JPH05106750A - リードバルブ用弁板の製造方法 - Google Patents

リードバルブ用弁板の製造方法

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JPH05106750A
JPH05106750A JP29496191A JP29496191A JPH05106750A JP H05106750 A JPH05106750 A JP H05106750A JP 29496191 A JP29496191 A JP 29496191A JP 29496191 A JP29496191 A JP 29496191A JP H05106750 A JPH05106750 A JP H05106750A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 自動二輪車などのエンジンの吸気系に使用さ
れるリードバルブ用弁板の製造方法に関し、従来のリー
ドバルブ用弁板と比較して、高強度を有する弁板を作業
性よく製造することを可能とする。 【構成】 補強用長繊維1と熱可塑性樹脂繊維2からな
る織物であって、且つ前記補強用長繊維を縦糸又は横糸
のいずれか一方のみに含んでいる織物を用意し、該織物
に補強用長繊維の方向に張力をかけつつ熱固定を行っ
て、長繊維強化熱可塑性樹脂複合材10を作成し、この
複合材を成形材料として加熱加圧成形することにより、
リードバルブ用弁板を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車などの吸気
系に使用されるリードバルブ用弁板の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車などの二サイクルエンジンの
吸気系に使用れるリードバルブは、エンジンへの吸気時
にはガソリンと空気の混合ガスをスムースに通過せし
め、吸気終了と共に閉じてエンジンからの圧力がキャブ
レータなどに伝わるのを防止するために使用されている
が、従来はその弁板としてステンレスの薄板が使われて
いた。
【0003】その後、応答性を改良するためには材質の
比弾性を高めれば良いということで、ガラス繊維強化の
エポキシ樹脂や炭素繊維強化エポキシ樹脂などが採用さ
れ、特に炭素繊維を使ったものはその優れた比弾性のゆ
えに、レーサー車などの高性能を要求されるものに使わ
れている。
【0004】しかし、ここに使われているエポキシ樹脂
は脆くて堅い樹脂であるため、激しい振動にさらされる
と損傷しやすく、短時間での交換を余儀無くされている
のが現状である。
【0005】こうした欠点を改良するため、最近に至っ
て、エポキシ樹脂の代わりに靱性の優れている熱可塑性
樹脂をマトリックスとして使用することによって耐久性
を上げるという試みがなされている(例えば、実開昭6
2−83621号、実開昭63−158657号公報参
照)。これらの提案では、補強繊維を引き揃えたもの或
いは補強繊維からなる織布と熱可塑性樹脂シートとを積
層し、全体を加熱加圧して樹脂を補強繊維に含浸させる
ことにより、繊維強化熱可塑性樹脂板を成形し、これを
弁板として使用していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では補強繊維と熱可塑性樹脂シートとを積層する際
に、補強繊維の配列が乱れがちであり、作業が困難であ
るという問題があった。また、熱可塑性樹脂は熱硬化性
樹脂と異なり、補強繊維への濡れ性が乏しいので、補強
繊維の層の上下に熱可塑性樹脂シートの層を配置し、そ
の熱可塑性樹脂シートを加熱溶融しても補強繊維への含
浸が困難であり、しかも良好に含浸させるために高圧を
かけると、高圧を加えた際に補強繊維の配列が乱れた
り、或いは溶融した樹脂が流れる際に補強繊維の配列が
乱れることがあり、補強繊維による補強効果を十分に発
揮できないという問題もあった。
【0007】一方、一般的な繊維強化熱可塑性樹脂の成
形において、熱可塑性樹脂繊維を補強用の連続繊維と一
緒に織り込んて得た交織織物、或いは、糸の段階で両者
をなんらかの方法で混合しておき、これを製織して得た
混織織物を成形材料とする方法(ファイバーマトリクス
法)が知られており、この方法をリードバルブ弁板の成
形に適用することが考えられる。しかしながら、ファイ
バーマトリクス法に使用する織物は、撚りのほとんどか
かっていない繊維糸を縦糸、横糸として、粗い織り目を
形成するように製織したものであるので、柔軟で切断性
が悪く、しかも、その切断時に繊維がほつれてしまい、
作業性が極めて悪いという問題があり、また成形のため
に加圧した際に、やはり織物内の補強繊維が動いて方向
が乱れてしまうという問題が生じる。
【0008】本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、高強度のリードバルブ用弁板を作業性よく
