JPH04367103A - 弾性表面波発振器 - Google Patents

弾性表面波発振器

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JPH04367103A
JPH04367103A JP3168854A JP16885491A JPH04367103A JP H04367103 A JPH04367103 A JP H04367103A JP 3168854 A JP3168854 A JP 3168854A JP 16885491 A JP16885491 A JP 16885491A JP H04367103 A JPH04367103 A JP H04367103A
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JP
Japan
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acoustic wave
surface acoustic
frequency
phase
positive feedback
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JP3168854A
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English (en)
Inventor
Koichiro Misu
幸一郎 三須
Tsutomu Nagatsuka
勉 永塚
Tomonori Kimura
友則 木村
Shiyuuzou Wakou
修三 和高
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、弾性表面波素子,増
幅器等から構成される弾性表面波発振器に関し、特に簡
単な回路構成で高い発振周波数の正弦波信号を出力する
弾性表面波発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来のこの種の弾性表面波発振
器の一例を示しており、例えば、昭和54年度電子通信
学会総合全国大会の2104のpp.8−127または
ザ・ラジオ・アンド・エンジニア、ボリュム47、ナン
バー5(The  Radioand  Engine
er,  Vo1.47,No.5)のpp.209−
216もしくは1977または1976のウルトラソニ
ックス・シンポジウム  プロシーディングス、アイイ
ーイーイー、カタログ・ナンバー76(Ultraso
nics  Symposium  Proceedi
ngs,IEEE,Cat.No.76)のCH112
0−5SUのpp.234−239に記載されている。 図7において、1は弾性表面波素子であり、増幅器2と
共に正帰還回路3を構成している。4は移相器,5は基
準発振器,6は位相比較器であり、正帰還回路3の出力
の発振信号は、端子11を介して取り出す。
【0003】次に従来の技術の動作について説明すると
、周波数Fにおける弾性表面波素子1を通過する発振信
号の通過位相をφs、通過損失をLs、増幅器2の通過
位相をφa、利得をGa、移相器4の通過位相をφp、
通過損失をLp、さらに、端子11を介して正帰還回路
3の外部に発振電力を取り出すことにより生じる損失分
をLoとすると、正帰還回路3により構成される発振ル
ープのループ位相及びループ利得が、以下に示す2つの
条件を満足するときに、正帰還回路3で周波数Fの発振
が生じる。 条件1:φs+φa+φp=360・n(単位:度)条
件2:Ls+Lp+Lo≦Ga      (単位:d
B)ここで、nは整数である。
【0004】弾性表面波素子1は、中心周波数Fs付近
に極めて狭い発振信号の通過域を有し、かつ、通過位相
が急峻に変化する特性を有している。通常、弾性表面波
素子1の負荷Qは数百から数千程度以上の値を有してい
るから、通過帯域幅は通過域を形勢する周波数Fsの数
百分の1から数千分の1以下の値となる。したがって、
弾性表面波素子1の通過帯域幅程度の周波数範囲では、
増幅器2や移相器4のの周波数による通過位相φa、φ
pの変化量は極めて小さく、ほとんど一定の値を示すと
考えることができる。一方、弾性表面波素子1の通過位
相φsは通過帯域幅の中で、急峻な変化を示すため、正
帰還回路3の位相条件、すなわち、条件1を満足する発
振周波数Fも極めて狭い周波数の範囲に限定される。し
