JPH05115762A - 均質混合液生成装置 - Google Patents

均質混合液生成装置

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JPH05115762A
JPH05115762A JP28307191A JP28307191A JPH05115762A JP H05115762 A JPH05115762 A JP H05115762A JP 28307191 A JP28307191 A JP 28307191A JP 28307191 A JP28307191 A JP 28307191A JP H05115762 A JPH05115762 A JP H05115762A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも2種類の液体を均質に混合し得る
と共に、設置スペースが小さく、コスト的にも優れた均
質混合液生成装置を提供すること。 【構成】 少なくとも2種類の液体が圧縮空気を介して
霧化状態で噴霧され混合される霧化混合器1と、この霧
化混合器1の下方に設けられ、当該霧化混合器1から流
下した霧化状態の混合物を霧化状態のままで混合撹拌す
るプロペラ式撹拌機62を備えた撹拌機6と、この撹拌
機6の下方に設けられ、当該撹拌機6から流下した霧化
状態の混合物を凝結する回転自在なふるい盤72を備え
た凝結器7とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも2種類の液
体を均質に混合させる均質混合液生成装置に係り、特
に、各液体を霧化状態で混合させるようにした均質混合
液生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術、及び、発明が解決しようとする課題】2
種類の液体、例えば油と水とを乳化させて乳濁液を得る
ための一装置としては、超音波振動を利用した超音波反
応器がある。この超音波反応器は、一端に超音波発信器
(トランジスタ発振器)を、他端に反応器を備え、例え
ば60サイクルの電流が供給されるとトランジスタ発振
器が毎秒2万サイクルの振動を生じ、この振動が反応器
に作用するように構成されている。従って、反応器が一
種の混合器として機能する。そして、水(例えば30
%)と油(例えば70%)を反応器に流すと、強力な発
振力によって水の液相と油の液相とが互いに他の液相に
分散し、両液体は混合されて乳化するようになってい
る。
【0003】確かに、このような超音波反応器は少なく
とも2種類の液体が乳化した混合液を生成し得るもので
はあるが、反面、トランジスタ発振器及び反応器の設置
費用は極めて高く、特に、更にトランジスタ発振器の設
置に当たっては大きな設置スペース及び付帯設備を要す
ることから、建造費用の点で経済的とは言えないという
欠点があった。
【0004】本発明者は、設置スペースが小さく、更に
コスト的に優れた均質混合液生成装置を開発すべく鋭意
研究した結果、各液体を霧化状態で混合して乳化させれ
ば比較的安価で、しかも省スペース化が図れる装置とな
る点に着目して、本発明を完成するに至った。
【0005】そこで、本発明は、少なくとも2種類の液
体を均質に混合し得ると共に、設置スペースが小さく、
コスト的にも優れた均質混合液生成装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】少なくとも2種類の液体
を均質に混合して乳化させる均質混合液生成装置であっ
て、少なくとも2種類の液体が圧縮空気を介して霧化状
態で噴霧され混合される霧化混合器と、この霧化混合器
の下方に設けられ、当該霧化混合器から流下した霧化状
態の混合物を霧化状態のままで混合撹拌する撹拌部材を
備えた撹拌機と、この撹拌機の下方に設けられ、当該撹
拌機から流下した霧化状態の混合物を凝結する凝結部材
を備えた凝結器とを有する均質混合液生成装置である。
【0007】また、前記少なくとも2種類の液体を前記
