電極を用いた。
【0064】すなわち、入力電極12は、互いに入り込
む櫛歯状の電極指15a、15bとすだれ状電極端部に
最も近いところにあるインパルス励振源を挾む、互いに
電気的極性が異なる電極指16a、16bを有する。ま
た、入力電極12中の電極指17a、17bの間、18
aの間には非励振部19を有し、この非励振部と電極群
が交互に配置される。また、他の電極指の配置ピッチと
比べ、電極指16a、16bは入力電極12の端部側に
移動した位置に、17aと17b、18aの配置は非励
振部19側へ移動した位置に、20a、20bは互いに
近づく方向へ移動した位置に配置されている。
【0065】なお、本第4実施例では、出力電極13に
交差長重み付け電極を用いたが、第1実施例から第3実
施例で示したすだれ状電極を用いるようにしても良い。
【0066】次に、本発明の第5の実施例として、前記
第4実施例に係る弾性表面波フィルタを中間周波フィル
タとして用いたTV受信機について説明する。図13
に、本第5実施例に係るTV受信機の受信部の構成を示
す。図中、21がチューナーブロック、22が弾性表面
波フィルタ、23が検波ブロック、24が映像出力信
号、25が音声信号出力、26がアンテナを示してい
る。
【0067】このような、TV受信機の受信部におい
て、弾性表面波フィルタ22により、1チャンネル分の
信号が、チューナーブロック21から送られてくる中間
周波信号から抜き取られ、検波ブロック23へ送られた
後、映像信号出力24と音声信号出力25へ分けて出力
される。
【0068】図14は、本第5実施例における中間周波
フィルタの周波数特性27bを示したものである。図示
するように、前記第4実施例に係る弾性表面波フィルタ
を中間周波フィルタに用いることにより、従来の一定の
ピッチで電極指を配置した抜き取り重み付け電極を入力
電極に用いた場合の特性27aに比べ、帯域外特性が1
5dB程度改善されている。
【0069】このように、前記第4実施例に係る弾性表
面波フィルタは、TV受信機の他、さまざまな通信機の
中間周波フィルタに用いることができる。
【0070】以上、第1実施例から第3実施例で示した
すだれ状電極の中間周波フィルタへの適用例について説
明したが、第1実施例から第3実施例で示したすだれ状
電極は、発振器や、相関器や、RFフィルタ等について
も適用することができる。
【0071】以上のように、本実施例によれば、隣接す
る櫛歯状電極の電極指交差長を変化させることなく、ま
た、フィルタ等の素子チップ寸法を増大させることな
く、また、電極指の抜取り部の端部でインパルスの励振
位置の移動量を見かけ上ゼロにし、すだれ状電極の各電
極群の中央部でインパルスの励振位置の移動量を見かけ
上ゼロにし、すだれ状電極の端部でインパルスの励振位
置の移動量を見かけ上ゼロにし、弾性表面波の励振強度
を変えることができる。その結果、従来の交差長を変化
させた重み付け電極と同様の効果を得ることができ、サ
イドローブレベルを大幅に改善でき、弾性表面波フィル
タの特性向上が図れる。
【0072】また、通過帯域内特性に関しても、入出力
電極ともに重み付けが可能なことから、フィルタ等の素
子設計の自由度が大幅に向上する。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、電極指
の抜き取りにより生じるインパルスの励振源の移動に起
因する周波数特性の劣化を改善することのできる抜き取
り重み付き電極を用いた弾性表面波装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る弾性表面波装置の構
成を示す説明図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る弾性表面波装置の周
波数特性を示す特性図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る弾性表面波装置の構
成を示す説明図である。
【図4】本発明の第3実施例に係る弾性表面波装置の構
成を示す説明図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る弾性表面波装置の構
成を示す説明図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る弾性表面波装置と、
第2実施例に係る弾性表面波装置のサイドローブレベル
の減衰量と電極指の移動量との関係を示す特性図であ
る。
【図7】本発明の第3実施例に係る弾性表面波装置のサ
イドローブレベルの減衰量と電極指の移動量との関係を
示す特性図である。
【図8】本発明の第1実施例に係る基礎実験に用いた試
料の構成を示す説明図である。
【図9】本発明の第1実施例に係る基礎実験の結果を示
す特性図である。
【図10】本発明の第2実施例に係る基礎実験の結果を
示す特性図である。
【図11】本発明の第3実施例に係る基礎実験の結果を
示す特性図である。
【図12】本発明の第4実施例に係る弾性表面波装置の
構成を示す構成図である。
【図13】本発明の第5実施例に係るTV受信機の構成
を示すブロック図である。
【図14】本発明の第1実施例に係る弾性表面波装置の
