JPH04369616A - 短波長光源およびその製造方法 - Google Patents
短波長光源およびその製造方法Info
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- JPH04369616A JPH04369616A JP14748391A JP14748391A JPH04369616A JP H04369616 A JPH04369616 A JP H04369616A JP 14748391 A JP14748391 A JP 14748391A JP 14748391 A JP14748391 A JP 14748391A JP H04369616 A JPH04369616 A JP H04369616A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コヒーレント光源を
応用した光情報処理または光応用計測制御の分野に用い
られる短波長光源およびその製造方法に関するものであ
る。
応用した光情報処理または光応用計測制御の分野に用い
られる短波長光源およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の赤外半導体レーザを用いた短波長
光源としては、主として2つの構成がある。1つの短波
長光源としては、赤外半導体レーザと、非線形光学効果
を持つ誘電体基板とから構成され、赤外半導体レーザに
より出射した赤外光を直接短波長に変換する、いわゆる
第2高調波発生(SHG)を利用したものがある。この
技術について、詳しくは、”応用物理学会(1988)
,谷内他”等に述べられている。このような短波長光源
は、小型および軽量であり、赤外半導体レーザから出射
した赤外光を直接変調できるメリットがある。しかしな
がら、現状の半導体レーザは単一モード出力が100〔
mW〕程度であり、波長変換の出力効率としては、1%
程度しか得られない。したがって、上記短波長光源の出
力は1〔mW〕程度に留まっている。また、赤外半導体
レーザが出射した赤外光を直接波長変換する際には、半
導体レーザの出射光の横モードが円形でないために、出
力された短波長光は円形ではなく、集光しにくいという
欠点もある。
光源としては、主として2つの構成がある。1つの短波
長光源としては、赤外半導体レーザと、非線形光学効果
を持つ誘電体基板とから構成され、赤外半導体レーザに
より出射した赤外光を直接短波長に変換する、いわゆる
第2高調波発生(SHG)を利用したものがある。この
技術について、詳しくは、”応用物理学会(1988)
,谷内他”等に述べられている。このような短波長光源
は、小型および軽量であり、赤外半導体レーザから出射
した赤外光を直接変調できるメリットがある。しかしな
がら、現状の半導体レーザは単一モード出力が100〔
mW〕程度であり、波長変換の出力効率としては、1%
程度しか得られない。したがって、上記短波長光源の出
力は1〔mW〕程度に留まっている。また、赤外半導体
レーザが出射した赤外光を直接波長変換する際には、半
導体レーザの出射光の横モードが円形でないために、出
力された短波長光は円形ではなく、集光しにくいという
欠点もある。
【0003】また、もう1つの短波長光源としては、赤
外半導体レーザと、希土類をドープさせた光学基板と、
波長変換素子とを組み合わせたものがある。この技術に
ついては例えば“レーザハンドブック,レーザ学会編(
1982)”に詳しく紹介されている。この構成では、
赤外半導体レーザより出射された赤外光により光学基板
内の希土類イオンを励起させ、この希土類イオンが放射
する赤外光を基本波として波長変換素子に入射し、波長
変換素子により第2高調波の短波長のレーザ光を発生す
るものである。この従来技術の短波長光源の構成を図4
に示す。
外半導体レーザと、希土類をドープさせた光学基板と、
波長変換素子とを組み合わせたものがある。この技術に
ついては例えば“レーザハンドブック,レーザ学会編(
1982)”に詳しく紹介されている。この構成では、
赤外半導体レーザより出射された赤外光により光学基板
内の希土類イオンを励起させ、この希土類イオンが放射
する赤外光を基本波として波長変換素子に入射し、波長
変換素子により第2高調波の短波長のレーザ光を発生す
るものである。この従来技術の短波長光源の構成を図4
に示す。
【0004】図4において、31は半導体レーザ、32
は希土類元素をドープした光学基板、33はKTP(K
TiOPO4 )結晶より構成された波長変換素子、3
4,35はミラーであり、レーザの共振器を構成する。 光学基板32は、YAG(Y3 Al5 O12) 結
晶により構成されたものであり、希土類としてNdイオ
ンが1〔%〕〜10〔%〕ドーピングされており、これ
の励起波長は809〔nm〕である。
は希土類元素をドープした光学基板、33はKTP(K
TiOPO4 )結晶より構成された波長変換素子、3
4,35はミラーであり、レーザの共振器を構成する。 光学基板32は、YAG(Y3 Al5 O12) 結
晶により構成されたものであり、希土類としてNdイオ
ンが1〔%〕〜10〔%〕ドーピングされており、これ
の励起波長は809〔nm〕である。
【0005】このように構成された従来の短波長光源で
は、波長809〔nm〕で発振する半導体レーザ31の
出射光を光学基板31に入射すると、ドープしたNdイ
