JPH0453666Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はスーパーマーケツト等の小売店で使用
されている販売棚に商品の価格、重量等を告知す
るカードを取り付けるための表示体に関する。

（従来の技術） 昨今は小売店も販売促進を目指すうえで、スペ
ースデザインに注目するようになり、商品販売の
主体である販売棚も、多種多様なものが導入され
店内を美麗に色どるようになつたのであるが、同
時に１つの大きな欠点がクローズアツプされるよ
うになつた。それは今までの販売棚においては、
棚の前縁にプライスカード等を差込むレール等が
設けられていたが、美感の問題からか、最近では
レールは設けられず、単なる平板状のものや前縁
に商品落下用の棚を設けたものが多くなり、プラ
イスカード等を設置するにあたつては、新たに別
個の立具のようなものを用意する必要が生じてき
ているが、この立具も容易に決定することはでき
ず、美感を考慮した棚のイメージを壊すものであ
つてはならない。

そこで出願人は、上下方向の摺動空間を形成す
る保持部が前縁に起立する基台と、この摺動空間
を摺動するスライド板を有する表示体とから成
り、表示体が棚を乗り越えるようにして簡易に、
美感を呈しながら設置でき、かつ各種の棚に対応
できるよう棚の高さに応じて表示体を上下にスラ
イドさせることができるようにしたスライド式表
示体を考案し、実開昭60−11368号公報に開示し
た。

（考案が解決しようとする問題点） しかし実開昭60−11368号広報に開示した段階
では表示体のストツパー機能が不十分で、スーパ
ーの棚等に設置した場合、顧客が接触した際等に
表示体が不意に抜け落ちてしまうという問題点が
ある。

そこで本考案は表示体の高さを広範囲に調節で
き、かつ上部で抜け落ちないよう係止できるスラ
イド式表示体を提供する。

（問題点を解決するための手段） 本考案は以上の問題点を解決するためになされ
たもので、上下方向の摺動空間を形成する保持部
が前縁に起立する基台と、表示板下縁にカード差
込み部を有すると共に前記摺動空間を摺動するス
ライド板を有する表示体とから成るスライド式表
示体において、前記保持部は上部が両側部を残し
て開口して前記摺動空間を上方に開放し、前記ス
ライド板は前記表示板の後方に垂下し、前記開口
部より幅狭で両側に突出したストツパーを有する
ことを特徴とするものである。

（実施例） 本考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。第１図は本考案の後方斜視図であり、基台Ａ
と表示板Ｂとからなる。基台Ａは四角形状の定板
２の前縁に前ガイド板３が起立し、前ガイド板３
の両側上部に連続して後方に湾曲した後ガイド板
４，４との間に摺動空間１を形成して保持部２０
をなしている。この保持部２０は上部中央、後部
中央及び両側部が開口し、摺動空間１は中央上
方、中央後方及び両側に開放したものである。

表示体Ｂは前面に位置する表示板６下縁にカー
ド差込み部７を有し、表示板６上部から後方へ伸
びる乗越え部８を介して垂下する前記係止部１０
の上部開口部より僅かに幅狭なスライド板９を設
け、さらにスライド板９の両側下部にストツパー
１０，１０を突出形成したものである。カード差
込み部７は透明合成樹脂板等の別体の板状物を接
着してもよいし、表示板６の下縁を湾曲させて形
成してもよい。第２図は保持部２０の水平拡大断
面図であり、網点は摺動空間１を示すものであ
る。

また基台Ａの定板２一方側縁に側板１２が起立
し、連結部３０としてこの側板１２基部に連結孔
を、他方側縁に稍突出して起立する連結突起を設
けてあり、この連結突起を隣接する基台Ａの連結
孔に嵌合することにより複数連結することができ
る。また第４図に示すように側板１２を設けない
場合には定板２の両側に係止片を嵌め込んで連結
すべき各々対応する連結孔を設けて連結部３０と
してもよい。

表示体Ｂはスライド板９が基板Ａの摺動空間１
を上下方向に摺動することによりその高さを摺動
空間１の高さいつぱいに調節することができ、ス
ライド板７が両側に突出するストツパー１０，１
０を有するのでこのストツパー１０，１０が保持
部２０の上部両側と当接して表示体Ｂの上方への
抜けを防止することができる。従つて使用時には
カード差込み部７にプライスカード、POPカー
ド等のカード２５を差し込んで狭持し、第５図に
示すように乗越え部８で棚前縁の柵を乗り越え、
表示板６を棚前面に設置する。この際各種棚の高
さに応じて、表示体Ｂの高さを調節することがで
きる。またカード差込み部７が透明ならカードを
差込まず、表示板６に表示するだけの場合にもデ
イスプレイ効果が高い。

基板Ａの定板２には商品を載置することがで
き、基板Ａ両側の連結部３０により横方向の展開
を安定した状態で行うことができる。

本実施例においては基台Ａ及び表示体Ｂは硬質
合成樹脂を素材とするので、後ガイド板４，４は
弾性を有し、表示体Ｂを定板２に押し倒せば後ガ
イド板４，４が後方に変形し、後ガイド板４，４
と定板２との隙間から第２図に示すように表示体
Ｂを簡単に取り外して分離することができる。ま
た取り付ける時も後ガイド板４，４を後方へ引き
延ばしてスライド板９を嵌め込めばよい。

本考案はこれ以外にも基台Ａの少なくとも両側
に位置する前ガイド板と後ガイド板の間に上部両
側を除いて上方に開放した水平断面方形の上下方
向の摺動空間を形成すれば、例えば両側が閉塞さ
れて表示体Ｂが取り外し不能なものであつてもよ
い。

（考案の効果） 以上述べたように本考案のスライド式表示体
は、表示体のスライド板が基台の摺動空間を一杯
に摺動するので表示体の高さを設置する棚の柵の
高さに応じて広範囲に調節することができ、かつ
摺動空間は上部で両側を除いて解放しているの
で、スライド板両側に突出したストツパーで上方
に抜け落ちることなく形止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は後方斜視図、第２図は摺動空間を示す第１図の
Ｘ−Ｘ拡大断面図、第３図は基台と表示体を取り
外した状態での斜視図、第４図は連結部の一実施
態様を示す斜視図、第５図は使用状態を示す斜視
図である。 １……摺動空間、６……表示板、７……カード
差込み部、９……スライド板、１０……ストツパ
ー、２０……保持部、３０……連結部、Ａ……基
台、Ｂ……表示体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上下方向の摺動空間を形成する保持部が前縁
   に起立する基台と、表示板下縁にカード差込み
   部を有すると共に前記摺動空間を摺動するスラ
   イド板を有する表示体とから成るスライド式表
   示体において、前記保持部は、上部が両側部を
   除いて開口して前記摺動空間を上方に開放し、
   前記スライド板は前記表示板の後方に垂下し、
   前記開口部より幅狭で両側に突出したストツパ
   ーを有することを特徴とするスライド式表示
   体。 (2) 基台の両側に連結部を有することを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のスライ
   ド式表示体。