JPH04361318A - 座標読取装置 - Google Patents

座標読取装置

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JPH04361318A
JPH04361318A JP3136855A JP13685591A JPH04361318A JP H04361318 A JPH04361318 A JP H04361318A JP 3136855 A JP3136855 A JP 3136855A JP 13685591 A JP13685591 A JP 13685591A JP H04361318 A JPH04361318 A JP H04361318A
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coordinate
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signal
induced
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Application number
JP3136855A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Morita
芳行 森田
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Publication of JPH04361318A publication Critical patent/JPH04361318A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ等の外部
装置へ座標入力を行う座標読取装置に関するものである
【0002】
【従来の技術】従来の座標読取装置としては、本出願人
の出願による特開昭52−96825号、および特開昭
55−96411号公報がある。これらの座標読取装置
について簡単に説明する。図14は、従来の座標読取装
置の構成図である。座標読み取り板であるタブレット1
01には複数のループ形状をしたループライン群102
が敷設されている。これらのループライン群102は走
査回路107によって1本ずつ選択される。走査回路1
07の出力は信号処理回路108に接続され、さらにこ
の出力は制御回路109に接続されている。制御回路1
09は、前記走査回路107を順次選択するように走査
信号s108を与えるようにもなっている。
【0003】一方、座標指示器112にはコイル113
が内蔵されており、励磁信号線103によって座標読取
装置本体に内蔵された励磁回路111に接続されている
。以上の構成により座標値は次のように算出される。 座標指示器112はループライン群102上に置かれ、
励磁回路111からの信号によって常に交流磁界を発生
する。制御回路109は走査信号s108を与えて順次
走査回路107を選択していく。この動作を「走査」と
呼んでいる。ループライン群102には、座標指示器1
12の置かれた位置に応じた誘導信号が誘起しているの
で、走査回路107によりループライン群102を選択
することによって、信号処理回路108にはループライ
ンごとの誘導信号s102が順次入力されることになる
。信号処理回路108はこれらの誘導信号の包絡線波形
を発生するようになっている。制御回路109はこの包
絡線波形からループラインごとの誘導信号の振幅を入力
し、振幅を比較演算することによって座標値を求めてい
る。
【0004】このように従来の座標読取装置の特徴は、
複数のループライン群を走査して誘導信号を観測すると
いうところにある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の座標読
取装置では、タブレット全面の走査を行うために走査回
路には多数のアナログスイッチ等の電子的スイッチを用
いなければならず、コストアップの要因となっていた。 さらに誘導信号を検出するためには多くのループライン
を切り替える必要があり位置検出が高速化できないとい
う問題があった。
【0006】本発明は、従来の座標読取装置における以
上の問題点を解決するためになされたものであり、その
目的は走査することなく座標値を算出できる座標読取装
置を実現することを主目的とし、これによって座標読取
装置、特にタブレットのコストダウン、位置検出の高速
化をねらったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、座標検出方向に沿って幅を漸次増加ある
