JPH047262B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、静電式植毛装置に関するものであ
る。

従来の技術 静電式植毛装置は、短繊維に高圧静電気を帯電
させ、これをアースされ且つ接着剤を塗布された
紙、布、不織布、その他の物に向つて電界中を飛
翔させ、これを紙等の被植毛体に密に植設するた
めの技術として従来からダウン法、アツプ法等の
方式で種々改良された装置が提案されて来た。

この技術において、配慮されなければならない
点は多々あるが、例えばまず第一に、被植毛体で
ある紙等にまんべんなく密に短繊維が植設される
配慮がなされなければならないこと、並に、植設
させようとする短繊維が、所定の供給段階に送ら
れる以前に高圧静電気が帯電すると、これが団子
状にかたまり、さらさらした状態で供給されなく
なつてしまい、均一な供給状態をつくり出せなく
なつてその結果むらのある被植毛体を作つてしま
い、この状態の生ずるのを排除しなければならな
いという配慮がなされなければならないことであ
る。

本発明が解決しようとする問題点 本発明は、これらの点を特に配慮し、アツプ法
により良好な植毛製品を作る静電植毛装置を提供
しようとするものである。

即ち、本発明は、上記目的を達成するため、短
繊維をさらさらした状態で絶縁された供給機構に
供給し、まず所定の位置まで、これに帯電させな
いようにするとともに、被植毛体を短繊維供給機
構の下部に位置させるダウン方式とするときは、
周知の通り被植毛体上に必要以上の短繊維が供給
され、良好な植毛状態をつくり出せないことがあ
るので、これを排除するため、本発明では、被植
毛体を短繊維供給機構の上部に位置させるアツプ
方式により被植毛体に必要以上の短繊維が付着し
ないようにし、被植毛体にまんべんなく密な状態
で短繊維を植設した植毛体を作り出そうとするも
のである。

問題を解決するための手段 絶縁体を以て構成した無端ベルト１を巻架した
ベルトコンベアー４の無端ベルト１上に、導電性
物質からなる基板２を、間隔をおいて配列し、上
記ベルトコンベアー４の送り機構３側上部には短
繊維、降下ホツパー５を、巻もどし機構３Ａ側上
部には、被植毛体通過路６と該被植毛体の通過路
上側にアース電極機構８を配するとともに、アー
ス電極機構８下側に上記ベルトコンベアー４の無
端ベルト上に配された基板２に当接する高圧静電
気印加電極機構９を配して成るものである。

作 用 上記の如き構成から成る装置を稼仂する。即
ち、ベルトコンベアー４は回転機構３，３Ａが回
転し、無端ベルト１は送行する。無端ベルト１上
に配された導電性物質から成る基板２面に短繊維
降下ホツパー５から短繊維が降下させられる。上
記基板２を配した無端ベルト１は絶縁材を以て構
成されているから基板２と基板２の間は絶縁され
る。

これと同時に被植毛体通過路６には被接着剤を
塗布された被植毛体がベルトコンベアーの無端ベ
ルトに平行してアース電極機構８の下を通過す
る。被植毛体通過路６上側にはアース電極機構８
が配され、又アース電極機構８の下側には無端ベ
ルト１に配された基板２に当接するように高圧静
電気印加電極機構９が配されているので、該機構
９に当接した基板２に高圧静電気が印加される。
このときアース電極機構８と高圧静電気印加機構
９に当接した基板２との間に電界が形成され、基
板２面に降下した短繊維は帯電し、電界中を飛翔
してその先端がアース電極下側を順次通過する接
着剤を塗布された被植毛体の表面に電界作用で垂
直に密に植設する。ここを通過した基板は印加電
極からはなれ、絶縁される。従つて基板面には短
繊維がほとんど残らないが、もし、残留した短繊
維があつてもベルトコンベアーの巻もどし機構３
Ａ側に除電装置或はブラシ１０を配しておけばこ
れを通過するとき基板面に残留した短繊維はすべ
て取除かれる。

以上説明したように、回動するベルトコンベア
ーの絶縁無端ベルト上に配された基板面順次短繊
維が降下され、これが連続的に被植毛体通過路に
送られてくる被植毛体に電界形成位置でアツプ方
式で植毛され植毛作業を効率的に行なえる。

実施例 絶縁体を以て構成した無端ベルト１を巻架した
ベルトコンベアー４の無端ベルト上に導電性物質
から成る基板２を間隔をおいて配列する。

上記ベルトコンベアー４の送り機構側上部には
短繊維を間欠的に降下させるホツパー５が配さ
れ、又上記ベルトコンベアーの巻もどし機構３側
上部には接着剤を塗布した巻紙送り装置７と、こ
れの巻取装置７Ａが配され、この巻紙はアース電
極機構８の下を通過するようになつている。アー
ス電極機構８の下方には、ベルトコンベアー４の
無端ベルト１に配された基板に当接する機構をも
つた高圧静電気印加電極機構９が配されている。
更にベルトコンベアーの巻もどし機構側には除電
器、及短繊維回収箱１１が配されている。

無端ベルト１に配された基板２が、上記高電圧
静電気印加電極機構９を通過回動したときはもは
や基板２には通電しなくなることも亦当然であ
る。

図中１２は電界形成個所を囲み、これを植毛槽
とした。従つてこの内で被植毛体に植毛が行なわ
れるので、余剰短繊維は槽外に飛散しないように
なつている。

効 果 上記実施例で説明した本発明は、まず短繊維を
短繊維降下ホツパーから間欠的にベルトコンベア
ーの回動する無端絶縁ベルト上に配された基板上
に降下させるの点で、基波上にまんべんなく散布
され、余計な短繊維が山積みされることはないの
で、これに帯電しても基板上で団子状にかたまる
ことはない。従つて、これが電界中に送られたと
きはまんべんなく飛翔し、被植毛体の接着剤塗布
面に付着植設される。

又本発明はアツプ方式によるものであるからダ
ウン方式による植毛と異り、被植毛体表面に余剰
短繊維が集積されることなくまんべんなく密に付
着される。

更に、被植毛体には付着される帯電された短繊
維は電界作用によつて下方の極から上方の極に向
つて直進するのであるから被植毛体表面には垂直
に付着することになる。

更に、ベルトコンベアーの絶縁無端ベルトに第
２図に示すような横溝１Ａを形成するときは、回
動する無端ベルト上に配された基板上に降下させ
る短繊維が無端ベルト面に降下しても、これは横
溝に落ちこみ、基板と基板をつなぐような降下は
しない。従つて基板同志の絶縁は保たれ、基板が
電界形成個所を通過するときでも決められた量の
短繊維しか飛翔させない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例略図、第２図は無端ベ
ルトに形成した機構。 １は無端ベルト、２は基板、５は短繊維降下ホ
ツパー、６は被植毛体の通過路、８はアース電極
機構、９は高圧静電気印加電極機構。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 絶縁体を以て構成した無端ベルト１を巻架し
   たベルトコンベアー４の無端ベルト１上に、導電
   性物質からなる基板２を、間隔をおいて配列し、
   上記ベルトコンベアー４の送り機構３側上部には
   短繊維、降下ホツパー５を、巻もどし機構３Ａ側
   上部には被植毛体通過路６と該被植毛体の通過路
   上側にアース電極機構８を配するとともに、アー
   ス電極機構８下側に上記ベルトコンベアー４の無
   端ベルト上に配された基板２に当接する高圧静電
   気印加電極機構９を配して成ることを特徴とする
   静電植毛装置。