JPH0483245A - 写真フィルムパトローネ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フィルムをロール状に収納した写真フィルム
パトローネに関するものである。

〔従来の技術〕

近年、パトローネ本体からフィルム先端を予め引き出し
ておかなくてもカメラへの装填が可能で、しかも、カメ
ラ側の給送機構を簡略化することができる写真フィルム
パトローネが提案されている。

この写真フィルムパトローネは、スプールをフィルム送
り出し方向に回転させることによって、ポート口からフ
ィルムを送り出す構造となっている（米国特許４８３４
３０６号）。

このような写真フィルムパトローネには、第９図に示す
ように、上パトローネ２と下パトローネ３との二つの樹
脂成形部材からなるパトローネ本体４と、このパトロー
ネ本体４に収納されているとともに、フィルム６が巻回
されたスプール５とで構成されている写真フィルムパト
ローネがある。

このパトローネ本体４の内壁には、フィルム６のパーフ
ォレーションと対応する三箇所の位置に隆起したリブ７
ａ、７ｂが設けらている。これらのリブ７ａ、７ｂによ
ってフィルムの送り出し、及び巻戻しがスムーズに行え
るようになっている。

また、ポートロ８から入射する光を遮光するために、フ
ィルム幅と対応する長さでポートロ８を形成する上下パ
トローネ２，３の内壁にそれぞれテレンプ９を備えてい
る。これらのテレンプ９は、ナイロンパイルを有するヘ
ルヘット織物である。

このようなテレンプ９は、パイルの重なりよって遮光機
能を持たせるのが条件であるが、この遮光機能を持たせ
た状態のままで、フィルム６が通過するときに、これを
許容する寸法隙間が形成されるような機能とするのが望
ましい。このようなことを考慮して、上パトローネ２と
下パトローネ３とで形成されたボートロ８の隙間寸法を
２．０鮒、テレンプ９が重なり合った状態での厚み寸法
を１゜６ＩＩＩｌという寸法にしている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記記載の写真フィルムパトローネでは
、送り出されるフィルムとテレンプとの抵抗が大きいた
め、スプールを回転させる回転トルクが小さいとフィル
ムが送り出されない事がある。さらに、確実にフィルム
を送り出すことを考慮した場合、カメラ側の給送機構に
大きな回転トルクが必要になり、コストアップとなる。

また、生産現場では、テレンプの厚み寸法を管理するの
が困難であるため、この寸法のバラツキによって発生す
る不完全な遮光状態により、フィルムの露光面に光カブ
リを発生させる。なお、カメラへの装填を容易にするた
めに、また、写真フィルムパトローネの取扱性を向上さ
せるために、ポートロをフィルム送り出し方向に突出さ
せない形状とした写真フィルムパトローネでボート口か
ら入射する光を遮光する構造を考慮した場合、ポートロ
先端にテレンプ等の遮光手段を配置するスペースが限ら
れているため、完全に遮光することができない。

〔発明の目的〕

本発明は、このような背景を考慮してなされたもので、
フィルムと遮光部材との抵抗を極力低減させ、確実にフ
ィルムの送り出しが行える構造にするとともに、ボート
口から入射する光を完全に遮光する構造を備えた写真フ
ィルムパトローネを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明の写真フィルムパト
ローネには、弾性を有するとともに、フィルム通路のパ
トローネ本体内側からフィルム巻回方向に沿って突出し
た遮光部材を備え、この遮光部材の先端は、フィルム通
路に向かうフィルムの乳剤面か、巻回されたフィルムの
ベース面、又は両方に接触させたものである。

〔作用〕

以上の構成によれば、フィルムがボートロに向かう位置
からフィルム巻回方向に向けて遮光部材を突出させてい
るため、この遮光部材がフィルムのベース面と乳剤面と
の一方か、又は両方に接触しながらロール状となったフ
ィルムを被覆する。

これにより、ボート口から入射する光が遮断され、ロー
ル状となったフィルムに光カブリを発生させることがな
い。また、遮光部材は、弾性を有しているため、フィル
ムの移動に応じて変動する。これにより、送り出される
フィルムと遮光部材との抵抗がそれほど大きくならない
。

