JPH0445234B2 - - Google Patents

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JPH0445234B2
JPH0445234B2 JP16011487A JP16011487A JPH0445234B2 JP H0445234 B2 JPH0445234 B2 JP H0445234B2 JP 16011487 A JP16011487 A JP 16011487A JP 16011487 A JP16011487 A JP 16011487A JP H0445234 B2 JPH0445234 B2 JP H0445234B2
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water
proton
magnetic field
releasing
cations
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Tsutomu Nishimura
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Astec Co Ltd
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  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」 本発明は一般生活排水、下水、農業排水、工業
排水、土木排水、河川水、池水、湖沼水、水道
水、地下水、湧水、雨水、泥水などの淡水、湾内
海水、港内海水、内海水等の海水、塩水湖、河口
部水、海水湖等の混合海水等あらゆる水の浄化、
硬水の軟化等の水の処理方法および装置に関する
ものである。即ち該排水中に含有される陽イオ
ン、一部の陰イオン、富栄養化物質、葉緑素、藻
類又はバクテリア等を除去、減少、消失又は増殖
を抑制したり、主としてカルシウムイオン、マグ
ネシウムイオンからなるアルカリ土類金属イオン
を水中から除去して硬水を軟化したりすることを
特徴とする水の処理方法及び装置に関するもので
ある。 「従来の技術」 現在、国内は勿論のこと世界的にも湖沼、内海
を始めとする閉鎖系水域の燐、窒素等富栄養化物
質による汚染が大きな問題になつており、該汚染
の進行は湖沼や内海に流入する農業排水、生活排
水、その他が含有する富栄養化物質および沿岸開
発にともなう該水域の水位レベルの低下に起因す
るものであることは周知の通りである。 そこで都市型生活排水、農業集落排水、農業排
水及び雨水による表土溶出物質の集中処理など富
栄養化物質の閉鎖系水域への流入抑制技術、又は
閉鎖系水域及び周辺の水位レベルの確保、堆積汚
泥、藻類等の物理的除去、石灰等の化学物質の投
入、酸素又は空気吹込みによる水の活性回復等閉
鎖系水域の自浄力の維持、増大を計る技術が種々
実施されている。 又、硬水を軟化するためには、アルカリ土類金
属(例えばCaO)を汲み置きにより沈澱させる方
法および蒸溜又はイオン交換樹脂により除去する
方法および煮沸により沈澱させてその上澄液を用
いる方法等が知られている。 「発明が解決しようとする問題点」 しかし、上記従来技術を実施する場合、吸着
材、凝集剤、中和剤、酸化剤、還元剤等を使用し
たり、生物処理をする場合には2次的汚濁物質の
混入、大量のスラツジの発生があり、それらを除
去する必要が生じ、他の技術を実施する場合にお
いても巨額な設備費やランニングコストを投じて
もなお十分満足のいく結果が得られない欠点を有
した。 又、硬水軟化のために取られている従来技術即
ち汲み置き法では、アルカリ土類金属が高濃度で
溶けている場合の水のPHは弱アルカリの場合が多
く、その場合には長時間放置により水酸化カルシ
ウムなどを生成、沈澱させている。しかしその挙
動は不安定であり、濃度の低下に従い沈澱を作ら
なくなる欠点を有し、蒸溜、イオン交換樹脂又は
煮沸による場合はコストが高く、大量水の処理は
困難であるという欠点を有する。 「問題点を解決するための手段」 本発明者はこの様な欠点を改良すべく鋭意研究
を行つた結果、プロトン放出性の結晶水含有結晶
性鉱物(例えばクリストバライト、ゼオライト、
その他)が水中で大量のプロトンを放出しつづけ
て水の活性を著しく高め、さらにこの活性水に磁
場を与えることにより活性を増大し、制御指標と
してのプロトン放出量又はプロトン放出量および
磁場の強さを制御することによつて、水中の夾雑
物即ち陽イオン、特にアンモニウムイオン、カル
シウムイオン、一部の陰イオン、特に燐酸イオ
ン、富栄養化物質、葉緑素、藻類又はバクテリヤ
などを目的に応じた状態即ちフロツク状又はコロ
イド状などにして除去、消滅、減少又は増殖抑制
出来ることを見出し、本発明に到達したものであ
る。 即ち本発明は水の処理にあたり、プロトン放出
性の結晶水含有結晶性鉱物又はプロトン放出性の
結晶水含有結晶性鉱物および磁場を水系に与え、
その際制御指標としての放出プロトン量又はプロ
トン放出量および磁場の強さを制御することによ
り、水中に含有される陽イオン、一部の陰イオ
ン、富栄養化物質、葉緑素、藻類又はバクテリヤ
などをフロツク化、吸着又はコロイド化して除
去、減少、消滅又は増殖抑制することを特徴とす
る水の処理方法および装置にかかわるものであ
る。本発明においては、プロトン放出量が中又は
少量、即ちプロトン放出性物質を水系に与え、一
昼夜放置後水のPHが5.6以上になる状態であり、
磁場の強さが槽内最大磁束密度100〜600ガウス程
度である中、低プロトンおよび内、低磁場の条件
下では、水中の陽イオンはフロツク化しやすく容
易に除去出来、更に燐酸イオンは同フロツクに吸
着沈澱して水系から除去することが出来る。プロ