いは減少させて敷設した第1の検出ラインと、幅の増加
傾向を第1の検出ラインとは逆にして敷設した第2の検
出ラインと、さらに座標検出方向に等間隔に、かつ座標
検出方向と直交する方向に平行に敷設された導体線群を
つづら折れ状に接続したm本(mは奇数)の第3の検出
ライン群のそれぞれを、この1本の検出ラインを構成す
る導体線群の間隔の2n/m(0≦n≦m)のずれをも
って敷設してタブレットとなし、このように構成したタ
ブレットと座標指示器とによって座標読取装置を構成し
、検出ライン群と座標指示器との間の電磁結合により検
出ライン群に誘起する誘導信号をもとに座標指示器が置
かれた位置を算出するようになした。
【0008】
【作用】このように構成した座標読取装置によれば、座
標指示器とタブレットに敷設した検出ライン群との間の
電磁結合によって検出ライン群には誘導信号が誘起する
。第1および第2の検出ラインは座標検出方向の全座標
検出範囲にわたってその幅を増減させて敷設してあるの
で、これらの検出ラインに誘起する誘導信号の大きさは
全座標検出範囲における座標指示器が置かれた位置に応
じたものとなっている。
【0009】一方、第3の検出ライン群はつづら折れ形
状でタブレット全面を覆い、しかもそれぞれが少しずつ
ずらして敷設してあるため、座標指示器が置かれた位置
に応じて各検出ラインでは異なった誘導信号が観測され
るので、各検出ラインの誘導信号の振幅を演算すること
によって詳細な座標値を求めることができる。以上のよ
うにそれぞれの誘導信号の大きさを観測することによっ
て、タブレットの全座標検出範囲において座標指示器の
置かれた詳細な位置を算出することができる。
【0010】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1ないし図12に
基づき説明する。まず、構成について説明する。図1は
本発明による座標読取装置の構成図である。なお、以下
の説明においては説明を簡単にするために一次元の座標
読取装置について説明する。
【0011】図1において、12は座標指示器であり、
コイル13を内蔵している。コイル13は励磁回路11
に接続されている。励磁回路11はコイル13に交流信
号である励磁信号s1を与えるものである。励磁信号s
1はたとえば614.4kHz程度の交流信号である。 ただし、この信号はこの周波数に限定されるものでなく
、基本的にはコイル13と後述する検出ライン群との間
に電磁結合作用を発生させる信号であればよい。
【0012】1はタブレットであり、複数の検出ライン
群が敷設されている。検出ライン群の構成について図2
をもとにして説明する。図2(a)は第1の検出ライン
2と第2の検出ライン3を示したものである。第1の検
出ライン2は座標検出方向に沿って幅を減少させて敷設
した検出ラインを座標検出方向とは直角方向に複数設け
、それぞれの検出ラインを接続して1本の検出ラインと
したものである。
【0013】第2の検出ライン3は第1の検出ライン2
と幅の増減方向を逆にしたもので構成のしかたは同じで
ある。座標検出方向に沿って幅を増加させて敷設してあ
る。これらの検出ラインは後に説明するように座標指示
器12の全座標検出範囲におけるおおまかな位置を求め
るためのものである。これらの検出ラインには前記座標
指示器12のコイル13が発生する交流磁界によってそ
れぞれ誘導信号s2、s3が誘起する。
【0014】図2(b)は第3の検出ライン群を示した
ものである。この実施例では第3の検出ライン群として
3本の検出ラインを敷設したものとした。これらは第3
の検出ライン4、第4の検出ライン5、第5の検出ライ
ン6である。各検出ラインは同じ構造をしており、1本
の検出ラインは座標検出方向と直交する方向に複数の導
体線を平行に間隔dで敷設し端部をつづら折れ状に接続
したものである。3本の検出ラインは基準となる検出ラ
インと、それに対して残り2本をそれぞれ間隔dの2/
3、4/3のずれを設けて敷設する。後の説明のために
、となりあう2本の検出ラインの導体線間隔を検出ライ
ンピッチと称しpで表すことにする。ちなみに本実施例
ではp=2d/3の関係になっている。
【0015】これらの検出ラインは後に説明するように
、座標指示器12の詳細な位置を求めるためのものであ
る。これらの検出ラインには前記座標指示器12のコイ
ル13が発生する交流磁界によってそれぞれ誘導信号s
4、s5、s6が誘起する。これらの検出ライン群は切
替回路7に接続されている。切替回路7はアナログスイ
ッチ等の電子的スイッチ素子で構成されており、第1の
検出ライン2ないし第5の検出ライン6の一本を信号処