オンより波長1064〔nm〕の光が放射される。そし
て、この光学基板31から放射した波長1064〔nm
〕の光が、共振器を構成するミラー34,35間に配置
された波長変換素子33により第2高調波である波長5
32〔nm〕の緑色レーザ光36に変換された後、ミラ
ー35より出射される。
は、波長809〔nm〕で発振する半導体レーザ31の
出射光を光学基板31に入射すると、ドープしたNdイ
オンより波長1064〔nm〕の光が放射される。そし
て、この光学基板31から放射した波長1064〔nm
〕の光が、共振器を構成するミラー34,35間に配置
された波長変換素子33により第2高調波である波長5
32〔nm〕の緑色レーザ光36に変換された後、ミラ
ー35より出射される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された従来の短波長光源では、波長532〔n
m〕の緑色レーザ光36より短い波長のレーザ光を発生
させることは困難である。光学基板31にドープしたN
dイオンの発光順位としては波長1064〔nm〕以外
に波長946〔nm〕もあるが、波長946〔nm〕の
発光を波長1064〔nm〕の発光より効率良く得るこ
とは難しい。また、KTP結晶からなる波長変換素子3
3では、波長1000〔nm〕より短波長の光の効率良
い位相整合がきわめて困難である。
うに構成された従来の短波長光源では、波長532〔n
m〕の緑色レーザ光36より短い波長のレーザ光を発生
させることは困難である。光学基板31にドープしたN
dイオンの発光順位としては波長1064〔nm〕以外
に波長946〔nm〕もあるが、波長946〔nm〕の
発光を波長1064〔nm〕の発光より効率良く得るこ
とは難しい。また、KTP結晶からなる波長変換素子3
3では、波長1000〔nm〕より短波長の光の効率良
い位相整合がきわめて困難である。
【0007】また、従来の短波長光源の製造方法では、
光学基板32となるYAG結晶の成長時に希土類のNd
イオンをドーピングしているため、Ndイオンのドープ
量が不均一となったり、また、YAG結晶の品質が劣化
する原因となった。これにより、共振器内で損失が生じ
、緑色レーザ光36の出力効率が低下するという問題が
あった。また、共振器を構成するミラー34,35間に
波長変換素子33を配置することにより、波長1064
〔nm〕の光と波長532〔nm〕の光との間でモード
コンペティション現象を起こし、緑色レーザ光36の出
力が不安定となるという問題があった。
光学基板32となるYAG結晶の成長時に希土類のNd
イオンをドーピングしているため、Ndイオンのドープ
量が不均一となったり、また、YAG結晶の品質が劣化
する原因となった。これにより、共振器内で損失が生じ
、緑色レーザ光36の出力効率が低下するという問題が
あった。また、共振器を構成するミラー34,35間に
波長変換素子33を配置することにより、波長1064
〔nm〕の光と波長532〔nm〕の光との間でモード
コンペティション現象を起こし、緑色レーザ光36の出
力が不安定となるという問題があった。
【0008】この発明の目的は上記問題点に鑑み、基本
波を高効率かつ安定的に高調波に波長変換することがで
き、波長375〔nm〕〜450〔nm〕帯の短い波長
で発振させることのできる短波長光源およびその製造方
法を提供することである。
波を高効率かつ安定的に高調波に波長変換することがで
き、波長375〔nm〕〜450〔nm〕帯の短い波長
で発振させることのできる短波長光源およびその製造方
法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の短波長光
源は、赤色半導体レーザと、共振器と、この共振器内に
配置され光導波路を有し希土類イオンとして三価のツリ
ウム(Tm)イオンをドーピングした光学基板と、共振
器内で光学基板の後段に配置され光導波路を有した波長
変換素子とを備え、赤色半導体レーザより出射した励起
光を光学基板に入射し、この励起光により励起された希
土類イオンから放射した基本波を波長変換素子に入射し
て高調波に変換するようにしたものである。
源は、赤色半導体レーザと、共振器と、この共振器内に
配置され光導波路を有し希土類イオンとして三価のツリ
ウム(Tm)イオンをドーピングした光学基板と、共振
器内で光学基板の後段に配置され光導波路を有した波長
変換素子とを備え、赤色半導体レーザより出射した励起
光を光学基板に入射し、この励起光により励起された希
土類イオンから放射した基本波を波長変換素子に入射し
て高調波に変換するようにしたものである。
【0010】請求項2記載の短波長光源は、請求項1記
載の短波長光源において、希土類イオンが、三価のツリ
ウム(Tm)イオンに三価のエルビウム(Er)イオン
したものであることを特徴とする。請求項3記載の短波
長光源は、請求項1記載の短波長光源において、光学基
板がフッ化物ファイバーからなることを特徴とする。
載の短波長光源において、希土類イオンが、三価のツリ
ウム(Tm)イオンに三価のエルビウム(Er)イオン
したものであることを特徴とする。請求項3記載の短波
長光源は、請求項1記載の短波長光源において、光学基
板がフッ化物ファイバーからなることを特徴とする。
【0011】請求項4記載の短波長光源は、請求項1記
載の短波長光源において、波長変換素子の波長位相制御
