JPH0482969A - 炭素繊維用集束剤、該集束剤を付着せしめた炭素繊維、並びに該炭素繊維を補強材とする炭素繊維強化樹脂組成物 - Google Patents

炭素繊維用集束剤、該集束剤を付着せしめた炭素繊維、並びに該炭素繊維を補強材とする炭素繊維強化樹脂組成物

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JPH0482969A
JPH0482969A JP19132190A JP19132190A JPH0482969A JP H0482969 A JPH0482969 A JP H0482969A JP 19132190 A JP19132190 A JP 19132190A JP 19132190 A JP19132190 A JP 19132190A JP H0482969 A JPH0482969 A JP H0482969A
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水口 豊和
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Tetsuyuki Kyono
京野 哲幸
Tadayuki Sugimoto
忠之 杉本
Shuichi Wada
秀一 和田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、優れた力学的特性を有する炭素繊維強化樹脂
複合材料を得るための、炭素繊維用集束剤、該集束剤を
付着せしめた炭素繊維、並びに該炭素繊維を補強材とす
る炭素繊維強化樹脂組成物に関する。
[従来技術] 炭素繊維強化樹脂は、非強化の樹脂に比べて強度、剛性
、寸法安定性にはるかに優れているため、事務機器や自
動車分野など様々な産業分野で広く利用されている。こ
こで炭素繊維強化樹脂の性質は、いわゆる複合則に従っ
て炭素繊維の含有率に支配されるが、それだけではなく
、繊維と樹脂の界面接着性によっても大きく左右される
。すなわち、適度の強さで繊維と樹脂が接着していない
と、適正な応力伝達がなされないために、複合材料とし
て望ましい力学的性質は得られない。
炭素繊維強化樹脂の製造法としては様々な方法があるが
、よく用いられている方法は3〜1.0 mm程度の長
さに切断された炭素繊維(以下、チョツプドファイバー
と称す)を樹脂ペレットあるいは樹脂パウダーとともに
押出機で溶融混練してペレット化し、これを射出成形に
よって成形品とする方法である。このような製造法に限
らず、炭素繊維にはハンドリングのために集束性が要求
されるので、繊維はマトリックス樹脂と類似の化合物を
主成分とする集束剤で予め処理されるのが一般的である
また、従来炭素繊維の集束剤として、例えば。
特公平1−46636号公報には、完全熱可塑性タイプ
の線状ポリウレタンを用いること、さらには特公昭61
−56266号公報には、低分子量エポキシ樹脂を用い
ることが提案されている。
一方、炭素繊維と樹脂との界面接着性に関して、例えば
特公昭62−7225号公報には、ポリアミド樹脂強化
用にポリアミドで処理した炭素繊維が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、マトリックス樹脂と類似の化合物は、一
般に水に溶解せず有機溶媒にのみ可溶であるため、防災
・安全・衛生工種々の困難がある。
例えば、ポリアミド樹脂に対する蟻酸、フェノルおよび
メタノール、ポリカーボネート、ポリスルホンおよびポ
リエーテルスルホン樹脂に対する塩素系溶媒およびジオ
キサン等、サイジング処理工程において安全・防災・衛
生上、好ましいものではない。さらに、マトリックス樹
脂になじみの良い炭素繊維用集束剤として特公平]、 
−46636号公報記載の完全熱可塑性タイプの線状ポ
リウレタンも、メチルエチルケトンの如き有機溶媒を必
要とし、好ましいものではない。
また、炭素繊維用の集束剤として、前述したように特公
昭61−56266号公報に記載するような低分子量エ
ポキシ樹脂であれば、安定な水乳化液を調整することが
可能であり、この場合有機溶媒に起因する問題はない。
しかしながら、この低分子量エポキシ樹脂を付与した炭
