JPH0510280B2 - - Google Patents

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JPH0510280B2
JPH0510280B2 JP60107260A JP10726085A JPH0510280B2 JP H0510280 B2 JPH0510280 B2 JP H0510280B2 JP 60107260 A JP60107260 A JP 60107260A JP 10726085 A JP10726085 A JP 10726085A JP H0510280 B2 JPH0510280 B2 JP H0510280B2
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Japan
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signal
wave disturbance
hull
course
estimated
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JP60107260A
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Takashi Morimoto
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Yokogawa Electric Corp
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Yokogawa Electric Corp
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 ≪産業上の利用分野≫ 本発明は、舶用オートパイロツトの省力化と、
操舵特性および省燃費性の改善に関するものであ
る。さらに詳しくは、正確な波浪外乱補正と、省
エネモードへの出力切換が可能な舶用オートパイ
ロツトに関するものである。
≪従来技術≫ 従来の舶用オートパイロツトは、例えば船首方
位信号発生器であるジヤイロコンパスからの船首
方位信号に基づいて自己位置を連続的に推定演算
し、船体を設定コース上にヨー軸周りの姿勢制御
のみで乗せる様な自動制御方法を採用するものが
ほとんどであつた。即ち、ヨー軸周りの姿勢制御
のみで船体の設定コースと船首方位の差、変針時
の設定ターンレート(切替スイツチ等を用いて手
動でターンレートを設定し出力していた)と実測
のターンレートの差がゼロになる様に制御ゲイン
を航海士が調整し、比例・積分・微分(以下
「PID」という)制御を行つていた。
第7図はこの様な舶用オートパイロツトの従来
例を示すブロツク線図である。図において、1は
船体、2は船首方位信号ψを出力するジヤイロコ
ンパス、3は命令舵角信号Upを演算し出力する
演算部である。この演算部3は船首方位信号ψと
設定針路信号ψmpとから針路偏差信号Δψpを出力
する減算器4と、ターンレート信号ψ・(・は1階
微分を表わす。以下同様)を出力するターンレー
ト演算部5(図では船首方位信号ψを微分回路を
用いて微分しているが、別途ターンレートメータ
(図省略)を用いる場合もある)と、ターンレー
ト信号ψ・と外部から機械的に設定された設定ター
ンレート信号ψ・mpとの差を取りターンレート偏
差信号Δψ・pを出力する減算器51と、一次遅れ
もしくは二次遅れフイルタ等から成る入力フイル
タ部6と、この入力フイルタ部6でフイルタリン
グされた針路偏差F信号Δψ^p(Fはフイルタリン
グを表わし、∧は計算された値(推定値)を表わ
す。以下同様)及びターンレート偏差F信号Δψp
をPID演算し命令舵角信号Upを出力するPID演算
回路7とから成る。8は命令舵角信号Upに基づ
いて舵9を駆動させる舵取り機である。
この様な構成の舶用オータパイロツトにおける
操舵機能を以下に説明する。
減算器4は、船首方位信号ψと設定針路信号
ψmpとを比較し、針路偏差信号Δψpを入力フイル
タ部6に出力する。又、減算器51は、ターンレ
ート信号ψ・と設定ターンレート信号ψ・mpとを比
較し、ターンレート偏差信号Δψ・pを入力フイル
タ部6に出力する。針路偏差信号Δψpとターンレ
ート偏差信号Δψ・pは、入力フイルタ部6であら
かじめ手動設定されたフイルタ設定値Mfに基づ
いてフイルタリングされ、針路偏差F信号Δψ^p
ターンレート偏差F信号ΔψpとしてPID演算回路
7に導かれる。PID演算回路7は、外部から航海
士によつて手動で設定される制御パラメータMg
(例えばPID制御ゲインや時定数)に基づいて針
路偏差F信号Δψ^pとターンレート偏差信号Δψp
PID演算し、命令舵角信号Upとして舵取り機8に
出力し舵9を駆動する。
≪発明が解決しようとする問題点≫ ところで、この様な構成の舶用オートパイロツ
トには、次の様な問題点があつた。