トン放出量が多量、即ちプロトン放出性物質を水
系に与え、一昼夜放置後水のPHが5.5以下になる
状態であり、磁場の強さが槽内最大磁束密度1000
〜2000ガウス程度である高プロトン、高磁場の条
件下では上記した水中の夾雑物はコロイド化しや
すく、バクテリヤの栄養源となることを阻止した
り、有機物堆積を防止又は減少出来る。又、水中
に含有される陽イオンが主としてカルシウムイオ
ン、マグネシウムイオンの様なアルカリ土類金属
イオンである時、プロトン放出量を中、少量に
し、磁場の強さを槽内最大磁束密度100〜600ガウ
ス程度の中、低磁場にすると、該アルカリ土類金
属イオンをフロツクとして除去出来、硬水を軟水
にすることが出来る。 本発明の方法で得られた処理水を被処理水中に
希釈拡散し、被処理水中に含有される陽イオン、
一部の陰イオン、葉緑素又は藻類などをフロツク
化又は吸着等して除去することが出来る。希釈処
理法で用いる処理水については、プロトン供与量
は磁場の強さを槽内最大磁束密度100〜600ガウス
程度ある中低磁場にして、プロトン放出性物質を
被処理水に浸漬し、処理後水のPHを原水のそれよ
りも0.3以上下げる様にすることを目標とする。 即ち処理後水のPHを5以下にするのが望まし
い。該処理水の希釈拡散による被処理水の浄化
は、いかなる被処理水においても有効であつた。
本方法によると養魚池水の如く大量の藻類やリン
を含有する水系より、速やかに陽イオンはフロツ
ク化され、藻類は吸着され、リンは共沈澱されて
水系より分離出来、対象被処理水は極めて高度に
浄化された。 上記方法において、処理水又は被処理水中に沈
澱の生成、成長を促すための沈澱核生成に必要な
陽イオン量が不足する場合は、微量の陽イオンを
添加して行う。F eF eAlなどの陽イオンが総水量に対して1〜
5ppm含有されていることが望ましい。C aM g等のアルカリ土類のイオン類も反応速度はおそ
いが、フロツクを生成し、該フロツクは一部陰イ
オンを吸着沈澱し、水系より分離される。又処理
水中にはプロトン(H)が定量即ち処理水および
被処理水中の陽イオンをフロツク化するのに必要
な量、溶存していることが必要である。 この量は処理水を被処理水中に希釈拡散した場
合のPHを約6.0〜7.0の値に制御することで設定さ
れる。処理水には海水を混合して使用しても良
い。海水中には陽イオン量も多く、又クリストバ
ライト中のFe、Al等も溶出しやすいためである。 処理水を希釈して被処理水の浄化を行う場合の
希釈倍率は100倍希釈においても有効であつたが、
先に述べた陽イオン又はプロトン量を調節するこ
とにより更に希釈倍率を上げることが出来、陽イ
オン添加の場合は550倍まで、海水混合の場合は
330倍まで上げても浄化効果は有効であつた。 又本発明は上記方法を実施する装置、即ちプロ
トン放出性結晶水含有結晶性鉱物を内蔵する流水
槽又は水管1を設け、該流水槽又は水管1の外部
に通電コイル2又は該流水槽又は水管1内に磁性
体又は磁気記憶物3(永久磁石、電磁石、鉄フエ
ライト、バリウム鉄フエライト等の半導体材料に
磁気を記憶させて磁石としての機能を持たせたも
の、例えばペツタンシール、マグネツトシート、
プラスチツクマグネツトなど)を設け、該流水槽
又は水管1内にプロトン放出性物質および磁性体
又は磁気記憶物表面に付着したフロツクをエアー
および又は水を噴射して洗浄するクリーニング用
ノズル4を設けた水の処理装置に関するものであ
る。 又上記装置において、プロトン放出性結晶水含
有結晶性鉱物6の内蔵形態を、例えば胴部を網で
構成し、適宜回転可能な機構を有する同物質保持
筒8にすることが出来る。このような形態をとれ
ばプロトン放出物質上に付着したフロツクは、同
物質保持筒8を回転させることにより、容易に除
去され、クリーニング用ノズル4から噴射される
エアーおよび又は水と併用するとより完全な除去
効果が得られる。 本発明で用いられるプロトン放出性の結晶水含
有結晶性鉱物としては例えば天然クリストバライ
ト、合成クリストバライト、ゼオライト類などプ
ロトンを放出しやすい特性を有すればいかなるも
のでも使用可能である。天然クリストバライトに
比べて合成クリストバライトはプロトン放出量が
大である。又、ゼオライトはクリストバライトに
比べてアルカリ溶出は大きく、プロトン放出は小
である。 プロトン放出量はクリストバライト等プロトン
放出性結晶水含有結晶性鉱物の品位、処理しよう
とする水量、処理にあてる時間等によつて任意に
調整できるが、その量の多少即ち高又は中、低プ
ロトン状態は、クリストバライト等プロトン放出
物質を水系に与え一昼夜放置後そのPH値を測定す
ることによつて決定出来る。即ち水の処理目的に
応じてそのPH値が5.5以下の高プロトン状態又は
5.6以上の中、低プロトン状態になるよう、プロ
トン放出量を制御すれば良い。供磁場による沈澱
生成に関しては、プロトン放出にあわせて低磁場
を与えた場合、陽イオンのフロツク化が著しく進
行し、さらに陰イオンの一部(燐酸イオン)も該
フロツクに吸着沈澱する。槽内最大磁束密度は
100〜600ガウス程度が上記反応には特に好適であ
る。 プロトン放出にあわせて高磁場を与えた場合、
水中の陽イオン、燐酸イオン、脂肪、蛋白質等は
コロイド化し、バクテリヤの栄養源となることを
阻止したり、閉鎖系水域底への有機物堆積を防止
又は減少させることが出来る。 上記反応においては、槽内最大磁束密度は1000
〜2000ガウス程度が好適である。 プロトン放出の過多となる合成ゼオライト使用
水準では高磁束密度の場合と同様にコロイド化を
より促進する。 即ち水の処理目的に応じてプロトン放出量およ
び磁場の強さを選定すべきである。 処理時間と富栄養化物質イオンの挙動に関して
は時間の経過と共にフロツク沈澱のコロイド化が
進行するため、脱窒素、脱燐を目的とする場合は
