JPH047477B2 - - Google Patents

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JPH047477B2
JPH047477B2 JP58108015A JP10801583A JPH047477B2 JP H047477 B2 JPH047477 B2 JP H047477B2 JP 58108015 A JP58108015 A JP 58108015A JP 10801583 A JP10801583 A JP 10801583A JP H047477 B2 JPH047477 B2 JP H047477B2
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JP
Japan
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power
offset value
control rod
axial offset
reactor
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Application number
JP58108015A
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English (en)
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JPS597290A (ja
Inventor
Hooru Myuraa Nooman
Aabin Meiyaa Chaaruzu
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CBS Corp
Original Assignee
Westinghouse Electric Corp
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Publication date
Application filed by Westinghouse Electric Corp filed Critical Westinghouse Electric Corp
Publication of JPS597290A publication Critical patent/JPS597290A/ja
Publication of JPH047477B2 publication Critical patent/JPH047477B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21DNUCLEAR POWER PLANT
    • G21D3/00Control of nuclear power plant
    • G21D3/08Regulation of any parameters in the plant
    • G21D3/12Regulation of any parameters in the plant by adjustment of the reactor in response only to changes in engine demand
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、原子力発電ユニツトの高速出力変化
能力(性能)をオンライン・リアルタイムで表わ
すことによつて原子力発電ユニツトを制御する方
法に関し、特に原子力発電ユニツトと給電系統と
をインターフエースするのに有効な方法に関する
ものである。
従来技術 複数の発電ユニツトを組み込んだ給電網では、
いくつかの発電ユニツトを全出力で連続的に運転
して基底(ベース)負荷に備えている。そして、
その他の発電ユニツトの出力は可変負荷分に従い
且つ出力を調整するように変化する。一般に給電
網内の発電ユニツトは、中央給電方式により自動
的に制御されている。この給電方式によれば、最
も経済的な方法で必要な出力を発生するパターン
に従い、個々の発電ユニツトにつながれる給電網
の負荷分が割当てられるとともに負荷の増加又は
発電ユニツトの不測の損失を調整するよう十分な
運転後備電力が与えられる。最新の給電方式で
は、1分〜4分間の間隔で高速かつ連続的に負荷
配分(調整)の問題を解決し、個々の発電ユニツ
トへの負荷の割当てを更新するデジタルコンピユ
ータが使われている。このため給電システムには
給電網内の各ユニツトの運転状態および高速出力
変化能力を上記間隔に匹敵する時間で伝えなけれ
ばならない。
原子力発電所は、資本金が高いことおよび燃料
経費が比較的高いため伝統的に基底負荷(一定出
力)モードで運転されていた。すなわち基底(一
定)負荷に給電するよう連続的に全出力で運転さ
れていた。しかしながら、給電網内の原子力発電
容量が増加するにつれて、原子力発電所のすべて
に基底負荷をかけることはできなくなり、そのう
ちの少なくとも一部にしか基底負荷をかけること
ができなくなつた。都合悪いことに、原子力発電
ユニツトの高速出力変化能力は、化石燃料又は水
力発電所のように容易には測定できない。このた
め、原子力発電所の操作員は電話で給電指令員を
呼出し発電ユニツトの高速出力変化値の評価を聞
くか、所定の固定段階変化能力の自動給電方式を
利用していた。当然ながら、前者の方式はかなり
の時間がかかり、後者の方式では、固定段階変化
量が控え目な値であり、高速大出力変化量が段階
的変化とは異なる、ランプ変化(定率変化)を通
じて原子力発電ユニツトによつて調節されること
が多いので、最適値を下回つてしまう結果となつ
ていた。
原子力発電ユニツトの高速出力変化能力をオン
ライン・リアルタイムで測定することの難しさ
は、短時間で出力レベルを変える原子炉の能力が
原子炉の現在の状態のみならず、過去の状態にも
変わることにある。このことは核分裂の副産物と
してキセノンが生成されるという事実による。キ
セノンは中性子に対して極めて大きな吸収断面積
を有するので、事実上原子炉に対して毒作用を呈
し、原子炉の出力増加能力を制限する。キセノン
の発生、崩壊時定数は、炉内のキセノンの実時間
レベルが過去数時間にわたる原子炉の運転レベル
の関数であり、実際上、給電系統によつて使用さ
れる1〜4分間のサイクル時間内では変わらない
ような値となつている。
原子力発電所の高速出力変化能力を変える場合
の問題は、存在するキセノンの量によつて生じる
のみならず、炉内のキセノンの分布によつても生
じる。この現象は、原子炉を制御する方法を考慮
することによつて最も良く理解できる。炉内に垂
直に配置された燃料棒内には核分裂物質が含まれ
ており、原子炉冷却材(加圧水型原子炉(PWR)
の場合、通常、水である)が燃料棒のまわりを循
環し、核分裂反応によつて放出される熱エネルギ
ーによつて加熱されるようになつている。核分裂
反応では、分裂したウラニウム原子が熱エネルギ
ーだけでなく多数の中性子をも放出する。この中
性子のうち、例えば存在するキセノンによつて補
捉吸収されるものもあるし、漏れるものもある。
又別の原子を分裂させて反応を持続させるものも
ある。しかしながら、原子核分裂によつて放出さ
れる中性子は他の原子を分裂させるには速すぎる
ので、まず臨界エネルギーレベルまで減速させな
ければならない。冷却材は、中性子のエネルギー
