JPH04503036A - 永久表示が付された物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 永久表示が付された物品 本発明は、永久表示が付されたポリマー表面を有する物品およびポリマー表面に 永久表示を形成する方法に関する。

ワイヤー、ケーブルおよび装置のハウジング等の基材は、文字もしくは数字また はそれらの組合わせのような表示でマークしたポリマー物品を含んでなるマーカ ーアセンブリーで識別されることがある。ハーネスの個々のワイヤーを区別する ために、マーカーアセンブリーは、ポリオレフィンやビニリデンフルオライドポ リマー等のようなポリマー材料製の、好ましくは熱回復性のスリーブを含み得る 。熱回復性スリーブは、米国特許第３．８９４．７３１号、同第４゜３４９．４ ０４号、および１９８８年７月２０日に出願された米国特許出願Ｎｏ、０７／２ ２１，７０８に記載されている。そのようなスリーブには、ワイヤーの色符号付 けのために黒を含む種々の色が付けられる。直径の大きなケーブルおよび電気的 装置に同様にマークするために、比較的平坦なポリマー材料を用いることができ る。

表示は、通常、タイプライタ−または同様の印刷装置を用いて物品に付される。

通常、使用するインクは黒色である。

多くの用途において、表示は永久的であること、例えば、以下により詳細に説明 するように、摩擦落に対して耐性がありワイヤーに接触し得る溶媒に耐性がある ことが必要である。この後者の要求は、通常、圧媒液、液体燃料、氷結防止溶媒 等に接触し得る航空機ハーネスにあてはまる。ポリマー表面上の黒色インクを有 する表示は、通常、加熱処理により永久化される。この永久化と呼ばれる加熱処 理は、スリーブに赤外線（ＩＲ）を照射することにより行うことができる。一部 の熱回復性スリーブにおいて、加熱回復工程中に加えられる熱は、表示の永久化 に充分であり得る。永久化中、黒色インクが選択的に加熱され、インクのカーボ ンブラックが物理的及び／又は化学的にポリマー表面と相互作用し、表示が永久 的になると考えられる。黒色インク以外を用いて物品に目に見える永久マークを 付するためには、比較的高価な「ホット−スタンプ」技術を用いることが必要で ある。例えば、白色インクを適用し一般的永久化により永久化することにより、 永久的な白色表示で黒色マーカースリーブを印刷しようとする試みは典型的に不 成功であった。黒色スリーブはインクより選択的に加熱される傾向があり、この ことにより特に中央領域において、スリーブの損傷が起こり得る。表示がスリー ブの外側端部に向かっては不適当にしか永久化されないこともわかった。

ＩＲ源のエネルギー出力をこの防止のために増加すると、スリーブが損傷し亀裂 し得る。

適当なインクおよび以下に記載する適当な永久化処理を用いることにより、永久 的な際立った表示を得ることができることがわかった。

本発明の一つの要旨は、少な（とも３５０℃の温度で熱安定性である顔料および １５０〜３５０℃の温度で分解するバインダーを含んでなるインク組成物を所望 の表示を形成するようなパターンで表面に適用し、次に表面を加熱することによ りその表示を永久的にすることにより形成された永久表示が付されたポリマー表 面を有する物品に存する。

本発明のもう一つの要旨は、 ポリマー表面に永久マークを形成する方法であって、（ａ）ポリマー表面を有す る物品を選択し、（ｂ）その表面に、少なくとも３５０℃の温度において熱安定 性である顔料および１５０〜３５０℃の温度において分解するバインダーを含ん でなるインクで表示を形成し、および（Ｃ）表面を加熱して表示を永久的にする ことを含んでなる方法に存する。

図１は、表面に永久表示を有し、バンドリール（ｂａｎｄｏｌｉｅｒ）に装着さ れた本発明の部分的に回復した熱回復性管状物品の模式図である。

本発明によりマークを付した物品はポリマー表面を有する。好ましくは、物品全 体がポリマー組成物から製造されるが、表面層のみがポリマーからなる複合物品 を用いることもできる。

ポリマー表面は、゛実質的にいかなるポリマーであってもよく、例えば、ポリエ チレンのようなポリオレフィン、ポリビニリデンフルオライドおよびビニリデン フルオライドコポリマーのようなフルオロポリマー、エチレン−テトラフルオロ エチレンコポリマーのようなテトラフルオロエチレンポリマー等であってよい。

