【発明の詳細な説明】[Detailed description of the invention]
【産業上の利用分野】[Industrial application field]
本発明は、電線被覆絶縁材として用いられる塩化ビニル
樹脂組成物に係り、特に、耐水性を持たせて雨水等によ
る防蟻剤の流出を防止し、従来以上の効力の持続性を持
たせ、長期間に渡って白蟻からの被害を抑えることので
きる耐白蟻性塩化ビニル組成物に関する。The present invention relates to a vinyl chloride resin composition used as an insulating material for covering electric wires, and in particular, it has water resistance to prevent termiticides from flowing out due to rainwater, etc., and has a longer-lasting effect than conventional ones. This invention relates to a termite-resistant vinyl chloride composition that can suppress damage from termites over a long period of time.
【従来の技術】[Conventional technology]
近年、優れた合成樹脂が安価に作られるようになり、成
形のし易さ、耐久性の良さ等の面で、台所用品等の日用
雑貨品のあらゆる製品に主として塩化ビニル樹脂製のも
のが登場している。この塩化ビニル樹脂は、絶縁性能が
良いところからＭｌｉ体やシースとして、導体や絶縁電
線の上に被覆する絶縁電線、ケーブル等に用いられるよ
うになっている。
このような塩化ビニル系樹脂によって被覆された絶縁電
線、ケーブル等は、屋内外に布設され常時外界と接した
状態となっており、最外層には、塩化ビニル系樹脂製シ
ースが被覆されている。このシースは、硬い金属等と接
触又は衝突すると容易に傷を受け、場合によっては一部
分が損傷にまで至る。この絶縁電線、ケーブル等のシー
スは、人間が故意に傷を付けることはないが、外界の小
動物、特に白蟻によって噛られるということがよく有っ
た。白蟻は、合成樹脂、木材等柔らかいものを噛み溶か
す作用を持っており、電線・ケープルもその例外ではな
く、従来より電線・ケーブルが白蟻によって噛られると
いうことが有った。こノ絶縁電線、ケーブル等において
、導体を被覆している合成樹脂層は、導体間の絶縁、大
地との絶縁を回り地絡の防止をするために重要なもので
あり、白蟻や鼠による絶縁電線、ケーブル等のシース、
絶縁層の損傷は絶縁電線、ケーブル等の耐久性等に重大
な影響を与えている。
このため、従来より電線・ケーブルには、防蟻対策が講
じられている。この対策としては、導体の上に絶縁体を
被覆して構成されるケーブルコアを２本合わせ、介在物
を介在させて、その上にシースを被覆して形成される電
線・ケーブルの最外部被覆層であるシースにフェニトロ
チオンやクロルピリホス等の防蟻剤を添加し、この防蟻
剤を練り込んだ耐白蟻電線・ケーブルが考えられている
。
あるいは、第１図に示す如く、導体１１０の上に絶縁体
１２０を被覆して構成されるケーブルコア１３０を２本
合わせ、介在物１４０を介在させて、その上に内部シー
ス１６０を被覆し、この内部シース１６０の上に金属層
１７０を設け、この金属層１７０によって防蟻効果を持
たせ、この上に外部シース１８０を被覆した電線・ケー
ブルが考えられている。In recent years, excellent synthetic resins have become available at low prices, and due to their ease of molding and durability, products made of vinyl chloride resin have become popular for all types of household goods such as kitchen utensils. It is appearing. This vinyl chloride resin has come to be used as an Mli body or sheath for insulated wires, cables, etc. that are coated on conductors and insulated wires because of its good insulation performance. Insulated wires, cables, etc. covered with vinyl chloride resin are installed indoors and outdoors and are in constant contact with the outside world, and the outermost layer is covered with a vinyl chloride resin sheath. . This sheath is easily damaged when it comes into contact with or collides with a hard metal or the like, and in some cases, a portion of the sheath may even be damaged. The sheaths of insulated wires, cables, etc. are not intentionally damaged by humans, but they are often bitten by small animals in the outside world, especially termites. Termites have the ability to chew and melt soft materials such as synthetic resin and wood, and electric wires and cables are no exception, and there have been cases where electric wires and cables have been bitten by termites. In insulated wires, cables, etc., the synthetic resin layer that covers the conductors is important for insulating the conductors and insulating them from the ground, and preventing ground faults. Sheaths for electric wires, cables, etc.