周波数特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1a,1b…電極、 2…非励振部、 14…弾性表面波基板 12…入力電極 13…出力電極 22…弾性表面波フィルタ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性表面波基板と、この上に設けられた複
    数のすだれ状電極を有する弾性表面波装置において、 このすだれ状電極の少なくとも一つはこの基板上に一定
    のピッチで配列された電極指の一部を抜取り、かつ、一
    部の電極指をこの一定のピッチの配列よりずらして配置
    したことを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】弾性表面波基板と、この上に設けられた複
    数のすだれ状電極を有する弾性表面波装置において、 このすだれ状電極の少なくとも一つはこの基板上に一定
    のピッチで配列された電極指の一部を抜取り、かつ、一
    部の電極指をこの一定のピッチの配列よりずらして配置
    した構造であって、前記、非励振部を除いた部分の励振
    源の位置が、抜き取りを行わなかったとした場合の励振
    源の位置に近づくような領域に配置したことを特徴とす
    る弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】弾性表面波基板と、この上に設けられた複
    数のすだれ状電極を有する弾性表面波装置において、 このすだれ状電極の少なくとも一つはこの基板上に一定
    のピッチで配列された電極指の一部を抜取り、かつ、一
    部の電極指をこの一定のピッチの配列よりずらして配置
    した構造であって、前記、非励振部を除いた部分の電界
    分布が、前記、電極指の一部の抜き取りを行なわなかっ
    た場合の電界分布に近づくように配置したことを特徴と
    する弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】弾性表面波基板と、この上に設けられた複
    数のすだれ状電極を有する弾性表面波装置において、 このすだれ状電極の少なくとも一つはこの基板上に一定
    のピッチで配列された電極指の一部を抜取り、かつ、一
    部の電極指の抜き取りにより生じた非励振部に隣合う励
    振源を挾み込む電極指を、この励振源とこの励振源に最
    も近い励振源との間隔が、前記、一定のピッチによる配
    置における間隔より長くなるように、非励振部方向へず
    らして配置したことを特徴とする弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】弾性表面波基板と、この上に設けられた複
    数のすだれ状電極を有する弾性表面波装置において、 このすだれ状電極の少なくとも一つはこの基板上に一定
    のピッチで配列された電極指の一部を抜取り、かつ、一
    部の電極指の抜き取りにより生じた非励振部に隣合う、
    少なくとも一つの励振源を挾み込む電極指からなる電極
    群内の弾性表面波伝搬方向の中央部の励振源とこの励振
    源に最も近い励振源との間隔が、前記、一定のピッチに
    よる配置における間隔より短くなるようにずらして配置
    したことを特徴とする弾性表面波装置。
  6. 【請求項6】弾性表面波基板と、この上に設けられた複
    数のすだれ状電極を有する弾性表面波装置において、 このすだれ状電極の少なくとも一つはこの基板上に一定
    のピッチで配列された電極指の一部を抜取り、かつ、一
    部の電極指をこの一定のピッチの配列よりずらして配置
    した構造であって、前記、電極指の抜き取りにより生じ
    た非励振部が、前記、少なくとも一つの励振源を挾み込
    む電極指からなる電極群を挾み込むような配置におい
    て、これらの非励振部に隣合った二つの励振源を挾み込
    む電極指は、これらの各々の励振源に最も近い励振源と
    の間隔をP1とし、また、前記、電極群内の弾性表面波
    伝搬方向の中央部の励振源を挾み込む電極指は、この励
    振源に最も近い励振源との間隔をQ1とし、P1は前記一
    定のピッチによる配置における間隔P0より長くなるよ
    うに、Q1は間隔P0より短くなるようにずらして配置し
    たことを特徴とする弾性表面波装置。
  7. 【請求項7】弾性表面波基板と、この上に設けられた複
    数のすだれ状電極を有する弾性表面波装置において、 このすだれ状電極の少なくとも一つはこの基板上に一定
    のピッチで配列された電極指の一部を抜取り、かつ、一
    部の電極指をこの一定のピッチの配列よりずらして配置
    した構造であって、前記、電極指の抜き取りにより生じ
    た非励振部と、前記、少なくとも一つの励振源を挾み込
    む電極指からなる電極群とが弾性表面波伝搬方向に交互
    に配置されたすだれ状電極の場合について、これらの電
    極群のうち弾性表面波伝搬方向の両端の電極群におい
    て、前記、電極指の抜き取りにより生じた非励振部に隣
    合う励振源を挾み込む電極指と、この電極群中央部の励
    振源を挾み込む電極指と、この電極群の弾性表面波伝搬
    方向の最も外側にある励振源を挾み込む電極指を、前
    記、電極指の抜き取りにより生じた非励振部に隣合う励