レベルを所要レベルまで低下させる減速材として
作用する。核分裂速度を制御するために冷却材に
はホウ素が溶解されている。このホウ素は中性子
を吸収するので、冷却材中のホウ素レベルを制御
すれば原子炉の反応度を調整できる。冷却材の容
積は大きいので、ホウ素制御システムで反応度を
変化させるには時間が長くかかり、従つて、反応
度調整は長時間かけて行なわれる。
原子炉の反応度を制御する別の手段としては制
御棒システムがある。この制御棒は炉心内の燃料
棒の間に垂直に挿入され、中性子を吸収し、核分
裂速度を調整する。制御棒は機械的に位置決めさ
れ、その核分裂反応への効果は速いので、原子炉
の反応度を制御する最も高速の手段となつてい
る。
原子炉の出力に影響を与える第3の機構は、原
子炉の冷却材の温度変化によるものである。原子
炉の冷却材に伝達される熱エネルギーは蒸気ター
ビン発生装置内で電力を発生するために使用され
る。タービンの絞り弁を開けて原子力発電ユニツ
トにかける負荷を増すと、タービン発電機による
熱利用量が増加し、このため原子炉の冷却材温度
が低下する。この原子炉冷却材温度低下はその減
速効果を増すので多数の中性子は臨界速度まで低
下し、原子炉の出力が増加する。これにより当然
平衡状態に達するまで冷却材の温度が上がる。
原子炉の出力を変える上記3つの手段は、原子
炉内の出力分布にすべて同一の効果を有している
わけではなく、理想条件下では炉内の最高出力レ
ベルは円筒状炉心の中心で生じ、半径方向および
両垂直方向に離れるに従つて低下する。これは炉
心周辺に近づくにつれて多数の中性子が漏れるか
らである。ホウ素制御および温度低下は炉心を通
つて循環する原子炉冷却材によつて行なわれるの
で、これらの制御は原子炉の出力分布の理想パタ
ーンにほとんど影響することはないが、炉心内を
上下に挿入・引抜かれる制御棒は、垂直方向の理
想出力分布パターンをどうしても歪ませてしま
う。この歪み効果は、出力分布の過去の状態に従
つて垂直方向に分布するキセノンの効果と複合さ
れる。垂直方向の最大出力レベルの位置が炉心の
垂直中点よりも偏心する量を軸方向オフセツト値
と呼ぶが、これは中点よりも上方又は下方に位置
するかによつて正又は負となる。各原子炉は目標
軸方向オフセツト値を有するが、この値は垂直方
向における最大出力点の位置で、このオフセツト
値(正又は負となる)は燃料サイクル中に変わ
る。
目標軸方向オフセツト値からの許容偏差値は、
原子炉の全出力レベルの関数である。出力レベル
が低くなれば許容軸方向オフセツト値は大きくな
り、一方、全出力レベルが高くなれば、目標オフ
セツト値のまわりの狭い範囲内に軸方向オフセツ
ト値を収めなければならない。制御棒の制御は軸
方向オフセツト値に直接影響するので、制御棒移
動量、従つて原子炉の高速出力変化能力の大部分
は現在の全出力レベルおよび軸方向オフセツト値
によつて変わり、この場合、軸方向オフセツト値
は当然ながらキセノン分布によつて明らかとなる
原子炉の過去の状態の関数である。
原子炉冷却材温度の低下によつて得られる高速
出力変化量も制限される。その量は、プラント設
計値および制御・保護制限値の関数である。更に
原子炉の出力、制御棒制御および冷却材温度低下
を変化させる2つの手段は互いに関連している。
要約すれば、原子力発電所に課される出力制限
(制約)は、一般に現在の出力レベルおよび軸方
向炉心出力分布の双方に依存し、そのいずれも制
限要因となり得る。例えば、技術上の仕様を害す
ることなくこれ以上出力を増加できなくなる程度
まで炉心頂部に向けて上昇させて行く状態で原子
力発電ユニツトを50%出力で運転することが可能
である。原子力発電所が遠隔地から給電指令され
軸方向出力分布が無視されるならば指令員保護シ
ステム(又は発電所操作員)が遠隔地への給電を
無効とし、発電所のトリツプ動作、技術的仕様を
害すること、および/又は強制的出力低下を阻止
するように、その後の遠隔指令を無効にするまで
発電所能力に関するいかなる制限も知り得ない。
予想能力がこのように急になくなると、(例えば
待機発電所がオンライン状態になるので)経済的
な欠点が非常に大きく且つ長期にわたり、当該負
荷需要を満たすための給電網の能力が低下し(結
局、公称電圧又は周波数より外れた運転状態とな
る)および/又はおそらく後備電力を供給するた
めの発電所能力がなくなることによる給電網の安
定性(これは負荷減少を要する)の喪失に至る。
出力能力に対する軸方向炉心出力分布の影響の
評価は単純ではなく、前もつて発電所の制限値の
給電指令装置(デイスパツチヤー)を形成する上
でその影響を知つていること自体は特に有効であ
るとは云えない。軸方向出力分布、出力レベル、
および炉心制限値の関係は複雑である。出力分布
はタービンの負荷変化と共に変わるので、給電網
負荷の割合てがなされた後の出力変化中に制限値
が具体化できる。
以上述べた従来の問題点に鑑みれば、原子力発
電ユニツトの最適オンライン高速出力変化能力を
表示することはこれまで不可能であつたことが理
解されよう。
発明の目的 本発明の主たる目的は、原子力発電ユニツトの
オンライン高速出力変化能力を向上させることで
ある。
発明の構成 上記目的を達成するための本発明の構成は、広
義に言うと、タービン発電機を含む発電装置と原
子炉の炉心との間の熱伝達媒体として作用する原
子炉冷却材を有し、前記炉心内の位置を選択的に
変えて前記原子炉の反応度を変えることができる
制御棒を有する原子炉を含む原子力発電ユニツト
を、前記原子炉内のキセノンレベルが大きく変化
しない期間内に完了される出力変化を通じて制御
する方法において:原子炉の現在の出力レベル及
び軸方向オフセツト値を測定する工程;現在の制
御棒位置を測定する工程;前記原子炉の冷却材温
度を測定する工程;前記期間内の前記原子炉冷却
材温度の変化により増加できる付加出力レベルを
決定する工程;測定された前記出力レベル、軸方
向オフセツト値、及び制御棒位置からオンライ
ン・リアルタイムで、前記制御棒の再位置決めを
通じて、前記期間内に現在の出力レベルに対して
増加できる最大出力量を決定する工程;前記制御
棒の再位置決めおよび前記冷却材の温度変化によ
り増加できる全出力量に等しい予想全出力増加量
までの出力増加量を含む原子力発電ユニツト出力
変化量を選択する工程;及び、前記の現在の出力
レベルから前記選択された出力変化量だけ出力レ
ベルを変えるよう前記原子力発電ユニツトを運転
する原子力発電ユニツトの制御方法、に在る。
作 用 本発明によれば、原子力発電ユニツトの高速出
力変化能力値をリアルタイム・オンラインで発生
させユニツト自体の制御又は給電網系統に利用す
る。本発明は、原子力発電所の炉心の物理状態に
よつて短時間の出力変化に課せられる制約を解析
するだけでなく、あらゆるバランス・オブ・プラ
ント(BOP)の制限値制限および操作員が指令
する制限値をも考慮している。
従来、原子力発電所は所定の大きさで段階的
(ステツプ状)に出力変化するように設計されて
おり例えば、10%の段階的出力増加、および発電
所の負荷拒絶能力又は現在の出力レベルと最小設
計出力レベルとの差のいずれか低い方の値に等し
い段階的出力減少を呈するよう設計されている。
しかしながら、発電所は、炉心の現在の物理的状
態に応じて、現在のレベルから所望レベルまで所
定変化率で比例的に出力を変化させることによ
り、より大きな高速出力変化や一定の中間変化を
