JPH05111224A - 金属黒鉛質ブラシ - Google Patents

金属黒鉛質ブラシ

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Publication number
JPH05111224A
JPH05111224A JP26567391A JP26567391A JPH05111224A JP H05111224 A JPH05111224 A JP H05111224A JP 26567391 A JP26567391 A JP 26567391A JP 26567391 A JP26567391 A JP 26567391A JP H05111224 A JPH05111224 A JP H05111224A
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JP
Japan
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graphite
brush
metallic
less
ash
Prior art date
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Pending
Application number
JP26567391A
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English (en)
Inventor
Nobushi Inada
信史 稲田
Hiroaki Kawamura
洋明 河村
Chiaki Kashimura
千秋 樫村
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属黒鉛質ブラシにおいて起動不良を防ぐと
共に、整流子摩耗及びブラシ摺動音を低減し、ブラシ寿
命及び出力を向上させる。 【構成】 灰分0.1重量%以下の黒鉛及び銅を主成分
とし、金属チタンの5重量%以下を含有してなる金属黒
鉛質ブラシ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電装用モーター等に使
用する金属黒鉛質ブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電装用モーターにおいては、黒鉛
及び銅粉などの金属粉からなる導電性の良好な金属黒鉛
質ブラシが使用されている。黒鉛は結晶が発達し、潤滑
性の良い天然黒鉛が一般的に用いられている。しかし天
然黒鉛の中には、SiO2、Al23、Fe23等の酸
化物を主成分とした灰分が含まれており、天然黒鉛を主
原料とした金属黒鉛質ブラシにおいては、これらの灰分
のうち、特にSiO2の影響により種々の障害が生ず
る。例えば、整流子の面を傷つけ整流子の摩耗が増加す
る、また整流子の凹凸が大きくなりブラシが踊り易くな
ることにより摺動音が高くなったり、火花が大きくなっ
たりブラシ摩耗が増える、耐久後の出力が劣化する等で
ある。さらに黒鉛中の灰分量が多い場合、又は灰分の粒
径が大きい場合には、起動不良を発生したり、黒鉛のロ
ットにより灰分量に差がある為、ブラシの性能が使用し
た黒鉛により変動する等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題を解決す
る為には、天然黒鉛をさらに酸やアルカリで薬品処理を
行って灰分を少なくした黒鉛、又は天然黒鉛を高温で熱
処理することにより灰分を低減した黒鉛を使用する方法
がある。しかし、前述の様に灰分を低減した黒鉛を使用
すると、ブラシ自体に研摩性が少なくなり、整流子面が
黒化して出力が劣化したり、ブラシ摩耗が増加する等の
欠点があった。これらを防ぐ為、添加剤としてSiC、
SiO2、Al23等の研摩剤を加える手段があるが、
研摩性が強い為、ブラシ中にこれらの添加物が偏在した
場合には、ブラシの性能に変動を生じ易いこと、また絶
縁性添加物の場合には添加剤の量が多くなると接触抵抗
が高くなり、出力低下あるいは起動不良を起こすという
欠点があった。
【0004】本発明は、前記した欠点を解消する金属黒
鉛質ブラシを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、灰分0.1重
量%以下の黒鉛及び銅を主成分とし、金属チタンの5重
量%以下を含有してなる金属黒鉛質ブラシに関する。
【0006】本発明において、黒鉛は通常天然産鱗状黒
鉛をアチソン炉などを使用して約3000℃で熱処理し
て脱灰したものを使用するが、コークスあるいは油煙を
原料とする炭素材料をアチソン炉などを使用して同じく
黒鉛化処理した人造黒鉛を使用しても良い。灰分の量を
0.1重量%以下にするのは原料に含まれる灰分、特に
SiO2の量を少なく規定することにより、ブラシの性
能面での変動をできるだけ小さくする為である。
【0007】金属チタンの量を最大5重量%としたの
は、5重量%を越えると研摩性が強くなり、整流子の摩
耗が増加したり、摺動音が高くなったりするためであ
る。金属チタンは平均粒径が30μm以下のものが好ま
しい。粒径が大きいと研摩性が強くなるとともに、ブラ
シ中に偏在し易くなるため性能面での変動を生じ易くな
る。より好ましくは15μm以下である。
【0008】金属チタン粉末は導電性及び研摩性を有
し、ブラシに添加して用いた場合、ブラシ摩耗が減少
し、整流子面に生成する過剰なカーボン被膜を除去し、
出力が向上する効果を有する。本発明の金属黒鉛質ブラ
シは銅粉(通常は電解銅粉)、前記脱灰黒鉛粉及び金属
チタンの粉末を公知の方法により混合し、成形及び焼成
して得られる。黒鉛の含有量が多い場合には、黒鉛粉を
熱硬化性樹脂等の結合剤と混練して結合剤を付着せしめ
た黒鉛を用いる。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。