理回路8に接続するものである。
【0016】信号処理回路8は各検出ラインに誘起した
誘導信号s2ないしs6を入力し、その包絡線信号s7
を発生する機能を有する回路である。構成の一例を図3
に示す。この回路は一般的なAM検波回路であり、増幅
回路81、整流回路82、フィルタ回路83で構成され
る。信号処理回路8の出力は演算回路9に接続されてい
る。演算回路9は誘導信号の包絡線信号s7を入力し、
座標値を算出する機能を有するものである。包絡線信号
s7を入力する入力部はA/D変換器となっており、包
絡線信号s7の電圧値をデジタル量として読み込むよう
になっている。
【0017】制御回路10は動作の制御を行うもので切
替回路7に切替信号s8を与えるように接続されている
。次に、動作の説明の前に、座標指示器12の位置と上
記検出ラインに誘起する誘導信号との関係について説明
しておく。例としておおまかな位置を検出するための第
1の検出ライン2と詳細な位置を検出するための第3の
検出ライン4について説明する。
【0018】まず、おおまかな位置を検出するための第
1の検出ライン2について説明する。図4に示すように
コイル13が第1の検出ライン2の幅の広い領域、図4
(a)の点aに置かれていると、コイル13の発生する
磁束のうち検出ライン内部を貫通する磁束は比較的多く
、その結果、検出ラインに誘起する誘導信号s2の振幅
は大きくなる。そして座標検出方向に沿ってコイル13
が移動するに従い誘導信号s2の振幅は小さくなってい
く。
【0019】このように誘導信号s2の振幅はコイル1
3の置かれた位置の位置情報を有している。本座標読取
装置はこの性質を利用して誘導信号の振幅からおおまか
な位置を算出しようとするものである。ただし、検出ラ
インに誘起する誘導信号の振幅は上記のように位置だけ
で変化するものではない。高さによっても大きく変動し
てしまうことは明かであり、座標値の算出にあたっては
高さやその他の変動を除去する必要があった。2本の検
出ラインを設けたのはそのためであって、2本の検出ラ
インに誘起した誘導信号を演算することによって高さの
変動を除去した座標値として求めている。
【0020】また、上記のように検出ラインの幅をかえ
ることによって誘導信号の大きさをかえるようにするの
であれば、1本の検出ラインの要素、つまり3角形の検
出ラインでいいはずである。しかし1本では座標検出方
向と直角方向にコイル13が移動した場合にも誘導信号
の振幅が変動してしまうことは明かである。検出ライン
を座標検出方向と直角方向に複数接続しているのは、直
角方向への移動の影響を除去することを目的としている
のである。これは二次元の座標読取装置を構成する場合
には必要な構成である。
【0021】次に、詳細な位置を検出するための第3の
検出ライン4について説明する。図5(a)に示すよう
にタブレット1の読み取り面は第3の検出ライン4とそ
のリターン線によってループコイルが形成される領域2
1とそうではない領域22とが交互に現れる構造になっ
ている。今、コイル13がループコイルとなる領域21
の中央、図の点dに置かれていると、コイル13と第3
の検出ライン4との電磁結合は最も強くなり最大振幅の
誘導信号が発生する。コイル13が座標検出方向に移動
するにつれて結合は弱くなり、領域22の中央、図の点
eでは振幅最小となる。観測によればコイル13の位置
と誘導信号の振幅との関係は図5(b)のようになるこ
とがわかっている。  第4および第5の検出ラインは
第3の検出ラインとはそれぞれ検出ラインピッチpおよ
び2pのずれをもって敷設されているので、コイル13
の位置とそれぞれの誘導信号の振幅との関係は図5(c
)および図5(d)のようになる。
【0022】このように各検出ラインに誘起する誘導信
号の振幅はコイル13の置かれた位置情報を有している
。本座標読取装置はこの特性を利用して誘導信号の振幅
から詳細な位置を算出しようとするものである。次に、
動作について図6のタイミング図をもとに説明する。励
磁回路11は励磁信号s1を常時座標指示器12に与え
ているので、これによってコイル13は常時交流磁界を
発生する(図1参照)。
【0023】座標指示器12がタブレット1上に置かれ
ているとコイル13の発生する交流磁界によってタブレ
ット1の各検出ラインには誘導信号が誘起する。制御回
路10は切替回路7に選択信号s8を与え検出ラインを
順次選択する。この結果、選択された検出ラインに誘起
している誘導信号s2ないしs6は順次信号処理回路8
に入力されることになる。
【0024】なお検出ラインを選択する処理は、図6の
タイミング図では第1の検出ライン2から第5の検出ラ