行なわせることが頻々にできる。PWRの一般的
な変化率は、例えば毎分5%である。説明上、高
速出力変化にはこの一般的範囲内に収まる変化率
および段階的変化を含むことにする。このような
変化率はPWRでは制御棒の制御および原子炉冷
却材温度の低下によつて得ている。本発明の好ま
しい実施態様では、出力能力の高速比例出力減少
量は、現在の出力レベルから、原子炉の最小許容
運転レベル又は自動原子炉制御装置の下限値(例
えば15%出力レベル)のいずれか小さいほうの値
を減じた値に等しい。
上記出力変化能力は、いずれもかなり容易に計
算される。そのうち決定するのに最も困難な出力
変化能力は比例出力増加量である。これは、既述
のように、急速に出力を増加する能力はその時の
出力レベルのみならず炉心内のキセノン量および
その軸方向分布にも依存するからである。
広義に言えば、現在の出力レベル、制御棒位
置、および原子炉冷却材温度をオンライン・リア
ルタイムで測定し、これら測定値から、制御棒の
再位置決めおよび原子炉冷却材温度変化によつて
現在の出力レベルより増加できる最大出力量を決
定することによつて高速出力増加能力が決定され
る。更に具体的には、制御棒の移動によつて得ら
れる付加出力量は、出力レベル測定値を使つて軸
方向オフセツト値によつて表わされる出力の軸方
向分布を決定し、現在の制御棒位置、軸方向オフ
セツト値および出力レベルの測定値から出力及び
制御棒位置の関数として原子炉の軸方向オフセツ
ト応答特性を表示することによつて決定される。
その後、軸方向オフセツト値の制限値がセツトさ
れる。まず現在の炉心サイクル燃焼度条件で全出
力が達成できる最大軸方向オフセツト値が選択さ
れる。次に制御棒を所定量引抜いたと仮定する。
最初の繰返しループでは、制御棒を完全に引抜い
たと仮定する。この仮定した制御棒引抜き量から
予想出力増加量を決定する。予想出力増加量およ
び仮定した制御棒引抜き量を使つて先に発生した
軸方向オフセツト応答特性から予想軸方向オフセ
ツト値を決定する。次に、この予想軸方向オフセ
ツト値と所定最大軸方向オフセツト値とを比較
し、予想オフセツト値が選択された所定制限値以
下であるなら、その予想出力増加量を制御棒で得
られる出力増加量として使用する。しかしなが
ら、もし予想軸方向オフセツト値が軸方向オフセ
ツトの所定制限値を越えていれば、仮定した制御
棒引抜き量を段階的(インクリメンタル)に少な
くし、この方法を繰返す。軸方向オフセツト制限
値を越えないレベルまで利用可能な出力増加量を
低下させるには数回の繰返しが必要となる場合が
ある。
各々が所定原子炉のキセノン分布の出力レベル
および制御棒位置の関数として軸方向オフセツト
特性を表わす複数の曲線群を記憶することによつ
て炉心の物理的状態の現在の軸方向オフセツト応
答特性を発生する。この曲線群は、炉心サイクル
の燃焼度状態と関連した群に分割される。例え
ば、本発明の好ましい実施例では、炉心燃焼度サ
イクルの初期、中期、及び終期に関連する3つの
群が選択される。炉心サイクルの燃焼度の現在の
状態に対応する曲線群を選択した後、制御棒位
置、軸方向オフセツト、および出力レベルの現在
の測定値間の関係を最もよく表わす曲線群を選択
する。これは、現在の出力レベルに対応する選択
された曲線群のうちの各曲線群から選択し、制御
棒位置の現在の測定値における予想軸方向オフセ
ツト値を各曲線から決定することによつて行なわ
れる。その次に予想軸方向オフセツト値と測定オ
フセツト値との差を最小にする所定軸方向オフセ
ツト曲線に関連した曲線群を炉心の現在の物理的
状態を表わすものとして選択する。次に、軸方向
オフセツト値の予想値と測定値との差をバイアス
としてこの曲線群に適用し、実際の条件に対して
当該曲線を調整する。次に、予想出力レベルと選
択された制御棒位置を使つて上記調整された曲線
群から予想軸方向オフセツト値を決定する。
予想出力増加量は、制御棒位置の仮定した変化
量(これは所定制御棒位置と現在の制御棒位置と
の差に等しい)を予想反応度変化量に変換し、更
に反応度変化量の関数として増加した出力レベル
を決定を決定することによつて決められる。これ
は、いくつかの炉心サイクル燃焼度状態に対する
全制御棒値及び出力不足曲線を記憶し、制御棒位
置の変化により生じる反応度の%変化を全制御棒
値から選択し、出力不足曲線を使つて反応度の%
変化量を予想出力増加量に変換することによつて
達成される。
既述のようにPWRに加わる負荷増加分は、原
子炉の冷却材の温度を低下させ、このため原子炉
反応度が増加し新しい需要量を満たす。原子炉の
冷却材の温度を低下させることによつて得ること
ができる付加出力の制限値は、原子炉の温度に対
する許容運転領域を定める制限値であつて、出力
増加量を決定する上でも最も重要な制限であり、
タービンの絞り弁飽和制限値と炉心安全性およ
び/又は蒸気湿分搬送現象を考慮したものであ
る。利用可能な出力は原子炉冷却材温度の関数と
して出力変化量を定める関数を発生し、温度制限
値を選択し、これら制限値によつて許容される温
度関連出力変化関数の最大値を決定することによ
つて得られる。制御棒を最大限まで引抜くと仮定
すればこの効果は速いので、原子炉の冷却材温度
が低下することによつて得られる出力を決める初
期条件は、制御棒の再位置決めから予想される原
子炉の冷却材温度および予想出力レベルである。
予想される温度低下は(1)プログラムされた温度と
測定された原子炉冷却材温度との差と、(2)制御棒
による高速出力増加時のプログラムされたレベル
からの所定原子炉冷却材温度とのうちの大きい方
の値として選択される。この温度偏差の一般値は
−4°Fで、原子炉冷却材温度の関数として出力変
化量を定める関数は、原子炉の出力係数を平均原
子炉減速材温度係数で割つた値に等しい傾きを有
する。これら制限値は原子炉冷却材温度および出
力の線型関数として定義され、これら制限値が許
容する最大出力変化量を決定するために原子炉の
冷却材温度の関数として出力変化量を定める関数
と同時に解かれる。
制御棒および原子炉冷却材温度低下によつて得
られる全出力変化量が一旦決定されると、予想全
出力レベルと関連する値まで軸方向オフセツト制
限値が調整され、残りのすべての計算が繰返され
て利用可能な出力のより繊細な解法値が得られ
る。
最後に比例的増加によつて得られる出力が選択
された段階的増加量より小さければ段階的増加に
よつて得られる出力を比例増加によつて得られる
出力値に減少させる。この段階的出力増加に対す
る制限は、例えば、出力増加が続いているとき又
は全出力に接近しているとき、および完全な段階
増加をもはや利用できない場合に生じる。
段階的及び比例的出力変化(増加および減少)
のすべてはバランス・オブ・プラント、保護シス
テムおよび(より制限的な場合には)操作員が加
える発電所制限値によつて更に制限される。バラ
ンス・オブ・プラントの制限値は主たる構成要素
およびシステムの一時的な喪失と関連し、保護シ
ステムの制限値は、核沸騰又はキロワツト/フイ
ート設定点から離脱への余裕量として一般に定義
される。操作員制限値は出力変化の大きさ、およ
び最終出力レベルの制限値として定義される。
原子炉ユニツトの高速出力変化能力は、各ユニ
ツトへ割合てられるべき負荷を決定する際に負荷
給電網内に他の発電ユニツトの能力と共に給電網
システムによつて使用される。原子炉ユニツトの
実際の出力変化は、給電システムによつて発生さ