方法が基本波の導波モードと高調波の放射モードとによ
ることを特徴とする。請求項5記載の短波長光源は、請
求項1の短波長光源において、波長変換素子の波長位相
制御方法が基本波の導波モードと高調波の導波モードと
によることを特徴とする。
載の短波長光源において、波長変換素子の波長位相制御
方法が基本波の導波モードと高調波の放射モードとによ
ることを特徴とする。請求項5記載の短波長光源は、請
求項1の短波長光源において、波長変換素子の波長位相
制御方法が基本波の導波モードと高調波の導波モードと
によることを特徴とする。
【0012】請求項6記載の短波長光源は、請求項1記
載の短波長光源において、光学基板および波長変換素子
が同一基板であることを特徴とする。請求項7記載の短
波長光源の製造方法は、請求項1〜6記載の短波長光源
において、波長変換素子の光導波路を酸素(O)または
ヘリウム(He)イオンのイオン注入で形成することを
特徴とする。
載の短波長光源において、光学基板および波長変換素子
が同一基板であることを特徴とする。請求項7記載の短
波長光源の製造方法は、請求項1〜6記載の短波長光源
において、波長変換素子の光導波路を酸素(O)または
ヘリウム(He)イオンのイオン注入で形成することを
特徴とする。
【0013】請求項8記載の短波長光源の製造方法は、
請求項1〜6記載の短波長光源および請求項7記載の短
波長光源の製造方法において、光学基板にイオン注入法
により希土類イオンをドーピングし、光学基板内にプロ
トン交換処理により光導波路を形成することを特徴とす
る。
請求項1〜6記載の短波長光源および請求項7記載の短
波長光源の製造方法において、光学基板にイオン注入法
により希土類イオンをドーピングし、光学基板内にプロ
トン交換処理により光導波路を形成することを特徴とす
る。
【0014】
【作用】この発明の構成によれば、希土類イオンとして
三価のツリウム(Tm)イオンをドーピングした光学基
板に、赤色半導体レーザより出射した波長650〔nm
〕〜690〔nm〕の励起光を入射させたことにより、
希土類イオンを励起させて波長800〔nm〕帯の基本
波を出射させる。この際、光学基板の光導波路は、赤色
半導体レーザより出射した励起光を閉じ込める。したが
って、高効率で希土類イオンの励起を行うことができ、
パワー密度の高い基本波を得ることができる。また、波
長800〔nm〕帯の基本波を入射された波長変換素子
は、非線形光学効果により波長400〔nm〕帯の高調
波を出射させる。この際、高調波は共振器内を共振する
ことがなく、波長変換素子の端面から出射される。した
がって、従来のようなモードコンペティション現象に起
因する出力不安定はなくなり、安定な出力が得ることが
できる。
三価のツリウム(Tm)イオンをドーピングした光学基
板に、赤色半導体レーザより出射した波長650〔nm
〕〜690〔nm〕の励起光を入射させたことにより、
希土類イオンを励起させて波長800〔nm〕帯の基本
波を出射させる。この際、光学基板の光導波路は、赤色
半導体レーザより出射した励起光を閉じ込める。したが
って、高効率で希土類イオンの励起を行うことができ、
パワー密度の高い基本波を得ることができる。また、波
長800〔nm〕帯の基本波を入射された波長変換素子
は、非線形光学効果により波長400〔nm〕帯の高調
波を出射させる。この際、高調波は共振器内を共振する
ことがなく、波長変換素子の端面から出射される。した
がって、従来のようなモードコンペティション現象に起
因する出力不安定はなくなり、安定な出力が得ることが
できる。
【0015】また、波長変換素子における位相整合は、
基本波の導波モードと高調波の放射モードとにより行う
。これにより、波長400〔nm〕の高調波を高効率で
発生させることが可能となり、波長800〔nm〕帯の
全領域で位相整合を行うことができるため、波長変換素
子の温度制御等を不要となる。また、光学基板内に希土
類イオンをイオン注入でドーピングすることにより希土
類イオンのドーピング量を制御することができ、また、
光学基板内にプロトン変換処理により光導波路を形成す
る。これにより、効率良く波長800〔nm〕帯の基本
波を出射することのできる光学基板を得ることができる
。
基本波の導波モードと高調波の放射モードとにより行う
。これにより、波長400〔nm〕の高調波を高効率で
発生させることが可能となり、波長800〔nm〕帯の
全領域で位相整合を行うことができるため、波長変換素
子の温度制御等を不要となる。また、光学基板内に希土
類イオンをイオン注入でドーピングすることにより希土
類イオンのドーピング量を制御することができ、また、
光学基板内にプロトン変換処理により光導波路を形成す
る。これにより、効率良く波長800〔nm〕帯の基本
波を出射することのできる光学基板を得ることができる
。
【0016】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の短波長光源の構
成を示す概略図である。なお、図1(b) は波長変換
素子13の詳細を示す図である。図1(a) ,(b)
において、11は赤色半導体レーザ、12は光導波路
(図示せず)を有し希土類イオンとしてTm3+(ツリ
ウムイオン)をドーピングした光学基板、13は光導波
路13aを有した波長変換素子、14,15はミラーで