:PID演算回路7において、制御パラメータ
Mgを外部から航海士が手動設定しているた
め、船体1の運動特性の変化に対して前記制御
パラメータMgを常に適正な値に調整すること
が容易でない。制御パラメータMgを適正な値
に調整できないと、望ましい制御特性、即ち高
い保針能力(針路保持)と高い変針能力(針路
変更)が得にくく、従つて輸送の高信頼性が望
めず、又パイロツトシステムの省燃費化を達成
することも困難である。
:仮に制御パラメータMgを適正な値に調整す
ることができたとしても、気象や海象の変化に
いちいち対応してこれを設定する航海士にかか
る負担は非常に大きなものとなる。
:入力フイルタ部6は一次遅れ(又は、二次遅
れ)フイルタで構成されているので十分なフイ
ルタリング効果が得られず、操舵特性および省
燃費性が低下する。
:変針時においては、設定ターンレートと実測
ターンレートとの差を検出しこの差に応じて一
定の設定ターンレート信号を変針終了時点まで
保持するので、船体が慣性の影響を受けて大き
なオーバーシユートを起こしてしまう。狭水道
航行中にオーバーシユートが大きいと、他船と
の衝突や対岸への坐礁等の危険が生じる。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもの
であつて、その船体にとつて高い保針性と高い変
針性を満足しつつ燃料消費料を最小にするような
最適な制御ゲインを航海士の手をわずらわせるこ
となく、自動的に決定できるようにするととも
に、船体の運動特性等が変化した場合にあつて
も、常に最適運航を可能にする舶用オートパイロ
ツトを提供することを目的とする。
≪問題点を解決するための手段および作用≫ 本発明の舶用オートパイロツトは、船首方位信
号、ターンレート信号および舵角信号にもとづい
て制御すべき船体に最適な操舵角信号を得るよう
にしたもので、以下のような機械および作用とし
た。
第1の発明: まず船体特性推定演算部は船首方位信号とター
ンレート信号と舵角信号から船体特性の推定値で
ある推定船体パラメータを演算し出力する。船体
運動推定演算部は前記船首方位信号と前記ターン
レート信号と前記舵角信号を入力して、前記推定
船体パラメータ信号で係数が設定される船体モデ
ルを用いて前記船体の運動を推定演算し推定針路
方位信号と推定ターンレート信号を出力する。波
浪外乱周波数決定部は前記ターンレート信号と前
記舵角信号と前記推定船体パラメータを入力し、
波浪外乱周波数を決定して波浪外乱周波数信号を
出力する。波浪外乱推定演算部は前記船首方位信
号と前記ターンレート信号と前記舵角信号と前記
波浪外乱周波数信号と前記推定船体パラメータか
ら前記船体が制御可能な周波数の前記船体に働く
波浪外乱の大きさを推定演算する。海象判定部は
前記ターンレート信号と前記波浪外乱周波数信号
を入力し、前記波浪外乱の状態から海象状況を判
定し判定波浪外乱周波数を出力する。保針変針最
適ゲイン調整部は前記船体特性推定演算部から入
力する推定船体パラメータ信号に対応する最適ゲ
インを出力し、保針変針最適操作量演算部はこの
最適ゲイン出力によつて制御ゲインを設定され、
前記船体運動推定演算部から入力する推定針路方
位信号と推定ターンレート信号に演算を施す。波
浪外乱最適ゲイン調整部は前記海象判定部の判定
波浪外乱周波数出力に対応する最適ゲインを出力
し、波浪外乱最適操作量演算部はこの最適ゲイン
出力によつて制御ゲインを設定され、前記波浪外
乱推定演算部から入力する推定波浪外乱信号に演
算を行なう。合成最適操作量演算部は前記保針変
針最適操作量演算部および前記波浪外乱最適操作
量演算部からの操作量出力を加算して最適操舵角
信号を出力する。
第2の発明: まず船体特性推定演算部は船首方位信号とター
ンレート信号と舵角信号から船体特性の推定値で
ある推定船体パラメータを演算し出力する。船体
運動推定演算部は前記船首方位信号と前記ターン
レート信号と前記舵角信号を入力して、前記推定
船体パラメータ信号で係数が設定される船体モデ
ルを用いて前記船体の運動を推定演算し推定針路
方位信号と推定ターンレート信号を出力する。波
浪外乱周波数決定部は前記ターンレート信号と前
記推定船体パラメータを入力し、波浪外乱周波数
を決定して波浪外乱周波数信号を出力する。波浪
外乱推定演算部は前記船首方位信号と前記ターン
レート信号と前記舵角信号と前記波浪外乱周波数
信号と前記推定船体パラメータから前記船体が制
御可能な周波数の前記船体に働く波浪外乱につい
て複数のカルマンフイルタで交互に推定演算と予
測演算を行う。海象判定部は前記ターンレート信
号と前記波浪外乱周波数信号を入力し、前記波浪
外乱の状態から海象状況を判定し判定波浪外乱周
波数を出力する。保針変針最適ゲイン調整部は前
記船体特性推定演算部から入力する推定船体パラ
メータ信号に対応する最適ゲインを出力し、保針
変針最適操作量演算部はこの最適ゲイン出力によ
つて制御ゲインを設定され、前記船体運動推定演