圧縮空気により霧化状態で噴霧する噴霧ノズルを、前記
霧化混合器内に配置してある。
【0008】また、前記霧化混合器は、前記撹拌機及び
前記凝結器の上方に設けられると共に流路断面積を漸次
縮小する円錘形部が一端に形成された円筒ハウジングを
有し、この円筒ハウジング内に、流路断面積を漸次縮小
すると共に収縮口が形成された案内板を設け、この案内
板により、前記少なくとも2種類の液体が圧縮空気を介
して霧化状態で噴霧される第1混合室と、前記円錘形部
を備えた第2混合室とを形成し、霧化状態で混合された
混合物を前記撹拌機に排出する導管を前記第2混合室に
設けてある。
【0009】また、前記撹拌機は、前記凝結器内の上方
に配置された撹拌槽と、この撹拌槽内に設置され撹拌部
材としてのプロペラ式撹拌機と、このプロペラ式撹拌機
を回転駆動するためのモータとを有し、霧化状態のまま
で混合撹拌された混合物を前記凝結器に排出する排出管
を前記撹拌槽の底部に設けてある。
【0010】また、前記凝結器は、垂直円筒形状を呈す
る凝結槽と、この凝結槽内に回転自在に設けられると共
に多数の小孔が形成された凝結部材としての複数のふる
い盤とを有し、各ふるい盤の外周縁部にここから立ち上
がる突出縁を設けると共に、これら各ふるい盤を積層状
態で配置し、前記凝結槽内に、当該凝結槽の内周面から
内方に向けて延伸するホッパー形状の飛散防止板を、最
上段に位置するふるい盤の突出縁上部を覆うように設
け、前記ふるい盤で凝結され滴下する混合液を捕集する
ホッパーを、各ふるい盤の間に設け、凝結された混合液
を排出する排出管を前記凝結槽の底部に設けてある。
【0011】また、前記各ふるい盤が取り付けられた回
転自在な駆動軸は、前記霧化混合器の軸線と直交して設
けられ、かつ、前記凝結槽は前記霧化混合器の下方に設
けられている。
【0012】
【作用】少なくとも2種類の液体は、圧縮空気を介して
霧化混合器内に霧化状態で噴霧され混合され、撹拌機に
流下する。流下した霧化状態の混合物は、撹拌部材によ
って霧化状態のままで更に混合撹拌され、凝結器に流下
する。流下した霧化状態の混合物は、凝結部材によって
凝結される。これにより、少なくとも2種類の液体が均
質に混合して乳化した均質混合液が生成される。
【0013】また、噴霧ノズルを霧化混合器内に配置す
ることにより、少なくとも2種類の液体は、圧縮空気を
介して霧化混合器内に霧化状態で確実に噴霧される。
【0014】また、霧化混合器を上記構成とすることに
より、第1混合室に霧化状態で噴霧され混合された混合
物は、案内板の収縮口を通過する際に圧縮混合されて、
第2混合室に噴出される。噴出された霧化状態の混合物
は、流路断面積が漸次縮小される円錘形部で圧縮、衝突
を繰り返しながら進んで更に圧縮混合される。そして、
第2混合室内の霧化状態の混合物は、導管を通って撹拌
機に排出される。
【0015】また、撹拌機に流下した霧化状態の混合物
は、モータにより回転駆動される撹拌部材としてのプロ
ペラ式撹拌機によって、霧化状態のままで更に撹拌、混
合され、排出管を通って凝結器の凝結槽7内に排出され
る。
【0016】また、凝結槽に流下した霧化状態の混合物
は、回転駆動する凝結部材としてのふるい板によって、
凝結されると共に液相間の乳化が促進される。各段のふ
るい板で凝結した混合液は、ホッパーを通って順次下段
側のふるい板に流れ落ちる。また、凝結した混合液は、
ふるい板の回転に伴う遠心力により、ふるい板の径方向
外方に向けて流れ易くなるが、外周縁部に設けた突出縁
によって、ふるい板から溢れ出ることが防止される。更
に、最上段に位置するふるい盤には、その突出縁上部を
覆うように飛散防止板が設けられているため、霧化状の
水・油混合物が突出縁の外部へ飛散することが防止され
る。そして、凝結槽に溜まった混合液は、排出管を通っ
て排出され、使用に供される。
【0017】また、凝結器の駆動軸は霧化混合器の軸線
と直交して設けられ、かつ、凝結槽は霧化混合器の下方
に設けられ、更にこの凝結槽内の上方に撹拌機が配置さ