イン6まで順番に選択していくようになっているが、選
択する順序は本質的な問題ではないので必ずしもこのと
おりに選択する必要はない。各誘導信号は信号処理回路
8で、増幅、検波され包絡線信号s7に変換される。前
述したように信号処理回路8は一般的なAM検波回路で
あり、包絡線信号s7への変換機能については構成から
明かであろう。
【0025】次に誘導信号の包絡線信号から座標を算出
する動作について説明する。本タブレットは全座標検出
範囲でのおおまかな位置と局部的な詳細な位置とを別々
に求めた後に両結果から全座標検出範囲での詳細な位置
を求める。以下、この順で説明をする。まず、全座標検
出範囲でのおおまかな位置を求める方法ついて説明する
【0026】励磁回路11は常時励磁信号s1を座標指
示器12に与えており、これによりコイル13は常時交
流磁界を発生している。制御回路10は、まず切替信号
s8を切替回路7に与え第1の検出ライン2を信号処理
回路8に接続する。座標指示器12がタブレット1上に
置かれていると、第1の検出ライン2には座標指示器1
2との位置関係によって大小する誘導信号s2が誘起し
ているので、この誘導信号s2は切替回路7を通って信
号処理回路8に入力される。信号処理回路8によって誘
導信号s2は増幅、検波され包絡線信号s7に変換され
る。
【0027】演算回路9には包絡線信号s7を入力する
。演算回路9の入力回路は前述したようにA/D変換器
となっていて、包絡線信号s7の大きさをデジタル量で
読み取るようになっている。読み取った電圧値は一旦記
憶しておく。続いて制御回路10は切替信号s8を切替
回路7に与え第2の検出ライン3を信号処理回路8に接
続する。
【0028】第2の検出ライン3に誘起した誘導信号s
3は上記の説明と同様に包絡線信号s7に変換され演算
回路9にその電圧値が読み取られる。演算回路9におい
て座標値は次のように求められる。まず各誘導信号の電
圧を次のように名付ける。 V1・・・第1の検出ライン2の誘導信号s2の電圧V
2・・・第2の検出ライン3の誘導信号s3の電圧次に
これらの電圧値によっておおまかな座標値を求めるため
のQ2なる値を求める。
【0029】   Q2  =  V2  −  V1       
               (式1)このQ2の値
は、図1においてコイル13が座標検出方向とは逆の方
向に置かれている場合、すなわち左側の領域に置かれて
いる場合には負となり、コイル13が座標検出方向に移
動するに従って増加する値である。測定実験によれば、
このようにして求めたQ2はコイル13の位置に対して
ほぼ直線的に対応することがわかっている。また2つの
誘導信号の差をとることによって高さの影響も除去でき
ることがわかっている。
【0030】なお、式1は差をとることを意味している
のであるからV1とV2とは入れ換えてもかまわない。 その場合はコイルの位置とQ2との関係は式1で求めた
場合とは逆の傾向になる。次に、局部的な詳細な位置を
求める方法について説明する。制御回路10は、切替信
号s8を切替回路7に与え第3の検出ライン4から第5
の検出ライン6までを順次信号処理回路8に接続する。
【0031】各検出ラインの誘導信号は検出ラインが順
次選択されるごとに信号処理回路8で包絡線信号s7に
変換され演算回路9に入力される。演算回路9は順次入
力される包絡線信号s7の大きさを比較して、まずコイ
ル13が局部的な領域のどの領域に置かれているかを検
出する。図7によってコイル13の位置と各誘導信号の
大小関係を説明する。
【0032】図7(a)のようにタブレットの一部の領
域に注目すると、この領域は3本の検出ラインによって
6つの領域23ないし28に分割できる。全座標検出範
囲はこの領域の繰り返しとなっている。たとえば領域2
8の右隣の領域は3本の検出ラインの位置関係から領域
23と等価である。領域23ないし28を含む範囲をこ
こでは「局部的な領域」と呼ぶことにする。
【0033】3本の検出ライン群によって座標を算出す
る方法では、全座標検出範囲でコイル13がどこに置か
れているかを検出することはできない。これらの検出ラ
インは局部的な領域内の6つの領域23ないし28のど
こにコイル13が置かれているかを検出するためのもの
である。コイル13がこれらの領域のどこに置かれてい
るかによって各検出ラインの誘導信号の大小関係が変化
する。
【0034】すでに説明したように、コイル13と検出
ラインとの位置関係による誘導信号の振幅の変化は図5
のようであった。この関係からたとえば図7(b)のよ
うにコイル13が領域23に置かれていると、第3の検
