JPH05110335A - ラジアルラインスロツトアンテナ - Google Patents

ラジアルラインスロツトアンテナ

Info

Publication number
JPH05110335A
JPH05110335A JP6265792A JP6265792A JPH05110335A JP H05110335 A JPH05110335 A JP H05110335A JP 6265792 A JP6265792 A JP 6265792A JP 6265792 A JP6265792 A JP 6265792A JP H05110335 A JPH05110335 A JP H05110335A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slot
wave
radial
waveguide
antenna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6265792A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Numano
雄司 沼野
Tatsuhiro Okano
達広 岡野
Masanori Suzuki
正則 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP6265792A priority Critical patent/JPH05110335A/ja
Publication of JPH05110335A publication Critical patent/JPH05110335A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Waveguide Aerials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 垂直/水平偏波共用で、しかもアップリンク
とダウンリンクとに対応でき、しかも開口能率を低下さ
せることがない送受信兼用のラジアルラインスロットア
ンテナを実現する。 【構成】 送信時には、給電部が第1の周波数に対応し
たTE11波(あるいはTE10波)をラジアル導波路に供
給し、このTE11波(あるいはTE10波)が上部円形導
体板に配設された第1のスロット30に共鳴し、垂直あ
るいは水平偏波のいずれかが全て同位相で放射される。
一方、受信時には、第2の周波数に対応した垂直あるい
は水平偏波のいずれかが上部円形導体板に配設された第
2のスロット31に共鳴し、全て同位相で受信されるの
で、2つの異なる周波数帯で動作する。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】この発明は、平面アンテナに関し、特に、
衛星通信などの準ミリ波帯に用いて好適なラジアルライ
ンスロットアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、衛星放送の実用化に伴って各種の
平面アンテナが開発されており、これらの内には、一層
式及び二層式のラジアル導波路を利用したラジアルライ
ンスロットアンテナが知られている。例えば、二層式の
ラジアル導波路を利用したラジアルラインスロットアン
テナの一例を図5に示す。
【0003】この図において、1は方形導波管部、2は
伝送波の電界方向に挿入されて方形導波管のTE10波を
ピックアップするプローブであり、同軸線路3の中心導
体と共通に形成されている。ここで、伝送波は軸対称形
のTEM波に変換され、整合素子4を介して下部ラジア
ル導波路5の中心から周辺部へ放射状に供給される。そ
して、これら方形導波管部1、プローブ2、同軸線路3
および整合素子4で給電部が構成されている。
【0004】下部ラジアル導波路5は、金属円板のフレ
ーム6および中板7と、これらの間に充填される高発泡
誘電体(誘電率は空気とほぼ等しい)とから構成されてい
る。一方、この中板7およびスロット板8と、これらの
間に充填される低発泡誘電体とで上部ラジアル導波路9
が構成されている。ここで、この低発泡誘電体の誘電率
をεとすると、上部ラジアル導波路9における伝送波の
管内波長λgは、空間波長λの1/√εだけ短縮されるた
め、この上部ラジアル導波路9は遅波回路と呼ばれる。
【0005】スロット板8には、金属円板にエッチング
加工等によって形成されたスロットアレイが配列されて
いる。10は下部ラジアル導波路5からラジアル方向へ
放射される伝送波を屈曲させて上部ラジアル導波路9へ
導入するためのダブルコーナである。このダブルコーナ