れる出力変化信号に基づき絞り弁を位置決めする
ことによつて生じる。従つて、この制御棒制御シ
ステムは制御棒を再位置決めして、要求されてい
る出力変化に合わせるものである。給電装置から
の出力変化信号は、制御棒操作および原子炉冷却
材温度低下によつて得られる出力によつて制限さ
れるので、原子炉ユニツトの能力を越えることな
く高速で利用可能な出力を最大限に利用できる。
実施例 以下、本発明を、添附図面に例示された好まし
い実施例に沿つて詳細に説明する。
第1図は、加圧水形原子炉(PWR)発電ユニ
ツトを概略的に示し、このユニツトは本発明に従
い自動給電システムを構成している。発電ユニツ
ト1は、原子力蒸気供給システム(NSSS)3
と、タービン発電装置5と、遠隔給電インターフ
エースシステム7とから成る。
原子力蒸気供給システム(NSSS)3は、1次
ループ13内に原子炉冷却材(水)によつて蒸気
発生器(S.G。)11に運ばれる熱を発生する原
子炉9を含む。蒸気発生器11はタービン絞り弁
17を含む2次ループ15を介してタービン発電
装置5に蒸気を供給する。
原子炉9には制御棒(まとめて19で表示)が
設けられており、これら制御棒は上述のように炉
心の内外に挿入・引抜され原子炉9の反応度を調
整し且つ原子炉内の垂直出力分布(軸方向オフセ
ツト値)を制御する。制御棒の位置は出力分布・
制御棒制御システム21によつて制御され、この
制御システム21は、中性子束検出器23によつ
て測定される原子炉内の出力レベル、温度検出器
25によつて測定される原子炉冷却材温度、およ
びタービン絞り弁17によつて供給される基準温
度を監視している。中性子束検出器23は、中性
子束レベルを測定するが、このレベルは原子炉9
の上半分と下半分の出力レベルを示し、これら2
つの測定値の合計は原子炉の全出力レベルを示
し、その差は周知のように軸方向オフセツト値を
測定するのに使用される。温度検出器25は1次
系ループ13の高温路又は低温路の平均冷却材温
度を検出し、タービン絞り弁17から供給される
基準温度はタービン発電機33が原子力蒸気供給
システム3(NSSS)に要求する出力需要量を表
示する。
原子炉9の反応度もホウ素システム27によつ
て制御されるがこのシステム27は原子炉冷却材
中に中性子吸収材である制御可能な所定量のホウ
素を溶解する。ホウ素制御システム29は、中性
子束検出器23によつて測定される軸方向オフセ
ツト値、温度検出器25によつて検出される原子
炉冷却材温度、およびタービン絞り弁17によつ
て供給される基準温度が示す出力需要量の関数と
して原子炉冷却材中のホウ素のレベルを調整す
る。
上述したように制御棒19およびホウ素システ
ム27は、原子炉9の反応度を制御するが、実際
は、原子力蒸気供給システム(NSSS)/タービ
ン発電機組体の出力−変化を発生させるというよ
りむしろ、原子炉の運転を設計パラメータ内に維
持するよう受動モードで使用される。これがあり
得るのは、PWRが負の減速材温度係数を示すか
らである。原子炉の熱需要量は大きいので、原子
炉の冷却材温度を低くすればその減速効果も大き
くなり従つて原子炉反応度も大きくなる。この反
応度は、設計かつ制御制限値内の需要量を満たす
ように増大する。
従つて、PWRの発電出力は、タービン絞り弁
17を開ければ増加する。この結果、タービン3
1への入力エネルギーが大きくなり且つ発電機3
3の出力も大きくなる。最初のエネルギー増加は
2次系ループ15内の蒸気中に貯えられていたエ
ネルギーによつて与えられるが、これによつて蒸
気発生器11の熱エネルギー需要量が増加し、こ
の結果、原子炉冷却材温度が低下する。原子炉冷
却材温度が低下した結果、需要量を満たすのに必
要なレベルまで反応度が増加する。制御棒19お
よびホウ素システム27は、原子炉温度をプログ
ラムされたレベルに調整するのに使用される。シ
ステムの応答(レスポンス)を改善するために、
出力需要量を表示する基準温度を絞り弁17から
制御棒制御システム21およびホウ素制御システ
ム29へ送つている。上述のようにホウ素システ
ム27は、反応が遅いので、短時間で原子炉の温
度に与える影響は無視できる。しかしながら制御
棒制御システム21の反応度、従つて原子炉温度
に対する影響は速い。出力需要量が、制御棒制御
システム21で満たすことができる値より大きい
場合、すなわち軸方向オフセツト値等の上記制限
値内でできるだけいつぱい制御棒を引抜いても反
応度を十分大きくできず原子炉の温度をプログラ
ムされたレベルまで上げることができない場合、
ホウ素システム27が応答するまでに原子炉冷却
材の温度を低くすれば反応度を大きくすることが
できる。
タービン絞り弁17は従来法によつてタービン
絞り弁制御器35によつて制御される。所望の出
力変化量は、第1図に示すように、操作員による
手動入力を介して局所的に、又は遠隔給電許容イ
ンターロツク装置39を介して給電コンピユータ
37によつて遠隔的に制御器35へ供給できる。
この遠隔出力変化指令は、給電コンピユータ37
から発生される指令に加えて、又はこれに代えて
手動で発生できる。遠隔給電許容インターロツク
装置39は、専ら操作員が出力変化を制御できる
ようにする操作員許容インターロツク信号と、指
令された出力変化量が原子力蒸気供給(NSS)
能力を越えないように保証する保護システム禁止
信号と、他の発電所制限値を越えないよう保証す
る別の禁止信号と、を入力している。
第1図で機能的に表わされている遠隔給電イン
ターフエースシステム(RDIS)7は、測定され
た原子力蒸気供給システム(NSSS)のデータ、
バランス・オブ・プラント(以下BOP)すなわ
ちタービン発電機設備のデータ及び操作員が入力
した出力変化制限値を受け、発電所の高速出力変
化能力を計算する。これは、ダイナミツク(すな
わちオンライン)情報のうちの主要なもので、本
原子力発電ユニツトを経済的遠隔給電アルゴリズ
ムの給電網とするのに必要である。上記の計算は
高速出力変化能力とかかわつている。というのは
発電所制御の見地から、それらが最も制限される
からである。一般に、操作員はホウ素制御システ
ムを利用することができるので、より遅い速度で
より大きな出力変化が得られる。
原子力蒸気供給システム(NSSS)高速出力変
化能力は、第1図のブロツク41で示すように測
定された発電所条件および炉心の物理的パラメー
タの相関関係から決定される。これらの計算は、
出力(反応度)制限値及び軸方向出力分布制限値
の双方を組み込まなければならない。これらの測
定条件は出力、軸方向オフセツト値、制御棒位
置、および原子炉冷却材温度である。
一般的に云つてBOPは、すべてのシステムを
および構成要素が機能していれば15%〜100%の
出力範囲内で出力変化を処理できる。しかしなが
ら、システム等のうちのいくつかが一時的に作動
できなくなると、NSSS3の出力変化能力が制限
される。NSSS3の出力変化能力に対するBOPの
制限は、第1図のブロツク43に示すように主た
る構成要素及びシステム(給水ポンプ、復水ポン
プ、水循環ポンプ、給水ヒータ、蒸気再加熱弁
等)の状態を監視し、それらの不動作の影響を組
み込むことによつて決定される。更に操作員は、
(標準的技術を使つて)不使用要素の影響を評価
し、発電所出力能力計算に制限を加えればよい。
第1図のブロツク45に示すように、操作員が
出力変化量および絶対最小及び最大出力制限値に
