JPH0495734A - 測色装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、織物、ニット、不織布などの繊維構造物、あ
るいは染色されたフィルム状物等の、光線を透過する部
分を有する被検査物の、基準色度座標からの色差△Ｅを
、被検査物の構造分布（織り斑、厚み斑等）と分離して
検出する色検査装置に関する。

（従来の技術） 従来より、これら繊維構造物あるいはフィルム状物の基
準色度座標からの「ずれ」、すなわち色差の検査に関し
ては、もっばら熟練者の視覚に頼っていた。近年、十分
に速い処理速度を有する色彩針が比較的安価に導入可能
となったため、これら色差の検査を機械に置き換える試
みが広くなされてきている。

（発明が解決しようとする課Ｉｔ） これら機械による色差の検査は人間の視覚に比較すれば
、繰り返し精度、再現性等の点で優れた方法である。し
かしながらこの方法は、本発明で問題とする、織物、ニ
ット、不織布などの繊維構造物、あるいは染色されたフ
ィルム状物等の、光線を透過する部分を有する被検査物
を検査する場合においては、被検査物を透過した背景の
色も同時に測色してしまうがために誤差を生ずるもので
ある。′９１景色による誤差を、多面的な情報により総
合的に判断、認識、識別し、はとんど無意識下において
補正する熟練者の視覚には感服すべきものがあり、この
ような特殊な状況下においては、必ずしも機械の方が真
値に近い判断を下すとは限らない場合が多々起こり得る
。

さらにこのような場合には、被測定物の織り斑、厚み斑
等によって代表される構造分布により、背景色の透過す
る度合が変化するため、構造斑と本来の検査の目的であ
る色環との区別が曖昧になるという欠点をも内含するも
のである。

本発明者らはかかる状況に鑑み鋭意研究を重ねた結果、
被検査物の基準色度座標からの色差と構造分布とを分離
して検出が可能な方法として、次なる発明に到達した。

（１１題を解決するための手段） すなわち本発明は、 （１）　　光線が透過する部分を有する被検査物を背景
上で測色し、被検査物の基準座標からの色偏差を検出す
る装置において、前記背景がＣＩＥ１９７６Ｌ＊ａ１１
ｂ率色度座標系にて互いに１５以上の色差でもって離れ
た異なる色に着色された複数の側面を有する多角柱であ
ることを特徴とする測色装置である。

本発明における多角柱とは好ましくは六角柱以上であれ
ばよい、背景色数があまりに少ないと装置の対象とする
被検査物の範囲が著しく狭まってしまう、しかしながら
、対象とする被検査物の色調が非常に狭い範囲に限定さ
れる場合はこの限りではない。

本発明の測色装置においては、いかに示す方法により、
被検査物の色環と構造分布とを分離して検出することが
可能である。

１）　被検査物を少なくとも基準色度座標から色差が１
０以上離れた色度座標を有する背景上において測色し、
得られた色度座標の、背景上に基準色度座標を有する被
検査物の基準部分を置いた場合に背景色と基準色の混色
により得られる推定色度座標からの色偏差を三次元色度
座標空間内において基準色度座標と背景色度座標とを結
ぶ混色軌跡方向ΔＲと、混色軌跡に互いに直行する２つ
の方向△Ｓと、△Ｔに分解し、ΔＲから被検査物の構造
分布を推定し、△ＳとΔＴから色差ΔＥを検出する方法
。

２）　各々異なる色度座標を有する背景１と背景２を用
意し、三次元等色差空間内において基準色度座標と背景
色度座標１とを結ぶ混色軌跡方向を座標軸Ｒ１基準色度
座標と背景色度座標２とを結ぶ混色軌跡方向を座標軸Ｓ
、ＲとＳに直行する方向を座標軸Ｔとして新たに三次元
等色差空間（Ｒ。

Ｓ、Ｔ）を定義し、背景１上に基準色度座標を有する被
検査物の基準部分を置いた場合に、背景色度座標と基準
色度座標の混色により得られる推定色度座標を（Ｒ１，
Ｓｌ、ＴＩ）　、背景２上に基準色度座標を有する被検
査物の基準部分を置いた場合に、背景色度座標と基準色
度座標の混色により得られる推定色度座標を（Ｒ２，Ｓ
２．Ｔ２）　、実際に背景ｌ上に置いた被検査物を測色
して得られる色度座標を（ＲＤＩ、ＳＤｌ、ＴＤｌ）　
、実際に背景２上に置いた被検査物を測色して得られる
色度座標を（ＲＤ２．　Ｓｎ２゜丁Ｄ２）　、背景上に
置かれた被検査物の構造分布が背景色度座標と被検査物
の色度座標の混色に影響して生じる色偏差をΔＭとした
場合に、連立方程マｔ △Ｒ＋ΔＭ−ＲＤＩ−Ｒ１ △　Ｓ　　　　　　　−ＳＤＩ　−ＳｌΔＴ　　　　　
　　−ＲＤＩ　−Ｔｌ ΔＲ−ＲＤ２−　Ｒ２ ΔＳ十ΔＭ−５Ｄ２−５２ ΔＴ　　　　　　　＝　ＲＤ２−７２ を解くことにより色差ΔＥを検出（八Ｅ−Ｊ（△Ｒ“２
＋ΔＳ”２＋Δ丁“２））シ、ΔＭと混色メカニズムか
ら被検査物の構造分布を逆算する方法。