10は、フレーム6の周縁を折り曲げて形成されてい
る。11は円筒形導体12に裏打ちされた電波吸収体で
ある。この電波吸収体11は、円筒形導体12の表面に
流れる電流により発生する磁界を吸収減衰させる。13
はアンテナ前面を覆いつつ、フレーム6と共に、このア
ンテナを密閉構造とするレドームである。
【0006】このレドーム13とスロット板8との間に
は、高発泡誘電体の上部スペーサ14が充填されてお
り、これにより中板7およびスロット板8をそれぞれ各
誘電体に密着させ、これらの電気的性能を安定化させて
いる。15は周辺保護用ゴムリングである。
【0007】上記構造によれば、方形導波管部1に入力
された伝送波のTE10波がプローブ2によって同軸線路
3に導かれ、軸対称波形のTEM波に変換される。そし
て、同軸線路3に進行した伝送波は、整合素子4を介し
て滑らかに下部ラジアル導波路5へ進行し、中心より周
辺部へと放射状に伝送する。次に、下部ラジアル導波路
5の伝送波は、周縁のダブルコーナ10で屈曲されて上
部ラジアル導波路9に進行する。このダブルコーナ10
で屈曲された伝送波の大部分は、スロット板8に配設さ
れたスロットアレイから空間へ放射され、その残りは上
部ラジアル導波路9の中心に向って進行し、電波吸収体
11で吸収減衰される。
【0008】このようなラジアルラインスロットアンテ
ナにあっては、スロット板8に配設される各スロットア
レイの形状およびその配置に応じて偏波が決まる。例え
ば、スロット板8に所定のスパイラル線上に、互いに位
相が90度異り、スロットの長手方向が直交するような
“ハ"の字状のスロット対を順次配設させた場合には、
左旋または右旋の単一円偏波用のアンテナとなる。
【0009】次に、図6は、一層式のラジアル導波路を
利用したラジアルラインスロットアンテナの構造例を示
す斜視断面図である。この1層式のラジアルラインスロ
ットアンテナ100(以下、アンテナ100と略す)に
おいて、102は該アンテナ100の背面側を構成する
フレームである。このフレーム102は、金属導体によ
り形成されたものであって、正面視円形を呈し、上部が
広く開口された偏平容器形状を成している。103は多
数のスロット(図示略)が配設されるスロット板であ
る。
【0010】105は発泡プラスチックシートで形成さ
れる低発泡誘電体であり、上記フレーム102とスロッ
ト板103との間に介挿されてなる。このスロット板1
03の直径は、フレーム102の開口内径より若干小径
に形成されており、また、低発泡誘電体105の直径も
同様にこのスロット板103と略同径に形成されてい
る。
【0011】このスロット板103とフレーム102と
は、低発泡誘電体105が充填された形のラジアル導波
路106を構成している。ここで、この低発泡誘電体1
05の誘電率をεとすると、ラジアル導波路106にお
ける伝送波の管内波長は、空間波長に対して1/√εだ
け短縮される。このため、この低発泡誘電体105は遅
波回路と呼ばれる。
【0012】104は上述したラジアル導波路106の
中心に給電するよう配設された給電部としての同軸線路
である。この同軸線路104の中心導体は、ラジアル導
波路106内まで伸長してプローブ104aを形成して
おり、該同軸線路104から供給される電力である伝送
波をラジアル導波路106の中心から周辺に向う放射状
に伝搬させる。107はこのアンテナ100の前面を覆
いつつ、フレーム102と共に、このアンテナを密閉構
造とするレドームである。
【0013】レドーム107は、フレーム102に対し
外嵌された状態で設けられており、その嵌合部における
レドーム107内面とフレーム102外面との間には、
シール機能および接着作用を有したシーリング剤109
が介在されている。これにより、フレーム102とレド
ーム107とが密閉空間を形成する。すなわち、このレ
ドーム107は、フレーム102と相まってアンテナ1
00の内部を密閉構造としている。
【0014】このレドーム107とスロット板103と
の間には、誘電率が空気と同等の高発泡誘電体のスペー
サ108が充填されており、これによりスロット板10
3を低発泡誘電体105に密着させ、かつ、フレームと
の距離を一定に保持してこれらの電気的性能を安定化さ
せている。110はフレーム102とレドーム107と
の接合部を覆うように設けられた外周保護用ゴムリング
である。この外周保護用ゴムリング110は、このアン
テナ100の運搬あるいは施工時等において、該アンテ
ナ100を衝撃などから保護すると共に、デザイン上か
ら周縁部にアクセントを与えるものとなっている。
【0015】上記構造によるラジアルラインスロットア
ンテナ100によれば、同軸線路104から供給される
