JPH0510213Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はホテル旅館等の客室用冷蔵庫の鍵装置
に関するものである。

従来の技術 従来、ホテル旅館等の客室用冷蔵庫の鍵装置に
於いて特公昭58−48945号公報に示されるように
冷蔵庫の集中管理を行う為に、客が滞在中は扉の
鍵を解錠し、清算時には販売終了として施錠を受
付などに設置した集計機から遠隔操作によつて行
つていた。

以下、図面を参照しながら、上述した様な従来
の冷蔵庫について説明する。

第４図は客室用冷蔵庫鍵装置の回路図で、第５
図はコントローラのブロツク図である。ホテルや
旅館等の客室ごとに設置された客室用冷蔵庫１
ａ，１ｂ，１ｃと、受付等に設置されて会計処理
や販売状況の表示等を行う集計機２とが、通信ケ
ーブル３により接続されている。

以下客室用冷蔵庫１ａ，１ｂ，１ｃとそれに関
連する構成要素を総括的に表現する際には、アル
フアベツト記号を省略して説明する。客室用冷蔵
庫１には、飲食物４がそれぞれコラム５に収納さ
れている。各客室用冷蔵庫１ａ，１ｂ，１ｃに
は、それぞれコントローラ６ａ，６ｂ，６ｃが設
けられており、飲食物４が売上られるとその情報
を通信ケーブル３を介して、集計機２に送信す
る。

また客室用冷蔵庫１は、たとえば100Vの交流
電源７に接続されており、通電時吸引するACソ
レノイド８、及びコントローラ６へ電線７ａを介
して供給している。客室用冷蔵庫１には、ヒンジ
９を介して、開閉自在に扉１０が取付けられてお
り、ACソレノイド８は通電時解錠し、通電され
ないと施錠する鍵装置１１（図示せず）を備え
る。

コントローラ６は第５図に示す様な構成となつ
ており、交流電源７から電線７ａを介して電源が
供給されて、電源部６２で処理部６３のマイクロ
コンピユータ等に必要な直流電源が作られる。ま
た処理部６３には、客室番号がアドレス設定部６
４により設定され、庫内飲食物４の売上げを検知
するコラムセンサ部６５と、鍵装置制御部６６が
接続されている。また、集計機２とは通信ケーブ
ル３を介して伝送部６７が通信を行う。

かかる構成において、客室用冷蔵庫１の鍵装置
はまず、交流電源７が供給されないときは、扉１
０を施錠している。交流電源７が供給され、か
つ、集計機２を操作することにより、コントロー
ラ６が接点６１を閉じている場合にはACソレノ
イド８に通電され、扉１０の鍵装置１１は解錠
し、扉１０が開閉可能となるのでコラム５内の飲
食物４が販売可能となる。何等かの障害が発生
し、交流電源７が供給されなくなるとACソレノ
イドに通電されなくなるので、扉１０の鍵装置１
１は施錠を行い、コントローラ６が飲食物４の販
売状況を集計機２に送信出来なくなるのを防止し
ている。

考案が解決しようとする課題 しかしながら上述のような構成では、客室用冷
蔵庫１が販売中は常時ACソレノイド８に連続通
電されることになり、省エネルギーの観点から無
駄であるばかりでなく、ACソレノイドがウナリ
音を発生するために、滞在中のお客様にご迷惑を
おかけする騒音となり、品質上問題であつた。

本考案は、上記問題点に鑑み、飲食物を販売中
はソレノイドへの通電を無くして、同様の機能を
果たすものである。

課題を解決するための手段 本考案は上記課題を解決するために、瞬時通電
することにより吸引・吐出動作し永久磁石により
自己保持するDCラツチソレノイドとコンデンサ
とリレーを用いて鍵装置を動作させ、交流電源が
供給されなくなつたときに施錠するものである。

作 用 本考案は、上記した構成により、交流電源が供
給されなくなつた時にリレーの接点がONし、通
電中に予め充電しておいたコンデンサの電源によ
りDCラツチソレノイドを駆動し、施錠を行う。

