JPH0510653Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の分野〕 本考案はベルト用のバツクルに関し、詳しくは
ベルト抜け止め用の薄板部材を設けて成るスナツ
プ釦付きバツクルに関する。

〔従来技術の説明〕

従来からトレンチコートのベルト等に一般的に
使用されているバツクルは、一般に、金属製の枠
型リングと、その中央に一体成形された支持杆と
より成り立つている。こうしたバツクルではベル
ト地はその一端が前記支持杆にループ状に巻き回
され、次で該巻き回された端部が前記ベルト地に
縫い付けられる。そしてベルトの使用時にはベル
ト地の他端が前記枠型リングの前記支持杆の両側
の開口部に挿通され、次いで支持杆を挟んで隣り
合う開口部に挿通され、挿通されたベルト地が、
前記枠型リングの下方縁部及び前記支持杆を巻く
ベルト地との間の摩擦作用によつて係止される。
然し乍ら、前記構成のバツクルでは前述の如き枠
型リングへのベルト端部の差し通し作業がベルト
使用の都度必要であり、もし前記各開口部の幅が
狭い場合等にはそうした作業はかなり面倒なもの
となる。一方、枠型リングへのベルト地の取付け
に際しての支持杆へのベルト端部の巻き回し及び
その位置での縫い付け作業も又比較的面倒であ
る。そこで、第１図及び２図に示すような、型枠
リング２の支持杆４の裏側にスナツプ釦の雌側６
を設け、一方、ベルト地８の端部にスナツプ釦の
雄側１０を設けた端部部材１２を配設し、前記各
スナツプ釦によつて両部材を弾発的に係合させて
ベルト締めを行う組み合わせ型のバツクルが考案
された。然し乍らそうしたバツクルは、バツクル
を大型化するとそれに伴つてベルト地８を通す為
の環状開口部１４も又大型化し、特にそこに薄手
のベルト地を挿通する場合にそうしたベルト地が
第２図に矢印で示す如くバツクルから抜け落ちて
しま恐れがある。

〔考案の目的〕

従つて、本考案の目的は薄手のベルト地をベル
トの抜け落ち無く使用し得る大型のバツクルを提
供することである。

本考案の他の目的は、異なる厚さのベルト地と
組み合わせて使用可能なバツクルを提供すること
である。

〔考案の概要及び効果〕

本考案によれば、ベルト地を掛け通す為の支持
杆がそのほぼ中央を差し渡して一体成形された矩
形或は環状の枠型リングを含んで成るバツクルで
あつて、前記枠型リングの支持杆の表側に該型枠
リングの環状開口部の一部を覆つて薄板部材を配
設したことを特徴とするバツクルが提供される。

前記薄板部材は薄手のベルト地が前記型枠リン
グに刺し通された場合は前記ベルト地によつて小
さく撓んで撓みの反発力でもつてベルト地を前記
型枠リングに押し付けてベルト地を型枠リングと
しつかり係合させ前記型枠リングからの抜け落ち
を防止する。一方、前記型枠リングに厚手のベル
ト地が刺し通された場合には大きく撓み、それに
よつて厚手のベルト地の挿通を妨害することが無
い。