フロツク状沈澱として除去出来るサイクルに時間
を調整すべきである。 本発明の処理水ではバクテリヤの栄養源が消失
又は著しく減少しているためバクテリヤの増殖が
抑制され、特に高プロトン、高磁場処理を与えら
れた水系では水中の夾雑物のコロイド化、有機物
の溶解等が顕著であり、アオコの発生、その他の
バクテリヤの増殖はなく、高い光透過率を維持で
きる。 磁場供給は水の流路自体をコイル内に置き、コ
イルに通電して磁場化する方法(コイルの巻数に
よつて磁束密度を自由に設計出来る)や水の流路
中に磁性体又は磁気記憶物を磁束分布が平均化す
る様な配置で流水に対する抵抗を極力小さくする
ように配置して行う。(第1,2,3及び4図参
照)磁性体又は磁気記憶物の素材は一般電磁材料
やプラスチツクをバインダーとする鉄フエライ
ト、鉄バリウムフエライト等を用いるが、特に後
者の使用が望ましい。 本処理では微量ではあるが時間の経過と共に一
部のフロツクが処理槽内でプロトン放出物質又は
磁性体又は磁気記憶物の表面に付着し、初期設計
能力発現の妨害となるため、定期的に数分間の高
圧空気および又は水の吹付け(2〜5Kg/cm2
度)を行い、沈着したフロツクを浮上させ除去す
るのが好適である。又プロトン放出物質を胴部を
網で構成した同物質保持筒に内蔵し、同保持筒を
適宜回転させることにより、プロトン放出物質上
に沈着したフロツクを除去しても良い。 本発明の水の処理方法は一般生活排水、下水、
農業排水、工業排水、土木排水、河川水、池水、
湖沼水、水道水、地下水、湧水、雨水、泥水、な
どの淡水、湾内海水、港内海水、内海水等の海
水、塩水湖、河口部水、海水湖等の混合海水等あ
らゆる水の浄化や硬水の軟化等にも利用できる。
生活排水、工場排水などは河川などの流入口に本
装置を設置したり、閉鎖系水域水の場合は湖沼な
どに本装置を設置したり、水の一部を本装置を備
えたバイパスを通して循環させても良い。本発明
方法の1つのフローシートを示せば下記の通りで
ある。 処理水を希釈して被処理水の浄化を行う方法の
場合は、少量水を処理することによつて大量水の
浄化が可能であり、処理方法が簡潔であり、何等
の薬品や動力を使用しないで浄化を行うことも可
能なことから、特に広域水の浄化に大きな力を発
揮するものと考えられる。 該希釈方法による水処理概念図を例示すれば第
5図の如くである。図において1はクリストバラ
イトおよび磁場による処理槽でありプロトン放
出、磁場記憶が行われ、処理水が得られる。9は
混合槽であり、プロトン、磁束分布の平均化、陽
イオンのフロツク化進行、リン酸イオンの共沈、
有機態チツ素の吸着沈澱、藻類の吸着沈澱が行わ
れる。10は沈澱槽であり、沈澱熟成および分離
が行われる。11は濾過槽であり、リン酸アルミ
ニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウ
ム、リン酸チツ素、リン酸鉄、有機態チツ素、ア
ンモニウム塩、藻類等の沈澱物が分離される。分
離された該物質は沈澱脱水槽12で脱水され農業
肥料として使用される。13は陽イオン添加用タ
ンクであり、必要に応じて処理槽1又は混合槽9
に陽イオンを添加する。同じく本発明の処理水を
使用した希釈による水処理方法のテストプラント
概念図を例示すると第6図の如くである。図中1
4は原水貯蔵槽、1はクリストバライトおよび磁
場による処理槽、15は海水および処理水貯蔵
槽、16は処理水貯蔵槽、17は定量ポンプ、9
は混合槽、10は沈澱槽を表す。本テストプラン
トにおいては、処理水の原水には江鮒団地放流水
を使用し、この原水を処理槽1でクリストバライ
トおよび磁場処理し、一部を江鮒団地放流水処理
水(50%)+海水(50%)の混合処理水として海
水および処理水貯蔵槽15に導入し、他の一部は
江鮒団地放流水処理水それ自体として処理水貯蔵
槽16へ導入し、これらを定量ポンプ17を経て
1.8および4.5の2つの混合槽9に150ml/h
の速度でそれぞれ導入する。一方原水としては江
鮒団地放流水A2および養魚池原水B2を使用し、
混合処理水の入つた1.8の混合槽9(A3)には
江鮒団地放流水原水を導入し、処理水自体の入つ
た4.5の混合槽9(B3)には養魚池原水をいづ
れも1500ml/hの速度で導入する。混合槽9で陽
イオンのフロツク化、リン酸イオンの共沈、有機
態チツ素の吸着沈澱、藻類の吸着沈澱が行われ、
沈澱槽10で沈澱熟成および分離が行われ、浄化
された水が放流される。 本発明の水処理法を硬水の軟化(同時に鉄分の
除去)に利用する場合には、槽内に循環水量又は
常用水量に対して必要な量のプロトン放出性物質
例えばクリストバライトを添加し中、低プロトン
状態にし、更に低磁場を与えることによつて流入
水中の主としてカルシウムイオン、マグネシウム
イオン(同時に鉄イオン)からなるアルカリ土類
金属イオンをフロツク化し、該フロツクをクリス
トバライト層内に沈降させて除去又は濾材を用い
てそれらを除去することが出来る。 上記脱Ca(脱Fe)処理を第19図に概略図で示
す。 本発明のクリストバライト−磁場処理により高
活性化された水の利用を、鋼管内壁の保護にも拡
大する目的を持つて、浸漬法による水酸化鉄生成
抑制実験を実施し、良好な結果を得ることが出来
た。 (実験方法)供試料水 1 水道水 2 クリストバライト低処理水(1:5)+800ガ
ウス (クリストバライト/水道水の混合比が1/5
である。以下同様) 3 クリストバライト中処理水(1:3)+800ガ
ウス 4 クリストバライト高処理水(1:1)+800ガ
ウス 実験法 200mlビーカーに各試料水100mlを各6本宛注入
し、よく洗浄した50m/mΦ鋼板を両面共に水に
接触する様に挿入し、24時間静置する。次いでピ
ンセツトを用いて鋼板を引き上げ、洗びんを用い
て鋼板表面に発生した水酸化鉄をビーカー内に洗