電力である伝送波(TEM波)が、プローブ104aを
介してラジアル導波路106へ進行し、当該導波路10
6の中心から周辺部へと放射状に軸対称外向きの円筒波
となって伝搬する。そして、その大部分はスロット板1
03に配設されたスロットアレイを励振して空間へ放射
される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、双方向衛星
通信方式においては、地上から衛星に対して送信がなさ
れるアップリンク(上り回線)と、衛星から地上に対し
て送信がなされるダウンリンク(下り回線)とでそれぞ
れ使用する周波数が異なる。例えば、通信衛星では、ア
ップリンクに14GHz帯が割り当てられ、ダウンリン
クには12GHz帯が割り当てられている。
【0017】また、この通信方式によれば、混信干渉を
防止するため、例えばアップリンクを垂直偏波とした場
合、ダウンリンクを水平偏波とするように、それぞれの
偏波面を異ならせている。そこで、このような衛星通信
において、1つのアンテナを用いて送受信するには、ア
ップリンク周波数とダウンリンク周波数との2つの異な
る周波数帯域で動作すると共に、これら異なる各偏波面
に対応することができる偏波共用アンテナが必要にな
る。
【0018】さて、上述した一層式あるいは2層式のラ
ジアルラインスロットアンテナにあっては、例えば、垂
直または水平偏波の伝送波を給電しても、同軸線路3
(2層式)あるいは同軸線路104(1層式)を介する
ことにより軸対称のTEM波に変換されてしまう。この
結果、単一の偏波、すなわち、スロット板8(2層式)
あるいはスロット板103(1層式)のスロット形状に
依存した偏波面だけが放射されるので、偏波共用にする
ことができないという問題があった。さらに、上述した
偏波共用アンテナを実現するには、アンテナの開口能率
を低下させないばかりか、アップリンク周波数とダウン
リンク周波数との2つの異なる周波数帯で動作するよう
にしなければならない。この発明は上述した事情に鑑み
てなされたもので、2つの異なる周波数帯で動作し、し
かも開口能率を低下させることなく偏波共用としたラジ
アルラインスロットアンテナを提供することを目的とし
ている。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明は、等間隔に対
向配置された上部円形導体板と下部円形導体板とで構成
され、第1および第2の周波数に各々対応した第1の管
内波長λg1と第2の管内波長λg2とが存在可能なラジ
アル導波路を具備してなるラジアルラインスロットアン
テナにおいて、前記上部円形導体板の中心から径方向間
隔が前記第1の管内波長λg1となる複数の同心円上
に、円周方向間隔を管内波長λg1の略λg1/2として
順次配設される第1のスロットと、前記上部円形導体板
の中心から径方向間隔が前記第2の管内波長λg2とな
る複数の同心円上に、円周方向間隔を管内波長λg2
略λg2/2として前記第1のスロットと直交する方向
に順次配設される第2のスロットと、前記ラジアル導波
路に偏波共用が可能な円形導波管のTE11波または方形
導波管のTE10波の基本姿態波を供給する給電部とを具
備することを特徴としている。
【0020】
【作用】上記構成によれば、送信時にあっては、給電部
が第1の周波数に対応したTE11波(あるいはTE
10波)をラジアル導波路に供給し、この供給されたTE
11波(あるいはTE10波)が上部円形導体板に配設され
た第1のスロットに共鳴し、垂直あるいは水平偏波のい
ずれかが全て同位相で放射される。一方、受信時には、
第2の周波数に対応した水平あるいは垂直偏波のいずれ
かが上部円形導体板に配設された第2のスロットに共鳴
し、全て同位相で受信される。これにより、2つの異な
る周波数帯で動作し、しかも開口能率を低下させること
なく偏波共用としたアンテナになる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。図1はこの発明の一実施例による2層式
のラジアルラインスロットアンテナの構造を示す斜視断
面図である。この図において、図5の各部に対応する部
分には同一の番号を付け、その説明を省略する。この図
が図5に示したものと異なる点は、前述した給電部が偏
波共用が可能な円形導波管20とコニカルホーン21と
によって構成された点と、後述するスロットアレイパタ
ーンがスロット板8に配列された点にある。
【0022】図1において、円形導波管20は、垂直お
よび水平の両偏波をそれぞれ独立して同時に伝送可能と
する線路であり、コニカルホーン21は、この円形導波
管20の基本姿態であるTE11波を拡散させるようにな