れていることから、生成装置全体の設置スペースは小さ
くて済む。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明の一実施例を示す概略構成図、
図2は、図1に示される噴霧ノズルの位置を示す図であ
る。
【0019】図示する均質混合液生成装置は、少なくと
も2種類の液体、例えば油と水とを霧化状態で混合する
霧化混合器1と、この霧化混合器1に油を供給する給油
装置2と、油に混合させる水を供給する給水装置3と、
添加剤等の薬剤を油や水に供給する添加剤供給装置4
と、油、水及び薬剤を霧化状態で噴霧するための圧縮空
気を供給する圧縮空気供給装置5と、霧化混合器1から
流下した霧化状態の混合物を霧化状態のままで混合撹拌
する撹拌機6と、この撹拌機6から流下した霧化状態の
混合物を凝結する凝結器7と、この凝結器7から排出さ
れる混合液を収集する収集器8とを有する。
【0020】前記霧化混合器1は、撹拌機6及び凝結器
7の上方位置で、水平方向に沿って設けられる円筒ハウ
ジング11を有し、円筒ハウジング11における図中左
側に示される前端には前端板12が設けられ、図中右側
に示される後端には流路断面積を後方に向けて漸次縮小
する円錘形部13が設けられている。円筒ハウジング1
1内には、その内壁から後方に向けて流路断面積を漸次
縮小する円錘形状の案内板14が設けられ、この案内板
14の先端には、円筒ハウジング11の軸線10と同軸
上に収縮口141が形成されている。また、円錘形部1
3の先端132も、前記軸線10と同軸上に設けられて
いる。前記案内板14によって、円筒ハウジング11内
は区画され、案内板14よりも前側には液体が圧縮空気
を介して霧化状態で噴霧される前方室111(第1混合
室に相当する)が形成され、後側には円錘形部13を備
えた後方室112(第2混合室に相当する)が形成され
ている。また、円筒ハウジングと円錘形部13との接合
部131には導出口15が形成され、この導出口15に
は霧化状態で混合された混合物を前記撹拌機6に排出す
る導管16が接続されている。
【0021】給油装置2は、重油等の燃料油を供給する
ためのものであり、図示しない油タンクに接続された給
油ポンプ21を有し、この給油ポンプ21は給油管20
を介して前記霧化混合器1に接続されている。給油管2
0には、給油速度ないし給油量を調整する制御バルブ2
2と、給油量を測定する流量計23とが設けられてい
る。給油管20は、霧化混合器1の前端板12を貫通し
て円筒ハウジング11内に挿入され、その端部には噴霧
ノズル24が取り付けられている。
【0022】給水装置3は、前記燃料油に混合させる水
を供給するためのものであり、図示しない水タンクに接
続された給水ポンプ31を有し、この給水ポンプ31は
給水管30を介して前記霧化混合器1に接続されてい
る。給水管30には、給水速度ないし給水量を調整する
制御バルブ32と、給水量を測定する流量計33とが設
けられている。給水管30は、霧化混合器1の前端板1
2を貫通して円筒ハウジング11内に挿入され、その端
部には噴霧ノズル34が取り付けられている。
【0023】前記添加剤供給装置4は、添加剤、触媒、
乳化剤、媒介物質等の薬剤を燃料油や水に供給するため
のものであり、これら薬剤を貯える添加剤槽41を有
し、この添加剤槽41に接続された添加剤供給管40
は、ベンチュリ配管42を介して給水管30に接続され
ている。添加剤等は、水の流れによってベンチュリ配管
42のスロート部に生じた低圧で給水管30内に吸引さ
れ、水流と共に霧化混合器1内に噴霧される。尚、図1
に示されるように、添加剤供給管40を途中から分岐し
ベンチュリ配管42を介して給油管20に接続しても良
い。
【0024】尚、添加剤供給装置4は、添加剤槽41を
備えた構成に限定されるものではない。例えば、図3に
示すように、添加剤タンク(図示せず)に接続された添
加剤ポンプ41aと、これに接続された添加剤供給管4
0とを備えた構成としても良い。図3に示される実施例