算部から入力する推定針路方位信号と推定ターン
レート信号に演算を施す。波浪外乱最適ゲイン調
整部は前記海象判定部の判定波浪外乱周波数出力
に対応する最適ゲインを出力し、波浪外乱最適操
作量演算部はこの最適ゲイン出力によつて制御ゲ
インを設定され、前記波浪外乱推定演算部から入
力する波浪外乱予測信号に演算を行なう。合成最
適操作量演算部は前記保針変針最適操作量演算部
および前記波浪外乱最適操作量演算部からの操作
量出力を加算して最適操舵角信号を出力する。
≪発明の実施例≫ 以下図面を用いて詳細に説明する。
第1図は本発明の舶用オートパイロツトの一実
施例を示すブロツク線図、第2図は第1図装置の
動作を説明するためのフローチヤートである。第
1図において第7図と重複する部分・機能につい
ては同一番号・符号を付けてその説明を省略す
る。
第1図において、10は船首方位信号ψとター
ンレート信号ψ・と舵角信号δから船体特性の推定
値である推定船体パラメータα^、β^(^は推定値を
意味する)を出力する船体特性推定演算部、11
は前記船首方位信号ψと前記ターンレート信号ψ・
と前記舵角信号δを入力して前記推定船体パラメ
ータα^,β^で係数が設定される船体モデルを用い
て前記船体1の運動を推定演算し推定針路方位信
号ψ^と推定ターンレート信号ψを出力する船体運
動推定演算部、12は前記ターンレート信号ψ・と
舵角信号δと推定船体パラメータα^,β^を入力し、
波浪外乱周波数ω1,ω2を決定して出力する波浪
外乱周波数決定部、13は前記船首方位信号ψと
前記ターンレート信号ψ・と前記舵角信号δと前記
波浪外乱周波数信号ω1,ω2と前記推定船体パラ
メータα^,β^から前記船体1が制御可能な周波数
の前記船体1に働く波浪外乱を推定または予測演
算する波浪外乱推定演算部、14は前記ターンレ
ート信号ψ・と前記波浪外乱周波数信号ω1,ω2
入力し、前記波浪外乱の状態から海象状況を判定
し判定波浪外乱周波数を出力する海象判定部、1
5は前記船体特性推定演算部10から入力する推
定船体パラメータα^,β^に対応する最適ゲイン〓1
を出力する保針変針最適ゲイン調整部、16はこ
の保針変針最適ゲイン調整部15からの前記最適
ゲイン〓1によつて制御ゲインを設定され、前記
船体運動推定演算部11から入力する推定針路方
位信号ψと推定ターンレート信号ψに演算を行な
う保針変針最適操作量演算部、17は前記海象判
定部14の出力に対応する最適ゲイン〓2を出力
する波浪外乱最適ゲイン調整部、18はこの波浪
外乱最適ゲイン調整部17からの前記最適ゲイン
出力〓2によつて制御ゲインを制定され、前記波
浪外乱推定演算部13から入力する波浪外乱予測
信号W^dに演算を行なう波浪外乱最適操作量演算
部、19は前記保針変針最適操作量演算部16お
よび前記波浪外乱最適操作量演算部18からの操
作量出力Uδ1,Uδ2を加算して最適操舵角信号Uδ
を出力する合成最適操作量演算部である。
以下に、これらの各部を第1図及び第2図にも
とづいて更に詳細に説明する。
<船体運動推定演算部11> 船体運動推定演算部11は船首方位信号ψとタ
ーンレート信号ψ・と舵角信号δを入力して、次式
により推定針路方位信号ψψ^と推定ターンレート
信号ψを推定演算する。
dψ(t)/dt=−α^(t)ψ(t)+β^(t)δ+β^(t)W^d(t)
+K11
(ψ・(t)−ψ(t))+K12(ψ(t)−ψ^(t))+K11v1(t)

K12v2(t)…… (1) dψ^(t)/dt=ψ(t)+K21(ψ・(t)−ψ(t))+K22(ψ
(t)ψ^
(t))+K21v1(t)+K22v2(t)…… (2) たたしα^(=1/Tv;Tvは追従性指数)、β^(=
Kv/Tv;Kvは旋回性指数)は後述の船体特性
推定演算部10で推定される船体自身のパラメー
タ、W^dは後述の波浪外乱推定演算部13で推定
される波浪外乱の推定値、v1、v2は測定ノイズ、
tは時間である。
推定式(1)(2)は、船体の旋回時の数式モデルを、
外乱によるヨーイングを等価的な舵角に置き換え
て波浪外乱Wdとした式 ψ‥(t)+αψ・(t)=βδ(t)+βWd(t)…… (3) で表わして、これに公知のカルマンフイルタの理
論を適用することにより得られる。この結果カル
マンゲインK11〜K22はψ−ψ^、ψ−ψの分散を最
小にするように決定される。
<船体特性推定演算部10> 船体特性推定演算部10は船首方位信号ψとタ
ーンレート信号ψ・と舵角信号δから船体特性の推
定値である推定信号パラメータα^,β^を前記(1)(2)
式および次の(4)(5)式により推定演算する。
dα^(t)/dt=K31(ψ・(t))+K32(ψ(t)−ψ^(t))
+K31v1
(t)+K32v2(t)…… (4) dβ^(t)/dt=K41(ψ・(t)−ψ〓)+K42(ψ(t)−ψ^
(t))+
K41v1(t)+K42v2(t)…… (5) これらの式は前記同様船体モデルを(3)式で表わす