い落とす。 これを濾別し、沈澱したFe量、濾過水に残留
するFeイオンをそれぞれ定量した。
【表】
【表】 上記実験の結果、全溶出Fe量は高処理水では
水道水に比較して1/2.2と低く、沈澱生成量は
高処理水では水道水に比較して1/82と極度に低
い。 従つて、本処理技術により得られる高活性水に
よつて、鋼管内壁からのFe溶出を抑制し、かつ
水酸化鉄生成を抑制するため、水酸化鉄の沈澱が
管内に堆積して管狭窄ないしは管閉塞するのを防
止できる。 「実施例」 以下、実施例をあげて本発明を説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。なお、
以下実施例で使用したプロトン放出物質は下記成
分を有する天然クリストバライトである。
【表】 ・ 結晶主成分 α−クリストバライト ・ 結晶副成分 α−クオーツ、ローシリカ ・分級15m/m>クリストバライト>5m/m 磁場供給材料としては ・ 鉄フエライト磁石180,300,600,800,
1000,2000ガウス ・ マグシート(N・S極を網目状に配置した鉄
フエライト圧着シート)180,240ガウス を使用した。以下の実験例において磁場の強さは
槽内最大磁束密度を表す。 検水としては蒸留水に各種イオン標準液を加え
たもの、生活排水処理場水、閉鎖系水域水、水道
水、池水、湖水、地下水を使用した。 各種元素の分析方法は環境庁告示13号又はJIS
分析法によつた。 即ち 1 燐 分析試料を分取し、鉄標準液を加え、硝酸、過
塩素酸を加えて加熱、濃縮し、完全酸化及び有機
物を分解したのち、モリブデン ブルー法により
定量した。 2 窒素 分析試料を分取し、ケルダール、又はデバルタ
還元ケルダール→ネスラー法により比色定量し
た。 3 カルシウム 分析試料を分取し、塩酸を加えてフロツクを溶
解し、原子吸光法により定量した。 4 ナトリウム、カリウム 分析試料を分取し、塩酸および水を加え、原紙
吸光法で定量した。 なお、以下の実施例においてNasNH4 +はNH4
として存在する窒素分を、PasPO4 3-はPO4 3-
して存在する燐分を、R.Nは有機態窒素を、R.F
は初期値を示し、T.N,T.P,T.FeのT.はTotal
の略である。 T.NはNH4 +型N、有機態N,NOx型Nの総計
であり、T.Pは燐酸化合物および有機能Pの総計
であり、T.FeはFe,Fe,Fe型Feの総計であ
る。 実施例 1 蒸留水にNH4 +標準液、P標準液、Ca標準
液、Fe標準液、Zn標準液、Cr6+標準液を
加えて検水とした。 200mlビーカーに各検水100mlを採り、クリスト
バライト10gを添加し、鉄フエライト磁石180ガ
ウス、1000ガウスをそれぞれ装入して、120分間
放置後、生成した沈澱物を沈降させ、その上澄液
を測定した。クリストバライト及び磁場によるイ
オンの減少は第20図に示す通りである。第20
図のグラフから明らかな様に水中イオンの除去に
あたり、クリストバライトによるプロトン放出に
併せて低磁場を与えた場合の効果が顕著である。
これは陽イオンのフロツク化が著しく進行し、陰
イオンの一部(PO4 3-)が吸着沈澱したと考えら
れる。 又高磁束密度下では除去率が低下するが、これ
は一担フロツク化されたイオンが溶解コロイドに
なり、コロイド性水溶液になることに起因するも
のと考えられる。 実施例 2 生活排水(滋賀県琵琶町、農村集落排水集中処
理排水設備の入側水および出側水)を検水とし
た例
【表】 当処理設備では晶析法により脱Pを行つている
ため、塩化カルシウムによるCl,Caのピツクア
ツプが認められる。 (実験) 500ml立型ビーカーにそれぞれクリストバライ
ト100g及び240ガウスマグネツトシートをビーカ
ーの内壁に密着する様にまるめて装入する。これ
に入側水、出側水夫々400mlを入れ、30分〜300分
の処理時間を段階的に設定し、設定時間に到達し
たロツトは直ちにGF/Fガラス濾紙で濾過し、
フロツクを分離した濾液を測定し、経時的脱リ
ン、脱窒、脱化学的酸素要求量(COD)等の挙
動を調査した結果を次の表に示す。入側水の実験
結果をグラフで示せば第21図の如くである。
【表】
【表】
【表】 以上の実験結果より、本条件下に於いては、時
間の経過と共にP,N,Caのイオンが、フロツ
クを生成して沈澱物となつたことが明らかであ
る。この事実は、不純物の多い入側水でより顕著
に実証された。 尚、処理後の光透過率はいずれも99%であつ
た。 実施例 3 生活排水(近江八幡市住宅団地集中排水処理場
の原水、一次処理水、二次処理水)を検水とし
た例
【表】
【表】
【表】 以上の結果よりTotal P,NH4,Fe,Caは原
水では時間の経過とともに順調に低減傾向を示す
ことが明らかである。但し、NO3の共存下(一
時処理水、二次処理水)ではPを除いてあまり顕
著な処理効果は認められない。又、原水には有機
物による浮遊物(SS)が大量に含有されており、
時間の経過と共にコロイド化してCODのピツク
アツプ因となつているものと思われる。上記の結
果をグラフで示せば第22図の通りである。 実施例 4 閉鎖系水(姫路城内堀水)を検水とした例 検水800mlを夫々1ビーカーに採り、天然ク
リストバライト200gを投入し、180ガウス内至、
1000ガウス・MAXの磁場を与えて120分放置し、
NH4,P等をフロツク化したのち、これを濾別
した濾過水について下記の値の測定を行つた。
【表】 この結果をグラフに示せば第25図の通りであ
る。 脱Pに対する磁束密度の大きさによる影響はあ
まりなかつた。が、窒素(NH4)に対しては240
ガウス×120分の水準より若干のコロイド化現象
が表れる。即ち一旦形成されたフロツクが時間の
経過とともにコロイド化していつたものと考えら
