JPH0455636B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0455636B2
JPH0455636B2 JP28419386A JP28419386A JPH0455636B2 JP H0455636 B2 JPH0455636 B2 JP H0455636B2 JP 28419386 A JP28419386 A JP 28419386A JP 28419386 A JP28419386 A JP 28419386A JP H0455636 B2 JPH0455636 B2 JP H0455636B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gasification
desulfurization
bed
coal
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP28419386A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63137991A (ja
Inventor
Shozo Ito
Hiroshi Kawakami
Masakazu Kuwabara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP28419386A priority Critical patent/JPS63137991A/ja
Publication of JPS63137991A publication Critical patent/JPS63137991A/ja
Publication of JPH0455636B2 publication Critical patent/JPH0455636B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Industrial Gases (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は石炭を原料とした都市ガス製造、工業
ガス製造、複合ガス化発電等において、ガス製造
と同時にガス化条件とほぼ同様の高温下でガス流
を脱硫する方法に関する。
[従来の技術] 石炭中には硫黄分(S)が混入しているので、これ
をガス化するとガス中には硫黄化合物が含入し、
そのまま使用すると設備の腐食や環境汚染を発生
する原因となる。ガス中の硫黄化合物は主にH2S
であり、通常、これをクリーンアツプ装置等の脱
硫装置で除去している。
脱硫操作は乾式脱硫法と湿式脱硫法に分類され
る。乾式脱硫法は酸化金属、例えば酸化鉄を脱硫
剤とするもので、従来より多数使用されている方
式である。
Fe2O3・H2O+3H2S→Fe2S3+6H2O 湿式脱硫法は吸収液と触媒を用いる方式であ
り、多量のガスの処理と高い脱硫率を求めて開発
されたもので、例えばタカハツクス
(TAKAHAX)方式等を挙げることができる。
NH4OH+H2S→(NH4)HS+H2O Na2CO3+H2S→NaHCO3+NaHS 乾式脱硫法は装置の構造が簡単で取り扱いも容
易なことから広く一般に普及したが、反面ガスの
圧力損失が大きく、また、広い設置面積を必要と
し、脱硫剤の交換に手間が掛かるなどの欠点を有
し、比較的小規模のガス処理に適している。
また、湿式脱硫法は圧力損失が小さく、脱硫率
が高く且つ自動化することができるために大量の
ガス処理に適している。しかし、この方法は処理
ガス中の不純物の影響が大きいことから処理ガス
の事前の精製が要求され、また、吸収液の再生条
件など運転管理の条件が厳しく、設備費も高い等
の欠点を有する。
また、上述の両方式とも脱硫剤の反応上の制約
から処理ガスの温度が低く、工業的には通常50℃
前後の温度で操作しなければならない。
通常、石炭のガス化は高温(通常1000℃以上)
で行なわれ、このガス化温度を脱硫温度すなわち
50℃前後の低下させることは資源を無駄なく使用
すること及び設備の合理性の面から改善する必要
がある。
これはエネルギーを複合利用することにより、
エネルギーの全効率を高めることにより達成する
ことができ、高温で操業される石炭のガス化によ
り生成されるガス流とガス化後に残る灰の顕熱を
充分に活用することが必要である。
このために100℃以上の温度でガスの脱硫を行
うことができる熱炭酸カリウムを用いるベンフイ
ールド(Benfield)法やベトロコーク(Vetro−
coke)法が開発された。
M3AsO3+3H2S→M3AsS3+3H2O しかし、これらの方式はエネルギーの有効利用