ポリマー組成物は、種々の添加剤、例えば、難燃剤【デカブロモジフェニルエー テル、パークロロペンタシクロデカン、シリコーン樹脂、１，２−ビス（テトラ ブロモフタルイミド）エチレン等〕、酸化防止剤〔アルキルフェノール（例えば 、グツドライト（Ｇｏｏｄｒｉｔｅ）３１２５、イルガノックス（Ｉ　ｒｇａｎ ｏｘ）　１０１０、イルガノックス１０３５、イルガノックス１０７６、イルガ ノックス１ｏ９３、バルカノックス（Ｖｕｌｋａｎｏｘ）　Ｂ　Ｋ　Ｆとして市 販されているもの）、有機ホスフィツトまたはホスフェート（例えば、ジラウリ ルホスフィツト、マーク（Ｍａｒｋ）　１１７８）　、アルキリデンポリフェノ ール（例えば、エタノックス（Ｅｔｈａｎｏｘ）　３３０）　、チオ−ビスアル キル化フェノール（例えば、サントノックス（Ｓａｎｔｏｎｏｘ）　Ｒ）　、ジ ラウリルチオ−ジプロピオネート（例えば、カルスドブ（Ｃａｒｓｔｏｂ）　Ｄ 　ＬＴＤＰ）　、シミリスチルチオジプロピオネート（例えば、カルスタブ（Ｃ ａｒｓｔａｂ）　ＤＭＴＤＰ）　、ジステアリルチオジプロピオネート（例えば 、シアノックス（Ｃｙａｎｏｘ）　５ＴＤＰ）　、アミン（例えば、ウィンゲス ティ（Ｗｉｎｇｓｔａｙ）　２９’）等〕、無機充填剤（粘土、シリカ等）、顔 料（カーボンブラック、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄−）、加工助剤等を含 んでよい。

ある種の添加剤はマークの耐久性または永久性を向上させ得るが、他の添加剤は 特定のインク組成および表面のポリマーによっては有害となり得る。上述したよ うに、本発明は黒色（または暗色）表面への印刷に特に好適である。しかしなが ら、本発明は、表面と表示との間に充分な視覚的コントラストがあるならば、い かなる色の表面への印刷にも利用することができる。

本発明で利用されるインク組成物は、少な（とも約３５０℃の温度で熱安定性の 顔料およびバインダーを含んでなる。顔料は好ましくはインク組成物に対して約 ７０〜約９８重量％、より好ましくは約７５〜約９５重量％、最も好ましくは約 ８５〜約９５重量％の量で存在する。使用することのできる典型的な顔料は、例 えば、二酸化チタン、ベンガラ、ペリレンレッド、ジアゾレッド（ｄｉｓａｚｏ 　ｒｅｄ）、（Ｃｌピグメントレッド４２）、モリブデートオレンジ、硫化カド ミウム、シアリライトイエロー等を含む。二酸化チタンが特に好ましい。所望の 色を出すために二種以上の顔料の混合物を使用することができる。顔料は、スリ ーブの色に対して際立った色を提供するように選択される。

バインダーは、顔料を表面上に維持し表示を永久的にする凝着性または接着性構 造を提供するために、永久化温度（以下に記載する）において分解または他の化 学的反応を起こす高分子物質からなる。

好ましいバインダーはニトロセルロースからなり、可塑剤を含んでよい。

バインダーは、好ましくは、インク組成物の重量を基準に、約２〜約３０重量％ 、より好ましくは５〜２５重量％、最も好ましくは５〜１５重量％の量で存在す る。

インク組成物は少量の他の成分を含んでよい。

タイプライタ−またはコンピューターのディジーホイールプリンターのような衝 撃式プリンターに用いるために、ポリマーフィルムからなるリボンにインクが適 用される。インクは好ましくは、バインダーを溶解する溶媒とインクを混合し、 得られた混合物をフィルム上に流すことにより適用される。次に溶媒を蒸発させ て顔料およびバインダーをフィルムに付着させる。乾燥時に、インクの厚さは約 ０．１〜約１．４ミル、好ましくは約０．２〜１．０ミル、最も好ましくは約０ ．４〜０．６ミルとすべきである。

ポリマーフィルムは、好ましくは、ポリエチレンテレフタレートようなポリエス テル製である。フィルムの厚さは、約０．１〜約１ミル、好ましくは約０．１〜 約０．９ミル、最も好ましくは約０．２〜約０．５ミルである。