たがって、発振周波数Fは、弾性表面波素子1の中心周
波数Fsに極めて近い範囲に限定される。そして、正帰
還回路3の移相器4の通過位相φpを外部信号によって
可変させることにより、正帰還回路3での位相条件を満
足する発振周波数Fの値をわずかに変化させることがで
きる。
【0005】正帰還回路3での発振信号の周波数Fは、
移相器4の通過位相φpを一定値に固定させても、弾性
表面波素子1や増幅器2等のわずかな温度変化や経時変
化による通過位相φsやφaの変化によって変化してし
まう。このため、このような発振周波数Fの不安定性を
解消するために、発振周波数の極めて安定した水晶発振
器などを用いて構成した基準発振器50からの信号と正
帰還回路3の発振信号とを、位相比較器6に入力し、正
帰還回路3の発振信号の周波数Fが、基準発振器5から
の基準信号の周波数と同じになるように、位相同期制御
している。すなわち、正帰還回路3内の発振信号の位相
が、基準発振器5からの基準信号の位相とずれを生じた
場合に、そのずれ量に対応した制御信号を移相器4に印
加し、移相器4の通過位相φpを変化させることにより
、正帰還回路3のループ位相を制御し、正帰還回路3の
発振信号の周波数Fが、基準発振器5からの基準信号に
一致するように制御している。
【0006】上記で示したような従来の弾性表面波発振
器では、正帰還回路3内の発振信号の周波数Fと弾性表
面波素子1が通過域を構成する周波数Fsとは、ほとん
ど同じであることが必要である。したがって、弾性表面
波素子1の通過域の周波数Fsの実現可能な範囲が、従
来のこの種の弾性表面波発振器における発振信号の周波
数Fの実現可能な範囲であった。弾性表面波素子1は、
通過域となる周波数Fsにおける弾性表面波の波長に比
例した線幅を有する金属薄膜によって構成されるため、
弾性表面波素子1の通過域の周波数Fsは、その金属薄
膜の線幅の加工限界によって、実現可能な周波数の範囲
が決まる。現在の技術では、上記金属薄膜の線幅は、1
μm前後が微細加工の限界であるため、弾性表面波素子
1の通過域の周波数Fsは、1GHzから2GHz程度
が実現可能な値の上限となる。
【0007】さらに、基準発振器5を構成する水晶発振
器の発振周波数についても、加工上の理由から実現可能
な周波数に限界があり、200MHz程度が上限である
。位相比較器6で比較される正帰還回路3内の発振信号
の周波数と比較の基準とする基準発振器5からの安定し
た基準信号の周波数とは、上記位相同期回路が安定に動
作している状態では、同じ周波数となる。したがって、
正帰還回路3内の発振信号の周波数と、基準発振器5か
らの基準信号の周波数とは、ほぼ同じ値であることが必
要となる。しかし、弾性表面波素子1と基準発振器5を
構成する水晶発振器9とは、実現可能な周波数が異なる
。このため、実際の弾性表面波発振器では、図8に示す
ように、分周器7を用いて、正帰還回路3からの周波数
Fで発振している信号を基準発振器5からの基準信号と
同じ周波数まで分周して、移相器4に入力する方法、ま
たは、図9に示すように、逓倍器8を用いて水晶発振器
9からの信号を逓倍して、基準発振器50を構成する方
法が用いられてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来のこの
種の弾性表面波発振器では、分周器7または逓倍器8の
ような回路要素が必要となるために、発振回路が複雑に
なる上、弾性表面波素子1、水晶発振器9、分周器7ま
たは逓倍器8等が機能することができる周波数の制限に
よって、高い周波数での発振回路を実現できない問題が
あった。
【0009】この発明は、上記の問題点を解決するため
になされたものであり、分周器の分周次数または逓倍器
の逓倍次数を低くすること、もしくは分周器または逓倍
器をなくすことによって、分周器及び逓倍器によって発
振器の性能が制限されることを抑え、高い周波数での発
振回路を簡単な回路で構成できる弾性表面波発振器を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この第1の発明に係る弾
性表面波発振器では、図1で示すように、弾性表面波素
子1における発信信号の通過周波数帯の周波数の通過を
阻止し、かつ弾性表面波素子1における発振信号の通過
周波数帯の2以上の整数倍の周波数を通過させるフィル
タ10を正帰還回路3の出力側に設けた。第2の発明に
係る弾性表面波発振器では、図4で示すように、位相制
御手段(移相器4)に可変容量ダイオード17を用いた