の面から見ると不充分であり、しかも吸収液の再
生用リボイラーへの熱の供給量が多く、電力及び
薬品等の消費量が多く、しかも設備投資等も大き
い欠点をもつ。
従つて、ガスの用途が燃料である場合にはガス
コストを低くする等の制約を受けるために、この
方式を採用することは困難である。
[発明が解決しようとする問題点] 従来の脱硫法はガス化炉で生成したガスの温度
を、脱硫に使用する脱硫剤の許容温度まで低下さ
せてガス中のH2Sを除去することからなるクリー
ンアツプ法である。
しかし、これらの方法には上述のような欠点が
あり、これを解決するためにガス化・脱硫法が開
発された。このガス化・脱硫法はガス化と脱硫を
ガス化炉内で並行して行なうもので、脱硫のため
にガスの温度を強制的に低下することや脱硫面で
の設備が不要となり、エネルギーの利用面と経済
性の面からも極めて有効な手段である。
ガス化・脱硫法は英国のCAFBG法のように
CaOを流動剤としてガス中のH2SをCaSとして捕
捉することを基本としている。
CaO+H2S→CaS+H2O しかし、この方法では充分な脱硫効果が得られ
ない、このために昨今の試みとしてガス化炉内で
ガス化と脱硫を同時に行なう方式からガス化炉内
で生成したガスを別個の乾式クリーンアツプ装置
に導入し、脱塵した後に脱硫を行なう方式を開発
しているが、処理ガスの温度を500℃以下、多く
の場合には400℃まで低下してから脱硫を行なう
ので、熱エネルギーの利用上好ましい方法とは言
い難い。例えば、ゼオライト担体に酸化鉄を担持
させた脱硫剤を用いる方法による脱硫における処
理ガスの温度は約400℃である。
Fe3O4+3H2S+H2→3FeS+4H2O 本発明の目的は石炭のガス化により生成された
高温度(通常900℃、好適には1000℃以上)のガ
ス流中に含まれるH2Sを除去(脱硫)するにあた
つて、 脱硫のためにガス流の温度を低下させない; ガス流のクリーンアツプ装置には脱硫工程を
設けない; 商業的に使用可能な脱硫剤を得る、 ことにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は下段ガス化床及び上段2次ガス化・脱
硫床を備えてなる単塔式2段流動床の下段ガス化
床中で所定の位置より装入される石炭粒子を慣用
のガス化条件下でガス化床底部より装入されれる
空気+水蒸気よりなるガス化流と接触させ、ガス
流及び石炭灰を生成し、次に、得られたガス流及
び石炭灰は、所定の位置から適宜不足分を補充す
ることができる酸化銅または酸化マンガン担持ド
ロマイト粒子の流動床を備えてなる上段2次ガス
化・脱硫床へ送られ、上段2次ガス化・脱硫床中
で金属酸化物担持ドロマイト粒子と石炭灰が接触
することにより形成されるハイブリツド脱硫剤に
より下段ガス化床から上昇してくるガス流中の硫
黄化合物を脱硫し、同時にガス流を2次ガス化
し、脱硫済みガス流を単塔式2段流動床頂部より
回収することを特徴とする石炭のガス化・脱硫方
法を提供するにある。
[作 用] 本発明方法は石炭を単塔式2段流動床の下段ガ
ス化床でガス化し、生成した高温のガスを直接上
段2次ガス化・脱硫床に導くことにより2次ガス
化及び脱硫を行ない、含硫率が低く且つエンタル
ピーの高いガスを得る方法である。
次に、本発明方法を第1図により説明する。
本発明方法に使用する装置は単塔式2段流動床
であり、下段ガス化床の径より上段2次ガス化・
脱硫床の径の方が太い慣用の2段流動床である。
下段ガス化床は慣用の方法により石炭のガス化
を行なう流動床であり、下段ガス化床にはその底
部からガス化流(通常、空気+水蒸気よりなる)
が装入され、また、該床の所定の位置からガス化
原料である石炭の粒子が装入されて流動床を形成
する。下段ガス化床は慣用のガス化条件下で操作
される。
上述のガス化流中の空気と水蒸気の割合は空
気/石炭比及び水(水蒸気)/石炭比により決定
され、これらの比及びガス化流の装入温度はガス
化原料である石炭の成分及び生成物ガスの所望の
発熱量に依存する。ガス化原料である石炭は下段
ガス化床の所定の位置より該床内に装入される。
石炭の粒子範囲は5〜10mmが15〜25%、5mm以下
が75〜85%程度であり、好ましくは5〜10mmが20
%、5mm以下が80%である。ガス化流の装入速度
は上述の範囲の粒度範囲をもつ石炭を下段ガス床
中で流動化し且つほぼ完全にガス化するような速
度とすることが必要であり、この速度は石炭の粒
子範囲及び単塔式2段流動床の下段ガス化床の径
及び長さに依存して種々変化させることができ
る。
下段ガス化床中で、ガス化流と石炭が接触して
以下に記載するようなガス化反応が進行する。