っている。このコニカルホーンの開口面は、使用周波数
の波長をλとすると、その直径は1.2λ程度とする小
形ホーンとするのが一般的である。
【0023】このような構成によれば、直交偏波分波器
(OMT)を介して円形導波管20に進行した垂直およ
び水平偏波は、コニカルホーン21を経て拡散され、下
部ラジアル導波路5へ伝搬される。そして、これが終端
のダブルコーナ10で折り返されて上部ラジアル導波路
9に導入される。この結果、上部ラジアル導波路9には
垂直および水平の両偏波の伝送波が独立して同時に存在
することになる。
【0024】なお、水平/垂直両偏波を独立して同時に
伝送できる今一つの導波管として正方形導波管がある。
この正方形導波管を用いた場合には、図2に示すよう
に、前記のコニカルホーン21をピラミダルホーン51
に、円形導波管20を正方形導波管50に、伝送姿態波
を正方形導波管のTE10波と置き換えれば、前述の円形
導波管給電と全く同等に取り扱うことができる。また、
前記給電部とラジアル導波路との接合部である下部ラジ
アル導波路の中心部に、後述する第2実施例のごとく整
合ポスト63を設けても良い。
【0025】次に、図3はこの発明の一実施例による2
層式のラジアルラインスロットアンテナの構造を示す斜
視断面図である。この図において、図6の各部と共通す
る部分には同一の番号を付け、その説明を省略する。こ
の図が図6に示したものと異なる点は、前述した給電部
が偏波共用が可能な円形導波管60とコニカルホーン6
1とによって構成された点と、後述する頂点整合板62
と整合ポスト63とを設けた点にある。
【0026】図3において、60は垂直偏波および水平
偏波の各偏波をそれぞれ独立して同時に伝送可能とする
円形導波管である。61はコニカルホーンであり、この
円形導波管60の基本姿態であるTE11波を拡散させ
る。62は円板状の導体で形成される頂点整合板であ
る。この頂点整合板62は、円形導波管60の管軸を中
心として前記コニカルホーン61の開口面に対向する位
置に配設される。この頂点整合板62の上面には、これ
と同軸をなす導体円柱と、該円柱の先端に配設された導
体小円筒とから構成される整合ポスト63が設けられて
いる。
【0027】このような構造において、OMTを介して
円形導波管60に供給される伝送波(TE11波)は、コ
ニカルホーン61によって拡散され、この内の大部分が
ラジアル導波路106へ進行する。そして、一部の伝送
波は、コニカルホーン61の開口面に正対する領域から
のリアクションによって円形導波管60へ反射される
が、これは頂点整合板62で打消される。すなわち、コ
ニカルホーン61が見込む角度範囲内の領域からのリア
クションと、頂点整合板62からの反射量とが相等しく
なる大きさとし、かつ、それら反射波の位相が互いに逆
相となる高さを決めるため、このリアクションが打ち消
される。また、給電部として先の実施例と同様に正方形
導波管を用いることもできる。
【0028】いま、上述したOMTの各偏波端に周波数
帯域の異なる伝送波を供給すると、円形導波管20、コ
ニカルホーン21および上部ラジアル導波路9には、異
なる周波数帯域の垂直/水平両偏波の伝送波が独立して
同時に存在することになる。ところで、アンテナは「可
逆の理」で送信系として成り立つことが受信系でも全く
同様に成り立つ。
【0029】したがって、例えば、垂直偏波を送信用の
偏波とし、水平偏波を受信用の偏波に割り当てれば、垂
直偏波は上述の順序で動作し、水平偏波の到来波は全く
逆の順序で動作し、OMTの該当偏波端より取り出すこ
とができ、偏波共用アンテナはそのまま送受信アンテナ
となる。この時、送受信波の混信は、アンテナ側では、
主としてスロット板8の各スロットの直角度に起因する
交差偏波識別度と、スロットの長さによる共振波長差に
よる分離度とで限定される。勿論OMTは、異なる2周
波数帯域に対応する周知の構成にすれば良く、送受信波
の混信防止は、フィルタ等を組み込み、充分考慮されて
いる。
【0030】一方、ラジアル導波路106に進行した伝
送波は、該導波路106の中心から周辺部へ放射状に伝
搬する過程で上述したスロット板103の各スロットア
レイを励振し、前方に放射される。ここで、スロットア
レイから放射しきれない残留波は、このアンテナの周縁
部に設けられたギャップを介して前面へ放射される。ま
た、ラジアル導波路106の各部で発生する反射波は、
頂点整合板62の中心に設けられ、先端をローディング
した整合ポスト63によって打消すように諸元が決めら
れる。これにより、整合ポスト63および頂点整合板6
2は、円形導波管60における入力端の反射損失を改善