とともに、船体パラメータα,βも未知量として
取扱い、これにカルマンフイルタの理論を適用す
ることにより得られる。この場合カルマンゲイン
K11〜K42はψ−ψ^,(ψ・−ψ,α−α^,β−α^の

散を最小にするように決定される。
上記の船体特性推定演算部10の演算速度を船
体運動推定演算部11よりも速くすれば、相互の
干渉をなくして動作特性を向上することができ
る。
<波浪外乱周波数決定部12> 海象が変化した時、船体特性推定演算部10か
らの推定船体パラメータα^,β^とターンレート信
号ψと舵角信号δを入力する波浪外乱周波数決定
部12は、次のようにしてその海象における、そ
の船体1にとつて制御可能な波浪外乱周波数を決
定する。
すなわち、まず推定船体パラメータα^,β^から
船体1が制御可能(又は応答可能)な低周波数帯
域ωεを求める(第3図)。
次にターンレート信号ψ・と舵角信号δと船体の
伝達関数G(推定船体パラメータα^,β^により定ま
る)より次式で等価舵角波浪外乱のパワースペク
トル密度Φwdを計算する。
Φwd(ω)=Φ〓〓(ω)/|G(ω)|2−Φ〓(ω
)……
(6) ただしΦ〓〓はターンレート信号のパワースペク
トル、Φ〓は舵角信号のパワースペクトルである。
この周波数スペクトル密度が前記低周波数帯域
において最大値(その船体の保針性に最も影響を
及ばす値)及び2番目の値をとる周波数(正確に
は角周波数)ω1,ω2を求め、これらを波浪外乱
周波数として出力する(第3図)。
(6)式はターンレート信号のパワースペクトル
Φ〓〓の他に舵角信号のパワースペクトルΦ〓の影
響も反映しているので、正確に波浪外乱周波数を
決定することができる。
上記の(6)式は次のようにして求められる。船体
1の不規則雑音v(平均値は0)を含んだターン
レートyは、 y(t)=ψ・(t)+v(t)…… (7) となる。簡単のためにv=0とし、(3)式の船体運
動方程式に(7)式を代入しラプラス変換すると y(s)=G(s){δ(s)+Wd(s)} ……(8) となる。ただしG(s)は船体の運動特性を表す伝達
関数である。(8)式から出力yすなわちターンレー
トのパワースペクトル密度Φ・〓〓を求めると次
式であらされる。
Φ〓(ω)=|G(ω)|2{Φ〓(ω)+Φ〓w+Φ
w〓+Φwd
(ω)} ……(9) ここで、G(ω)はG(s)の周波数表現、Φ〓(ω)
は前述の通り、Φ〓wとΦw〓は蛇角信号と波浪外乱
の相互パワースペクトル密度、Φwd(ω)は波浪
外乱のパワースペクトル密度である。(9)式を波浪
外乱のパワースペクトル密度Φwd(ω)について
解くと、 Φwd(ω)=Φ〓ψ(ω)/|G(ω)|2−{Φ〓
(ω)+
Φ〓w+φw〓} ……(10) となり、ここでφ〓≫φw〓、φ〓≫φw〓なので、φ〓
w
φw〓を無視でき、前記の(6)式を得ることができる。
尚、上記の例では波浪外乱周波数として前記低
周波数帯域における第1、第2の周波数成分のみ
を求めているが、これに限定されるものではな
く、第3周波数成分以降をさらに追加して後述の
波浪外乱推定に利用してもよい。このようにすれ
ば、波浪外乱に関するフイードフオワード制御特
性は更に改善される。
<波浪外乱推定演算部13> 波外害乱推定演算部13における複数のカルマ
ンフイルタは、それぞれ船首方位信号ψとターン
レート信号・と蛇角信号δと船体特性推定演算部
10からの推定船体パラメータα^,β^および前記
波浪外乱周波数決定部12から出力される波浪外
乱周波数ω1,ω2を入力して、船体1によつて制
御可能な周波数の波浪外乱Wdの大きさを前記(1)
(2)式および次の(11)(12)(13)(14)式により推定演算す
る。
dx・12(t)/dt=−ω1x^12(t)+K61(・(t)−・(
t))+
K62(ψ(t)−^ψ^(t))+x^22(t)+K61v1+K62v2(t)
……(11) dx^12(t)/dt=x・12(t)+K71(・(t)−・(t))+
K72(ψ
(t)−x^(t))+K71v1(t)+K72v2(t) ……(12) dx・22(t)/dt=−ω2x^22(t)+K81・(t)−・(t)
)+K82
(ψ(t)−^(t))+K81v1(t)+K82v2(t) ……(13) dx^22(t)/dt=x・22(t)+K91・(t)−ψ〓(t))+K9
2
(ψ(t)
−ψ^(t))+K91v1(t)+K92v2(t) ……(14) ただし w^(t)=x^12(t) これらの式は前記同様船体モデルを(3)式で表わす
とともに、波浪外乱のモデル式を2つの周波数
ω1,ω2の正弦波と白色ノイズWrとで構成した次
の(15)(16)(17)式で表わし、これにカルマンフイルタの
理論を適用することにより得られる。
x12(t)=Wd(t) ……(15) x‥12(t)=−ω1x12(t)+x22(t) ……(16) x‥22(t)=−ω2x22(t)+Wr(t) ……(17) この場合カルマンゲインK61〜K92はψ−ψ^、ψ〓