素繊維、とりわけチョツプドファイバーは、マトリック
ス樹脂とホッパー内で混合するとき開繊が起り、しかも
その樹脂自体の耐熱性も低いので実用に耐えないという
2問題がある。
さらに、特公昭62−7225号公報に記載するような
ポリアミドで処理した炭素繊維は、ポリアミド樹脂強化
用には有効であるが、ポリカーボネート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテ
ルイミド、ポリフェニレンスルフィドなど、他の多くの
熱可塑性樹脂強化用の炭素繊維に対しては何らの接着性
改善効果も認められない。
すなわち、本発明の課題は、上゛記従来の炭素繊維用集
束剤の有機溶媒に起因する。安全・防災・衛生上の諸問
題を解消することにある。また他の課題は優れた力学的
性質を有する炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料を得る
ための、集束性に優れた炭素繊維、および炭素繊維強化
樹脂組成物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記課題は、 (1)ポリウレタン樹脂を主成分とする炭素繊維用集束
剤において、前記ポリウレタン樹脂が、a1分子量10
,000以下で、2個以上の活性水素含有ポリオールお
よびまたはポリアミンの1種以上、 b、ポリイソシアネートの1種以上、 c、NCO基と反応しうる活性水素原子を有し、かつ塩
を形成しうる化合物、 d、前記00項化合物と塩を形成し得る化合物、から合
成され、かつ架橋密度が1000原子量当り0.02〜
0.6個であるポリウレタン樹脂を、水中に混合乳化さ
せた水系ポリウレタン樹脂であることを特徴とする炭素
繊維用集束剤(2)特許請求の範囲第(1)項に記載さ
れた集束剤で処理された炭素繊維であって、集束剤の付
着量が繊維重量当り0. 5〜10重量%であることを
特徴とする炭素繊維 (3)特許請求の範囲第(1)項に記載された炭素繊維
3〜70重量%と、マトリックス樹脂97〜3重量%か
らなる炭素繊維強化樹脂組成物 によって解決することができる。
すなわち、まず、本発明の炭素繊維用集束剤は、2個以
上の活性水素含有ポリオールおよびまたはポリアミン、
ポリイソシアネート、NCO基と反応しうる活性水素原
子を有し、かつ塩を形成しうる化合物、並びに該化合物
と塩を形成し得る化合物とから合成され、かつ所定の架
橋密度を有する水系ポリウレタン樹脂によって構成され
ている。
そこで、本発明に係る炭素繊維用集束剤の主要な構成に
ついて、順次説明する。
a、  2個以上の活性水素含有ポリオールまたはポリ
アミン 2個以上の活性水素含有ポリオールとは、分子量が10
,000以下で、通常末端または分子中に2個以上のヒ
ドロキシル基を含む、公知のポリエーテル、ポリエステ
ル、ポリエーテルエステル、ポリチオエーテルもしくは
ポリアセタールまたはポリブタジェン等のポリオールで
ある。これらのうち、好ましくは、末端に2個以上のヒ
ドロキシル基を有するポリエーテルおよびポリエステル
および低分子量鎖伸長剤である。これらのポリオールに
おいて、分子量は10,000以下が必要であり、分子
量が10,000を超えると、炭素繊維の集束性が不十
分であり、本発明の目的には不適当である。
ここでポリエーテルとしては、ポリオキシエチレングリ
コール、ポリオキシプロピレングリコル、ポリオキシエ
チレンプロピレングリコール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン、l−リンチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、またはソルビトール等
のポリオール類とエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイドまたはブチレンオキサイド等のアルキレンオキサ
イドの一種または二種以上の付加物(ランダムまたはブ
ロック)およびテトラヒドロフランの開環重化合物であ
るポリオキシテトラメチレングリコル等が挙げられる。
またポリエステルとしては、エチレングリコル、プロピ
レングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリ
コール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、グリセリンまたはトリメチロールプロパン等のポリ
オール類とコハク酸、ゲルタール酸、アジピン酸1、マ
レイン酸、フマル酸またはフタル酸等の多価カルボン酸
もしくはそれらの酸無水物との縮合生成物や、ε−カプ
ロラクトンおよびβ−メチル−δ−バレロラクトンの開
環重合物であるポリカプロラクトンポリオールおよびポ
リバレロラクトンポリオール、炭酸と多価アルコールま
たは多価フェノールとのポリエステルであるポリカーボ
ネートジオール等が挙げられる。本発明の目的に対して
は、ポリエステルポリオールを主体に使用することが集
束性向上には最も好ましく、その際は分子量3000以
下が望ましい。
さらに2個以上のヒドロキシル基を有する低分子量鎖伸
長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキ
サンジオール、ジエチレングリコール、3−メチル−1
゜、5−ペンタンジオル、トリメチロールプロパン等の
多価アルコル類が例示され、これらは必要に応じ配合す
ることができる。
ポリアミンとしては、エチレンジアミン、テトラメチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミン、ピペラジン、ヒドラ
ジン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン等が例示
できる。
b、ポリイソシアネート ポリイソシアネートとは、従来公知の芳香族、脂肪族お
よび指環族系ポリイソシアネートを言う。
例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン
ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素
添加トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の
ポリイソシアネート類ならびにこれらイソシアネート類
のビユレット化合物やイソシアヌレート化合物、もしく
は混合物が挙げられる。
NCO基と反応し得る活性水素原子を有し、かつ塩を形
成し得る化合物とは、カルボン酸またはスルホン酸基を
持つ化合物である。具体的には、グリコール酸、リンゴ
酸、グリシンジメチルプロピオン酸等のヒドロキシル酸
類、アミノ安息香酸、アラニン等のアミノカルボン酸類
、タウリン等のアミノスルホン酸類や、2−ヒドロキシ
スルホン酸等のヒドロキシスルホン酸等が挙げられる。
d、前記00項化合物と塩を形成し得る化合物前記C9
項化合物と塩を形成し得る化合物としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物やア
ンモニア水またはトリメチルアミン、トリエチルアミン
等の3級アミン化合物等が挙げられる。
上記した2個以上の活性水素含有ポリオールおよびまた
はポリアミン、ポリイソシアネート、NCO基と反応性
を有する活性水素原子を有し。
かつ塩を形成し得る化合物、およびこの化合物と塩を形
成し得る化合物それぞれの構成比率は、2個以上の活性
水素含有ポリオールおよびまたはポリアミン90〜30
重量%、ポリイソシアネト70〜10重量%、NCO基
と反応性を有する活性水素原子を有し、かつ塩を形成し
得る化合物7〜0.3重量%、およびこの化合物と塩を
形成し得る化合物3〜0.1重量%が好ましい。
上記の化合物から合成されるポリウレタン樹脂は、架橋
密度を1000原子量当り、0.02〜0.6個とせね
ばならない。これによって、ポリ]−1 ウレタン樹脂水乳化液の安定性を保持しつつ、集束剤と
しての皮膜形成性や耐熱性、さらには炭素繊維に付与し
たとき集束性を向上させる。すなわち、ポリウレタン樹
脂の架橋密度が0.6個を超えるとポリウレタン樹脂は
高密度の架橋体となり、均一な水乳化液を造り難い。一
方、架橋密度が0.02個未満では集束剤としての皮膜
形成性や耐熱性が低下し、炭素繊維に付与したときに十
分な集束性が得られない。