あり共振器15aとなる。また、16はレンズ、17は
励起光(波長680〔nm〕)、18は基本波となる波
長800〔nm〕の光、19は第2高調波となる波長4
00〔nm〕の光である。
成を示す概略図である。なお、図1(b) は波長変換
素子13の詳細を示す図である。図1(a) ,(b)
において、11は赤色半導体レーザ、12は光導波路
(図示せず)を有し希土類イオンとしてTm3+(ツリ
ウムイオン)をドーピングした光学基板、13は光導波
路13aを有した波長変換素子、14,15はミラーで
あり共振器15aとなる。また、16はレンズ、17は
励起光(波長680〔nm〕)、18は基本波となる波
長800〔nm〕の光、19は第2高調波となる波長4
00〔nm〕の光である。
【0017】図1(a) ,(b) に示すように、赤
色半導体レーザ11と、この赤色半導体レーザ11の出
射した励起光17を集光するレンズ16と、共振器15
aと、この共振器15a内に配置され光導波路を有し希
土類イオンとしてTm3+(ツリウムイオン)をドーピ
ングした光学基板12と、共振器15a内で光学基板1
2の後段(光の出射側)に配置され光導波路13aを有
した波長変換素子13とからなる。そして、赤色半導体
レーザ11より出射した波長680〔nm〕の励起光1
7を光学基板12に入射し、この励起光17により励起
された希土類イオンから放射した波長800〔nm〕の
光を波長変換素子13に基本波18として入射し高調波
に変換して波長400〔nm〕の第2高調波19を出射
するようにしたものである。
色半導体レーザ11と、この赤色半導体レーザ11の出
射した励起光17を集光するレンズ16と、共振器15
aと、この共振器15a内に配置され光導波路を有し希
土類イオンとしてTm3+(ツリウムイオン)をドーピ
ングした光学基板12と、共振器15a内で光学基板1
2の後段(光の出射側)に配置され光導波路13aを有
した波長変換素子13とからなる。そして、赤色半導体
レーザ11より出射した波長680〔nm〕の励起光1
7を光学基板12に入射し、この励起光17により励起
された希土類イオンから放射した波長800〔nm〕の
光を波長変換素子13に基本波18として入射し高調波
に変換して波長400〔nm〕の第2高調波19を出射
するようにしたものである。
【0018】このように構成した短波長光源の各部につ
いて詳細を説明する。先ず、光学基板12について詳し
く述べる。光学基板12は、希土類イオンであるTm3
+をドーピングしたLiNbO3 結晶からなる。Tm
3+のドーピング方法は、Tm3+を含んだメタルイオ
ン源(図示せず)を用い、イオン注入法により、光学基
板12であるLiNbO3 結晶にTm3+を照射して
注入する。イオン注入はタンデム高速エネルギー装置を
用い、Tm3+の照射エネルギーを3〔MeV〕とした
。このような条件でイオン注入を行うことにより、光学
基板12内にドーズ量1×1018〔cm−2〕のTm
3+を基板内深さ1〜10〔μm〕の領域に注入し、そ
の後、温度200〜400〔°C〕の酸素雰囲気中で光
学基板12にアニール処理を施すことにより、イオン注
入時に発生したデフェクトを取り除いた。光学基板12
に対してイオン注入を行うと、注入領域の屈折率が低下
する。そこで、ピロ燐酸によるプロトン交換処理を行う
と、交換された領域の屈折率が向上する。したがって、
イオン注入で希土類イオンをドーピングした後、プロト
ン交換を行うと、ドーピングされた領域が光導波路とな
り、励起光となる赤色半導体レーザ11から出射した波
長680〔nm〕の励起光を閉じ込めることができる。 その結果、パワー密度が高くなり、高効率で波長680
〔nm〕から波長790〔nm〕の励起を行うことがで
きる。
いて詳細を説明する。先ず、光学基板12について詳し
く述べる。光学基板12は、希土類イオンであるTm3
+をドーピングしたLiNbO3 結晶からなる。Tm
3+のドーピング方法は、Tm3+を含んだメタルイオ
ン源(図示せず)を用い、イオン注入法により、光学基
板12であるLiNbO3 結晶にTm3+を照射して
注入する。イオン注入はタンデム高速エネルギー装置を
用い、Tm3+の照射エネルギーを3〔MeV〕とした
。このような条件でイオン注入を行うことにより、光学
基板12内にドーズ量1×1018〔cm−2〕のTm
3+を基板内深さ1〜10〔μm〕の領域に注入し、そ
の後、温度200〜400〔°C〕の酸素雰囲気中で光
学基板12にアニール処理を施すことにより、イオン注
入時に発生したデフェクトを取り除いた。光学基板12
に対してイオン注入を行うと、注入領域の屈折率が低下
する。そこで、ピロ燐酸によるプロトン交換処理を行う
と、交換された領域の屈折率が向上する。したがって、
イオン注入で希土類イオンをドーピングした後、プロト
ン交換を行うと、ドーピングされた領域が光導波路とな
り、励起光となる赤色半導体レーザ11から出射した波
長680〔nm〕の励起光を閉じ込めることができる。 その結果、パワー密度が高くなり、高効率で波長680
〔nm〕から波長790〔nm〕の励起を行うことがで
きる。
【0019】このような光学基板12に赤色半導体レー
ザ11より発振した波長680〔nm〕の励起光17を
レンズ16で集光させた後、光学基板12内のイオン注
入領域に入射させる。すると、光学基板12内にドーピ
ングしたTm3+が上記波長680〔nm〕の励起光1
