JPH0444642Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はアルミニウム合金製の車輌用道板、例
えば農耕用の畔越えやトラツク等への荷物の積み
降しの際に用いられる道板、特にトラツクへの荷
物の積み降しを目的としたアルミ製の道板に関す
るものである。

〔従来の技術および考案が解決すべき問題点〕

互に平行な桁材の対向する側壁間に長手方向に
所要間隔で面材を固定した道板において、その桁
材と面材に軽くて強度に優れたアルミ押出型材を
用いて軽量化することが行われている。

その際桁材としていずれも内側面に面材載架用
棚段を有し外側面の上部を除く部分の開口した切
欠角管状のものおよび外側面が非開口の角管状の
ものが用いられている。

前者の場合には軽量化の目的には有利である
が、強度の面で難点があり、また後者の場合には
強度の点では有利であるが軽量化の目的には不利
である。

又上記の道板をトラツクへの荷物の積み降しの
目的に使用する場合、トラツクの荷台へ荷物を積
み込んでからその道板を荷物の上に積み上げるこ
とになり荷物を満載する場合、道板の満載荷上へ
の積上げ固定は容易なことではない。

本考案はこのような諸問題を一挙に解決するこ
とを目的としてなされたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の要旨とする所は互に平行な桁材の対向
する側壁間に長手方向に所要間隔で面材を固定し
た道板において、両桁材に外側面の上部を除く部
分が開口され、内側面に面材載架用棚段を形成し
た角管状材を用いかつ該桁材の内部にはその底板
と棚段との間で溶接固定される短管を桁材の長手
方向に隔設したことを特徴とする道板に存するも
のである。

〔作用〕

一般にこの種の道板はその長手方向端部のう
ち、トラツクの荷台に掛かる接台側の上側には荷
物の出入を円滑化するためにテーパーを付してお
り、また地面に接する接地側の下側には接地安定
性を良くするためにテーパーを付している。

そして上記の接台側端面の下面にはトラツク荷
台後縁とこれに起伏自在に連結されている後部あ
おりを後部に倒したときのあおりとの間に差込ま
れる爪片が突起状に固定されこれにより道板をト
ラツクの荷台に強固に係合しうる構造となつてい
る。

本考案ではこの道板の接台側の下側より上側の
テーパーに沿つて延びる延長案内板を取付けてト
ラツクの荷台と道板間の荷物の移動、引いては荷
物の積み降しに更ならしめている。

本考案において桁材の内部に収容され底板と棚
段との間で溶接固定されている長手方向に隔設さ
れる短管はこの道板をトラツクの側方あおり上に
横に起した状態で丁度あおり延長部のように着脱
自在に固定する目的に効果的に用いられる。

即ち側方あおり上に上記の短管と同一間隔で取
付けた道板固定金具のピンに道板の短管を嵌合す
るようにして道板をあおり上に横起し状態に載
せ、該金具に取付けられかつスプリングを装着し
た起伏自在の操作用レバーを道板の面板間に弾性
的に差込みピンと短管との嵌合が抜けないように
することによつて道板はあおり上に延長部材様に
着脱自在かつ安定的に取付けられることになる。

〔実施例〕

図面に示すように道板は基本的には両側の互い
に平行な桁材１，１′と桁材１１′の対向する側壁
間に長手方向所要間隔で固定された面材２とから
なるが、これらはいずれもアルミニウム合金の押
出型材で構成される。

桁材１，１′は内側面に棚段を形成し外側面は
上端部を残して開口された中空状の角管状材であ
つて、底板ａの内側より立上る下側板ｂ、下側板
ｂの上端より内側に水平に延びる棚板ｃ、棚板ｃ
の外側より立上る中側板ｄ、中側板ｄの上端より
外側に傾斜して立上る上側テーパー板ｅ、上側テ
ーパー板ｅの上端より外側に水平に延びる上板
ｆ、上板ｆの外側より下方に延びる垂下板ｇ，垂
下板ｇより内側に傾斜して下方に延びるテーパー
端板ｈとからなり、板ｈの下端と底板ａの外側と
の間に開口が形成されている。

そして桁材１，１′の中空部には底板ａおよび
棚板ｃと中側板ｄとの交点に内接する短管３が溶
接４によつて固定されている。

又桁材１，１′の接台側の端部では上側に面取
り状のテーパー５が付けられ、桁材１，１′の同
じく接台側の下側間にはテーパー５のテーパー延
長を形成するように端部より突出する延長案内板
６を固定し該板６の後端部（桁材との固定部）に
はその下面中央に突起爪片７が固定されている。

他方桁材１，１′の接地側の端部では下側に面
取り状のテーパー８が付けられている。

本考案の道板はこれをトラツクに積込むに当つ
てはトラツクの起立固定した側方あおり上端縁上
に短管３の間隔で道板取付用金具をボルトナツト
手段で固定してから、該金具に予め固定されてい
るピンに短管３を嵌合するようにして道板を該あ
おり上に横に起こした状態に載架すると、道板は
あおり上に延長状態に取付けられる。そして上記
のピンと短管との嵌合が外れないように金具に予
めスプリングを装着しかつ起状自在に取付けられ
ている操作用レバーを面材２間の間隙９に弾性的
に差込む。尚トラツク荷台上の荷物にひも掛けす
るに当つては上記の間隙９を通して行うことがで
きる。

〔考案の効果〕

本考案によれば短管を利用して道板をトラツク
の起立固定した側方あおり上に延長状に取付け固
定できるので道板をトラツク荷台に積込む際のス
ペースが不要となりその分荷物を余分に積みうる
ことにより、実用上の価値大なるものがある。

又短管は外側面開口の角管状の桁材の強度を道
板の軽量化を減殺することなしに補強しうる効果
がありこの面でも極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案道板の側面図、第２図は同上の
裏面側の平面図、第３図は同上の桁材の断面図で
ある。 １，１′……桁材、２……面材、３……短管、
６……テーパー案内板、７……突出状爪片、９…
…面材間隔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互に平行な桁材の対向する側壁間に長手方向に
   所要間隔で面材を固定した道板において、両桁材
   に外側面の上部を除く部分が開口され、内側面に
   面材載架用棚段を形成した角管状材を用いかつ該
   桁材の内部にはその底板と棚段との間で溶接固定
   される短管を桁材の長手方向に隔設したことを特
   徴とする道板。