以下、図面を参照して本発明の実施例について詳細に説
明する。

Ｃ実施例〕 本発明の第１実施例に係る写真フィルムパトローネの分
解斜視図を示す第１図及び、第１実施例の断面図を示す
第２図において、写真フィルムパトローネ１０はプラス
チックで成型された上パトローネ１１及び下パトローネ
１２と、フィルム１３を巻回したスプール５とからなる
。上パトローネ１１のボートロ１５を形成する内壁には
、フィルム１３の先端に設けられた係止穴１３ａと係合
する係止突起１６が設けられている。これにより、フィ
ルム１３の先端はパトローネ本体１０の内部に巻き込ま
れないものである。なお、係止穴１３ａを備えたフィル
ム１３の先端が係止突起１６から脱出させるために、フ
ィルム送り出し方向に沿って傾斜した面が係止突起１６
に設けられている。

なお、フィルム１３の給送をスムーズにするために、パ
トローネ本体１０には第９図に示すリブ７ａ、７ｂと同
じ構造をしたリプ７ｃ、７ｄが三箇所に設けられている
。

下パトローネ１２にはフィルム１３がポートロ１５に向
かう位置に遮光部材１７が固着されている。この遮光部
材１７は１００μｍの厚みのポリエステルベースの両面
に、２デニールで０．　８ｍｍのレーヨンパイルを静電
植毛したものであり、フィルム巻取り方向に突出してい
る。これにより、遮光部材１７はフィルム１３の先端か
らフィルム巻取り方向に向かった線上に位置するフィル
ム１３のベース面と、スプール５に巻回されたフィルム
１３のロール部分の外周に位置するフィルム１３の乳剤
面とに接触する。そして、この遮光部材１７はスプール
５に巻回されたフィルム１３のロール部分を常に被覆し
ているものである。なお、遮光部材１７はパイルを植毛
していない部分があり、この部分にオレフィン系ホット
メルト接着側を塗布して固着される。

さらに、この実施例ではスプール５の両端に設けられた
フランジの内側間隔の寸法が３５．２ｍｍであるため、
フィルム幅方向に対しての遮光部材１７の長さを３５．
６ｍｍとしている。これによれば、遮光部材１７の両縁
は完全にフランジと接触するため、フランジとフィルム
１３との接触部分から光が入射することはない。なお、
フランジ側から入射する光を遮光する方法として、例え
ば、第３図に示すように遮光部材２０に切り込み部２２
を二つ設け、遮光部材２０の両縁を折れ曲げながらフラ
ンジと常に接触させる方法がある。この切り込み部２２
はフィルム１３の乳剤面と接触している遮光部材２０の
面に設けられており、フランジ側の両縁から０．５ｍｍ
の位置でフィルム送り出し方向に沿って切り込まれたも
のである。

以上のような構成によれば、ボートロ１５から入射する
光により、フィルム１３の先端に光カブリが発生するが
、ロール状に巻回されたフィルム１３の露光面、すなわ
ち、１コマ目以降の露光面には、光カブリが発生するこ
とはない。また、遮光部材１７には、レーヨンパイルを
静電植毛されているので、フィルムとの抵抗は、それほ
ど大きくはない。

次に、本発明の第２実施例を示す第４図を参照しながら
説明する。

二の第２実施例では、ボートロ３０を形成する上パトロ
ーネ３１の内壁に多数のパイル３２ａを備えたベルベッ
ト織物３２が設けられている。これらのバイル３２ａは
先端がフィルム送り出し方向に向かって傾斜した形状と
なっている。また、フィルム３３の先端にはフィルム幅
方向に沿って１５団、送り出し方向に沿って１０腫の長
さを持つ矩形な係止穴３３ａが設けられている。これに
より、フィルム３３先端は係止穴３３ａと多数のバイル
３２ａとが係合し、パトローネ本体３５内部に巻き込ま
れることはない。

遮光部材３６は、第１実施例と同じ形状であり、また、
第１実施例と同じ位置に設けられている。

遮光部材３６の材質は、坪量１５０ｇ／ｒｒｒ、厚み１
２０μｍのラミネート紙である。このラミネート紙の両
面には、厚み２０μｍのカーボンブラックを含有する遮
光層が塗布されている。