制限を加えることができるような配慮がなされて
いる。これらは、プラント出力に対するあらゆる
一時的な制限値(PCI制限値、制御棒湾曲限界、
N−1ループ操作等)を考慮するのに必要であ
り、これらは制限値はNSSS出力変化計算値から
引かれる。
システム7によつて計算されるPWRの高速出
力変化能力は、操作員が出力変化を行なう際に使
用できるが、この出力変化能力は、給電網中の他
の発電所からの同様なデータと共に給電コンピユ
ータ37に印加されることが好ましい。システム
7は、遠隔線路上を送られて来る出力変化能力と
共にプラント設置場所で実施できるし、又は遠隔
線路上を送られて来る発電所入力データと共に遠
隔給電コンピユータ37でも実施できる。
給電コンピユータ37は給電網中の各発電所の
段階的な出力単価も入手できる。このような出力
単価は、給電負荷割当ての決定に重要である。一
般的に、最も安い電源より最大の出力が得られる
が、これにはしばしば例外がある。例えば送電損
失又は運転後備電力を維持するため最小の負荷で
非効率的な発電ユニツトを作動し続ける必要があ
ることによつて所定発電所での発電の経済性が無
視されることもある。一般的に給電網の発電ユニ
ツトの発電量のいかなる制約も、給電網のすべて
の発電ユニツトの負荷に影響を与える。例えば、
一つの発電プラントが更に出力を増加させる能力
を一時的に喪失した場合、給電コンピユータ37
は、段階的な出力単価、送電損失、その他の経済
的要因を再評価し、(必要な場合には)コスト低
減のため給電網上のすべての稼動ユニツトの現在
及び将来の発電条件を再配分する。
給電コンピユータ37は、各発電所に適用され
る出力変化能力、給電網負荷要求量、現在の負荷
割当て、および記憶された経済的なデータを利用
して出力変化指令を発生し、これら指令を遠隔給
電許容インターロツク装置39を介してタービン
絞り弁制御器35に送られる。経済的給電システ
ムの適当な例は、本出願人の米国特許第3932735
号に開示されているが、このシステムは完全なシ
ステムを示すため本明細書で参照されている。こ
の特許された給電システムでは、高速出力変化能
力のオンライン指示値はコンピユータに供給され
ない。この代わりに所定の発電出力制限値を利用
している。化石燃料(その他のものも含む)発電
ユニツトの発電出力の制限値は一般に前もつて判
つているか、或いは、現在の出力レベルおよび基
本的な性能データから容易に決定できる。従つ
て、これらの発電所は、給電網の経済的操作に容
易に配分できるが、このことは原子力発電所には
あてはまらない。
本発明の給電インターフエースシステム
(RDIS)7は、経済的な給電を行なうために給
電コンピユータ37にPWRユニツトのオンライ
ン高速出力変化能力を与えるものである。第1図
のシステム7は、次の高速出力変化能力の指示値
を発生する。
1 比例(ランプ)減少 2 段階的(ステツプ)減少 3 比例(ランプ)増加 4 段階的(ステツプ)増加 給電コンピユータの負荷割当てのためのサイク
ル時間が1〜4分であることを考慮すれば、高速
出力変化量の計算のため考慮している比例変化率
は、この時間内で出力変化に大きな影響を与える
ものである。PWRの一般的な高速変化率は、毎
分5%の出力変化である。この程度の変化率は本
発明の作用にぎりぎりのものではないと考えられ
るが実施例ではこの変化率を使つている。
システム7によつて果たされる機能は、発電所
用コンピユータ又は給電用コンピユータ等のデイ
ジタルコンピユータによつて実行されるのが最善
である。以下、高速出力変化能力の4つのカテゴ
リーの各々を決定する方法について別々に述べ
る。
毎分5%の出力減少 一般的に云つて、大きさで毎分5%の出力減少
は制御棒制御システム21の能力範囲内にあり、
かつ現在の軸方向出力分布制御法(例えば一定軸
方向オフセツト値制御)の境界値(これらは出力
減少と共に広がる)内にある。BOP又は操作員
が加えた制限値を考慮すると、発電所の比例的出
力減少能力(PDN)は次のようになる。
PDN=〔(PTU−L)、△PLO,BOP制限値〕 のうちの最小値 ……(1) ここで、 PTU=現在測定されたタービン負荷(出力); L=〔0.15,PLO〕の最大値; 0.15=15%=自動操作員制御の出力下限値; PLO=操作員が加えた出力下限値; △PLO=操作員が加えた出力変化制限値 段階的出力減少 設計負荷非許容能力(PLR、例えば50%又は90
%)までの段階的出力減少(PSD)が得られる。
従つて、 PSD=〔△PLO、(PTU−PLO)、PLR、 BOP制限値〕の最小値 ……(2) 毎分5%の出力増加 毎分5%で得られる出力増加量は、制御棒操作
で得られる出力(PR)と原子炉冷却材温度の低
下で得られる出力(PT)の合計、保護システム
制限値、操作員が加えた制限値、又はBOP制限
値であるので、 PUP=〔(PR+PT)、保護システム制限値、 操作員の加えた制限値、BOP制限値〕の最小
値 ……(3) A 制御棒操作で得られる出力 制御棒操作で得られる出力を決定する場合の背
景となる基本原理は、軸方向出力分布の制限値内
でどの位制御棒を引抜くことができるかを決定す
ることである。この引抜き量プラス制御棒(に価
する)特性は、制御棒操作によつて得られる反応
度を与える。そして出力係数を使つてこの反応度
を出力変化に変換することができる。
上記手法の問題点の一つは、制御棒の引抜き量
と軸方向出力分布制限値との関係が一義的でない
ことにある。この関係はその時の炉心内の軸方向
のキセノン分布によつて変わり、困つたことに軸
方向のキセノン分布は直接測定することができな
い。このキセノン分布を計算するには、先の2〜
3日の時間/出力変化状況を考慮して炉心解析を
行う。
測定されるキセノンに関するデータがないこ
と、および計算法が複雑になることを克服するた
め、これまでは炉心内に存在するキセノン分布を
間接的に決定でき、かつ制御棒引抜き量と軸方向
出力分布との正確な関係を与える一連の相関性が
得られている。これらの相関性の使用は3つのス
テツプに分けられている。まず第1のステツプで
は、測定された制御棒位置(RP)および軸方向
オフセツト値(A.O.)を各種の所定△Xeの下で
生じ得るそれらの値と比較することにより、現在
の大まかなキセノン分布(△Xe)が得られる。
これによつて出力と軸方向オフセツト値と制御棒
位置と△Xeとの相関性が得られ、これは現在の
運転条件に最もよく一致する。第2ステツプで
は、この相関性を調整して現在の運転パラメータ
に最も近く一致させる。最終(第3)ステツプで
は、調整された相関性を用いて(繰返し法を用い
て)軸方向オフセツト制限値内で可能な制御棒走
行量を決定する。次にこの情報を用いて(上述の
ように)制御棒操作単独で得られる出力を決定す
る。
制御棒操作単独で得られる出力を計算する手順
は次のようにまとめられる。
1 キセノンの軸方向分布の概略を決定する。
2 キセノンの分布を最もよく反映するため軸方
向オフセツト値A.O.およびRPデータを調整す
る。
3 出力分布制限値を計算する。
4 制御棒最大許容走行量で得られる出力(PR
を計算する。
第2図および第3図にこの手順の流れを示す。
各ステツプの詳細は次のとおりである。
これらのフローチヤート中の円で囲んだ数字は
個々の図を接続する流れを示す。
1 キセノンの軸方向分布の概略を決定する。
炉心燃焼度の所定段階(一般的には炉心寿命の