し、円形導波管60から供給された伝送波が滑らかにス
ロット板103の前方に放射される。
【0031】次に、図4は、前述した2層式ラジアルラ
インスロットアンテナ(図1参照)のスロット板8、あ
るいは1層式ラジアルラインスロットアンテナ(図3参
照)のスロット板103にそれぞれ設けられるスロット
アレイパターンを示す平面図である。この図において、
30,…,30はそれぞれ垂直偏波に共鳴するようx軸
方向に配設される垂直偏波スロット、31,…,31は
それぞれ水平偏波に共鳴するようy軸方向に配設される
水平偏波スロットである。これらスロットは後述する配
設関係で形成され、全体として不定形の基本スロット4
0,40,…が構成される。
【0032】これら基本スロット40は、上述したラジ
アル導波路9,106に存在する伝送姿態波の電界方向
と一致させるため、当該スロット板8,103上におい
て軸対称形となるように複数の同心円上に配設されてい
る。以下、この基本スロット40を構成する垂直偏波ス
ロット30および水平偏波スロット31の配設関係につ
いて説明する。ここで、垂直偏波スロット30は、例え
ば、前述したアップリンク周波数に対応し、一方、水平
偏波スロット31はダウンリンク周波数に対応するもの
とする。なお、ラジアル導波路9,106におけるこれ
らアップリンク周波数およびダウンリンク周波数の各励
振波の管内波長は、それぞれλg1、λg2とする。
【0033】垂直偏波スロット30の配設位置 この場合、垂直偏波スロット30が配設される各同心円
上の円周方向間隔は、略λg1/2とする。また、この
各スロット30が常に同位相として作用するには、隣合
うスロット30との配設間隔、すなわち、半径方向の間
隔をラジアル導波路9,106内の管内波長λg1に等
しく設定する。
【0034】水平偏波スロット31の配設位置 この場合、水平偏波スロット31が配設される各同心円
上の円周方向間隔は、略λg2/2とする。また、この
各スロット31が常に同位相として作用するには、隣合
うスロット31との配設間隔、すなわち、半径方向の間
隔を上部ラジアル導波路9の管内波長λg2に等しく設
定する。
【0035】このようにして配設されたスロット30と
スロット31とで形成された不定形の基本スロット40
によって、例えば、上部ラジアル導波路9内に進行して
きたアップリンク周波数の垂直偏波が全て同じ位相で放
射されると共に、ダウンリンク周波数の水平偏波が同位
相で受信される。この結果、偏波共用、かつ送受信共用
としつつ、しかも高開口能率のアンテナとなる。
【0036】また、図3に示すような1層式ラジアルラ
インスロットアンテナにおいては、給電点(中心)から
放射状に周辺に進行する伝送波の電力は、給電点から外
周に進むにつれて減衰する。さらに、中心から周辺に向
ってスロット数が急激に増加するため、前記電力は著し
く減衰することになる。したがって、スロット板の各位
置の長さを微調整しアンテナ開口面について同振幅と
し、かつ、このスロット長の変化による管内波長の変化
に合せて各同心円の径方向間隔を微調整し同位相とす
る、よって、位相、振幅の分布を一様とすることによっ
てさらに高開口能率のアンテナとなる。
【0037】なお、実用において、前述した垂直偏波ス
ロット30および水平偏波スロット31の長さと幅は、
使用周波数に応じて最適な値がとられる。さらに、前述
の基本スロット40の円周方向の配設間隔は、相隣るス
ロットが機械的に干渉しないよう最適な値がとられる。
また、このラジアルラインスロットアンテナに供給され
る励振波は、給電部のホーン部でビーム成形され、等ビ
ーム幅にされ高効率化されることは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、送信時にあっては、給電部が第1の周波数に対応し
たTE11波(あるいはTE10波)をラジアル導波路に供
給し、この供給されたTE11波(あるいはTE10波)が
上部円形導体板に配設された第1のスロットに共鳴し、
垂直あるいは水平偏波のいずれかが全て同位相で放射さ
れる。一方、受信時には、第2の周波数に対応した水平
あるいは垂直偏波のいずれかが上部円形導体板に配設さ
れた第2のスロットに共鳴し、全て同位相で受信される
ので、2つの異なる周波数帯で動作し、しかも開口能率
を低下させることなく送受信共用としたラジアルライン
スロットアンテナとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による2層式のラジアルラ
インスロットアンテナの構造を示す斜視断面図。
【図2】同実施例において正方形導波管を用いた場合の