。第3の発明に係る弾性表面波発振器では、図5で示す
ように、位相制御手段及び増幅器を、ディアル電界効果
トランジスタ18を用いた位相・増幅制御回路21で構
成した。第4の発明に係る弾性表面波発振器では、図6
で示すように、第1の増幅器(増幅器2)にさらに第2
の増幅器(増幅器20)を正帰還回路3内に直列に設け
た。
【0011】
【作用】上記のように構成された弾性表面波発振器では
、正帰還回路内で弾性表面波素子の発振信号の通過域で
ある周波数Fで発振が生じている。このとき、位相制御
手段には、従来のこの種の弾性表面波発振器と同様に、
正帰還回路の発振信号と基準発振器からの基準信号を入
力する。このとき、正帰還回路内の増幅器では、常に発
振信号の周波数Fの整数倍の周波数の信号も高調波とし
て発生している。この第1の発明に係る弾性表面波発振
器では、上記弾性表面波素子における発信信号の通過周
波数帯の周波数の通過を阻止し、かつ、上記弾性表面波
素子の通過周波数帯の2以上の整数倍の周波数を通過さ
せるフィルタを正帰還回路の出力側に設け、このフィル
タを介して上記正帰還回路の発振信号を取り出している
。したがって、正帰還回路の周波数Fの発振信号は、基
準発振器からの基準信号と位相同期されて安定化され、
正帰還回路内で発振を継続する。このとき、増幅器で発
生した高調波も、安定化された周波数Fの発振信号と同
様に安定化されており、上記弾性表面波素子の通過周波
数帯の2以上の整数n倍の周波数n・Fを通過させるフ
ィルタで、通過可能な周波数の高調波のみを発振器出力
として取り出すことができる。このとき、発振器出力と
して取り出した信号の周波数を基準にすると、弾性表面
波素子の発振信号の通過域である周波数は、発振器出力
のn分の1の周波数であり、したがって、位相比較器へ
入力する信号の周波数も発振器出力のn分の1の周波数
を使用することになる。この第2の発明に係る弾性表面
波発振器では、位相制御手段に可変容量ダイオードを用
い、この可変容量ダイオードの静電容量を変化させるこ
とで、正帰還回路の発振信号の通過位相を変化させる。 この第3の発明に係る弾性表面波発振器では、位相制御
手段及び増幅器を、デュアル電界効果トランジスタを用
いた位相・増幅制御回路で構成している。このため、デ
ュアル電界効果トランジスタの一方のゲートに正帰還回
路の発振信号を入力して増幅器として動作させるととも
に、他方のゲートに制御信号を入力して位相制御手段と
して動作させる。この第4の発明に係る弾性表面波発振
器では、第1の増幅器に加えて、第2の増幅器を正帰還
回路内に直列に設けることにより、正帰還回路内の利得
を大きくして、高い周波数の大きな発振器出力を得る。
【0012】
【実施例】図1は、第1の発明の弾性表面波発振器の一
実施例を示すブロック図である。図1において、4,5
,6は位相制御手段であり、1は弾性表面波素子、2は
増幅器、3は正帰還回路、4は移相器、5は基準発振器
、6は位相比較器、10はフィルタである。弾性表面波
素子1は、従来と同様に増幅器2と、正帰還回路3を構
成している。基準発振器5は、水晶発振器のみから構成
されるか又は水晶発振器と逓倍次数の低い逓倍器とから
構成され、常に一定の周波数の基準信号を出力する。 位相比較器6は、基準発振器5からの基準信号と正帰還
回路3の発振信号との位相を比較して、移相器4を制御
する。移相器4は位相比較器6の出力に応じて正帰還回
路3のループ位相を制御する。
【0013】フィルタ10は、正帰還回路3の出力側に
設けられ、正帰還回路3の出力の端子11からの、弾性
表面波素子1における発信信号の通過周波数帯の周波数
の通過を阻止し、かつ、弾性表面波素子1における発信
信号の通過周波数帯の2以上の整数倍の周波数を通過さ
せる。
【0014】この弾性表面波発振器の、移相器4、増幅
器2、位相比較器6及び基準発振器5は、すべて弾性表
面波素子1における発信信号の通過周波数帯の周波数F
で動作している。また、正帰還回路3で発振している発
振信号は、端子11、フィルタ10を介して発振電力と
して取り出される。
【0015】次に、第1の発明の実施例の動作について
説明する。上記のように構成された弾性表面波発振器で
は、周波数Fで発振している基準発振器5からの基準信
号と位相同期された信号とが、正帰還回路3内で発振信
号として存在している。正帰還回路3の発振信号を取り
出す端子11には、周波数Fの発信信号を阻止するフィ
ルタ10が接続されているため、周波数Fの発振信号は