ここでいう、架橋密度(CD)とは次のように定義され
る。
ここで、Wo :第n成分の仕込量 Fn 、第n成分の官能基数 MW。:第n成分の分子景 ただし、式中の分子はFo≧2の場合 のみの合計で、分母は仕込みの全てで ある。
本発明における上記ポリウレタン樹脂は、次に水中に混
合し乳化させることによって、水系の炭素繊維用集束剤
となる。
この際、集束剤中のポリマー濃度は、好ましくは1−0
〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%である
次に、本発明における上記ポリウレタン樹脂の製造例に
ついて説明する。
すなわち、まず本発明におけるポリウレタン樹脂を得る
ための、2個以上の活性水素含有ポリオルおよびまたは
ポリアミン、NCO基と反応性を有する活性水素原子を
有しかつ塩を形成し得る化合物と、ポリイソシアネート
との反応は、例えば特公昭44−27904号公報に記
載する如き。
公知の方法で製造することができる。
この際の反応温度は、好ましくは50〜120℃、より
好ましくは60〜90℃の範囲である。
また、必要に応じて、燐酸、安息香酸、パラトルエンス
ルホン酸、アジピン酸、無水フタル酸、ベンゾイルクロ
ライド等の反応抑制剤、ジブチルスズジラウレート、ス
タナスオフテート、トリエチルアミン、トリレンジアミ
ン等の反応触媒、さらにはイソシアネート基と反応しな
い有機溶媒を反応段階で、または反応終了後に添加する
ことができる。ちなみに、これらの有機溶媒としては、
例えば、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド等である。
有機溶媒を使用する場合には、乳化分散後に、この有機
溶媒を回収除去することが望ましい。またここで必要と
あれば、反応段階または反応終了後において、酸化防止
剤や紫外線吸収剤等の安定剤を添加することができる。
次に、本発明の炭素繊維は、上述したポリウレタン樹脂
集束剤で処理された炭素繊維であり、このときの原料炭
素繊維としては、例えばアクリル系、レーヨン系および
ピッチ系のいずれてあっても構わない。
本発明の炭素繊維は、集束剤の付着量が繊維重量当り0
.5〜10重量%、好ましくは1.0〜7重量%である
ことを特徴とする。この付着量が0.5重量%未満ては
、炭素繊維に十分な集束性を付与できず、後加工の工程
、例えばチョツプドファイバーにして樹脂と混合し、ペ
レットにする工程で開繊し、実用に耐えない。一方、付
着量が10重量%を超えると、集束剤を付与した炭素繊
維ストランドが剛直になりすぎ、ボビンへの連続的な巻
上げが不可能となり、実用に耐えない。
上記集束剤の付与方法には、浸漬法、スプレ法、回転ロ
ーラー法など均一に付与できる方法であればいずれても
よく、付与した後の水分乾燥法も熱風乾燥法、ホットロ
ーラー乾燥法などによって行なうことができる。そのと
きの乾燥条件は、水が蒸発可能で、かつ集束剤が熱によ
り極端に変質しない条件を選ぶならよいが、100°C
〜200℃が好ましい。
なお、本発明の炭素繊維は、ナイロン、ポリカーボネー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド
など、殆どすべての熱可塑性樹脂の補強用に適している
次に、本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、前記ポリウ
レタン樹脂集束剤で処理された炭素繊維3〜70重量%
と、熱可塑性樹脂のようなマトリックス樹脂97〜30
重量%からなる。この樹脂組成物中の炭素繊維含有量が
3重量%未満では補強効果が小さく、70重量%を超え
ると組成物の成形性が著しく低下し、実用的でない。
[実施例] 以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、本例中の炭素繊維強化樹脂成形品(以下、単に成
形品と称す)の物性は次の測定法に従った。
成形品の曲げ強度および曲げ弾性率 成形品の試験片寸法、長さ120mm、幅12゜7mm
、厚さ6++unの試験片を、負荷速度3mm/min
スパン長さ96mmの条件で3点曲げ試験を行ない、そ
れぞれ曲げ強度および曲げ弾性率を算出した。
