JPH05117775A - アルミニウム合金の溶湯処理方法 - Google Patents
アルミニウム合金の溶湯処理方法Info
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- JPH05117775A JPH05117775A JP19317391A JP19317391A JPH05117775A JP H05117775 A JPH05117775 A JP H05117775A JP 19317391 A JP19317391 A JP 19317391A JP 19317391 A JP19317391 A JP 19317391A JP H05117775 A JPH05117775 A JP H05117775A
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Abstract
ックスによるドロスの発生を極力少なくして環境問題を
も解決し得るアルミニウム合金の溶湯処理方法を提供す
ることを目的としている。 【構成】フラックス1をド−ナツ状に成形し、溶融アル
ミニウム合金に溶食されにくい材質、例えば鋳鉄、黒鉛
またはセラミックスからなる固定具2を、ド−ナツ状フ
ラックス1の中空部分に貫通してフラックスを固定具2
に固定させ、この固定させたフラックス1をアルミニウ
ム合金の溶湯3中に添加沈降させることを特徴としてい
る。
Description
フラックスによるドロスの発生を極力少なくすることの
できるアルミニウム合金の溶湯処理方法に関する。
金属介在物を含んでいるので、除滓処理(脱酸)、アル
ミニウムシリコン合金の場合は改良処理(共晶シリコン
の微細化)、微細化処理(初晶アルミニウムの微細化)
などで処理することが一般に採用されている。
うフラックスは除滓剤、改良処理剤、微細化剤をさす)
をホスホライザ−等で溶湯中に押し込むか、鉄製パイプ
などを通してフラックスを不活性ガスと同時に溶湯中に
吹き込む方法が用いられている。また、改良処理の場合
には、フラックスを溶湯に浮遊させる方法が使用されて
いる。
ち、ホスホライザ−による方法は作業者の熟練度により
効果が異なり、パイプを通してフラックスを不活性ガス
とともに吹き込む方法の場合には、パイプつまりなどが
生じて問題となつている。また、溶湯にフラックスを浮
遊させる方法で用いる改良処理剤は溶融塩が溶け出し、
るつぼ炉耐火物に悪影響を及ぼす。また、これらの方法
では、反応効率が悪いために多量のフラックスの添加が
必要であり、これにより発生した多量のドロスは現在廃
棄場所がなく重大な社会問題となっている。
し、フラックスの反応効率にも優れ、フラックスによる
ドロスの発生を極力少なくして環境問題を解決したアル
ミニウム合金の溶湯処理方法を提供することを目的とし
ている。
達成するために本発明者が鋭意研究を重ねた結果完成し
たものである。すなわち本発明のアルミニウム合金の溶
湯処理方法は、図1に示すように、フラックス1をド−
ナツ状に成形し、溶融アルミニウム合金に溶食されにく
い材質からなる固定具2を、ド−ナツ状フラックス1の
中空部分に貫通してフラックス1を固定具2に固定さ
せ、この固定させたフラックス1をアルミニウム合金の
溶湯3中に添加沈降させることを特徴とする。
ミニウム合金の改良処理剤、除滓剤、脱ガス剤および微
細化剤から選ばれた少なくとも1種である。具体的には
塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KC
l)、弗化アルミニウム(AlF3 )、弗化ナトリウム
(NaF)、弗化カルシウム(CaF2 )、珪弗化ナト
リウム(Na2 SiF6 )、珪弗化カリウム(K2 Si
F6 )、ホウ弗化カリウム(KBF4 )、チタン弗化カ
リウム(K2 TiF6 )、六塩化エタン(C2 C
l6 )、炭酸カリウム(K2 CO3 )、炭酸ナトリウム
(Na2 CO3)、硝酸カリウム(KNO3 )、硝酸ナ
トリウム(NaNO3 )、硫酸カリウム(K2 S
O4 )、硫酸ナトリウム(Na2 SO4 )、赤リン(P
4 )、リン銅(CuP3 )のような化合物を用いること
ができる。
貫通させてフラックスを固定させる固定具としては、溶
融アルミニウム合金に溶食されにくい材質、例えば鋳
鉄、黒鉛またはセラミックス製の棒またはパイプ等を用
いる。また、パイプとして、図2に示すように、自動温
度調節などに用いられる温度計4の保護管5を用いるこ
とができる。
示すように固定具2に固定させたド−ナツ状フラックス
1をアルミニウム合金の溶湯3中に添加沈降させるとと
もに、回転インペラ−6などの機械的手段によつて溶湯
を機械的に攪拌して、フラックス効率を向上させること
ができる。また、機械的に攪拌するかわりに、多孔質の
耐火物(プラグ状またはタイル状)を通して微細な気泡
を溶湯中に吹き込んで溶湯を攪拌して、同様にフラック
ス効率を向上させることができる。
ド−ナツ状フラックスを溶湯中に添加沈降させることに
より、フラックスの空気との接触を極力少なくし、フラ
ックス効率の向上を図ることができる。また溶湯を機械
的に攪拌するか、気泡を溶湯中に吹きこんで溶湯を攪拌
することを併用することにより、フラックスの溶湯との
接触面積を上昇させフラックス効率の一層の向上を図る
ことができる。
中のA356合金(Si6.5〜7.5%、Mg 0.