正帰還回路3内に閉じ込められて発振を継続している。 この周波数Fの発振信号は、基準発振器5と位相同期し
ているため、周波数が安定している。このとき、正帰還
回路3内の増幅器2は、飽和状態で動作しているため、
強い非線形性があり、増幅器2では、周波数Fの発信信
号に対して整数倍の周波数の発信信号も、高調波として
発生している。例えば、これらの高調波のうち、周波数
Fの5倍の周波数の信号のみがフィルタ10を通過でき
る場合、周波数5・Fの信号のみが発振器出力としてフ
ィルタ10から取り出すことができる。この周波数5・
Fの高調波信号も、また、基準発振器5と位相同期され
た周波数Fの発振信号と、完全に同期して発生するため
に、周波数は安定化している。
【0016】したがって、この弾性表面波発振器の、弾
性表面波素子1、移相器4、位相比較器6及び基準発振
器5が周波数Fにて動作している場合でも、正帰還回路
3からの発振器出力は周波数Fの5倍の周波数5・Fを
得ることが可能であり、従来のこの種の弾性表面波発振
器に比較して、極めて高い周波数の発振器出力を得るこ
とが可能となる。例えば、弾性表面波発振器の発振器出
力が500MHzである場合には、弾性表面波素子1や
基準発振器5の周波数は100MHzでよいため、10
0MHzの水晶発振器のみで基準発振器5を構成するこ
とができるようになり、基準発振器5内の水晶発振器と
直列に接続された逓倍器をなくすことが可能となる。こ
の結果、回路構成を簡単にすることも可能となり、弾性
表面波発振器における高い周波数の発振器出力を簡単な
構成で実現することが可能となる。
【0017】また、逓倍器をなくすことができなくても
、従来のこの種の弾性表面波発振器と比べて、逓倍器の
逓倍次数を小さくすることができる。逓倍器は、高調波
を発生させる機構と所要の高調波のみを取り出すための
フィルタとから構成されているため、逓倍次数が小さく
なると、所要の高調波の周波数に対する他の高調波との
周波数の差を大きくすることが可能となり、所要の高調
波のみを取り出すためのフィルタの周波数帯域外での減
衰をゆるやかにすることができ、その結果、所要の高調
波のみを取り出すためのフィルタの段数を低減し、構成
を簡単にすることが可能となる。
【0018】図2は図1の実施例の第1の応用例を示す
ブロック図である。この実施例では、正帰還回路3の発
振信号を分周器7を介して位相比較器6に入力している
。この場合には、分周器7の分周次数をmとし、正帰還
回路3内の発振信号の周波数をFとすると、位相比較器
と基準発振器5は周波数F/mにて動作している。この
ような構成の場合には、基準発振器5は、水晶発振器の
みから構成され、水晶発振器と直列に接続される逓倍器
を省略して、回路構成を簡単にする場合が多い。この発
明に係る弾性表面波発振器では、従来の技術のように、
たとえ分周器が必要な場合でも、分周器7の分周次数m
を小さくすることが可能となるため、分周器7の回路構
成が簡単になり、この結果、弾性表面波発振器の構成を
簡単にすることができる。
【0019】図3は図1の実施例の第2の応用例を示す
ブロック図である。この実施例では、位相比較器6に入
力する正帰還回路3の発振信号を、弾性表面波素子1の
出力から取り出しており、位相比較器6に入力する正帰
還回路3内の発振信号の取り出し位置は正帰還回路内の
任意の位置でよい。
【0020】図4は、第2の発明の実施例を示す弾性表
面波発振器の移相器を、可変容量ダイオードを用いて構
成した場合の基本回路図であり、各ブロックの構成につ
いては図1と同じである。図4において、12はバイポ
ーラトランジスタ、13は抵抗、14はコンデンサ、1
5はリアクトル、16は電源、17は可変容量ダイオー
ドである。増幅器2は、バイポーラトランジスタ12と
、抵抗13と、コンデンサ14と、リアクトル15と、
電源16とから構成されている。バイポーラトランジス
タ12は、高調波が発生しやすいように、バイアス条件
を設定している。すなわち、通常はベースに接続された
2つの抵抗13によって、ベースの電位を電源16の電
圧Vccの約2分の1に設定することが多いが、ベース
の電位を電源16の電圧Vccの2分の1よりも少なく
したり、あるいは、より電源16の電圧Vccに近い値
に設定して、ベースに入力する信号が飽和しやすくなる
ようにして、高調波の電力レベルを大きくするように設
定する。これにより、正帰還回路3での弾性表面波素子
1の通過域の周波数Fの信号に対する、高調波n・Fの