初期BOL、中期MOL、終期EOL)における種々
のキセノン分布(△Xe)に対する制御棒位置
(RP)、軸方向オフセツト値(A.O.)および出力
(P)の相関性すなわち曲線群を記憶する。これ
ら相関性を解析表現(一般には4次又はそれ以下
の次数の多項式)又は補間ルーチンを使つたテー
ブル・ルツク・アツプとして利用できる。
第2a図のフローチヤート中のブロツク47に
示すように、まず炉心燃焼度の適当な状態を決定
する。決定された炉心燃焼度状態での各種キセノ
ンレベルの曲線群をブロツク49内に示すように
選択する。ブロツク51は、決定された炉心燃焼
度状態における選択されたキセノン分布(△Xe)
kに各曲線群が対応するような群を示す。次に第
2b図のブロツク55およびブロツク53に示す
ように、ブロツク51に示されている各キセノン
レベル(△Xe)における各曲線群から、測定さ
れたタービン出力(PTU)に対応する曲線を選択
する。測定された制御棒位置(RP)mおよびブ
ロツク55内に示す測定されたタービン出力レベ
ルにおける制御棒位置対軸方向オフセツト値曲線
を使つて、利用可能な各キセノンレベル(一般に
3つのレベルで十分である)に対する予想される
軸方向オフセツト値A.O.iをブロツク57内で決
定する。ブロツク59は、この決定を行う方法を
図解したものである。次に第2c図のブロツク6
1内において、軸方向オフセツト値の各予想値と
測定された軸方向オフセツト値とを比較し、測定
された値に最も近い軸方向オフセツト予想値を決
定する。このオフセツト予想値(A.O.i)は炉心
内の現在のキセノン分布を最も近似して表わす相
関性に関連するので、AOで表わし、それに対応
するキセノンレベルを△Xeで表わす。キセノン
分布△Xeに対応する軸方向オフセツト値対制御
棒位置曲線群を、ブロツク63で示すように選択
する。ブロツク65内に示すこの曲線群は、第2
d図のブロツク67内に示す関係式によつて定義
される。
2 キセノン分布を最もよく反映するA.Oおよび
RPデータを調節する。
測定された制御棒位置における軸方向オフセツ
ト値の最も近似する予想値A.O.と測定された軸
方向オフセツト値との差として第2c図のブロツ
ク69内で計算されたバイアスをブロツク67で
定義された式に第2d図のブロツク71内で適用
させる。これにはブロツク65内に示した曲線群
を垂直方向へずらして現実のキセノン分布に相関
性をより近似して整合させるという効果がある。
次にこの調節された曲線群をブロツク73内で記
憶する。
3 出力分布制限値を計算する。
第3a図、第3b図、および第3c図は、出力
分布制限値を計算する論理フローチヤートを示
す。まず最初に100%の出力が可能な正の最大軸
方向オフセツト値の決定を第3a図のブロツク7
5内で行う。既述のように軸方向オフセツト値が
制限されるということは、原子炉で得られる出力
レベルが減少すると、軸方向オフセツト値は所望
の又は目標値より更に偏ることを意味する。事
実、全出力は目標軸方向オフセツト値のまわりの
比較的狭い範囲(バンド)内でしか得られない。
目標軸方向オフセツトは炉心の垂直中点近くに位
置付けられるが、その正確な位置は、炉心サイク
ルの燃焼度状態の関数として変化する。
第4図は、出力の制限値を軸方向オフセツト値
の関数として示し、横軸上に軸方向オフセツト
値、縦軸上に出力をプロツトしたものである。制
御棒を上方に引抜くことによる出力増加は、軸方
向オフセツト値を正の方向に増加させる傾向があ
るので、正の軸方向オフセツト値の制限値はここ
で最も重要である。第4図から明らかなように、
目標範囲の上方制限値THBIまでの目標軸方向オ
フセツト値より正の軸方向オフセツト値で100%
出力が得られる。従つて、第3a図のブロツク7
5内で決定されるように、全出力が得られる最大
軸方向オフセツト値A.O.maxは、目標軸方向オ
フセツト値TAOと目標範囲の上限値TBHIの合
計値に等しい。
ブロツク75内で計算されたA.O.maxの値は、
計算された出力増加能力が全出力まで到達できる
と仮定しているが、勿論必ずしもそうとは云えな
い場合もある。全出力に対してADmaxを使う
と、安全な結果が得られる。すなわち、到達でき
る実際の上方出力レベルは計算値よりも大きくな
る。このことは、第4図を再度参照することによ
つて理解されよう。点Aが示すように、100%出
力に対する制限値内に軸方向オフセツト値を維持
することによつて65%出力までしか増加できない
ことが、続く計算で決定できると仮定すると、制
御棒を更に引抜くことによつて出力は例えば点B
まで増加し、軸方向オフセツト値も増加する。し
かしながら、軸方向オフセツト値が曲線Cによつ
て定められる所定制限値内に留まる限り許容され
る。従つて100%の出力に対する軸方向制限値を
使うことによつて生じる値の低下は計算で維持で
きるので偶発事故を防止できるし又は繰返しもで
きる。
利用可能な大きな出力を実際に計算する必要が
ある場合には、第3a図のブロツク77内の繰返
しフラグITFIRST「1」に等しくセツトする。従
つて、最初の繰返しではブロツク79内でチエツ
クされたとき「1」に等しいままであり原子炉冷
却材温度の低下により制御棒操作で得られる出力
PUPの計算が下記のとおり続けられる。PUP言の値
が決定されると、ITFIRSTは「0」となるので
接線点Xに示すようにプログラムはブロツク79
に戻り、ITFIRSTが再度チエツクされるとき、
プログラムはブロツク81へ分岐して、ここで第
4図の曲線C(軸方向オフセツト制限値)を定め
る式に従つてA.O.maxが更新される。従つて、
許容軸方向オフセツト値を修正して、予熱された
出力レベルにおける軸方向オフセツト値の許容値
を表わす。
4 制御棒最大可能走行量で得られる出力(PR
を計算する。
最初の繰返しにおいて、完全に引抜くことがで
きると仮定して、測定された制御棒位置と最終制
御棒位置との差として全制御棒走行量△RPを第
3a図のブロツク83内で決定する。2回目およ
びその後の繰返しで、ブロツク85内で全制御棒
走行量(△RP)を決定する前にブロツク84に
示すように制御棒をまず最初完全に引抜いたと仮
定する。以下に示すように最終制御棒位置はブロ
ツク85内で引き続きRPを計算するため、完全
引抜き位置から段階的に下げられる。
制御棒位置RPの変化は、全制御棒値対制御棒
位置曲線を使つて第3b図のブロツク87内で反
応度変化△ρに変換される。BOL、MOL及び
EOLを付した3つの炉心サイクルの燃焼度段階
に対するこれら曲線群をブロツク89に示す。中
間寿命曲線を使つた例で示すように、制御棒位置
RPの変化によつて、%ミル(pcm)の反応度変
化で測定されるような全制御棒値の変化△ρが生
じる。
反応度変化△ρは、仮定した制御棒引抜き量だ
けに基づいて達成できる予想される上側出力レベ
ルPFを決定するためにブロツク91で使用され
る。これは、ブロツク93に示すような一組の出
力不足量対タービン出力曲線を使つて行なわれ
る。現在の出力レベルPTUがわかれば、適当な炉
心サイクル燃焼度状態(例えばMOL)に関連す
る曲線を使つてρの対応する値を決定できる。こ
のρの値に△ρを加えれば、予想最終出力レベル
PFを決定できる。
次に、ブロツク73で記憶された調整制御棒位
置対軸方向オフセツト値曲線群を使つて、予想出
力レベルPFに対する予想軸方向オフセツト値A.