7を吸収することにより、Tm3+のエネルギー準位が
励起される。すなわち、Tm+3の基底準位の 3H6
準位から 3F3 準位に励起され、フォノンデケイ
により 3H4 準位まで落ち、その準位と 3H6
準位でレーザ遷移となる。これにより、Tm+3は波長
790〔nm〕の光を出射し、2つのミラー14,15
の間で共振して利得を得る。このように発振した光が基
本波18となる。
ザ11より発振した波長680〔nm〕の励起光17を
レンズ16で集光させた後、光学基板12内のイオン注
入領域に入射させる。すると、光学基板12内にドーピ
ングしたTm3+が上記波長680〔nm〕の励起光1
7を吸収することにより、Tm3+のエネルギー準位が
励起される。すなわち、Tm+3の基底準位の 3H6
準位から 3F3 準位に励起され、フォノンデケイ
により 3H4 準位まで落ち、その準位と 3H6
準位でレーザ遷移となる。これにより、Tm+3は波長
790〔nm〕の光を出射し、2つのミラー14,15
の間で共振して利得を得る。このように発振した光が基
本波18となる。
【0020】次に、波長変換素子13について詳しく述
べる。図1(a) および(b) に示す波長変換素子
13の光導波路13aは、強誘電体であるLiNbO3
結晶にプロトン交換処理を用いて形成したものであり
、ピロ燐酸を温度230℃で1時間の熱処理を施したも
のである。 また、光導波路13aの寸法は1〔μm〕×5〔μm〕
×20〔mm〕である。
べる。図1(a) および(b) に示す波長変換素子
13の光導波路13aは、強誘電体であるLiNbO3
結晶にプロトン交換処理を用いて形成したものであり
、ピロ燐酸を温度230℃で1時間の熱処理を施したも
のである。 また、光導波路13aの寸法は1〔μm〕×5〔μm〕
×20〔mm〕である。
【0021】波長変換素子13となるLiNbO3 結
晶の端面により基本波18を入射すると、基本波18は
光導波路13a内を単一モードで伝播し、非線形光学効
果により第2高調波19が発生する。この際の位相整合
を基本波18の導波モードと第2高調波19の放射モー
ドとの間で行うことにより、第2高調波19は結晶内を
放射モードとして伝播し、結晶の端面より角度をもって
出射する。また、基本波18は光導波路13a内を伝播
し、この光導波路13a内を伝播した基本波18は、ミ
ラー14,15により共振するため、基本波18のパワ
ー密度は300〔mW〕の高いものとなる。また、非線
形光学効果による第2高調波発生は基本波18のパワー
密度の2乗に比例するので、高効率な波長変換を実現す
ることができる。これにより、第2高調波のパワー密度
は10〔mW〕となり、従来の1〔mW〕に比較して1
0倍となる。しかも、第2高調波19はミラー14,1
5で構成した共振器15a内を共振することがないため
、従来のようなモードコンペティション現象に起因する
出力不安定性はなくなり、安定した第2高調波18を得
ることができる。
晶の端面により基本波18を入射すると、基本波18は
光導波路13a内を単一モードで伝播し、非線形光学効
果により第2高調波19が発生する。この際の位相整合
を基本波18の導波モードと第2高調波19の放射モー
ドとの間で行うことにより、第2高調波19は結晶内を
放射モードとして伝播し、結晶の端面より角度をもって
出射する。また、基本波18は光導波路13a内を伝播
し、この光導波路13a内を伝播した基本波18は、ミ
ラー14,15により共振するため、基本波18のパワ
ー密度は300〔mW〕の高いものとなる。また、非線
形光学効果による第2高調波発生は基本波18のパワー
密度の2乗に比例するので、高効率な波長変換を実現す
ることができる。これにより、第2高調波のパワー密度
は10〔mW〕となり、従来の1〔mW〕に比較して1
0倍となる。しかも、第2高調波19はミラー14,1
5で構成した共振器15a内を共振することがないため
、従来のようなモードコンペティション現象に起因する
出力不安定性はなくなり、安定した第2高調波18を得
ることができる。
【0022】次に、図1(a) に示す光学基板12に
希土類イオンとしてTm3+(ツリウムイオン)にEr
3+(エルビウムイオン)を添加したイオンをイオン注
入によりドープした場合を説明する。図2はTm3+お
よびEr3+の準位を示した図である。図2において、
41は波長650〔nm〕の励起光源、42はフォノン
デケイ、43は790〔nm〕または800〔nm〕の
レーザ遷移である。
希土類イオンとしてTm3+(ツリウムイオン)にEr
3+(エルビウムイオン)を添加したイオンをイオン注
入によりドープした場合を説明する。図2はTm3+お
よびEr3+の準位を示した図である。図2において、
41は波長650〔nm〕の励起光源、42はフォノン
デケイ、43は790〔nm〕または800〔nm〕の
レーザ遷移である。
【0023】図2に示すように、光学基板12にTm3
+およびEr3+をドープした場合、半導体レーザから
出射した励起光によりEr3+の 4F9/2 の準位
を励起し、フォノンデケイ42によりEr3+の 4l
9/2 準位とTm3+の 3F3 準位と 3F4
準位のエネルギー蓄積がエネルギートランスファーによ
り可能となるので、効率よい励起が可能となり、また、
Tm3+によりEr3+のESA(Excited S
tate Absorsion)によるグリーン光(5