電力レベルが増大し、弾性表面波発振器の発振出力の電
力レベルを増大させることができる。
【0021】移相器4は、2つのリアクトル15と、可
変容量ダイオード17の簡単な回路で構成され、この可
変容量ダイオード17のカソード側は位相比較器6及び
2つのリアクトル15の接続点と接続され、可変容量ダ
イオード17のアノード側は設置されている。この移相
器4は、位相比較器6からの制御信号により、可変容量
ダイオード17の静電容量を変化させることで、発振信
号の通過位相を変化させる。フィルタ10は、コンデン
サ14と、リアクトル15とから構成される帯域通過形
のフィルタである。ここで位相比較器6や基準発振器5
は、従来のこの種の弾性表面波発振器に使用されている
ものを用いる。
【0022】図5は第3の発明の実施例を示す弾性表面
波発振器にデュアル電界効果トランジスタ(ディアルF
ET)を用いて構成した場合の基本回路図である。図5
において、18はデュアル電界効果トランジスタであり
、21は位相・増幅制御回路である。位相・増幅制御回
路21は抵抗13と、コンデンサ14と、リアクトル1
5と、デュアル電界効果トランジスタ18とから構成さ
れている。デュアル電界効果トランジスタ18の第1の
ゲートは位相比較器6と接続され、第2のゲートはコン
デンサ14を介して弾性表面波素子1及び位相比較器6
と接続され、ソースは抵抗13とコンデンサ14との並
列回路を介して接地され、ドレインはコンデンサ14を
介して弾性表面波素子1及びフィルタ10と接続されて
いる。この実施例では、正帰還回路3のループ位相を制
御する方法として、デュアルゲート電界効果トランジス
タ18を用いている。デュアルゲート電界効果トランジ
スタ18は、第1と第2の2つのゲートを有するもので
あり、それぞれのゲートに入力した信号を増幅する機能
を有する。同時に、ゲートに印加する信号によって、第
2のゲートとソース間及び第1のゲートとドレイン間に
存在する静電容量を変化させることができるため、これ
らの静電容量の変化により、デュアルゲート電界効果ト
ランジスタ18を通過する信号の位相を変化させること
ができる。すなわち、第2のゲートに正帰還回路3の発
振信号を入力して増幅器として動作させ、第1のゲート
に位相比較器6からの制御信号を入力して移相器4とし
て動作させることにより、正帰還回路3のループ位相を
制御することができる。したがって、この第3の発明で
は、正帰還回路内の位相を制御する手段は、移相器4に
限らず、任意の場合に適用できる。
【0023】なお、上記説明では、弾性表面波素子の発
振信号の周波数Fの通過域に対して周波数Fの5倍の周
波数に通過域を有するフィルタ10を介して、正帰還回
路3内の発振出力を取り出す場合について説明したが、
この第3の発明は上記説明の場合に限らない。したがっ
て、フィルタ10の通過周波数は、弾性表面波素子の2
以上の整数倍であれば効果は同じである。さらに、フィ
ルタ10は、コンデンサ14とインダクタ15とから構
成される場合のみではなく、弾性表面波素子1の通過域
の周波数を阻止し、弾性表面波発振器として必要な周波
数を通過させる機能を有するフィルタであれば、いかな
る構成のフィルタでも適用できる。また、この第3の発
明に係る弾性表面波発振器では、弾性表面波素子1を圧
電体基板表面にエネルギーを集中させて伝搬する弾性波
を用いた素子を総称して指しており、例えば、レーリー
波以外にも、SH波,漏洩弾性表面波,基板表面にエネ
ルギーを集中させて伝搬するバルク波を用いた素子のこ
とをまとめて総称している。
【0024】図6は第4の発明の実施例を示す弾性表面
波発振器に増幅器を追加した場合のブロックである。図
6において、20は第2の増幅器としての増幅器であり
、第1の増幅器としての増幅器2と同様に、信号を増幅
する機能をもつ。増幅器20は弾性表面波素子1の出力
と移相器4との間に直列に設けられている。この実施例
では、弾性表面波素子1からの出力信号は、増幅器20
を介して移相器4に入力され、再び、増幅器2に入力さ
れている。この場合、弾性表面波素子1と位相器4との
間にある増幅器20は、高調波を発生させなくてもよく
、正帰還回路3内の利得を大きくする。このように、こ
の第4の発明に係る弾性表面波発振器では、正帰還回路
3内の増幅器2は複数個の場合にも適用することができ
、増幅器2と移相器4と弾性表面波素子1の配置順序が
任意の場合に適用できる。また、増幅器20は信号を増