Damage to the insulation layer has a serious effect on the durability of insulated wires, cables, etc. For this reason, anti-termite measures have traditionally been taken for electric wires and cables. As a countermeasure against this, the outermost covering of electric wires and cables is formed by combining two cable cores made by covering a conductor with an insulator, placing an intervening object, and covering the sheath on top. Termite-resistant wires and cables are being considered in which a termite-proofing agent such as fenitrothion or chlorpyrifos is added to the sheath layer, and this termite-proofing agent is incorporated into the sheath. Alternatively, as shown in FIG. 1, two cable cores 130 formed by covering a conductor 110 with an insulator 120 are combined, an interposition 140 is interposed, and an inner sheath 160 is coated thereon, An electric wire/cable is considered in which a metal layer 170 is provided on the inner sheath 160 to provide an anti-termite effect, and an outer sheath 180 is coated thereon.
【発明が解決しようとする課題］
しかしながら、従来の前者の最外部被覆層であるシース
に防蟻剤を添加して練り込んで形成する電線・ケーブル
にあっては、電線・ケーブルが長い時間水に浸漬した状
態であると、防蟻剤が水に溶は出し防蟻剤の残存率が低
くなり、耐白蟻性の持続性が無くなるという問題点を有
している。
また、後者の内部シース１６０と外部シース１８０との
間に金属層１７０を設け、この金属層１７０によって防
蟻効果を持たせた電線・ケーブルにあっては、内部シー
ス１６０と外部シース１８０との間に金属層１７０が設
けられているため、取り扱い性が悪く、この金属層１７
０がＦｅテープの場合には、雨水の浸入による腐食によ
って防蟻効果がなくなり、ステンレステープの場合には
、雨水の浸入による防蟻剤の溶は出しによって防蟻剤の
残存率が低くなり、耐白蟻性の持続性が無くなるという
問題点を有している。
本発明は、耐水性を持たせることができ、水による防蟻
剤の流出を防止でき、防蟻剤の効力の従来以上の持続性
を持たせ、長期間に渡って白蟻からの被害を抑えること
のできる耐白蟻性塩化ビニル組成物を提供することを目
的としている。
ができる。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明における耐白蟻性塩
化ビニル組成物においては、塩化ビニル系樹脂に防蟻剤
を配合した耐白蟻性熱可塑性組成物に疎水性シリカを配
合してなるものである。
そして、本発明における耐白蟻性塩化ビニル組成物にお
いては、塩化ビニル系樹脂１００重量部に、フェニトロ
チオン１〜１０重量部、可塑剤２０〜１５０重量部、安
定剤１〜１５重量部、充填剤０〜１５重量部を配合し、
さらに疎水性シリカを１〜１０重量部を配合して構成す
るものである。
［作用］
このように、塩化ビニル系樹脂に防蟻剤を配合した耐白
蟻性熱可塑性組成物に疎水性シリカを配合している。こ
の疎水性シリカは、シリカ表面のシラノール基の一部又
は全部をメチル基で置換したもので、塩化ビニル系樹脂
に防蟻剤を配合した耐白蟻性熱可塑性組成物に均一に分
散することができ、接水作用を有している。このため、
フェニトロチオンやクロルピリホス等の防蟻剤が水又は
温水によって溶解抽出されるのを抑制し、水又は温水に
浸漬した状態でも耐白蟻効果を持続させることができる
。すなわち、水又は温水による防蟻剤の流出を防止でき
、防蟻剤の効力の従来以上の持続性を持たせ、長期に白
蟻からの被害を抑えることができる。
また、塩化ビニル系樹脂１００重量部に、フェニトロチ
オン１〜１０重量部、可塑剤２０〜１５０重量部、安定
剤１〜１５重量部、充填剤０〜１５重量部を配合し、さ
らに疎水性シリカを１〜１０重量部を配合しているため
、耐水性を持たせることができるため、水による防蟻剤
の流出を防止でき、防蟻剤の効力を従来以上の期間持続
性を持たせ、長期に渡って白蟻からの被害を抑えること
ができる。
【実施例］
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明の具体的実施例について比較例、従来例と対比し
て説明する。
実施例１
本実施例は、塩化ビニル樹脂（具体的には、重合度１３
０ｏの塩化ビニ樹脂）１００重量部に対して、ジオクチ
ルフタレート（ＤＯＰ）４５重量部、三塩基性硫酸鉛４
重量部、ステアリン酸バリウム１重量部、炭酸カルシウ
ム３０重量部、フェニトロチオン（具体的には、吉富製
薬株式会社製トミガードＣＸ）１重量部、疎水シリカ（