れる。 実施例 5 最大磁束密度とイオンの挙動 本実験においてはアオコの発生した加古川市周
辺の溜池水を検水として、検水800mlを夫々1
ビーカーに採り、天然クリストバライト200gを
投入し、180ガウス、600ガウス、1000ガウス・
MAXの磁場を与え、120分経過後に濾別した濾
過水について下記値の測定を行つた。 この結果は次表および第26図のグラフに示す
通りである。
【表】 先の実施例4姫路城内堀水の場合と同じく、磁
束密度の広い範囲で良好な脱P傾向を示した。他
方、脱NH4については同様に低い磁束密度範囲
で脱窒し、高磁束密度では、一旦フロツクとして
析出したNH4が再び時間の経過と共にコロイド
化して残留した。 実施例 6 硬水を軟化した例 硬水による弊害が出ている下記の実試料につき
カルシウムイオンを除去する実験を行つた。なお
マグネシウムイオン等についてはごく微量ではあ
るが、カルシウムイオンと同様フロツクとして除
去された。 (供試料) (a) 小山造園庭園内池水(地下水) (b) 東加古川、農業用溜池水(生活、農業排水流
入) (c) スウエーデン、Bosta−Trask水(湖水) (d) スウエーデン、Bruns−Viken水(生活用地
下水) 300mlビーカーにクリストバライト100g(秋
田)及び240ガウスの磁石板を挿入し、各試料水
250mlを加え、時計皿を蓋して一昼夜静置後、
GF/F濾紙で濾別し、その濾過水50mlを分取し
て塩酸10mlを加え、100ml定容として原子吸光法
にて測定した。 又、原水についても適量を分取し、同様に原子
吸光法によつて測定した。結果は下表の通りであ
る。
〔割付〕
放流水 450ml+処理水 a 50ml 〃 〃 + 〃 b 50ml 混合海水 450ml+処理水 a 50ml 〃 〃 + 〃 b 50ml 海 水 450ml+処理水 a 50ml 〃 〃 + 〃 b 50ml 放流水 450ml+処理水b+ゲル(Al26.5ppm)50ml 混合海水 450ml+処理水b+ゲル(Al26.5ppm)50ml 海 水 450ml+処理水b+ゲル(Al26.5ppm)50ml 処理時間は各水準共に混合後60分を経過した時
点とし、濾過水中に残留する各イオン濃度、及び
沈澱物中の各イオン濃度は洗びんを用いて沈澱物
を元のビーカーに洗い落としてその濃度をそれぞ
れ測定した。 〔測定結果〕 測定結果は第7〜14図のグラフに示す如くで
あり、 PHが酸性側に移行するのに係わらず、CaO、
MgO、Al2O3、Fe3O4、ZnO等の陽イオンが沈澱
物となり、特に弱酸性で水酸化物を生成するイオ
ンは鋭敏に反応し、Al2O3、Fe3O4、ZnO等は急
速に沈澱物となつた。 又、アルカリ側で水酸化物を生成するMgO、
CaO等のイオンは長時間をかけて徐々に沈澱物と
なつた。脱P、脱N挙動はそれら陽イオンの沈澱
挙動に深く関係し、特に酸性側で水酸化物を生成
する極微量(1〜5ppm)の陽イオンと鋭敏に結
合して沈澱物となり、水系より離脱された。 従つて、水中より脱P、脱Nを行うには、適量
の陽イオンが処理水中、および又は原水中に含有
されており、而も適量のプロトン及び磁束密度が
存在することが不可欠である。処理水および又は
原水(被処理水)中に適量の陽イオンが存在しな
い場合には、補助的に被処理水および又は原水に
対してAlイオン(他にFeイオン等)を約1〜
5ppm含有するように添加することによつて完全
な脱P処理を行うことが出来る。 (尚、通常のアルカリ処理によつては、数ppm
以下の陽イオンを水酸化物として分離することは
困難である。) 又、適量の陽イオンが処理水中、及び又は被処
理水中に含有される場合は希釈後のPH到達が6.5
〜6.8であつても充分速やかにフロツクを生成し、
目的を達する。 なお、希釈処理を行うことより、磁場分布を極
めて平均化することができることが明らかとなつ
た。以下グラフおよび表中「放」とあるのは放流
水、「混」は混合海水、「海」は海水、「a」は放
流水海水混合処理水、「b」は放流水処理水、ゲ
ルはAlゲルを表す。 実施例 9 水準別、希釈率とエージングによるP、N挙動 被処理水としては海水1:江鮒団地放流水1の
混合海水および江鮒団地放流水を用いた。 処理水としては混合海水を実施例8と同様にし
て処理した水をa、江鮒団地放流水を処理した水
をb、江鮒団地放流水にAlゲル2.65ppm相当量を
加えて処理した水をcとした。 実験因子水準の割付、及び実験は下記の様に行
つた。
【表】 上記の割付を行い、それぞれ独立した500mlコ
ニカルビーカーに調整し、エージング・テストを
行つた。 尚、分析に際してGF−Fフイルターを用いて
生成したフロツクを濾別して濾過水中に残留する
T.P,T.Nを測定し、有効な処理水水準及び有効
な希釈倍率、更にエージング効果について調査し
た。 結果は第15図のグラフに示す通りであり、 1 混合海水+処理水aでは100倍希釈に於いて
も良好な脱P、脱N効果を示し、更にエージン
グによつても除去効果に同様な結果が得られ
た。 2 放流水+処理水bでは10倍の希釈の場合のみ
エージング効果と併せて脱P、脱N効果を表し
た。これは先に述べた陽イオンの不足から来る
沈澱物の不足により、吸着沈澱能が低下したこ
とを示すものである。尚、エージング効果は認
められるものの、絶対イオン量の不足のための
結果であつた。 3 放流水+処理水cではプロトン量が少なく、
処理後PHが6.7〜6.8にも係わらず、適量の陽イ
オンを含有したことから×100倍に於いても完
全な脱P効果を示した。尚、エージング効果に
ついては脱N傾向と同様な傾向を示しているも
のと推定される。 以上の結果より被処理水及び又は処理水中に適
量の陽イオンを含有し又は含有させ、これをフロ
ツク化するのに適量なプロトンを与えることによ
り、希釈倍率を更に向上させ得ることが判明し