50〔nm〕)は抑えられる。
+およびEr3+をドープした場合、半導体レーザから
出射した励起光によりEr3+の 4F9/2 の準位
を励起し、フォノンデケイ42によりEr3+の 4l
9/2 準位とTm3+の 3F3 準位と 3F4
準位のエネルギー蓄積がエネルギートランスファーによ
り可能となるので、効率よい励起が可能となり、また、
Tm3+によりEr3+のESA(Excited S
tate Absorsion)によるグリーン光(5
50〔nm〕)は抑えられる。
【0024】以上、実施例によれば、赤色半導体レーザ
11により出射した波長680〔nm〕の励起光17に
より光学基板12内にドーピングした希土類イオンを励
起させることによって、波長800〔nm〕帯の基本波
18を出射させる。この際、光学基板12の光導波路は
、赤色半導体レーザ11より出射した励起光17を閉じ
込める。したがって、高効率で希土類イオンの励起を行
うことができ、パワー密度の高い基本波18を得ること
ができる。
11により出射した波長680〔nm〕の励起光17に
より光学基板12内にドーピングした希土類イオンを励
起させることによって、波長800〔nm〕帯の基本波
18を出射させる。この際、光学基板12の光導波路は
、赤色半導体レーザ11より出射した励起光17を閉じ
込める。したがって、高効率で希土類イオンの励起を行
うことができ、パワー密度の高い基本波18を得ること
ができる。
【0025】また、波長800〔nm〕帯の基本波を入
射された波長変換素子13は、非線形光学効果により波
長400〔nm〕帯の第2高調波19を出射させる。こ
の第2高調波19はミラー14,15で構成した共振器
15a内を共振することがなく、波長変換素子13の端
面より出射される。したがって、従来のようなモードコ
ンペティション現象に起因する出力不安定はなくなり、
安定な出力が得ることができる。
射された波長変換素子13は、非線形光学効果により波
長400〔nm〕帯の第2高調波19を出射させる。こ
の第2高調波19はミラー14,15で構成した共振器
15a内を共振することがなく、波長変換素子13の端
面より出射される。したがって、従来のようなモードコ
ンペティション現象に起因する出力不安定はなくなり、
安定な出力が得ることができる。
【0026】また、光学基板12内に希土類イオンをイ
オン注入でドーピングすることにより希土類イオンのド
ーピング量を制御することができ、また、光学基板12
内にプロトン変換処理により光導波路を形成する。これ
により、効率良く波長800〔nm〕帯の基本波を出射
することのできる光学基板12を得ることができる。ま
た、波長変換素子13による位相整合法は、基本波18
の導波モードと第2高調波19の放射モードとの間で行
う。これにより、波長400〔nm〕の第2高調波19
を高効率で発生することが可能となり、800〔nm〕
帯の全領域で位相整合が取れるため、波長変換素子13
の温度制御等は不要となる。
オン注入でドーピングすることにより希土類イオンのド
ーピング量を制御することができ、また、光学基板12
内にプロトン変換処理により光導波路を形成する。これ
により、効率良く波長800〔nm〕帯の基本波を出射
することのできる光学基板12を得ることができる。ま
た、波長変換素子13による位相整合法は、基本波18
の導波モードと第2高調波19の放射モードとの間で行
う。これにより、波長400〔nm〕の第2高調波19
を高効率で発生することが可能となり、800〔nm〕
帯の全領域で位相整合が取れるため、波長変換素子13
の温度制御等は不要となる。
【0027】また、従来の半導体レーザの出射光を直接
波長変換することより得た出射光に比べると、実施例の
短波長光源は出射光のスペクトル線幅が狭く、コヒーレ
ント性に優れている。また、光学基板12にTm3+お
よびEr3+をドープすることにより、Tm3+により
Er3+からのグリーン光(550〔nm〕)の発生を
抑制し、高効率に励起することができる。
波長変換することより得た出射光に比べると、実施例の
短波長光源は出射光のスペクトル線幅が狭く、コヒーレ
ント性に優れている。また、光学基板12にTm3+お
よびEr3+をドープすることにより、Tm3+により
Er3+からのグリーン光(550〔nm〕)の発生を
抑制し、高効率に励起することができる。
【0028】なお、波長変換素子13は、位相整合を基
本波の導波モードと第2高調波の放射モードとの間で行
うものを用いたが、イオン注入により光導波路を形成し
、位相整合を基本波の導波モードと、高調波の導波モー
ドとの間で行うものを用いても良い。このような構造の
波長変換素子を図3に示す。図3に示すように、LiN
bO3 結晶のz面50に、高速イオン発生装置(例え
ば、TANDEM ION ACCELERATO
R等)より出射されるエネルギー1〔MeV〕〜3〔M
eV〕のOまたはHeイオン51を照射する。これによ
り、表面より深さ1〔μm〕〜2〔μm〕の領域で低屈
折領域52が形成でき、この低屈折領域52と表面との
間の領域が高屈折領域53となり、基本波54がこの領
域内に効率良く閉じ込められる。この際、結晶の複屈折
を温度コントローラなどで調整することにより、基本波
54の位相と高調波55の位相とが整合し、効率良く高
調波55が発生する。
本波の導波モードと第2高調波の放射モードとの間で行
