JPH0442040B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は家庭用洗濯機の排水ホースに関するも
のである。

従来例の構成とその問題点 従来、一槽式洗濯機に使用する排水ホースは、
一槽式洗濯機の構造上、内槽が洗濯兼脱水槽の機
能を有している為、内槽を包設支持する外槽は防
振管により外箱に懸垂支持されている。従つて、
洗濯時は防振管が全圧縮状態になり、外槽は下が
つた状態で洗濯運転が行なわれる。又、脱水運転
時は内槽が高速回転をして洗濯物を遠心脱水する
為、洗濯物が内槽で均等にバランスしていない状
態では外槽は上下左右に振動を発生する。その
為、外槽下部に固着された排水弁の口金部と外箱
間に固着された排水ホースは、振動に対する強度
が要求され、又、洗濯を湯で行なう場合もある
為、耐熱性能も要求される。

その為、従来使用されている排水ホースはラセ
ン状の鋼線等に合成樹脂のテープを巻付けたホー
スの両端に別部品の口金部を接着させたものを使
用していた。しかし作業のバラツキによる接着部
よりの水洩等の品質の不安定性や、ホースの製造
上及び使用材料等による部品単価が高価になる等
の問題があつた。

発明の目的 かかる問題を解決する為、前述した一槽式洗濯
機の排水ホースとしての諸性能を満足させ、かつ
品質が安定し、又、部品単価の低価格のものを提
供することを目的としている。

発明の構成 上記目的を達成するために、本発明は排水ホー
スの両端の口金部と蛇腹部ホースを一体に合成樹
脂にて成形し、蛇腹部の山形状の設定や蛇腹部の
長手方向に補強を形設させ、また補強部終端の集
中応力低減の為、山形状を変化をさせたものであ
る。

実施例の説明 以下、本発明の実施例について、添付図面を参
照して説明する。

１は洗濯兼脱水槽、２は外槽、３は、外槽の下
部に取付けられた基板で、駆動モーター５の駆動
機構部４、排水弁６等が取付けられている。７は
内槽１の中央部に取付けられた回転翼である。８
は外槽２及び基板３に取付けられた部品を外箱９
に懸垂支持する防振管で、脱水運転時の振動を減
衰させる。１０は外箱９の上部に取付けられた天
板、１１は天板１０に軸支された蓋、１２はタイ
ムスイツチ等のコントロール部品を収納する操作
箱である。

排水弁６の下部口金に中空蛇腹排水ホース１９
の略Ｌ字形口金部２０が水密に固着されている。
又排水ホース１３の他端の直線口金部１６には口
金受部１５が固着されており、この口金部１５は
外箱９に固着されている。排水ホース１３の直線
口金部１６は外箱９の機外側ホース１４が挿着さ
れる構造になつている。

一槽式洗濯機に使用する排水ホース１３は一槽
式洗濯機の構造上、洗濯時は外槽に洗濯水が給水
される為、防振管８の中のバネが圧縮され、外槽
２は下がり排水ホース１３は上下に変形する。一
方、脱水時は内槽１が回転する為、内槽１内の洗
濯物のアンバランスにより、外槽２は振動を発生
する。この振動が排水ホースを伝わり外箱９へ振
動を伝え、運転時の外箱９の振動やそれに伴ない
発生する異音等の問題が発生する。又、洗濯をす
る場合、風呂の残り湯や給湯装置より適度の湯温
の温水を使用して洗濯をするケースが増えてい
る。前述の様に一槽式洗濯機の排水ホース１３に
要求される条件としは、 部品単価が安価であること、又品質が安定し
ていること。

脱水運転時の外槽の振動を外箱へ伝えなくす
る為可撓性があること。

温水で洗濯した場合排水ホースが異常変形を
しないこと。

外槽の上下の変化に対して機内ホースが変形
しないこと。

等の条件が要求される。

前記条件の中で部品単価を安価にする方法とし
て、本実施例では第２図，第３図に示す様な、従
来使用していたラセン状のステンレス鋼線１７に
塩化ビニールのテープ１８を巻付けて両端の口金
に接着する方法に変え、排水ホース１３を合成樹
脂材料をブロー成形法にて部品単価の低減化を可
能にした。この成形法の特徴は金型代が安価であ
ること、成形費用が安価であり、かつ従来の方法
に較べて材料代が安価であるという利点がある。