C+O2→CO2 C+CO2→2CO C+H2O→CO+H2 また、熱分解により発生したタールは該床内の
コークス(表面がポーラスで反応性が高い)が接
触剤となつて重質油の水蒸気ガス化と類似の反応
が迅速に展開してガスに転化される。
CnHonH2O→nCO+2n+o/2H2 なお、下段ガス化床の操作温度は慣用のガス化
温度であり、通常900〜1100℃、好適には1000〜
1100℃の間の温度である。
石炭中に不純物が存在しない場合には、上述の
反応のみが進行して純粋なガスを得ることができ
るが、実際には種々の不純物が存在するために、
ガス化反応の生成物ガス中には硫黄化合物(主に
H2S)等が混入し、また、石炭灰(SiO2、Al2O、
Fe2O3、CaO、MgO、TiO2、K2O、Na2O)が残
存する。これらの石炭灰は下段ガス床内の原料石
炭粒子よりも軽いためにガス流と共に上段2次ガ
ス化・脱硫床に送られる。また、下段ガス化床で
充分にガス化されずに、粒径が小さくなつた石炭
粒子も上段2次ガス化・脱硫床に送られる。
上段2次ガス化・脱硫床の操作温度は下段ガス
化床に操作温度と同様の温度か、または僅かに低
い温度である。若干の温度低下は下段ガス化床か
ら上段2次ガス化・脱硫床へのガス流及び石炭灰
の移動中に生ずることもある。通常、脱硫反応は
平衡上低温の方が有利であり、これまで脱硫操作
に好ましいとされてきた温度からみると、上段2
次ガス化・脱硫床の温度ははるかに高温である。
しかし、エネルギー利用等の上述の問題点を克服
するためにはなるべく高い温度で脱硫を行うこと
が必要であり、この点からみれば好適な温度であ
る。本発明方法では、上段2次ガス化・脱硫床に
備えられた酸化銅または酸化マンガン担持ドロマ
イト粒子の粒子床と、下段ガス化床で生成される
石炭灰から形成されるハイブリツド脱硫剤の使用
することにより上述のような高温での脱硫操作を
可能にしたものである。以下に、上段2次ガス
化・脱硫床の操作を詳述する。
上段2次ガス化・脱硫床の径は下段ガス化床の
径より大きく、それによつて上段2次ガス化・脱
硫床の空間速度は下段ガス化床の空間速度より遅
くなる。上段2次ガス化・脱硫床の径及び長さは
下段ガス化床で最適なガス化を行うために装入さ
れるガス化流の速度に依存するが、上段2次ガス
化・脱硫床中で、酸化銅または酸化マンガン担持
ドロマイト粒子が流動下し且つ単塔2段流動床頂
部より逸出せず、更に、脱硫済みガス流及び石炭
灰だけが頂部より回収できるような上段2次ガス
化・脱硫床中の空間速度が得られるような寸法と
すべきである。また、ガス化されていない石炭微
粒子の2次ガス化を促進することも空間速度を決
定する因子となる。なお、上段2段ガス化・脱硫
床の寸法は酸化銅または酸化マンガン担持ドロマ
イト粒子の粒径にも依存することを現解された
い。
上段2次ガス化・脱硫床に使用するドロマイト
粒子は酸化銅または酸化マンガンを担持してなる
ものである。酸化銅や酸化マンガンは金属として
8〜15%、好適には10%の量でドロマイトに担持
されている。この量が8%未満では十分な触媒効
果が得られず、また、15%を越えても触媒効果は
向上せず、経済的ではない。また、酸化銅または
酸化マンガン担持ドロマイト粒子の粒径は32〜65
メツシユ程度が好ましい。これは粒径が32メツシ
ユ未満では十分な流動子を形成せず、また、65メ
ツシユを越えると、ガス流にほとんど飛ばされて
しまうためである。しかし、この粒径は上述のよ
うに上段2次ガス化・脱硫床の寸法、空間速度等
の諸条件に依存するものであり、これらの粒径に
限定されるものではないことを理解されたい。
次に、酸化銅または酸化マンガン担持ドロマイ
ト粒子の製造方法をその粒径が32〜65メツシユの
場合を例に取つて説明する。
ドロマイト原鉱石を700℃で2時間焼成した後、
粉砕してほぼ32〜65メツシユの粒径とし、得られ
たドロマイト粒子を金属硝酸塩(例えば硝酸銅、
硝酸マンガン等)水溶液に含浸し、攪拌しながら
蒸発乾固し、110℃で1時間乾燥させた後、900℃
で2時間焼成し、最後に32〜65メツシユに再度整
粒する。
このようにして得られた酸化銅または酸化マン
ガン担持ドロマイト粒子を上段2次ガス化・脱硫
床の所定の位置より該床内に装入し、下段ガス化
床より上昇してくるガス流により流動化され、該
ガス流及び石炭灰と流動床を形成する。上述のよ
うに、酸化銅または酸化マンガン担持ドロマイト
粒子は該床内に滞留し、ガス流及び石炭灰のみが
該流動床を通過する。この時、下段ガス化床より
上昇してくる石炭灰は助触媒として作用し、酸化
銅または酸化マンガン担持ドロマイト粒子と接触