では、添加剤供給管40の端部は、給油管20ないし給
水管30に接続されておらず、霧化混合器1の前端板1
2を貫通して円筒ハウジング11内に挿入され、添加剤
等を供給する専用の噴霧ノズル42aが取り付けられて
いる。
【0025】前記圧縮空気供給装置5は、空気を圧縮す
る空気圧縮機51と、圧縮空気を給油管20ないし給水
管30に送る給気管50とを有する。この給気管50
は、分岐管51を介して給油管20に接続されると共
に、分岐管52を介して給水管30に接続されている。
従って、高圧空気は、燃料油と一緒に噴霧ノズル24か
ら霧化混合器1内に噴霧されると共に、水と一緒に噴霧
ノズル34から霧化混合器1内に噴霧される。これによ
り、燃料油、水、及び、これらに混入された添加剤は、
それぞれ霧状態となって霧化混合器1内で混合されるこ
とになる。
【0026】尚、圧縮空気の給気管50は、図3に示す
ように、添加剤用の噴霧ノズル42aに接続された添加
剤供給管40に、分岐管53を介して接続しても良い。
この場合には、水、油、及び、添加剤は、それぞれ専用
の噴霧ノズル24、34、42aから霧化混合器1内に
噴霧されることになる。また、分岐管51、52、53
は、単管、双管あるいは多管式等、いずれのものを採用
しても良く、特に制限されるものではない。
【0027】前記撹拌機6は、霧化混合器1から供給さ
れる水・油混合物を霧化状態の下で更に混合撹拌するた
めのものであり、凝結器7内上方の片側寄りに配置され
る撹拌槽61と、この撹拌槽61内に設置されるプロペ
ラ式撹拌機62(撹拌部材に相当する)とを有する。撹
拌槽61は、底部に底板612を、上部に蓋部611を
備えている。この蓋部611には、霧化混合器1に接続
した導管16の出口部が接続される入口部60が形成さ
れている。また、撹拌槽61の底部612の一隅には、
霧化状態のままで混合撹拌された混合物を前記凝結器7
に排出する排出管64が設けられている。更に、前記プ
ロペラ式撹拌機62には、これを回転駆動するためのモ
ータ63が連結されている。
【0028】前記凝結器7は、撹拌機6から供給される
霧化状の水・油混合物を凝結するためのものであり、垂
直円筒形状を呈する凝結槽71と、この凝結槽71内に
回転自在に設けられる複数のふるい盤72とを有する。
凝結槽71は、底部に底板712を有し、また、上部に
は、撹拌槽61の蓋部611を兼ねる上蓋711が設け
られている。ふるい盤72は、図示例では3段にわたる
積層状態に設けらており、各ふるい盤72には多数の濾
過孔又は網孔73(小孔に相当する)が形成されてい
る。また、各ふるい盤72の外周縁部には、ここから立
ち上がる円筒形状の突出縁74が設けられている。最下
段を除いた他のふるい盤72の底部には、当該ふるい盤
72で凝結され滴下する混合液を捕集する円錘形状のホ
ッパー721が取り付けられている。各ふるい盤72の
中心には、ふるい盤駆動軸75が取り付けられ、この駆
動軸75は上蓋711と底板712に設けられた軸受7
52、753を介して回転自在に保持されている。駆動
軸75の上端部は上蓋711を貫通し、この端部にはプ
ーリ751が固着されている。駆動軸75を回転駆動す
るモータ76が凝結槽71に取り付けられ、前記プーリ
751とモータ76の出力軸に固着されたプーリ761
との間にはベルト762が掛け渡されている。従って、
モータ76を駆動すると各ふるい板72は回転駆動され
ることになる。各ふるい板72は、細かい霧状の水・油
混合物を凝結させると共に、回転運動に伴い油分子と水
分子とを相互に接触させ乳化を促進させる機能を発揮す
る。最下段のふるい盤72の下側に溜まった水・油混合
液を収集器8に排出するため、凝結槽71の底部にはバ
ルブ771を備えた排出管77が接続されている。
【0029】また、凝結槽71には、内周面から内方に
向けて延伸するホッパー形状の飛散防止板78が、最上
段に位置するふるい盤72の突出縁74上部を覆うよう
に設けられている。この飛散防止板78によって、ふる