日本アエロジル株式会社製 アエロジルＲ−９７２）２
重量部を配合したものである。
実施例２
本実施例は、塩化ビニル樹脂（具体的には、重合度１３
００の塩化ビニ樹脂）１００重量部に対して、ジオクチ
ルフタレート（ＤＯＰ）４５重量部、三塩基性硫酸鉛４
重量部、ステアリン酸バリウム１重量部、炭酸カルシウ
ム３０重量部、フェニトロチオン（具体的には、吉富製
薬株式会社製トミガードＣＸ）３重量部、疎水シリカ（
日本アエロジル株式会社製 アエロジルＲ−９７２）１
重量部を配合したものである。
実施例３
本実施例は、塩化ビニル樹脂（具体的には、重合度１３
００の塩化ビニ樹脂）１００重量部に対して、ジオクチ
ルフタレート（ＤＯＰ）４５重量部、三塩基性硫酸鉛４
重量部、ステアリン酸バリウム１重量部、炭酸カルシウ
ム３０重量部、クロルピリホス（具体的には、三共株式
会社製 レントレク）３重量部、疎水シリカ（日本アエ
ロジル株式会社製 アエロジルＲ−９７２）１重量部を
配合したものである。
実施例４
本実施例は、塩化ビニル樹脂（具体的には、重合度１３
００の塩化ビニ樹脂）１００重量部に対して、ジオクチ
ルフタレート（ＤＯＰ）４５重量部、三塩基性硫酸鉛４
重量部、ステアリン酸バリウム１重量部、炭酸カルシウ
ム３０重量部、フェニトロチオン（具体的には、吉富製
薬株式会社製トミガードＣＸ）１０重量部、疎水シリカ
（日本アエロジル株式会社製 アエロジルＲ−９７２）
１０重量部を配合したものである。
実施例５
本実施例は、塩化ビニル樹脂（具体的には、重合度１３
００の塩化ビニ樹脂）１００重量部に対して、ジオクチ
ルフタレート（ＤＯＰ）４５重量部、三塩基性硫酸鉛４
重量部、ステアリン酸バリウム１重量部、炭酸カルシウ
ム３０重量部、フェニトロチオン（具体的には、吉富製
薬株式会社製トミガードＣＸ）１重量部、疎水シリカ（
日本アエロジル株式会社製 アエロジルＲ−９７２）１
０重量部を配合したものである。
比較例
比較例は、塩化ビニル樹脂（具体的には、重合度１３０
０の塩化ビニ樹脂）１００重量部に対して、ジオクチル
フタレート（ＤＯＰ）４５重量部、三塩基性硫酸鉛４重
量部、ステアリン酸バリウム１重量部、炭酸カルシウム
３０重量部、フェニトロチオン（具体的には、吉富製薬
株式会社製 トミガードＣＸ）２重量部、疎水シリカ（
日本アエロジル株式会社製 アエロジルＲ−９７２）０
゜５重量部を配合したものである。
従来例１
従来例１は、塩化ビニル樹脂（具体的には、重合度１３
００の塩化ビニ樹脂）１００重量部に対して、ジオクチ
ルフタレート（ＤＯＰ）４５重量部、三塩基性硫酸鉛４
重量部、ステアリン酸バリウム１重量部、炭酸カルシウ
ム３０重量部、フェニトロチオン（具体的には、吉富製
薬株式会社製トミガードＣＸ）１重量部を配合したもの
である。
従来例２
従来例２は、塩化ビニル樹脂（具体的には、重合度１３
００の塩化ビニ樹脂）１００重量部に対して、ジオクチ
ルフタレート（ＤＯＰ）４５重量部、三塩基性硫酸鉛４
重量部、ステアリン酸バリウム１重量部、炭酸カルシウ
ム３０重量部、フェニトロチオン（具体的には、吉富製
薬株式会社製トミガードＣＸ）３重量部を配合したもの
である。
従来例３
従来例３は、塩化ビニル樹脂（具体的には、重合度１３
００の塩化ビニ樹脂）１．００重量部に対して、ジオク
チルフタレート（ＤＯＰ）４５重量部、三塩基性硫酸釦
４重量部、ステアリン酸バリウム１重量部、炭酸カルシ
ウム３０重量部、クロルピリホス（具体的には、三共株
式会社製 レントレク）３重量部を配合したものである
。
これらの実施例に基づく塩化ビニル組成物についての耐
白蟻効力試験（！！！咬試験）、塩化ビニル組成物を７
０℃の温水に１２０Ｈｒ浸漬した後の耐白蟻効力試験（
蟻咬試験）の比較結果が第１表に示しである。
（以下余白）
この第１表中の耐白蟻効力試験（蟻咬試験）は、次のよ
うな要領で行われる。すなわち、実施例に基づく塩化ビ
ニル組成物と、比較例に基づく塩化ビニル組成物と、従
来例の塩化ビニル組成物とのそれぞれについて縦５０ｍ
ｍ、横５０ｍｍ、厚さ５Ｉの試験片のロールシートを作
成（ロール温度１６０℃×５分）し、直径８ａｎ、深さ
６ａｎ、の円筒型の容器の底部に石膏を厚さ５ｍ＋に固
めた容器の上に、この試験片とイエシロアリを投入する
。そして、予め別の水槽形のガラス容器の底部−面に約
２ａｌｌの厚さに湿潤な脱脂綿を敷き詰めた容器を用意
し、この上に上記の円筒型容器を置いて、この試験容器
を温度２８±２℃の暗所に静置し、−週間後におけるシ
ロアリの死亡数を観察記録したものをそれぞれ表してい
る。この供試シロアリは、各試験片毎に職蟻１５０頭、
兵蟻１５頭用いた。
なお、蟻咬試験の評価は、シロアリ１６５頭全数が死亡
したものを良とするものである。
また、第１表中の水浸漬後耐白蟻効力試験は、試験片を
７０℃の温水に１２０Ｈｒ浸漬した後の耐白蟻効力試験
（蟻咬試験）のことで、次のような要領で行われる。す
なわち、実施例に基づく塩化ビニル組成物と、比較例に
基づく塩化ビニル組成物と、従来例の塩化ビニル組成物
とのそれぞれについて縦５０ｍｎ、横５０ａｍ、厚さ５
ｍの試験片のロールシートを作成（ロール温度１６０℃
×５分）し、それぞれの試験片を７０℃の温水に１２０
）ｈ−浸漬する。さらに、この試験片を、直径８α、深
さ６■、の円筒型の容器の底部に石膏を厚さ５ｍ。
に固めた容器の上に、入れて、この容器の中にイエシロ
アリを投入する。そして、予め別の水槽形のガラス容器
の底部−面に約２■の厚さに湿潤な脱脂綿を敷き詰めた
容器を用意し、この上に上記の円筒型容器を置いて、こ
の試験容器を温度２８±２℃の暗所に静置し、−週間後
におけるシロアリの死亡数を観察記録したものをそれぞ
れ表している。この供試シロアリは、各試験片毎に職蟻
１５０頭、兵蟻１５頭用いた。なお、蟻咬試験の評価は
、シロアリ１６５頭全数が死亡したものを良とするもの
である。