してハイブリツド脱硫剤を形成する。
第2図は上述のハイブリツド脱硫剤(ドロマイ
ト−酸化銅または酸化マンガン−石炭灰)、ドロ
マイト粒子単味及びドロマイト−酸化銅または酸
化マンガンの脱硫率を操作温度に対してプロツト
したグラフであるが、ハイブリツド脱硫剤は上段
2次ガス化・脱硫床の操作温度である900〜1100
℃の温度範囲でも他の2種の脱硫剤と比較して顕
著に優れた脱硫率を示した。すなわち、ドロマイ
ト粒子単味またはドロマイト−酸化銅または酸化
マンガンでは温度の上昇と共に脱硫率が顕著に低
下するが、ハイブリツド脱硫剤では脱硫率の低下
がほとんど観察されなかつた。なお、ハイブリツ
ド脱硫剤についてのデータは上段2次ガス化・脱
硫床を使用した場合のものである。
脱硫率(%)は以下の式により算出した。
脱硫率(%) =1−(脱硫後のガス中のH2S量/脱硫前のガス中のH2S
量)×100 また、第3図にはハイブリツド脱硫剤とドロマ
イト−酸化銅または酸化マンガンの経時変化を記
載する。第3図から明らかなように、上段2次ガ
ス化・脱硫床で新鮮な石炭灰で常に置換されてい
るハイブリツド脱硫剤は長期間使用しても安定で
あつた。なお、ハイブリツド脱硫剤についてのデ
ータは上段2次ガス化・脱硫床を使用した場合の
ものである。
このような上段2次ガス化・脱硫床の操作によ
り、下段ガス化床中での石炭のガス化に際にガス
流中に混入する硫黄化合物を除去することができ
る。また、上段2次ガス化・脱硫床は通常の下段
ガス化床及び上段2次ガス化床よりなる2次流動
床でのガス化操作と同様に上段2次ガス化・脱硫
床中で石炭微粒子の2次ガス化を行なうことがで
きる。
脱硫済みガス流及び石炭灰は単塔式2段流動床
の頂部より回収される。
なお、ハイブリツド脱硫剤の石炭灰は常に新鮮
なもので置換されているが、酸化銅または酸化マ
ンガン担持ドロマイト粒子は長期間の流動化によ
り、粉化し、石炭灰と共に回収されるために、上
段2次ガス化・脱硫床の所定の位置から飛去した
量の酸化銅または酸化マンガン担持ドロマイト粒
子を補充することができる。
更に、回収された脱硫済みガス流、石炭灰及び
粉化した酸化銅または酸化マンガン担持ドロマイ
ト粒子よりなる混合流を単塔式2段流動床の下流
に設置された慣用の分離装置例えばサイクロン等
で分離して純粋なガス流を得ることができる。回
収された固形分は例えばセメントの配合材等とし
て使用できる。
なお、本発明方法のガス化原料は石炭に限定さ
れるものではなく、石炭−タール、石炭−石油系
炭化水素等の混合原料のガス化にも適用できる。
[実施例] 実施例 下段ガス化床の床径が0.6mφであり、上段2
次ガス化・脱硫床の床径が1mφである単塔式2
段流動床装置を使用して本発明方法を実施した。
下段ガス化床に装入する石炭の組成及びガス化流
の装入量並びに操作温度を以下に記載する。
石炭の組成 水分 (12.9%) 灰分 32.4% 揮発分 35.1% 固定炭素 32.5% 炭 素 50.1% 水 素 3.4% 窒 素 0.6% 硫 黄 2.0% 酸 素 12.0% 総発熱量 4200kcal/Kg 操作条件 空気/石炭比 1.95Nm3/Kg 水蒸気/石炭比 0.71Kg/Kg 下段ガス化床温度 1085℃ 石炭粒度:5〜10mm 20% 5mm以下 80% 下段ガス化床の流速は5.2m/秒であり、原料
石炭とガス化流により流動床を形成し、石炭のガ
ス化を行なつた。ここで得られたガス流を採取
し、組成を分析したところ下記の組成をもつこと
が観察された。
成 分 モル% H2 22.8 CO 11.6 CO2 13.2 N2 49.9 イオウ化合物 0.5 また、石炭灰が14Kg/Nm3程度含まれていた。
上述の下段ガス化床操作で得られたガス流及び
石炭灰はそのまま上段2次ガス化・脱硫床へ送ら
れる。上段2次ガス化・脱硫床の流速は1.8m/
秒となり、該床での脱硫操作温度は1060℃であつ
た。
以下に、上段2次ガス化・脱硫床に使用する酸
化銅担持ドロマイト粒子に使用するドロマイト原
鉱石の組成を記載する。
ドロマイト原鉱石の組成 CaO 65.6重量% MgO 33.5重量% SiO2 0.4重量% Al2O3+Fe2O3 0.5重量% 上述の原鉱石を700℃で2時間焼成し、粉砕し
てほぼ32〜65メツシユの粒径とし、得られた粒子
を硝酸銅水溶液に含浸し、攪拌しながら蒸発乾固
し、110℃で1時間乾燥させた後、2時間焼成し、
32〜65メツシユに整粒することによつて酸化銅担
持ドロマイト粒子を得た。このドロマイト粒子は
金属として10%の酸化銅を含有していた。
この粒径範囲をもつ酸化銅担持ドロマイト粒子