典型的に、インクを塗布したリボンは所望の衝撃式プリンターに用いるのに適当 なカートリッジに供給する。

表示を付すべき物品をプリンターに供給し、適当な表示を適用する。ワイヤーお よびケーブルのためのマーカースリーブの場合、表示はマーカースリーブの片端 から他端に及ぶ。次に表示物品を永久化装置に送る。上述したように、表示また はマークは、従来の永久化装置においては不適当に永久化されることがある。顔 料としてカーボンブラックを含む黒色インクでなければ、スリーブの端部におい て、またはＩＲ源の出力が増大すると、スリーブが損傷し得る。

熱回復性スリーブの場合、スリーブの回復が抑制されているときに。

過剰の熱が適用されると、通常、スリーブが裂は得る。

図１は、熱回復性マーカースリーブの印刷および永久化のための典型的な配置を 示している。図１において、スリーブをプリンターに供給するために送り穴８が 設けられた長い背部基材６から延ｑている平坦な歯２４にマーカースリーブ２が 取り付けられている。

表示を永久化するために、表示を付したスリーブを、好ましくは約１５０〜約３ ５０℃の温度、より好ましくは約２５０〜約３００℃の温度に加熱する。好まし くは、スリーブを少なくとも約２５０℃の温度で約３０秒を越えない時間加熱す る。表示が図１に示すようにスリーブ全体に延びている場合、スリーブ全体を均 一に加熱すべきである。しかしながら、スリーブの比較的小さい領域、例えば中 央部分にのみ表示を付する場合、その部分のみを加熱すればよい。

実際には、表示は通常、スリーブの全長にわたって印刷される。

スリーブを均一に加熱するために従来の永久化装置を改良し得ることがわかった 。そのような永久化装置において、ＩＲ源は石英／％ロゲンランブのようなラン プからなる。スリーブの特定の領域の過熱を防止するために、金属スクリーンの ような熱偏向手段をランプの上部に配置することができる。過熱されるのは通常 、スリーブの中央部分なので、熱偏向手段はランプの中央部分の上方に配置され る。

永久化した後、表示は耐久性があり永久的である、すなわち、摩擦および有機溶 媒に耐性がある。永久性の程度は、特定の用途により変化する。軍用のワイヤー および配線に用いるためには、有機溶媒および摩擦に対する耐性が特に重要であ る。この点に関して、表示を付した物品が軍隊規格ＭＩＬ−Ｍ−８１５３１およ び軍隊基準ＭＩＬ−８ＴＤ−２０２の要求を満たすことが必要である。摩擦に関 しては、軍隊規格ＭＩＬ−Ｍ−８１３５１によると、マークまたは表示はイレー ザ−で２０回摩擦した後に読み取れることが要求される。

有機溶媒に対する耐性に関しては、軍隊基準ＭＩＬ−ＳＴＤ−２０２によると、 マークまたは表示は、種々の有機溶媒に浸漬し、その後歯ブラシで磨いた後に読 み取れることが要求される。この有機溶媒は、イソプロピルアルコールと鉱物精 油の混合物、トリクロロトリフルオロエタン〔フレオン（ＦＲＥＯＮ：登録商標 ）ＴＦ、デュポン社（Ｅ、　１．Ｄｕｐｏｎｔ　ｄｅ　Ｎｅｍｏｕｒｓ）の登録 商標〕とメチレンクロライドの共沸混合物、１．１．１−トリクロロエタン、並 びにブチルセルロースおよびモノエタノールアミンの水溶液を含む。

軍隊基準ＭＩＬ−ＳＴＤ−２０２の要求を満たすことに加えて、マークまたは表 示は、以下の有機溶媒に長時間浸漬中の剥がれに対する耐性を有することが好ま しい：ＪＰ−４燃料（灯油）、スカイトロール５００（Ｓｋｙｄｒｏｌ　５００ 　：登録商標）〔モンサント社（Ｍｏｎｓａｎｔｏ　Ｃｏｍｐａｎｙ）から得ら れる燐酸エステル水圧流体〕（石油系）、飛行機ガソリン、潤滑油（エステル系 ）および氷結防止剤（グリセロールの水性混合物）。これらの有機溶媒は、レイ ケム社規格ＲＴ−１８００／２に更に特定されている。