い板72の回転に伴う遠心力で霧化状の水・油混合物が
突出縁74の外部へ飛散するのを防止している。
【0030】また、前記駆動軸75は、霧化混合器1の
軸線と直交して設けられ、かつ、凝結槽71は霧化混合
器1の下方に設けられている。
【0031】次ぎに、本実施例の作用を説明する。均質
混合液生成装置が稼働すると、油と水のそれぞれは、給
油ポンプ21、給水ポンプ31によって所定の流量(例
えば、約200 l/min)で噴霧ノズル24、34
まで供給される。供給される油と水との容積比率は、例
えば、油が約80%、水が約20%である。また、添加
剤供給槽41に貯えられた薬剤は、添加剤供給管40及
びベンチュリ配管42を介して、給油管20と給水管3
0のそれぞれに供給される。更に、空気圧縮機51で圧
縮された高圧空気は、給気管50及び分岐管51、52
を介して、給油管20と給水管30のそれぞれに供給さ
れる。そして、給油管20に供給された高圧空気は、油
と薬剤と一緒に噴霧ノズル24から霧化混合器1内に噴
射され、給水管30に供給された高圧空気は、水と薬剤
と一緒に噴霧ノズル34から霧化混合器1内に噴射され
る。油、水、及び、添加剤のそれぞれは、この噴射によ
って霧化状態となり、霧化混合器1の前方室111内で
混合される。
【0032】前方室111内で混合された霧化状態の水
・油混合物は、円筒ハウジング11内の後方に向けて流
れる。円筒ハウジング11の略中央部に設けた円錘形状
の案内板14により流通断面積が漸次縮小されているこ
とから、霧化状態の水・油混合物は、この案内板14の
収縮口141を通過する際に圧縮混合されて、後方室1
12内に噴出される。
【0033】噴出された霧化状態の水・油混合物は、流
通断面積が漸次縮小される円錘形部13の先端132に
向かって、圧縮、衝突を繰り返しながら進み、2回目の
圧縮混合がなされる。そして、後方室112内の霧化状
態の水・油混合物は、導出口15から導管16に導かれ
て入口部60から撹拌機6に流下する。
【0034】この撹拌機6内では、モータ63により回
転駆動(約1600rpm)されるプロペラ式撹拌機6
2によって、水・油混合物は、霧化状態のままで更に撹
拌、混合されると共に、排出管64から凝結器7の凝結
槽71に流下する。
【0035】この凝結槽71内では、モータ76により
回転駆動(約400rpm)される各ふるい板72によ
って、細かい霧状の水・油混合物は、凝結されると共に
回転運動に伴う油分子と水分子との相互接触により乳化
が促進される。各段のふるい板72上で凝結した水・油
混合液は、ホッパー721で捕集され、順次下段側のふ
るい板72の中心部分に流れ落ち、この段のふるい板7
2でも上述した凝結と乳化が繰り返されている。また、
ふるい板72の回転に伴う遠心力で凝結した水・油混合
液はふるい板72の径方向外方に向けて流れ易くなる
が、外周縁部に設けた突出縁74によって、ふるい板7
2から溢れ出ることが防止される。更に、最上段に位置
するふるい盤72には、その突出縁74上部を覆うよう
に飛散防止板78が設けられているため、霧化状の水・
油混合物が突出縁74の外部へ飛散することが防止され
る。そして、最下段のふるい盤72の下側に溜まった水
・油混合液は、排出管77を通って収集器8に排出さ
れ、使用に供される。
【0036】本実施例では、添加剤を供給した場合を示
したが、添加剤は必須のものではなく、また、添加剤の
種類も限定されず、混合液の用途に合わせて種々選択な
いし調合することができる。例えば、水と油との乳化混
合を促進する場合には添加剤として乳化剤を選択し、油
の燃焼時に生じる硫黄酸化物や窒素酸化物等の有害物質
を除去する場合には添加剤として適当な触媒等を選択
し、ボイラやチューブ等の耐腐蝕性を高めてこれらの保
護を目的とする場合には添加剤として腐蝕抑制剤を選択
することができる。
【0037】上述の通り、本実施例の均質混合液生成装
置にあっては、水と油は、高圧空気と共に噴霧ノズル2
4、34から霧化混合器1の前方室111内に噴射する