O.Fを決定する。このステツプは第3c図のブロ
ツク97に図解されている。予想された軸方向オ
フセツト値A.O.Fが、ブロツク99内で、最大許
容軸方向オフセツト値AOmax以下であると決定
されると、PFは制御棒操作単独で得られる最終
出力レベルとなり、それにより生じる出力変化
は、ブロツク101で示すようにPF−現在の出
力レベルPTUに等しくなる。しかしながら、A.O.F
がA.O.maxを越えると、2つのステツプによつ
てRPFを減少させることによりブロツク102内
で制御棒の引抜き量を新たにセツトし、第3a図
のブロツク85に戻つて予想軸方向オフセツト値
及び予想出力を新たに計算する。軸方向出力分布
制限値内で制御棒操作単独で得られる最大出力レ
ベルを決定するには数回の繰返しが必要なことも
ある。
B 原子炉冷却材温度を下げることによつて得ら
れる出力 原子炉冷却材温度を下げることによつて得られ
る出力は、タービン発電機、蒸気発生器、原子炉
の制御・安全性限界値による制約によつて限度が
ある。第5図に温度を下げて運転できる領域が図
解してある。冷却材の温度を下げることによつて
得られ出力の初期条件は、例えば第5図の点の
制御棒操作単独で得られる予想出力であり、温度
低下により得られる出力増加は、第5図内の曲線
で示す。この曲線は、減速材と出力の係数の関
数であり、曲線が運転領域の境界、例えば点に
達したとき温度現象が終了する。この交点は制御
棒および温度低下によつて得られる全出力PTOT
決定する。
1 曲線の始点 低下温度曲線の初期条件を決定するフローチヤ
ートを第6図に示す。温度を下げたときの始点に
おける出力レベルPICの増加は現在の出力レベル
と制御棒で得られる予想出力増加値の合計として
ブロツク103で計算される。初期出力レベルに
おけるプログラムされた冷却材温度をまず計算す
ることによつて初期温度条件が決定される。プロ
グラムされた温度は、ブロツク105内の式で示
すように出力レベルの線型関数である。次に温度
を下げたときの出力増加開始点における温度差△
TICは、測定された冷却材温度とプログラムされ
た冷却材温度との差、および冷却材温度により生
じる出力増加に先立つて生じると仮定される制御
棒による高速出力増加中におけるプログラム値か
らの典型的な温度偏差の最小値(たいてい負)そ
してブロツク107内で決定される。この予想温
度低下値の典型的な値は−40〓である。冷却材温
度が低下したときの出力増加の初期条件を決定す
る最終ステツプとして、現在の炉心サイクル燃焼
度状態における適当な出力PIC及び測定冷却材温
度Tのブロツク111に示す減速材温度係数対タ
ービン出力曲線を使つてブロツク109内で過渡
現象開始時の減速材温度係数αMIC〔pcm/〓〕を
決定する。
2 冷却材温度低下時の過渡曲線 冷却材温度が低下したときの出力増加曲線を決
定するには第7図のブロツク113に示すように
多数の関係を設定しなければならない。第6図の
ブロツク103及び107での計算で決定された
開始点から始まる曲線式は、 △T=a2+b2PTOT ……(4) である。ここで△Tはプログラムされた温度から
の偏差であり、PTOTは制御棒および冷却材温度低
下によつて得られる出力+現在の出力を含む全出
力である。定数a2は曲線と縦軸との交点であり、
b2はこの関数の傾きである。ブロツク113に示
すようにこの傾きb2は原子炉係数αPを減速材の温
度係数αnで割つた値に等しい。出力係数αPは、
ブロツク93(第3b図)に示すように適当な出
力不足量対タービン出力曲線の傾きであり、この
曲線は、2次式で定義されるので、傾きαPは、全
出力PTOTの線型関数である。
減速材の温度係数は、ブロツク111内の曲線
が示すように所定温度に対する出力の線型関数で
ある。変数αnは初期条件(第5図の点)およ
び最終条件(点)下の減速材の温度係数の平均
値である。初期条件下の減速材の温度係数はαMIC
はブロツク109(第6図)で計算される。ブロ
ツク111内に示す曲線を定める線型関数式を使
つて最終点における減速材の温度係数αMFを計算
するが、a4は無出力状態における適当な曲線の縦
座標であり、b4は傾きである。
(点における)最終温度TFはプログラムさ
れた最終温度TPROG,Fと温度偏差値△Tとの合計に
等しい。プログラムされた最終温度TPROG,Fは無負
荷温度TNLと初期条件としての定数K3を有する
出力の線型関数である。
3 利用できる出力増加量を決定する。
第8a図および第8b図は、毎分5%の出力増
加を決定する論理フローチヤートを示す。第1ス
テツプとして第5図に示す許容運転領域の境界に
よつて定められる曲線の限界をブロツク115で
決定する。右側の境界線はタービン絞り弁飽和
特性であり、温度偏差値△T、全出力PTOTおよび
定数aおよびbの線型関数である。第5図の下方
の境界線は炉心の安全性および/又は蒸気湿分
の搬送を考慮して定めるのが一般的である。一般
に、この境界線は、温度偏差△T、全出力PTOT
よび定数a1およびb1の線型関数である一連の直線
部分から成つている。第5図に示される許容運転
領域の左側の境界線は自動制御の下限を示すもの
であるが、冷却材温度低下時の出力増加量を決定
する際の要因ではない。
第5図を検討してわかることは、温度低下時の
出力温度曲線は、十分延ばせば境界線及び
の双方と交差するということであり、その一つ
は、許容運転領域の端で交差し、他方はその外で
交差する。初期条件および曲線の傾きは、まず、
どの境界線と交差するかを決定する。ブロツク1
17では、ブロツク115の各式をブロツク11
3の10個の関係式と同時に解き、温度低下時の曲
線と各境界線及びとの交点を決定する。第5
図より、曲線は他方の境界線と交差する前に許容
運転領域を限定する境界線と常に交差することが
判るので、ブロツク117で得られるPTOTの値は
ブロツク119でPFINALとして選択される。この
PFINALは制御棒操作および冷却材温度低下による
出力増加の双方によつて得られる最終出力を表わ
している。
次に、毎分5%で利用できる出力増加量を、
PFINALと現在の出力レベルPTUとの差、操作員が
決定する最高許容出力レベルPHIと現在の出力レ
ベルPTUとの差、操作員が許容する最大出力変化
△PHI、公称定格全出力PNOMと現在の出力レベル
PTUとの差、核沸騰から離脱(DNB)までの余裕
値、単位長(フイート)当りのキロワツト保護設
定点の余裕値、およびBOP制限値の最小量とし
てブロツク121で決定する。
これが第8b図のブロツク123でチエツクし
たとき「1」に等しいITFIRSTによつて示され
るように、PUPを計算する最初の試みであるなら
ば、PUPの計算値をブロツク125で(PUP)SAVED
として記憶し、ITFIRSTをブロツク127内で
「0」にセツトし、そして第3a図のブロツク7
9のタグXまでプログラムを戻す。次は既述のよ
うに、出力増加値PUPに達すべく予想出力レベル
と関連した軸方向オフセツト制限値を使つて軸方
向オフセツト値の計算を行なう。予想軸方向オフ
セツト値が限界内にあるまで仮想制御棒引抜き量
を段階的に減少させることにより制御棒単独で得
られる出力を再度決定する。温度低下時に得られ
る出力の新しい値を決定する初期条件としてこの
出力概算値を使用し、2つの更改された出力計算
値を加算し、他の限界値と比較してPUPの新しい
概算値PUPを得る。
ITFIRSTをブロツク123でチエツクしたと
き「0」であると、今度はブロツク129でチエ
ツクを行つてPUPの新しい値がPUPの最終計算値す
なわち(PUP)SAVEDの予め定められた制限値K内に
