JPH0444618Y2 - - Google Patents

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JPH0444618Y2
JPH0444618Y2 JP867587U JP867587U JPH0444618Y2 JP H0444618 Y2 JPH0444618 Y2 JP H0444618Y2 JP 867587 U JP867587 U JP 867587U JP 867587 U JP867587 U JP 867587U JP H0444618 Y2 JPH0444618 Y2 JP H0444618Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は有価金属又は有害金属を含有する溶液
から、これら金属を採取する電解採取装置の改良
に関する。
〔従来の技術〕
メツキ廃水等に含まれる有価金属の回収や有害
金属の除去に用いられる装置として、充填床式の
電解採取装置が知られている。この装置は垂直に
設けられた板状アノードと、該アノードに対置さ
れた板状カソードを備え、アノードとカソードと
の間に導電性媒体粒子として、例えばグラフアイ
ト粒子等を充填したもので、処理すべき溶液を両
電極間を流すことにより含まれている金属を電解
により前記グラフアイト粒子等の表面に析出さ
せ、回収するものである。該装置においては、導
電性媒体粒子はカソードと接触して稼動時にはカ
ソードの一部として機能するものであるため、ア
ノードとは接触により短絡が起きないように間隙
を保つておく必要がある。そのため、アノードの
近傍に、通常、格子状、スパイラル状等のスペー
サーを介してアノード表面から離隔的に隔膜が設
けられ、該隔膜によつて導電性媒体粒子がアノー
ドと接触することを防止している。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで、上記のような電解採取装置において
は、被処理溶液が電解槽に供給され、電解が行な
われると、板状アノードの表面では陽極酸化反応
が起る。板状アノードとしては広くグラフアイト
製のものが使用されているが、このグラフアイト
製アノードの表面部は、陽極酸化によりCO2
CO等の気体を発生するとともに、侵蝕を受け構
成物質であるグラフアイトが微粉末化し、且つ該
グラフアイトに含浸されているバインダー樹脂が
分解溶出するので、該グラフアイトアノードの表
面部は次第に劣化崩壊する。また、カソードの表
面積が実質的にカソード自体の表面積とそれに接
触して充填されている導電性媒体粒子の表面積と
の和であるのでカソードはアノードよりもはるか
に大きい表面積を有する。従つてアノードの電流
密度は非常に高くなるが、通常使用するPHが4〜
10のような弱酸性〜弱アルカリ性の被処理溶液で
は、前記アノードにおける高電流密度の影響が比
較的少く、陽極酸化反応は極めて緩慢である。し
かし、PHが4より小又は、10より大になると、前
記高電流密度の影響が現われ、陽極酸化反応は急
激に進行し、その際、特にシアンイオンが含まれ
ていると、更に顕著となりグラフアイトアノード
の崩壊劣化が激しくなり、従来の電解採取装置で
は、アノードの寿命が極めて短かくなるという欠
点を有していた。
そこで本考案の目的は、強酸性および強アルカ
リ性および/又はシアンイオンを含む被処理溶液
の処理において、長期間にわたる安定な運転が可
能である充填床式電解採取装置を提供することに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、従来技術の前記問題点を解消するも
のとして、板状アノードと該アノードに対向して
設置された板状カソードと、前記アノードの表面
近傍にかつ該表面から離隔的に設けられた透液性
隔膜と、前記カソードと前記透液性隔膜との間に
設けられた導電性媒体粒子充填床とを備えた充填
床式電解採取装置において、 前記板状アノードの少くとも前記カソード側の
表面が導電性多孔質被膜で覆われていることを特
徴とする金属電解採取装置を提供するものであ
る。
〔実施例〕
以下、本考案を図面をもつて詳しく説明する。
第1図は本考案による電解採取装置の一実施例の
縦断面を示す。ポリ塩化ビニルで作られた容器で
ある電解槽1内には、電解槽1の一方の側壁に密
着する状態でグラフアイト製板状アノード2が設
置され、これと対向する他の側壁に密着する状態
で板状カソード3が設置されている。アノード2
とカソード3との間には、アノード2に近い位置
に透液性のポリプロピレン製隔膜4がスパイラル
状構造のポリ塩化ビニル製スペーサー6によつて
アノード2から離隔された状態で設置されてい
る。この隔膜4とカソード3との間の空間にはグ
ラフアイトからなる導電性媒体粒子充填床5が設
けられ、該充填床5はカソード3と電気的に接触
しており、運転の際にカソードの一部として機能
する。該充填床5はアノード2からは隔膜4によ
り電気的に絶縁された状態にある。アノード2
は、炭素繊維の薄い織布からなる袋に収容されて
おり、その結果、上端部を除く全周囲が該織布か
らなる導電性多孔質皮膜9で被覆されている。電
解槽1の下部および上部には、それぞれ被処理溶
液の入口7とオーバーフローによる出口8が設置
されている。
本考案の電解採取装置の各部材の材料として
は、上記実施例で用いられているもののほかに、
例えば、次に挙げる材料を用いることができる。
電解槽1の材料としては、他にポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリスチレン等の絶縁性構造
材用プラスチツクならば好適に用いられる。カソ
ード3の材料としては他にチタン、銅等の処理液
に溶出しない金属ならば用いることができる。導
電性媒体粒子充填床5の材料としては、他に活性
炭、コークス、木炭、カソードとして使用できる
金属粒子例えば、銅、チタン、ニツケル、鉄、ス
テンレス等の粒子が用いられ、粒径は1〜6mm程
度のものが好ましい。スペーサー6の材料として