第１表の実施例全部について（Ｎα１〜Ｎα５）、いず
れも耐白蟻効力試験における試験結果が、死亡シロアリ
数が１６５頭で、耐白蟻効力試験の評価は、良となって
おり、防蟻効果が認められる。
また、防蟻効果については、水浸漬後耐白蟻効力試験に
おける試験結果においても、実施例全部（Ｎα１〜＆５
）について、死亡シロアリ数が１６５頭であり、水浸漬
後の防蟻効果が認められる。
すなわち、フェニトロチオン等の防蟻剤の持続性が認め
られる。
そして、疎水性シリカによる防蟻剤の流出抑制効果は、
疎水性シリカの配合量が、実施例Ｎａ １の２重量部、
実施例Ｎα２、Ｎα３の１重量部、実施例Ｎｎ４、Ｎα
５の１０重量部のそれぞれの場合において同一の効果を
得ている。すなわち、疎水性シリカの配合量は、フェニ
トロチオンの配合量とも関係するが、１重量部以上配合
されていれば効果が有ることが判る。
また、フェニトロチオンによる防蟻効果は、フェニトロ
チオンの配合量が、実施例Ｎα１、Ｎａ ５の１重量部
、実施例Ｎα２の３重量部、実施例Ｎａ４の１０重量部
のそれぞれの場合において同一の効果を得ている。すな
わち、フェニトロチオンの配合量は、疎水性シリカの配
合量によっても異なるが、１重量部配合されていれば疎
水性シリカの配合量を変えることにより充分な効果を得
ることができる。
これに対し、第１表の比較例Ｎα１は、フェニトロチオ
ン２重量部、疎水性シリカ０．５重量部と。
実施例に基づく塩化ビニル組成物と配合量は違うがその
組成は同一である。この比較例Ｎｎ １に基づく塩化ビ
ニル組成物によって作成された試験試料の耐白蟻効力試
験における試験結果は、死亡シロアリ数が１６５頭であ
り、防白蟻効果は認められるが、水浸漬後耐白蟻効力試
験における試験結果は、死亡シロアリ数が１０３頭で、
蟻咬試験の評価は、不良となっている。すなわち、フェ
ニトロチオンが２重量部配合されているが、疎水性シリ
カの配合量が０．５重量部であるため、疎水性シリカに
よる防蟻剤の流出抑制効果が働いていないことが判る。
また、第１表の従来例（Ｎα１〜Ｎα３）は、防蟻剤の
フェニトロチオン（Ｎα１、Ｎａ３）、又はクロルピリ
ホス（Ｎα２）を配合しているが、疎水性シリカを全く
配合していない。このため、従来例［１〜＆３）に基づ
く塩化ビニル組成物によって作成された試験試料の耐白
蟻効力試験における試験結果は、死亡シロアリ数が１６
５頭であり、防白蟻効果は認められるが、水浸漬後耐白
蟻効力試験における試験結果は、死亡シロアリ数が１０
頭（Ｎｎｌ） 、 ５４ （Ｎｎｌ２） 、５１ （Ｎ
（１３）で、蟻咬試験の評価は、不良となっている。す
なわち、防蟻剤のフェニトロチオン（Ｎａｌ、Ｎα３）
、又はクロルピリホス（Ｔｈ２）が１〜３重量部置部さ
れているが、疎水性シリカが全く配合されていないため
、防蟻剤が水又は温水によって溶解して抽出されたこと
により防蟻剤の効力の持続性が失われていることを表わ
している。
【発明の効果）
本発明は、以上説明したように構成されているので、以
下に記載されるような効果を奏する。
塩化ビニル系樹脂に防蟻剤を配合した耐白蟻性熱可塑性
組成物に疎水性シリカを配合しであるため、耐水性を持
たせることができ、水又は温水による防蟻剤の流出を防
止でき、防蟻剤の効力の従来以上の持続性を持たせ、長
期間に渡って白蟻からの被害を抑えることができる。
また、塩化ビニル系樹脂１００重量部に、フェニトロチ
オン１〜１０重量部、可塑剤２０〜１５０重量部、安定
剤１〜１５重量部、充填剤０〜１５重量部を配合し、さ
らに疎水性シリカを１〜１０重量部配置部て構成しであ
るため、耐水性を持たせることができ、水又は温水によ
る防蟻剤の流出を防止でき、防蟻剤の効力の従来以上の
持続性を持たせ、長期間に渡って白蟻からの被害を抑え
ることができる。[Problems to be Solved by the Invention] However, in the case of electric wires and cables formed by adding and kneading a termiticide into the former outermost coating layer, the electric wires and cables are exposed to water for a long time. If the termiticide is immersed in water, the termiticide will dissolve into water, resulting in a low residual rate of the termite, resulting in a problem that termite resistance will not last long. In addition, in the case of electric wires and cables in which a metal layer 170 is provided between the latter inner sheath 160 and outer sheath 180, and the metal layer 170 has an anti-termite effect, the inner sheath 160 and the outer sheath 180 are Since the metal layer 170 is provided in between, it is difficult to handle, and this metal layer 17