−ψ〓、x12−x^12、x12−x〓12、x22−x^22、x〓22−x
22
分散を最小にするように決定される。
第4図の動作説明図に示すように、上記のよう
にして推定演算された波浪外乱(簡単のため、こ
こでは単一の周波数のみを取扱う) W^d(t)=a^sin(ω1t+x^) ……(18) に対し実際の外乱が次式 Wd(t)=asin[(ω1+Δω)t+θ) ……(19) のように微少な周波数ずれを有していると、推定
演算が整定した段階ではa^=a、θ^と一致してい
ても、整定後は(カルマンゲインが0となつて)
a^、θ^を修正する能力は消失するので、時間tと
ともに位相誤差Δωtが増大する。仮に位相誤差
Δωの増大を放置すると、図に示すようにΔωt=
Δθ=πのとき最悪の状態となる。この様な状態
を避けるため、本装置では次のように対応してい
る。
波浪外乱推定演算部13が2つのカルマンフイ
ルタA,Bで構成されている場合の動作を第5図
のフローチヤートを用いて説明する。一方のカル
マンフイルタAにおいて推定演算が整定すると、
このときの整定値は他方のカルマンフイルタBに
おける推定演算の初期値となるとともに、フイル
タBが整定するまでの間フイルタAにおける波浪
外乱の予測演算に用いられ、その予測値が制御の
段階で(波浪外乱最適操作量演算部18の入力とし
て)使用される。同様にフイルタBにおいて推定
演算が整定すると、このときの整定値はフイルタ
Aにおける推定演算の初期値となるとともに、フ
イルタAが整定するまでの間フイルタBにおける
波浪外乱の予測演算に用いられ、その予測値が制
御の段階で使用される。すなわち一方のフイルタ
が予測演算に使用されている間、他方のフイルタ
が推定演算を行つて常に予測演算に備えるように
構成されている。各々カルマンフイルタは推定演
算の開始の度にフイルタゲインリセツト指令でカ
ルマンゲインを再設定されるので、推定演算の整
定によりいつたん推定能力を失つたフイルタが再
び推定能力を回復することができる。この結果、
第6図のタイムチヤート(フイルタ2つの場合)
に示すように、予測演算中に増大していた波浪外
乱の推定値(整定値)と実際の波浪外乱との間の
位相誤差Δθは、再び推定演算により観測データ
とモデルの出力予測値との差にフイルタゲインを
掛けた量で修正されてゆく(これに対し、フイル
タが1つ場合には、図のようにΔωが一定の場
合、整定した波浪外乱の推定値と実際の波浪外乱
との間の位相誤差Δθは時間の経過にしたがつて
増大し続けてしまう。)。
この様な構成とすることにより、波浪外乱推定
値の位相ずれによる、波浪外乱制御の劣化の防ぎ
優れた保針制御効果を得ることができる。
<海象判定部14> 海象が変化すれば波浪外乱Wdの状態も変化
し、波浪外乱Wdの推定も再度実行しなければな
らないし、波浪外乱フイードフオワード量も変更
しなければならない。海象判定部14はターンレ
ート信号・と蛇角信号δおよび、前記波浪外乱周
波数決定部12で決定された波浪外乱周波数ω1
ω2を入力して海象の状態を判定する。
即ち、海象判定部14は(6)式で求められた波浪外
乱のパワースペクトル密度φwd(ω)の最大値を、
あらかじめ決めておいた設定値φwd0、Φwd2と比較
することにより、その時の海象レベルを判定す
る。
: CALM SEA(目視波高が0〜0.1m程度の
鏡のように滑らか海象)の場合は、MAX[φwd
(ω)]≦φwd0 ……(20) となるので、波浪外乱の推定および制御は原則
として行なわない。
: ROUGH SEA(目視波高が2.5〜4m程度
の波がやや高い海象)の場合は、 φwd0<MAX[φwd(ω)]≦φwd1 ……(21) となるので、波浪外乱の推定を行なう。
: VERY ROUGH SEA(目視波高が4.0〜6
m程度の波がかなり高い高象)の場合は、 φwd1<MAX[φwd(ω)]≦φwd2 ……(22) となるので、波浪外乱の推定を行なう。
: HIGH ROUGH SEA(目視波高が6m以
上の非常に荒れた海象)の場合は、φwd2
MAX[φwd(ω)]≦φ ……(23) となるので、船体の安全性のために波浪外乱の
推定および制御は原則とて行なわない。
上記のの場合には判定波浪外乱周波数ω10
=ω1、ω20=ω2を波浪外乱最適ゲイン調整部17
に出力する。
<保針変針最適ゲイン調整部15> 保針変針最適ゲイン調整部15は前記船体特性
推定演算部10で推定されたα^、β^を入力し、そ
の船の大きさ、重さ、不安定度などに見合つた最
適フイードバツクゲインを最適ゲインテーブルか
ら選択して、ゲイン行列|K1として出力する。
最適ゲインテーブルとしては、あらかじめ各クラ
スの船について求めた最適フイードバツクケイン
を書込んだROMなどを用いる。
<保針変針最適操作量演算部16> 保針変針最適操作量演算部16は、前記保針変
針最適ゲイン調整部15で決定される最適フイー