実施例 以下、本考案の一実施例について第１図から第
３図を参考にして説明する。

尚、従来と同一の構成については同一の番号を
付し、その詳細な説明は省略する。１２は各客室
に設置されたコントローラで、マイクロコンピユ
ータなどによる処理部１３と電源部１４と、鍵装
置制御部１５と、アドレス設定部６４と、コラム
センサ部６５、電送部６７を備える。また鍵装置
制御部１５は、扉１０に設けた鍵装置（図示せ
ず）のDCラツチソレノイド１７に瞬時通電して
施錠する施錠手段１５ａと、DCラツチソレノイ
ド１７を逆方向に動作させ、解錠する解錠手段１
５ｂを備える。ここでDCラツチソレノイド１７
は、瞬時（たとえば１秒間）通電することによ
り、吸引動作あるいは吐出動作し、動作後の状態
を永久磁石で自己保持する特性をもつている。こ
のDCラツチソレノイド１７はたとえば沖電気工
業株式会社製RF形ラツチングソレノイドで示さ
れ、動作時に通電してあとはプランジヤーの動作
位置を保持するものである。

１９はリレーで、コイル１９ａに通電されると
開くｂ接点１９ｂを備えており、この接点１９ｂ
は施錠手段１５ｂと並列に組み合わされる。２０
はアルミ電解コンデンサ等によるコンデンサで、
前記DCラツチソレノイド１７を１秒程度通電さ
せる容量を持ち、２１は電流制御用の抵抗であ
る。

以上のごとく構成された本考案の一実施例で
は、まず客室用冷蔵庫１に通電されているときに
は、集計機２の操作により通信ケーブル３を介し
てコントローラが制御され、扉１０の鍵装置１６
の開閉を施錠手段１５ａ、解錠手段１５ｂによ
り、DCラツチソレノイド１７へ通電することで
行うことができる。また一方では電流制限抵抗２
１を介して、コンデンサ２０に通電されることに
よりコンデンサ２０が充電される。他方リレー１
９は通電されているので、コイル１９ａに電流が
流れ、接点１９ｂは開いている。

次に何らかの原因で客室用冷蔵庫１に対して通
電が止まつた場合には、コントローラ１２は動作
しなくなるので、集計機２を操作しても、鍵装置
は施錠・解錠出来ず販売管理等、通信は行えな
い。一方、リレー１９へも通電されなくなるの
で、コイル１９ａには電流が流れず、接点１９ｂ
が閉じる。このときコンデンサ２０に充電された
電荷は、電流制限抵抗によりコイル１９ａには殆
ど流れずに、接点１９ｂを介してDCラツチソレ
ノイド１７に流れる。従つて、施錠手段１５ｂが
動作したのと同様に、扉１０の鍵装置１６が施錠
を行う。

考案の効果 以上の様に本考案は、瞬時通電のDCラツチソ
レノイドとコンデンサとリレーとにより、客室用
冷蔵庫の交流電源が供給されなくなつた時に、扉
を施錠することが出来、通常はコンデンサの充電
を行うだけの電力しか消費しないので、省エネル
ギーが達成できる。また、動作中のウナリ音がな
く、静かな品質の良い客室用冷蔵庫の鍵装置を供
給するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例の客室用冷蔵庫の
鍵装置の電気回路図、第２図は本考案の一実施例
の客室用冷蔵庫の要部ブロツク図、第３図は本考
案の一実施例の客室用冷蔵庫のシステム系統図、
第４図は従来例の客室用冷蔵庫の鍵装置の電気回
路図、第５図は従来例の客室用冷蔵庫のコントロ
ーラのブロツク図、第６図は従来例の客室用冷蔵
庫のシステム系統図である。 １……客室用冷蔵庫の本体、２……集計機、７
……交流電源、９……ヒンジ、１０……扉、１２
……コントローラ、１７……DCラツチソレノイ
ド、１９……リレー、１９ｂ……ｂ接点、２０…
…コンデンサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フロント等に設置された集計機と、個々の客室
   毎に設置した客室用冷蔵庫本体と、ヒンジを介し
   て開閉自在に取り付けられた扉と、通信ケーブル
   を介して前記集計機に接続され、扉の施錠・解
   錠、販売情報管理を行うコントローラと、瞬時通
   電に動作し、永久磁石により状態を保持するDC
   ラツチソレノイドと、リレーと、前記DCラツチ
   ソレノイドを駆動する容量を持つコンデンサとよ
   り成り、交流電源が通電中はコントローラとリレ
   ーに通電され施錠・解錠でき、コンデンサに充電
   され、また交流電源が切れた時には、コントロー
   ラおよびリレーの通電が止まり、販売情報管理が
   出来ないので、リレーの停電時ONするｂ接点を
   介して通電時にコンデンサに充電された電力によ
   り、DCラツチソレノイドのみを瞬時通電し、前
   記扉を自動的に施錠し、永久磁石により施錠状態
   を維持することを特徴とした客室用冷蔵庫の鍵装
   置。