〔好ましい実施例の説明〕

以下に図面を参照して本考案の薄板部材付きバ
ツクルを詳しく説明する。

第３図から第６図を参照されたい。第３図は本
考案の薄板部材付きバツクルの枠型リング２０を
表側から見た平面図である。枠型リング２０の中
央には前記枠型リング２０を差し渡して支持杆２
２が一体的に形成されている。該支持杆２２の裏
側面は好ましくは平坦形状とされ、そこに複数の
弾発係合部材、好ましくはスナツプ釦の雄部材又
は雌部材２４が配設される。そして前記支持杆２
２の表側には好ましくは弾性部材から成りベルト
と摺接する薄板部材２４が結合される。該薄板部
材２４は、前記枠型リング２０と支持杆２２とに
よつて該支持杆２２の各側に画成されるベルト通
し用の開口部２６を部分的に覆う状態で配設され
る。前記薄板部材２４は第４図に示されるように
予め幾分湾曲した形状としても良く或は平坦形状
に形成し各縁部を丸み付けしても良い。ベルト地
の一方の端部には、第５図に示す如く端部部材３
０がその表側面が前記枠型リング２０の裏側面と
対向する様にして配設される。該端部部材３０は
好ましくはベルト地の前記端部部材３０をそこに
嵌入し且つ止着し得る形状とされる。前記端部部
材３０の前記表側面は好ましくは平坦形状とされ
その前記枠型リング２０の裏側面に設けたスナツ
プ釦の雄部材又は雌部材３２と対応する位置には
スナツプ釦の雌部材又は雄部材３４が配設され
る。第５図及び６図は、厚手及び薄手のベルト地
を本考案の薄板部材２４を具備する枠型リング２
０に通した状態をも又例示する。

ベルト地が第５図に示す如く厚手のベルト地２
８である場合、薄板部材２４は前記ベルト通し用
の開口部２６に挿通された前記厚手のベルト地２
８の裏側と摺接しそれによつて前記ベルト地の抜
け止め作用を為すと同時に大きく撓み、それによ
つて破断を免れる。一方、第６図に示すように薄
手のベルト地２８′を挿通する場合は、前記薄板
部材２４は前記薄手のベルト地の裏側と摺接する
ことによつて厚手のベルト地の場合と同様にベル
ト地の抜け止め作用を為し、同時に小さく撓み、
その撓みの反発力でもつて薄手のベルト地を枠型
リング２０に押し付け、この押し付け力によつて
前記薄手のベルト地２８′は枠型リング２０に於
てしつかりと保持される。

以上本発明を具体例を参照して説明したが、本
発明の内で多くの変更を為し得ることを銘記され
たい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来から使用されているバツクルをベ
ルト地に取り付けた状態で示す一部を省略した平
面図である。第２図は、第１図のバツクルのベル
ト締め使用状態を例示する断面図である。第３図
は、本発明のバツクルの枠型リングを表側から見
た平面図である。第４図は、第３図の断面図であ
る。第５図は本考案のバツクルを厚手のベルト地
と共に使用する状態を例示する断面図である。第
６図は本考案のバツクルを薄手のベルト地と共に
使用する状態を例示する断面図である。 尚、図中主な部分の名称は以下の通りである。
２０……枠型リング、２８……厚手のベルト地、
２２……支持杆、２８′……薄手のベルト地、２
４……薄板部材、２６……環状開口部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ベルト地を掛け通す為の支持杆がそのほぼ中
   央を差し渡して一体成形された矩形或は環状の
   枠型リングを含んで成るバツクルであつて、前
   記枠型リングの支持杆の表側に該型枠リングの
   環状開口部の一部を覆つて薄板部材を配設した
   ことを特徴とするバツクル。 ２ 枠型リングはベルト地の長手方向に沿つて摺
   動自在である実用新案請求の範囲第１項記載の
   バツクル。 ３ 端部部材の表側に配設されたスナツプ釦の雌
   部材、又は雄部材は端部部材の長孔に取付けら
   れて成る実用新案請求の範囲第１項記載のバツ
   クル。 ４ 枠型リング及び端部部材は金属製或はプラス
   チツク製である実用新案請求の範囲第１項記載
   のバツクル。 ５ 薄板部材の表側をベルト地の裏側が摺動する
   ようになつている実用新案請求の範囲第１項記
   載のバツクル。 ６ 薄板部材は可撓性材料から作製されて成る実
   用新案請求の範囲第１項記載のバツクル。 ７ 枠型リングはベルト地に固定されず且つ後面
   部の一部にスナツプ釦の雄部材又は雌部材が配
   設されて成る実用新案請求の範囲第１項記載の
   バツクル。 ８ 枠型リングは、ベルト地の一端に止着され表
   側にスナツプ釦の雌部材又は雄部材が配設され
   て成る端部部材と組み合わせられる実用新案請
   求の範囲第１項記載のバツクル。