製造することの可能なリードバルブ用弁板の製造方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記問題点
を解決すべく鋭意検討の結果、補強繊維を一方向にのみ
使用し、これと交差する方向には熱可塑性樹脂繊維のみ
を使用した織物に対し、あらかじめ補強繊維の方向に張
力を掛けながら、熱可塑性樹脂の融点付近に加熱温度を
設定して熱固定すると、熱可塑性樹脂繊維が補強繊維に
対し部分的に融着し、その織物の取り扱い時に補強繊維
がゆがんだり、繊維のほつれが生じたりすることがな
く、また、張力下に加熱セットされることにより、織布
時に交差する糸によって与えられていた補強繊維の波状
の曲がりが取り除かれて直線状に引き延ばされ、しかも
成形時にも乱れが生じにくいことを見出し、本発明を完
成した。
【0010】すなわち、本発明は、補強用長繊維と熱可
塑性樹脂繊維からなる織物であって、前記補強用長繊維
を縦糸又は横糸のいずれか一方のみに含んでいる織物を
用意し、該織物に補強用長繊維の方向に張力を掛けつつ
熱固定を行って、長繊維強化熱可塑性樹脂複合材を作成
し、この長繊維強化熱可塑性樹脂複合材を成形材料とし
て加熱加圧成形し、リードバルブ用弁板を製造すること
を特徴とするリードバルブ用弁板の製造方法を要旨とす
る。
【0011】本発明に使用する織物において、補強用長
繊維は、縦糸又は横糸のいずれか一方のみに配列されて
いるが、熱可塑性樹脂繊維は、縦糸又は横糸のいずれか
一方のみに配列されていても、或いは両方に配列されて
いてもよい。また、これらの織物内において、補強用長
繊維及び熱可塑性樹脂繊維は、それぞれが別個に糸を構
成し、縦糸及び/又は横糸として使用されてもよいし、
或いは、補強用連続繊維と熱可塑性樹脂繊維とを混合し
て1本の糸とし、それを縦糸又は縦糸として使用しても
よい。
【0012】本発明に使用する織物の織り組織は、通常
は、平織りが使用されるが、これに限らず、他の織り組
織、例えば斜文織り、朱子織り、ななこ織り等を使用し
てもよい。
【0013】本発明に使用する補強用長繊維としては、
ガラス繊維、カーボン繊維、パラ系アラミド繊維、炭化
珪素繊維、アルミナ繊維などを挙げることができ、ま
た、熱可塑性樹脂繊維としては、ポリプロピレン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアセタ
ール、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリ
エーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、熱可塑性
ポリイミドなど、繊維化できるものならば特に限定され
ない。
【0014】本発明に使用する織物内における補強用長
繊維の容積率は高い程、弾性率が高くなるので望ましい
が、余りに高いと樹脂と繊維との接着が阻害されるので
限度があり、通常30〜70%、好ましくは35〜65
%に選定される。
【0015】本発明では、この様な補強用長繊維と熱可
塑性樹脂繊維とからなる織物に対して補強用長繊維の方
向に張力を掛けつつ熱固定を行って、長繊維強化熱可塑
性樹脂複合材を作成することを特徴とする。織物に対し
て張力を掛ける操作は、補強用長繊維が縦糸に用いられ
ている場合には、その織物を一対以上のローラで延伸す
ることで実施でき、また補強用長繊維が横糸に用いられ
ている場合には、クリップテンターないしピンテンター
で横方向への張力を掛けることで実施できる。ここで、
織物に対して掛ける張力としては、織物内の補強用繊維
がほぼ直線状に引き延ばされる張力とすることが好まし
い。
【0016】織物に対する熱固定を行うには、織物を熱
ロールと、その熱ロールに対して適当な圧力で押し付け
られている押えロールとの間に通し、これらのロールに
よって加熱加圧する方法を採ることが好ましい。このよ
うな熱ロールを用いた方法では、織物を連続的に処理す
ることが可能であり、かつ熱ロールの表面温度を制御す
ることにより織物の加熱温度を制御でき、温度制御が容
易となる利点が得られる。
【0017】本発明において織物に行う熱固定の程度と
しては、少なくとも熱可塑性樹脂繊維が補強用長繊維に
接着した状態である。この際、熱可塑性樹脂繊維が繊維
の形態を残した状態であってもよいし、或いは熱可塑性
樹脂繊維が熱溶融してリボン状(或いはフィルム状)と
なった状態であってもよい。前者の状態での熱固定を行
うには、熱固定温度として、熱可塑性樹脂の融点よりも
わずかに低い温度を用い、また、後者の状態での熱固定
を行うには、熱固定温度として、熱可塑性樹脂の融点よ
りもわずかに高い温度を用いればよい。
【0018】以上のように織物に張力を与えながら熱固
定して得た長繊維強化熱可塑性樹脂複合材の例を図面に
よって説明する。図1は縦糸に補強用長繊維1を、横糸