３）　光線が透過する部分を有する被検査物の、基準色
度座標からの色差△Ｅを検出する装置において、基準色
度座標と実質的に等明度にある無彩色を結ぶ直線上の基
準色度座標に対して少なくとも色差が２０以上離れた色
度座標で且つ、前記直線上の各点から色差１０以内の範
囲にある色度座標を有する背景上に被検査物を置いて測
色することを特徴とする色差と構造分布の分離検出方法
。

ここに云う色度座標は特にこれを限定するものではない
が、好ましくは均等色差空間として定義されているもの
が好ましい、また色度座標空間内における基準色度座標
と背景色度座標とを結ぶ混色軌跡が重要なる意味を持つ
ため、被検査物の光学的特性を十分に考慮して混色モデ
ルを構挙しておく必要がある。

特に被検査物が目の荒い織物の様に、光線を完全に透過
する開口部と光線を実質的に遮断する部分とからなる場
合においては、推定色座標は開口部から覗く背景色と被
検査物との加法混色により得られるため、加法性の成立
する色座標空間を用いることが好ましい、染色フィルム
等の検査の場合には、混色は減法混色的になるためこの
範囲ではない、実際の場合には開口部における光の回折
、散乱または透明部における光の減衰、散乱等をも考慮
して厳密なる混色モデルを構築しておくべきである。金
色空間にわたって直線性の良い色座標空間を定義するこ
とは困難であるため、本発明においては実用的な範囲内
において、しかも被検査物の基準座標近傍において直線
性が成立すれば十分である。これらの目的に合致するも
のとしてはＣＩＥ］９７６Ｌ　ＡＢ座槓系、ＣＩＥ１９
７６Ｌ　ＵＶ座標系、１）ＣＨ＠座標系等をあげること
ができる。

ここに云う背景色は、十分な測定精度を得るためには、
基準色度座標から色差が１０以上離れることが好ましく
、さらには１５以上、またさらには２０以上離れること
が好ましい。

背景色は基準色度座標と実質的に明度が等しいことが好
ましい場合がある０本発明において実質的に等しい明度
とはΔＬ章にて５以内、さらに好ましくは３以内、さら
に好ましくは２以内の明度であることを意味するものと
する。

本発明において用いられる測色手段は特にこれを限定す
るものではないが、分光反射スペクトルより算出する方
法、あるいはフィルタ一方式の色彩色度系等を用いるこ
とができる０本発明においては、２つの色の混色軌跡が
重要なる意味を持つため、分光反射スペクトルから色度
座標を算出する方式の色度計を用いることがより好まし
い。

（作　用） 被検査物をある背景色上において、本発明が対象とする
ような、光線を透過する部分を有する被検査物のを測色
した場合、得られる色度座標は、被検査物の色と、背景
色とが混色された色度座標となる。混色のメカニズムに
ついては、被検査物の幾何学的形状、光線透過特性等に
より異なるため一該にこれを規定することは困難である
。しかしながら、先にも触れたように、基本的には、減
法混色、加法混色、あるいは両者の組合せに準するもの
である。

今、色度座標を取り扱う空間が、少なくとも問題にすべ
き色度座標の近傍において均等色空間であるとして扱う
ことができると仮定する。被検査物に色環が無いとした
場合、構造斑の影響により測色した値が偏差する方向は
基準色度座標と背景色座標を結ぶ混色軌跡方向に限定さ
れる０本発明ては、背景色と基準色度座標とは実質的に
等明度であるため特にＬ津ＣＨ″座標系においては偏差
方向はＣ方向が支配的となる。逆に、被検査物に構造斑
が無いとした場合、色環の影響による色偏差は三次元的
にすべての方向に向く、一般に色弁別域は色相方向に狭
いため、実際的にはＨ°力方向重点的に観察すれば十分
な場合が多い、構造斑による色偏差方向と本来の色環と
の影響が現れ易い方向とを不一致させることは、背景色
を好ましく選択すれば比較的容易である。

またさらに検出確度を上げたい場合においては、２つの
背景を準備する。背景（背景１）上に被検査物を置いて
測色すれば、被検査物に色環が無いとした場合、構造斑
の影響により測色した値が偏差する方向は基準色度座標
と前景工の色度座標を結ぶ混色軌跡方向に限定される。