合成例1 ポリブチレンアジペート(MW2000.2官能)70
重量部、1,6ヘキサンジオール(MWll、8.2官
能)20重量部、トリメチロールプロパン(MW134
.3官能)3重量部、ジメチロールプロピオン酸(MV
/434,2.0官能)6.5重量部、イソホロンジイ
ソシアネー) (MWll8.2官能)70重量部を、
メチルエチルケトン中、70℃で重合した。
次に、その反応生成物をトリエチルアミンを5.0重量
%含有した水中に混合し乳化させた。
その後、メチルエチルケトンを蒸発除去すると、ポリマ
ー濃度30重量%の水系ポリウレタン樹脂液(以下、ポ
リウレタン樹脂液Aと略称)が得られた。この場合のポ
リウレタン樹脂は架橋密度が0.13であった。この樹
脂液Aを水で10重量%に希釈し、1週間放置したが、
樹脂分の沈降がみられず安定であった。
合成例2 ポリブチレンアジペート70重量部、1,6ヘキサンジ
オ一ル20重量部、トリメチロールプロパン10重量部
、ジメチロールプロピオン酸6゜5重量部、イソホロン
ジイソシアネート95重量部を、合成例1に準じて、メ
チルエチルケトン中で重合した。
次に、その反応生成物をトリエチルアミン5゜0重量部
を含有した水中に混合し乳化させ、これにトリエチレン
テトラミン(MW:L46,4官能)4.6重量部を加
えて鎖伸長したあと、メチルエチルケトンを蒸発除去す
ると、ポリマー濃度30重量%の水系ポリウレタン樹脂
液(以下、ポリウレタン樹脂液Bと略称)が得られた。
この場合のポリウレタン樹脂は架橋密度が0.68であ
った。
この樹脂液Bを水で10重量%に希釈し、1昼夜放置し
たところ、樹脂分が沈降した。
合成例3 ポリブチレンアジペート70重量部、1,6ヘキサンジ
オ一ル20重量部、トリメチロールプロパン0.2重量
部、ジメチロールプロピオン酸6゜5重量部、イソホロ
ンジイソシアネート65重量部を、合成例1に準じて、
メチルエチルケトン中で重合した。
次に、その反応生成物をトリエチルアミン5゜0重量部
を含有した水中に混合し乳化させた。
その後、メチルエチルケトンを蒸発除去すると、ポリマ
ー濃度30重量%の水系ポリウレタン樹脂液(以下、ポ
リウレタン樹脂液Cと略称)が得られた。この場合のポ
リウレタン樹脂の架橋密度は0.009であった。
合成例4 ポリブチレンアジペート70重量部、1.6ヘキサンジ
オ一ル20重量部、トリメチロールプロパン20重量部
、ジメチロールプロピオン酸6゜5重量部、イソホロン
ジイソシアネート140重量部を、合成例1に準じて、
メチルエチルケトン中で重合した。
次に、その反応生成物をトリエチルアミン5゜0重量部
を含有した水中に混合し乳化させ、これにトリエチレン
ナトラミ211.2重量部を加えて鎖伸長しようとした
が、生成ポリマーが鎖伸長中にゲル化した。この場合の
ポリウレタン樹脂は架橋密度が1.11であった。
合成例5 ポリカーボネートジオール(MWlooo、2官能)7
0重量部、1,4ブタンジオール(M W2O,2官能
)15重量部、トリメチロールプロパン7重量部、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(MW168.2官能基)
60重量部を、合成例1に準じて、メチルエチルケトン
中で重合した。
次に、その反応生成物にタウリン酸ソーダ4゜3重量部
の水溶液を混合した後、水中に混合乳化させた。その後
、メチルエチルケトンを蒸発除去すると、ポリマー濃度
30重量%の水系ポリウレタン樹脂液(以下、ポリウレ
タン樹脂液Eと略称)が得られた。この場合のポリウレ
タン樹脂は架橋密度が0,33であった。この樹脂液E
を水で10重量%に希釈し、1週間放置したが、樹脂分
の沈降がみられず安定であった。
実施例1、比較例1 ポリウレタン樹脂液A−CおよびEを、それぞれ適宜水
で希釈して集束液を調合した。これにアクリロニトリル
系炭素繊維糸条(12000フイラメント)を浸漬し、
次いで150〜200°Cの熱風乾燥機で2分間乾燥処
理し、−旦ワインダで巻き上げた。これを解舒し、ロー
ビングカッタで6mmの長さの集束剤の付着量の異なる
炭素繊維チョツプドファイバーを作製した。
これらのチョツプドファイバーを、十分に乾燥した東し