た。 実施例 10 養魚池水のバツチ希釈処理によるP,N挙動お
よび光透過率 被処理水としては養魚池水を使用し、処理水と
しては、a:放流水+海水を実施例8と同様にし
て処理したもの、b:養魚池水を同じく処理した
もの、b+ゲル:養魚池水にAlゲルを加えて同
じく処理したものを使用した結果は第16図およ
び第17図のグラフに示す如くである。 実施例 11 連続流下希釈処理によるP,N挙動および光透
過率 第6図に示した希釈方法によるテストプラント
を用いて、被処理水としては養魚池水および江鮒
団地放流水を使用し、処理水としてはa:放流水
+海水、b:放流水、b+ゲル:放流水+Alゲ
ルを実施例8と同様に処理したものを使用し、被
処理水および処理水をそれぞれ1500ml/hrおよび
150ml/hrの速度で連続して流下し、混合槽にて
自然混合させてフロツクを生成させ、沈澱槽にて
沈澱を沈降させ、その上澄液を流出させて処理水
を得、下記の値を測定した。なお、各初期値は採
水時に分析した値を採用した。結果は脱P、脱
N、脱藻類(光透過率で代替)共に第18図のグ
ラフに示す通り満足すべきものであつた。連続流
下希釈処理実験結果を環境計量所に依頼し、測定
した結果は下表の通りであつた。
〔試料水〕
1 島根県河川水 2 島根県山間部工事場排水 3 愛知県山間部工事場排水 4 姫路市地下工事場排水 5 姫路市周辺、山間部工事場排水 6 鹿沼市湧水 7 日向市湧水 〔処理水の作成〕 一般河川水1に天然クリストバライト(粒度
<20m/m)1Kgを浸漬し、槽内磁束最大密度
230ガウスで6時間保持して充分に水中にプロト
ンを溶存させた。 得られた水のPHは4.5であつた。 更にこのプロトン溶存水に3ppmのFe又はAlイ
オンを添加してその機能調節を行い、処理水とし
た。 〔実験の水準〕 1 試料水1,1+処理水2ml 2 〃 2,〃 + 〃 5ml 3 〃 3,〃 + 〃 5ml 4 〃 4,〃 + 〃 3ml 5 〃 5,〃 + 〃 3ml 6 〃 6,〃 + 〃 2ml 7 〃 7,〃 + 〃 2ml 混合2回 静置60分 (直後、2分後) 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〔粘土分を含む水の処理実験〕 ベントナイトを溶存ないしはコロイド状にて含
有する泥水即ち粘土分を含有する土木排水、河川
水および湧水に、本発明の処理水を添加して添加
後のPHを中性域にし、軽く混合し数分後に再度軽
く混合して静置し、水中に含有される陽イオンお
よびコロイド状物質をフロツク状沈澱化し沈降さ
せた。生成した沈澱物の沈降速度は30cm/30分と
速やかであり、沈澱槽滞留時間は60分で充分であ
つた。 〔測定結果〕 処理前後の各成分の測定値は下表の通りであ
る。なお処理後値は上澄水分析値である。
【表】
〔処理水の作成〕
天然クリストバライト(粒土<20m/m)10Kg
を同処理場放流水15に浸漬し、槽内最大磁束密
度230ガウスで6時間保持し充分に水中にプロト
ンを溶存させた。 この場合の水のPHは4.45であつた。 更にこのプロトン溶存水に2ppmのFe又はAlイ
オンを添加してその機能調節を行い、プロトン溶
存水である処理水を得た。 〔連続流下混合による下水処理〕 容量100の原水貯蔵槽から下水原水を10/
hrの速度で、処理水貯蔵槽からはプロトン溶存水
を0.02/hrの速度で混合槽に連続流下混合した
後、容量20の沈澱槽に導き沈澱を熟成沈降させ
た。上澄水は連続放流し(処理後下水)、沈澱物
は沈澱槽底部よりポンプで引き出し、砂濾過槽に
導き濾過水と沈澱物を分離し、濾過水は放流す
る。 尚、沈澱槽容量は安全係数200%をかけ、120分
滞留時間を取るようにした。 〔測定結果〕 下水原水及び処理後放流水の各成分の値を環境
計量所に依頼して測定した結果は次表の通りであ
る。
【表】 上記の実験結果より、BOD、T.P、SS、大腸
菌群、透視度では特に高い処理効果を示すことが
わかつた。 従来の下水処理は一次、二次の生物処理を行つ
た上で凝集沈澱法、リン酸カルシウム晶析法等に
よる三次処理が必要であり、しかも脱燐機能に不
足が見られたが、本発明によると、一次処理のみ
でよく、しかも操作も簡単であり、処理後水の品
位水準は三次処理後水に相当する。特に脱燐効果
においては比較する技術がない。処理後水は無色
で透明度も良く無臭に近い。 実施例 15 第1〜第4図は本発明の装置の1実施態様を示
すものであり、第1図は水管(流路パイプ)1自
体を処理槽として用いる水の浄化装置を示し、水
管1外周にコイル2を巻き付けて通電し、パイプ
内に磁場を供給する方法である。磁束密度はコイ
ルの巻数により決まる。水管1はコイル2の外側
を絶縁被覆5する管内にクリストバライト6を入
れ、未処理水7を流入し、通電して磁場を与え、
水を浄化処理する。定期的にクリーニング用ノズ
ル4から2〜5Kg/cm2のエアージエツトおよび又
は水を噴射してクリストバライト等を洗浄する。
フロツクは濾過処理槽、沈降槽又は誘導分離槽で
分離する。 第2図は流水槽1を処理槽として用いる水の浄
化装置を示し、円板型マグネツト(プラスチツク
バインダー+鉄フエライト磁石)3を使用した例
であり、該マグネツト3ではN・S極を交互に配
置し、磁石間隔は2〜3cmが最適であり、極力磁
束分布を平均化する様配置してある。該マグネツ
ト3は形状、磁束密度等任意に製造でき、強磁場
用に適す。流水槽1内に処理水7を流入し、水を
処理する。定期的にクリーニング用ノズル4から
2〜5Kg/cm2のエアージエツトおよび又は水を噴
射し、クリストバライト6又は磁石3表面に沈着
したフロツクを洗浄する。生成したフロツクおよ
びコロイドは第1図の場合と同様に処理する。 第3図は流水槽1を処理槽とし、N・S極を交