In the case of Fe tape, the anti-termite effect is lost due to corrosion due to rainwater infiltration, and in the case of stainless steel tape, the residual rate of the termiticide becomes low due to dissolution of the termiticide due to rainwater infiltration. There is a problem that termite resistance is not sustainable. The present invention can provide water resistance, prevent the termiticide from flowing out due to water, provide longer termiticide efficacy than conventional ones, and suppress damage from termites over a long period of time. It is an object of the present invention to provide a termite-resistant vinyl chloride composition that can be used as a termite-resistant vinyl chloride composition. I can do it. [Means for Solving the Problem] In order to achieve the above object, in the termite-resistant vinyl chloride composition of the present invention, a termite-resistant thermoplastic composition in which a termite-proofing agent is blended with a vinyl chloride resin is hydrophobic. It is made by blending synthetic silica. In the termite-resistant vinyl chloride composition of the present invention, 100 parts by weight of vinyl chloride resin, 1 to 10 parts by weight of fenitrothion, 20 to 150 parts by weight of a plasticizer, 1 to 15 parts by weight of a stabilizer, and 0 parts by weight of a filler. ~15 parts by weight is blended,
Furthermore, 1 to 10 parts by weight of hydrophobic silica is blended. [Function] In this way, hydrophobic silica is blended into the termite-resistant thermoplastic composition, which is a termite-resistant thermoplastic composition containing a vinyl chloride resin and a termiticide. This hydrophobic silica has some or all of the silanol groups on the silica surface replaced with methyl groups, and can be uniformly dispersed in a termite-resistant thermoplastic composition containing a vinyl chloride resin and a termiticide. It has a water wetting action. For this reason,
It is possible to suppress the dissolution and extraction of termiticides such as fenitrothion and chlorpyrifos by water or hot water, and maintain the termite-proofing effect even when immersed in water or hot water. That is, it is possible to prevent the termiticide from flowing out due to water or hot water, and the effectiveness of the termiticide can be maintained longer than before, and damage from termites can be suppressed over a long period of time. In addition, 1 to 10 parts by weight of fenitrothion, 20 to 150 parts by weight of a plasticizer, 1 to 15 parts by weight of a stabilizer, and 0 to 15 parts by weight of a filler are added to 100 parts by weight of a vinyl chloride resin, and further hydrophobic silica is added. Since