逆に、被検査物に構造斑が無いとした場合、色環の影響
による色偏差は三次元的にすべての方向に向く可能性が
ある。ここでさらに別の背景（背景２）上に被検査物を
置き、同じ場所を測色したとする。構造斑の影響により
測色した値が偏差する方向は基準色度座標と背景２の色
度座標を結ぶ混色軌跡方向に限定される０色斑の影響に
よる色偏差は三次元的にすべての方向に向く可能性を有
するが、その方向は背景色によらず一定である。かくし
て、測色された色度座標の偏差から被検査物の構造斑と
色斑とを分離した検出することが可能となる。

以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが
、本発明はこれらになんら限定される物ではない。

（実施例） 本実施例を図面を基に説明を加える。第１図に本実施例
に用いたＣＩＥ１９７６Ｌ＊ａ峠傘色度座標系にて互い
に１５以上の色差でもって離れた異なる色に着色された
複数の側面を有する多角柱（以後単にカラーボールと呼
ぶ）の構造を示す、カラーボールは６角柱とし、それぞ
れＣＩＥ１９７６Ｌ＊ａ＊ｂ傘色度座標系にて Ｌ寧１０　　　　　　　　　　　ａ傘＝　　１　　　　
　　　　　ｂｅ　−１Ｌ傘２０　　　　　　　　　　　
ａｓ　＝　１０　　　　　　　　　ｂｅ　＝　１０Ｌ傘
３０　　　　　　　　　　　ａｓ　−２０ｂｅ　−２０
Ｌ傘４０　　　　　　　　　　　ａｍ　−３０ｂｅ　−
３０Ｌ＊５０　　　　　　　　　　　ａ愈＝　　−１０
ｂｅ−−１０Ｌ寧８５　　　　　　　　　　　ａｓ　＝
　０．３　　　　　　　　ｂｅ　＝　　　０．６の座標
に塗料にて着色したものである。

本実施例に用いたカラーポールを有した測色装置の概略
図を第２図にしめす０本装置においては被検物の色度座
標に応じてカラーポールを回転し多角柱が有する６平面
から最適の背景色を選択する機構とした。

被検査物として、特にテスト用に調製されたポリエステ
ルの薄手の布を用いた。すなわち本実施例に用いられた
薄手の布は、２つの意図的に染色濃度を変動させたロフ
トにて先染めされた糸から織られている。また、被検査
物には、意図的に番手の異なる糸が混入されており部分
的に織斑が形成されている。なお、織り斑が形成されて
いる部分はすべて同じロフトにて染色された糸にて構成
されており実用上この部分には色環は無い（ΔＥ＜ｏ、
１５）として取り扱って差し支えない、測色にはマクベ
ス色彩色度針を用いた０本色彩色度計は可視光線域を２
０ｎ−間隔にて分光的に反射率測定を行い三刺激値ｘｙ
ｚを求めるものである０本実施例では均等色空間として
ＣＩＥ１９７６Ｌ＊ａ＊ｂ＊系を用いるため、以下の数
値はマクベス色彩色度計から得られたＸＹＺを１ｍ＠ｍ
ｌ）＊に換算したものである。

被検査物の基準座標はＣＩＥＩ９７６Ｌ＊ａ＊ｔｙにお
いて、１＊＝　　　８５．５ ａ＊如千３４．２ ｂ傘−＋６．７ であった、背景色としては Ｌ傘−８５，０ ａｍ−＋０．３ ｂｅ−−０，６ の灰色を用いた。背景上に被検査物の基準部分を置き、
測色して得られた値は Ｌ傘−８５，４ ａｍ−＋３０．８ ｂ傘鱗　＋　５．０ であった、この数値は背景上に被検査物を置いた場合に
、被検査物である布の開口部から背景色を暖くとして加
法混色した場合の推定色度座標と八Ｅ＜０．２にて一致
するものであった。

次に被検査物の織り斑のある部分を背景上に置いて測色
した。得られた色度座標は Ｌ傘＝　　　８５．３ ａｍ舞　＋２８．７ ｂｅ諷　＋５．６ であった０色度座標値は加法混色軌跡に沿って背景色方
向に移動したことがわかる。得られた色度座標は、布の
織り密度（開口面積）の変動から算出した予想値と八Ｅ
＜０．２にて一致した。

次に基準部分と同じ織り密度で色環のある部分を同様に
測色した。得られた色度座標は、Ｌ傘＝　　８７．２ ａＩＩ−＋３１．５ ｂｅ−＋７．２ であった０色度座標は加法混色軌跡とは異なる方向に移
動しており、色環と織り斑とが分離できることが示され
た。

（発明の効果） 以上述べてきたように、本発明は被検査物の構造分布と
色環を分離して検出するに際し大変に有用な方法である
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の装置における多角柱を、第３゜ 着色面 ４゜ 搬送用ローラ ５゜ カラーセンサ部 ６゜ 被検物

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）光線が透過する部分を有する被検査物を背景上で
   測色し、被検査物の基準座標からの色偏差を検出する装
   置において、前記背景がＣＩＥ１９７６Ｌ＊ａ＊ｂ＊色
   度座標系にて互いに１５以上の色差でもって離れた異な
   る色に着色された複数の側面を有する多角柱であること
   を特徴とする測色装置。