互に配列したマグネツトシート3を使用した水の
浄化装置を示し、このマグネツトシート3はプラ
スチツクシートを磁化したものであり、磁束密度
は任意に与えることが出来る。尚、N・S極は網
目状に配列されており、マグネツトシート3の間
隔は2〜3cmが最適であり、低磁場用に適し、フ
ロツク成長の促進をはかる。市販品では180〜160
ガウスの製品が多く販売されている。定期的にク
リーニング用ノズル4からエアージエツトおよび
又は水を噴射させ、クリストバライト6や磁石3
表面に沈着したフロツクを洗浄する。生成したフ
ロツクは第1図の場合と同様に処理する。 第4図は流水槽1を処理槽とし、マグネツトシ
ート3を使用した水の浄化装置においてクリスト
バライトの内蔵形態を、胴部を網で構成し、適宜
回転可能な機構を有するクリストバライト保持筒
(クリストバライト籠)8にした例であり、これ
を適宜回転させることによりクリストバライト表
面に沈着したフロツクを容易に除去することが出
来る。 「発明の効果」 1 プロトン放出量および磁場の強さを選択する
ことにより、維持管理自由と呼べる状態で、排
水、閉鎖系水域水、流水中の脱燐、脱窒素
(NO3を除く)等の陽イオン、一部の陰イオ
ン、富栄養化物質、葉緑素、藻類、又はバクテ
リアなどを除去、減少、消失又は増殖抑制する
ことが出来、その処理効果は非常に高く、特に
脱燐効果には比較する技術がない。 2 一次、二次、三次処理の工程は不要であり、
直接に処理出来しかもその処理操作は簡単であ
る。 3 本処理技術では吸着剤、凝集剤、中和剤、酸
化剤、還元剤等を使用する化学処理や生物処理
をする必要がないため、二次的汚濁物質が混入
することは全くない。 4 水中イオン(陽イオン、吸着イオン)のみを
フロツク化して除去、内至は非イオン化し、又
は高エネルギーコロイドとして非栄養化するた
め、発生するスラツジ量は極めて低量となる。 5 更に処理後水中ではバクテリアの活動が抑制
されてアオコ等の発生を予防する。 また、排水中に適度のFeイオン及び又はAl
イオンを含有する場合には、アオコに対する凝
集効果が認められると共に、NH4形N、有機
態N、PO4等に対する高い吸着沈澱効果を発現
する。 6 本法では特に陽イオンをフロツク化して沈澱
させる特質があり、工場排水等に含有される微
量の重金属類を除去する効果が期待される。 7 本発明の水処理法を利用すると水中の主とし
てカルシウムイオン、マグネシウムイオンから
なるアルカリ土類金属イオンを除去して硬水を
軟化することが出来る。 8 本発明の水処理で得られた高活性化水は、鋼
管内壁から鉄が溶出するのを抑制し、さらに水
酸化鉄の発生を防止することが出来る。 9 本発明で得られた処理水を被処理水で希釈
し、必要ならば陽イオンを水系に与えることに
より、未処理水中に含有される陽イオン、一部
の陰イオン、葉緑素又は藻類などをフロツク化
して除去することが出来る。 10 本発明による処理は、あらゆる周辺水浄化お
よび硬水の軟化等に使用出来て、適用範囲が広
く、しかも簡単な装置および簡易な操作でごく
微量のイオン、不純物を非常に高い率で除去で
き、処理後水は無色で、透明度も良く無臭に近
いという格別の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
添付図面中第1図〜第4図は本発明装置の実施
例を示すもので、第1図Aは処理槽としての水管
の輪切り方向縦断面図、第1図Bは同水管の縦方
向縦断面図、第2図Aは円板型マグネツトを使用
した流水槽の平面機構図、第2図Bは同縦断面
図、第2図Cは円板型マグネツトの斜視図、第3
図はマグネツトシートを使用した流水槽の斜視図
で、第4図Aはクリストバライト保持筒8を内蔵
する流水槽の横方向縦断面図、第4図Bは同流水
槽の縦方向縦断面である。第5図は希釈方法によ
る水処理概念図、第6図は同希釈方法によるテス
トプラント概念図である。第7図〜第14図は実
施例8に基づく各種処理水を各種被処理水で希釈
した場合の希釈水中でのイオン挙動を表すグラフ
であり、第15図は実施例9に基づく水準別、希
釈率とエージングによるP,N挙動を表すグラフ
であり、第16〜17図は実施例10に基づく養魚
池水のバツチ希釈処理によるP,N挙動および光
透過率を表すグラフであり、第18図は実施例11
に基づく連続流下希釈処理によるP,N挙動およ
び光透過率を表すグラフである。第19図は脱
Ca(脱Fe)処理システム概念図である。第20図
はクリストバライト及び磁場によるイオンの減少
を示すグラフである。第21図は入側水の実験結
果を示すグラフである。第22〜第24図は生活
排水を検水として本発明の処理を行った結果の各
種イオン等の経時変化を示すグラフである。第2
5図は閉鎖系水を検水として、本発明の処理を行
つた結果の残留T・PおよびNH4の磁束密度に
よる変化を示すグラフである。第26図は閉鎖系
水を検水として、本発明の処理を行つた結果の残
留P、NH4、CODの磁束密度による変化を示す
グラフである。第27図は溶存Ca濃度の変化を
示すグラフである。第28図は希釈水中での経時
的脱Pおよび脱N挙動を示すグラフである。第2
9図は原水および各種水準のクリストバライトを
使用した場合の希釈水中で生成したフロツクと溶
存成分を示すグラフである。 1……処理槽である水管又は流水槽、2……コ
イル、3……磁性体又は磁気記憶物、4……クリ
ーニング用ノズル、5……絶縁被覆、6……クリ
ストバライト、7……未処理水、8……クリスト
バライト保持筒、9……混合槽、10……沈澱
槽、11……濾過槽、12……脱水槽、13……
陽イオン添加用タンク、14……原水貯蔵槽、1
5……海水および処理水貯蔵槽、16……処理水
貯蔵槽、17……定量ポンプ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水の処理にあたり、プロトン放出性の結晶水