社製のナイロン66樹脂ペレット(商品名: CM30
01−−N)および音大化成社製のポリカーボネート樹
脂ペレット(商品名・パンライ) 1250)にそれぞ
れ炭素繊維が30重量%になるように調節し、計1.O
kgをタンブラ−にてトライブレンドした後、40mm
ベント付押し出し機にて溶融混練してストランド状に押
し出し、水冷後ペレット状に切断し、ペレットを得た。
この場合の、集束処理した炭素繊維の巻き上げ状態およ
びホッパー内部に残留する炭素繊維量を調べ、その結果
を集束処理条件と対比して第1表に示した。
次に、上記ペレットを十分乾燥させた後、射出成形機に
て試験片を成形し、コンポジット物性を測定した。
その結果を集束処理条件と対比して第2表に示した。
比較例2〜4 集束処理のない(ノーサイズ)炭素繊維またはエポキシ
樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコ)828/1o0
4=1/1.)で集束処理した炭素繊維の各6mm長の
チョツプドファイバーを実施例1に準じて、ナイロン6
6樹脂ペレット、ポリカーボネート樹脂ペレットをそれ
ぞれホッパーに投入し混合した。
この場合の、集束処理した炭素繊維の巻き上げ状態およ
びホッパー内部に残留する炭素繊維量を調べ、その結果
を集束処理条件と対比して第1表に併記した。
この結果が示すように、特に、いずれの場合も多量の炭
素繊維がホッパー内に残留し、満足なペレットとならな
かった。
次に、上記の炭素繊維チョツプドファイバーとマトリッ
クス樹脂を再度混合比を同じにして、押し出し機ホッパ
ーに投入した。このときの炭素繊維はプラスチック棒に
て強制的に押し出し機に供給した。得られたペレットを
十分乾燥した後、射出押し出し機にて試験片を成形し、
コンポジット物性を測定した。その結果を集束処理条件
と対比して第2表に併記した。
(以下、余白) [発明の効果] 本発明の炭素繊維用集束剤、該集束剤を付着せしめた炭
素繊維、並びに該炭素繊維を補強材とする炭素繊維強化
樹脂組成物は、炭素繊維の集束剤として、特定のポリウ
レタン樹脂の水乳化液を用いたため、次のような効果を
奏する。
a、集束剤の取扱いにおいて、従来の有機溶媒系集束液
による安全・防災・衛生上の諸問題が一挙に解消できた す、炭素繊維、特にチョツプドファイバーの集束性が著
しく向上し、炭素繊維強化樹脂複合材料の成形性のみな
らず、曲げ強度および曲げ弾性率などの力学的特性が一
段と向上した、等である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリウレタン樹脂を主成分とする炭素繊維用集束
    剤において、前記ポリウレタン樹脂が、a、分子量10
    ,000以下で、2個以上の活性水素含有ポリオールお
    よびまたはポリアミンの1種以上、 b、ポリイソシアネートの1種以上、 c、NCO基と反応し得る活性水素原子を有し、かつ塩
    を形成し得る化合物、 d、前記c、項化合物と塩を形成し得る化合物、から合
    成され、かつ架橋密度が1000原子量当り0.02〜
    0.6個であるポリウレタン樹脂を、水中に混合乳化さ
    せた水系ポリウレタン樹脂であることを特徴とする炭素
    繊維用集束剤。
  2. (2)特許請求の範囲第(1)項に記載された集束剤で
    処理された炭素繊維であって、集束剤の付着量が繊維重
    量当り0.5〜10重量%であることを特徴とする炭素
    繊維。
  3. (3)特許請求の範囲第(1)項に記載された炭素繊維
    3〜70重量%と、マトリックス樹脂97〜3重量%か
    らなる炭素繊維強化樹脂組成物。
  4. (4)特許請求の範囲第(3)項において、マトリック
    ス樹脂が熱可塑性樹脂である炭素繊維強化樹脂組成物。
JP19132190A 1990-07-18 1990-07-18 炭素繊維用集束剤、該集束剤を付着せしめた炭素繊維、並びに該炭素繊維を補強材とする炭素繊維強化樹脂組成物 Expired - Fee Related JP2590299B2 (ja)

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