幅する機能があればよく、増幅器の形式が任意の場合に
適用できる。
【0025】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、弾性
表面波素子の発振信号の通過周波数帯の周波数通過を阻
止し、かつ、上記弾性表面波素子の通過周波数帯におけ
る2以上の整数倍の周波数を通過させるフィルタを具備
しているので、発振器出力の周波数の整数分の1の周波
数で動作する弾性表面波素子、位相比較器及び基準発振
器を用いて構成することができ、基準発振器の周波数と
正帰還回路内の発振信号とを位相同期させる周波数を低
く設定することができるため、分周器の分周次数または
逓倍器の逓倍次数を低くすること、分周器又は、逓倍器
をなすことが可能となり、分周器や逓倍器によって発振
器の性能が制限されることを抑え、所要の特性を簡単な
回路で実現できる効果がある。第2の発明によれば、位
相制御手段に可変容量ダイオードを用いたため、位相制
御手段を簡単な回路で構成できる効果がある。第3の発
明によれば、位相制御手段の一部と増幅器とをデュアル
電界効果トランジスタを用いた位相・増幅制御回路とし
たため、位相制御手段及び増幅器を少ない部品で構成で
きる効果がある。第4の発明によれば、正帰還回路にさ
らに増幅器を直列に設けることにより、高い周波数で大
きな発振器出力が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この第1の発明の弾性表面波発振器の一実施例
を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例の第1の応用例を示すブロック図
である。
【図3】図1の実施例の第2の応用例を示すブロック図
である。
【図4】この第2の発明の弾性表面波発振器における移
相器に可変容量ダイオードを用いた場合の基本回路図で
ある。
【図5】この第3の発明の弾性表面波発振器における増
幅器,移相器に電界効果トランジスタを用いた場合の基
本回路図である。
【図6】この第4の発明の弾性表面波発振器における正
帰還回路にさらに増幅器を加えた場合の基本回路図であ
る。
【図7】従来の弾性表面波発振器を示すブロック図であ
る。
【図8】分周器を使用した従来の弾性表面波発振器を示
すブロック図である。
【図9】図8の基準発振器を詳細に示す図である。
【符号の説明】
1  弾性表面波素子 2  増幅器 3  正帰還回路 4  移相器 5  基準発振器 6  位相比較器 10  フィルタ 17  可変容量ダイオード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  弾性表面波素子と増幅器とで構成した
    正帰還回路と、基準発振器の基準信号と上記正帰還回路
    の発振信号との位相を位相比較器で比較して、上記位相
    比較器の出力に応じて上記正帰還回路のループ位相を変
    化させる位相制御手段とを備えた弾性表面波発振器にお
    いて、上記弾性表面波素子における発信信号の通過周波
    数帯の周波数の通過を阻止し、かつ、上記弾性表面波素
    子における発振信号の通過周波数帯の2以上の整数倍の
    周波数を通過させるフィルタを出力側に設けたことを特
    徴とする弾性表面波発振器。
  2. 【請求項2】  上記位相制御手段に、可変容量ダイオ
    ードを用いたことを特徴とする請求項1記載の弾性表面
    波発振器。
  3. 【請求項3】  上記位相制御手段及び上記増幅器を、
    デュアル電界効果トランジスタを用いた位相・増幅制御
    回路で構成したことを特徴とする請求項1記載の弾性表
    面波発振器。
  4. 【請求項4】  弾性表面波素子と第1の増幅器とで構
    成した正帰還回路と、基準発振器の基準信号と上記正帰
    還回路の発振信号との位相を位相比較器で比較して、上
    記位相比較器の出力に応じて上記正帰還回路のループ位
    相を変化させる位相制御手段とを備えた弾性表面波発振
    器において、発振信号を増幅する第2の増幅器を上記正
    帰還回路内に直列に設けたことを特徴とする弾性表面波
    発振器。
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Cited By (2)

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