it contains 1 to 10 parts by weight, it is water resistant, which prevents the termiticide from being washed out by water, making the termiticide effective for a longer period of time than before. Damage from termites can be suppressed for a long time. [Examples] Examples of the present invention will be described below. Specific examples of the present invention will be explained in comparison with comparative examples and conventional examples. Example 1 In this example, vinyl chloride resin (specifically, a polymerization degree of 13
0o vinyl chloride resin), 45 parts by weight of dioctyl phthalate (DOP), 4 parts by weight of tribasic lead sulfate.
parts by weight, 1 part by weight of barium stearate, 30 parts by weight of calcium carbonate, 1 part by weight of fenitrothion (specifically, Tomiguard CX manufactured by Yoshitomi Pharmaceutical Co., Ltd.), hydrophobic silica (
Aerosil R-972) 2 manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd.
parts by weight. Example 2 In this example, vinyl chloride resin (specifically, a polymerization degree of 13
00 vinyl chloride resin), 45 parts by weight of dioctyl phthalate (DOP), 4 parts by weight of tribasic lead sulfate.
Parts by weight, 1 part by weight of barium stearate, 30 parts by weight of calcium carbonate, 3 parts by weight of fenitrothion (specifically, Tomiguard CX manufactured by Yoshitomi Pharmaceutical Co., Ltd.), hydrophobic silica (
Manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd. Aerosil R-972) 1
parts by weight. Example 3 In this example, vinyl chloride resin (specifically, a polymerization degree of 13
00 vinyl chloride resin), 45 parts by weight of dioctyl phthalate (DOP), 4 parts by weight of tribasic lead sulfate.
parts by weight, 1 part by weight of barium stearate, 30 parts by weight of calcium carbonate, 3 parts by weight of chlorpyrifos (specifically, Rentrek, manufactured by Sankyo Co., Ltd.), and 1 part by weight of hydrophobic silica (Aerosil R-972, manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd.). It is a combination. Example 4 In this example, vinyl chloride resin (specifically, a polymerization degree of 13
00 vinyl chloride resin), 45 parts by weight of dioctyl phthalate (DOP), 4 parts by weight of tribasic lead sulfate.
Parts by weight, 1 part by weight of barium stearate, 30 parts by weight of calcium carbonate, 10 parts by weight of fenitrothion (specifically, Tomiguard CX manufactured by Yoshitomi Pharmaceutical Co., Ltd.), hydrophobic silica (Aerosil R-972 manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd.)