うものを用いたが、イオン注入により光導波路を形成し
、位相整合を基本波の導波モードと、高調波の導波モー
ドとの間で行うものを用いても良い。このような構造の
波長変換素子を図3に示す。図3に示すように、LiN
bO3 結晶のz面50に、高速イオン発生装置(例え
ば、TANDEM ION ACCELERATO
R等)より出射されるエネルギー1〔MeV〕〜3〔M
eV〕のOまたはHeイオン51を照射する。これによ
り、表面より深さ1〔μm〕〜2〔μm〕の領域で低屈
折領域52が形成でき、この低屈折領域52と表面との
間の領域が高屈折領域53となり、基本波54がこの領
域内に効率良く閉じ込められる。この際、結晶の複屈折
を温度コントローラなどで調整することにより、基本波
54の位相と高調波55の位相とが整合し、効率良く高
調波55が発生する。
【0029】また、この実施例では光学基板12および
波長変換素子13を別々に構成したが、これら光学基板
および波長変換素子を同一基板上に形成しても良い。こ
れにより、光学基板と波長変換素子との間の結合ロスを
なくすことができ、さらに基本波のパワー密度を高める
ことができ、光源の作成工程数が少なくなる。また、こ
の実施例では、光学基板12としてLiNbO3 結晶
を用いたが、フッ化物ファイバーでも良く、これにより
、赤色半導体レーザが出射した光の閉じ込め効果を向上
させ高効率で波長800〔nm〕の光を発生させること
ができる。
波長変換素子13を別々に構成したが、これら光学基板
および波長変換素子を同一基板上に形成しても良い。こ
れにより、光学基板と波長変換素子との間の結合ロスを
なくすことができ、さらに基本波のパワー密度を高める
ことができ、光源の作成工程数が少なくなる。また、こ
の実施例では、光学基板12としてLiNbO3 結晶
を用いたが、フッ化物ファイバーでも良く、これにより
、赤色半導体レーザが出射した光の閉じ込め効果を向上
させ高効率で波長800〔nm〕の光を発生させること
ができる。
【0030】また、この実施例では、波長変換素子13
の光導波路13aはプロトン交換処理を用いて形成した
ものであるが、O(酸素)イオンまたはHe(ヘリウム
)イオンのイオン注入法により形成しても良い。
の光導波路13aはプロトン交換処理を用いて形成した
ものであるが、O(酸素)イオンまたはHe(ヘリウム
)イオンのイオン注入法により形成しても良い。
【0031】
【発明の効果】この発明の短波長光源およびその製造方
法によれば、光導波路を有し希土類イオンとして三価の
ツリウム(Tm)イオンドーピングした光学基板に、赤
色半導体レーザより出射した波長650〔nm〕〜69
0〔nm〕の励起光を入射したことにより、光導波路内
に励起光を閉じ込めて希土類イオンを励起させることが
できる。したがって、高効率で希土類イオンの励起を行
うことができ、パワー密度の高い波長800〔nm〕帯
の基本波を得ることができる。また、波長800〔nm
〕帯の基本波を入射された波長変換素子は、非線形光学
効果により波長400〔nm〕帯の高調波を出射させる
。この際、高調波は共振器内を共振することがなく、波
長変換素子の端面から出射される。したがって、従来の
ようなモードコンペティション現象に起因する出力不安
定はなくなり、安定な出力が得ることができる。
法によれば、光導波路を有し希土類イオンとして三価の
ツリウム(Tm)イオンドーピングした光学基板に、赤
色半導体レーザより出射した波長650〔nm〕〜69
0〔nm〕の励起光を入射したことにより、光導波路内
に励起光を閉じ込めて希土類イオンを励起させることが
できる。したがって、高効率で希土類イオンの励起を行
うことができ、パワー密度の高い波長800〔nm〕帯
の基本波を得ることができる。また、波長800〔nm
〕帯の基本波を入射された波長変換素子は、非線形光学
効果により波長400〔nm〕帯の高調波を出射させる
。この際、高調波は共振器内を共振することがなく、波
長変換素子の端面から出射される。したがって、従来の
ようなモードコンペティション現象に起因する出力不安
定はなくなり、安定な出力が得ることができる。
【0032】また、波長変換素子における位相整合は、
基本波の導波モードと高調波の放射モードとにより行う
。これにより、波長400〔nm〕の高調波を高効率で
発生させることが可能となり、波長800〔nm〕帯の
全領域で位相整合を行うことができるため、波長変換素
子の温度制御等を不要となる。また、光学基板内に希土
類イオンをイオン注入でドーピングすることにより希土
類イオンのドーピング量を制御することができ、また、
光学基板内にプロトン変換処理により光導波路を形成す
る。これにより、効率良く波長800〔nm〕帯の基本
波を出射することのできる光学基板を得ることができる
。
基本波の導波モードと高調波の放射モードとにより行う
。これにより、波長400〔nm〕の高調波を高効率で
発生させることが可能となり、波長800〔nm〕帯の
全領域で位相整合を行うことができるため、波長変換素
子の温度制御等を不要となる。また、光学基板内に希土
類イオンをイオン注入でドーピングすることにより希土
類イオンのドーピング量を制御することができ、また、
光学基板内にプロトン変換処理により光導波路を形成す
る。これにより、効率良く波長800〔nm〕帯の基本
波を出射することのできる光学基板を得ることができる
。