を上段2次ガス化・脱硫床に装填すると、下段ガ
ス化床からのガス流により流動床を形成した。こ
の流動床はガス流及び石炭灰を通過させるもので
あつた。
このようにして形成されるハイブリツド脱硫剤
の存在下で脱硫を行なつた。また、同時に2次ガ
ス化を行なつた。なお、上段2次ガス化・脱硫床
操作の際に酸化銅担持ドロマイト粒子を2Kg/時
間の割合で補充した。
該床頂部から回収されたガス流及び固形分を該
床下流の分離装置で分離し、純粋なガス流を得
た。ガス流の組成を分析したところ、下記の値が
得られた。
成 分 モル% H2 25.7 CO 14.4 CO2 13.9 N2 46.0 また、硫黄化合物は0.04%であり、92%の脱硫
率が達成された。
得られたガスの真発熱量は1000〜1100kcal/N
m3であり、工業用エネルギー源として利用するこ
とができる。
[発明の効果] 本発明方法は上段2次ガス化・脱硫床に酸化銅
または酸化マンガン担持ドロマイト粒子を使用
し、下段ガス化床からの石炭灰と該粒子との接触
により形成されるハイブリツド脱硫剤により脱硫
操作を行なうために、従来では不可能であつた
1000℃以上の温度で、脱硫率95%以上の脱硫操作
が可能となり、ガス化操作により得られたガス流
の温度を低下させずに脱硫操作を行なうことがで
きる。
これは燃料を目的とした都市ガスや工業ガスを
製造する際に、生成ガスのもつエンタルピーを利
用して水蒸気を発生させ、更に、プロセス水蒸気
と空気の予熱を行なうなど全エネルギーを有効に
利用することができ、更に、ガスの品質も良好な
ものにすることができる。また、ガスのクリーン
アツプ装置が軽減化することができるなど経済的
な効果も大きい。また、複合発電を目的とするガ
ス化でも、従来目標としている発電効率(40%以
上)を更に向上することが期待できる。
また、本発明方法に使用する酸化銅または酸化
マンガン担持ドロマイト粒子と石炭灰よりなるハ
イブリツド脱硫剤は従来のNH4OH、Na2CO3
K2CO3、M3AsO3等を使用する脱硫装置を除去す
ることができ、経済的効果も大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の概略図であり、第2図は
ハイブリツド脱硫剤、ドロマイト単味及びドロマ
イト−酸化銅または酸化マンガンの脱硫率を操作
温度に対してプロツトしたグラフであり、第3図
はハイブリツド脱硫剤、ドロマイト単味及びドロ
マイト−酸化銅または酸化マンガンの脱硫率の経
時変化を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下段ガス化床及び上段2次ガス化・脱硫床を
    備えてなる単塔式2段流動床の下段ガス化床中で
    所定の位置より装入される石炭粒子を慣用のガス
    化条件下でガス化床底部より装入される空気+水
    蒸気よりなるガス化流と接触させ、ガス流及び石
    炭灰を生成し、次に、得られたガス流及び石炭灰
    は、所定の位置から適宜不足分を補充することが
    できる金属酸化物担持ドロマイト粒子の流動床を
    備えてなる上段2次ガス化・脱硫床へ送られ、上
    段2次ガス化・脱硫床中で酸化銅または酸化マン
    ガン担持ドロマイト粒子と石炭灰が接触すること
    により形成されるハイブリツド脱硫剤により下段
    ガス化床から上昇してくるガス流中の硫黄化合物
    を脱硫し、同時にガス流を2次ガス化し、脱硫済
    みガス流を単塔式2段流動床頂部より回収するこ
    とを特徴とする石炭のガス化・脱硫方法。 2 酸化銅または酸化マンガン担持ドロマイト粒
    子が銅またはマンガンを金属として8〜15%含有
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 酸化銅または酸化マンガン担持ドロマイト粒
    子の粒度が32〜65メツシユである特許請求の範囲
    第1項または第2項記載の方法。
JP28419386A 1986-12-01 1986-12-01 石炭のガス化・脱硫方法 Granted JPS63137991A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28419386A JPS63137991A (ja) 1986-12-01 1986-12-01 石炭のガス化・脱硫方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28419386A JPS63137991A (ja) 1986-12-01 1986-12-01 石炭のガス化・脱硫方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63137991A JPS63137991A (ja) 1988-06-09