ドバツクゲイン|K1=(K1P、K1D、K1I、K1C
KC2)を入力して、これと設定ターンレートψ・
mo、設定針路方位ψmo、前記船体運動推定演算
部11からの推定針路方位信号ψ^および推定ター
ンレート信号ψを、次式で示すように掛合わせる
ことにより第1の操作量Uδ1(t)を演算・出力す
る。
1=−K1Pψ^−K1Dψ−K1I∫{ψ^−ψmo}dt)+
KC1ψmo+KC2ψ・mo ……(24) ただし保針時はψ・mo=0である。
この第1の操作量Uδ1は積荷等によつて生じ
る、船体への外乱の影響を減らすように操舵角を
変化させる。
<波浪外乱最適ゲイン調整部17> 波浪外乱最適ゲイン調整部17は前記海象判定
部14の出力値である判定波浪外乱周波数ω10
ω20を入力し、最適ゲインテーブルから最適フイ
ードフオワードゲインを選択して、ゲイン行列
K2として出力する。最適ゲインテーブルとして、
あらかじめROMなどに種々の海象に対応する最
適フイードフオワードゲインを書込んでおく。
<波浪外乱最適操作量演算部18> 波浪外乱最適操作量演算部18は、前記波浪外
乱最適ゲイン調整部17で決定される最適フイー
ドフオワードゲイン|K2=(K21、K22、K23
K24)を入力して、これと前記波浪外乱推定演算
部13からの波浪外乱予測演算値(波浪外乱推定
演算部13において予測演算モードにあるフイル
タからの出力)W^d、x12、x^22 x22を次式で示す
ように掛合わせることにより第2の操作量Uδ2(t)
を演算・出力する。
2=−K21W^d−K22x12−K23x^22K24x22
……(25) この第2の操作量Uδ2(t)は、波浪外乱の影響を
減らすように操舵角を変化させる。
<合成最適操作量演算部19> 合成最適操作量演算部19は前記保針変針最適
操作量演算部16から出力される第1の操作量
1と前記波浪外乱最適操作量演算部18から出
力される第2の操作量Uδ2を下式のように加算し
て最適舵角信号Uδを操舵機8に出力する。
Uδ=Uδ1+Uδ2 ……(26) 船または海象の状態によつては(26)式のよう
に波浪外乱に対応した操作量Uδ2を加算すると却
つて第7図の命令舵角信号Uδ0よりも、舵角を大
きく取つてしまうることがある。これは省エネル
ギーの観点からは好ましくない。したがつて本装
置では(26)式で表される保針モードからUZδ=
1とする省エネルギーモードへキーボード入力
や設定つまみなどにより、必要に応じて切換えら
れるようにしている。
上記の保針変針最適ゲイン調整部15、保針変
針最適操作量演算部16、波浪外乱最適ゲイン調
整部17、波浪外乱最適操作量演算部18、合成
最適操作量演算部19は以下に示すようなアルゴ
リズムに従つて動作している。
船体の運動方程式(3)は ψ‥(t)=α(t)ψ・+βδ(t)+ βWd(t) ……(27) となる。さらに関係式 e・1=ψ(t)−ψmo(t) ……(28) e・2=ψ・(t)−ψ・mo(t)
……(29) ψ・mo(t)=0 ……(30) ψ‥mo(t)=0 ……(31) を追加する。上記(27)〜(31)式と波浪外乱の
モデル式(15)(16)(17)式からなる制御対象に
ついて、次式の評価関数Jを最小にするようなδ
を公知の最適レギユレータ理論を用いて求めるこ
とにより、最適フイードバツクゲイン|K1、フ
イードフオワードゲイン|K2決定する。
J=E[∫{ψ+ψmo)2+λ2(ψ・−ψ・mo)2+ λ3(∫(ψ−ψmo)dt)2+λ4δ2}dt]……(29) ただしE[]は集合平均を表わす。評価関数Jは
省エネルギー性、保針性、変針性を表わしてい
る。
以上の解析をあらかじめ各種波浪外乱および各
種船体(α、β)について行い、最適ゲイン行列
|K1=K1P、K1D、K1I、KC1、KC2)、|K2=(K21
K22、K23、K24) を船体パラメータ(α^、β^)および海象判定出力
から参照できるように保針変針最適ゲイン調整部
15および波浪外乱最適ゲイン調整部17内にテ
ーブル化しておく。
なおい第2図のフローチヤートに示すように、
上記の実施例においてスタート時は、船体特性推
定値の初期値α^(0)、β^(0)を設定これを演算に
使用している。
また上記の実施例では船体運動推定演算部11
としてカルマンフイルタを用いているが、これに
限らず、通常のアナログフイルタなどを使用する
ことも可能である。
また上記の実施例では線形の船体モデルを用い
ているが、これに限らず、例えばターンレートの
3乗項を含む不安定モデルの場合も同様に通用で
きる。
また上記の実施例では(26)式で表される保針
モードとUδ=Uδ1とする省エネルギーモードの
2モード動作となつているが、さらに中間省エネ
モードとして(29)式の評価関数において舵角重
みλ4を大きめの値にとつた時の最適制御ゲイン
K1を用いてUδ1を演算するようにして、3モード
動作としてもよい。
また上記の実施例では波浪外乱推定演算部13