ラジアルラインスロットアンテナの構造を示す斜視断面
図。
【図3】同実施例による1層式のラジアルラインスロッ
トアンテナの構造を示す斜視断面図。
【図4】同実施例におけるスロット板8あるいはスロッ
ト板103にそれぞれ配設されるスロットアレイの構造
を示す平面図。
【図5】従来の2層式ラジアルラインスロットアンテナ
の構造例を示す斜視断面図。
【図6】従来の1層式ラジアルラインスロットアンテナ
の構造例を示す斜視断面図。
【符号の説明】 8,103…スロット板、 9,106…ラジアル導波路、 20,60…円形導波管、 21,61…コニカルホーン、 50…方形導波管、 51…ピラミダルホーン、 30…垂直偏波スロット(第1のスロット)、 31…水平偏波スロット(第2のスロット)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 等間隔に対向配置された上部円形導体板
    と下部円形導体板とで構成され、第1および第2の周波
    数に各々対応した第1の管内波長λg1と第2の管内波
    長λg2とが存在可能なラジアル導波路を具備してなる
    ラジアルラインスロットアンテナにおいて、 前記上部円形導体板の中心から径方向間隔が前記第1の
    管内波長λg1となる複数の同心円上に、円周方向間隔
    を管内波長λg1の略λg1/2として順次配設される第
    1のスロットと、 前記上部円形導体板の中心から径方向間隔が前記第2の
    管内波長λg2となる複数の同心円上に、円周方向間隔
    を管内波長λg2の略λg2/2として前記第1のスロッ
    トと直交する方向に順次配設される第2のスロットと、 前記ラジアル導波路に偏波共用が可能な円形導波管のT
    11波または方形導波管のTE10波の基本姿態波を供給
    する給電部とを具備することを特徴とするラジアルライ
    ンスロットアンテナ。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2のスロットは、それ
    ぞれ垂直偏波に共鳴するスロットと、水平偏波に共鳴す
    るスロットとが略同一位置に設けられたことを特徴とす
    る請求項1記載のラジアルラインスロットアンテナ。
JP6265792A 1991-03-19 1992-03-18 ラジアルラインスロツトアンテナ Withdrawn JPH05110335A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6265792A JPH05110335A (ja) 1991-03-19 1992-03-18 ラジアルラインスロツトアンテナ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-55169 1991-03-19
JP5516991 1991-03-19
JP6265792A JPH05110335A (ja) 1991-03-19 1992-03-18 ラジアルラインスロツトアンテナ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05110335A true JPH05110335A (ja) 1993-04-30

Family

ID=26396030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6265792A Withdrawn JPH05110335A (ja) 1991-03-19 1992-03-18 ラジアルラインスロツトアンテナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05110335A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010504674A (ja) * 2006-09-25 2010-02-12 サントル ナシオナル デチュード スパシアル Pbg(フォトニックバンドギャップ)材料を使用するアンテナ、並びに、このアンテナを使用するシステム及び方法
WO2011027898A1 (ja) * 2009-09-04 2011-03-10 Nec東芝スペースシステム株式会社 ラジアルラインスロットアレイアンテナ
US20220399649A1 (en) * 2021-06-12 2022-12-15 The Johns Hopkins University Wideband Radial Line Slot Array Antenna