2〜0.4%、Ti 0.2%以下、Cu 0.2%以
下、Fe 0.2%以下、Zn 0.1%以下、Mn
0.1%以下、Ni 0.05%以下、Pb 0.05
%以下、Sn 0.05%以下、Cr 0.1%以下、
残部Al)の溶湯3中に、固定具のパイプ2に固定させ
たド−ナツ状の持続型改良処理用フラックス(珪弗化ナ
トリウム70%、塩化ナトリウム15%、塩化カリウム
15%)1を添加沈降させてアルミニウム合金の溶湯3
を処理した。比較のために、図4に示す従来の方法にし
たがつて、フラックス8を溶湯3の表面に浮遊させる方
法を用いてアルミニウム合金の溶湯3を処理した。両方
法における処理条件および処理方法を下記の表1に示し
た。また、両方法によって処理したのちのアルミニウム
合金のナトリウム含有量(ppm)をそれぞれ分析し、
その結果を下記の表2に示した。
法では改良状態を保持するためにフラックスを0.5重
量%添加する必要があつたが、本発明の方法では、0.
25重量%の添加量でよかつた。しかも、本発明の方法
によると、下記の表2に示すように、従来の方法に比べ
て、処理後のアルミニウム合金中のナトリウム含有量が
多く、良い結果を得た。
同じ成分のアルミニウム合金の溶湯3の100kgを黒
鉛るつぼ炉7中にいれ、固定具のパイプ2に固定させた
ド−ナツ状の除滓用フラックス(塩化ナトリウム50
%、塩化カリウム40%、珪弗化ソ−ダ10%)1を溶
湯3中に添加沈降させ、さらにその下部で回転インペラ
−6を5分間回転させて溶湯を攪拌し、アルミニウム合
金の溶湯3を処理した。比較のために、図5に示す従来
のホスホライザ−9によるフラックス8の溶湯3中への
押し込み方法(押し込み反応後5分間攪拌)、ならびに
図6に示す従来のパイプ10を通してフラックス及び不
活性ガスのN2 ガス8を溶湯3中に吹き込む方法(N2
ガス吹込量10l/分、処理時間5分)を用いてアルミ
ニウム合金の溶湯3を処理した。本発明の方法および従
来の方法についての処理条件を下記の表3に示した。
ニウム合金中の介在物をそれぞれ測定し、その結果をド
ロス発生量とともに下記の表4に示した。介在物の判定
としては、#36メッシュのステンレス金網に3回にわ
け溶湯を流し10cm2 当りの介在物の数を比較した。
発明の方法では、従来の法法に比べて、半分のフラック
ス添加量でありながら、介在物の数が少なかった。ま
た、フラックスの添加量が少ないため、本発明の方法に
よると、従来の方法に比べて、ドロスの発生量も66〜
52%減少した。
法における問題点の何れをも解決し、フラックス効率を
向上させ、フラックスによるドロスの発生量を少なくす
ることができる。したがって、多量のドロスの発生によ
り廃棄場所がなく、重大な環境問題としてとりあげられ
ている現在の社会問題を、本発明の方法により一挙に解
決し得るものである。
定するパイプとして、自動温度調節に用いる温度計の保
護管を用いた場合を示す説明図。
ウム合金の溶湯、4…温度計、5…温度計の保護管。
Claims (6)
- 【請求項1】 フラックスをド−ナツ状に成形し、溶融
アルミニウム合金に溶食されにくい材質からなる固定具
を、ド−ナツ状フラックスの中空部分に貫通してフラッ
クスを固定具に固定させ、この固定させたフラックスを
アルミニウム合金の溶湯中に添加沈降させることを特徴
とするアルミニウム合金の溶湯処理方法。 - 【請求項2】 ド−ナツ状フラックスを固定させる固定
具が、棒またはパイプである請求項1記載のアルミニウ
ム合金の溶湯処理方法。 - 【請求項3】 パイプが、自動温度調節に用いられる温
度計の保護管である請求項2記載のアルミニウム合金の
溶湯処理方法。 - 【請求項4】 フラックスがアルミニウム合金の改良処
理剤、除滓剤、脱ガス剤および微細化剤から選ばれた少
なくとも1種である請求項1記載のアルミニウム合金の
溶湯処理方法。 - 【請求項5】 フラックスをアルミニウム合金の溶湯に
添加沈降させる際に、溶湯を機械的に攪拌する請求項1
記載のアルミニウム合金の溶湯処理方法。 - 【請求項6】 フラックスをアルミニウム合金の溶湯に
添加沈降させる際に、多孔質の耐火物を通し、微細な気
泡を溶湯中に吹き込んで溶湯を攪拌する請求項1記載の
アルミニウム合金の溶湯処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3193173A JP2778854B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | アルミニウム合金の溶湯処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3193173A JP2778854B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | アルミニウム合金の溶湯処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05117775A true JPH05117775A (ja) | 1993-05-14 |
JP2778854B2 JP2778854B2 (ja) | 1998-07-23 |
Family
ID=16303517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3193173A Expired - Lifetime JP2778854B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | アルミニウム合金の溶湯処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2778854B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190038004A (ko) * | 2017-09-29 | 2019-04-08 | (주)제이엔피 | 알루미늄합금용 Al-Mg-Ca 모합금 및 그 제조방법 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63119662U (ja) * | 1987-01-28 | 1988-08-02 |
-
1991
- 1991-08-01 JP JP3193173A patent/JP2778854B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63119662U (ja) * | 1987-01-28 | 1988-08-02 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20190038004A (ko) * | 2017-09-29 | 2019-04-08 | (주)제이엔피 | 알루미늄합금용 Al-Mg-Ca 모합금 및 그 제조방법 |
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Publication number | Publication date |
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JP2778854B2 (ja) | 1998-07-23 |
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