又、脱水運転時の振動を外箱に伝えない為には
合成樹脂材料の選定及び両口金部間の断面形状を
蛇腹形状にしている。

又、湯（50℃前後）を使用して洗濯した場合の
ホースの変形及びたれ下がりについては略Ｌ字形
状の口金部２０の内側部２０′の肉厚を他の口金
部２０より２倍〜３倍程度の厚肉にして、略Ｌ形
口金部２０が熱変形を発生しない様に補強部２
０′を形成させている。通常ブロー成形法では部
分的に厚肉にすることは不可能であるが金型のパ
ーテイング部の設定により対応している。又、蛇
腹形状部が熱によりたれ下がるのを防止する為、
蛇腹部の長手方向に山部をつなぐ補強リブ２１を
形設させている。この補強リブ２１の断面形状は
他の蛇腹部の断面状と近似させている。その理由
は蛇腹部の肉厚と補強リブ２１の肉厚を均一化さ
せることを目的としている。この補強リブ２１を
蛇腹部の長手方向全部に形設させると、上下の動
き、左右の動きに対して可撓計がなくなる為、蛇
腹部全体の中で補強リブのない部分も設けその部
分で可撓性をたせている。又、補強リブ２１の有
る部分と無い部分とを境界部で脱水運転時の排水
ホースにかかる振動による応力集中が発生する
為、補強リブ２１の高さＡを段階的に２２，２３
の様に低くしている。一実施例として、補強リブ
２１は蛇腹形状部１９の内、略Ｌ字形口金部２０
側及び、中央部、直線口金部１６側の３カ所の
各々上下に形設させているが、形設させる場所に
ついてはこの限りではない。

又直線口金部１６には口金受部１５が挿着され
ており、この口金受部１５は外箱９に固着されて
いる。

口金受部１５の排水ホースの直線口金部１６に
挿着される部分の一部に切欠２４が形設されてお
り、こと切欠に対応して突設部２５が形設されて
おり、排水ホースの直線口金部１６と口金受部１
５が機外ホース１４を挿入する時の回り止めにな
つている。又直線口金部１６の口金受部１５の抜
け止めとして挿入方向側を傾斜した複数個の突設
部２６を形設して口金受部１５の抜け止めとして
いる。又、直線口金部１６の内側には部分的に突
設部２６に対応した突出部を有する筒２７は突設
部２６に対応させ挿着させている。この構成によ
り口金受部１５と直線口金部１６の挿着は強固に
なり、機外ホース１４を直線口金部１６へ挿着す
る時、変形等による水洩等の対応をしている。

発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば一槽式洗濯機の機内排水ホースをブロー成形法
に適した形状に設定する事により、従来のホース
と同機能で品質の安定したもの、又ホースの金型
製作費用の低減化、部品単価の低減化を図れ、又
補強リブの終端を段階的に小さくする事により実
用耐久性を向上させ、口金受部の取付法では接着
等の方法によらず取付ける事により組立性の向上
等が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的な一槽式洗濯機の全体断面図、
第２図は従来の排水ホースの断面図、第３図は同
排水ホースの蛇腹部の部分端面図、第４図は本発
明の一実施例を示す排水ホースの断面図、第５図
は同排水ホースの略Ｌ字形口金側の上側蛇腹部の
部分断面図、第６図は同蛇腹部中央の上部部分断
面図、第７図は同蛇腹部の直線口金部の上部部分
断面図、第８図は同略Ｌ字形口金部の部分断面
図、第９図は同蛇腹部の補強リブの断面図、第１
０図は同直線口金部の部分断面図、第１１図は同
直線口金部の部分斜視図、第１２図は同直線口金
部の部分断面図、第１３図は口金受部の斜視図で
ある。 １……洗濯兼脱水槽、２……外槽、６……排水
弁、９……外箱、１３……排水ホース、１５……
口金受部、１６……直線口金部、１９……蛇腹形
状部、２０……口金部、２１……補強リブ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 中心部に回転翼を備えた洗濯兼脱水槽と下部
   に駆動機構部、モータ，排水弁等を取付けた基板
   を固着した外槽を複数個の防振管にて外箱に懸垂
   支持し、外槽の下部排水穴と連通された前記排水
   弁下端口金部に合成樹脂にて形成された中空排水
   ホースの略Ｌ字形口金部を水密に固着させ、他端
   の直線口金部に口金受部を固着させ、この口金受
   部を前記外箱に固着させる排水ホースの略Ｌ字形
   口金部と直線口金部とを中空蛇腹形状のホースで
   連通させ、この蛇腹形状部の山部をホースの長手
   方向に前記蛇腹部の山と近似断面形状で連設した
   補強部を前記略Ｌ字形口金部側山部、ホースの中
   央部の山部、直線口金部側山部の蛇腹部の上下に
   前記補強部を形設させ、かつ補強部の山形状断面
   をこの補強部の終端で複数個にわたり段階的に小
   さくせしめ、かつ略Ｌ字形状の口金部内側角度の
   肉厚を他の部分より肉厚にし、直線口金部に口金
   受部の切欠と対応した突設部を形設した一槽式洗
   濯機の排水ホース。