    含有結晶性鉱物又はプロトン放出性の結晶水含有
    結晶性鉱物および磁場を水系に与え、その際制御
    指標としてのプロトン放出量又はプロトン放出量
    および磁場の強さを制御することにより、水中に
    含有される陽イオン、一部の陰イオン、富栄養化
    物質、葉緑素、藻類又はバクテリアなどをフロツ
    ク化、吸着又はコロイド化して除去、減少、消失
    又は増殖抑制することを特徴とする水の処理方
    法。 2 プロトン放出性の結晶水含有結晶性鉱物がク
    リストバライトである特許請求の範囲1に記載の
    水の処理方法。 3 プロトン放出量が中、少量であり、磁場の強
    さが槽内最大磁束密度100〜600ガウス程度の中、
    低磁場であることを特徴とする特許請求の範囲1
    に記載の水の処理方法。 4 水が主として葉緑素および又は藻類を含有す
    る水であり、プロトン放出性の結晶水含有結晶性
    鉱物がクリストバライトであり、磁場の強さが槽
    内最大磁束密度100〜600ガウス程度の中、低磁場
    であることを特徴とする特許請求の範囲1に記載
    の水の処理方法。 5 水中に含有される陽イオンが主としてカルシ
    ウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土
    類金属イオンであり、プロトン放出量が中、少量
    であり、磁場の強さが槽内最大磁束密度100〜600
    ガウス程度の中、低磁場であることを特徴とする
    硬水を軟化させる特許請求の範囲1に記載の水の
    処理方法。 6 プロトン放出量が大量であり、磁場の強さが
    槽内最大磁束密度1000〜2000ガウス程度の高磁場
    であることを特徴とする特許請求の範囲1に記載
    の水の処理方法。 7 水の処理にあたり、プロトン放出性の結晶水
    含有結晶性鉱物又はプロトン放出性の結晶水含有
    結晶性鉱物および磁場を水系に与え、その際制御
    指標としてのプロトン放出量又はプロトン放出量
    および磁場の強さを制御することにより、水中に
    含有される陽イオン、一部の陰イオン、富栄養化
    物質、葉緑素、藻類又はバクテリアなどをフロツ
    ク化、吸着又はコロイド化して除去、減少、消失
    又は増殖抑制するにあたり、沈澱の生成、成長を
    促すための沈澱核生成に必要な陽イオン量が不足
    する場合は微量の陽イオンを添加して処理を行う
    ことを特徴とする水の処理方法。 8 プロトン放出性の結晶水含有結晶性鉱物がク
    リストバライトである特許請求の範囲7に記載の
    水の処理方法。 9 水の処理にあたり、プロトン放出性の結晶水
    含有結晶性鉱物又はプロトン放出性の結晶水含有
    結晶性鉱物および磁場を水系に与え、その際制御
    指標としてのプロトン放出量又はプロトン放出量
    および磁場の強さを制御することにより、水中に
    含有される陽イオン、一部の陰イオン、富栄養化
    物質、葉緑素、藻類又はバクテリアなどをフロツ
    ク化、吸着又はコロイド化して除去、減少、消失
    又は増殖抑制して得た処理水を被処理水中に希釈
    拡散し、被処理水中に含有される陽イオンおよび
    一部の陰イオンをフロツク化して除去することを
    特徴とする水の処理方法。 10 水が主として葉緑素および又は藻類を含有
    する水であり、プロトン放出性の結晶水含有結晶
    性鉱物がクリストバライトであることを特徴とす
    る特許請求の範囲9に記載の水の処理方法。 11 水の処理にあたり、プロトン放出性の結晶
    水含有結晶性鉱物又はプロトン放出性の結晶水含
    有結晶性鉱物および磁場を水系に与え、その際制
    御指標としてのプロトン放出量又はプロトン放出
    量および磁場の強さを制御することにより、水中
    に含有される陽イオン、一部の陰イオン、富栄養
    化物質、葉緑素、藻類又はバクテリアなどをフロ
    ツク化、吸着又はコロイド化して除去、減少、消
    失又は増殖抑制して得た処理水を被処理水中に希
    釈拡散し、被処理水中に含有される陽イオン、一
    部の陰イオン、葉緑素および又は藻類などをフロ
    ツク化又は吸着して除去するにあたり、沈澱の生
    成、成長を促すための沈澱核生成に必要な陽イオ
    ン量が不足する場合は微量の陽イオンを添加して
    処理を行うことを特徴とする水の処理方法。 12 水が主として葉緑素および又は藻類を含有
    する水であり、プロトン放出性の結晶水含有結晶
    性鉱物がクリストバライトであることを特徴とす
    る特許請求の範囲11に記載の水の処理方法。 13 プロトン放出性の結晶水含有結晶性鉱物6
    を内蔵する流水槽又は水管1を設け、該流水槽又
    は水管1の外部に通電コイル2を設け、或いは該
    流水槽又は水管1内に磁性体又は磁気記憶物3を
    設け、該流水槽又は水管1内に、プロトン放出性
    物質6および磁性体又は磁気記憶物3表面に付着
    したフロツクをエアーおよび又は水を噴射して洗
    滌するクリーニング用ノズル4を設けた水の処理
    装置。 14 プロトン放出性の結晶水含有結晶性鉱物6
    を内蔵形態が、胴部を網で構成し、適宜回転可能
    な機構を有するプロトン放出物質保持筒8である
    ことを特徴とする特許請求の範囲13に記載の水
    の処理装置。
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