に熱可塑性樹脂繊維2を用いた織物に、縦糸方向に張力
を付与しながら熱固定を行って得た長繊維強化熱可塑性
樹脂複合材10を示すもので、(a)はその平面図、
(b)、(c)はそれぞれ(a)のB−B矢視図、C−
C矢視図である。この(b)、(c)に示すように、縦
糸である補強用長繊維1が引っ張られたために、横糸で
ある熱可塑性樹脂繊維2との交差部分において形成され
ていた湾曲が引き延ばされ、従って、補強用長繊維1は
ほぼ直線状に延びた状態となり、熱可塑性樹脂繊維2の
みが湾曲している。また、熱可塑性樹脂繊維2は繊維の
形態を残した状態で繊維同志が接着し、且つそれに交差
する補強用長繊維1に接着している。図2は熱固定の程
度を更に高めて得た長繊維強化熱可塑性樹脂複合材11
を示すもので、(a)はその平面図、(b)、(c)は
それぞれ(a)のB−B矢視図、C−C矢視図である。
この(b)、(c)に示すように、縦糸である補強用長
繊維1はほぼ直線状に引き延ばされており、その上下面
に、熱溶融してリボン状となった熱可塑性樹脂繊維2が
部分的に含浸している。
【0019】以上のようにして作成した長繊維強化熱可
塑性樹脂複合材を成形材料とし、これを適宜枚数、0
°、90°、或いは0°、45°、−45°、90°の
ごとく積み重ね、その後熱可塑性樹脂繊維の融点よりも
高い温度でプレス成形する。これにより熱可塑性樹脂繊
維が溶融し、補強用長繊維に含浸し、長繊維強化熱可塑
性樹脂板材が得られので、その板材から打抜き成形など
の手段によりリードバルブ用弁板を製造する。
【0020】
【作用】上記した本発明では、補強用長繊維と熱可塑性
樹脂繊維からなる織物であって、前記補強用長繊維を縦
糸又は横糸のいずれか一方のみに含んでいる織物を用意
し、該織物に補強用長繊維の方向に張力を掛けつつ熱固
定を行って、長繊維強化熱可塑性樹脂複合材を作成して
いるので、この複合材内では繊維が固定されており、通
常の織物に比べて繊維のばらけが少なく、織物裁断時の
ほつれなどを防止することが顕著となり、このため複合
材の取り扱い性が大幅に改善される。また、この複合材
を成形のために積層する際、補強用長繊維に目曲がりを
生じることがなく、このため積層作業が容易となる。
【0021】しかも、複合材内の補強用長繊維は、例え
ば図1(b)、図2(b)に示すように、ほぼ直線状に
延びた状態となっており、この状態で加圧成形されるの
で、熱可塑性樹脂繊維を溶融した時にも補強用長繊維に
たるみが生じることがなく、しかもこの補強用長繊維が
熱可塑性樹脂繊維で固定されているので加圧時にも動く
ことがほとんどなく、このため、補強用長繊維がきれい
に且つ直線状に配列された成形板材を作ることができ
る。このため、得られた板材は、補強用長繊維の補強効
果を十分に発揮した高強度の、且つ外観の良い製品であ
り、これより作ったリードバルブ用弁板は高性能を有し
ている。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0023】実施例1 縦糸:カーボン繊維 T300 B 1000 40B 66tex 打込み密度 22本/25mm 横糸:ナイロン6繊維 28tex 打込み密度 22本/25mm 強化用繊維含有率:60vol% を以て構成する平織の一方向性交織布を製織し、油剤を
除去したのち、一旦ロールに巻き取り、これをテンショ
ン装置及び押えロールを持った熱ロールにかけ、温度2
20°C、圧力6kg/cmで加熱、加圧し、図1に示
すような形態の長繊維強化熱可塑性樹脂複合材を得た。
【0024】この複合材を成形材料として、0°/90
°/0°/90°/0°の様に5層交互積層し、オート
クレーブで平板を成形した後、所定のリードバルブ弁板
を切り出し、耐久テストを実施した。テストに利用した
リードバルブ弁板のサイズは、20mm×50mm×厚
さ0.4mmであった。
【0025】実施例2 縦糸:ナイロン12繊維 26tex 打込み密度 22本/25mm 横糸:カーボン繊維 T300 B 1000 40B 66tex 打込み密度 22本/25mm 強化用繊維含有率:60vol% を以て構成する平織の一方向性交織布を製織し、油剤を
除去したのち、クリップテンターで両耳を把持して横糸
方向に緊張しつつ、200°Cで熱処理し、図1に示す
ような形態の長繊維強化熱可塑性樹脂複合材を得た。
【0026】この複合材を成形材料として、実施例1と
同様に成形したのち、所定のリードバルブ弁板を切り出
し、耐久テストを実施した。テストに使用したリードバ
ルブ弁板のサイズは、20mm×50mm×厚さ0.4
mmであった。
【0027】実施例3 縦糸:カーボン繊維 T300 B 1000 40B 66tex 打込み密度 22本/25mm 横糸:ポリエーテルエーテルケトン繊維 32tex 打込み密度 22本/25mm 強化用繊維含有率:60vol% を以て構成する平織の一方向性交織布を製織した。この