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010504674A (ja) * 2006-09-25 2010-02-12 サントル ナシオナル デチュード スパシアル Pbg(フォトニックバンドギャップ)材料を使用するアンテナ、並びに、このアンテナを使用するシステム及び方法
WO2011027898A1 (ja) * 2009-09-04 2011-03-10 Nec東芝スペースシステム株式会社 ラジアルラインスロットアレイアンテナ
US9214740B2 (en) 2009-09-04 2015-12-15 Nec Space Technologies, Ltd. Radial line slot array antenna
US20220399649A1 (en) * 2021-06-12 2022-12-15 The Johns Hopkins University Wideband Radial Line Slot Array Antenna
US11784413B2 (en) * 2021-06-12 2023-10-10 The Johns Hopkins University Wideband radial line slot array antenna

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9768508B2 (en) Antenna system for simultaneous triple-band satellite communication
US5309167A (en) Multifocal receiving antenna with a single aiming direction for several satellites
CA2311015C (en) Multimode choked antenna feed horn
US6137450A (en) Dual-linearly polarized multi-mode rectangular horn for array antennas
EP0456034B1 (en) Bicone antenna with hemispherical beam
US4168504A (en) Multimode dual frequency antenna feed horn
KR0184529B1 (ko) 슬롯 안테나 및 원편파 에너지 수신 방법
WO1984004855A1 (en) Dual band phased array using wideband elements with diplexer
JPH0818331A (ja) 多重帯域折り畳み式アンテナ
KR20010033651A (ko) 전자파 송신기/수신기
US7233299B2 (en) Multiple-beam antenna with photonic bandgap material
EP1289059A2 (en) Dual-band reflector antenna using dual-band feed horns and equal up-link and down-link beamwidths
CN108370101B (zh) 空间站、卫星和相关天线系统
JP2000341030A (ja) 導波管アレーアンテナ装置
JPH05110335A (ja) ラジアルラインスロツトアンテナ
KR100233837B1 (ko) 삼중 사각 루프 슬롯 형태를 갖는 주파수 선택 반사기
JP3341292B2 (ja) 偏波共用ラジアルラインスロットアンテナ
US5973654A (en) Antenna feed having electrical conductors differentially affecting aperture electrical field
EP0751582B1 (en) Multifunction antenna assembly with radiating horns
JP2817363B2 (ja) 給電装置
JP3021752B2 (ja) 複合構造ラジアルラインスロットアンテナ
JP2000357916A (ja) 導波管スロットアレーアンテナ
US20060001587A1 (en) Rlsa antenna having two orthogonal linear polarisations
JPH05102724A (ja) ラジアルラインスロツトアンテナ
JPH0583029A (ja) ラジアルラインスロツトアンテナ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990518