【0033】その結果、基本波を高効率かつ安定的に高
調波に波長変換することができ、波長375〔nm〕〜
450〔nm〕帯の青色の出射光を得ることができる。
調波に波長変換することができ、波長375〔nm〕〜
450〔nm〕帯の青色の出射光を得ることができる。
【図1】図1はこの発明の一実施例の短波長光源の構成
を示す概略図である。
を示す概略図である。
【図2】図2はTm3+およびEr3+の準位を示した
図である。
図である。
【図3】図3はこの発明の一実施例の波長変換素子の構
成を示す概略図である。
成を示す概略図である。
【図4】図4は従来の短波長光源の構成を示す概略図で
ある。
ある。
11 赤色半導体レーザ
12 光学基板
13 波長変換素子
13a 光導波路
15a 共振器
17 励起光
18 基本波
19 第2高調波(高調波)
Claims (8)
- 【請求項1】 赤色半導体レーザと、共振器と、この
共振器内に配置され光導波路を有し希土類イオンとして
三価のツリウム(Tm)イオンをドーピングした光学基
板と、前記共振器内で前記光学基板の後段に配置され光
導波路を有した波長変換素子とを備え、前記赤色半導体
レーザより出射した励起光を前記光学基板に入射し、こ
の励起光により励起された前記希土類イオンから放射し
た基本波を前記波長変換素子に入射して高調波に変換す
るようにした短波長光源。 - 【請求項2】 前記希土類イオンが、三価のツリウム
(Tm)イオンに三価のエルビウム(Er)イオンを添
加したものであることを特徴とする請求項1記載の短波
長光源。 - 【請求項3】 前記光学基板がフッ化物ファイバーか
らなることを特徴とする請求項1記載の短波長光源。 - 【請求項4】 前記波長変換素子の波長位相制御方法
が前記基本波の導波モードと前記高調波の放射モードと
によることを特徴とする請求項1記載の短波長光源。 - 【請求項5】 前記波長変換素子の波長位相制御方法
が前記基本波の導波モードと前記高調波の導波モードと
によることを特徴とする請求項1記載の短波長光源。 - 【請求項6】 前記光学基板および前記波長変換素子
が同一基板であることを特徴とする請求項1記載の短波
長光源。 - 【請求項7】 前記波長変換素子の前記光導波路を酸
素(O)またはヘリウム(He)イオンのイオン注入で
形成することを特徴とする請求項1〜6記載の短波長光
源の製造方法。 - 【請求項8】 前記光学基板にイオン注入法により前
記希土類イオンをドーピングし、前記光学基板内にプロ
トン交換処理により前記光導波路を形成することを特徴
とする請求項1〜7記載の短波長光源の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14748391A JPH04369616A (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 短波長光源およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14748391A JPH04369616A (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 短波長光源およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04369616A true JPH04369616A (ja) | 1992-12-22 |
Family
ID=15431419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14748391A Pending JPH04369616A (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 短波長光源およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04369616A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06112576A (ja) * | 1992-09-24 | 1994-04-22 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光増幅器 |
WO2014080520A1 (ja) * | 2012-11-26 | 2014-05-30 | 三菱電機株式会社 | レーザ装置 |
-
1991
- 1991-06-19 JP JP14748391A patent/JPH04369616A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06112576A (ja) * | 1992-09-24 | 1994-04-22 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光増幅器 |
WO2014080520A1 (ja) * | 2012-11-26 | 2014-05-30 | 三菱電機株式会社 | レーザ装置 |
JP5826409B2 (ja) * | 2012-11-26 | 2015-12-02 | 三菱電機株式会社 | レーザ装置 |
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