以上のような構成によれば、ボートロ３０の上方から入
射する光は、多数のバイル３２ａによって遮光されると
ともに、ボートロ３０の下方から入射する光は遮光部材
３６により、確実に遮光されるものである。

次に、本発明の第３実施例を示す第５図を参照しながら
説明する。

この第３実施例に係る写真フィルムパトローネの形状は
、ポート部４０がフィルム送り出し方法に向かって突出
していない形状である。ポート部４０には第２実施例と
同じベルベット織物４１が設けられ、フィルム４２の先
端にも第２実施例と同じ係止穴４２ａが設けられている
。したがって、この第３実施例についてもフィルム４２
の先４がパトローネ本体４５に巻き込まれることはない
。

遮光部材４６は、第２実施例と同じ位置に設けられてお
り、この遮光部材４６の材質は、ポリエステルにカーボ
ンブラックを練り込んだシートとなっている。

以上の構成によれば、第２実施例と同様にボートロ４０
から入射する光を遮光できる。また、この写真フィルム
パトローネは、ポート部４０がフィルム送り出し方法に
向かって突出していない形状であるため携帯性が向上す
るとともに、カメラ側に必要な装填室の構造を複雑な形
状とする必要なく簡略化できるとともに、コストダウン
となる。

次に、本発明の第４実施例を示す第６図を参照しながら
説明する。

この第４実施例に係る写真フィルムパトローネには、ボ
ートロ５０を形成した上パトローネ５２と下パトローネ
５３とにテレンプ５１がそれぞれ設けられている。そし
て、上パトローネ５２と下パトローネ５３とで形成され
るボートロ５０の隙間寸法を２．４画とし、また、テレ
ンプ５１を重ねた状態での厚み寸法を１．６ｍｍとして
いる。すなわち、この第４実施例でのボートロ５０の隙
間寸法は、第９図に示すボートロ８の隙間寸法２゜０ｍ
ｍよりも０．４ｍｍ広げており、フィルム５４とテレン
プ５１との抵抗を軽減させたものである。

なお、遮光部材５５は、第２実施例と同じ材質であり、
また、第２実施例と同じ位置に設けている。

以上のような構成によれば、ボートロ５０に設けた二つ
のテレンプ５１と遮光部材５５との両方で、ボートロ５
０から入射する光を遮光しているため、信頼性の高い遮
光構造となっている。

なお、第１実施例に示すように、ボートロの先端に遮光
手段が全く無い場合には、遮光部材の突出させる長さを
、前述したフィルムのベース面と乳剤面との両方に接触
する長さにするのが好ましいが、第２．第３．第４実施
例に示すように、ボートロの先端に遮光手段を有する場
合は、必ずしも前述した長さにする必要はない。さらに
、遮光部材は、フィルムの移動に応じて変動する必要が
あり、また、フィルムの移動に応じて変動しても元の位
置に復帰できるものであれば、どのようなものでも使用
することができる。例えば、合成樹脂製フィルム、ゴム
材料、遮光紙、各種のラミネート紙等である。

また、各々の実施例に係る写真フィルムパトローネを使
用して、給送トルク、送り出し不良率、遮光性の三項口
に対してテストしてみた。この結果を表−１に示す。

ｌ二１ 給送トルクの測定方法は、スプールを回転させた時、ス
プールに掛かるトルクの最大値をトルクメーターで測定
した数値である。また、送り出し不良率は、各々の実施
例に係る写真フィルムパトローネを５０個づつ用意し、
これらを５０°Ｃの温度で１日間熱処理した後、スプー
ルをフィルム送り出し方向に回転させ、フィルムが送り
出せない個数を測定総数５０で割った比率である。そし
て、遮光性については、富士写真フィルム株式会社から
提供されているＨＧ４００（商品名）のフィルムを使用
し、このフィルムを各々の実施例に係る写真フィルムパ
トローネに収納した後、７万ルクスの照度で３分曙光し
た。その後、現行の方法で現像し、光カブリの発生を確
認した。確認方法は、フィルムの先端から１０１以降の
露光面に光力フリが発生していた場合には、×で表し、
また、光カブリが発生している位置がフィルムの先端か
ら１０ｃｍ未満の範囲内だけである場合には、○で表し
た。