際に霧化され、案内板14の収縮口141を通過する際
に圧縮混合され、後方室112の円錘形部13で圧縮、
衝突を繰り返しながら圧縮混合され、撹拌機6内で霧化
状態のまま撹拌、混合される。更に、細かい霧状の水・
油混合物は、凝結器7内で回転するふるい板72によっ
て凝結されると共に乳化が促進されて、水・油混合液と
なる。このように、水と油は、細かな微粒である霧化状
態の下で混合されることから、収集される水・油混合液
は極めて均質な混合液となる。更に、水と油の両者を液
体状態の下で直接撹拌混合する方式でもないことから、
収集される混合液に、粘り、劣化や老化が生じることも
ない。
【0038】また、凝結器7の駆動軸75の軸線70は
霧化混合器1の軸線10と直交して設けられ、かつ、凝
結槽71は霧化混合器1の下方に設けられ、更にこの凝
結槽71内上方の片側寄りに撹拌機6が配置されている
ことから、生成装置全体の設置スペースは小さくて済
む。
【0039】しかも、各液体を霧化状態で混合して乳化
させる方式であるため、トランジスタ発振器を備えた従
来の生成装置に比べると、大きな設置スペースや付帯設
備が不要となり、建造費用の点でもコスト的に有利とな
る。
【0040】そして、本実施例の均質混合液生成装置に
よって生成された水・油混合液は、例えば、燃焼装置の
燃料として供給される。適量の水が混合された燃料油
(例えば、重油)にあっては、液体燃料を効率的に燃焼
させ得るという利点がある。つまり、均質に混合された
水分と重油とがボイラの燃焼室で燃焼するときには、水
分は、微粒化されて表面積が増大しているため、容易に
加熱されて過熱蒸気となる。一方、微粒化された油分子
は、水蒸気分子により十分に分散されて、燃焼用空気な
いし酸素との接触面積が増加する。これにより、燃料油
は、完全燃焼してエネルギーが十分に利用されることに
なり、その結果、窒素酸化物等の有害ガス成分の発生が
抑制され、空気汚染が減少されることになる。
【0041】尚、本考案に係る均質混合液生成装置は図
示した実施例に限定されるものではなく、少なくとも2
種類の液体であれば、液体の種類や、その数はいかなる
ものでも良い。また、均質混合液生成装置の使用用途
は、燃焼装置の燃料を生成する場合に限られず、少なく
とも2種類の液体が均質に混合されていることが必要な
混合液、例えば、食品用混合液や化学用混合液等を生成
する場合にも広く使用することができる。また、装置を
構成する各機器の配置、形状、組み数、大きさ及び材質
等は、装置の用途や規模等に応じて適宜変更することが
できる。例えば、図2に示すものは、給油管20の末端
を2本に分岐して各々に噴射ノズル24を取り付け、同
様に、給水管30の末端を2本に分岐して各々に噴射ノ
ズル34を取り付けた場合を図示してあるが、給油管2
0や給水管30の本数、噴射ノズル24、34の形状や
個数は図示例に限定されるものではない。
【0042】更に、複数の均質混合液生成装置を組み合
わせたり、生成した混合液を再度循環させたりすること
によって連続的な混合操作を行い、少なくとも2つの液
体間の混合ないし乳化を更に均質に行うようにすること
も考えられる。
【0043】また、ふるい盤72の底部にホッパー72
1を取り付けた場合を図示したが、ふるい盤72の突出
縁74に取り付けたり、凝結槽71の内壁に取り付けた
りしても良い。また、最下段のふるい盤72にホッパー
721を取り付けた構成としても良い。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくとも2種類の液体を均質に混合し得ると共に、設
置スペースが小さく、コスト的にも優れた均質混合液生
成装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す概略構成図
【図2】 図1に示される噴霧ノズルの位置を示す図
【図3】 本発明の他の実施例を示す概略構成図
【符号の説明】
1…霧化混合器 11…円筒ハウジング 1
3…円錘形部 14…案内板 141…収縮口