交織布を、熱ロールの温度を300°Cとした以外は、
実施例1と同じ方法でリードバルブ弁板を作成し、耐久
テストを実施した。テストに利用したリードバルブ弁板
のサイズは、20mm×50mm×厚さ0.4mmであ
った。
【0028】比較例1 実施例1で用意した加熱処理加工する前の交織布を用い
て、実施例1と同じ方法でリードバルブ弁板を作成し、
耐久テストを実施した。テストに利用したリードバルブ
弁板のサイズは、20mm×50mm×厚さ0.4mm
であった。
【0029】比較例2 実施例2で用意した加熱処理加工する前の交織布を用い
て、実施例2と同じ方法でリードバルブ弁板を作成し、
耐久テストを実施した。テストに利用したリードバルブ
弁板のサイズは、20mm×50mm×厚さ0.4mm
であった。
【0030】比較例3 市販のカーボン繊維/エポキシ樹脂のプリプレグ(強化
用繊維含有率:54vol%)を用いてリードバルブ弁
板を成形し、それを用いて耐久テストを実施した。テス
トに利用したリードバルブ弁板のサイズは、20mm×
50mm×厚さ0.4mmであった。
【0031】比較例4 市販のガラス繊維/エポキシ樹脂のプリプレグ(強化用
繊維含有率:48vol%)を用いてリードバルブ弁板
を成形し、それを用いて耐久テストを実施した。テスト
に利用したリードバルブ弁板のサイズは、20mm×5
0mm×厚さ0.4mmであった。
【0032】以上の実施例1〜3、比較例1〜4におけ
る作業性、成形品の外観及び引張り強さ、リードバルブ
の耐久テストの結果を表1に示す。なお、ここで、作業
性は、作業時の目曲がり、切断時のほつれの生じにくい
ものを良(○)とし、外観は、成形品の補強用繊維の曲
がりが目立たないものを良(○)としている。また、耐
久性は、吸気側及び排気側に弁を装着した吸排気量が変
更できるシリンダーを毎分約3,300回往復運動させ
ることにより、エアーを負荷としてリードバルブ弁板に
与え、計10,000,000回、リードバルブ弁板を
開閉させても、弁板が破損しない最大排気量を測定し、
その排気量で示す。
【0033】
【表1】
【0034】上記表1より明らかなように、熱固定した
交織布を用いる実施例1〜3では、熱固定しない交織布
を用いた比較例1、2に比べ作業性が良く、且つ外観の
良い、成形品が得られた。また、曲げ強さ、耐久性とも
優れていた。なお、熱硬化性樹脂のプリプレグを用いた
比較例3、4では作業性、外観は良好であるが、曲げ強
さが実施例1〜3に比べてかなり劣っており、またリー
ドバルブ耐久性においても実施例1、2に対して劣って
いた。
【0035】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明方法によ
れば、補強用長繊維と熱可塑性樹脂繊維からなる織物
を、補強用長繊維の方向に張力を掛けながら熱固定して
長繊維強化熱可塑性樹脂複合材を作成し、それを用いて
リードバルブ弁板を成形しているので、織物を成形用の
複合材として使用したにもかかわらず、その複合材内の
繊維が固定されており、このため、切断時にほつれが生
じたり、積層する際に補強用長繊維にばらけや目曲がり
が生じることがなく、成形作業が容易であり、しかも、
複合材内の補強用長繊維が真っ直ぐに引っ張られた状態
であるので、出来上がった成形品中でも補強用長繊維が
きれいに且つ直線状に配列されており、高強度の且つ外
観の良いリードバルブ弁板を製造できるという効果を有
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施の途中で得られる長繊維強化
熱可塑性樹脂複合材の1例を示すもので、 (a)はその概略平面図 (b)は(a)のB−B矢視図 (c)は(a)のC−C矢視図
【図2】上記長繊維強化熱可塑性樹脂複合材の他の例を
示すもので、 (a)はその概略平面図 (b)は(a)のB−B矢視図 (c)は(a)のC−C矢視図
【符号の説明】
1 補強用長繊維 2 熱可塑性樹脂繊維 10、11 長繊維強化熱可塑性樹脂複合材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強用長繊維と熱可塑性樹脂繊維からな
    る織物であって、前記補強用長繊維を縦糸又は横糸のい
    ずれか一方のみに含んでいる織物を用意し、該織物に補
    強用長繊維の方向に張力を掛けつつ熱固定を行って、長
    繊維強化熱可塑性樹脂複合材を作成し、この長繊維強化
    熱可塑性樹脂複合材を成形材料として加熱加圧成形し、
    リードバルブ用弁板を製造することを特徴とするリード
    バルブ用弁板の製造方法。
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Cited By (2)

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