で2つのカルマンフイルタを用いているが、これ
に限らず、任意のN(>2)個のフイルタを交互
に用いることにより、位相誤差の増大時間をさら
に短縮することができ、波浪外乱推定をより正確
にすることができる。
また、上述した実施例ではあらかじめ多くの最
適制御ゲインを計算により求めておき、それをゲ
インテーブル(メモリ記憶形式)として記憶さ
せ、これを推定船体パラメータα^,β^と判定波浪
外乱周波数ω10,ω20により選択する場合を説明
したが、必ずしもこのようにテーブル形式で行な
う必要はなく、最適制御ゲイン行列|K1,|K2
演尊をオンラインで行なつてもよい。
また上記の実施例において、保針変針最適ゲイ
ン調整部15、保針変針最適操作量演酸部16、
波浪外乱最適ゲイン調整部17、波浪外乱最適操
作量演酸部18、合成最適操作量演酸部19の部
分をまとめてマイクロコンピユータで構成しても
よい。また他の各部の同様にマイクロコンピユー
タで構成できる。
また、本発明に船速信号を用いる構造、即ち、
船速信号を船体特性推定演算部に取り入れて船体
特性を推定するような構成としてもよい。このよ
うにすれば船速変化に逐次対応した補正値が得ら
れるので、本システムの精度はさらに向上する。
またターンレートψ・を推定演算部入力とせず、
船首方位信号ψのみを用いて各推定演算を行なう
こともできる。また各推定演算部の入力として、
針路方位信号ψおよびターンレート信号ψ・のかな
りに針路方位偏差ψmo−ψ、ターンレート偏差
ψ・=ψ・mo−ψ・を用いることもできる。
≪発明の効果≫ 以上述べたおおうに、 特許請求の範囲第1項記載の発明によれば、気
象、海象の変化により船体に働く波浪外乱の大き
さをカルマンフイルタで推定演算し、操舵特性を
直接フイードフオワード制御できるので、波浪外
乱に対応した制御量を得ることができる。
このため、航海士が気象や海象の状態を判断し
て制御ゲインを調整しなくても良く、航海士の負
担を軽減できると共に、波浪外乱に影響を受けず
に的確な舵切りが実現できる。
特許請求の範囲第5項記載の発明によれば、船
体に働く波浪外乱を複数のカルマンフイルタで推
定演算する一方で、予測演算しているので、整定
した波浪外乱の推定値と実際の波浪外乱との間の
位相誤差が時間の経過に従つて増大することはな
い。
このため、波浪外乱推定値の位相ずれによる波
浪外乱制御の劣化が妨げ、第1項記載の発明に比
べて、さらに優れた保針制御効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の舶用オートパイロツトのブロ
ツク構成図、第2図は第1図は動作を示すフロー
チヤート、第3図は波浪外乱周波数決定部12の
動作説明図、第4図は波浪外乱推定演算部13の
動作説明図、第5図は波浪外乱推定演算部13の
動作を示すためのフローチヤート、第6図は同タ
イムチヤート、第7図は舶用オートパイロツトの
従来例を示すブロツク線図である。 1……船体、10……船体特性推定演算部、1
1……船体運動推定演算部、12……波浪外乱周
波数決定部、13……波浪外乱推定演算部、14
……海象判定部、15……保針変針最適ゲイン調
整部、16……保針変針最適操作量演算部、17
……波浪外乱最適ゲイン調整部、18……波浪外
乱最適操作量演算部、19……合成最適操作量演
算部、ψ……船首方位信号、ψ・……ターンレート
信号、δ……舵角信号、Uδ……操舵角信号、α^,
β^…推定船体パラメータ、ψ……推定針路方位信
号、α^・……推定ターンレート信号、ω1,ω2
…波浪外乱周波数、Wd……波浪外乱の大きさ、
ω10,ω20……判定波浪外乱周波数、〓1,〓2
……最適ゲイン、W^d……推定波浪外乱信号。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 船首方位信号、ターンレート信号および舵角
    信号にもとづいて制御すべき船体に最適な操舵角
    信号を得る構成の舶用オートパイロツトにおい
    て、 前記船首方位信号と前記ターンレート信号と前
    記舵角信号から船体特性の推定値である推定船体
    パラメータを演算し出力する船体特性推定演算部
    と、 前記船首方位信号と前記ターンレート信号と前
    記舵角信号を入力し前記推定船体パラメータ信号
    で係数が設定される船体モデルを用いて前記船体
    の運動を推定演算し推定針路方位信号と推定ター
    ンレート信号を出力する船体運動推定演算部と、 前記ターンレート信号と前記舵角信号と前記推
    定船体パラメータを入力し、波浪外乱周波数を決
    定して波浪外乱周波数信号を出力する波浪外乱周
    波数決定部と、 前記船首方位信号と前記ターンレート信号と前
    記舵角信号と前記波浪外乱周波数信号と前記推定
    船体パラメータから前記船体が制御可能な周波数
    の前記船体に働く波浪外乱の大きさを推定演算す
    る波浪外乱推定演算部と、 前記ターンレート信号と前記波浪外乱周波数信