It contains 10 parts by weight. Example 5 In this example, vinyl chloride resin (specifically, a polymerization degree of 13
00 vinyl chloride resin), 45 parts by weight of dioctyl phthalate (DOP), 4 parts by weight of tribasic lead sulfate.
parts by weight, 1 part by weight of barium stearate, 30 parts by weight of calcium carbonate, 1 part by weight of fenitrothion (specifically, Tomiguard CX manufactured by Yoshitomi Pharmaceutical Co., Ltd.), hydrophobic silica (
Manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd. Aerosil R-972) 1
It contains 0 parts by weight. Comparative Example The comparative example is a vinyl chloride resin (specifically, a polymerization degree of 130
0 vinyl chloride resin), 45 parts by weight of dioctyl phthalate (DOP), 4 parts by weight of tribasic lead sulfate, 1 part by weight of barium stearate, 30 parts by weight of calcium carbonate, fenitrothion (specifically , 2 parts by weight of Tomiguard CX (manufactured by Yoshitomi Pharmaceutical Co., Ltd.), hydrophobic silica (
Manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd. Aerosil R-972) 0
5 parts by weight. Conventional Example 1 Conventional Example 1 is a vinyl chloride resin (specifically, a polymerization degree of 13
00 vinyl chloride resin), 45 parts by weight of dioctyl phthalate (DOP), 4 parts by weight of tribasic lead sulfate.
part by weight, 1 part by weight of barium stearate, 30 parts by weight of calcium carbonate, and 1 part by weight of fenitrothion (specifically, Tomiguard CX manufactured by Yoshitomi Pharmaceutical Co., Ltd.). Conventional Example 2 Conventional Example 2 is a vinyl chloride resin (specifically, a polymerization degree of 13
00 vinyl chloride resin), 45 parts by weight of dioctyl phthalate (DOP), 4 parts by weight of tribasic lead sulfate.
parts by weight, 1 part by weight of barium stearate, 30 parts by weight of calcium carbonate, and 3 parts by weight of fenitrothion (specifically, Tomiguard CX manufactured by Yoshitomi Pharmaceutical Co., Ltd.). Conventional Example 3 Conventional Example 3 is a vinyl chloride resin (specifically, a polymerization degree of 13
00 vinyl chloride resin), 45 parts by weight of dioctyl phthalate (DOP), 4 parts by weight of tribasic sulfuric acid, 1 part by weight of barium stearate, 30 parts by weight of calcium carbonate, chlorpyrifos (specifically was blended with 3 parts by weight of Rentrec (manufactured by Sankyo Co., Ltd.). Termite resistance efficacy test (!!!bite test) on vinyl chloride compositions based on these examples,
Termite resistance efficacy test after immersion in 0°C warm water for 120 hours (
The comparative results of the ant bite test are shown in Table 1. (Left below) The termite resistance efficacy test (antbite test) in Table 1 is conducted in the following manner. That is, for each of the vinyl chloride composition based on the example, the vinyl chloride composition based on the comparative example, and the vinyl chloride composition of the conventional example,
A roll sheet of a test piece with a width of 50 mm and a thickness of 5 I was prepared (roll temperature 160 ° C. x 5 minutes), and plaster was hardened to a thickness of 5 m + at the bottom of a cylindrical container with a diameter of 8 mm and a depth of 6 mm. Place this test piece and the house termites on top of the container. Then, prepare in advance another aquarium-shaped glass container whose bottom and surface are lined with moist absorbent cotton to a thickness of about 2all, place the above-mentioned cylindrical container on top of this, and place this test container at a temperature of 28°C. The number of termite deaths observed and recorded after one week after being left standing in a dark place at ±2°C is shown. The test termites included 150 worker ants for each test specimen.
Fifteen soldier ants were used. In addition, the ant bite test is evaluated as good if all 165 termites die. In addition, the termite resistance test after water immersion in Table 1 refers to the termite resistance test (antbite test) after the test piece is immersed in 70°C warm water for 120 hours, and is conducted in the following manner. . That is, each of the vinyl chloride composition based on the example, the vinyl chloride composition based on the comparative example, and the vinyl chloride composition of the conventional example has a length of 50 mm, a width of 50 am, and a thickness of 5.
Create a roll sheet of a test piece of m (roll temperature 160℃
x 5 minutes) and then soak each test piece in 70°C warm water for 120 minutes.