JPH0455636B2 true JPH0455636B2 (ja) 1992-09-03

Family

ID=17675372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28419386A Granted JPS63137991A (ja) 1986-12-01 1986-12-01 石炭のガス化・脱硫方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63137991A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63137991A (ja) 1988-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4233275A (en) Process and apparatus for purifying raw coal gas
JPH08151582A (ja) 合成ガス、還元ガス、または燃料ガスを製造する部分酸化方法
US3996335A (en) Desulfurization of fuel gas at high temperature using supported molten metal carbonate absorbent
US4155990A (en) Process for removal and recovery of sulfide from coal gas
EP1165726B1 (en) Process for the gasification of carbonaceous fuel in a fluidized bed gasifier
US4824360A (en) Method for decreasing emissions of nitrogen oxides and sulfur oxides when burning fuels which contain nitrogen and sulfur
US4302218A (en) Process for controlling sulfur oxides in coal gasification
KR101142501B1 (ko) 용철 제조 장치
US3909212A (en) Removal of sulfur from carbonaceous fuels
US6083862A (en) Cyclic process for oxidation of calcium sulfide
US5271907A (en) High temperature regenerable hydrogen sulfide removal agents
US4132627A (en) Integrated coal conversion process
CN103301744B (zh) 一种从烟气中脱除so2制备硫单质颗粒的脱硫装置及方法
US4826664A (en) Methods of desulfurizing gases
US5163374A (en) Combustion process
US4880439A (en) High temperature desulfurization of synthesis gas
JPH10235128A (ja) 乾式脱硫装置およびそれを用いた発電プラント
US4604268A (en) Methods of desulfurizing gases
Zielke et al. Sulfur removal during combustion of solid fuels in a fluidized bed of dolomite
JPH0455636B2 (ja)
US4280893A (en) Integrated coal conversion process
JPH11253742A (ja) 脱硫剤及びその製造方法
US4714598A (en) Methods of desulfurizing gases
USH1538H (en) Use of coal feedstock to a coal gasification plant for removing sulfur from a gaseous stream
US3454354A (en) Removal of sulfur dioxide from flue gas