    号を入力し、前記波浪外乱の状態から海象状況を
    判定し判定波浪外乱周波数を出力する海象判定部
    と、 前記船体特性推定演算部から入力する推定船体
    パラメータ信号に対応する最適ゲインを出力する
    保針変針最適ゲイン調整部と、 この保針変針最適ゲイン調整部からの前記最適
    ゲイン出力によつて制御ゲインを設定され、前記
    船体運動推定演算部から入力する推定針路方位信
    号と推定ターンレート信号に演算を行なう保針変
    針最適操作量演算部と、 前記海象判定部の出力に対応する最適ゲインを
    出力する波浪外乱最適ゲイン調整部と、 この波浪外乱最適ゲイン調整部からの前記最適
    ゲイン出力によつて制御ゲインを設定され、前記
    波浪外乱推定演算部から入力する推定波浪外乱信
    号に演算を行なう波浪外乱最適操作量演算部と、 前記保針変針最適操作量演算部および前記波浪
    外乱最適操作量演算部からの操作量出力を加算し
    て最適操舵角信号を出力する合成最適操作量演算
    部と、 を具備することを特徴とする舶用オートパイロツ
    ト。 2 合成最適操作量演算部が前記保針変針最適操
    作量演算部からの操作量出力のみを出力するよう
    に切換えることができる特許請求の範囲第1項に
    記載の舶用オートパイロツト。 3 船体特性推定演算部、船体運動推定演算部お
    よび波浪外乱推定演算部をカルマンフイルタで構
    成した特許請求の範囲第1項記載の舶用オートパ
    イロツト。 4 船体特性推定演算部を前記船首方位信号と前
    記ターンレート信号から操舵に有害な高周波成分
    を除外するフイルタで構成した特許請求の範囲第
    1項記載の舶用オートパイロツト。 5 船首方位信号、ターンレート信号および舵角
    信号にもとづいて制御すべき船体に最適な操舵角
    信号を得る構成の舶用オートパイロツトにおい
    て、 前記船首方位信号と前記ターンレート信号と前
    記舵角信号から船体特性の推定値である推定船体
    パラメータを演算し出力する船体特性推定演算部
    と、 前記船首方位信号と前記ターンレート信号と前
    記舵角信号を入力し前記推定船体パラメータ信号
    で係数が設定される船体モデルを用いて前記船体
    の運動を推定演算し推定針路方位信号と推定ター
    ンレート信号を出力する船体運動推定演算部と、 前記ターンレート信号と前記推定船体パラメー
    タを入力し、波浪外乱周波数を決定して波浪外乱
    周波数信号を出力する波浪外乱周波数決定部と、 前記船首方位信号と前記ターンレート信号と前
    記舵角信号と前記波浪外乱周波数信号と前記推定
    船体パラメータから前記船体が制御可能な周波数
    の前記船体に働く波浪外乱について複数のカルマ
    ンフイルタで推定演算と予測演算を交互に行う波
    浪外乱推定演算部と、 前記ターンレート信号と前記波浪外乱周波数信
    号を入力し、前記波浪外乱の状態から海象状況を
    判定し判定波浪外乱周波数を出力する海象判定部
    と、 前記船体特性推定演算部から入力する推定船体
    パラメータ信号に対応する最適ゲインを出力する
    保針変針最適ゲイン調整部と、 この保針変針最適ゲイン調整部からの前記最適
    ゲイン出力によつて制御ゲインを設定され、前記
    船体運動推定演算部から入力する推定針路方位信
    号と推定ターンレート信号に演算を行なう保針変
    針最適操作量演算部と、 前記海象判定部の出力に対応する最適ゲインを
    出力する波浪外乱最適ゲイン調整部と、 この波浪外乱最適ゲイン調整部からの前記最適
    ゲイン出力によつて制御ゲインを設定され、前記
    波浪外乱推定演算部から入力する波浪外乱予測信
    号に演算を行なう波浪外乱最適操作量演算部と、 前記保針変針最適操作量演算部および前記波浪
    外乱最適操作量演算部からの操作量出力を加算し
    て最適操舵角信号を出力する合成最適操作量演算
    部と、 を具備することを特徴とする舶用オートパイロツ
    ト。 6 合成最適操作量演算部が前記保針変針最適操
    作量演算部からの操作量出力のみを出力するよう
    に切換えることができる特許請求の範囲第5項に
    記載の舶用オートパイロツト。 7 船体特性推定演算部および船体運動推定演算
    部をカルマンフイルタで構成した特許請求の範囲
    第5項記載の舶用オートパイロツト。 8 船体特性推定演算部を前記船首方位信号と前
    記ターンレート信号から操舵に有害な高周波成分
    を除外するフイルタで構成した特許請求の範囲第
    5項記載の舶用オートパイロツト。
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