JPH0511503Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 酵素免疫抗体法等の分析の際常用される９６
穴、４８穴、２４穴等のマイクロプレートに試料
を入れるにあたり、液状試料の場合はマイクロピ
ペツトで分注することが出来るが、湿潤固形物な
いしペースト状試料の場合には短時間に多数の試
料を一定量ずつ採ることがむつかしい。緩衝液等
に溶解できるものでも多数の試料を処理している
間に本質的な好ましくない変化をおこすことがあ
る。

本考案は簡便迅速に試料をマイクロプレートに
入れるために利用する紙片に関するものであ
る。

即ち、本考案は免疫測定検査において、湿潤固
形物ないしペースト状試料を塗布し、マイクロプ
レートのウエルに装着するために用いる紙片で
あつて、直径約５mm〜15mmの円周にそい、円形状
に切取り可能となるようこの円周の一部Ａを残し
た切込Ｂ及びその切込Ｂから外周方向にのびた切
込Ｃを有することを特徴とする紙片Ｄに関する
ものである。

本考案によれば、例えば糞便のような試料をヘ
ラで円形部分の紙に塗りつけ、ピンセツトを用
いてその円形部分の紙を引き切つて、そのまま
分析試料としてマイクロプレートの各穴に入れる
ことができる。

従来、試料を紙片に塗布した後パンチで穴を
あけて穴の部分を拾う方法が採られていたが、こ
の従来法は手数がかかるとともに、試料の相互汚
染や、円形部分の散逸などがおこり不便であつ
た。

本考案によれば、マイクロプレートへの試料の
採取を簡便、迅速に行うことができ、例えば検便
の集団検診の場合のように多数の試料を分析する
時に非常に便利なものである。

本考案の紙片の大きさは切込みの入つた円形
部分に試料を塗布する時、紙の外に試料がはみ
出さない程度に適宜選択することができる。

紙片の材質は一般的な紙でもよく、目的に
応じて不織布や極めて目の細かいメツシユ様のも
のでもよい。

また、試料の性質と目的により材質を選ぶこと
により、かなりの範囲で試料の保持量を調節する
ことができる。

切込Ｂから外周方向にのびた切込Ｃは円形部分
をピンセツトで採り易くしている。

円周の一部Ａは円形部分を周囲に固定するため
に切込を残こしてある。この切込を残こす部分Ａ
の長さは例えば、円形部分の直径が５mm、10mm及
び15mmの場合それぞれ約２mm、２〜３mm及び３〜
５mm程度が適当である。

材質が弱い場合にはやや長く残こすかあるいは
２点又は３点でつながるようにしてもよい。材質
が強い場合はピンセツトでちぎりやすい程度に残
こす部分の長さを適宜調節すれば良い。

なお、本考案の紙片に於いて、円形部分は目
的に応じ一枚の紙片の中に１箇所又は複数箇所
設けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の紙片の例を示す
ものである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 免疫測定検査において、湿潤固形物ないしペー
   スト状試料を塗布し、マイクロプレートのウエル
   に装着するために用いる紙片であつて、直径約
   ５mm〜15mmの円周にそい、円形状に切取り可能と
   なるようこの円周の一部Ａを残した切込Ｂ及びそ
   の切込Ｂから外周方向にのびた切込Ｃを有するこ
   とを特徴とする紙片Ｄ。