出ライン4には最も大きな誘導信号が発生し、第5の検
出ライン6、第4の検出ライン5の順に振幅は小さくな
っていく。図7(b)にはこの大きさの関係を包絡線信
号s7によって示している。
【0035】コイル13が座標検出方向に移動して領域
24に置かれると、誘導信号の大きさは大きい順に第3
の検出ライン4、第4の検出ライン5、第5の検出ライ
ン6の順になる。同様に各領域における誘導信号の大小
関係は表1のようになる。
【0036】
【表1】
【0037】以上のように、誘導信号の大小関係を判断
することによって局部的な領域でのおおまかな位置を検
出することができる。さらに、上記各領域内での詳細な
位置は次のようにして求めるることができる。まず3つ
の包絡線信号について次のように符号を与える。
【0038】 Vp  ・・・最大の信号  ピーク信号と呼ぶVph
・・・中間の信号 Vpl・・・最小の信号 次にこれらによって次のQなる値を求める。     Q=(Vp−Vph)/(Vp−Vpl)  
              (式2)このQの値は、
次のような性質を持つ。
【0039】図8に示すように、コイル13が第4の検
出ライン5の中心、点fに置かれている場合を考える。 このとき、第4の検出ライン5には最大の誘導信号が誘
起しており、この検出ラインを選択すると演算回路9に
はピーク信号Vpが入力される。第3の検出ライン4を
選択した場合にはVpより小さな誘導信号が誘起され、
演算回路9にはVplが入力される。第5の検出ライン
6を選択した場合には同様に演算回路9にはVphが入
力される。第3の検出ライン4と第5の検出ライン6で
は電磁結合の効果は等しく、Vph=Vplとなる。し
たがって式2によりQ=1となる。
【0040】図9に示すようにコイル13が座標検出方
向に移動すると、コイルと検出ラインとの結合は、第3
の検出ライン4、第4の検出ライン5では小さくなり、
逆に第5の検出ライン6では大きくなる。この結果、V
p,Vplは小さくなり、Vphが大きくなって、式2
のQは1より小さな値をとることになる。コイル13が
さらに移動して、図10の位置、すなわち図8の位置よ
り検出ラインピッチpの1/2移動すると、コイルと検
出ラインとの結合は、第4の検出ライン5と第5の検出
ライン6とで等しくなり、Vp=VphとなってQ=0
となる。
【0041】図8の位置から左に移動した場合も同様に
Qを求める。この場合もQの増減傾向は同じ傾向となる
。Qは図11に示すように検出ラインピッチpの1/2
ピッチごとに1から0の間の値をとる値であり、検出ラ
イン間の詳細な位置に1対1に対応する値となる。この
Qの特性をあらかじめ実験によって求めておけば誘導信
号からQを求めることによって検出ライン間の詳細な位
置を求めることができるのである。
【0042】次に、全座標検出範囲において位置を特定
する方法について説明する。すでに求めたQ2と局部的
な領域のおおまかな位置との関係を示すと図12のよう
になる。図は仮に定めた2つの局部的な領域AとB付近
におけるQ2の傾向を示したものである。横軸上の番号
は図7で示した局部的な領域内でのおおまかな位置を示
す領域である。
【0043】今、コイル13が領域Bの領域27に置か
れた場合を考える。まず局部的な領域内での詳細な位置
を求める方法によってコイル13は領域27に置かれて
いると判断される。この段階ではまだ全座標検出範囲で
の位置はわからない。図12では領域Aの27、領域B
の27が全座標検出範囲における位置の候補となる。こ
れらの候補からQ2によって全座標検出範囲での位置を
特定する。Q2は図12に示すようにコイル13が領域
Aに置かれていればQ2A27付近の値に、また領域B
に置かれていればQ2B27付近の値として求められる
はずである。そこで、たとえば両者の中間の値、図では
Q2thをしきい値として定めておき、この値と比較す
ればどちらの領域に置かれているかを特定することがで
きる。そこで同様のしきい値をすべての場合について定
め、判定処理を行うのである。
【0044】Q2の値だけでタブレット全面での位置を
特定するのではなく、局部的な領域内での位置と組み合
わせて判定しているのは次の理由による。実験によれば
Q2は厳密には座標検出方向に沿った位置には直線的に
は対応せず、局部的な領域内での領域23ないし28を
直接特定することはできなかった。しかし、ここで説明
したような方法をとれば、領域Aの27と領域Bの27
を識別すればいいように、一定間隔で現れる領域の識別
をすればよいので、識別はQ2をしきい値と比較するこ
とで特定できるようになる。
【0045】このようにして全座標検出範囲でのおおま