本発明の表示を付した物品が、１．１．１−　トリクロロエタンおよびフレオン （ＦＲＥＯＮ）１１ｊ合物を含むハロゲン化溶媒の代表例であるジクロロメタン に対して耐性を有することも好ましい。

もちろん、本発明の表示を付した物品が、他の多くの有機溶媒および多くの無機 溶媒に耐性を有することが予想される。

この明細書中においてマークまたは表示が永久的または耐久性があると記載した 場合、それらが上述のように有機溶媒、汚れまたは摩擦に対して耐性を有するも のと解すべきである。

実施例 二酸化チタン９０重量部とニトロセルロース１０重量部を溶媒中で混合すること によりインク組成物を形成した。組成物をポリエステル製フィルムリボン〔マイ ラー（Ｍｙｌａｒ）、デュポン社から市販〕上に流した。フィルムの厚さは約０ ．３ミルで、インク塗膜の厚さは０．５ミルであった。

衝撃式プリンターを用いて、各々ポリエチレン、ポリビニリデンフルオライドお よびエチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー製の黒色熱回復性マーカース リーブにインク組成物の表示を、図１と同様の配置で適用した。次に、ＩＲ熱源 として石英ｌ′Ｓロゲンランブ〔クォーツラインーランプ（Ｑｕａｒｔｚｌｉｎ ｅ　ｌａｍｐ）　Ｆ　ＣＭ（Ｑ　１０００７３／４ＣＬ）、１０００ワツト、１ ２０ボルト、ゼネラル・エレクトリック社（Ｇｅｎｅｒａｌ　Ｅｌｅｃｔｒｉｃ 　Ｃｏｍｐａｎｙ）から市販〕を有する永久化装置をスリーブを通した。スリー ブを均一に加熱するために、メツシュ寸法２０メツシユ、０．１６ワイヤーのス テンレススチールスクリーンの３７８インチ幅のストリップをランプの中央領域 に置いた。ＭＩＬ−ＳＴＤ−２０２およびレイケム規格ＲＴ−１８００１０１ま たはＲＫ−１８００１０２を用いてスリーブの性能を試験した。全てのサンプル が試験に合格した。

国際調査報告　。ＩＴ／ｌｌｅ。Ｉ’ｌ／ｎｎ□、！

Claims (15)

【特許請求の範囲】
1. １．少なくとも３５０℃の温度で熱安定性である顔料および１５０〜３５０℃の 温度で分解するバインダーを含んでなるインク組成物を所望の表示を形成するよ うなパターンで表面に適用し、次に表面を加熱することによりその表示を永久的 にすることにより形成された永久表示を表面に有する物品。
2. ２．熱回復性である請求項１記載の物品。
3. ３．管状である請求項１または２記載の物品。
4. ４．ワイヤーまたはケーブル用のマーカースリーブである請求項３記載の物品。
5. ５．顔料が二酸化チタンである請求項１記載の物品。
6. ６．バインダーは２５０〜３００℃の温度に加熱すると分解する請求項１記載の 物品。
7. ７．バインダーがニトロセルロースである請求項１記載の物品。
8. ８．顔料が二酸化チタンであり、インク組成物に対して７０〜９８重量％の量で 存在する請求項１記載の物品。
9. ９．バインダーがニトロセルロースであり、インク組成物に対して２〜３０重量 ％の量で存在する請求項８記載の物品。
10. １０．ポリマー表面に永久マークを形成する方法であって、（ａ）ポリマー表面 を有する物品を選択し、（ｂ）その表面に、少なくとも３５０℃の温度において 熱安定性である顔料および１５０〜３６０℃の温度において分解するバインダー を含んでなるインク組成物で表示を形成し、および（ｃ）表面を加熱して表示を 永久的にすることを含んでなる方法。
11. １１．表面を均一に加熱する請求項１０記載の方法。
12. １２．表面を１５０〜３５０℃の温度に加熱する請求項１０記載の方法。
13. １３．二酸化チタンおよびニトロセルロースを含むインク組成物をフィルムリボ ン上に付着させ、衝撃式プリンターにより表面に表示を形成する請求項１０記載 の方法。
14. １４．選択する物品が熱回復性物品である請求項１０記載の方法。
15. １５．熱回復性物品が管状であり、加熱工程中、回復が抑制される請求項１４記 載の方法。