)h-soak. Furthermore, this test piece was placed on the bottom of a cylindrical container with a diameter of 8α and a depth of 6cm, and plaster was applied to a thickness of 5m. Place the termites on top of a container that has been solidified. Then, prepare in advance another aquarium-shaped glass container whose bottom surface is lined with moist absorbent cotton to a thickness of about 2 cm, place the above cylindrical container on top of this, and keep this test container at a temperature The number of termite deaths observed and recorded after - weeks after being left standing in a dark place at 28±2°C is shown. Regarding the termites tested, 150 worker ants and 15 soldier ants were used for each test piece. In addition, the ant bite test is evaluated as good if all 165 termites die. For all of the examples in Table 1 (Nα1 to Nα5), the test results in the termite resistance efficacy test were that the number of dead termites was 165, and the termite resistance efficacy test was evaluated as good, indicating the termite prevention effect. is recognized. Regarding the termite-proofing effect, all the examples (Nα1 to &5
), the number of dead termites was 165, and the termite prevention effect after immersion in water was recognized. In other words, the durability of termiticides such as fenitrothion is recognized. The effect of hydrophobic silica on suppressing the release of termiticides is as follows:
The blending amount of hydrophobic silica is 2 parts by weight of Example Na 1,
1 part by weight of Examples Nα2 and Nα3, Examples Nn4 and Nα
The same effect was obtained in each case of 10 parts by weight of 5. That is, although the amount of hydrophobic silica is related to the amount of fenitrothion, it is found that an effect is obtained if the amount is 1 part by weight or more. Furthermore, the antitermite effect of fenitrothion was the same when the amount of fenitrothion was 1 part by weight for Examples Nα1 and Na5, 3 parts by weight for Example Nα2, and 10 parts by weight for Example Na4. It has gained. That is, the amount of fenitrothion blended varies depending on the amount of hydrophobic silica blended, but as long as 1 part by weight is blended, a sufficient effect can be obtained by changing the blended amount of hydrophobic silica. On the other hand, Comparative Example Nα1 in Table 1 contains 2 parts by weight of fenitrothion and 0.5 parts by weight of hydrophobic silica. Although the blending amount is different from the vinyl chloride composition based on the example, the composition is the same. The test result of the termite-resistant efficacy test of the test sample prepared from the vinyl chloride composition based on Comparative Example Nn 1 was that the number of dead termites was 165, and the termite-proofing effect was recognized, but the termite-resistant effect after immersion in water was The test results showed that the number of dead termites was 103.
The evaluation of the ant bite test was poor. That is, it can be seen that although 2 parts by weight of fenitrothion is blended, the blended amount of hydrophobic silica is 0.5 parts by weight, so that the effect of hydrophobic silica to suppress the outflow of the termiticide is not working. Furthermore, the conventional examples (Nα1 to Nα3) in Table 1 contain termiticides such as fenitrothion (Nα1, Na3) or chlorpyrifos (Nα2), but do not contain any hydrophobic silica. For this reason, the test results of the termite resistance efficacy test of the test sample prepared with the vinyl chloride composition based on the conventional examples [1 to &3) showed that the number of dead termites was 16.
The number of dead termites is 5, and the termite-proofing effect is recognized, but the test result of the termite-proofing efficacy test after soaking in water shows that the number of dead termites is 10
Head (Nnl), 54 (Nnl2), 51 (N
In (13), the evaluation of the ant bite test was poor. Namely, the termiticide fenitrothion (Nal, Nα3)
or 1 to 3 parts by weight of chlorpyrifos (Th2), but since no hydrophobic silica is blended, the termiticide is dissolved and extracted with water or warm water, resulting in a loss of termiticide. This indicates that the sustainability of efficacy has been lost. [Effects of the Invention] Since the present invention is configured as described above, it produces the effects described below. Hydrophobic silica is added to the termite-resistant thermoplastic composition, which is a termite-resistant thermoplastic composition containing vinyl chloride resin and a termiticide, which makes it water resistant and prevents the termiticide from flowing out due to water or hot water. , the termiticide has a longer-lasting effect than before, making it possible to suppress damage from termites over a long period of time. In addition, 1 to 10 parts by weight of fenitrothion, 20 to 150 parts by weight of a plasticizer, 1 to 15 parts by weight of a stabilizer, and 0 to 15 parts by weight of a filler are added to 100 parts by weight of a vinyl chloride resin, and further hydrophobic silica is added. Since it is composed of 1 to 10 parts by weight, it is water resistant, prevents the termiticide from flowing out due to water or hot water, and makes the termiticide's effectiveness more durable than before. , it is possible to suppress damage from termites over a long period of time.
【図面の簡単な説明】[Brief explanation of the drawing]
第１図は防蟻防鼠電線・ケーブル示す全体斜視図である
。
１Ｉ！縁体
ケーブルコア
介在物
内部シース
金属層
外部シースFIG. 1 is an overall perspective view showing the ant-proof and rat-proof electric wire/cable. 1I! Rim cable core inclusion inner sheath metal layer outer sheath