は、他にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン等の絶縁性構造材用プラスチツクならば好
適に用いられる。なお、スペーサー6は、隔膜4
を所定位置に保持してアノード2との間に間隙を
設けるためのものであるから、隔膜が一定以上の
剛性を有する場合など他の手段により所定位置に
保持することができればスペーサー6は必ずしも
必要ではない。
隔膜4の材料としては、ポリプロピレンのほ
か、ポリエチレン、ポリスチレン等の合成樹脂、
石綿などが挙げられ、これらの繊維構造物、例え
ば織布、不織布、網等として透液性隔膜を構成す
ることができる。
本考案により用いられるアノード2を被覆する
導電性多孔質被膜9は上記の実施例におけるよう
にアノードのほぼ全周を被覆することは必ずしも
必要はなく、少なくともカソード3に対向する側
面、即ちスペーサー6及び隔膜4が設けられてい
る側の面2aが該導電性多孔質被膜9により被覆
されていればよい。陽極酸化反応は、このカソー
ドと対向する面2aにおいて動作時に進行するか
らである。この導電性多孔質被膜9の材料として
は、前記実施例において用いられた炭素繊維のほ
かに、ステンレス、チタン、銅、ニツケル、鉄等
並びにこれら金属を金、白金、銀、ロジウム、ル
テニウム、インジウム等でコーテイングしたもの
からなる金属繊維などが挙げられ、これらを微細
な孔を有する多孔質構造物、例えば織布、不織
布、網等からなる被膜として使用できる。この場
合、該導電性多孔質被膜の有する孔の大きさは、
直径約0.5mm以下が好ましく、これを越すと陽極
酸化反応が激しくなる。本考案の導電性多孔質被
膜は必ずしも透液性である必要はないので、アノ
ードの材料はグラフアイトである場合だけでな
く、各種の金属、例えば、上記導電性多孔質被膜
9に例示したようなものを使うことができる。
いずれの場合でも、本考案に用いられるアノー
ドを被覆する導電性多孔質被膜の厚さは、約0.01
〜5mmが好ましい。
なお、前記第1図の実施例では、カソードとア
ノードとの間に設けられた導電性媒体粒子充填床
を、被処理液が底部から上方へ向つて流れる間に
処理されるが、この被処理溶液の方向は本考案に
とり制限されるものではない。例えば、本願出願
人による特願昭61−130573号に開示の電解採取装
置のように、被処理溶液が導電性媒体粒子充填床
を水平方向に流れる場合でも本考案を適用するこ
とができる。
次に、第1図の実施例に戻つて、本考案の装置
の動作を説明する。
被処理溶液入口7から電解槽の底部に供給され
た被処理液は導電性媒体粒子充填床5を上方へ流
れる過程で電解され、溶液中の金属が導電性媒体
粒子の表面に析出し、除去されてゆき、処理後の
液は出口8からオーバーフローして装置外へ取出
される。被処理溶液中のOH-,Cl-,SO4 2-
CO3 2-,CN-などの陰イオンは電解により、隔膜
4、スペーサー6を経由して、導電性多孔質被膜
9の膜中へ浸透し、一部はグラフアイトアノード
2の表面にまで達する。該イオンは、導電性多孔
質被膜9およびグラフアイトアノード2と接触し
陽極酸化反応を起こすが、導電性多孔質被膜9を
設けたことにより、アノードとしての全表面積が
増大し著しく電流密度が低下しているため、グラ
フアイトアノード2そのものが劣化崩壊する程度
は極めて低い状態にある。第1図に示した装置を
用いて処理液としてAg1g/,PH12.5、遊離シ
アン濃度1g/であるメツキ廃液を流速60/
hr、電流20Aで2時間処理し、処理後のアノード
の重量変化を測定したところ、約2.4gの減量で
あつた。一方、同じ組成の溶液を導電性多孔質被
膜9を備えない以外は第1図の装置と同一である
従来の装置を使用して処理した場合には、アノー
ドの減量は200gであつた。
〔考案の効果〕
以上、詳細に説明したように本考案はアノード
を導電性多孔質被膜で被覆することにより、強酸
性、強アルカリ性およびシアンイオンを含む被処
理溶液の処理が可能であり、アノードの劣化や崩
壊を著しく低めることができ、長期間にわたる安
定な運転が可能である等、実用的価値は極めて大
きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の電解採取装置の実施例を表わ
す縦断面図である。 1……電解槽、2……グラフアイト製板状アノ
ード、3……板状カソード、4……隔膜、6……
スペーサー、9……導電性多孔質被膜。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 板状アノードと該アノードに対向して設置され
    た板状カソードと、前記アノードの表面近傍にか
    つ該表面から離隔的に設けられた透液性隔膜と、
    前記カソードと前記透液性隔膜との間に設けられ
    た導電性媒体粒子充填床とを備えた充填床式電解
    採取装置において、 前記板状アノードの少くとも前記カソード側の
    表面が導電性多孔質被膜で覆われていることを特
    徴とする金属電解採取装置。
JP867587U 1987-01-26 1987-01-26 Expired JPH0444618Y2 (ja)

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JP867587U JPH0444618Y2 (ja) 1987-01-26 1987-01-26

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JP867587U JPH0444618Y2 (ja) 1987-01-26 1987-01-26

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JPS63119672U JPS63119672U (ja) 1988-08-02
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JPS63119672U (ja) 1988-08-02

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