JPH0440188Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はカラー表示装置に関する。

(ロ) 従来の技術 この種カラー表示装置としては、近年カラー液
晶表示装置が注目されており、これを用いてカラ
ーテレビを実現したものが、1984年９月10日発行
の日経エレクトロニクスの記事「商品化された液
晶ポケツト・カラー・テレビ」に詳しい。

斯様なカラー液晶表示装置は、第３図に示す如
く、マトリクス状に配列されたセグメント単位の
表示電極１を備えた基板１０と、共通の対向電極
２を備えた基板２０との間に液晶物質（図示せ
ず）を充填し、さらにこれ等両基板２０，３０の
外側に偏光板３，４を配置してなる液晶パネルを
シヤツタ手段として用いたものである。そして、
光源としては、赤、緑、青の三原色成分を含んだ
光が得られる螢光燈５が用いられ、この螢光燈５
はスリガラスの如き光拡散板６を介して上記液晶
パネルの後方に配置されている。

而して、カラーフイルタ７は上記液晶パネルに
内設されており、具体的には基板２０と対向電極
間に介在する如く積層構成されている。

斯様なカラーフイルタ７としては、従来、第２
図に示す如く、各赤色セグメントＲ…、緑色セグ
メントＧ…、青色セグメントＢ…が傾め方向に配
列するモザイク状をなしており、この各セグメン
トＲ，Ｇ，Ｂ…が上記基板１０の各セグメント電
極１，１，１…に対応しているのである。

従つて、液晶パネルのセグメント毎のシヤツタ
効果に依つて、螢光燈５からの白色光がカラーフ
イルタの各セグメントＲ，Ｇ，Ｂ…にてフイルタ
されてカラー表示が行なわれるのである。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 しかしながら、３原色のカラーフイルタを用い
ている為に、光の使用効率が1/3以下となるので、
カラー表示画像に充分な明度が得られず、この為
に光源の輝度を大きくする必要があつた。この事
は、螢光燈５の大型化を招いたり、この螢光燈５
での消費電力の増大を引き起こす不都合があつ
た。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案のカラー表示装置は三原色成分を含む光
源と、該光源からの光の透過をマトリクス状に配
列されたセグメント単位で制御するシヤツター手
段と、該シヤツター手段の各セグメントに対応し
て設けられたカラーフイルタと、を備え、該カラ
ーフイルタに無色フイルタ領域を付加したもので
ある。

(ホ) 作用 本考案に依れば、カラーフイルタの無色フイル
タ領域によつて、光源からの光をそのまま透過せ
しめた白色光を混合せしめたカラー表示画像が得
られる。

(ヘ) 実施例 第１図に本考案のカラー表示装置としてのカラ
ー液晶表示装置に用いられるカラーフイルタの色
配置の一実施例を示し、第４図には、光源として
の螢光燈のスペクトル特性（実線）及び各カラー
フイルタの色透過特性（破線）を示す。同図の場
合、第２図の従来のフイルタと異なる所は、奇数
行の赤色セグメントＲ…及び偶数行の青色セグメ
ントＢ…を除去した点にあり、即ちこれ等セグメ
ントＲ…、青色セグメントＢ…の代りに無色セグ
メントＷを設けたのと同じである。

従つて、光源からの光はカラーフイルタのセグ
メントの内３３％を占める無色セグメントＷにて
透過され、この白色光がカラー表示に充分な明度
を与える事となる。又、この実施例では、緑色セ
グメントＧ…が33％、赤色セグメントＲ…及び青
色セグメントＢ…が夫々12％を占める事となる
が、多くの緑色成分を必要とする天然色のカラー
画像再成には最も好ましいものである。

又、本考案は上述の実施例に限られるものでは
なく、必要に応じて特定の色セグメント例えば全
ての緑色セグメントＧ…の代りに無色セグメント
を配置する事も可能である。

而して、斯様なカラーフイルタとしては、ゼラ
チンを染色したもの、又はダイクロイツク膜、あ
るいはガラス基板にカラーインクを印刷したもの
等、各種のフイルタが使用でき、上述の液晶パネ
ルの如きシヤツタ手段の構成に合わせて選択され
得る。

以上の説明に於いてはモザイク状のカラーセグ
メントＲ，Ｇ，Ｂを有するカラーフイルタについ
て説明したが、フイルタ領域がストライプ状をな
すカラーフイルタの採用も可能である。

(ト) 効果 本考案のカラー表示装置は、以上の説明から明
らかな如く、カラーフイルタに無色フイルタ領域
を付加せしめたものであるので、光源からシヤツ
タ手段並びに無色フイルタ領域を介して得られた
白色光がカラー表示画像に混在する事となる。

従つて、光源の輝度を必要以上に高める必要な
しに、このカラー表示画像の明度が高まり、コン
トラストの向上が望める。又、光源の小型化によ
り、斯る装置の小型軽量化低消費電力化が図れ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のカラー表示装置のカラーフイ
ルタの一実施例を示す平面パターン図、第２図は
従来装置のカラーフイルタの平面パターン図、第
３図はカラー液晶表示装置の断面図、第４図は光
源のスペクトル特性、並びにカラーフイルタの透
過特性を示す曲線図である。 １……セグメント電極、２……対向電極、５…
…光源、７……カラーフイルタ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 三原色成分を含む光源と、該光源からの光の透
   過を行列状に配列されたセグメント単位で制御す
   るシヤツター手段と、該シヤツター手段の各セグ
   メントに対応して設けられた赤、緑、青の３原色
   の色領域の配列からなるカラーフイルタとを備え
   たカラー表示装置に於て、 上記カラーフイルタは、赤色フイルタ領域、緑
   色フイルタ領域、及び無色フイルタ領域の３領域
   の循環配列からなる第１の行と、無色フイルタ領
   域、緑色フイルタ領域、及び青色フイルタ領域の
   ３領域の循環配列からなる第２の行とが列方向に
   交互に配列されたことを特徴としたカラー表示装
   置。