【0010】実施例1 灰分0.7重量%で平均粒径30μmの鱗状黒鉛をアチ
ソン炉を用い、最高温度2900℃で熱処理することに
より灰分が0.008重量%の黒鉛粉を得た。得られた
脱灰黒鉛粉100重量部に対し樹脂分50重量%を含む
レゾール形フェノール樹脂20重量部およびメタノール
40重量部を用い60℃で2時間加熱混練した後、60
℃で8時間乾燥し硬化させた。硬化した混練物を衝撃式
粉砕機により粉砕し平均粒径80μmの樹脂処理黒鉛粉
を得た。得られた樹脂処理黒鉛粉30重量部及び平均粒
径30μmの電解銅粉70重量部に平均粒径10μmの
金属チタン粉末を1.0重量部加えて混合した後、面圧
4.0ton/cm2の条件で金型により厚さ7mm×
幅15mm×長さ16mmに成形し、次いで還元性雰囲
気中において650℃で焼成することにより金属黒鉛質
ブラシを得た。
【0011】実施例2 灰分量0.7重量%で平均粒径30μmの鱗状黒鉛を誘
導式黒鉛化炉を用い最高温度2,800℃で熱処理をす
ることにより灰分が0.007重量%の黒鉛粉を得た。
得られた脱灰黒鉛粉100重量部に対し、ノボラック形
フェノール樹脂8重量部およびメタノール30重量部を
用い、60℃で2時間加熱混練した後、70℃で6時間
乾燥し硬化させた。硬化した混練物を実施例1と同様な
方法で粉砕し、平均粒径70μmの樹脂処理黒鉛粉を得
た。こうして得られた樹脂処理黒鉛粉60重量部及び平
均粒径30μmの電解銅粉40重量部に平均粒径10μ
mの金属チタン粉末を2.0重量部加えて混合した後、
面圧3.0ton/cm2の条件で金型により厚さ6m
m×幅8mm×長さ12mmに成形し、次いで還元性雰
囲気中において650℃で焼成して金属黒鉛質ブラシを
得た。
【0012】比較例1 灰分量0.7重量%の鱗状黒鉛100重量部に対し、樹
脂分50重量%を含むレゾール形フェノール樹脂20重
量部およびメタノール40重量部を用い60℃で2時間
加熱混練した後、以下実施例1と同様の方法で平均粒径
80μmの樹脂処理黒鉛粉を得、その30重量部及び平
均粒径が30μmの電解銅粉70重量部を混合し、実施
例と同様の方法で成形及び焼成することにより実施例1
と同一形状の金属黒鉛質ブラシを得た。
【0013】比較例2 灰分量0.7重量%の鱗状黒鉛100重量部に対し、ノ
ボラック形フェノール樹脂8重量%およびメタノール3
0重量部を用い60℃で2時間加熱混練したのち、以下
実施例1と同様の方法で平均粒径70μmの樹脂処理黒
鉛粉を得た。こうして得られた樹脂処理黒鉛粉60重量
部及び平均粒径30μmの電解銅粉40重量部を混合
し、実施例2と同様の方法で成形及び焼成することによ
り実施例2と同一形状の金属黒鉛質ブラシを得た。
【0014】(試験及びその結果)実施例1及び比較例
1で得られたブラシを12V、1.6kWの自動車用ス
ターターに組み込み、初期の出力を測定した後、2秒O
N、28秒OFFの条件でエンジンを負荷として、起動
サイクルを3万回実施して耐久後の出力、ブラシ摩耗量
及び整流子摩耗量を測定した。この結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】また実施例2および比較例2で得られたブ
ラシを12V、170Wの自動車用ブロワモーターに組
み込み、初期の回転数および1400rpmでの摺動音
を測定した。さらにシロツコファンを負荷として連続耐
久試験を実施し、耐久後の回転数、1400rpmでの
摺動音、ブラシ摩耗及び整流子摩耗を測定した。この結
果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】表1に示すように、スターターモーターの
実機試験において、実施例のブラシは比較例のブラシよ
り耐久後の出力に優れ、ブラシ摩耗および整流子摩耗が
少ない。また表2に示すように、ブロワーモーターの実
機試験において、実施例のブラシは比較例のブラシより
初期騒音及び耐久後の騒音共に低く、耐久後の回転数が
大きく、さらにブラシ摩耗および整流子摩耗が少ない。
【0019】
【発明の効果】本発明の金属黒鉛質ブラシは、適度の研
摩性を有し、整流子面に生成する被膜を適度に調製する
作用があり、騒音が低く、出力に優れ、かつブラシ摩耗
及び整流子摩耗が少ない。従って本発明のブラシは低騒
音、高出力、長寿命のブラシとして電装用モーター等、
金属黒鉛質ブラシを使用するモーターに有効に用いられ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 灰分0.1重量%以下の黒鉛及び銅を主
    成分とし、金属チタンの5重量%以下を含有してなる金
    属黒鉛質ブラシ。
JP26567391A 1991-10-15 1991-10-15 金属黒鉛質ブラシ Pending JPH05111224A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26567391A JPH05111224A (ja) 1991-10-15 1991-10-15 金属黒鉛質ブラシ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26567391A JPH05111224A (ja) 1991-10-15 1991-10-15 金属黒鉛質ブラシ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05111224A true JPH05111224A (ja) 1993-04-30

Family

ID=17420407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26567391A Pending JPH05111224A (ja) 1991-10-15 1991-10-15 金属黒鉛質ブラシ

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