変換されたかどうかを決定する。PUPの新しい値
が所定限界値K内にないとき、ブロツク131内
で記憶し、その後のPUPの計算値の差の大きさが
K以下となるまで更に繰返し動作を行う。Kの一
般値は1%であり、この状態の収束値に達するに
は一般的に約5〜6回の繰返し動作が必要となろ
う。
ブロツク129の条件が満たされると、この計
算値が10%の段階的出力増加のためであるか否か
がブロツク133で決定される。さもなければ、
PUPは毎分5%の出力増加能力を有することにな
る。
段階的増加 本出願人によつて設計されたPWRユニツトは、
10%の段階的増加ができるように設計されてい
る。しかしながらこの出力増加は、PUPと同じ制
限値すなわち軸方向オフセツト制限値、温度制限
値、最大出力制限値、安全制限値、操作員制限値
およびBOP制限値等の制約を受ける。従つて、
第8b図のブロツク135に示すように段階的出
力増加をPUPの又は0.1(10%)の最小値として決
定するが、これについては既に出力増加の適当な
制限値の説明の際に考慮している。
発明の効果 以上述べた本発明に係る原子力発電ユニツトの
制御方法によれば、原子力発電ユニツトのオンラ
イン高速出力変化性能を向上させる効果がある。
以上で本発明の特定の態様を詳細に説明した
が、当業者であれば開示の範囲内で種々の設計変
更が可能であろう。従つて、図示した態様は単に
例示にすぎず本発明の要旨を制限するものではな
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に基づき構成された原子燃料発
電ユニツト及び送配電系統のブロツク線図;第2
a,2b,2c及び2d図は本発明に基づき第1
図に示す原子炉における現在の軸方向キセノン分
布を決定するためのフローチヤート図;第3a,
3b及び3c図は本発明に基づき原子炉の制御棒
操作単独で得られる出力を決定するためのフロー
チヤート図;第4図はPWR内の軸方向オフセツ
ト値の代表的制限値を示すグラフ図;第5図は
PWRの代表的温度動作領域を示すグラフ図;第
6図は本発明に基づき原子炉冷却材温度を下げる
ことによつて得られる出力増加量を計算する初期
条件を決定するためのフローチヤート図;第7図
は本発明に基づき温度低下時の過渡曲線を決定す
るために必要な関係を設定するためのフローチヤ
ート図;第8a図及び第8b図は、冷却材温度低
下によつて利用できる最大出力増加量、毎分5%
の利用可能な出力増加量、及び利用できる段階的
出力増加量を決定するためのフローチヤート図;
である。 1……原子力発電ユニツト、9……原子炉、1
1……蒸気発生器、17……絞り弁、19……制
御棒、21……出力分布及び制御棒制御システ
ム、31……タービン、33……発電機。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 タービン発電機を含む発電装置と原子炉の炉
    心との間の熱伝達媒体として作用する原子炉冷却
    材を有すると共に前記炉心内の位置を選択的に変
    えて前記原子炉の反応度を制御することができる
    制御棒をも有する原子炉を含む原子力発電ユニツ
    トを、前記原子炉内のキセノンレベルが大きく変
    化しない期間内に完了される出力変化を通じて制
    御するために: 原子炉の現在の出力レベル及び軸方向オフセツ
    ト値を測定する段階と; 現在の制御棒位置を測定する段階と; 前記原子炉の冷却材温度を測定する段階と; 前記期間内の前記原子炉冷却材温度の変化によ
    り増加できる付加出力レベルを決定する段階と;
    を含んだ原子力発電ユニツトを制御する方法にお
    いて、 測定された前記出力レベル、軸方向オフセツト
    値、及び制御棒位置からオンライン・リアルタイ
    ムで、前記制御棒の再位置決めを通じて、前記期
    間内に現在の出力レベルに対して増加できる最大
    出力量を決定する出力増加能力決定段階と; 前記制御棒の再位置決め及び前記冷却材の温度
    変化により増加できる全出力量に等しい予想全出
    力増加量までの出力増加量を含む原子力発電ユニ
    ツト出力変化量を選択する段階と; 前記の現在の出力レベルから前記選択された出
    力変化量だけ出力レベルを変えるよう前記原子力
    発電ユニツトを運転する段階と、を含み、 前記出力増加能力決定段階は: (a) 前記制御棒位置、軸方向オフセツト値、及び
    出力レベルの現在の測定値から、現在の出力レ
    ベル及び制御棒位置の関数として前記原子力発
    電ユニツトの現在の軸方向オフセツト値の応答
    特性の表示を発生する段階と; (b) 前記軸方向オフセツト値に対する制限値を選
    択する段階と; (c) 前記制御棒の所定の引き抜き量を選択する段
    階と; (d) 前記制御棒の前記所定の引き抜き量でもつて
    得られる予想出力増加量を決定する段階と; (e) 前記軸方向オフセツト値の応答特性から、前
    記制御棒の所定の引き抜き量及び前記予想出力
    増加量により生じるであろう予想軸方向オフセ
    ツト値を決定する段階と; (f) 前記予想軸方向オフセツト値を前記選択され
    た軸方向オフセツト値の制限値と比較し、前記
    予想軸方向オフセツト値が前記選択された軸方
    向オフセツト値の制限値以下である場合には、
    前記制御棒の再位置決めを通じて増加すること
    ができる出力量として前記予想出力増加量を用
    い、前記予想軸方向オフセツト値が前記選択さ
    れた軸方向オフセツト値の制限値を超える場合
    には、前記制御棒の引き抜き量の、より小さい
    所定量を選択して前記段階(d)〜(f)を繰り返す段
    階と、を含み、 前記原子力発電ユニツトの現在の軸方向オフセ
    ツト値の応答特性を決定する前記段階は: 選択された原子炉のキセノン分布に対する出力
    レベル及び制御棒位置の関数として前記原子力発
    電ユニツトの軸方向オフセツト値の応答性を各々
    が表わす複数の群の曲線を格納する段階と; 前記制御棒位置の現在の測定値、軸方向オフセ
    ツト値、及び原子力発電ユニツトの出力レベル間
    の関係を最も密接に表わす曲線群を選択する段階
    と、を含み、 前記軸方向オフセツト値の応答特性から前記予
    想軸方向オフセツト値を決定する前記段階は: 前記選択された群の曲線から前記増加された出
    力レベルに対応する曲線を選択し、かつ該選択さ
    れた曲線及び前記選択された制御棒位置から前記
    予想軸方向オフセツト値を決定する段階、を含
    み、 前記制御棒位置の測定値、軸方向オフセツト
    値、及び出力レベル間の関係を最も密接に表わす
    曲線群を選択する前記段階は: 曲線群の各々から前記現在の出力レベルに対応
    する曲線を選択する段階と; 選択された各曲線から制御棒位置の前記測定値
    における前記軸方向オフセツト値の予想値を決定
    する段階と; 前記予想された軸方向オフセツト値及び前記測
    定された軸方向オフセツト値間の差を最小にする
    前記選択された出力曲線と関連した群を、前記選
    択された曲線群として選択する段階と、 を含んだことを特徴とする原子力発電ユニツトの
    制御方法。
JP58108015A 1982-06-17 1983-06-17 原子力発電ユニツトの制御方法 Granted JPS597290A (ja)

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