16…導管 6…撹拌機 61…撹拌槽 62…プロペラ式撹拌機(撹拌部材) 63…モータ
64…排出管 7…凝結器 71…凝結槽 72…ふるい盤(凝結部材) 721…ホッパー
73…小孔 74…突出縁 75…駆動軸
77…排出管 78…飛散防止板 24、24、42a…噴霧ノズル。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2種類の液体を均質に混合して
    乳化させる均質混合液生成装置であって、 少なくとも2種類の液体が圧縮空気を介して霧化状態で
    噴霧され混合される霧化混合器(1) と、 この霧化混合器(1) の下方に設けられ、当該霧化混合器
    (1) から流下した霧化状態の混合物を霧化状態のままで
    混合撹拌する撹拌部材(62)を備えた撹拌機(6)と、 この撹拌機(6) の下方に設けられ、当該撹拌機(6) から
    流下した霧化状態の混合物を凝結する凝結部材(72)を備
    えた凝結器(7) とを有する均質混合液生成装置。
  2. 【請求項2】前記少なくとも2種類の液体を前記圧縮空
    気により霧化状態で噴霧する噴霧ノズル(24,34,42a)
    を、前記霧化混合器(1) 内に配置してなる請求項1記載
    の均質混合液生成装置。
  3. 【請求項3】前記霧化混合器(1) は、前記撹拌機(6) 及
    び前記凝結器(7) の上方に設けられると共に流路断面積
    を漸次縮小する円錘形部(13)が一端に形成された円筒ハ
    ウジング(11)を有し、 この円筒ハウジング(11)内に、流路断面積を漸次縮小す
    ると共に収縮口(141)が形成された案内板(14)を設け、
    この案内板(14)により、前記少なくとも2種類の液体が
    圧縮空気を介して霧化状態で噴霧される第1混合室と、
    前記円錘形部を備えた第2混合室とを形成し、 霧化状態で混合された混合物を前記撹拌機(6) に排出す
    る導管(16)を前記第2混合室に設けてなる請求項1記載
    の均質混合液生成装置。
  4. 【請求項4】前記撹拌機(6) は、前記凝結器(7) 内の上
    方に配置された撹拌槽(61)と、この撹拌槽(61)内に設置
    され撹拌部材としてのプロペラ式撹拌機(62)と、このプ
    ロペラ式撹拌機(62)を回転駆動するためのモータ(63)と
    を有し、 霧化状態のままで混合撹拌された混合物を前記凝結器
    (7) に排出する排出管(64)を前記撹拌槽(61)の底部に設
    けてなる請求項1記載の均質混合液生成装置。
  5. 【請求項5】前記凝結器(7) は、垂直円筒形状を呈する
    凝結槽(71)と、この凝結槽(71)内に回転自在に設けられ
    ると共に多数の小孔(73)が形成された凝結部材としての
    複数のふるい盤(72)とを有し、 各ふるい盤(72)の外周縁部にここから立ち上がる突出縁
    (74)を設けると共に、これら各ふるい盤(72)を積層状態
    で配置し、 前記凝結槽(71)内に、当該凝結槽(71)の内周面から内方
    に向けて延伸するホッパー形状の飛散防止板(78)を、最
    上段に位置するふるい盤(72)の突出縁(74)上部を覆うよ
    うに設け、 前記ふるい盤(72)で凝結され滴下する混合液を捕集する
    ホッパー(721) を、各ふるい盤(72)の間に設け、 凝結された混合液を排出する排出管(77)を前記凝結槽(7
    1)の底部に設けてなる請求項1記載の均質混合液生成装
    置。
  6. 【請求項6】前記各ふるい盤(72)が取り付けられた回転
    自在な駆動軸(75)は、前記霧化混合器(1) の軸線と直交
    して設けられ、かつ、前記凝結槽(71)は前記霧化混合器
    (1)の下方に設けられてなる請求項5記載の均質混合液
    生成装置。
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