かな位置と、局部的な詳細な位置とが求められたので、
これらから全座標検出範囲での詳細な位置を求めること
ができる。たとえば図12に示した領域23ないし28
を全座標検出範囲にわたって原点から順に番号をつける
。図では領域Aの領域23を0としここから座標検出方
向に順に付番している。この番号の符号をAreaとす
る。そして式3によって座標値を求める。
【0046】   座標値=Area×p/2+f(Q)      
                (式3)    た
だし、Area=1,3,5,・・・または、   座標値=(Area+1)×p/2−f(Q)  
            (式4)    ただし、A
rea=0,2,4,・・・ここで符号を再度説明する
と、 Area  :おおまかな位置 p        :検出ラインピッチf(Q)  :
Qに対応する検出ライン間の詳細な位置以上のようにし
て全座標検出範囲での座標指示器の置かれた位置の詳細
な座標値が求められるのである。
【0047】その他の実施例のいくつかについて簡単に
説明を加える。前記実施例は一次元の座標読取装置につ
いてのものであるが、このように構成した一次元の座標
読取装置を2組設け、それぞれを直交して配置すれば二
次元の座標読取装置が構成できることは容易である。ま
た、前記実施例では詳細な位置を求めるために、3本の
検出ラインを敷設していたが奇数本の検出ラインであれ
ば同様に構成することができる。詳細な説明は省略する
が図13に5本の検出ラインを敷設した実施例を示した
【0048】本発明の主旨は、タブレットを構成する検
出ラインの構成に特徴をもたせ、タブレットを走査しな
くてもタブレット全面において座標指示器による誘導信
号を検出し座標値を求めようとするものである。前記実
施例では、座標指示器13のコイル12に励磁回路11
を接続して励磁信号を与え交流磁界を発生させるように
していたが、この構成は本発明の本質ではない。タブレ
ット1と座標指示器12との間の電磁結合を利用する座
標読取装置は種々提案されており、その結合原理にかか
わる技術は本発明に応用できる。
【0049】たとえば、タブレットに励磁手段を設け、
これから発生する交流磁界を座標指示器を介してタブレ
ットの検出手段と結合させる方式、あるいは、タブレッ
トの励磁手段から発生する交流磁界による誘導信号を座
標指示器で一旦蓄積した後、そのエネルギーを利用して
ふたたび座標指示器から交流磁界を発生させる方式など
がある。これらは座標指示器をタブレットと信号線で接
続する必要のないワイヤレス座標読取装置であるが、こ
れらの座標読取装置においても誘導信号を誘起する検出
ライン構成を前記実施例と同様に構成できる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では座標検
出方向に沿って幅を漸次増加あるいは減少させて、敷設
した検出ラインと複数のつづら折れ形状の検出ラインを
それぞれ少しずつずらして敷設してタブレットを構成し
、これらの検出ライン群と座標指示器との間の電磁結合
により検出ライン群に誘起する誘導信号をもとに座標指
示器が置かれた位置を算出するように座標読取装置を構
成した。
【0051】したがって、従来の座標読取装置のように
タブレットに複数の検出ラインとそれを切り替えるスイ
ッチ手段とを設ける必要がなく、またそれらを走査する
こともなくなったので、座標読取装置、特にタブレット
の構造を簡単にすることができた。また座標の算出を高
速に行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による座標読取装置の一実施例の構成図
である。
【図2】実施例のタブレットの構成図である。
【図3】実施例の信号処理回路の構成図である。
【図4】実施例の第1の検出ラインでのコイル位置と誘
導信号の対応説明図である。
【図5】実施例の第3ないし第5の検出ラインでのコイ
ル位置と誘導信号の対応説明図である。
【図6】実施例のタイミング図である。
【図7】実施例の局部領域でのコイル位置と誘導信号の
大小関係との対応説明図である。
【図8】実施例のQ値を求めるためのコイル位置と誘導
信号の分布との対応説明図(その1)である。
【図9】実施例のQ値を求めるためのコイル位置と誘導
信号の分布との対応説明図(その2)である。
【図10】実施例のQ値を求めるためのコイル位置と誘
導信号の分布との対応説明図(その3)である。
【図11】実施例のコイル位置に対するQ値の説明図で
ある。
【図12】タブレット全面での位置を特定するためのQ
2値の分布説明図である。
【図13】第3ないし第5の検出ラインに関する第2の