    振源とこの励振源に最も近い励振源との間隔をP1’と
    し、この電極群中央部の励振源とこの励振源に最も近い
    励振源との間隔をQ1’とし、この電極群の弾性表面波
    伝搬方向の最も外側にある励振源とこの励振源に最も近
    い励振源との間隔をR1’とし、P1’は前記一定のピッ
    チによる配置における間隔P0より長くなるように、
    1’は間隔P0より短くなるように、R1’は間隔P0
    りわずかに長くなるようにずらして配置したことを特徴
    とする弾性表面波装置。
  8. 【請求項8】弾性表面波基板と、この上に設けられた複
    数のすだれ状電極を有する弾性表面波装置において、 このすだれ状電極の少なくとも一つはこの基板上に一定
    のピッチで配列された電極指の一部を抜取り、かつ、一
    部の電極指をこの一定のピッチの配列よりずらして配置
    した構造であって、P1≧P0、Q1≦P0、P1’≧P0
    1’≦P0、P1’≧R1’≧P0を満たすようにずらし
    て配置したことを特徴とする弾性表面波装置。
  9. 【請求項9】請求項7または請求項8記載の弾性表面波
    装置であって、 前記抜き取り重み付け電極はスプリット電極構造であっ
    て、前記抜き取り重み付け電極の電極指の抜き取りによ
    り生じた非励振部に隣合う励振源を挾み込む電極指の配
    置領域は、この励振源を挾み込む電極指の中間点と、前
    記一定のピッチによる配置をした場合の励振源を挾み込
    む電極指の中間点との距離rが、0>r>v/16f0
    (但し、f0はすだれ状電極の中心周波数、vは弾性表
    面波の伝搬速度)の関係を満たすような領域であること
    を特徴とする弾性表面波装置。
  10. 【請求項10】請求項7または請求項8記載の弾性表面
    波装置であって、 前記抜き取り重み付け電極はソリッド電極構造であっ
    て、前記抜き取り重み付け電極の電極指の抜き取りによ
    り生じた非励振部に隣合う励振源を挾み込む電極指の配
    置領域は、この励振源を挾み込む電極指の中間点と、前
    記一定のピッチによる配置をした場合の励振源を挾み込
    む電極指の中間点との距離rが、0>r>v/8f
    0(但し、f0はすだれ状電極の中心周波数、vは弾性表
    面波の伝搬速度)の関係を満たすような領域であること
    を特徴とする弾性表面波装置。
  11. 【請求項11】中間周波フィルタとして請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8、9または10記載の弾性表面
    波フィルタを備えたことを特徴とする通信装置。
  12. 【請求項12】中間周波フィルタとして請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8、9または10記載の弾性表面
    波フィルタを備えたことを特徴とするテレビジョン受信
    機。
  13. 【請求項13】弾性表面波基板上に一定のピッチで配置
    された電極指の一部を抜き取って励振部に挾まれた非励
    振部を設けることにより、抜き取り重み付けを行なうす
    だれ状電極を有する弾性表面波装置であって、 前記抜き取り重み付けを行なったすだれ状電極の一部
    を、前記一定のピッチによる配置領域よりずれた領域で
    あって、前記電極指の一部の抜取りにより生じる前記非
    励振部を除いた部分の電界分布の変化を考慮した領域に
    配置することを特徴とする弾性表面波装置。
  14. 【請求項14】弾性表面波基板上に一定のピッチで配置
    された電極指の一部を抜き取って励振部に挾まれた非励
    振部を設けることにより、抜き取り重み付けを行なうす
    だれ状電極を有する弾性表面波装置であって、 前記抜き取り重み付けを行なったすだれ状電極の電極指
    の抜き取りに起因する前記非励振部の電界分布の変化は
    無いものと仮定した場合に、前記非励振部に対応する期
    間と、前記非励振部に対応する期間に隣合うインパルス
    励振の時点と前記電極指群の中央部に対応するインパル
    ス励振の時点とすだれ状電極の最先および最終のインパ
    ルス励振の時点とのうち少なくとも一つの時点とを除
    き、インパルス励振の時間応答が一定の時間間隔で生
    じ、かつ、前記非励振部に対応する期間に隣合うインパ
    ルス励振の時点とすだれ状電極の最先および最終のイン
    パルス励振の時点のうち少なくともひとつの時点と、こ
    の時点と隣合うインパルス励振の時点との時間間隔が、
    前記一定の時間間隔より長くなるように、また、前記電
    極群中央部に対応するインパルス励振の時点と、この時
    点と隣合うインパルス励振の時点との時間間隔が、前記
    一定の時間間隔より短くなるように電極指を配置するこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  15. 【請求項15】電極指の抜き取り箇所と一部の電極指と
    を除いた残りの電極指のみが一定のピッチで配置されて
    いることを特徴とする弾性表面波装置。
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