表−１に示すように、本発明に係る実施例では、従来技
術と比較して、いずれも給送トルクが非常に軽減され、
また、確実にフィルムの送り出しが行えるものである。

そして、遮光性に対しても、確実に防止できることがわ
かった。

本実施例では、フィルム先端と遮光部材とが接触した状
態となっているが、遮光部材をフィルムロールの外周に
向かつて付勢されるように設置することもできる。この
場合、フィルム先端は、どの位置にあってもフィルムを
送り出すことができる。

なお、スプールの両端に設けられたフランジと巻回され
たフィルムとの接触部分から入射する光を遮光する方法
としては、第１実施例で説明したが、この方法をその他
の実施例で使用することができるのはもちろんである。

また、スプールの両端に設けられたフランジと巻回され
たフィルムとの接触部分から入射する光を遮光する別の
方法を第７図に示す。この写真フィルムパトローネには
、第２実施例に記載したパトローネ本体３５と、遮光部
材３６と、フィルム３３と備えている。スプール６ｏの
両端に設けたフランジ６１には、フランジリブ６２を設
けている。このフランジリブ６２は、フランジ６１内面
の円周方向上に、フランジ３３が巻回された方向に向け
て突出させ、遮光部材３６の両縁を上方向から押さえ込
んでいる。これによれば、スプール６０の両端に設けら
れたフランジ６１と巻回されたフィルム３３との接触部
分から入射する光を確実に遮光するものである。さらに
、別の実施例としては、第８図に示すように、前記フラ
ンジリブ６２を設けた位置と同じ位置に多数のパイルを
植毛した遮光材７０を設ける方法でもよい。

〔発明の効果〕

以上、のように、本発明の写真フィルムパトローネでは
、フィルムがボートロに向かう位置からフィルム巻回方
向に沿って突出した遮光部材を備えているため、ボート
口から入射する光を確実に遮光するとともに、スプール
軸を回転させる回転トルクを軽減させフィルムが確実に
送り出せる効果がある。また、第２及び、第３実施例に
示した写真フィルムパトローネでは、スプール軸を回転
させる回転トルクが従来技術と比較して約５分の１も軽
減するため、フィルムが確実に送り出せるとともに、カ
メラ側の給送機構がコストダウンとなる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る写真フィルムパトローネの第１
実施例を示す分解斜視図である。 第２図は、第１実施例の断面図である。 第３図は、第１実施例に用いた遮光部材の他の例を示し
た断面図である。 第４図は、本発明に係る写真フィルムパトローネの第２
実施例を示す断面図である。 第５図は、本発明に係る写真フィルムパトローネの第３
実施例を示す断面図である。 第６図は、本発明に係る写真フィルムパトローネの第４
実施例を示す断面図である。 第７図は、第２実施例に遮光材を用いた例を示す断面図
である。 第８図は、第２実施例に遮光材を用いた他の例を示す断
面図である。 第９図は、従来技術に係る写真フィルムパトローネを示
した断面図である。 ２．１１，３１，４３゜ ３．１２，３４．４４゜ ４．１０．３５，４５゜ ５、６０　・　・　・　・　・　・　・６．１３．３３
，４２゜ ８．１５，３０，４０゜ 上パトローネ 下パトローネ パトローネ本体 スプール フィルム ・・・・ボートロ １７．３６，４６．５５ ・・・・遮光部材。 第 図 第 図 第 図 第 図 第 図 Ｃ ２０（遮光部材） ３７ｃ 第 図 １フ ３５（バトロ ネ本体） 第 図 Ｃ ３６（遮光部材） 不　６２（フランジリブ） 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）パトローネ本体に回動自在に収納され、フィルム
   が巻回されたスプールをフィルム送り出し方向に回転さ
   せることにより、フィルム通路を経てポート口からフィ
   ルムを送り出す写真フイルムパトローネにおいて、 弾性を有するとともに、前記フィルム通路のパトローネ
   本体内側からフィルム巻回方向に沿って突出した遮光部
   材を設けたことを特徴とする写真フイルムパトローネ。