実施例の構成図である。
【図14】従来の座標読取装置の構成図である。
【符号の説明】
1  タブレット 2  第1の検出ライン 3  第2の検出ライン 4  第3の検出ライン 5  第4の検出ライン 6  第5の検出ライン 7  切替回路 8  信号処理回路 9  演算回路 10  制御回路 11  励磁回路 12  座標指示器 13  コイル s1  励磁信号 s2  第1の検出ラインの誘導信号 s3  第2の検出ラインの誘導信号 s4  第3の検出ラインの誘導信号 s5  第4の検出ラインの誘導信号 s6  第5の検出ラインの誘導信号 s7  包絡線信号 s8  切替信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  座標検出方向に沿って幅を漸次増加あ
    るいは減少させて敷設した第1の検出ラインと、幅の増
    加傾向を、前記第1の検出ラインとは逆にして敷設した
    第2の検出ラインと、さらに座標検出方向に等間隔に、
    かつ座標検出方向と直交する方向に平行に敷設された導
    体線群をつづら折れ状に接続したm本(mは奇数)の第
    3の検出ライン群のそれぞれを、該第3の検出ライン群
    の1本の検出ラインを構成する前記導体線群の間隔の2
    n/m(0≦n≦m)のずれをもって敷設したタブレッ
    トと、座標指示器とによって構成され、前記検出ライン
    群と前記座標指示器との間の電磁結合により前記検出ラ
    イン群に誘起する誘導信号をもとに、前記座標指示器が
    置かれた位置を算出するように構成した座標読取装置。
  2. 【請求項2】  前記第1の検出ラインを座標検出方向
    と直角の方向に沿って複数敷設し、それぞれを直列に接
    続して第1の検出ラインとなし、同様に前記第2の検出
    ラインを座標検出方向と直角の方向に沿って複数敷設し
    、それぞれを直列に接続して第2の検出ラインとなし、
    前記検出ライン群と前記座標指示器との間の電磁結合に
    より前記検出ライン群に誘起する誘導信号をもとに、前
    記座標指示器が置かれた位置を算出するように構成した
    請求項1記載の座標読取装置。
  3. 【請求項3】  前記第1の検出ライン、前記第2の検
    出ラインおよび前記第3の検出ライン群に接続され、該
    検出ライン群のいずれか1本を選択する切替回路と、該
    切替回路に接続され、選択された検出ラインに誘起した
    誘導信号の振幅信号を出力する信号処理回路と、該信号
    処理回路に接続され、前記振幅信号を入力し演算処理す
    ることによって前記座標指示器の置かれた位置の座標を
    求める演算回路とによって構成される請求項1または請
    求項2記載の座標読取装置。
  4. 【請求項4】  前記検出ライン群のそれぞれに接続さ
    れ、該検出ライン群に誘起した誘導信号の振幅信号を出
    力する複数の信号処理回路と、前記複数の信号処理回路
    に接続され、前記振幅信号を入力し演算処理することに
    よって前記座標指示器の置かれた位置の座標を求める演
    算回路とによって構成される請求項1または請求項2記
    載の座標読取装置。
JP3136855A 1991-04-26 1991-06-07 座標読取装置 Pending JPH04361318A (ja)

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JP3136855A JPH04361318A (ja) 1991-06-07 1991-06-07 座標読取装置
US07/869,431 US5313024A (en) 1991-04-26 1992-04-15 Coordinate reading system
DE69217699T DE69217699T2 (de) 1991-04-26 1992-04-27 Koordinatenablesesystem
EP92303789A EP0511027B1 (en) 1991-04-26 1992-04-27 Coordinate reading system

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021140726A (ja) * 2020-03-06 2021-09-16 深▲セン▼普贏創新科技股▲分▼有限公司 電磁誘導型座標測位装置

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